JP2009094097A - 部品実装機 - Google Patents

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智隆 西本
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Abstract

【課題】基板に部品を実装する部品実装機であって、動作を制御するプログラムの検証を効率よく行うことのできる部品実装機を提供すること。
【解決手段】部品を基板に実装するための複数の実要素の動作を制御するための制御信号を出力する主制御部101と、制御信号を受信した場合、制御信号に対する実要素の応答である応答信号を模した模擬信号を出力するシミュレータ141と、主制御部101が信号をやり取りする接続先として、いずれかの実要素とシミュレータ141とのいずれか一方を選択するスイッチを複数有し、複数のスイッチにおける選択を独立して切り換え可能な切換部121とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、部品を基板に実装する部品実装機に関する。
従来、電子部品(以下、単に「部品」という。)を基板に実装する部品実装機の動作はプログラミングされており、部品実装に関する動作の自動的な実行が可能である。
また、このような動作制御を行うプログラムの開発時などに、実機を用いずにプログラムの検証を行うことのできる制御装置に関する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図21は、従来の制御装置の一例を示す図である。
図21に示す制御装置200は、プログラムを実行しデータを演算する機能を有する制御部模擬基板202と、データをもとにシミュレーションを行なう機械入出力模擬基板203と、パーソナルコンピュータ201とで構成されている。
制御部模擬基板202と機械入出力模擬基板203とは、パーソナルコンピュータ201がサポートする標準バスのインターフェースを備えている。また、制御部模擬基板202と機械入出力模擬基板203とはパソコンバス204上に実装され、パーソナルコンピュータ201との間で信号を送受信する。
機械入出力模擬基板203は、実際の工作機械から出力されるデータを模した機械データを出力する。制御部模擬基板202は、機械入出力模擬基板203から出力された機械データをプログラムによって処理し結果をパーソナルコンピュータ201に出力する。
これにより、ソフトウェア開発者はプログラムの検証を容易に行うことができる。
また、プログラムの動作確認を行う動作確認モードと、実機の運転を行う運転モードとの切換が可能な制御装置についての技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
図22は、従来の制御装置の別の一例を示す図である。
図22に示す制御装置300は、プログラムを実行するCPU301と、入出力制御部305aと、擬似入出力制御部305cと、スイッチ310と、入出力状態メモリ305bとを備えている。
動作確認モード時において、スイッチ310は、擬似入出力制御部305cを入出力状態メモリ305bに接続する。
擬似入出力制御部305cは、入出力状態メモリ305bを参照し、本来、入出力ユニット306へ出力すべきデータを取り込み、予め内部に記述された制御則に従って入出力状態メモリ305bへ出力する。
制御装置300はこのような構成を採用することにより、制御装置300のみでプログラムの動作確認、および、当該プログラムによって制御されるシステムのシミュレーションを容易に行うことができる。
特開2003−15706号公報 特開昭62−103738号公報
上記従来の従来の制御装置200および300は、制御対象の実機が完成していない場合において、制御プログラムの検証ができるという利点をともに有している。
しかし、この検証はあくまでもシミュレーションによる検証であり、実際に当該制御プログラムによって実機が正常に稼働するか否かの検証も当然に必要である。
この検証により、現実に発生する不具合の原因が制御プログラムおよび実機のどこに存在するのかを特定することができ、また制御プログラムまたは実機の改良をすることができる。
また、不具合が発生しない場合であっても、実機の作業効率の向上等の改善策が得られる場合がある。
ここで、このような制御プログラムの開発には迅速性が求められており、実機が完成した時には既に制御プログラムの検証を終えていることが理想的である。
そこで、例えば、実機を構成する複数の装置のいずれかが完成した時点からプログラムの検証を開始することが考えられる。
例えば、液晶パネルに部品を実装する部品実装機において、部品供給装置がない状態で、液晶パネルの搬送に係る動作を確認することが考えられる。
しかしながら上記従来の制御装置200および300によれば、実機全体かシミュレーションかの二者択一であり、実機が完成した後に始めて制御プログラムの検証が可能である。
また、上記従来の制御装置200および300では、実機が完成した後においても実機を用いたプログラムの検証が不可能な場合も存在する。
例えば、上述の部品実装機は完成しているが、この部品実装機で液晶パネルに実装すべき部品が納入されていない場合、この部品実装機を実稼働させて制御プログラムの検証を行うことはできない。
また、製造者が部品実装機を販売し、使用者が前記部品実装機を使用中に、プログラムのバグ等により異常やトラブルが発生した場合には、製造者において現場での状況を再現することが難しいという問題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、部品の基板への実装を行う部品実装機であって、動作を制御するプログラムの検証を効率よく行うことのできる部品実装機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の部品実装機は、部品の基板への実装を行う部品実装機であって、部品を基板に実装するための複数の実要素の動作を制御するための制御信号を出力する制御手段と、前記制御信号を受信した場合、前記制御信号に対する実要素の応答である応答信号を模した模擬信号を出力するシミュレーション手段と、前記制御手段が信号をやり取りする接続先として、いずれかの実要素と前記シミュレーション手段とのいずれか一方を選択するスイッチを複数有し、複数の前記スイッチにおける選択を独立して切り換え可能な切換手段とを備える。
これにより、部品実装機を動作させる場合、実要素が実行すべき一部の動作を、シミュレーション手段によりシミュレートされた動作(以下、「シミュレーション動作」という。)で代替することができる。
つまり、部品実装機を構成すべき一部の実要素、例えば、部品を吸着するノズルまたは部品供給部等が欠けている場合であっても、見かけ上、部品実装機全体を動作させることができる。
従って、例えば部品実装機を構成する全ての装置が完成する前においても、部品実装機の部品実装のための動作を制御する制御プログラムの検証を行うことができる。つまり、プログラムの開発を効率よく進めることができる。
また、部品実装機が完成した後においても、一部の動作をシミュレーション動作で代替することができる。そのため、例えば、部品の吸着動作についてのみ制御プログラムの検証がしたい場合、吸着動作に関係するノズル等の実要素のみを実際に動作させ、他の動作についてはシミュレーション動作で代替することができる。
また、例えば、部品を実装する基板は準備できたが、部品が準備できない場合等においても、部品実装機を動作させて部品を実装する動作等についてはシミュレーション動作で代替しつつ基板を搬送する動作等は部品実装機を動作させることで制御プログラムの検証が可能である。
このように、部品実装機の動作の一部をシミュレーション手段に担わせることにより、例えば、制御プログラムのデバッグを効率よく行うことができる。
また、前記シミュレーション手段は、前記切換手段により前記スイッチにおける選択の切り換えが行われる前に、前記切り換えにより前記シミュレーション手段が受け取る制御信号に対応する実要素の状態を示す状態情報を取得する状態取得手段を有し、前記状態取得手段が取得した状態情報に応じた内容またはタイミングで前記制御信号に対応する模擬信号を出力するとしてもよい。
これにより、シミュレーション手段は、部品実装機の動作中に、その時点での部品実装機の状況に即した適正な内容またはタイミングで模擬信号を出力することができる。つまり、部品実装機全体の動作がより現実に即したものとなる。
また、部品実装機が動作中においても、簡単に実動作とシミュレーション動作とを入れ替えることができるので、部品実装機の開発途中や使用者で発生した部品実装機の異常動作の再現等において、その検証を容易に行うことができる。
また、さらに、前記制御手段が出力する制御信号を示す情報と、前記部品実装機が有する、部品を基板に実装するための複数の機能のいずれかを示す情報とが対応付けられた対応情報を取得する対応情報取得手段と、前記対応情報に基づき、(a)所定の機能に対応する制御信号が前記シミュレーション手段に到達し、前記制御信号に対応する模擬信号が前記制御手段に到達し、かつ、(b)前記所定の機能以外の機能に対応する制御信号が前記制御信号の宛先の実要素に到達し、前記実要素からの応答信号が前記制御手段に到達するよう、前記切換手段の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する切換制御手段とを備えるとしてもよい。
このように切換制御手段は、例えば制御プログラムにより規定される対応情報に従って、各種信号の流れを機能単位で実要素とシミュレーション手段とのいずれかに自動的に振り分けることができる。
また、さらに、前記所定の機能の選択、または、前記所定の機能以外の機能の選択を受け付ける入力手段を備え、前記切換制御手段は、前記入力手段により受け付けられた選択に従って、前記各スイッチにおける選択の切り換えを制御するとしてもよい。
これにより、部品実装機の操作者または上位の機器による機能の選択に応じて、機能ごとに実動作かシミュレーション動作かを設定することができる。
なお、本発明の部品実装機は、前記制御手段が出力する制御信号を示す情報と、前記部品実装機が有する、部品を基板に実装するための複数の機能のいずれかを示す情報とが対応付けられた対応情報を取得することにより、各種信号の流れを装置単位で実要素とシミュレーション手段とのいずれかに自動的に振り分けることもできる。
さらに、実動作かシミュレーション動作かを装置ごとに設定するための選択を入力手段が受け付けてもよい。
また、実動作かシミュレーション動作かは、部品実装機に含まれる各装置を構成する実要素または実要素群ごとにも設定することができ、このような設定をするための選択を入力手段が受け付けてもよい。
また、シミュレーション手段は、複数の部品供給形態に対応し、それぞれの形態に応じた模擬信号を出力してもよい。これにより、部品実装機が、例えば部品供給形態をトレイ供給からTCP供給に変更する場合、その変更前に、変更後の部品実装機が正常に動作するか等を検証することができる。
また、本発明の部品実装機は、制御信号を例えば操作者に直接選択させ、選択された制御信号を実要素またはシミュレーション手段に到達させるよう構成してもよい。これにより、制御信号単位で実動作かシミュレーション動作かを設定することができる。
このように本発明は、自身の動作を制御するプログラムの検証を効率よく行うことのできる部品実装機を提供することができる。
また、本発明は、本発明の部品実装機の特徴的な構成部の動作を含む、部品実装機動作検証方法として実現することができる。
さらに、本発明は、本発明の部品実装機における特徴的な構成部の動作ステップを含むプログラムとして実現したり、そのプログラムが格納されたCD−ROM等の記憶媒体として実現したり、集積回路として実現することもできる。プログラムは、通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
本発明によれば、部品実装機を構成すべき一部の実要素が欠けている場合でも、その欠けた部分の動作をシミュレーション動作で代替することができる。
また、部品実装機が完成した後においても、一部の装置または一部の機能についてシミュレーション動作で代替することができる。
このように、本発明は、自身の動作を制御するプログラムの検証を効率よく行うことのできる部品実装機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、図1を用いて、実施の形態の部品実装機100全体の装置構成および基本動作を説明する。
図1は、実施の形態の部品実装機100の外観を示す斜視図である。
部品実装機100は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板に部品を実装する装置である。
図1に示す部品実装機100において、基台10の上面にはACF貼付装置20、仮圧着装置30および本圧着装置40が直列に配置されている。
なお、「ACF」は、Anisotropic Conductive Film(異方性導電フィルム)の略である。
また、部品を供給する部品供給装置50が仮圧着装置30の横に配置されている。
これらの各装置を構成する機構部は、基台10上に配設されたフレーム11によって保持されている。
また、ACF貼付装置20は第1可動テーブル12aを有し、仮圧着装置30は、第2可動テーブル12bを有し、本圧着装置40は第3可動テーブル12cを有している。
これら可動テーブルは同一構造であり、Yテーブル13、Xテーブル14およびθテーブル15が段積みされた構造である。
ACF貼付装置20の上流側(図1において左側)にはガラス基板1の供給テーブル2が設けられている。
基台10の上面には長手方向に移動テーブル5が配設されており、移動テーブル5に沿って搬送アーム6が往復移動する。
供給テーブル2上で位置合わせされたガラス基板1は、搬送アーム6の吸着パッド7によってピックアップされ、搬送経路Nに沿って下流側に搬送される。
搬送されたガラス基板1は、搬送経路Nまで移動した第1可動テーブル12a、第2可動テーブル12b、第3可動テーブル12cのθテーブル15上に順に載置される。そして上述の各装置により部品の実装のための各種作業が行われる。
部品の実装が完了したガラス基板1は、本圧着装置40の下流側(図1において右側)の回収テーブル4上に載置され回収される。
部品実装機100は、さらに、表示部60と入力部61とを備え、部品実装機100の状態の表示および部品実装機100に対する各種指示入力の受付を行うことができる。
表示部60は例えば液晶ディスプレイにより実現される。また、入力部61は例えばキーボードにより実現される。入力部61は、本発明の部品実装機における入力手段の一例である。
次に、図2〜図5を用いて、部品実装機100を構成する主要な装置のそれぞれについて説明する。
図2(A)は、ACF貼付装置20の外観を示す斜視図である。図2(B)は、転写ヘッド23によるACF8の貼付動作を示す拡大図である。図2(A)および図2(B)を用いてACF貼付装置20の基本動作について説明する。
フレーム11(図1参照)に保持されたブロック20aには2基の転写機構21が装着されている。転写機構21は供給リール22および転写ヘッド23を備えている。
供給リール22は巻回状態で収納されたACFテープTを供給する。ACFテープTは樹脂のベーステープT’にACFを貼着したものである。
供給リール22から引き出されたACFテープTはガイド25によって導かれ、転写ヘッド23の下面に対して平行に位置する。そしてガラス基板1のACF転写部位を転写ヘッド23に位置合わせした状態で転写ヘッド23を押し下げることにより、ACFテープTはガラス基板1の表面に押圧される。
この後、転写ヘッド23を上昇させると、ACFテープTに貼着されているACF8はガラス基板1の表面に転写されてベーステープT’のみが剥離され、これによりACF8の転写が完了する。ACF転写後のベーステープT’は回収リール24に巻き取られて回収される。
ACF貼付装置20においてACFが貼付されたガラス基板1は、仮圧着装置30へ送られる。
図3は、部品供給装置50および仮圧着装置30の外観を示す斜視図である。図3を用いて部品供給装置50および仮圧着装置30の基本動作について説明する。
図3に示すように、部品供給テーブル56上にはトレイ57が載置されている。トレイ57には部品3が格子状配列で収納されている。
部品供給テーブル56上にはビーム54aおよびビーム54bを有する取出部54が配設されている。ビーム54bの端部に設けられたピックアップヘッド53によってトレイ57から部品3が取り出される。
ピックアップされた部品3は、スライドテーブル58上の保持部59上に載置される。そして保持部59で位置合わせされた部品3はスライドテーブル58上をノズル32による吸着位置まで移動する。次いで部品3はターンテーブル31の下面に設けられたノズル32によって吸着される。
なお、ターンテーブル31は、1つのノズル32がP1〜P4の4つの回転位置で順次停止するよう動作する。
ノズル32がP1に位置するときに吸着した部品3は、ターンテーブル31が回転することにより回転位置P2に位置する。このとき、カメラ16aによって、部品3が正しいものであるか否か、および吸着ミス等の問題があるか否か等が認識される。
部品3について問題がない場合、ターンテーブル31が回転し、回転位置P3に位置する。つまり、部品3は第2可動テーブル12bに保持されたガラス基板1の上方へ移動する。
そしてカメラ16bがガラス基板1を認識することにより、ガラス基板1と部品3とが位置合わせされ、ガラス基板1に転写されたACF上に部品3が仮圧着される。
カメラ16aによって問題ありと認識された部品3は、ガラス基板1に仮圧着されることなく、回転位置P4に位置したときに、下方に存在する廃棄ボックス(図示せず)内に落とされる。
このように、仮圧着装置30では、部品3のガラス基板1への仮圧着が行われる。この作業工程を細かく分類すると、P1での部品3の取出し(工程1)、P2での部品3の認識と検査(工程2)、P3での部品3の仮圧着(工程3)、P4での不要部品の廃棄(工程4)という4つの工程に分類される。
仮圧着装置30において部品3が仮圧着されたガラス基板1は、本圧着装置40へ送られる。
図4は、本圧着装置40の外観を示す斜視図である。図4を用いて本圧着装置40の基本動作について説明する。
図4において、フレーム11(図1参照)に保持されたブロック40aには圧着ヘッド41が昇降押圧機構42によって昇降自在に装着されている。
第3可動テーブル12cにはガラス基板1が載置されており、ガラス基板1に転写されたACF8上には、部品3が搭載されている。
ガラス基板1の縁部は下受けブロック43によって下面を支持されており、この状態で圧着ヘッド41を下降させると、圧着ヘッド41は部品3の上面に当接する。これにより部品3はACF8を介してガラス基板1の表面に押圧される。
圧着ヘッド41は加熱用のヒータを備えており、押圧時には部品3を介してACFが加熱される。この押圧加熱状態を所定時間保持することにより、部品3はガラス基板1に本圧着される。
なお、この本圧着時における加熱の際の温度は温度センサ44(図4に図示せず)により計測され、適正値になるよう制御される。
以上のように部品実装機100の各装置が動作することにより、ガラス基板1に部品3が実装される。
図5は、図2〜図4を用いて説明した各装置における作業工程をまとめて表した図である。
図5に示すように、部品実装機100におけるガラス基板1に対する部品3の実装作業は、おおまかに搬入工程、ACF貼付工程、仮圧着工程、本圧着工程、および搬出工程に分けられる。これら一連の工程を経ることで部品3が実装されたガラス基板1が部品実装機100から搬出される。
部品実装機100は、このようにガラス基板に部品を実装する基本的な機能に加え、部品実装機100の部品実装に係る動作を制御する制御プログラムの検証を効率よく行うことのできる機能を有している。
図6は、実施の形態の部品実装機100の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、部品実装機100は、主制御部101と、搬入制御部112とACF貼付制御部113と、仮圧着制御部114と、本圧着制御部115と、搬出制御部116とを備える。
なお、これら主制御部101および搬入制御部112等により本発明の部品実装機における制御手段が実現される。
主制御部101は、部品実装機100を構成する実要素の動作を制御する処理部である。
具体的には、主制御部101は制御プログラムを実行することで、その制御プログラムにより規定される動作シーケンスに従ってそれぞれの実要素が動作するように、搬入制御部112等の制御部を介して各実要素の動作を制御する。
なお、実要素とは、部品を基板に実装するための機構部およびセンサ等の構成部を意味する。また、これら構成部に対する制御信号を受信し応答する機器が別途設けられている場合は、その構成部とその機器との組が1つの実要素に対応する。
実要素としての認識動作とは、カメラの認識データを処理して、その認識したデータを所定のデータ格納場所に格納し、認識動作の完了信号を出すまでの動作をいう。
また、複数の構成部が一体として動作する場合は、その一体として動作する構成部群が1つの実要素に対応する。
搬入制御部112は、ガラス基板1の搬入工程に係る各構成部の動作を制御する処理部である。ACF貼付制御部113は、ガラス基板1に対するACFの貼付工程に係る各構成部の動作を制御する処理部である。
仮圧着制御部114は、ガラス基板1に対する部品の仮圧着工程に係る各構成部の動作を制御する処理部である。本圧着制御部115は、ガラス基板1に対する部品の本圧着工程に係る各構成部の動作を制御する処理部である。
搬出制御部116は、部品が実装されたガラス基板1の搬出工程に係る各構成部の動作を制御する処理部である。
なお、上述の搬入制御部112〜搬出制御部116のそれぞれは、主制御部101からの指示に従いそれぞれの動作を行う。
部品実装機100はさらに、切換部121と、切換制御部120と、実入出力部130と、仮想入出力部140と、シミュレータ141とを備える。
切換部121は、主制御部101が信号をやり取りする接続先として、複数の実要素の中のいずれかの実要素とシミュレータ141とのいずれか一方を選択する処理部である。
具体的には、切換部121は上記選択を行うスイッチを複数有し、複数のスイッチにおける切換を独立して行うことができる。
例えば、主制御部101が、ターンテーブル31を実際に動作させる場合は、仮圧着制御部114とターンテーブル31とが信号のやり取りができるように該当するスイッチを切り換える。
また、ターンテーブル31を実際に動作させることなく、シミュレーション動作で代替する場合は、仮圧着制御部114とシミュレータ141とが信号のやり取りができるように該当するスイッチを切り換える。
切換制御部120は、切換部121における信号の送受信の流れの切換を制御する処理部であり、主制御部101からの指示に従い切換部121の動作を制御する。
実入出力部130は、切換部121と各実要素との間の信号のやり取りを中継する処理部である。
仮想入出力部140は、切換部121とシミュレータ141との間の信号のやり取りを中継する処理部である。
シミュレータ141は、制御信号に対する実要素の応答である応答信号を模した模擬信号を出力する処理部である。
また、シミュレータ141は、実要素の状態を示す状態情報を取得する状態取得部141aを有している。シミュレータ141は、状態取得部141aが取得した状態情報に応じた内容を含む模擬信号を仮想入出力部140に向けて出力する。または、状態情報に応じたタイミングで模擬信号を仮想入出力部140に向けて出力する。
なお、シミュレータ141は、各種の状態情報に対応した複数の記憶領域を有し、状態情報が状態取得部141aにより取得されると、その状態情報に対応する記憶領域が書き換えられる。
また、実要素以外の各機能ブロックの処理は、例えば、中央演算装置(CPU)、記憶装置、および情報の入出力を行うインターフェース等を有するコンピュータにより実現することができる。
実入出力部130が実要素に向けて出力する信号、および、実要素から実入出力部130に入力される信号の種類について、図7を用いて説明する。
図7は、実入出力部130から実要素からに向けて出力する信号の種類および実要素から実入出力部130に入力される信号の種類の例を示す図である。
例えば、実入出力部130は、取出部54に対し移動動作指示信号(OUT2)を出力する。また、このOUT2への応答として取出部54から出力される移動動作完了信号(IN2)が実入出力部130に入力される。
実入出力部130は、その他、ターンテーブル31およびカメラ16a等の実要素と図に示す種類の信号のやり取りを行う。
なお、実入出力部130が実要素に向けて出力する各種信号は、主制御部101の指示の下で動作する搬入制御部112等の制御部から切換部121を介して送信されるものである。
また、実要素から入力される各種の応答信号は、切換部121を介して搬入制御部112等の各制御部に送信される。
図8は、仮想入出力部140がシミュレータ141に向けて出力する信号の種類および、シミュレータ141から仮想入出力部140に入力される信号の種類の例を示す図である。
図8に示すように、仮想入出力部140がやり取りする各種の信号は、図7に示す実入出力部130がやり取りする各種の信号と同様の種類である。
しかし、シミュレータ141から仮想入出力部140に入力される各種信号は、制御信号に対する実要素の応答信号を模した模擬信号である。
例えば、シミュレータ141に対し移動動作指示信号(V_OUT2)を出力した場合、シミュレータ141内の取出部領域に記録された設定に基づき、移動動作完了信号(V_IN2)がシミュレータ141から仮想入出力部140に入力される。
なお、取出部54が何らかのエラーにより移動しない場合をシミュレーションする場合は、エラー信号がシミュレータ141から仮想入出力部140に入力される。
つまり、それぞれの制御信号に対応してどのような模擬信号を返すかは設定可能であり、その設定は書き換え可能にシミュレータ141に記憶されている。
また、制御信号に対応した模擬信号をシミュレータ141が仮想入出力部140に返すタイミングおよびその信号の内容は、上述のように、実要素の状態に応じて変えられる。
例えば、ターンテーブル31に対する制御信号である回転動作指示信号が仮圧着制御部114から出力され、当該信号をシミュレータ141に与えるために切換部121が有するスイッチがシミュレータ141側に切り換わる場合を想定する。
この場合、切換制御部120が当該スイッチの切り換えのための制御を行うが、切換制御部120は、その切り換えの前に、ターンテーブル31に設定されている回転速度等を示す状態情報を、実入出力部130から仮想入出力部140へ送信させる。
状態取得部141aはこの状態情報を取得する。また、シミュレータ141は、仮想入出力部140から回転動作指示信号(V_OUT7)を受け取る。
シミュレータ141はさらに、当該状態情報に示される回転速度に応じたタイミングで回転動作完了信号(V_IN7)を仮想入出力部140に送り返す。
部品実装機100は、このような構成を採ることにより、例えば、部品実装機100が稼働中に、ある実要素についてシミュレータ141へ切り換えた場合であっても、その実要素のその時点の状態に沿った適正なシミュレーション結果を得ることができる。
なお、図6に示すように、本実施の形態においてシミュレータ141は、実入出力部130と仮想入出力部140とを介して状態情報を得ている。しかし、その他の経路で状態情報を得てもよい。
例えば、それぞれの実要素の状態情報を集中して管理する装置から状態情報を得てもよい。また、各実要素からそれぞれの状態情報を直接取得してもよい。
また、シミュレータ141は、切換部121におけるスイッチの切換に関係なく、状態情報の更新があるごとに、更新された状態情報を取得してもよい。
次に、本実施の形態の部品実装機100の動作について説明する。
図9は、実施の形態の部品実装機100の動作の概要を示すフロー図である。
部品実装機100の切換制御部120は、切換設定を取得する(S1)。具体的には、どの制御信号を、実入出力部130に送信すべきか、または仮想入出力部140に送信すべきかを示す選択情報を取得する。
また、部品実装機100の稼働中に選択情報が設定または変更される場合、設定または変更されたタイミングでその選択情報を取得する。
なお、選択情報の内容は、部品実装機100の操作者が、主制御部101が表示部60に出力する切換設定画面で設定することができる。切換設定画面については図10等を用いて後述する。
切換制御部120は、切換部121のいずれかのスイッチを仮想入出力部140側へ切り換える前に、その切り換えによりシミュレータ141へ送られる制御信号に対応する実要素の状態情報を、必要に応じて実入出力部130から仮想入出力部140に送信させる。
例えば、回転動作指示信号は本来ターンテーブル31に送信されるべき制御信号である。そのため回転動作指示信号(V_OUT7)がシミュレータ141へ送信される場合、ターンテーブル31に設定された回転速度等を含む状態情報が状態取得部141aによって取得される。
これにより、シミュレータ141の状態取得部141aは、シミュレータ141が適正な内容またはタイミングで模擬信号を出力するために必要な状態情報を取得する(S2)。
切換制御部120は、設定された選択情報に基づいて切換部121の各スイッチにおける選択を切り換える(S3)。
主制御部101は、下位の搬入制御部112等の各制御部を介し、実要素またはシミュレータ141からの応答を取得する(S4)。
部品実装機100はこのような動作を行うことにより、効率よく制御プログラムの検証を行うことができる。
例えば、部品実装機100に、部品供給装置50が組み込まれていない場合を想定する。この場合、部品供給装置50に含まれる実要素についてはシミュレータ141による動作シミュレーションで代替し、他の実要素については実際に稼働させる。
つまり、部品実装機100の部品供給装置50以外が完成した時点で、部品実装機100の制御プログラムの検証が可能である。
以下、図10〜図20を用いて、一部をシミュレーション動作で代替しつつ部品実装機100を動作させる場合について説明する。
図10は、表示部60に表示される切換設定画面の第1の例を示す図である。
図10に示す切換設定画面は、部品実装機100の各種動作のどの部分を実要素で動作させるか、シミュレータ141によるシミュレーション動作で代替するかを装置単位で設定する画面である。
また、この切換設定画面では、部品供給装置50のみ「仮想」が選択されている。つまり、部品供給装置50についてのみシミュレータ141によるシミュレーション動作で代替することが設定されている。
例えば、部品実装機100において部品供給装置50のみが未完成の場合、このような設定が操作者によりなされる。
なお、図中に表示された「搬送装置」は、ガラス基板を搬送するための実要素である移動テーブル5および搬送アーム6等から構成される装置を意味する。
入力部61により受け付けられたこの選択内容は、主制御部101を介し切換制御部120に取得される。切換制御部120は、この選択に従って制御信号および応答信号または模擬信号がやり取りされるように、切換部121の各スイッチの切換動作を制御する。
図11は、制御プログラムによる動作シーケンスと、装置および機能ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第1の図である。
図11に示すように、部品実装機100の制御プログラムによる一連の動作は、連続する複数の制御内容を主制御部101が実行することにより実現される。
また、これらそれぞれの制御内容は、主制御部101または搬入制御部112等の各制御部から出力される制御信号に対応している。
例えば、シーケンス番号S104の「ピックアップヘッドをトレイ上に移動」は、移動動作指示信号(OUT2およびV_OUT2)に対応する。
またそれぞれの制御内容には、図に示すように、その制御内容により動作すべき装置と、その制御内容により実現される機能とが対応付けられている。
つまり、図11に示す対応情報により、制御信号と装置との対応付け、および制御信号と機能との対応付けを特定することができる。
切換制御部120は、このような対応情報を取得し、どの制御信号がどの装置およびどの機能に対応するかを判断することができる。
つまり、切換制御部120は、本発明の部品実装機における対応情報取得手段を有している。
なお、切換制御部120は、対応情報自体を取得するのではなく、制御プログラムを読み込んで解析することで対応情報を取得してもよい。
切換制御部120は、各制御内容を実行するための制御信号が切換部121に入力される際、それら信号を図10に示す選択に従って振り分けられるように、切換部121の動作を制御する。
具体的には、切換制御部120は、シーケンス番号S104〜S107に対応する制御信号がシミュレータ141へ到達し、これら制御信号に対応する模擬信号が仮圧着制御部114に到達するよう切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
また、これら以外の制御信号が当該制御信号の宛先の実要素に到達し、その実要素からの応答信号が、当該制御信号を送信した制御部に到達するように切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
また、シミュレータ141には、部品供給装置50の動作を再現するよう設定しておく。
例えば、実際にピックアップヘッド53がトレイ57上の部品3を吸着する場合、吸着を開始した後に所定値以上の真空度に到達すると吸着完了信号(IN3)を出力する。この吸着開始から信号出力までの時間は、おおよそ0.5秒程度である。
そこで、シミュレータ141に、吸着指示信号(V_OUT3)を受け取って0.5秒後に吸着完了信号(V_IN3)を出力するよう設定しておく。
これにより、部品実装機100は、実際にピックアップヘッド53が動作しているようなタイミングで動作する。
なお、例えばピックアップヘッド53についての設定値が初期値から変更されていた場合であっても、シミュレータ141はその設定値等を含む状態情報を取得し、その設定値に応じたタイミングで吸着完了信号(V_IN3)を出力することができる。
部品供給装置50のその他の実要素に関する模擬信号についても、タイミングおよび内容を実要素が実際に動作する場合のタイミングおよび内容に合致するようシミュレータ141に設定しておく。
これにより、部品供給装置50の動作についてはシミュレーション動作で代替され、見かけ上、部品実装機100全体が動作することになる。
つまり、一部の装置が部品実装機100に組み入れられていない場合でも、制御プログラムの下で部品実装機100を動作させることができ、当該制御プログラムの検証が可能である。
このとき主制御部101は、部品供給装置50に対する制御信号に対する応答が、実要素からの応答信号であるのか、シミュレータ141からの模擬信号であるのかを考慮することなく部品実装機100の全体の動作を制御することができる。
なお、図11および後述する図13等に示す制御内容および対応付けのぞれぞれは実施の形態の説明のための一例であり、これら制御内容および対応付けに限定されることはない。
また、本例においては装置という実要素の集合体の単位で実動作とシミュレーション動作との選択を行っているが、実要素の単位でこの選択を行ってもよい。
このように、装置単位で実動作またはシミュレーション動作の選択が可能であることは、ACF貼付装置20等の部品実装機100を構成する全ての装置が完成している場合においても有用である。
例えば、制御プログラムのある装置に関する部分のみを検証したい場合、その装置のみを実稼働させ、他の装置についてはシミュレータ141によるシミュレーション動作で代替する。
また、他の装置については、正常に動作するようにシミュレータ141を設定しておく。
これにより、例えば、他の装置でエラーを発生させることなく、また、他の装置に動作条件等を実際に設定することなく、制御プログラムの1つの装置に係る部分のみを検証することができる。
図12は、表示部60に表示される切換設定画面の第2の例を示す図である。
図12に示す切換設定画面では、仮圧着装置30についてのみ「実」が選択されており、他は「仮想」が選択されている。
つまり、仮圧着装置30についてのみ実稼働させ、他の装置はシミュレータ141によるシミュレーション動作で代替するための設定になっている。切換制御部120はこの設定に従って、信号の流れを制御する。
図13は、制御プログラムによる動作シーケンスと装置および機能との対応ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第2の図である。
切換制御部120は、図13に示す選択に従い、シーケンス番号S108〜S112に対応する制御信号が当該制御信号の宛先の実要素に到達し、当該実要素からの応答信号が仮圧着制御部114に到達するように切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
また、これら以外の制御信号がシミュレータ141に到達し、当該制御信号に対応する模擬信号が当該制御信号を送信した制御部に到達するよう切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
なお、この場合、実際に仮圧着装置30が部品3をガラス基板1に仮圧着できるよう、ACF8が貼付されたガラス基板1を第2可動テーブル12bに載置しておく。また、ノズル32が部品3を吸着できるよう吸着位置に部品3を載置しておく。
このようにして、仮圧着装置30のみについて制御プログラムの検証を行うことができる。
また、部品実装機100は、実動作またはシミュレーション動作の選択を機能単位で行うことができる。
図14は、表示部60に表示される切換設定画面の第3の例を示す図である。
図14に示す切換設定画面では、部品実装機100が有する、部品3をガラス基板1に実装するための各種機能がリスト表示されている。
図14に示す例では、部品ハンドリング機能についてのみ「実」が選択されており、他の機能については「仮想」が選択されている。
つまり、部品ハンドリング機能を発揮するための動作のみを実要素に行わせ、他の機能に関する動作は、シミュレータ141によるシミュレーション動作で代替するための設定になっている。切換制御部120はこの設定に従って、信号の流れを制御する。
図15は、制御プログラムによる動作シーケンスと装置および機能ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第3の図である。
図15に示すように、それぞれの制御内容は機能と対応付けられている。つまり、この対応情報から制御信号と機能との対応付けが特定される。
切換制御部120は、図15に示す対応情報を参照することで、以下に述べる制御を行う。
すなわち、部品ハンドリング機能(F2)を発揮するための制御であるシーケンス番号S104〜S109およびS111に対応する制御信号が当該制御信号の宛先の実要素に到達し、当該実要素からの応答信号が当該制御信号を送信した制御部に到達するように切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
また、これら以外の制御信号が、シミュレータ141に到達し、当該制御信号に対応する応答信号が、当該制御信号を送信した制御部に到達するように切換部121の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する。
このようにして、部品ハンドリング機能に係る部分のみ実際に実要素を動作させ、それ以外はシミュレーション動作で代替することができる。
なお、このように機能単位で実動作またはシミュレーション動作の選択を設定した場合、1つの実要素について実際の動作とシミュレータ141によるシミュレーション動作とが交互に切り換わる場合がある。
例えば、ターンテーブル31は、部品ハンドリング機能のみならず仮圧着機能の発揮にも必要な実要素である。
従って、上述のように部品ハンドリング機能に関連する部分についてのみ実際に動作させる場合、ターンテーブル31は、部品ハンドリング機能に関する回動等の動作についてはターンテーブル31が制御信号を受け取り、当該制御信号に対応する応答信号を出力する。
また、仮圧着機能に関するノズル32の上下動等の動作についてはシミュレータ141が制御信号を受け取り、当該制御信号に対応する模擬信号を出力する。
つまり切換制御部120は、動作シーケンスの流れに応じて切換部121における信号の流れを動的に切り換える場合がある。図6を用いて表現すると切換部121の複数のスイッチを部品実装機100の稼働中に動的に切り換える場合がある。
部品実装機100では、このように、動的にスイッチを切り換える場合であっても、シミュレータ141が、スイッチを切り換える前に、当該切り換えに関係する実要素の状態情報を取得し、それを反映した内容およびタイミングで模擬情報を出力している。
つまり、シミュレータ141は、現実の動作の流れに即したタイミングおよび内容で模擬信号を出力することができる。
従って、部品実装機100の全体の動作は、シミュレーション動作により一部が代替されている場合であっても、見かけ上は、全ての装置が動作しているかのような一連の動作となる。
なお、本例においては、複数の機能のうちの1つの機能についてのみ実際に動作させ、他の機能についてはシミュレーション動作で代替している。
しかし、複数の機能のうちのどの機能について実際に動作させ、どの機能についてシミュレーション動作で代替するかは他の組み合わせであってもよい。
また、部品実装機100が稼働中であっても、このような装置単位および機能単位での実動作からシミュレーション動作への切り換えは可能である。
これは、上述のようにシミュレータ141は、スイッチ切り換えの前に実要素の状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報を反映した模擬信号を出力するからである。
また、シミュレータ141が出力する模擬信号の内容を、部品実装機100が稼働中に変更することも可能である。
例えば、所定のタイミングで部品認識エラーが発生した場合の制御プログラムの検証を行うことが可能である。
図16は、表示部60に表示される切換設定画面の第4の例を示す図である。
図16に示す切換設定画面では、「部品認識機能」の「実」「仮想」の各ボタンの横に「OK」「NG」と表示されており、部品実装機100の操作者は各機能についていずれかを選択することができる。
例えば、部品実装機100を稼働させ、当初は「OK」を選択したとする。これにより、シミュレータ141は、予め設定された内容の認識動作完了信号(V_IN12a)等の模擬信号を出力する。
その後、所定のタイミングで操作者が、「NG」を選択する。これにより、シミュレータ141は、認識エラーを示す模擬信号を出力する。
この模擬信号を受けた仮圧着制御部114または主制御部101は、制御プログラムに従った、認識エラーに対処するための動作制御を行う。
このように、部品実装機100は、稼働中に任意のタイミングで故意にエラーを引き起こすことも可能である。また、このエラーはあくまでも仮想のエラーである。
つまり、操作者は、実際に部品を誤った姿勢でノズル32に保持させること、ノズル32に間違った部品を吸着させること、または、カメラ16aの撮像を故意に不可能にすることなどの行動は必要ない。
従って、このように、部品実装機100の稼働中にシミュレータ141が出力する模擬信号の内容を操作者の意図により任意のタイミングで変更できることは、制御プログラムの検証および開発に非常に有用である。
また、動作が正常な場合には発生しないようなエラーにおいては、シミュレーション動作で、容易にエラーの再現を行うことができ、開発途上において、異常時の動作の確認やプログラムのバグの削減等を行うことができる。これにより、開発のスピードアップと共に、安全性の高い完成度のある部品実装機を開発できる。
なお、本例においては、操作者が故意に仮想的なエラーを発生させる場合について説明した。しかしながら、他の事象が仮想的に発生するように模擬信号の内容を変更してもよい。
例えば、温度センサ44による測定値を増減させること、または、搬送アーム6の移動速度を増減させることなどを行ってもよい。これにより様々な状況において制御プログラムが対応できているか否かの検証を行うことができる。
なお、本実施の形態において部品供給装置50は、トレイ57により部品3を供給する形態である。
しかし、部品供給装置50が、他の形態で部品3を供給してもよい。また、様々な部品供給形態に対応可能な構成であってもよい。
例えば、部品供給装置50が、図17に示すテープキャリアパッケージ(TCP)またはウエハにより部品3を供給する構成であってもよい。
この場合、実入出力部130が部品3の供給形態に対応して部品供給装置50と信号のやり取りが可能であればよい。
また、シミュレータ141が、部品3の供給形態に対応した模擬信号が出力可能なように設定されていればよい。
ここで、例えば、部品供給装置50がトレイ57とTCPと交換可能な構成である場合を想定する。
部品供給装置50がこのような構成である場合、例えば、ある種類のガラス基板に対してはトレイ57により部品を供給し、他の種類のガラス基板に対してはTCPにより部品を供給することができる。
この場合、シミュレータ141は、トレイ供給およびTCP供給の2種類の部品供給形態にそれぞれ対応した模擬信号を出力するよう設定される。
図18は、仮想入出力部140がトレイ供給およびTCP供給の2種類の部品供給形態に対応して入出力する信号の種類を示す図である。
図18に示すように、シミュレータ141は、トレイ57による部品供給に対応した部品セット指示信号(V_OUT1a)を受信した場合、部品セット完了信号(V_IN1a)を模擬信号として出力する。
また、シミュレータ141は、TCPによる部品供給に対応した部品セット指示信号(V_OUT1b)を受信した場合、部品セット完了信号(V_IN1b)を模擬信号として出力する。
図19は、表示部60に表示される切換設定画面の第5の例を示す図である。
図19に示す切換設定画面では、部品供給装置50についてのみ「仮想」が選択されており、他は「実」が選択されている。
また、部品供給装置50について「トレイ」「TCP」という2つのボタンが表示されており、図19では「TCP」が選択されている。
切換制御部120は、この設定に従い、部品セット指示信号がシミュレータ141のTCP供給部領域に到達するよう切換部121の動作を制御する。
仮想入出力部140は、シミュレータ141のTCP供給部領域に部品セット指示信号(V_OUT1b)を送る。また、シミュレータ141は、部品セット指示信号(V_OUT1b)を受信後、所定のタイミングで部品セット完了信号(V_IN1b)を模擬信号として出力する。
このように、シミュレータ141が複数の部品供給形態に対応することで、制御プログラムの検証を効率よく行うことができる。
例えば、ある種類のガラス基板(ガラス基板Aとする)に対しトレイ57を用いて部品の実装を行い、途中から、他の種類のガラス基板(ガラス基板Bとする)に対しTCPを用いて部品の実装を行う場合を想定する。
この場合において、さらに、ガラス基板Bの準備はできたが、TCPの準備がまだ出来ていない場合を想定する。
この場合、部品供給装置50のTCPに関する動作についてはシミュレータ141によるシミュレーション動作で代替し、ガラス基板Bを使用して部品実装機100を稼働させる。
これにより、部品実装機100が正常に動作するか等が検証される。このとき、何らかの問題があれば、ハードまたはソフトの調整を行う。
その後、TCPの部品供給装置50へのセットが完了した後に、部品実装機100の全体を実稼働させ、最終の動作確認をする。
このように、シミュレータ141が複数の部品供給形態に対応することにより、部品実装機100において部品供給形態が変更された場合において、効率よく制御プログラムの検証を行うことができる。
以上述べたように、本実施の形態の部品実装機100は、一部の動作についてシミュレーション動作で代替しつつ動作することができる。
つまり、部品実装機100を構成する全ての実要素が揃っている場合のみならず、部品実装機100の一部の実要素が未完成等の理由により欠けている場合であっても、見かけ上、部品実装機100を構成する全ての実要素が動作しているように部品実装機100を動作させることができる。これにより、制御プログラムの検証が可能である。
また、従来では、1つでも実要素が不良等で動作しなくなっても、部品実装機全体が動作しない状態になった。しかし、本実施の形態の部品実装機100では、不良になった実要素が部品実装機の中で実際の動作に関係しない場合には、その部分をシミュレーション動作に換えることにより、全体の部品実装機の動作を続けることも可能である。
また、部品供給装置50等の物理的な構成の単位のみならず、各実要素により実現される機能の単位で制御プログラムの検証が可能である。
つまり、「部品実装機100の一部」という場合、物理的な実要素の集合体の単位における一部という意味と、各実要素により実現される機能の単位における一部という意味とを持つ。
また、どのような部分について実動作させるか、または、シミュレーション動作に代替させるかについては、操作者は表示部60に表示される切換設定画面で選択するだけである。
また、シミュレータ141は、切換部121のスイッチの切り換えが行われる前に、当該切り換えにより受け取る制御信号に対応する実要素の状態情報を取得する。さらに、その状態情報に応じた模擬信号を出力する。
これにより、部品実装機100の動作中に、切換部121のスイッチの切り換えが、操作者の選択により発生した場合、または、切換部121の自動的な切り換えが、切換制御部120による動作シーケンスに応じた切換部121の制御により発生した場合であっても、シミュレータ141は、その時点での実要素の動作または測定値等の状態に応じた適切な内容およびタイミングで模擬信号を出力することができる。
なお、図12および図16等を用いて装置別および機能別に実動作かシミュレーション動作かを選択する場合について説明した。
しかし、他の分け方で実動作かシミュレーション動作かを選択してもよい。例えば、信号の種類ごとに、実際の動作かシミュレーション動作かを選択してもよい。
図20は、表示部に表示される切換設定画面の第6の例を示す図である。
図20に示す切換設定画面では、部品実装機100内でやり取りされる信号名がリスト表示されている。また、各信号名の横に「実」「仮想」の各ボタンが表示されている。
図20に示す例では、部品の認識に関する信号について「仮想」が選択され、他の信号については「実」が選択されている。
切換制御部120はこの選択に従い、部品の認識に関する信号については仮圧着制御部114とシミュレータ141とがやり取りするよう切換部121の動作を制御する。
その他の信号については仮圧着制御部114等の制御部と、それら信号に対応する実要素とがやり取りするよう切換部121の動作を制御する。
このようにして、部品実装機100が動作する際、部品認識に関する動作についてはシミュレーション動作で代替される。
このように、信号名または信号の種類を示す名称等を表示し、信号ごとに実際の動作かシミュレーション動作かを操作者が選択できるよう表示してもよい。
本実施の形態の部品実装機100は、以上のような構成および機能を有しているため、例えば、実際に使用している部品実装機100以外の部品実装機100のエラー原因の解析等を行うことも可能である。
例えば、部品実装機100の開発者に、同じ機種である部品実装機100の使用者からエラー対応の問い合わせがあった場合を想定する。
この場合、開発者側と使用者側とで部品実装機100の構成が完全に一致しない場合がある。このような場合であっても、エラーの原因の解析等を効率よく行うことができる。
具体的には、使用者側の部品実装機100の制御プログラムを取得し、その制御プログラムの下で開発者側の部品実装機100を稼働させる。
このとき、2つの部品実装機100で一致する部分については実際に稼働させ、その他の部分については、シミュレーション動作により代替する。このようにして、エラー原因の解析等を効率よく行うことができる。
特に、部品実装機の基本構成は同じであるが、使用者の要望に応じて変更した場合には、その使用者の部品実装機が開発者側にない場合においても、容易に当該使用者の使用している部品実装機をシミュレーション動作で再現できる。これにより、エラーの解析や当該使用者からの個別の問い合わせ等に対応できる。
また、部品実装機100自体は完成している場合であっても、その部品実装機100がラインの一部となる装置であり、上流に配置される装置が準備できていない場合がある。
この場合、例えば、将来的に部品実装機100の上流に接続される予定のガラス基板供給装置によるガラス基板の供給タイミングをシミュレータ141に設定する。
これにより、例えば、その供給タイミングに応じた搬送アーム6の動作をシミュレーション動作で代替することが可能である。
つまり、将来的にそのガラス基板供給装置の下流に部品実装機100を接続した場合に部品実装機100が適正に動作するか否かを検証することができる。
また、部品実装機100の主制御部101が、ガラス基板の種類等の情報を管理するホストコンピュータと通信する機能を有する場合を想定する。
この場合、ホストコンピュータの代わりにシミュレータ141が主制御部101と信号のやり取りを行えるように、シミュレータ141にそのやり取りのための情報を設定しておけばよい。
これにより、ホストコンピュータが準備できていない場合、またはホストコンピュータと通信不能な場合などに、ホストコンピュータとの通信に係る動作についてはシミュレータ141によるシミュレーション動作で代替することで、制御プログラムの検証を行うことができる。
また、シミュレーション動作は、実ワークがない状態においても、操作画面を使用して、シミュレーション動作の応答時間を容易に変更できるため、シミュレーション動作により実機と同じまたは近い条件で動作確認することができる。これにより、さらに開発時における動作検証が容易になる。
このように、本実施の形態の部品実装機100は、制御プログラムの検証を効率よく行うことのできる部品実装機である。
本発明の部品実装機は、部品実装機の装置構成の一部または部品実装機が有する一部の機能について制御プログラムの検証をすることができる。従って、半導体素子等の部品を基板に実装する各種の装置として有用である。
実施の形態の部品実装機の外観を示す斜視図である。 (A)は、ACF貼付装置の外観を示す斜視図であり、(B)は、転写ヘッドによるACFの貼付動作を示す拡大図である。 部品供給装置および仮圧着装置の外観を示す斜視図である。 本圧着装置の外観を示す斜視図である。 図2〜図4に示される各装置における作業工程をまとめて表した図である。 実施の形態の部品実装機の主要な機能構成を示す機能ブロック図である。 実入出力部から実要素からに向けて出力する信号の種類および実要素から実入出力部に入力される信号の種類の例を示す図である。 仮想入出力部がシミュレータに向けて出力する信号の種類および、シミュレータから仮想入出力部に入力される信号の種類の例を示す図である。 実施の形態の部品実装機の動作の概要を示すフロー図である。 表示部に表示される切換設定画面の第1の例を示す図である。 制御プログラムによる動作シーケンスと装置および機能ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第1の図である。 表示部に表示される切換設定画面の第2の例を示す図である。 制御プログラムによる動作シーケンスと、装置および機能ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第2の図である。 表示部に表示される切換設定画面の第3の例を示す図である。 制御プログラムによる動作シーケンスと装置および機能ならびに実/仮想の選択設定との対応の一例を示す第3の図である。 表示部に表示される切換設定画面の第4の例を示す図である。 テープキャリアパッケージおよびウエハの外観を示す斜視図である。 仮想入出力部がトレイ供給およびTCP供給の2種類の部品供給形態に対応して入出力する信号の種類を示す図である。 表示部に表示される切換設定画面の第5の例を示す図である。 表示部に表示される切換設定画面の第6の例を示す図である。 従来の制御装置の一例を示す図である。 従来の制御装置の別の一例を示す図である。
符号の説明
2 供給テーブル
4 回収テーブル
5 移動テーブル
12a 第1可動テーブル
12b 第2可動テーブル
12c 第3可動テーブル
14 Xテーブル
15 θテーブル
16a、16b カメラ
20 ACF貼付装置
20a ブロック
21 転写機構
22 供給リール
23 転写ヘッド
24 回収リール
30 仮圧着装置
31 ターンテーブル
32 ノズル
40 本圧着装置
40a ブロック
41 圧着ヘッド
42 昇降押圧機構
43 下受けブロック
44 温度センサ
50 部品供給装置
53 ピックアップヘッド
54 取出部
54a ビーム
54b ビーム
56 部品供給テーブル
57 トレイ
58 スライドテーブル
59 保持部
60 表示部
61 入力部
100 部品実装機
101 主制御部
112 搬入制御部
113 ACF貼付制御部
114 仮圧着制御部
115 本圧着制御部
116 搬出制御部
120 切換制御部
121 切換部
130 実入出力部
140 仮想入出力部
141 シミュレータ
141a 状態取得部

Claims (13)

  1. 部品の基板への実装を行う部品実装機であって、
    部品を基板に実装するための複数の実要素の動作を制御するための制御信号を出力する制御手段と、
    前記制御信号を受信した場合、前記制御信号に対する実要素の応答である応答信号を模した模擬信号を出力するシミュレーション手段と、
    前記制御手段が信号をやり取りする接続先として、いずれかの実要素と前記シミュレーション手段とのいずれか一方を選択するスイッチを複数有し、複数の前記スイッチにおける選択を独立して切り換え可能な切換手段と
    を備える部品実装機。
  2. 前記シミュレーション手段は、
    前記切換手段により前記スイッチにおける選択の切り換えが行われる前に、前記切り換えにより前記シミュレーション手段が受け取る制御信号に対応する実要素の状態を示す状態情報を取得する状態取得手段を有し、
    前記状態取得手段が取得した状態情報に応じた内容またはタイミングで前記制御信号に対応する模擬信号を出力する
    請求項1記載の部品実装機。
  3. さらに、
    前記制御手段が出力する制御信号を示す情報と、前記部品実装機が有する、部品を基板に実装するための複数の機能のいずれかを示す情報とが対応付けられた対応情報を取得する対応情報取得手段と、
    前記対応情報に基づき、(a)所定の機能に対応する制御信号が前記シミュレーション手段に到達し、前記制御信号に対応する模擬信号が前記制御手段に到達し、かつ、(b)前記所定の機能以外の機能に対応する制御信号が前記制御信号の宛先の実要素に到達し、前記実要素からの応答信号が前記制御手段に到達するよう、前記切換手段の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する切換制御手段と
    を備える請求項1または2に記載の部品実装機。
  4. さらに、前記所定の機能の選択、または、前記所定の機能以外の機能の選択を受け付ける入力手段を備え、
    前記切換制御手段は、前記入力手段により受け付けられた選択に従って、前記各スイッチにおける選択の切り換えを制御する
    請求項3記載の部品実装機。
  5. 前記複数の実要素は、前記部品実装機を構成する、部品を基板に実装するための複数の装置のいずれかに属するものであり、
    前記部品実装機はさらに、
    前記制御手段が出力する制御信号を示す情報と、前記複数の装置のいずれかを示す情報とが対応付けられた対応情報を取得する対応情報取得手段と、
    前記対応情報に基づき、(a)所定の装置に対応する制御信号が前記シミュレーション手段に到達し、前記制御信号に対応する模擬信号が前記制御手段に到達し、かつ、(b)前記所定の装置以外の装置に対応する制御信号が前記制御信号の宛先の実要素に到達し、前記実要素からの応答信号が前記制御手段に到達するよう、前記切換手段の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する切換制御手段と
    を備える請求項1または2に記載の部品実装機。
  6. 前記切換制御手段は、前記所定の装置の選択、または、前記所定の装置以外の装置の選択が入力される入力手段を備え、
    前記切換制御手段は、前記入力手段により受け付けられた選択にしたがって、前記各スイッチにおける選択の切り換えを制御する
    請求項5記載の部品実装機。
  7. 前記部品実装機における部品の供給形態は、複数の部品供給形態の中のいずれかであり、
    前記部品実装機はさらに、
    前記シミュレーション手段が、前記複数の部品供給形態の中のいずれの部品供給形態に対応する模擬信号を出力すべきかの選択を受け付ける入力手段を備え、
    前記シミュレーション手段は、前記入力手段により受け付けられた選択に示される部品供給形態に対応する制御信号を受信した場合、前記選択に示される部品供給形態に対応する模擬信号を出力する
    請求項1または2に記載の部品実装機。
  8. さらに、
    前記制御手段が出力する複数の種類の制御信号のうちのいずれかを受け付ける入力手段と、
    前記入力手段により受け付けられた選択に従い、(a)選択された種類の制御信号が前記シミュレーション手段に到達し、前記制御信号に対応する模擬信号が前記制御手段に到達し、かつ、(b)前記選択された種類の制御信号以外の制御信号が前記制御信号の宛先の実要素に到達し、前記実要素からの応答信号が前記制御手段に到達するよう、前記切換手段の各スイッチにおける選択の切り換えを制御する切換制御手段と
    を備える請求項1または2に記載の部品実装機。
  9. 前記部品実装機は、ガラス基板にAnisotropic Conductive Film(ACF)を貼付するACF貼付装置と、ACFが貼付されたガラス基板に部品を仮圧着する仮圧着装置と、ガラス基板に仮圧着された部品を本圧着する本圧着装置とを有し、
    前記複数の実要素のそれぞれは前記ACF貼付装置、前記仮圧着装置、および前記本圧着装置のいずれかに属する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の部品実装機。
  10. 部品を基板に実装するための複数の実要素の動作を制御するための制御信号を出力する制御手段を備える部品実装機の動作を検証する方法であって、
    前記制御手段が信号をやり取りする接続先として、いずれかの実要素と前記シミュレーション手段とのいずれか一方を選択する複数のスイッチそれぞれの選択を独立して切り換える切換ステップと、
    前記実要素が、前記制御手段から出力された制御信号を受信した場合、前記制御信号への応答である応答信号を出力する応答信号出力ステップと、
    前記シミュレーション手段が、前記制御手段から出力された制御信号を受信した場合、前記制御信号に対応する応答信号を模した模擬信号を出力する模擬信号出力ステップと
    を含む部品実装機動作検証方法。
  11. さらに、前記切換手段により前記スイッチの切り換えが行われる前に、前記シミュレーション手段が、前記切り換えにより前記シミュレーション手段が受け取る制御信号に対応する実要素の状態を示す状態情報を取得する取得ステップを含み、
    模擬信号出力ステップでは、前記シミュレーション手段は、前記取得ステップにおいて取得した状態情報に応じた内容またはタイミングで前記制御信号に対応する模擬信号を出力する
    請求項10記載の部品実装機動作検証方法。
  12. 部品を基板に実装するための複数の実要素の動作を制御するための制御信号を出力する制御手段を備える部品実装機の動作を検証するためのプログラムであって、
    前記制御手段が信号をやり取りする接続先として、いずれかの実要素と前記シミュレーション手段とのいずれか一方を選択する複数のスイッチそれぞれの選択を独立して切り換える切換ステップと、
    前記実要素が前記制御手段から出力された制御信号を受信した場合、前記実要素に、前記制御信号への応答である応答信号を出力させる応答信号出力ステップと、
    前記シミュレーション手段が前記制御手段から出力された制御信号を受信した場合、前記シミュレーション手段に、前記制御信号に対応する応答信号を模した模擬信号を出力させる模擬信号出力ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. さらに、前記切換手段により前記スイッチの切り換えが行われる前に、前記シミュレーション手段に、前記切り換えにより前記シミュレーション手段が受け取る制御信号に対応する実要素の状態を示す状態情報を取得させる取得ステップを含み、
    模擬信号出力ステップでは、前記シミュレーション手段に、前記取得ステップにおいて取得された状態情報に応じた内容またはタイミングで前記制御信号に対応する前記模擬信号を出力させる
    請求項12記載のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014110395A (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 Fuji Mach Mfg Co Ltd 部品実装シミュレーション装置

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