WO2006118336A1 - 健康補助装置 - Google Patents

Abstract

例えば、一般住宅の居間や寝室内等でも簡便に搬入、組立、設置して、手軽に岩盤浴等することができる健康補助装置を提供する。中空ケース状の外枠体１２と、外枠体１２の内部に配置され略全体から外部に向けて熱を作用させる二次熱源管１４と、外枠体１２の内部に嵌合され二次熱源管１４を受ける受凹部を有するとともに、荷重受部を有する断熱構造体１６と、上面側に人が載る平面状の載面Ｒを形成しつつ下面は二次熱源管１４の上端部Ｕに接するように断熱構造体１６上に載置されて二次熱源管１４からの熱作用を受けてその熱を直接に人に伝達する遠赤外線放射板１８と、二次熱源管１４に熱源流体を強制循環通流させるポンプと流体加熱装置とを含む熱源供給ユニット２０と、二次熱源管１４と熱源供給ユニット２０とを接続する可撓接続管２２と、を備えた健康補助装置１０から構成される。

Description

明細書

健康補助装置 技術分野

本発明は、 遠赤外線を利用した健康補助装置であって、 例えば、 一般住宅内等で も簡単に組み立て、 設置でき、 手軽にいわゆる岩盤浴等を利用できる健康補助装置 に関する。 背景技術

温められた岩盤等の上に横になり、 岩盤等から放射される遠赤外線作用によって 体を温める、 いわゆる岩盤浴が知られている。 近時では、 岩盤から放射される遠赤 外線作用により発汗が促され、 老廃物が排出される等の健康に良好な効果をもたら すことが報告されており広く注目されている。 従来では、 各地に構造物内に岩盤浴 を行える施設が人工的に構築されており、 例えば、 コンクリートの床に石または岩 盤等を敷設しそれらを床下に配管した温水パイプからの熱で温めるような岩盤浴構 造が利用されている （例えば、 特許文献 1参照） 。 特許文献 1に開示された石風呂 装置では、 建物 A内に下側から、 断熱材 （1 ) 、 コンクリート層 （2 ) 、 温水管 （ 4 ) を埋設したモルタル層 （3 ) 、 最上層として砂利及び炭を混合した温浴層 （5 ) の順に積層した床を設けて構成されている。 さらに、 ボイラーからの温水を上記 温水管 （4 ) に循環させて床最上層の温浴層 （5 ) を適温に加温して遠赤外線を照 射させると共に、 建物内部に設けられた蒸気吹出口から蒸気の噴出によって建物 A 内を適温 ·適湿度に保つものであった。

特許文献 1 ：特許第 3 3 9 6 7 7 5号公報 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

上記のような従来の岩盤浴は主として業務用として構築されているが、 岩盤浴を 一般家庭内でも手軽に利用したい要望が高まりつつある。 · しかしながら、 特許文献 1の石風呂装置の構造は、 コンクリート層等を含む構成であるから、 専用の構築物 内に作り付けの構造となり、 設置場所が限定され、 自由に持ち運びすることは困難 であった。 仮に、 個人で利用できるように小型化して製造したとしても、 小型化に は限度があるとともに屋外のボイラーから室内への配管が制限されることから一般 家庭用としては実用的ではなかった。 さらに、 施工する際にも労力、 時間がかかり 、 コストも高いという問題があった。 また、 汗、 埃ゃ污れ等が付着した際の洗浄等 も困難でありメンテナンスも煩雑なものであった。

本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、 その一つの目的は、 遠赤 外線を体に照射して健康補助効果を期待できる健康補助装置であって、 例えば、 一 般住宅の居間や寝室内等でも簡便に搬入、 組立、 設置、 利用等することができる健 康補助装置を提供することにある。 さらに、 他の目的は、 部品の交換、 洗浄、 点検 等を含むメンテナンスも簡単にできる健康補助装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

上記課題を解決するために本発明は、 上面側を開口した中空ケース状の外枠体 1 2と、 外枠体 1 2の内部に配置され内部に熱源流体を通流させることにより長手方 向の略全体から外部に向けて熱を作用させる二次熱源管 1 4と、 外枠体 1 2の内部 に嵌合され二次熱源管 1 4を安定的に受ける受凹部 2 6を有するとともに、 上から の人の荷重を受ける荷重受部 （3 2 ) を有する軽量素材の断熱構造体 1 6と、 加熱 時に遠赤外線を放射する遠赤外線放射板であって、 上面側に人が載る平面状の載面 Rを形成しつつ下面は二次熱源管の上端部に接するように断熱構造体上 1 6に載置 されて二次熱源管 1 4からの熱作用を受けてその熱を直接に人に伝達する遠赤外線 放射板 1 8と、 二次熱源管 1 4に熱源流体を強制循環通流させるポンプ 3 6と流体 加熱装置 3 8とを含む熱源供給ュニット 2 0と、 熱源流体の循環通流を保持しつつ 自在に橈みながら二次熱源管 1 4と熱源供給ュニット 2 0とを接続する可撓接続管 2 2と、 を備えたことを特徴とする健康補助装置 1 0から構成される。 外枠体 1 2 は、 任意の大きさ形状でよく、 例えば、 人が横になつた楽な状態で利用できるよう な形態で設けられると良い。 同時に、 遠赤外線放射板 1 8が形成する載面 Rも人が 横になれる大きさに設定されると好適である。 遠赤外線放射板 1 8は、 例えば、 天 然岩盤、'セラミックでもよく、 または、 任意素材の板材に遠赤外線放射機能をもつ 粒子を固着させたものでもよい。 断熱構造体 1 6は、 一体的に構成されていても良 く、 複数の部材を組合せて構成されることとしてもよい。

また、 断熱構造体 1 6の上面側は複数の凹凸部を有し、 凸部 3 2を荷重受部とす るとともに所要の凹部 3 0を受凹部 2 6として二次熱源管 1 4を受けることとして もよい。

また、 断熱構造体 1 6の凹部 3 0内に密着嵌合状に係合し、 嵌合時に凸部 3 2の 上面と略面一な上面を形成するとともに、 複数の遠赤外線放射板 1 8の平面状の載 面 Rを保持させるように該遠赤外線放射板 1 8を支持する脱着支持部材 4 2を有す ることとしてもよレ、。

また、 遠赤外線放射板 1 8の周りの断熱構造体 1 6上に敷設されて遠赤外線放射 板 1 8と面一な平面を形成する表面板 2 8を有することとしてもよい。 表面板 2 8 は、 一体的に形成されていてもよく、 分割された組み合わせ構成でもよい。

また、 表面板 2 8と断熱構造体 1 6との間には、 二次熱源管 1 4に接して該二次 熱源管 1 4からの熱を表面板全体に略均等に熱伝導させる均等伝熱板 4 4が配置さ れたこととしてもよい。 均等伝熱板 4 4は、 例えば、 アルミユウム等の熱伝導性が 高い金属、 合金等の板から形成してもよい。 また、 金属板と木製板との積層板、 ま たは金属板と合成樹脂製板との積層板で構成してもよい。

また、 遠赤外線放射板 1 8には、 その外周縁に切削加工可能な木製の縁枠部材 4 0が密着状に取り付けられ、 縁枠部材 4 0の外形部分 （Q) を必要に応じて切削し て縁枠部材 4 0の外形輪郭を所要の規格形状 （S q ) に設定することとしてもよい 。 枠縁部材 4 0の外形輪郭形状は、 例えば、 正方形、 長方形等その他任意形状でよ い。 外枠体 1 2や表面板 2 8等の他の構成部材の形態に応じて設定するとよい。 また、 縁枠部材 4 0は、 均等伝熱板 4 4上に当着するように配置されたこととし てもよい。

また、 遠赤外線放射板 1 8は、 少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土成分を有 する焼結成型板からなることとしてもよい。

また、 断熱構造体 1 8の凹部 3 0には少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土、 天然鉱石、 サンゴ、 炭又はそれらの加工物 （4 6 ) のいずれか一種或いはそれらの 複数の組み合わせが充填されることとしてもよい。 すなわち、 遠赤外線を多く放射 する天然物質、 又はサンゴ等のマイナスイオンを多く放出する天然物質、 それらの 加工物等を断熱構造体 1 8の凹部 3 0内に充填してもよい。 加工物は、 例えば、 粉 体、 粒体等に加工されたものや、 焼成等の加熱、 その他種々の人工的に又は自然に 加工、 処理された物等を含む。

さらに、 熱源供給ユニット （2 0 ) は、 流体冷却装置を含む加熱、 冷却兼用の熱 源供給ユニットからなるとともに、 二次熱源管 （1 4 ) は二重管式熱サイホンから なり、 遠赤外線放射板の加熱、 冷却を選択的に切替可能なこととしてもよい。 流体 加熱装置と流体冷却装置は、 それぞれ別構成でもよいが、 ヒートポンプのように一 つの装置で兼用させる構成だと、 ュニットをコンパクトに構成できる。

発明の効果

本発明の健康補助装置によれば、 上面側を開口した中空ケース状の外枠体と、 外 枠体の内部に配置され内部に熱源流体を通流させることにより長手方向の略全体か ら外部に向けて熱を作用させる二次熱源管と、 外枠体の内部に嵌合され二次熱源管 を安定的に受ける受凹部を有するとともに、 上からの人の荷重を受ける荷重受部を 有する軽量素材の断熱構造体と、 加熱時に遠赤外線を放射する遠赤外線放射板であ つて、 上面側に人が載る平面状の載面を形成しつつ下面は二次熱源管の上端部に接 するように断熱構造体上に載置されて二次熱源管からの熱作用を受けてその熱を直 接に人に伝達する遠赤外線放射板と、 二次熱源管に熱源流体を強制循環通流させる ポンプと流体加熱装置とを含む熱源供給ュニットと、 熱源流体の循環通流を保持し つつ自在に撓みながら二次熱源管と熱源供給ュニットとを接続する可撓接続管と、 を備えた構成であるから、 岩盤浴のように遠赤外線を体に照射して体を温める健康 補助装置を、 例えば、 一般住宅の部屋内に、 簡便に搬入、 設置して、 手軽に利用す ることができる。 さらに、 構造が簡単で安価に製造できる。 また、 構成部材ごとに 現場に搬入して簡単に組立てるだけで施工できる。 よって、 熟練した技術を必要と せず、 省力、 短時間で室内に設置できる。 同時に、 各構成部材の点検、 交換、 又は 清掃等を含むメンテナンスも簡単に行なえる。

また、 断熱構造体の上面側は複数の凹凸部を有し、 凸部を荷重受部とするととも に所要の凹部を受凹部として二次熱源管を受ける構成とすることにより、 簡単な構 成で荷重受部と受凹部とを構成できる。 さらに、 遠赤外線放射板の配置態様に応じ て熱を効率良く伝達できるように二次熱源管の位置を設定させて、 良好に装置を運 転することができる。 また、 組立作業を簡単に行なえる。

また、 断熱構造体の凹部内に密着嵌合状に係合し、 嵌合時に凸部の上面と略面一 な上面を形成するとともに、 複数の遠赤外線放射板の平面状の載面を保持させるよ うに該遠赤外線放射板を支持する脱着支持部材を有する構成とすることにより、 遠 赤外線放射板の段差ゃガタつき等が生じるのを確実に防止して、 載面上に載る利用 者が快適に利用することができる。 また、 断熱構造体の形態を遠赤外線放射板の配 置位置が異なるごとに製造しなおす必要がなく、 一形態の断熱構造体の所要の凹部 に必要に応じて脱着支持部材を配置させることにより、 確実に平面状の載面を保持 させることができる。 さらに、 メンテナンスや再利用等ができる。

また、 遠赤外線放射板の周りの断熱構造体上に敷設されて遠赤外線放射板と面一 な平面を形成する表面板を有する構成とすることにより、 遠赤外線放射板以外の部 分に形成されて、 利用者が装置上で寝返りできたり、 載面からの落下を防止できる ような余裕の有る広い平面を形成して有効に利用できる。 その際、 人体を温める遠 赤外線放射板を必要な部分だけとし、 装置全体の軽量化、 低コスト化を図れる。 また、 表面板と断熱構造体との間には、 二次熱源管に接して該二次熱源管からの 熱を表面板全体に略均等に熱伝導させる均等伝熱板が配置された構成とすることに より、 遠赤外線放射板と表面板との温度差や温度むらを低減し、 利用者が違和感や 不快感等を感じるのを防止できる。

また、 遠赤外線放射板には、 その外周縁に切削加工可能な木製の縁枠部材が密着 状に取り付けられ、 縁枠部材の外形部分を必要に応じて切削して縁枠部材の外形輪 郭を所要の規格形状に設定する構成とすることにより、 遠赤外線放射板が不均一に 成型される場合でも工場等で予め縁枠部材の外形輪郭形状を揃えておくことができ る結果、 装置組立時の切削や隙間のコーキング等の調整作業を削減でき、 現場での 施工作業を省力、 短時間で行なえる。 また、 縁枠部材により意匠感の向上を期待で きる。

また、 縁枠部材は、 均等伝熱板上に当着するように配置された構成とすることに より、 遠赤外線放射板と縁枠部材との温度差を低減し、 縁枠部材を設けた構成でも 載面上に載る利用者が快適な載面を実現できる。

また、 遠赤外線放射板は、 少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土成分を有する 焼結成型板からなる構成とすることにより、 高！/、蓄熱作用ゃ強レ、遠赤外線放射作用 を期待できる遠赤外線放射板を安価に製造することができる。

また、 断熱構造体の凹部には少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土、 天然鉱石 サンゴ、 炭又はそれらの加工物のいずれか一種或いはそれらの複数の組み合わせが 充填される構成とすることにより、 例えば、 遠赤外線を多く放射しうる天然土や天 然鉱石等を凹部内に充填することで凹部に放射される二次熱源管からの熱を遠赤外 線放射作用ゃ蓄熱等に有効に利用できる。 その際、 遠赤外線放射板による人体への 熱伝達に加えて補助的な加温効果を図れる。 また、 例えばマイナスイオンを大量に 発生しゃす!/、サンゴ等ゃ天然鉱石等を凹部に充填することにより、 遠赤外線による 体を温める効果に加えて、 マイナスイオンによる心身に対する効果も合わさって、 血流の改善、 新陳代謝の増進等の種々の健康補助効果をより向上させうる。

さらに、 熱源供給ユニットは、 流体冷却装置を含む加熱、 冷却兼用の熱源供給ュ ニットからなるとともに、 二次熱源管は、 二重管式熱サイホンからなり、 遠赤外線 放射板の加熱、 冷却を選択的に切替可能な構成とすることにより、 加熱による人体 の加温効果だけでなく、 例えば、 気温が高い夏季などに必要に応じて人体を冷却し て、 快適かつ有効に利用することができる。 特に二重管式熱サイホンを用いること により、 加温冷却いずれの利用態様でも効率良く熱交換でき、 加熱、 冷却兼用の二 次熱源管を具体的に実現できる。 また、 加熱、 冷熱の熱源流体を切り替えるだけの 簡単な操作で、 一つの装置による有効な使い方ができる。 図面の簡単な説明

[図 1 ]本発明の実施形態に係る健康補助装置の一部切欠平面図である。

[図 2 ]図 1の健康補助装置の A— A線断面拡大図である。

[図 3 ]図 1の健康補助装置の B— B線断面図である。

[図 4 ]図 1の健康補助装置の一部省略分解斜視説明図である。

[図 5 ]図 1の健康補助装置の断熱構造体上側を開放した状態の平面図である。

[図 6 ]縁枠部材の説明図である。

[図 7 ]断熱構造体と支持部材の一部拡大斜視説明図である。

[図 8 ]図 7の C— C線断面図である。 [図 9 ]図 1の健康補助装置の室内配置

[図 1 0 ]遠赤外線放射板の配置を異ならしめた他の形態の健康補助装置の一部切欠 平面図である。

[図 1 1 ]図 1 0の健康補助装置の断熱構造体上側を開放した状態の平面図である。

[図 1 2 ]図 1 0の健康補助装置の D— D線断面図である。

[図 1 3 ]遠赤外線放射板の配置を異ならしめた他の形態の健康補助装置の平面図で る。

[図 1 4 ]二重管式熱サイホンの一部省略した概略説明図である。

[図 1 5 ]図 1 4の E— E線断面説明図である。

[図 1 6 ]図 1 5の F— F線断面説明図である。

符号の説明

1 0 健康捕助装置

1 2 外枠体

1 4 二次熱源管

1 6 断熱構造体

1 8 遠赤外線放射板

2 0 熱源供給ュニット

2 2 可撓接続管

2 6 受凹部

2 8 表 fe

4 0 縁枠部材

4 2 支持部材

4 4 均等伝熱板 発明を実施するための最良の形態

以下添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。 本発明の健康 補助装置は、 岩盤浴のように遠赤外線を利用して体を温め健康補助効果等を期待で きる装置であって、 例えば、 図 8に示すように、 一般住宅内の居間 L、 寝室等のど こにでも簡便に設置して利用することができる。 図 1ないし図 8は、 本発明の健康捕助装置の実施形態を示している。 本実施形態 において、 健康補助装置 1 0は、 外枠体 1 2と、 外枠体の内部に配置される二次熱 源管 1 4と、 外枠体の内部に嵌合される断熱構造体 1 6と、 断熱構造体上に配置さ れて二次熱源管 1 4から熱作用を受ける遠赤外線放射板 1 8と、 熱源供給ュニット 2 0と、 可撓接続管 2 2と、 を有している。

外枠体 1 2は、 図 1、 図 2、 図 4に示すように、 上面側を開口した中空ケース状 の枠体であり、 二次熱源管 1 4と断熱構造体 1 6と遠赤外線放射板 1 8等を含む構 成部材を一体的にまとめて床面から少しの段差の高さを有する程度の厚板台状ュニ ット 2 4とし、 該台状ユニット 2 4ごと自由に持ち運び、 配置することができる。 本実施形態では、 外枠体 1 2は、 例えば、 対向する一対の短辺枠部材 1 2 aと対向 する一対の長辺枠部材 1 2 bを含む平面視矩形状に設けられている。 外枠体 1 2は 、 例えば、 強度のある木製素材からなり、 枠部材 1 2 a、 1 2 bを平面視で外形輪 郭が略 1 m X 2 m、 内側開口が 9 1 0 mm X 1 8 2 0 mm程度の矩形枠状に組み付 けて設けられている。 外枠体 1 2の高さは、 例えば、 1 5 O mm程度に設定されて いる。 この外枠体 1 2の高さは、 例えば、 子供、 一般人及び高齢者でも、 補助台等 を使わずに例えば、 一段の踏み出し動作や腰掛動作等を含む簡単な一つの動作で台 状ユニット上に載り降りできる程度の高さに設定すると好適である。 また、 外枠体 の下方に高さ調整可能な脚部を取り付けて、 台面の高さを所要の高さに設定しても よい。 外枠体 1 2の底部側には、 長辺枠部材 1 2 bを連結するように短辺方向に沿 つて複数の下受枠部材 1 2 cが架設されている。 なお、 外枠体 1 2は、 硬質成型樹 脂で設けられていても良い。 外枠体 1 2の上面側の開口から中空内部に断熱構造体 1 6が嵌合され、 下受枠部材 1 2 cで該断熱構造体 1 6を下から受けて、 外枠体 1 2と断熱構造体 1 6とを一体化する。 なお、 外枠体の内部の下面側には閉鎖板を敷 設してもよい。

断熱構造体 1 6は、 図 1、 図 2、 図 4に示すように、 二次熱源管 1 4を安定的に 受ける受四部 2 6を有するとともに、 上からの人の荷重を受ける荷重受部を有する 軽量素材から構成されている。 本実施形態では、 断熱構造体 1 6は、 受凹部 2 6内 に保持した二次熱源管 1 4で発生する熱の損失を少なくし、 遠赤外線放射板 1 8に 効率良く伝達させるために断熱性を有している。 また、 断熱構造体 1 6上には、 人 の載面 Rを形成する遠赤外線放射板 1 8と該遠赤外線放射板 1 8の周りに表面板 2 8が敷設されており、 該遠赤外線放射板 1 8上や表面板 2 8上に人が載った際にそ の荷重を受けて変形、 損傷等しないように荷重に耐えうる強度を有している。 さら に、 断熱構造体は、 軽量素材で形成されることにより、 一般家庭の部屋内への持ち 運ぴゃ施工作業を省力でスムーズに行える。 すなわち、 断熱構造体は、 少なくとも 耐荷重性、 断熱性、 軽量性を備えた素材から形成される。 本実施形態では、 例えば 、 ポリスチレン等の発泡合成樹脂の成型体からなる。

本実施形態では、 断熱構造体 1 6は、 例えば、 9 1 0 mm X 1 8 2 O mm程度で 、 厚さが 7 O mm程度の大きさの平面視矩形状で成型されて外枠体 1 2の内部に収 容状に嵌合される。 断熱構造体 1 6は、 下部側に基部 1 6 aを形成しつつ上面側に 複数の凹凸が形成されている。 図 1ないし図 3の実施形態では、 断熱構造体 1 6の 上面側の凹凸は、 凹溝を直線状に連通させつつ該凹溝が縦横に直交した連続空隙か ら形成される凹部 3 0と、 該凹部 3 0部分を除 た部分に縦横に等間隔で多数突設 される凸部 3 2と、 を含み、 凹凸が交互に連続して形成された複数の凹凸を有して いる。

本実施形態では、 凸部 3 2を荷重受部とするとともに、 所要の凹部 3 0 (直線状 の凹溝） に二次熱源管 1 4を収容させて受凹部 2 6としている。 本実施形態では、 凸部 3 2は、 水平な平面状の上端面を有する略円柱形状に上方に向けて、 同じ高さ で突設しており、 上面を面一になるように形成されている。 凹部 3 0は、 例えば、 5 O mm程度の溝深さで、 下面側が閉鎖され、 上面側を開放しており、 二次熱源管 を下から支持するとともに、 左右両側に断続的に突設している凸部により左右を規 制しながら、 二次熱源管を安定的に収容する。 したがって、 施工時には、 二次熱源 管 1 4を断熱構造体内に簡単に設置することができるともに、 所要位置に位置決め されながら安定的に収納させる。 また、 メンテナンス等が必要な際にも該二次熱源 管を簡単に出し入れして作業を行なうことができる。 本実施形態では、 図 7に示す ように、 この凹部 3 0内に、 二次熱源管 1 4をその長手方向が外枠体の長辺方向に 沿うように配置させている。 そして、 後述の遠赤外線放射板 1 8が配置される位置 に対応'して外枠体の短辺方向中央位置に二次熱源管 1 4·を 2本配置させ、 さらにそ の両外側にも 2本配置させて、 計 4本配置させている。 なお、 図 1 0、 図 1 2に示 すように、 例えば、 遠赤外線放射板の配置等に合わせて二次熱源管 1 4の配置を異 ならせることができ、 使用状態に対応して熱効率の良い配置を実現できる。 さらに 、 凹部 3 0の底部までの深さ、 すなわち凸部 3 2の高さは、 二次熱源管 1 4を凹部 内に配置した状態で該二次熱源管の上端部 Uと、 凸部 3 2の上面とが面一になるよ うに設定されている。 すなわち、 凹部 3 0の底部までの深さが二次熱源管の外径と 略同じに設定される。 これにより、 凸部 3 2上に遠赤外線放射板を載置した際に凹 部内の二次熱源管と遠赤外線放射板 1 8が接するようになつている。

二次熱源管 1 4は、 図 2、 図 3、 図 5に示すように、 管内部に熱源流体を通流さ せることにより、 長手方向の略全体から外部に向けて熱を作用させる熱源手段であ る。 なお、 図 2において、 中央の 2本の二次熱源管 1 4が遠赤外線放射板へ熱を作 用させる熱源手段であり、 他の 2本は後述する均等伝熱板 4 4を介して表面板等へ 熱作用する熱源手段である。 本実施形態において、 二次熱源管 1 4は、 図 1 4、 図 1 5、 図 1 6に示すように、 外管 3 4内に、 熱源流体 Mの通流用の内管 3 5を長手 方向に貫通し、 外管 3 4と内管 3 5との中間に作動液 Wを封入して外管 3 4の両端 開口を栓体 3 3で閉鎖しつつ、 外管内を作動液の作動空間として真空密閉して設け られた二重管式熱サイホンからなる。 内管内に温、 冷熱の熱源流体 Mを通流するこ とにより、 作動液 Wの高速な蒸発、 凝縮サイクルを通じて熱伝達を行うことにより 外管周囲を加温あるいは冷却させる。 本実施形態では、 外管 3 4は、 例えば、 外径 が 5 O mm程度で薄肉厚の断面円形のアルミニウム製中空管部材からなる。 また、 内管 3 5は、 例えば、 外径が 1 O mm程度で薄肉厚のアルミニウム製中空管部材か らなる。 熱サイホンは、 外部との熱交換効率が良く、 長手方向の略全体的に均一に 熱が伝達されるとともに、 装置の低コスト化が図れる。 本実施形態では、 二次熱源 管 1 4は、 上記のように 4本配置されており、 それらの内管どうしが、 例えば耐熱 性のゴムホース等の可撓管 3 7で直列状に接続されている。 さらに、 直列状に接続 した二次熱源管の接続終端部側は、 他端側を外枠体 1 2の外部に引き出した可撓接 続管 2 2に接続されて、 熱源供給ユニット 2 0に接続されている。 すなわち、 二次 熱源管 1 4の内管は、 可撓管を介して熱源供給ュニット 2 0を含む閉ループ状に接 続され 熱源流体が内管内を循環通流するようになっている。 なお、 二次熱源管の 配置本数や位置は任意に設定してもよく、 例えば、 図 5において、 6本配置させる 態様としてもよい。

熱源供給ュニット 2 0は、 二次熱源管 1 4に熱源流体を強制循環通流させるボン プ 3 6と、 流体加熱装置 3 8と、 を含む。 本実施形態において、 熱源供給ユニット 2 0は、 二次熱源管 1 4である二重管式熱サイホンの内管内に熱源流体を圧送及び 回収しながら強制循環通流させるポンプと、 該熱源流体を加熱する流体加熱装置と 、 をコンパクトに一体化して構成されている。 本実施形態では、 熱源供給ユニット 2 0は、 家庭用 1 0 0 V電源から電源供給されてポンプ及び流体加熱装置等が稼働 するようになつており、 図 8のように例えば、 居間 L等の部屋において、 コンセン ト差込口 Pの近辺又は延長電源コード等を用いて任意の場所に配置することができ る。 本実施形態では、 熱源供給ュニットは、 例えば、 熱源流体の温度を 5 7〜5 8 °Cに設定して、 可撓接続管を介して二次熱源管に強制循環通流している。

可撓性接続管 2 2は、 熱源流体の循環通流を保持しつつ自在に撓むようになって おり、 本実施形態では、 例えば、 外径 1 6 mm, 内径 9 . 5 mm程度の耐熱性があ るゴムホースからなる。 可撓接続管 2 2の長さは、 数十 c m〜l m程度に任意に設 定される。 可撓性接続管 2 2は、 熱源供給ュニット 2 0と、 内部に二次熱源管 1 4 を収納した台状ユニット 2 4と、 の相対的な位置関係を自由に設定しながら、 それ ぞれを安定した床面上に配置させることができる。 これにより、 例えば健康補助装 置を一般家庭の住宅内に持ち運び、 室内の家具や電気製品等を避けながら任意の場 所に配置することができ、 手軽に利用することができる。

本実施形態では、 遠赤外線放射板 1 8は、 図 1、 図 2、 図 3に示すように、 加熱 時に遠赤外線を放射する平板体であり、 上面側に人が載る平面状の載面 Rを形成す るとともに、 下面を二次熱源管 1 4の上端部 Uに接しながら断熱構造体の複数の凸 部 3 2上に載置されている。 すなわち、 本実施形態では、 遠赤外線放射板 1 8は、 下面側は平面に形成されており、 平坦な凸部 3 2に載置するだけで受凹部内の二次 熱源管の上端部 Uに接しつつ上面を略面一にできる。 遠赤外線放射板 1 8は、 例え ば、 二次熱源管 1 4から加熱作用を受けた場合に、 その熱を直接的な接触により温 める効果と遠赤外線による人体内部から温める効果とがあいまって載面上の人体を 温めることができ、 いわゆる従来の岩盤浴のような作用効果を有効に利用すること ができる。 本実施形態では、 遠赤外線放射板 1 8は、 例えば、 略 3 0 0 mm X 3 0 O mmの略矩形状で、 厚さが 2 O mm程度で板体で形成され、 それらを複数個並べ ることにより、 人が横になれるような大きさの载面を形成している。 図 1、 図 3上 では、 断熱構造体内の短辺方向略中央の 2本の二次熱源管 1 4の上方に長手方向に 沿って 4枚並べた態様となっている。 本実施形態では、 遠赤外線放射板 1 8には、 その外周縁に縁枠部材 4 0が密着状に取り付けられており、 遠赤外線放射板どうし は互いに若干離隔して併設されている。 従って、 本実施形態で形成される載面は、 縁枠部材 4 0を含み、 例えば、 略 3 0 0〜 4 0 0 mm程度の幅で 1 4 0 0〜 1 5 0 O mm程度の大きさで形成される。 なお、 遠赤外線放射板 1 8の配置位置は、 任意 に設定することができ、 例えば、 図 1 0に示すような 8枚配置の態様や、 図 1 3に 示すような 6枚配置の態様、 その他任意枚数で任意形状の載面形成することとして もよい。 また、 断熱構造体上の全面に遠赤外線放射板を載置してもよい。 一枚の遠 赤外線放射板の形状は正方形状に限らず、 長方形やその他の形状でもよく、 また大 きさも任意に設定してもよい。

遠赤外線放射板 1 8は、 例えば、 高い蓄熱作用と遠赤外線放射効果を期待できる セラミック等が好適である。 本実施形態では、 例えば、 熊本県阿蘇地方から産出さ れる褐鉄鉱を含む黄土等の天然土成分を含む素材を焼結して成型した焼結成型板か らなる。 上記のような黄土等の天然土成分により、 高い遠赤外線効果を期待できる 。 なお、 阿蘇地方の黄土は、 心身に良好な作用を及ぼすと言われているマイナスィ オンが多量に発生するという報告もあり、 健康補助に有効な効果を期待できる。 ま た、 本実施形態では、 遠赤外線放射板 1 8の温度が例えば、 体温よりやや高めの約 4 0〜5 0 °C程度になるように熱源供給ュニットの熱源流体の温度を設定するとよ い。 遠赤外線放射板の加熱温度は任意に設定してもよいが、 低温やけどしないよう な比較的低い温度で人体を温めて長時間快適に利用できる温度が好適である。 縁枠部材 4 0は、 図 5に示すように、 切削可能な木製の枠部材であり、 必要に応 じて外形部分 Xを切ったり削ったりして該縁枠部材の外形輪郭を所要の規格形状に 設定される。 遠赤外線放射板 1 8は、 焼結成型される際に、 例えば、 3 0 0 mm X 3 0 O mmのような大きさの正方形に正確に成型することは困難であり、 それぞれ 若干の誤差がある不均一な略矩形状の外形輪郭で形成される。 例えば、 そのままの 不均一な状態で遠赤外線放射板を設置し、 隙間がないように、 表面板 2 8等の放射 板周りの部材を削り調整したり、 或いは隙間をパテで埋めるようにコーキングした りすることが考えられるが、 現場施工時の作業工数が増加し、 煩雑で労力、 時間、 人件費等がかかる。 また、 コーキングした際には、 パテ等の充填物が熱に弱いため

、 メンテナンスが頻繁に必要となる。 しかしながら、 本実施形態のように、 工場等 で予め不均一形状の遠赤外線放射板 1 8の周囲に縁枠部材 4 0を密着させて、 外形 輪郭を規格形状に揃えておくことで、 組立現場において簡単な組立工程だけで施工 することができ、 省力、 短時間施工、 低コスト化が図れる。 本実施形態では、 縁枠 部材は、 例えば、 3 3 O mm X 3 3 O mm X 1 0 mm程度の大きさの 4つの枠部材 からなり、 それらを図 5に示すように遠赤外線放射板 1 8の外周縁に互いに隙間な く密着して取り付ける。 この際、 端部を密着させるために必要に応じて削ってもよ い。 縁枠部材の上面は、 遠赤外線放射板と面一に設定されて、 ガタゃ段差の無い平 面状の載面の一部を形成する。 そして、 例えば、 略 3 6 0 mm X 3 6 O mm程度の 正方形 S qを規格形状とし、 該正方形 S qからはみでる外側部分 Qを切削して、 全 体外形形状を規格形状に設定される。 表面板等の他の構成部材と隙間無く良好な面 を形成するような設計を簡単にできる。 また、 縁枠部材により、 遠赤外線放射板の 周囲が縁取りされて意匠感の向上を期待できる。

さらに、 本実施形態では、 図 2、 図 3、 図 5に示すように、 断熱構造体 1 8の凹 部 3 0内に支持部材 4 2が配置されており、 複数の遠赤外線放射板 1 8が形成して いる平面状の載面を保持するように支持している。 支持部材 4 2は、 断熱構造体 1 6の凹部 3 0内に密着嵌合状に係合し、 嵌合時に凸部 3 2の上面と略面一な上面を 形成するようになっている。 図 2、 図 5において、 支持部材 4 2は、 断熱構造体 1 6の中央の 2本の二次熱源管 1 4の両外側の凹部 3 0内に配置され、 4枚の遠赤外 線放射板 1 8の凹部 3 0開口上に突出した縁部を下から安定的に支持し各遠赤外線 放射板な並んだ上面を面一 Sに整列している。 本実施形態では、 支持部材 4 2は、 例えば、 断熱構造体と同じ材質で形成されており、 発泡ポリスチレン等の発泡合成 樹脂からなる。 さらに、 支持部材 4 2は、 図 7、 図 8にも示すように、 凹部 3 0内 に直線状に配置される直状基部 4 2 aと、 直状基部 4 2 aに交差する囬部内へ突設 しながち凹部及ぴ凸部に密着嵌合される交差状突設部 4 '2 bと、 を含む。 これによ り、 支持部材 4 2は、 交差する凹部空隙内にそれぞれ配置されると同時に凹部の底 面ゃ凸部の円弧面に密着しながら位置決めされて、 支持部材 4 2自身が凹部 3 0内 に嵌合して安定した状態で配置されかつ上からの荷重を受けても移動しないように なっている。 さらに支持部材 4 2は、 所要の凹部 3 0位置に脱着自在に係合するよ うになつており、 例えば、 図 1 1にも示すように、 遠赤外線放射板の配置位置に対 応して自在にかつ簡単に配置することができる。 これにより、 簡単に施工できると ともに、 メンテナンスや再利用等できる点でも有利である。 なお、 支持部材 4 2は 、 本実施形態では脱着構成としているが、 接着剤等の固定手段で固定することとし てもよい。

なお、 本実施形態では、 図 2、 図 4に示すように、 表面板 2 8と断熱構造体 1 6 との間には均等伝熱板 4 4が配置される。 本実施形態では、 断熱構造体 1 2の遠赤 外線放射板 1 8が載置された凸部 3 2を除く他の凸部 3 2上には、 均等伝熱板 4 4 が載置される。 本実施形態では、 均等伝熱板 4 4は、 熱伝導性の高いアルミニウム 等の金属薄板上に、 ある程度剛性のあるべニァ等の木製合板を接着した積層板等か ら構成されている。 本実施形態では、 均等伝熱板 4 4は、 表面板 2 8の上面からの 荷重を受けてその荷重が断熱構造体に加わるようにする荷重受板部材としても機能 する。 均等伝熱板 4 4は、 全体的には外枠体の上面側開口或いは断熱構造体の平面 大きさと同じ矩形形状に設けられており、 例えば、 9 1 0 mm X 1 8 2 0 mm程度 の大きさで形成される。 また、 板厚は、 例えば、 略 1 O mm程度に設定されている 。 さらに、 均等伝熱板 4 4の略中間位置には、 遠赤外線放射板 1 8の配置される位 置に対応して、 4つの矩形状の開口 4 5が設けられている。 開口 4 5は、 例えば、 3 7 O mm X 3 7 O mm程度の大きさで、 遠赤外線放射板 1 8より若干大きな開口 でかつ遠赤外線放射板外周の縁枠部材 4 0には当着するような大きさの矩形孔が打 ち抜き加工されている。 すなわち、 均等伝熱板 4 4は一体形成されて、 外枠体 1 2 内に嵌合状に収納されて断熱構造体 1 6上に載置されている。 均等伝熱板 4 4の下 面は 4本の二次熱源管 1 4の上端部 Uと接しており、 該二次熱源管 1 4力 らの熱を 上面に載置させる表面板全体に略均等に熱伝導させる。 さらに、 本実施形態では、 遠赤外線放射板の周囲に配置されている縁枠部材 4 0にも伝熱する。 これにより、 二次熱源管から熱を直接に受ける遠赤外線放射板 1 8と表面板 2 8等との間に生じ る温度差や表面板の温度むらが生じるのを防止して全体的に均一な温度に保持でき る結果、 載面上に載っている利用者の不快感、 違和感を防止できる。 なお、 本実施 形態では、 均等伝熱板 4 4に荷重受機能を担持させた構成としているが、 それぞれ 別の板部材で構成することとしてもよい。

本実施形態では、 表面板 2 8は、 図 1、 図 2、 図 4に示すように、 均等伝熱板 4 4上に敷設されて遠赤外線放射板 1 8が形成する載面 Rと面一な平面を形成する。 表面板 2 8は、 例えば、 板の厚さが 1 O mm程度の木製の板部材からなり、 複数の 板部材を組み合わせて、 遠赤外線放射板 1 8の周り、 本実施形態では、 縁枠部材 4 0の周りに敷設される。 本実施形態では、 均等伝熱板 4 4と表面板 2 8とを合わせ た合計板厚が、 遠赤外線放射板 1 8の厚さと略同じに設定されている。 さらに、 縁 枠部材と密着するように配置されて隙間無く敷設されている。 表面板 2 8は、 外枠 体 1 2の内側に収容状に配置されて外枠体の上端とも略同じ高さになっている。 こ の表面板を敷設することにより、 台状ュニット 2 4の上で利用者が装置上で寝返り できたり、 載面からの落下を防止できるような余裕の有る広い平面を形成して有効 に利用できる。 その際に、 人体を温める遠赤外線放射板 1 8の構成を必要な部分だ けとし、 装置全体の軽量化、 低コスト化を図れる。 また、 例えば木目調の模様等が 施されていれば意匠感の向上を期待できる。 なお、 図 1 0、 図 1 3に示すように、 表面板 2 8は、 遠赤外線放射板 1 8の配置構成に応じて敷設される。

また、 本実施形態では、 断熱構造体 1 6の凹部には、 例えば、 上記したような褐 鉄鉱成分等を含むとされる阿蘇地方の黄土の顆粒物と、 備長炭等の炭と、 を含むぺ レット状の黄土炭加工物 4 6を充填している。 なお、 炭は、 備長炭に限らず、 その 他の木炭、 竹炭、 その他種々の炭でもよい。 黄土炭加工物 4 6は、 例えば、 二次熱 源管 1 4からの加熱作用により炭及び黄土から遠赤外線を放射することができ、 遠 赤外線放射板からの遠赤外線に加えて、 より効果的に載面上の人を温めることがで きる。 本実施形態では、 黄土炭加工物 4 6は二次熱源管 1 2が収容された凹部 3 0 (受凹部 2 6 ) 及び支持部材 4 2が配置された部分以外の凹部空隙に充填されてい る。 これにより、 黄土炭加工物 4 6は、 二次熱源管 1 4が凹部連通空隙部分に放出 される熱を受けて、 それによる蓄熱作用、 遠赤外線放射機能を生じさせ、 二次熱源 管 1 4からの熱を効率良く利用し得る。 なお、 黄土及び炭は、 上述のようにマイナ スイオンの多量発生を期待でき、 利用者の健康補助に有効な効果を期待できる。 また、 断熱構造体 1 6の凹部に充填するものとしては黄土炭加工物 4 6に限らず 、 例えば、 造礁サンゴが波や海流によって粉砕された砂状のサンゴ粒体や、 トルマ リン、 ゲルマニウム等の天然鉱石等の粉体又は粒体を充填してもよい。 特に、 珊瑚 等は、 マイナスイオンを大量に発生するというデータもあり、 珊瑚からのマイナス イオンと遠赤外線放射板から遠赤外線とにより、 例えば、 血流の改善や新陳代謝の 促進等の種々の健康捕助効果を向上させうる。 さらに、 本実施形態では、 二次熱源 管として二重管式熱サイホンを用いているので、 凹部内に充填されたサンゴ等は、 熱サイホンからの熱、 振動作用により、 大量のマイナスイオンを発生させうる。 次に、 図 9をも参照しつつ、 本実施形態に係る健康補助装置の作用について説明 する。 例えば、 例えば図 8に示すような居間等に設置する際には、 外枠体 1 2、 二 次熱源管 1 4、 断熱構造体 1 6、 遠赤外線放射板 1 8、 熱源供給ュニット 2 0、 そ の他の各構成部材を予め工場等で製造しておき、 分解した状態で室内、 に運搬する 。 各構成部材の重量が比較的軽いので運搬がしゃすい。 図 2、 図 5に示すように、 外枠体 1 2の内部に断熱構造体 1 6を嵌合して、 断熱構造体 1 6の凹部 3 0に 4本 の二次熱源管 1 4を収容する。 二次熱源管 1 4をゴムホース等で直列状に接続しつ つ、 接続終端部となる 2本の二次熱源管 1 4にそれぞれ可撓接続管 2 2を接続して 外枠体 1 2の外側に引き出しておく。 また、 支持部材 4 2を凹凸に嵌合させながら 所定位置に配置する。 凹部 3 0の二次熱源管及び支持部材を配置させた残りの部分 には、 黄土炭加工物 4 6を充填する。 そして、 断熱構造体 1 6上に均等伝熱板 4 4 と、 遠赤外線放射板 1 8及び縁枠部材 4 0、 さらに表面板 2 8を配置する。 縁枠部 材 4 0の外形輪郭を予め正方形等の規格形状に揃えておくことで、 施工現場での削 り加工やコーキング作業等を必要とせず、 単に組立作業だけで簡単、 省力、 短時間 に施工できる。 そして、 可撓接続管 2 2の端部を熱源供給ユニット 2 0に接続する 。 このように従来のようにコンクリートやモルタル等を一切使用することなく、 例 えば、 居間等の所望の室内に簡単に運搬して、 組立または配置することができる。 また、 装置全体としても、 比較的軽量に製造でき、 装置全体を運搬して、 好きな場 所に設置することができる。 なお、 構成部材ごとに量産して低コスト化を図ること もできる。 使用する際には、 熱源供給ユニット 2 0を例えば、 家庭用 1 0 0 V電源 に接続して稼働させて、 二次熱源管 1 4に加熱された熱源流体を強制循環通流し、 遠赤外線放射板 1 8を加熱する。 この際、 均等伝熱板により、 表面板全体が均一に 温められ、 温度差や温度むらを防止し、 利用者が不快感ゃ違和感を感じるのを防止 する。 利用者は、 遠赤外線放射板 1 8が形成している載面上に例えば、 仰向け、 又 はうつぶせ状態で載ると、 遠赤外線による内部から温める効果と直接的な接触によ り温める効果とがあいまって利用者の略全体を同時に温める。 これにより、 発汗を 促進させて、 体内の老廃物を良好に排出させる効果を期待できる。 さらに、 例えば 、 肌の汚れを排出することによる美肌効果や、 血流を良くして、 疲労の回復や軽減 、 腰痛、 肩こり、 冷え性、 その他等の症状の緩和 ·改善 ·予防等の種々の健康補助 効果を期待できる。 このようにして、 いわゆる岩盤浴のような作用効果を、 一般家 庭内で手軽に利用することができる。

なお、 図 1 0ないし図 1 2は、 遠赤外線放射板 1 8の配置形態を変更した他の形 態を示している。 なお、 実施形態と同一部材には同一符号を付し、 その詳細な説明 を省略する。 図 1 0では、 載面 Rを 8枚の遠赤外線放射板 1 8で形成している。 さ らに、 図 1 1、 図 1 2にも示すように、 それらの遠赤外線放射板の配置位置に対応 するように、 二次熱源管 1 4及び支持部材 4 2が配置される。 このように、 遠赤外 線放射板の配置が変更しても、 構成部材を設計変更することなくその配置構成を変 更するだけで簡単に施工できる。 また同様に、 図 1 3に示すような 6枚の遠赤外線 放射板 1 8で載面 Rを形成する形態や、 その他任意の配置構成とすることもできる また、 上記実施形態にかかる健康補助装置では、 主に人体を温める態様について 説明したが、 それに加えて、 必要に応じて人体を冷やすことができる構成としても よい。 この実施形態では、 熱源供給ユニット 2 0は、 流体加熱装置とともに、 流体 冷却装置を含む構成とし、 加熱、 冷却兼用の熱源供給ユニットから構成される。 例 えば、 熱源供給ュニット 2 0は、 上記実施形態での流体加熱装置 3 8に替えて、 加 熱、 冷却兼用のヒートポンプ 5 0等を一体的に内蔵することにより、 ポンプ 3 6に より二次熱源管内部を強制循環させる熱源流体を加熱または冷却することができる 。 さらに、 この実施形態の場合、 二次熱源管 1 4は上記実施形態の二重管式熱サイ ホンの構成に、 外管 3 4の内壁面及び内管 3 5の外壁面に周方向に沿って多数の細 幅凹溝を形成したものを用いると好適である。 この細幅凹溝を形成することにより 、 作動液が、 細幅凹溝による毛細管現象により、 外管内壁面、 内管の外壁面に上昇 した状態となる。 そして、 内管に加熱熱源流体を通流させると上記実施形態と同様 に外管外部を加熱作用する。 一方、 内管内に冷却熱源流体を通流させると、 蒸発部 、 凝縮部を変換して外管外壁面が蒸発部、 内管外壁面が凝縮部となり、 外管外部の 冷却、 すなわち、 遠赤外線放射板の冷却を好適に行なえる。 よって、 熱源流体を切 り替えて、 遠赤外線放射板を加熱または冷却させて、 載面上の人体を温めたり、 冷 やしたりすることができ、 季節、 気候等に応じて快適に健康補助装置を利用できる 。 また、 加熱、 冷熱の熱源流体を切り替えるだけでよく、 切替操作も簡単で、 一つ の装置だけで有効な使い方ができる。

以上説明した本発明の健康補助装置は、 上記した実施形態のみの構成に限定され るものではなく、 特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲におい て、 任意の改変を行ってもよい。 産業上の利用可能性

本発明の健康補助装置は、 例えば、 場所、 時間等を問わず、 家庭内に設置で、 手 軽に岩盤浴のような遠赤外線等による健康補助効果を利用できる。 また、 一般家庭 に限らず、 入浴施設、 宿泊施設、 スポーツ施設、 老人福祉施設等その他の施設内に も設置できる。

Claims

請求の範囲

1 . 上面側を開口した中空ケース状の外枠体と、

外枠体の内部に配置され内部に熱源流体を通流させることにより長手方向の略全 体から外部に向けて熱を作用させる二次熱源管と、

外枠体の内部に嵌合され二次熱源管を安定的に受ける受凹部を有するとともに、 上からの人の荷重を受ける荷重受部を有する軽量素材の断熱構造体と、

加熱時に遠赤外線を放射する遠赤外線放射板であって、 上面側に人が載る平面状 の載面を形成しつつ下面は二次熱源管の上端部に接するように断熱構造体上に載置 されて二次熱源管からの熱作用を受けてその熱を直接に人に伝達する遠赤外線放射 板と、

二次熱源管に熱源流体を強制循環通流させるポンプと流体加熱装置とを含む熱源 供給ユニットと、

熱源流体の循環通流を保持しつつ自在に撓みながら二次熱源管と熱源供給ュニッ トとを接続する可撓接続管と、 を備えたことを特徴とする健康補助装置。

2 . 断熱構造体の上面側は複数の凹凸部を有し、 凸部を荷重受部とするとともに 所要の凹部を受凹部として二次熱源管を受けることを特徴とする請求項 1記載の健 康補助装置。

3 . 断熱構造体の凹部内に密着嵌合状に係合し、 嵌合時に凸部の上面と略面一な 上面を形成するとともに、 複数の遠赤外線放射板の平面状の載面を保持させるよう に該遠赤外線放射板を支持する脱着支持部材を有することを特徴とする請求項 2記 載の健康補助装置。

4 . 遠赤外線放射板の周りの断熱構造体上に敷設されて遠赤外線放射板と面一な 平面を形成する表面板を有することを特徴とする請求項 1ないし 3のいずれかに記 載の健康補助装置。

5 . 表面板と断熱構造体との間には、 二次熱源管に接して該二次熱源管からの熱 を表面板全体に略均等に熱伝導させる均等伝熱板が配置されたことを特徴とする請 求項 4記載の健康補助装置。

6 . 遠赤外線放射板には、 その外周縁に切削加工可能な木製の縁枠部材が密着状 に取り付けられ、 縁枠部材の外形部分を必要に応じて切削して縁枠部材の外形輪郭 を所要の規格形状に設定することを特徴とする請求項 1ないし 5のいずれかに記載 の健康補助装置。

7 . 縁枠部材は、 均等伝熱板上に当着するように配置されたことを特徴とする請 求項 6記載の健康補助装置。

8 . 遠赤外線放射板は、 少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土成分を有する焼 結成型板からなることを特徴とする請求項 1ないし 7のいずれかに記載の健康捕助 装置。

9 . 断熱構造体の凹部には、 少なくとも遠赤外線を放射しうる天然土、 天然鉱石 、 サンゴ、 炭又はそれらの加工物のいずれか一種或いはそれらの複数の組み合わせ が充填されることを特徴とする請求項 1ないし 8のいずれかに記載の健康補助装置

1 0 . 熱源供給ュニットは、 流体冷却装置を含む加熱、 冷却兼用の熱源供給ュニ ットからなるとともに、

二次熱源管は、 二重管式熱サイホンからなり、

遠赤外線放射板の加熱、 冷却を選択的に切替可能なことを特徴とする請求項 1な いし 9のいずれかに記載の健康補助装置。