JP2004125341A - 畳張り床暖房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成により、既設の畳の畳替え時あるいは新築時等について、畳部屋に簡易に施工できるうえに、メンテナンスも簡単に行なえる畳張り床暖房装置を提供する。
【解決手段】床面上に配置され伝熱管12を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体10と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体上に配置されコアシート32上に畳表34を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体14と、を備えた畳張り床暖房装置から構成される。コアシートに調湿機能その他の多機能素材を用いると、熱サイホン等の効率よい床暖房とともに、室内での快適な居住空間を提供し得る。
【選択図】 図10
【解決手段】床面上に配置され伝熱管12を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体10と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体上に配置されコアシート32上に畳表34を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体14と、を備えた畳張り床暖房装置から構成される。コアシートに調湿機能その他の多機能素材を用いると、熱サイホン等の効率よい床暖房とともに、室内での快適な居住空間を提供し得る。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、畳張り床暖房装置に係り、特に、畳張りでありながら施工、メンテナンス性が良好な床暖房を提供し得る畳張り床暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の床部から空気を暖めて人の足下を暖かくし、快適な空調空間とさせるために床暖房装置が知られている。従来の床暖房の方式としては、電熱線を内蔵させた電気カーペットを敷物として床面上に布設させる方式、フローリングの下面に面状発熱体を布設する方式、フローリング下面に温風を供給する方式、フローリング下面に温水流通管を配管して循環させながら床暖房させるもの等がある。そして、それぞれの方式について、熱源の種類や、形態、床下への熱の供給方式、床材の加温方法、熱効率の向上を企図した数多くの提案がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した床暖房方式は、いずれもフローリングの上、下面側に熱源を配して床暖房を行なう場合が多く、洋式の部屋に適用されるものが多かった。これは、通常、和式の部屋に畳を敷き込む場合、大引き上に配置された根太の上面に床板パネルを布設し、その上面周囲に畳を敷き込む部分を畳床高さ程度に立ち上げて囲むように敷居を形成させており、その畳床と畳表のぶんの高さである55mmないし58mmの段差を形成させた日本間の床構造に起因している。したがって、畳部屋での床暖房としては、電熱線を内蔵した電気カーペット方式による床暖房、あるいは、畳の下に面状発熱体を敷きこんだ床暖房方式に限定される場合が多かった。特に、既設の畳を畳替えするような際には、床構造自体を改造しない限りは、低ランニングコストで床面全体にわたり暖房を提供し得る温水流通管方式の床暖房等に変更することは困難であり、施工コストが大幅に高く、手軽に導入し得るものではなかった。また、温水流通管方式についても、いったん施工後の修理、交換、保守が簡単でなく畳全部を取り外してする床下部分の全面工事とならざるをえず、施工コストあるいはメンテナンスコストがかかり、作業時間も長いという難点がある。さらに、温水流通管による循環方式あるいは温風供給方式では、畳部屋への導入は暖房効率が劣り、また、上記した床構造の大幅な改造が必要なばかりか、いったん施工後の補修、交換を含むメンテナンスは極めて困難で実用し得ないものであった。これに対し、電気カーペット方式による床暖房では、電力消費量が大きく、ランニングコストが高いとともに、冬期には電源断が生じやすく電源工事を別途必要とする場合が多い。また、畳上面に電気カーペットを直に配置することにより、畳を変質させやすく畳の耐久性を損なうものであった。これに対し、近時提案されている面状発熱体による床暖房方式では、施工性は改善されるが、電力消費量は依然としてそれほど低減されず、また、温度上昇がそれほど大きく確保できないばかりか、電磁波の発生源となり人体の自立神経への影響、免疫力低下等が指摘されるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その1つの目的は、簡単な構成により、安価な施工コストでしかも、電力消費量が小さく、既設の畳の畳替え時あるいは新築時等について、畳部屋に簡易に施工できるうえに、メンテナンスも簡単に行なえる畳張り床暖房装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高効率の畳部屋の床暖房を行ないつつ調湿、消臭、保温、殺菌、防かび等の多機能の効果を期待し得る畳張り床暖房装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、床面上に配置され伝熱管12を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体10と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体上に配置されコアシート32上に畳表34を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体14と、を備えた畳張り床暖房装置から構成される。コアシートは、薄型畳体を構成する芯部材であり、基本的にはある程度の強度を有し軽量な非金属部材であるのが良い。その際、シート状の薄い設置部分に調湿、保温、防黴等の多機能の素材を用いるのが好ましい。
【0006】
また、コアシート32が、炭成分層40を含む炭シート38を少なくとも有し、該炭シート上に畳表34を配置させて炭シートと畳表を一体化させて薄型畳体14を形成させたこととしてもよい。炭成分層は、例えば適宜のバインダを用いて粉粒状の炭を混合させたものをシート状に延ばして固化したものでも良い。また、木タールなどに木炭微粉、あるいはそれらに適宜のバインダを混合してシート状に形成して固化させたものでもよい。
【0007】
また、炭シート38が細粒化した炭Rを熱溶融接着機能材44を介した通気性シート42で両側から挟んで加熱圧接し一体化して形成した構成としてもよい。
【0008】
また、炭シート38が破砕あるいは粒状化した炭Rを熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化して形成されたこととしてもよい。
【0009】
さらに、断熱構造体10は、発泡性合成樹脂を成形して構成してもよい。
【0010】
また、断熱構造体10と薄型畳体14との間に遠赤外線放射機能シート50を介在させて構成してもよい。
【0011】
また、遠赤外線放射機能シート50は、基体シートに天然土粒子を被着して薄型シートに形成した天然土粒子シートからなるように構成するとよい。天然土粒子は、基本的にはケイ酸、アルミナ等の遠赤外線放射機能を有する成分を多く含む天然の土の粒子であればいずれの地域から採取されるものでもよいが、特定地域から採取される黄土であるのがより好適である。
【0012】
さらに、遠赤外線放射機能シート50と、断熱構造体10との間に伝熱管12の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板52を介在させて構成してもよい。
【0013】
さらに、断熱構造体10には伝熱管12表面に連通する連通空隙(16)が形成され、該連通空隙に天然土62を充填固化させて構成してもよい。
【0014】
また、天然土が黄土からなるようにするとよい。
【0015】
さらに、薄型畳体14が所要の規格の縦横サイズに形成され、かつ、断熱構造体10と薄型畳体14との積層厚さが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定されて構成してもよい。
【0016】
また、断熱構造体が、規格の単一の畳のサイズと同じ広さ、あるいは複数の分割構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに設定したものであるようにするとよい。
【0017】
また、薄型畳体14と天然土粒子シート(50)との間に荷重受け板54を配置させ、該荷重受け板54と遠赤外線放射機能シート50と均等放熱板52とを接着して一体化して構成してもよい。
【0018】
また、伝熱管12は、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管22の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管24を挿通させた熱サイホンであって、それらを複数個接続させたものであるようにするとよい。
【0019】
その際、少なくとも外管22の外面に遠赤外線放射機能層30を形成させるとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る畳張り床暖房装置の実施の形態について説明する。本発明の畳張り床暖房装置は、新規工事だけでなく既設の和室の畳替えの際に和室の床構造を改造することなく、簡単な工事で畳張りの和室でしかも低エネルギー消費量で高効率に床暖房を行なう床暖房装置である。
【0021】
図1ないし図13は、本発明の第1の実施形態の畳張り床暖房装置を示しており、図1において、この畳張り床暖房装置は、断熱構造体10と、断熱構造体10に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体10上に配置される薄型畳体14と、を備えている。断熱構造体10は、上面からの荷重に対して容易には撓まない弾性素材から形成され、薄型畳体14を下面側から支持するとともに伝熱管による放射熱を薄型畳体を介して室内空間に放射案内する構造体であり、伝熱管12を内蔵配置させている。
【0022】
断熱構造体10は、その上面からの人の体重程度では容易に座屈しない強度をもち、かつ上面に敷設される薄型畳体のクッション性を補足すべくある程度の弾性力をもった素材から構成されている。しかも、伝熱管を埋設し上面側、すなわち、室内側に向けて放熱させるように断熱素材である必要がある。例えば発泡性合成樹脂の成形体が好ましい。発泡性合成樹脂としては、例えばAS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレタン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン、ポリイミドその他のプラスチックフォームがある。本実施形態においては、高断熱の発泡ポリスチレンの成形体からなっている。これらをある程度の高さ幅を有するマット状の構造体に一体成形で構成してもよく、また、複数の部位に分割した成形部品を組み合わせてマット状構造体にしたものでも良い。
【0023】
図2ないし図5の実施形態の断熱構造体10は、例えば縦、横サイズが910mm×910mmの正方形状で、高さ方向の厚さが40mmで形成された厚板状の発泡性樹脂成形体からなり、下面側は平坦面とするとともに、上面側は、縦横に交差する連通する空隙となる溝16が形成されて凹凸状に形成されている。すなわち、図2、図5に示すように、断熱構造体10は、縦横に直交する複数の直線状の溝16を上部に形成させ、これによって、溝以外の部分が凸部18としてそれぞれ等間隔に多数形成された構成となっている。溝16の底部は構造体の厚み幅の中途で閉鎖され溝上面が開放されて、この開放部から伝熱管12を施工、メンテナンス時等に出し入れし、さらに、熱源から供給される熱を該伝熱管12の表面から室内側に向けて放出させる。この溝16内に伝熱管12が横倒し状態で平行に埋設状に配置される。実施形態において、1つの断熱構造体10に対して4個の伝熱管12が配置されている。実施形態の断熱構造体10は、2個を突き合わせ状に配置させることにより1820mm×910mmのサイズとなり、一般的な規格の和室の畳1枚のサイズと同じとなるように設定されている。したがって、畳1枚分の薄型畳体を取り外すと2等分されたサイズの断熱構造体が露出し、簡単にその設置あるいは取り外しを行なえる。断熱構造体10は、規格の単一の畳のサイズと同じ広さの1枚の成形体としてもよく、あるいは複数の任意のサイズに分割した断熱構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに組み付け得るようにしたものであってもよい。図1に示す実施形態では、6畳の和室に12個の断熱構造体10を密接して敷設して床部分全体について床暖房を行なうようにしている。なお、図3に示すように、施工時には例えば隣接する断熱構造体10どうしの隅部の部分でリング状の部材20を用い、これを嵌合させることにより簡単に組み付け施工できる。このリング状部材20は、例えば、断熱構造体と同じ素材の断熱素材から形成するとよい。
【0024】
また、断熱構造体10は、その上面側に設置される薄型畳体14と合わせてその高さ方向厚みが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定されるようにするのが好ましい。すなわち、55mmないし58mmとなるように設定する。一方、この断熱構造体には、熱源から供給される熱を放熱する伝熱管12が埋設され、かつ、この伝熱管は、それによる実効的な放熱量を確保し得る程度の管径のものを配設する必要がある。したがって、断熱構造体10の高さ方向厚みはこれらの点を考慮して設定する必要がある。
【0025】
図6、図7は、該断熱構造体10の溝内に埋設される1個の伝熱管12を示している。伝熱管12は、熱源流体が内部を通流する際にその熱を直接あるいは、間接に溝16の開放部分から放熱し室内側に向けて熱を放出させる伝熱手段であり、好ましくは、図7に示す形態と同様に少なくとも畳1枚の大きさの縦あるいは横方向の長さと同じあるいはそれ以下の長さに複数に分割されたものをフレキシブルな接続管で連結させて接続したものであるのがよい。実施形態において、伝熱管12は、図6、図7に示すように、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管22の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管24を挿通させた熱サイホンから構成されており、それらを複数個接続させて内管24を例えば可撓性を有する接続管26により直列に接続させ、図1に示すように床面全体に設置して循環させることにより、床面全体について床暖房を行なうようにしている。1個の熱サイホン管は、少なくとも畳1枚の大きさの縦あるいは横方向の長さと同じあるいはそれ以下の長さに設定されており、隣接する畳部分に跨がることなく、畳替え等の際に、施工性が良好であるとともに、点検、交換等の場合にも1枚の畳を取り外すことにより、必要な箇所のみの設置工事で済ませることができる。熱サイホンは、内管24内に熱源流体を通流させ、その熱源流体の温熱により外管22内での作動媒体の高速な蒸発、凝縮サイクルを通じて管の表面から熱伝達を行なうことにより外管周囲を加温させる熱伝達手段である。例えば一端部側に設置された熱サイホンの内管24に熱源装置28を接続させ、熱源装置28からの温熱源流体の供給により、室内暖房を行なわせる。なお、伝熱管12は、通常の温水流通式の直管としてもよい。さらに、本実施形態において、この伝熱管としての熱サイホンの少なくとも外管22の外面に遠赤外線放射機能層30を形成させている。遠赤外線放射機能層30は、例えば遠赤外線放射機能粒子を塗材に混合させて塗膜として外管の外面に塗着させてもよい。この場合、基本的には、遷移元素酸化物を用い、これを外管表面に被覆させたものであると良い。セラミックス、炭素系物質等が遠赤外線を効果的に発生させる。遠赤外線を効果的に発生放射する物質としては、例えばトルマリン鉱石、天然石英鉱石、黒雲母、セラミックス、その他種々選択してよい。本実施形態では、例えばケイ酸塩の一種であるゼオライトが用いられ、その粒状物を適宜のバインダを用いて母管の表面に塗着させている。熱サイホンの外管の外面への遠赤外線放射機能粒子の固定化方法としては、そのほかに、例えばどぶ付け、含浸、燒結その他任意の方法により被着させてよい。伝熱管の表面から放射される熱により塗膜30から遠赤外線が発生し、室内側に向けて放射され、室内居住者の人体の内部から暖める効果を有する。
【0026】
この断熱構造体10の上面に薄型畳体14が配置される。薄型畳体14は、コアシート32上に畳表34を配置させた形態で薄型の畳体として一体化させて構成されるものであり、例えば縦1820mm、横910mmの標準の規格大きさで一体化されて、断熱構造体10上に着脱自在に載置し得るようになっている。したがって、断熱構造体を敷居の段差の内側に設けられた畳設置用の凹陥部分に敷設し、さらにその上から該薄型畳体14を位置合わせして載置させるだけで、既成の和室床構造に伝熱管による床面全体にわたる放熱効果を供給させながら畳張りの床暖房を装備し得るものである。
【0027】
図10は、薄型畳体14の一部拡大断面を示しており、実施形態の薄型畳体は、最上部に配置される畳表34と、最下部に配置されるクッションシート36と、その中間にサンドイッチ状に挟まれて位置するコアシート32との3層構造から構成されている。特に、本実施形態では、コアシート32が炭成分層を有する炭シート38を含むので、室内空間に最も近い部分に配置されて多機能の効果を奏する。図10において、コアシートは、基本的には畳表34を上面側に配置させて一体化して薄型畳体とし、薄型畳体単独で任意の断熱構造体上に配置させるようにする芯部材である。実施形態において、コアシート32は、中心部分に配置される炭成分層40と、該炭成分層40の表裏両面側に配置される通気性シート42と、を含む。炭成分層40と通気性シート42により、炭シート38が構成される。炭シート38は、炭成分層40を含む多機能芯シート部分である。
【0028】
実施形態において、炭シート38は、細粒化した炭Rを熱溶融接着機能材44を介した通気性シート42で両側から挟んで圧接し一体化して形成されている。特に、本実施形態では、炭シート38が破砕され、あるいは粒状化した炭を熱溶融接着機能材としての熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで圧扁し一体化して形成されている。熱溶融化学繊維フィルムとしては、例えばポリエステル繊維等があり、加熱により溶融して接触物を融着させる。不織布シートは、中間に炭成分層40を挟んで圧着してシート状に成形させ形状を保持させる部材であり、炭成分層による多機能性を効率よく作用させる通気性シートである。炭シート38を成形させる際には、炭Rを中間にしてポリエステル繊維で両側から挟み、さらにそれらのポリエステル繊維の表裏外面にそれぞれ不織布シートを配置させ、この状態で加熱したローラ間隙に通すことにより内側のポリエステル繊維が溶融し、炭Rと不織布とを融着結合させてシート状に一体化させる。炭は、木材を炭化して得られる炭素を主成分とする固体生成物としての木炭である。黒炭、白炭などがあり、炭素約80〜95%を含有する。実施形態では、細粒化した炭を熱溶融接着機能材を介した通気性シートで両側から挟んで圧接し一体化しているので、結合用の熱溶融接着機能材は、炭の個々の粒子に混合されているわけではなく、炭の表面全体に塗着されていないから、中心部分の炭成分層では純粋な細粒化した炭の層が含まれ、炭のもつ機能を確実に行なわせ得る。炭は、室内温度調整作用を行なう調湿性、消臭性、殺菌性、防黴性、電磁波吸収性とともに、その多孔性から遠赤外線等による熱の保温作用を有する。そして、畳表の直下に炭シートが配置されているから、下部側からの伝熱管の放熱とあいまって有効にこれらの機能を発揮させる。なお、炭シート38の炭成分層は、塗料成分等に粉砕、あるいは粒状化した炭を混合させて薄膜シート状に形成したものでもよく、また、その薄膜シートが接着機能を有するものであれば、熱溶融接着機能材は必ずしも用いなくともよい。
【0029】
図12、図13は、一体化された薄型畳体の全体斜視、及び一部省略した隅部の裏面から見た斜視図であり、図13に示すように、畳表34と、畳表の下面に両面テープ等で接着したコアシート32と、コアシート32の不織布の下面に接着材で接着させたクッションシート36と、をそれぞれ結合して例えば1cm程度あるいはそれ以上の厚さのシート状態として縦1820mm、横910mm程度の薄型畳パネルを形成し、この一端側を縁布46で袋綴じ状に被着して厚み方向に一体的に縫い糸で縫合して畳の縦辺(長辺)側を形成させ、また、横辺(短辺)となる他端側は畳表の長辺側端部の薄型畳パネルの端縁を巻き込むように、折り返し、折り返した裏面側の端縁を接着テープ等の帯状接着部材48を用いて接着し、薄型畳体全体を一体的に形成させている。そして、本実施形態では、後述する遠赤外線放射機能シートあるいは荷重受け板を含んで、既成の畳厚さ、すなわち、55mm〜58mmとほぼ同じ厚さに設定されている。
【0030】
本実施形態においては、断熱構造体10と薄型畳体14との間に、さらに、遠赤外線放射機能シート50を介在させている。遠赤外線放射機能シート50は、伝熱管12からの放射熱を受けて面状に遠赤外線を発生放射するシート体であり、実施形態において、遠赤外線放射機能シートは、基体シートに天然土粒子を被着させて薄型シートに形成した天然土粒子シートから構成されている。例えば、不織布等の基体シート表面に適宜の接着剤と天然土粒子とバインダを混合させた液状体を塗着させ、乾燥して定着させたものである。天然土には、通常にアルミナ、ケイ素、鉄、マグネシウム、ナトリウム等の元素が含まれており、これらの元素は、それぞれ波長が25μm〜1mm程度の波長の遠赤外線を発生させる。
【0031】
実施形態において、特に、この天然土としては、黄土が用いられている。黄土は、一般には、中国北部、ヨーロッパ、アメリカ合衆国中央部などに広く分布する厚い黄灰色の主として風成の堆積物をいうが、本発明における黄土は、特に、そのうちの、韓国で採取されるものをいう。なかでも特に、韓国の外俗離面・求仁・五倉地域、馬老面・猿汀・箕大地域、炭釜面・城池地域、三升面・佑陳、達山・仙谷地域、山外面・院坪・濯州・五大地域、報恩邑・内俗離面・懐北面、懐南面、内北面、水汗面、内俗離面地方である特定地域で採取されるものが好適である。これらの特定地域で採取される黄土は、平均粒径が0.02mm〜0.05mmで0.005mm以下の粒子を5%〜10%程度重量%で含むほとんど粘度と同質の天然土である。その主要成分は、シリカ(Sio2) 60〜65%、アルミニウム(Al2o3) 10〜13%、マグネシウム(Mg)とナトリウム(Na) 2%内外、カリウム1.5%,石灰8%内外の重量%構成となって、特に、シリカ、アルミナの含有量が多く、遠赤外線放射効果が高い。さらに、この黄土は、カタルラゼ酵素、デペノルオクシダーゼ酵素、サラカゼ酵素、プロテアーゼ酵素を出す推定2億個低度の微生物を含んでおり、これらの微生物による分解機能を介して人体に有害とされるVOC(揮発性有機化合物)等の分解作用を行なわせる。そして、これらの天然土粒子を被着させてシート状に構成しているので、畳張り床全体の高さ方向厚さが限定された薄型の面状の遠赤外線放射機能シートを有効に構成し得る。なお、実施形態においては、それぞれ重量%で、アクリル接着剤25%、増粘剤5%、アンモニア5%、顔料0.5%、黄土12%(韓国の上記特定地域で採取された風成堆積した天然黄土)を、攪拌、混合した液状体に不織布を浸漬させ、その後、熱ローラに通して圧着し乾燥させ、シート状にしたものをロール巻きして収束させ、これをカットしながら用いた。
【0032】
さらに、本実施形態では、遠赤外線放射機能シート50の下面側に、伝熱管12の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板52を介在させている。実施形態では、この均等放熱板52は、例えば、0.3mm厚さのアルミニウムシートが用いられ、遠赤外線放射機能シート50すなわち黄土板の下面に接着剤等で接着されている。均等放熱板52は、熱伝導率が高く、シート状に形成し得る展性のある素材が選択され、例えば銅板その他の金属、あるいは合金等の板状、あるいは箔状の素材が好適である。
【0033】
さらに、本実施形態では、遠赤外線放射機能シート50の上面側に、荷重受け板54が配置されている。荷重受け板54は、断熱構造体10と薄型畳体14との中間に配置されて、薄型畳体の上面からの荷重を受けて面圧荷重が断熱構造体に加わるようにする荷重緩衝部材であり、例えば木板材、硬質合成樹脂などの板状態から構成されている。できるだけ、剛性と強度を有する素材が好ましいが、厚さの制限から薄型の板体である必要がある。実施形態では、例えば5.5mmの厚さのベニヤ板が配置されている。そして、薄型畳体と天然土粒子シートとの間に荷重受け板を配置させた状態で、荷重受け板54と遠赤外線放射機能シート50と均等放熱板52とは、それぞれ接着して一体化され、機能パネル53が構成されている。
【0034】
上記した畳張り床暖房装置は、和室の1部屋全部について、施工してもよく、また、1畳、2畳...等畳単位の施工としてもよい。例えば、図1のように6畳間全部について、本実施形態の畳張り床暖房装置を設置する場合には、図8に示すように、根太等の支持材56上に布設された床板材58上に防湿用等の断熱シート60を必要に応じて敷き込み、その上に、断熱構造体10を配置させ、さらに、機能パネル53、薄型畳体14を順に上に載置させる。なお、薄型畳体14は機能パネル53上に、図示しない両面テープ等により位置ずれしないように設定配置される。これによって、熱源装置28から供給される温水が熱サイホンの内管中を通流し、外管22内に充填されたアンモニア等の作動媒体の蒸発、凝縮作用により伝熱管12の表面から放熱する。この際、断熱構造体10の溝16の上面開口部分から専ら室内側に向けて放熱し、その熱エネルギーは均等放熱板52により面状に広げられ、その直上の黄土シート50を加熱する。黄土シートの黄土の遠赤外線放射機能により室内側に向けて遠赤外線を放射させ、室内の人に向けて直接に暖房作用を行なわせる。同時に、揮発性有機化合物の分解作用などを行なう。さらに、熱エネルギーは薄い荷重受け板54、クッションシート36を経てコアシート32に至り、さらに畳表34に伝えられる。コアシート32の細粒化した炭Rを含む炭成分層40は、室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温作用等を行ない、特に、遠赤外線放射機能シートである黄土シートからの遠赤外線放射機能とあいまって、大きな暖房機能を室内側に向けて供給し得る。また、断熱構造体10と、薄型畳体14と、機能パネル53とで高さ幅56mm程度に設定されており、既存の和室の畳替え時には断熱構造体の敷き込み、伝熱管接続並びに薄型畳体と機能パネルの敷設により、既存の床構造を何ら変更させることなく、短時間で畳張り床暖房装置を設置し得る。また、点検、保守、部品交換等に際しても1枚の畳を単位とした点検、交換等の作業で良く、メンテナンス性を良好に保持し得る。
【0035】
なお、図14、15は、断熱構造体に他の機能を付加した例を示しており、この実施形態で、断熱構造体自体は、先の実施形態と同一の構成である。本実施形態では、断熱構造体10の溝16としての連通空隙に天然土62が充填固化されて配置されている。詳細には、縦横に直交する複数の直線状の溝16が断熱構造体の上部に形成されて、これらの直交する溝16は相互に連通して連通空隙を形成している。そして、伝熱管12が収容された溝16部分以外の空隙に先の実施形態の特定地域採取の黄土が充填されている。黄土は、ほとんど粘度と同じ性状を備えており、加水して練り状固形物となる。その練り状態で伝熱管を所定の溝位置に収容後、残りの空隙部分に充填するものである。この実施形態では、伝熱管が室内上方側に向けて放出する熱エネルギー以外の連通空隙部分に放出される熱が天然土側に放出されるので、それによる蓄熱作用、遠赤外線放射機能を生じさせ、伝熱管からの熱エネルギーを無駄なく利用し得る。
【0036】
以上説明した畳張り床暖房装置は、上記の実施の形態にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲における変更も本発明に含まれる。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明した様に、本発明に係る畳張り床暖房装置によれば、床面上に配置され伝熱管を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管と、断熱構造体上に配置されコアシート上に畳表を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体と、を備えた構成であるから、例えば1畳ぶんの畳のサイズで薄型畳体あるいは断熱構造体を形成することにより、低コストで既設の畳の畳替え時あるいは新築時等について、畳部屋に簡易に本格的な床暖房装置を施工できる。また、電熱線などを熱源とすることなく、低電力コストでの畳張り床暖房を実現することが可能である。
【0038】
また、コアシートが、炭成分層を含む炭シートを少なくとも有し、該炭シート上に畳表を配置させて炭シートと畳表を一体化させて薄型畳体を形成させた構成とすることにより、炭成分による室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温作用を機能させると共に、薄型畳体に具体的に一体化させることができる。
【0039】
また、炭シートが細粒化した炭を熱溶融接着機能材を介した通気性シートで両側から挟んで圧接し一体化して形成された構成、あるいは、炭シートが破砕あるいは粒状化した炭を熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化して形成された構成とすることにより、炭成分を含む部位をシート状に具体的に形成し、薄型畳体への適用を可能とするとともに、粒状化した炭を熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化した場合には、特に、個々の粒状の炭の表面にバインダ等が被着されない純粋な炭成分層が形成され、炭成分固有の室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温機能をより有効に機能させ得る。
【0040】
また、断熱構造体は、発泡性合成樹脂を成形して構成させることにより、簡易な加工工程で、伝熱管の収容埋設を行ないつつ上面側からの荷重に対して容易には撓まず、しかも適度の弾性を有する薄型畳体の支持構造を得ることができる。
【0041】
また断熱構造体と薄型畳体との間に遠赤外線放射機能シートを介在させた構成とすることにより、伝熱管からの放射熱を受けて面状に遠赤外線を発生放射させ、室内暖房効果を向上させ得る。
【0042】
また、遠赤外線放射機能シートは、基体シートに天然土粒子を被着して薄型シートに形成した天然土粒子シートからなる構成とすることにより、安価にかつ簡単な構成で遠赤外線放射機能シートを製造することができる。
【0043】
また、遠赤外線放射機能シートと、断熱構造体との間に伝熱管の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板を介在させた構成とすることにより、伝熱管からの放熱エネルギーを面状に均等分布させて室内側に効率よく伝達させ、暖房効果の効率を向上させ得る。
【0044】
また、断熱構造体には伝熱管表面に連通する連通空隙が形成され、該連通空隙に天然土が充填固化された構成とすることにより、伝熱管からの熱エネルギーを無駄なく蓄積し、かつ、天然土による遠赤外線放射を補充的に行なわせることができる。
【0045】
また、天然土を黄土からなるようにすることで、特に強い遠赤外線放射機能を行なわせ得るとともに、有機化学物質の分解作用を行なって、室内暖房とともにVOCによる人体への悪影響を少なくし得る。
【0046】
また、薄型畳体が所要の規格の縦横サイズに形成され、かつ、断熱構造体と薄型畳体との積層厚さが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定された構成、あるいは、断熱構造体が、規格の単一の畳のサイズと同じ広さ、あるいは複数の分割構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに設定した構成とすることにより、通常の和室構成における床構造を全く変更させることなく、新築、あるいは畳替え時等に良好な床暖房効率と、低電力消費タイプの畳張り床暖房装置を提供し得る。
【0047】
また、薄型畳体と天然土粒子シートとの間に荷重受け板を配置させ、該荷重受け板と遠赤外線放射機能シートと均等放熱板とを接着して一体化した構成とすることにより、施工時の作業が簡単であるうえ、運搬、管理の上でも有利である。
【0048】
また、伝熱管は、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管を挿通させた熱サイホンであって、それらを複数個接続させた構成とすることにより、熱サイホンによる高い熱伝達性を利用しつつその放射熱による床暖房を実現し得ると同時に、個々の畳単位での施工、交換作業を行なうことができる。
【0049】
また、少なくとも外管の外面に遠赤外線放射機能層を形成させた構成とすることにより、伝熱管からの熱エネルギーを得て有効に遠赤外線放射機能を行なうとともに、遠赤外線放射機能シートと相まってより有効な室内側に向けての遠赤外線放射機能を相乗して機能させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】1部屋全体について配設した本発明の実施形態の畳張り床暖房装置の一部を切り欠いて示した斜視説明図である。
【図2】1つの断熱構造体部分を拡大して示した平面説明図である。
【図3】図2の断熱構造体の各密接隅部の結合機構を示す斜視説明図である。
【図4】図1の断熱構造体の隅部近傍の一部省略拡大斜視説明図である。
【図5】断熱構造体の一部拡大縦断面図である。
【図6】1個の熱サイホン管の一部省略全体斜視図である。
【図7】図6の熱サイホン管の接続部分を主に示す接続状態説明図である。
【図8】図2の一部省略A−A線拡大矢示図である。
【図9】図1の実施形態の畳張り床暖房装置の層構造の主要部分を分解して示した説明図である。
【図10】図9の薄型畳体の一部省略要部拡大縦断面説明図である。
【図11】図9の機能パネル部分の一部省略要部拡大縦断面説明図である。
【図12】図1の1畳ぶんの薄型畳体の全体斜視図である。
【図13】図12の薄型畳体の裏面の1つの隅部を拡大して示した一部拡大斜視説明図である。
【図14】断熱構造体の他の実施形態を示す一部省略要部拡大側面説明図である。
【図15】図14の1個の断熱構造体部分の拡大平面図である。
【符号の説明】
10 断熱構造体
12 伝熱管
14 薄型畳体
16 溝
30 塗膜
32 コアシート
34 畳表
38 炭シート
40 炭成分層
42 通気性シート
44 熱溶融接着機能材
50 遠赤外線放射機能シート
52 均等放熱板
53 機能パネル
54 荷重受け板
R 炭
【発明の属する技術分野】
本発明は、畳張り床暖房装置に係り、特に、畳張りでありながら施工、メンテナンス性が良好な床暖房を提供し得る畳張り床暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の床部から空気を暖めて人の足下を暖かくし、快適な空調空間とさせるために床暖房装置が知られている。従来の床暖房の方式としては、電熱線を内蔵させた電気カーペットを敷物として床面上に布設させる方式、フローリングの下面に面状発熱体を布設する方式、フローリング下面に温風を供給する方式、フローリング下面に温水流通管を配管して循環させながら床暖房させるもの等がある。そして、それぞれの方式について、熱源の種類や、形態、床下への熱の供給方式、床材の加温方法、熱効率の向上を企図した数多くの提案がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した床暖房方式は、いずれもフローリングの上、下面側に熱源を配して床暖房を行なう場合が多く、洋式の部屋に適用されるものが多かった。これは、通常、和式の部屋に畳を敷き込む場合、大引き上に配置された根太の上面に床板パネルを布設し、その上面周囲に畳を敷き込む部分を畳床高さ程度に立ち上げて囲むように敷居を形成させており、その畳床と畳表のぶんの高さである55mmないし58mmの段差を形成させた日本間の床構造に起因している。したがって、畳部屋での床暖房としては、電熱線を内蔵した電気カーペット方式による床暖房、あるいは、畳の下に面状発熱体を敷きこんだ床暖房方式に限定される場合が多かった。特に、既設の畳を畳替えするような際には、床構造自体を改造しない限りは、低ランニングコストで床面全体にわたり暖房を提供し得る温水流通管方式の床暖房等に変更することは困難であり、施工コストが大幅に高く、手軽に導入し得るものではなかった。また、温水流通管方式についても、いったん施工後の修理、交換、保守が簡単でなく畳全部を取り外してする床下部分の全面工事とならざるをえず、施工コストあるいはメンテナンスコストがかかり、作業時間も長いという難点がある。さらに、温水流通管による循環方式あるいは温風供給方式では、畳部屋への導入は暖房効率が劣り、また、上記した床構造の大幅な改造が必要なばかりか、いったん施工後の補修、交換を含むメンテナンスは極めて困難で実用し得ないものであった。これに対し、電気カーペット方式による床暖房では、電力消費量が大きく、ランニングコストが高いとともに、冬期には電源断が生じやすく電源工事を別途必要とする場合が多い。また、畳上面に電気カーペットを直に配置することにより、畳を変質させやすく畳の耐久性を損なうものであった。これに対し、近時提案されている面状発熱体による床暖房方式では、施工性は改善されるが、電力消費量は依然としてそれほど低減されず、また、温度上昇がそれほど大きく確保できないばかりか、電磁波の発生源となり人体の自立神経への影響、免疫力低下等が指摘されるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その1つの目的は、簡単な構成により、安価な施工コストでしかも、電力消費量が小さく、既設の畳の畳替え時あるいは新築時等について、畳部屋に簡易に施工できるうえに、メンテナンスも簡単に行なえる畳張り床暖房装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高効率の畳部屋の床暖房を行ないつつ調湿、消臭、保温、殺菌、防かび等の多機能の効果を期待し得る畳張り床暖房装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、床面上に配置され伝熱管12を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体10と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体上に配置されコアシート32上に畳表34を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体14と、を備えた畳張り床暖房装置から構成される。コアシートは、薄型畳体を構成する芯部材であり、基本的にはある程度の強度を有し軽量な非金属部材であるのが良い。その際、シート状の薄い設置部分に調湿、保温、防黴等の多機能の素材を用いるのが好ましい。
【0006】
また、コアシート32が、炭成分層40を含む炭シート38を少なくとも有し、該炭シート上に畳表34を配置させて炭シートと畳表を一体化させて薄型畳体14を形成させたこととしてもよい。炭成分層は、例えば適宜のバインダを用いて粉粒状の炭を混合させたものをシート状に延ばして固化したものでも良い。また、木タールなどに木炭微粉、あるいはそれらに適宜のバインダを混合してシート状に形成して固化させたものでもよい。
【0007】
また、炭シート38が細粒化した炭Rを熱溶融接着機能材44を介した通気性シート42で両側から挟んで加熱圧接し一体化して形成した構成としてもよい。
【0008】
また、炭シート38が破砕あるいは粒状化した炭Rを熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化して形成されたこととしてもよい。
【0009】
さらに、断熱構造体10は、発泡性合成樹脂を成形して構成してもよい。
【0010】
また、断熱構造体10と薄型畳体14との間に遠赤外線放射機能シート50を介在させて構成してもよい。
【0011】
また、遠赤外線放射機能シート50は、基体シートに天然土粒子を被着して薄型シートに形成した天然土粒子シートからなるように構成するとよい。天然土粒子は、基本的にはケイ酸、アルミナ等の遠赤外線放射機能を有する成分を多く含む天然の土の粒子であればいずれの地域から採取されるものでもよいが、特定地域から採取される黄土であるのがより好適である。
【0012】
さらに、遠赤外線放射機能シート50と、断熱構造体10との間に伝熱管12の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板52を介在させて構成してもよい。
【0013】
さらに、断熱構造体10には伝熱管12表面に連通する連通空隙(16)が形成され、該連通空隙に天然土62を充填固化させて構成してもよい。
【0014】
また、天然土が黄土からなるようにするとよい。
【0015】
さらに、薄型畳体14が所要の規格の縦横サイズに形成され、かつ、断熱構造体10と薄型畳体14との積層厚さが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定されて構成してもよい。
【0016】
また、断熱構造体が、規格の単一の畳のサイズと同じ広さ、あるいは複数の分割構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに設定したものであるようにするとよい。
【0017】
また、薄型畳体14と天然土粒子シート(50)との間に荷重受け板54を配置させ、該荷重受け板54と遠赤外線放射機能シート50と均等放熱板52とを接着して一体化して構成してもよい。
【0018】
また、伝熱管12は、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管22の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管24を挿通させた熱サイホンであって、それらを複数個接続させたものであるようにするとよい。
【0019】
その際、少なくとも外管22の外面に遠赤外線放射機能層30を形成させるとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明に係る畳張り床暖房装置の実施の形態について説明する。本発明の畳張り床暖房装置は、新規工事だけでなく既設の和室の畳替えの際に和室の床構造を改造することなく、簡単な工事で畳張りの和室でしかも低エネルギー消費量で高効率に床暖房を行なう床暖房装置である。
【0021】
図1ないし図13は、本発明の第1の実施形態の畳張り床暖房装置を示しており、図1において、この畳張り床暖房装置は、断熱構造体10と、断熱構造体10に埋設配置される伝熱管12と、断熱構造体10上に配置される薄型畳体14と、を備えている。断熱構造体10は、上面からの荷重に対して容易には撓まない弾性素材から形成され、薄型畳体14を下面側から支持するとともに伝熱管による放射熱を薄型畳体を介して室内空間に放射案内する構造体であり、伝熱管12を内蔵配置させている。
【0022】
断熱構造体10は、その上面からの人の体重程度では容易に座屈しない強度をもち、かつ上面に敷設される薄型畳体のクッション性を補足すべくある程度の弾性力をもった素材から構成されている。しかも、伝熱管を埋設し上面側、すなわち、室内側に向けて放熱させるように断熱素材である必要がある。例えば発泡性合成樹脂の成形体が好ましい。発泡性合成樹脂としては、例えばAS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレタン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン、ポリイミドその他のプラスチックフォームがある。本実施形態においては、高断熱の発泡ポリスチレンの成形体からなっている。これらをある程度の高さ幅を有するマット状の構造体に一体成形で構成してもよく、また、複数の部位に分割した成形部品を組み合わせてマット状構造体にしたものでも良い。
【0023】
図2ないし図5の実施形態の断熱構造体10は、例えば縦、横サイズが910mm×910mmの正方形状で、高さ方向の厚さが40mmで形成された厚板状の発泡性樹脂成形体からなり、下面側は平坦面とするとともに、上面側は、縦横に交差する連通する空隙となる溝16が形成されて凹凸状に形成されている。すなわち、図2、図5に示すように、断熱構造体10は、縦横に直交する複数の直線状の溝16を上部に形成させ、これによって、溝以外の部分が凸部18としてそれぞれ等間隔に多数形成された構成となっている。溝16の底部は構造体の厚み幅の中途で閉鎖され溝上面が開放されて、この開放部から伝熱管12を施工、メンテナンス時等に出し入れし、さらに、熱源から供給される熱を該伝熱管12の表面から室内側に向けて放出させる。この溝16内に伝熱管12が横倒し状態で平行に埋設状に配置される。実施形態において、1つの断熱構造体10に対して4個の伝熱管12が配置されている。実施形態の断熱構造体10は、2個を突き合わせ状に配置させることにより1820mm×910mmのサイズとなり、一般的な規格の和室の畳1枚のサイズと同じとなるように設定されている。したがって、畳1枚分の薄型畳体を取り外すと2等分されたサイズの断熱構造体が露出し、簡単にその設置あるいは取り外しを行なえる。断熱構造体10は、規格の単一の畳のサイズと同じ広さの1枚の成形体としてもよく、あるいは複数の任意のサイズに分割した断熱構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに組み付け得るようにしたものであってもよい。図1に示す実施形態では、6畳の和室に12個の断熱構造体10を密接して敷設して床部分全体について床暖房を行なうようにしている。なお、図3に示すように、施工時には例えば隣接する断熱構造体10どうしの隅部の部分でリング状の部材20を用い、これを嵌合させることにより簡単に組み付け施工できる。このリング状部材20は、例えば、断熱構造体と同じ素材の断熱素材から形成するとよい。
【0024】
また、断熱構造体10は、その上面側に設置される薄型畳体14と合わせてその高さ方向厚みが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定されるようにするのが好ましい。すなわち、55mmないし58mmとなるように設定する。一方、この断熱構造体には、熱源から供給される熱を放熱する伝熱管12が埋設され、かつ、この伝熱管は、それによる実効的な放熱量を確保し得る程度の管径のものを配設する必要がある。したがって、断熱構造体10の高さ方向厚みはこれらの点を考慮して設定する必要がある。
【0025】
図6、図7は、該断熱構造体10の溝内に埋設される1個の伝熱管12を示している。伝熱管12は、熱源流体が内部を通流する際にその熱を直接あるいは、間接に溝16の開放部分から放熱し室内側に向けて熱を放出させる伝熱手段であり、好ましくは、図7に示す形態と同様に少なくとも畳1枚の大きさの縦あるいは横方向の長さと同じあるいはそれ以下の長さに複数に分割されたものをフレキシブルな接続管で連結させて接続したものであるのがよい。実施形態において、伝熱管12は、図6、図7に示すように、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管22の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管24を挿通させた熱サイホンから構成されており、それらを複数個接続させて内管24を例えば可撓性を有する接続管26により直列に接続させ、図1に示すように床面全体に設置して循環させることにより、床面全体について床暖房を行なうようにしている。1個の熱サイホン管は、少なくとも畳1枚の大きさの縦あるいは横方向の長さと同じあるいはそれ以下の長さに設定されており、隣接する畳部分に跨がることなく、畳替え等の際に、施工性が良好であるとともに、点検、交換等の場合にも1枚の畳を取り外すことにより、必要な箇所のみの設置工事で済ませることができる。熱サイホンは、内管24内に熱源流体を通流させ、その熱源流体の温熱により外管22内での作動媒体の高速な蒸発、凝縮サイクルを通じて管の表面から熱伝達を行なうことにより外管周囲を加温させる熱伝達手段である。例えば一端部側に設置された熱サイホンの内管24に熱源装置28を接続させ、熱源装置28からの温熱源流体の供給により、室内暖房を行なわせる。なお、伝熱管12は、通常の温水流通式の直管としてもよい。さらに、本実施形態において、この伝熱管としての熱サイホンの少なくとも外管22の外面に遠赤外線放射機能層30を形成させている。遠赤外線放射機能層30は、例えば遠赤外線放射機能粒子を塗材に混合させて塗膜として外管の外面に塗着させてもよい。この場合、基本的には、遷移元素酸化物を用い、これを外管表面に被覆させたものであると良い。セラミックス、炭素系物質等が遠赤外線を効果的に発生させる。遠赤外線を効果的に発生放射する物質としては、例えばトルマリン鉱石、天然石英鉱石、黒雲母、セラミックス、その他種々選択してよい。本実施形態では、例えばケイ酸塩の一種であるゼオライトが用いられ、その粒状物を適宜のバインダを用いて母管の表面に塗着させている。熱サイホンの外管の外面への遠赤外線放射機能粒子の固定化方法としては、そのほかに、例えばどぶ付け、含浸、燒結その他任意の方法により被着させてよい。伝熱管の表面から放射される熱により塗膜30から遠赤外線が発生し、室内側に向けて放射され、室内居住者の人体の内部から暖める効果を有する。
【0026】
この断熱構造体10の上面に薄型畳体14が配置される。薄型畳体14は、コアシート32上に畳表34を配置させた形態で薄型の畳体として一体化させて構成されるものであり、例えば縦1820mm、横910mmの標準の規格大きさで一体化されて、断熱構造体10上に着脱自在に載置し得るようになっている。したがって、断熱構造体を敷居の段差の内側に設けられた畳設置用の凹陥部分に敷設し、さらにその上から該薄型畳体14を位置合わせして載置させるだけで、既成の和室床構造に伝熱管による床面全体にわたる放熱効果を供給させながら畳張りの床暖房を装備し得るものである。
【0027】
図10は、薄型畳体14の一部拡大断面を示しており、実施形態の薄型畳体は、最上部に配置される畳表34と、最下部に配置されるクッションシート36と、その中間にサンドイッチ状に挟まれて位置するコアシート32との3層構造から構成されている。特に、本実施形態では、コアシート32が炭成分層を有する炭シート38を含むので、室内空間に最も近い部分に配置されて多機能の効果を奏する。図10において、コアシートは、基本的には畳表34を上面側に配置させて一体化して薄型畳体とし、薄型畳体単独で任意の断熱構造体上に配置させるようにする芯部材である。実施形態において、コアシート32は、中心部分に配置される炭成分層40と、該炭成分層40の表裏両面側に配置される通気性シート42と、を含む。炭成分層40と通気性シート42により、炭シート38が構成される。炭シート38は、炭成分層40を含む多機能芯シート部分である。
【0028】
実施形態において、炭シート38は、細粒化した炭Rを熱溶融接着機能材44を介した通気性シート42で両側から挟んで圧接し一体化して形成されている。特に、本実施形態では、炭シート38が破砕され、あるいは粒状化した炭を熱溶融接着機能材としての熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで圧扁し一体化して形成されている。熱溶融化学繊維フィルムとしては、例えばポリエステル繊維等があり、加熱により溶融して接触物を融着させる。不織布シートは、中間に炭成分層40を挟んで圧着してシート状に成形させ形状を保持させる部材であり、炭成分層による多機能性を効率よく作用させる通気性シートである。炭シート38を成形させる際には、炭Rを中間にしてポリエステル繊維で両側から挟み、さらにそれらのポリエステル繊維の表裏外面にそれぞれ不織布シートを配置させ、この状態で加熱したローラ間隙に通すことにより内側のポリエステル繊維が溶融し、炭Rと不織布とを融着結合させてシート状に一体化させる。炭は、木材を炭化して得られる炭素を主成分とする固体生成物としての木炭である。黒炭、白炭などがあり、炭素約80〜95%を含有する。実施形態では、細粒化した炭を熱溶融接着機能材を介した通気性シートで両側から挟んで圧接し一体化しているので、結合用の熱溶融接着機能材は、炭の個々の粒子に混合されているわけではなく、炭の表面全体に塗着されていないから、中心部分の炭成分層では純粋な細粒化した炭の層が含まれ、炭のもつ機能を確実に行なわせ得る。炭は、室内温度調整作用を行なう調湿性、消臭性、殺菌性、防黴性、電磁波吸収性とともに、その多孔性から遠赤外線等による熱の保温作用を有する。そして、畳表の直下に炭シートが配置されているから、下部側からの伝熱管の放熱とあいまって有効にこれらの機能を発揮させる。なお、炭シート38の炭成分層は、塗料成分等に粉砕、あるいは粒状化した炭を混合させて薄膜シート状に形成したものでもよく、また、その薄膜シートが接着機能を有するものであれば、熱溶融接着機能材は必ずしも用いなくともよい。
【0029】
図12、図13は、一体化された薄型畳体の全体斜視、及び一部省略した隅部の裏面から見た斜視図であり、図13に示すように、畳表34と、畳表の下面に両面テープ等で接着したコアシート32と、コアシート32の不織布の下面に接着材で接着させたクッションシート36と、をそれぞれ結合して例えば1cm程度あるいはそれ以上の厚さのシート状態として縦1820mm、横910mm程度の薄型畳パネルを形成し、この一端側を縁布46で袋綴じ状に被着して厚み方向に一体的に縫い糸で縫合して畳の縦辺(長辺)側を形成させ、また、横辺(短辺)となる他端側は畳表の長辺側端部の薄型畳パネルの端縁を巻き込むように、折り返し、折り返した裏面側の端縁を接着テープ等の帯状接着部材48を用いて接着し、薄型畳体全体を一体的に形成させている。そして、本実施形態では、後述する遠赤外線放射機能シートあるいは荷重受け板を含んで、既成の畳厚さ、すなわち、55mm〜58mmとほぼ同じ厚さに設定されている。
【0030】
本実施形態においては、断熱構造体10と薄型畳体14との間に、さらに、遠赤外線放射機能シート50を介在させている。遠赤外線放射機能シート50は、伝熱管12からの放射熱を受けて面状に遠赤外線を発生放射するシート体であり、実施形態において、遠赤外線放射機能シートは、基体シートに天然土粒子を被着させて薄型シートに形成した天然土粒子シートから構成されている。例えば、不織布等の基体シート表面に適宜の接着剤と天然土粒子とバインダを混合させた液状体を塗着させ、乾燥して定着させたものである。天然土には、通常にアルミナ、ケイ素、鉄、マグネシウム、ナトリウム等の元素が含まれており、これらの元素は、それぞれ波長が25μm〜1mm程度の波長の遠赤外線を発生させる。
【0031】
実施形態において、特に、この天然土としては、黄土が用いられている。黄土は、一般には、中国北部、ヨーロッパ、アメリカ合衆国中央部などに広く分布する厚い黄灰色の主として風成の堆積物をいうが、本発明における黄土は、特に、そのうちの、韓国で採取されるものをいう。なかでも特に、韓国の外俗離面・求仁・五倉地域、馬老面・猿汀・箕大地域、炭釜面・城池地域、三升面・佑陳、達山・仙谷地域、山外面・院坪・濯州・五大地域、報恩邑・内俗離面・懐北面、懐南面、内北面、水汗面、内俗離面地方である特定地域で採取されるものが好適である。これらの特定地域で採取される黄土は、平均粒径が0.02mm〜0.05mmで0.005mm以下の粒子を5%〜10%程度重量%で含むほとんど粘度と同質の天然土である。その主要成分は、シリカ(Sio2) 60〜65%、アルミニウム(Al2o3) 10〜13%、マグネシウム(Mg)とナトリウム(Na) 2%内外、カリウム1.5%,石灰8%内外の重量%構成となって、特に、シリカ、アルミナの含有量が多く、遠赤外線放射効果が高い。さらに、この黄土は、カタルラゼ酵素、デペノルオクシダーゼ酵素、サラカゼ酵素、プロテアーゼ酵素を出す推定2億個低度の微生物を含んでおり、これらの微生物による分解機能を介して人体に有害とされるVOC(揮発性有機化合物)等の分解作用を行なわせる。そして、これらの天然土粒子を被着させてシート状に構成しているので、畳張り床全体の高さ方向厚さが限定された薄型の面状の遠赤外線放射機能シートを有効に構成し得る。なお、実施形態においては、それぞれ重量%で、アクリル接着剤25%、増粘剤5%、アンモニア5%、顔料0.5%、黄土12%(韓国の上記特定地域で採取された風成堆積した天然黄土)を、攪拌、混合した液状体に不織布を浸漬させ、その後、熱ローラに通して圧着し乾燥させ、シート状にしたものをロール巻きして収束させ、これをカットしながら用いた。
【0032】
さらに、本実施形態では、遠赤外線放射機能シート50の下面側に、伝熱管12の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板52を介在させている。実施形態では、この均等放熱板52は、例えば、0.3mm厚さのアルミニウムシートが用いられ、遠赤外線放射機能シート50すなわち黄土板の下面に接着剤等で接着されている。均等放熱板52は、熱伝導率が高く、シート状に形成し得る展性のある素材が選択され、例えば銅板その他の金属、あるいは合金等の板状、あるいは箔状の素材が好適である。
【0033】
さらに、本実施形態では、遠赤外線放射機能シート50の上面側に、荷重受け板54が配置されている。荷重受け板54は、断熱構造体10と薄型畳体14との中間に配置されて、薄型畳体の上面からの荷重を受けて面圧荷重が断熱構造体に加わるようにする荷重緩衝部材であり、例えば木板材、硬質合成樹脂などの板状態から構成されている。できるだけ、剛性と強度を有する素材が好ましいが、厚さの制限から薄型の板体である必要がある。実施形態では、例えば5.5mmの厚さのベニヤ板が配置されている。そして、薄型畳体と天然土粒子シートとの間に荷重受け板を配置させた状態で、荷重受け板54と遠赤外線放射機能シート50と均等放熱板52とは、それぞれ接着して一体化され、機能パネル53が構成されている。
【0034】
上記した畳張り床暖房装置は、和室の1部屋全部について、施工してもよく、また、1畳、2畳...等畳単位の施工としてもよい。例えば、図1のように6畳間全部について、本実施形態の畳張り床暖房装置を設置する場合には、図8に示すように、根太等の支持材56上に布設された床板材58上に防湿用等の断熱シート60を必要に応じて敷き込み、その上に、断熱構造体10を配置させ、さらに、機能パネル53、薄型畳体14を順に上に載置させる。なお、薄型畳体14は機能パネル53上に、図示しない両面テープ等により位置ずれしないように設定配置される。これによって、熱源装置28から供給される温水が熱サイホンの内管中を通流し、外管22内に充填されたアンモニア等の作動媒体の蒸発、凝縮作用により伝熱管12の表面から放熱する。この際、断熱構造体10の溝16の上面開口部分から専ら室内側に向けて放熱し、その熱エネルギーは均等放熱板52により面状に広げられ、その直上の黄土シート50を加熱する。黄土シートの黄土の遠赤外線放射機能により室内側に向けて遠赤外線を放射させ、室内の人に向けて直接に暖房作用を行なわせる。同時に、揮発性有機化合物の分解作用などを行なう。さらに、熱エネルギーは薄い荷重受け板54、クッションシート36を経てコアシート32に至り、さらに畳表34に伝えられる。コアシート32の細粒化した炭Rを含む炭成分層40は、室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温作用等を行ない、特に、遠赤外線放射機能シートである黄土シートからの遠赤外線放射機能とあいまって、大きな暖房機能を室内側に向けて供給し得る。また、断熱構造体10と、薄型畳体14と、機能パネル53とで高さ幅56mm程度に設定されており、既存の和室の畳替え時には断熱構造体の敷き込み、伝熱管接続並びに薄型畳体と機能パネルの敷設により、既存の床構造を何ら変更させることなく、短時間で畳張り床暖房装置を設置し得る。また、点検、保守、部品交換等に際しても1枚の畳を単位とした点検、交換等の作業で良く、メンテナンス性を良好に保持し得る。
【0035】
なお、図14、15は、断熱構造体に他の機能を付加した例を示しており、この実施形態で、断熱構造体自体は、先の実施形態と同一の構成である。本実施形態では、断熱構造体10の溝16としての連通空隙に天然土62が充填固化されて配置されている。詳細には、縦横に直交する複数の直線状の溝16が断熱構造体の上部に形成されて、これらの直交する溝16は相互に連通して連通空隙を形成している。そして、伝熱管12が収容された溝16部分以外の空隙に先の実施形態の特定地域採取の黄土が充填されている。黄土は、ほとんど粘度と同じ性状を備えており、加水して練り状固形物となる。その練り状態で伝熱管を所定の溝位置に収容後、残りの空隙部分に充填するものである。この実施形態では、伝熱管が室内上方側に向けて放出する熱エネルギー以外の連通空隙部分に放出される熱が天然土側に放出されるので、それによる蓄熱作用、遠赤外線放射機能を生じさせ、伝熱管からの熱エネルギーを無駄なく利用し得る。
【0036】
以上説明した畳張り床暖房装置は、上記の実施の形態にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲における変更も本発明に含まれる。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明した様に、本発明に係る畳張り床暖房装置によれば、床面上に配置され伝熱管を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体と、断熱構造体に埋設配置される伝熱管と、断熱構造体上に配置されコアシート上に畳表を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体と、を備えた構成であるから、例えば1畳ぶんの畳のサイズで薄型畳体あるいは断熱構造体を形成することにより、低コストで既設の畳の畳替え時あるいは新築時等について、畳部屋に簡易に本格的な床暖房装置を施工できる。また、電熱線などを熱源とすることなく、低電力コストでの畳張り床暖房を実現することが可能である。
【0038】
また、コアシートが、炭成分層を含む炭シートを少なくとも有し、該炭シート上に畳表を配置させて炭シートと畳表を一体化させて薄型畳体を形成させた構成とすることにより、炭成分による室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温作用を機能させると共に、薄型畳体に具体的に一体化させることができる。
【0039】
また、炭シートが細粒化した炭を熱溶融接着機能材を介した通気性シートで両側から挟んで圧接し一体化して形成された構成、あるいは、炭シートが破砕あるいは粒状化した炭を熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化して形成された構成とすることにより、炭成分を含む部位をシート状に具体的に形成し、薄型畳体への適用を可能とするとともに、粒状化した炭を熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化した場合には、特に、個々の粒状の炭の表面にバインダ等が被着されない純粋な炭成分層が形成され、炭成分固有の室内温度調整、調湿、消臭、殺菌、防黴、電磁波吸収、熱の保温機能をより有効に機能させ得る。
【0040】
また、断熱構造体は、発泡性合成樹脂を成形して構成させることにより、簡易な加工工程で、伝熱管の収容埋設を行ないつつ上面側からの荷重に対して容易には撓まず、しかも適度の弾性を有する薄型畳体の支持構造を得ることができる。
【0041】
また断熱構造体と薄型畳体との間に遠赤外線放射機能シートを介在させた構成とすることにより、伝熱管からの放射熱を受けて面状に遠赤外線を発生放射させ、室内暖房効果を向上させ得る。
【0042】
また、遠赤外線放射機能シートは、基体シートに天然土粒子を被着して薄型シートに形成した天然土粒子シートからなる構成とすることにより、安価にかつ簡単な構成で遠赤外線放射機能シートを製造することができる。
【0043】
また、遠赤外線放射機能シートと、断熱構造体との間に伝熱管の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板を介在させた構成とすることにより、伝熱管からの放熱エネルギーを面状に均等分布させて室内側に効率よく伝達させ、暖房効果の効率を向上させ得る。
【0044】
また、断熱構造体には伝熱管表面に連通する連通空隙が形成され、該連通空隙に天然土が充填固化された構成とすることにより、伝熱管からの熱エネルギーを無駄なく蓄積し、かつ、天然土による遠赤外線放射を補充的に行なわせることができる。
【0045】
また、天然土を黄土からなるようにすることで、特に強い遠赤外線放射機能を行なわせ得るとともに、有機化学物質の分解作用を行なって、室内暖房とともにVOCによる人体への悪影響を少なくし得る。
【0046】
また、薄型畳体が所要の規格の縦横サイズに形成され、かつ、断熱構造体と薄型畳体との積層厚さが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定された構成、あるいは、断熱構造体が、規格の単一の畳のサイズと同じ広さ、あるいは複数の分割構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに設定した構成とすることにより、通常の和室構成における床構造を全く変更させることなく、新築、あるいは畳替え時等に良好な床暖房効率と、低電力消費タイプの畳張り床暖房装置を提供し得る。
【0047】
また、薄型畳体と天然土粒子シートとの間に荷重受け板を配置させ、該荷重受け板と遠赤外線放射機能シートと均等放熱板とを接着して一体化した構成とすることにより、施工時の作業が簡単であるうえ、運搬、管理の上でも有利である。
【0048】
また、伝熱管は、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管を挿通させた熱サイホンであって、それらを複数個接続させた構成とすることにより、熱サイホンによる高い熱伝達性を利用しつつその放射熱による床暖房を実現し得ると同時に、個々の畳単位での施工、交換作業を行なうことができる。
【0049】
また、少なくとも外管の外面に遠赤外線放射機能層を形成させた構成とすることにより、伝熱管からの熱エネルギーを得て有効に遠赤外線放射機能を行なうとともに、遠赤外線放射機能シートと相まってより有効な室内側に向けての遠赤外線放射機能を相乗して機能させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】1部屋全体について配設した本発明の実施形態の畳張り床暖房装置の一部を切り欠いて示した斜視説明図である。
【図2】1つの断熱構造体部分を拡大して示した平面説明図である。
【図3】図2の断熱構造体の各密接隅部の結合機構を示す斜視説明図である。
【図4】図1の断熱構造体の隅部近傍の一部省略拡大斜視説明図である。
【図5】断熱構造体の一部拡大縦断面図である。
【図6】1個の熱サイホン管の一部省略全体斜視図である。
【図7】図6の熱サイホン管の接続部分を主に示す接続状態説明図である。
【図8】図2の一部省略A−A線拡大矢示図である。
【図9】図1の実施形態の畳張り床暖房装置の層構造の主要部分を分解して示した説明図である。
【図10】図9の薄型畳体の一部省略要部拡大縦断面説明図である。
【図11】図9の機能パネル部分の一部省略要部拡大縦断面説明図である。
【図12】図1の1畳ぶんの薄型畳体の全体斜視図である。
【図13】図12の薄型畳体の裏面の1つの隅部を拡大して示した一部拡大斜視説明図である。
【図14】断熱構造体の他の実施形態を示す一部省略要部拡大側面説明図である。
【図15】図14の1個の断熱構造体部分の拡大平面図である。
【符号の説明】
10 断熱構造体
12 伝熱管
14 薄型畳体
16 溝
30 塗膜
32 コアシート
34 畳表
38 炭シート
40 炭成分層
42 通気性シート
44 熱溶融接着機能材
50 遠赤外線放射機能シート
52 均等放熱板
53 機能パネル
54 荷重受け板
R 炭
Claims (15)
- 床面上に配置され伝熱管を埋設しつつ少なくとも上面側に向けて該伝熱管を放熱させるように設けられ容易には撓まない弾性素材からなる断熱構造体と、
断熱構造体に埋設配置される伝熱管と、
断熱構造体上に配置されコアシート上に畳表を配置させてコアシートと畳表を一体化させた薄型畳体と、を備えたことを特徴とする畳張り床暖房装置。 - コアシートが、炭成分層を含む炭シートを少なくとも有し、該炭シート上に畳表を配置させて炭シートと畳表を一体化させて薄型畳体を形成させたことを特徴とする請求項1記載の畳張り床暖房装置。
- 炭シートが細粒化した炭を熱溶融接着機能材を介した通気性シートで両側から挟んで加熱圧接し一体化して形成された請求項2記載の畳張り床暖房装置。
- 炭シートが破砕あるいは粒状化した炭を熱溶融化学繊維フィルムを介した不織布シートで両側から挟んで加熱圧扁し一体化して形成された請求項2または3記載の畳張り床暖房装置。
- 断熱構造体は、発泡性合成樹脂を成形して構成されたものからなる請求項1ないし4のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 断熱構造体と薄型畳体との間に遠赤外線放射機能シートを介在させた請求項1ないし5のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 遠赤外線放射機能シートは、基体シートに天然土粒子を被着して薄型シートに形成した天然土粒子シートからなる請求項6記載の畳張り床暖房装置。
- 遠赤外線放射機能シートと、断熱構造体との間に伝熱管の放熱を受けて面状に均等に放射する均等放熱板を介在させた請求項6または7記載の畳張り床暖房装置。
- 断熱構造体には伝熱管表面に連通する連通空隙が形成され、該連通空隙に天然土が充填固化されている請求項1ないし8のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 天然土が黄土からなる請求項7ないし9のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 薄型畳体が所要の規格の縦横サイズに形成され、かつ、断熱構造体と薄型畳体との積層厚さが既成の畳厚さとほぼ同じ厚さに設定されている請求項1ないし10のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 断熱構造体が、規格の単一の畳のサイズと同じ広さ、あるいは複数の分割構造体を組み合わせて規格の単一の畳と同じ大きさに設定したものである請求項1ないし11のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 薄型畳体と天然土粒子シートとの間に荷重受け板を配置させ、該荷重受け板と遠赤外線放射機能シートと均等放熱板とを接着して一体化したことを特徴とする請求項8ないし12のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 伝熱管は、両端開口を密閉させ真空内部に作動媒体を封入して該真空内部を蒸気空間とした外管の内部を長手方向に貫通するように、熱源流体を通流させる内管を挿通させた熱サイホンであって、それらを複数個接続させたものである請求項1ないし13のいずれかに記載の畳張り床暖房装置。
- 少なくとも外管の外面に遠赤外線放射機能層を形成させた請求項14記載の畳張り床暖房装置。
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-
2002
- 2002-10-07 JP JP2002293461A patent/JP2004125341A/ja active Pending
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