JP2009094190A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触抵抗を低減して電流密度を増大し、高周波動作を可能とする。
【解決手段】シート状炭素構造体10の所望の領域に金属領域11,12および半導体領域13を導入することができる。したがって、金属領域11,12にソース・ドレイン電極部23を、半導体領域13にゲート電極部22をそれぞれ形成することができるため、特に各電極とのコンタクト部では金属・金属接合が形成されて、低抵抗な電気伝導が得られるようになる。これにより、動作速度を高速化し、高い周波数回路への適用も可能となり、特性および信頼性が向上した半導体装置20を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置に関し、特に電子状態が制御された半導体装置に関する。
現在のMOSFET(Metal−Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)は、半導体材料として主にシリコン(Si)が用いられて、基板やチャネルなどを構成している。そして、このようなMOSFETなどによって構成されるLSI(Large Scale Integration)などは微細化、高速化および高性能化が進んでいる。例えば、Siの移動度は理論値の最大で1×103cm2/Vs程度である。このため、微細化することで電子の移動距離を短くして、動作速度の高速化を進めている。
ところが微細化がこの先進んでいくと、電子の移動距離があまりにも短くなりすぎて、MOSFETの行き詰まりを迎え、技術進歩を維持することが困難となってしまう。
そこで、Siの代替材料として炭素構造体に注目が集まっている(例えば、特許文献1参照)。炭素構造体として、例えば、グラフェンは炭素(C)原子が六角形に繋がった平面構造であって化学的に安定の炭素材料である。さらに、グラフェンの移動度は、実験的には1×104cm2/Vs、理論的には1×107cm2/Vsという非常に高い移動度が確認されている。このような化学的・電気的特性を持つグラフェンを、例えばMOSFETのチャネルに適用すると、微細化したMOSFETの高速化や高性能化が期待される。このように、グラフェンは、MOSFETのみならず、次世代の電子デバイス材料としての可能性が高い材料である。
しかし、グラフェンをチャネルに用いることには次のような問題があった。トランジスタなどを構成するチャネルには半導体材料の適用が必須である。このため、チャネルにグラフェンを用いたトランジスタにソース電極およびドレイン電極を形成すると、ソース電極およびドレイン電極とチャネルとの接合界面では、金属・半導体接合によるショットキー障壁が形成されてしまう。この結果、ソース電極・ドレイン電極とチャネルとの境界面で接触抵抗が発生し、信頼性の低下を招くという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、接触抵抗を低減して電流密度を増大し、高周波動作が可能となった半導体装置を提供することを目的とする。
特開2004−71654号公報
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すように、半導体基板21と、半導体基板21上に形成された、金属性を示す金属領域11と、金属性を示す金属領域12と、金属領域11および金属領域12の間に挟まれた、半導体性を示す半導体領域13とが、一体的に連接してなるシート状炭素構造体10と、金属領域11および金属領域12上にそれぞれ形成されたソース・ドレイン電極部23と、半導体領域13上に形成されたゲート電極部22と、を有することを特徴とする半導体装置20が提供される。
このような半導体装置によれば、シート状炭素構造体の所望の領域に金属領域および半導体領域を導入することができる。したがって、金属領域にソース・ドレイン電極部を、半導体領域にゲート電極部をそれぞれ形成することができるため、特に各電極とのコンタクト部では金属・金属接合が形成されて、低抵抗な電気伝導が得られるようになる。
本発明では、シート状炭素構造体の所望の領域に金属領域および半導体領域を導入することができる。したがって、金属領域にソース・ドレイン電極部を、半導体領域にゲート電極部をそれぞれ形成することができるため、特に各電極とのコンタクト部では金属・金属接合が形成されて、低抵抗な電気伝導を得られるようにした。これにより、動作速度を高速化し、高い周波数回路への適用も可能となり、特性および信頼性が向上した半導体装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態として、本発明の概要を、その後に本発明の概要を踏まえた実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
では、本発明の概要について図1を用いて以下に説明する。
図1は、本発明の概要を示すものであって、(A)はシート状炭素構造体の斜視模式図、(B)はシート状炭素構造体を用いた半導体装置の平面模式図である。
シート状炭素構造体10は、図1(A)に示すように、図面左側から順に、金属性を示す金属領域11と、半導体性を示す半導体領域13と、再び金属性を示す金属領域12とが一体的に連接して構成されている。そして、金属領域11,12の幅は等しく、半導体領域13の幅は、金属領域11,12の幅よりも狭く形成されている。なお、「幅」とは、y方向の「幅」とする。
また、シート状炭素構造体10は、シート状炭素構造体10のx−y平面の要部拡大図100に示すように、x方向に電流が流れ、互いに結合したC原子を頂点とする六角網目状のシート材料であり、低抵抗、高電流密度耐性を有し、既述の通り、移動度が大きく、化学的に安定である。このようなシート材料の具体例として、グラフェンシート、グラファイトシートまたはカーボンナノリボンなどが挙げられる。なお、要部拡大図100において、六角形の頂点にはC原子がそれぞれ存在しているが、C原子の図示を省略している。
半導体装置20は、図1(B)に示すように、半導体基板21上に、シート状炭素構造体10が形成され、シート状炭素構造体10の金属領域11,12および半導体領域13の表面に、ソース・ドレイン電極部23と、ゲート絶縁膜およびゲート電極を有するゲート電極部22とがそれぞれ形成された構成をなしており、シート状炭素構造体10を半導体装置20のチャネル部として機能させる。
次にシート状炭素構造体10の特性について説明する。
図2は、グラフェンシートの展開図を示した模式図である。なお、図2では、シート状炭素構造体10の具体例としてグラフェンシート30aの場合を例に挙げて説明する。
グラフェンシート30aの展開図30は、図2に示すように、互いに結合したC原子を頂点とする六角網目状がつながって構成されている。
一般に、グラフェンシートは電流を流す方向によってその電子状態が異なることが知られている。そして、グラフェンシートは電流を流す方向に対して垂直方向をカイラルベクトルとして定義している。なお、グラフェンシートをカイラルベクトルの方向に丸めることで筒状のカーボンナノチューブが得られる。また、カイラルベクトルの向きはカイラリティと呼ばれている。カイラルベクトルについて以下に説明する。
展開図30において、左下に原点Oを定義する。そして、展開図30の左上の六角網目状内に示すように、基本ベクトル31として、互いになす角が60度のa1およびa2を定義する。
この時、原点Oからグラフェンシート30a上のC原子が存在する任意の点Aへのカイラルベクトル32は、次式で表すことができる。
h=na1+ma2 (n,mは整数、0≦|m|≦n)・・・式(1)
さらに、式(1)を、次式のように定義する。
h → (n,m) ・・・式(2)
例えば、展開図30において、原点Oから点Bを通るカイラルベクトルは、次のように表すことができる。
h=3a1+1a2 → (3,1)
同様に、原点Oから点C,Dを通るカイラルベクトルは、次のように表すことができる。
点C → (n,n)、 点D → (n,0) (nは整数)
原点Oから点Cおよび点Dへのカイラルベクトルは、その切り口の形状から、アームチェア型33、ジグザグ型34とそれぞれ呼ばれている。
そして、グラフェンシート30aは、アームチェア型33とアームチェア型33以外とでは電子状態が異なることが知られている。すなわち、アームチェア型33の場合は常に金属性を示し、アームチェア型以外の場合は、主に、半導体性または半金属性を示す。
そして、グラフェンシート30aの電子状態は幅依存性を有することが知られている(例えば、「B. Obradovic et al, "Analysis of Graphene nanoribbons as a channel material for field−effect transistors", Applied Physics Letters, 88, 2006, 142101」参照)。既出の通り、アームチェア型33の場合は、幅に依存せずに常に金属性を示す。アームチェア型33以外の場合は、グラフェンシートの幅が狭くなるにつれて、バンドギャップが広がり半導体性を顕著に示し、幅が広くなるにつれて、バンドギャップが狭まり限りなく0eVに近づき、金属性に近い性質である半金属性を示すようになる。但し、アームチェア型33以外のジグザグ型34において、カイラリティが(3,0)、(6,0)、(9,0)、…、(3q,0)(qは整数)である場合、金属性を示すことが知られている。
以下に、このような特性を踏まえて、様々な形状から構成されたシート状炭素構造体10のグラフェンシートについて説明する。
図3は、グラフェンシートであって、(A)および(B)は幅を、(C)はカイラリティを制御した平面模式図である。なお、図3(A),(B),(C)にそれぞれ示すグラフェンシート10a,10b,10cは、図1(A)と同様に、図面左側から順に、金属性を示す金属領域と、半導体性を示す半導体領域と、再び金属領域とが一体的に連接して、それぞれ構成されている。
グラフェンシート10aでは、図3(A)に示すように、金属領域11a,12aの幅を半導体領域13aの幅よりも十分広くした構成をなしている。
上記で説明したように、グラフェンシートの電子状態は幅依存性を有する。すなわち、グラフェンシートが(3q,0)(qは整数)を除くアームチェア型以外の場合、グラフェンシートは幅が狭くなると半導体性を顕著に示し、幅が広くなると半金属性を示す。
したがって、グラフェンシート10のカイラリティが(3q,0)(qは整数)を除くアームチェア型以外であって、半導体領域13aの幅を金属領域11a,12aの幅よりも小さくして、半導体領域13aに半導体性を発現させるとともに、金属領域11a,12aの幅を半導体領域13aの幅よりも大きくして、金属領域11a,12aに半金属性を発現させて、金属的な性質を持たせている。なお、具体的には、半導体領域13の幅が10nmの場合、バンドギャップが0.1eV、5nmの場合はバンドギャップが0.2eVとなる半導体性を示すことが確認されている。これとともに金属領域11,12の幅を10nm、または5nmよりも十分広くすることで、金属領域11,12に半金属性を発現させることができる。
また、グラフェンシート10aがジグザグ型であって、金属領域11a,12aの幅を(3q,0)(qは整数)として、金属領域11a,12aに金属性を発現させるとともに、半導体領域13aをアームチェア型以外(但し(3q,0)(qは整数)は除く)として、半導体領域13aの幅を金属領域11a,12aの幅より小さくして半導体領域13aに半導体性を発現させてもよい。
さらに、グラフェンシート10bでも、図3(B)に示すように、金属領域11b,12bの幅を半導体領域13bの幅よりも十分広くした構成をなしている。但し、グラフェンシート10bの半導体領域13bは、幅が中心に進むにあたって徐々に狭めている。このような構成のグラフェンシート10bを半導体装置20に適用させると、ゲート電極部22を小さくできるため、ゲート電極部22による容量を小さくすることができる。
一方、グラフェンシート10cでは、図3(C)に示すように、金属領域11c,12cと、金属領域11c,12cの間に傾斜がつけられて形成された半導体領域13cとで構成されている。
上記で説明したように、グラフェンシートの電子状態はカイラリティ依存性を有する。すなわち、カイラルベクトルがアームチェア型の場合は常に金属性を示し、(3q,0)(qは整数)を除くアームチェア型以外の場合は半導体性を示す。
したがって、グラフェンシート10cでは、金属領域11c,12cのカイラリティをアームチェア型として、半導体領域13cのカイラリティを(3q,0)(qは整数)を除くアームチェア型以外として半導体性を発現させている。
したがって、図3に示した種々の形状のシート状炭素構造体10を半導体装置20に形成することにより、チャネル部として機能させることができる。
このような構成をなす半導体装置20では、シート状炭素構造体10の幅の長さやカイラリティの方向を制御して、所望の領域に金属領域11,12および半導体領域13を導入することができる。したがって、金属領域11,12にソース・ドレイン電極部23を、半導体領域13にゲート電極部22をそれぞれ形成することができるため、特に各電極部とのコンタクト部では金属・金属接合が形成されて、従来生じていたショットキー障壁を回避することができ、低抵抗な電気伝導を得ることができる。また、化学的に安定し、機械的柔軟性を有するシート状炭素構造体10であれば、フレキシブル基板などへ形成することもできる。したがって、動作速度を高速化し、高い周波数回路への適用も可能となり、特性および信頼性が向上した半導体装置20を実現することができる。
次に、上記本発明の概要を踏まえるとともに、シート状炭素構造体としてグラフェンシートを適用した場合を例に挙げて、実施の形態について説明する。
図4は、実施の形態におけるグラフェンシートを備えた半導体装置を示しており、(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。
半導体装置50は、半導体基板51上に、グラフェンシート40が形成され、グラフェンシート40の金属領域41,42にドレイン電極53およびソース電極54が、半導体領域43に、絶縁膜55を介してゲート電極52がそれぞれ形成されている。なお、図4(A)には絶縁膜55の図示を省略している。
以下に半導体装置50の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図5および図6は、実施の形態におけるグラフェンシートを備えた半導体装置の製造工程を示しており、(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。
まず、図5を参照しながら説明する。シリコンカーバイド(SiC)の薄膜により構成される半導体基板51を形成する。続いて、この半導体基板51を1350℃程度の温度でアニールする。すると、半導体基板51表面のSiを蒸発させることができる。半導体基板51表面のSiが蒸発すると、半導体基板51表面にて、C原子が互いに二重結合して、C原子を頂点とする六角網目構造が構成され、厚さが0.3nmほどの1層のグラフェンシート40が形成される。なお、グラフェンシート40のカイラリティは、半導体基板51の結晶方位を制御することで決定することができる。また、グラフェンシート40の層数は1層から3層であることが好ましい。以上、図5に示す構成が形成される。
次いで、図6を参照しながら説明する。グラフェンシート40にレジスト(図示を省略)を塗布し、フォトリソグラフィーや電子線リソグラフィーにより、所望の形状にレジストをパターニングする。続いて、レジストをマスクとして、例えば、酸素(O2)ガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)や、アルゴン(Ar)ガスを用いたミリングにより、グラフェンシート40をパターニングする。なお、パターニング後のグラフェンシート40のサイズの例として、金属領域41,42の幅の長さを100nm程度、横の長さを900nm〜1μm程度、半導体領域43の幅の長さを5nm〜10nm、横の長さを500nm〜600nm程度とする。そして、グラフェンシート40をこのようにパターニングすることにより、図6の左側から順に、金属領域41、半導体領域43および金属領域42を導入することができる。なお、「幅」とは、グラフェンシート40においてy方向の距離を「幅」の長さとしており、「横」とはグラフェンシート40においてx方向の距離を「横」の長さとしている。また、本実施の形態では、グラフェンシート40の形状として図3(A)を踏まえた場合を例にしているが、図3(A)の他、図3(B)または図3(C)のグラフェンシート10b,10cの形状でも構わない。以上、図6に示す構成が形成される。
最後に、図4を参照しながら説明する。パターニングしたグラフェンシート40上に絶縁膜55を、例えば、酸化シリコン(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO)などにより成膜する。同様に、絶縁膜55にレジスト(図示を省略)を塗布し、フォトリソグラフィーや電子線リソグラフィーにより、レジストを所望の形状にパターニングする。続いて、レジストをマスクとして、例えば、O2ガスを用いたRIEや、Arガスを用いたミリングにより、絶縁膜55をパターニングする。続いて、例えば、チタン(Ti)や金(Au)などにより、ドレイン電極53およびソース電極54を、グラフェンシート40の金属領域41,42上に形成する。続いて、ゲート電極52を、同様に、TiやAuなどによって、絶縁膜55を介して、グラフェンシート40の半導体領域43上に形成する。以上の工程によって、図4に示すように、半導体基板51上に、グラフェンシート40が形成され、グラフェンシート40の金属領域41,42にドレイン電極53およびソース電極54が、半導体領域43に、絶縁膜55を介してゲート電極52がそれぞれ形成された半導体装置50を製造することができる。
このような構成をなす半導体装置50でも、本発明の概要と同様に、グラフェンシート40の幅の長さやカイラリティの方向を制御して、ドレイン電極53、ソース電極54およびゲート電極52の形成領域に金属領域41,42および半導体領域43を導入することができる。したがって、金属領域41、42にドレイン電極53およびソース電極54を、半導体領域43にゲート電極52をそれぞれ接合させることができるため、特に各電極とのコンタクト部では金属・金属接合が形成されて、各電極とのコンタクト部において、低抵抗な電気伝導を得ることができる。また、化学的に安定し、機械的柔軟性を有するグラフェンシート40であれば、フレキシブル基板などへ形成することもできる。したがって、動作速度を高速化し、高い周波数回路への適用も可能となり、特性および信頼性が向上した半導体装置50を実現することができる。
なお、上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
(付記1) 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された、金属性を示す第1の金属領域と、金属性を示す第2の金属領域と、前記第1および前記第2の金属領域の間に挟まれた、半導体性を示す半導体領域とが、一体的に連接してなるシート状炭素構造体と、
前記第1および前記第2の金属領域上にそれぞれ形成されたソース・ドレイン電極部と、
前記半導体領域上に形成されたゲート電極部と、
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2) 前記シート状炭素構造体は、グラフェンシート、グラファイトシートまたはカーボンナノリボンであることを特徴とする付記1記載の半導体装置。
(付記3) 前記シート状炭素構造体は、カイラリティはアームチェア型以外(但し、(3q,0)(qは整数)は除く)であり、前記半導体領域の幅は前記半導体領域が半導体性を、前記第1および前記第2の金属領域の幅は前記第1および前記第2の金属領域が半金属性を発現する長さに制御することを特徴とする付記1または2に記載の半導体装置。
(付記4) 前記半導体領域の幅の長さは、0nmより大きく、10nm以下であり、前記第1および前記第2の金属領域の幅は前記半導体領域の幅よりも長いことを特徴とする付記3記載の半導体装置。
(付記5) 前記半導体領域の幅は中央に近づくにつれて狭まり、前記中央の幅は0nmより大きく、10nm以下であることを特徴とする付記3記載の半導体装置。
(付記6) 前記シート状炭素構造体は、カイラリティはジグザグ型であって、前記第1および前記第2の金属領域の幅を(3q,0)(qは整数)の長さに、前記半導体領域の幅を(n,0)(nは整数、但し、(3q,0)(qは整数)は除く)の長さであって、前記第1および前記第2の金属領域の幅よりも小さくすることを特徴とする付記1または2に記載の半導体装置。
(付記7) 前記第1および前記第2の金属領域を、金属性を発現する第1のカイラリティに制御し、前記半導体領域を、半導体性を発現する第2のカイラリティに制御することを特徴とする付記1または2に記載の半導体装置。
(付記8) 前記第1のカイラリティはアームチェア型であって、前記第2のカイラリティはアームチェア型以外(但し、(3q,0)(qは整数)は除く)であることを特徴とする付記7記載の半導体装置。
(付記9) 前記半導体基板はシリコンカーバイドであることを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置。
本発明の概要を示すものであって、(A)はシート状炭素構造体の斜視模式図、(B)はシート状炭素構造体を用いた半導体装置の平面模式図である。 グラフェンシートの展開図を示した模式図である。 グラフェンシートであって、(A)および(B)は幅を、(C)はカイラリティを制御した平面模式図である。 実施の形態におけるグラフェンシートを備えた半導体装置を示しており、(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。 実施の形態におけるグラフェンシートを備えた半導体装置の製造工程(その1)を示しており、(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。 実施の形態におけるグラフェンシートを備えた半導体装置の製造工程(その2)を示しており、(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。
符号の説明
10 シート状炭素構造体
11,12 金属領域
13 半導体領域
20 半導体装置
21 半導体基板
22 ゲート電極部
23 ソース・ドレイン電極部
100 要部拡大図

Claims (7)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された、金属性を示す第1の金属領域と、金属性を示す第2の金属領域と、前記第1および前記第2の金属領域の間に挟まれた、半導体性を示す半導体領域とが、一体的に連接してなるシート状炭素構造体と、
    前記第1および前記第2の金属領域上にそれぞれ形成されたソース・ドレイン電極部と、
    前記半導体領域上に形成されたゲート電極部と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記シート状炭素構造体は、グラフェンシート、グラファイトシートまたはカーボンナノリボンであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記シート状炭素構造体は、カイラリティはアームチェア型以外(但し、(3q,0)(qは整数)は除く)であり、前記半導体領域の幅は前記半導体領域が半導体性を、前記第1および前記第2の金属領域の幅は前記第1および前記第2の金属領域が半金属性を発現する長さに制御することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体領域の幅の長さは、0nmより大きく、10nm以下であり、前記第1および前記第2の金属領域の幅は前記半導体領域の幅よりも長いことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記半導体領域の幅は中央に近づくにつれて狭まり、前記中央の幅は0nmより大きく、10nm以下であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  6. 前記第1および前記第2の金属領域を、金属性を発現する第1のカイラリティに制御し、前記半導体領域を、半導体性を発現する第2のカイラリティに制御することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  7. 前記第1のカイラリティはアームチェア型であって、前記第2のカイラリティはアームチェア型以外(但し、(3q,0)(qは整数)は除く)であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
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