JP2009093933A - 赤外線ヒーター装置およびこれを備える加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱線に通電して赤外線を放射する方式の赤外線ヒーター装置であって、被加熱物を均一に加熱可能であって、ランニングコストを抑えることのできるものを提供する。
【解決手段】発熱線に通電することにより赤外線が放射される棒型ヒーター20と、前記放射された赤外線を反射する反射面32を前記棒型ヒーター20に対向して備える反射板30と、を有する赤外線ヒーター装置10において、前記反射面32が、前記赤外線に対する反射率の比較的高い高反射領域と、前記反射率の比較的低い低反射領域とが面内にて組み合わされて構成されており、かつ、前記発熱線に通電した状態における前記棒型ヒーター20の表面温度がより低い部分に対向して前記高反射領域が設けられ、前記表面温度がより高い部分に対向して前記低反射領域が設けられていることを特徴とする赤外線ヒーター装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線を放射する棒型ヒーターと反射板とを備える赤外線ヒーター装置、およびこれを備える加熱装置に関する。
この種の装置に関しては、I字状やU字状などの棒型ヒーターを加熱して近赤外〜遠赤外線を放射し、ヒーターに対向して配置した被加熱物を焼成や乾燥するものが広く知られている。例えば下記特許文献1に記載の加熱装置(乾燥装置)は、特定の波長の赤外線を放射するセラミクスを伝熱管の周囲に装着してなるセラミクスヒーターを横並びに複数本配置し、これと対向してロール送りされる被乾燥物を輻射乾燥させるものである。セラミクスヒーターからは全周囲に向けて赤外線が放射されるため、セラミクスヒーターの背面側(被乾燥物とは反対側)を反射板で覆って赤外線を反射することで、放射された赤外線を効率的に被乾燥物に照射するようにしている。
また下記特許文献2に記載の加熱装置は、I字状のセラミック管内に内蔵した発熱線(抵抗線)に通電して近赤外線を放射することで被加熱物(被乾燥物)を加熱するものである。セラミック管の内部には、発熱線の周囲に酸化マグネシウムなどの絶縁粉末が充填されることが一般的である。セラミック管は湾曲断面の反射板で覆われ、放射された近赤外線を被加熱物に向けて反射させている。また被加熱物の加熱ムラを低減するため、被加熱物の表面に向けて多数の噴出口より熱風を吹き出して対流させている。
特開2006−226629号公報 実開平7−18192号公報
加熱装置においては、加熱効率がよいことと並び、加熱ムラのないことが求められる。
上記特許文献1のように伝熱管に熱媒体を循環供給する加熱方式の場合、熱媒体を常に一定の高温に保つ必要があることから装置が大掛かりとなるほか、伝熱管の下流では上流と比べて熱媒体の温度が降下してしまうことが避けられず、被加熱物を均一に加熱することが難しいという問題があった。
上記特許文献2のように発熱線に通電する加熱方式の場合は、装置が簡易であり、棒型ヒーターの上流端と下流端の温度を等しくすることができるものの、雰囲気空気と接触しやすい棒型ヒーターの両端部と、接触しにくい中央部との間には温度差が生じ、また螺旋状などに巻回された発熱線の巻線密度のムラや、絶縁粉末の充填密度の不均一さなどの要因により、やはりヒーター表面の温度を均一化して被加熱物を均一に加熱することは困難であった。
このため従来の加熱装置においては、赤外線ヒーターの加熱温度の低い箇所に小型ヒーターを設けて補助的に加熱したり、上記特許文献2のように熱風を吹き付けたりするなど、他の手段を追加する必要があった。
しかしこれらの追加手段を駆動するためのランニングコストが別途必要となるほか、被加熱物に熱風を吹き付けて乾燥を行った場合は表面に風紋が生じるという問題があった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、すなわち発熱線に通電して赤外線を放射する方式の赤外線ヒーター装置であって、被加熱物を均一に加熱可能であり、さらにランニングコストを抑えることのできるものを提供することを目的とする。
本発明は、棒型ヒーターと対向する反射板の反射面について鋭意検討を加え、棒型ヒーターの表面温度の低い部分には高い赤外線反射率の領域を対向させ、表面温度の高い部分には低い赤外線反射率の領域を対向させることにより、被加熱物に対して均一に赤外線を放射するという技術思想に基づいてなされたものである。
すなわち本発明の赤外線ヒーター装置は、
(1)発熱線に通電することにより赤外線が放射される棒型ヒーターと、前記放射された赤外線を反射する反射面を前記棒型ヒーターに対向して備える反射板と、を有する赤外線ヒーター装置において、
前記反射面が、前記赤外線に対する反射率の比較的高い高反射領域と、前記反射率の比較的低い低反射領域とが面内にて組み合わされて構成されており、かつ、
前記発熱線に通電した状態における前記棒型ヒーターの表面温度がより低い部分に対向して前記高反射領域が設けられ、前記表面温度がより高い部分に対向して前記低反射領域が設けられていることを特徴とする赤外線ヒーター装置;
(2)前記高反射領域が金属材料からなり、前記低反射領域がセラミック材料からなる上記(1)に記載の赤外線ヒーター装置;
(3)前記反射板が、複数の分割板が交換可能に組み合わされて構成され、
前記分割板の備える前記反射面が、互いに異なる反射率の材料からなる上記(1)または(2)に記載の赤外線ヒーター装置;
を要旨とする。
また本発明の加熱装置は、
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の赤外線ヒーター装置が、前記棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に複数式並べて配置され、
前記反射面が、前記長手方向の両端部に前記高反射領域が設けられ、前記長手方向の中央部に前記低反射領域が設けられていることを特徴とする加熱装置;
(5)上記(3)に記載の赤外線ヒーター装置が、前記棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に複数式並べて配置され、
前記反射面が、前記長手方向の両端部に前記高反射領域が設けられ、前記長手方向の中央部に前記低反射領域が設けられ、かつ、
反射板の前記長手方向の分割位置が、前記交差方向に隣り合う反射板同士で互いにずれていることを特徴とする加熱装置;
を要旨とする。
本発明の赤外線ヒーター装置およびこれを備える加熱装置によれば、電熱線の巻線密度や絶縁粉末の充填密度のバラつき、および雰囲気空気との熱授受のし易さなどの各種要因によって必然的に生じる棒型ヒーターの温度ムラを反射板にて補償し、被加熱物に対して均一に赤外線を照射することができる。具体的には、反射面の赤外線反射率が高い高反射領域においては棒型ヒーターから放射された赤外線が高い効率で被加熱物に反射され、反射面の赤外線反射率が低い低反射領域においては棒型ヒーターから放射された赤外線が低い効率で被加熱物に反射されることとなる。このため表面温度にムラのある従来の電気式の棒型ヒーターをそのまま使用しても、かかる温度ムラが補償されて被加熱物が均一に加熱される。また反射板には追加的なエネルギーを供給する必要がないためランニングコストが抑えられ、さらに被加熱物に風紋が生じる虞もない。
また本発明の赤外線ヒーター装置の更に具体的な態様として、反射面の高反射領域を銀やアルミなどの金属材料から構成し、低反射領域をガラスや陶器などのセラミック材料から構成してもよい。金属材料は赤外線に対する反射率が吸収率よりも卓越し、棒型ヒーター表面から反射面に向けて放射された赤外線の大部分を反射させることができる。セラミック材料は赤外線に対して吸収率が反射率よりも卓越するため、棒型ヒーター表面から受けた赤外線は一部が反射され、大部分は反射板に吸収されて反射板自体が加熱されて装置系外に散逸する。
したがってかかる構成とすることにより、高反射領域と低反射領域の赤外線反射率を大きく相違させることができ、棒型ヒーターの表面に顕著な温度差が生じた場合もこれを好適に温度補償することができる。
また本発明の赤外線ヒーター装置の更に具体的な態様として、反射板を複数の分割板の交換可能な組み合わせにより構成し、各分割板の備える反射面を互いに異なる反射率の材料としてもよい。これにより、棒型ヒーターが安定温度に加熱された状態でその表面温度を部位ごとに測定し、かかる測定結果に応じて、所望の赤外線反射率の反射面を有する分割板を選択し、これらを組み合わせて反射板を構成することができる。
棒型ヒーターの表面温度は一本のヒーターにおいても高低があり、また雰囲気温度の高低にも左右され、かつヒーター製品ごとにも温度分布はまちまちである。したがって、現実の使用雰囲気下にて発熱線に通電した状態で棒型ヒーターの表面温度を測定した後においても反射面の赤外線反射率のプロファイルが変更可能である上記構成によれば、従来の棒型ヒーターをそのまま使用しても高い精度で被加熱物に対する赤外線の照射率を均一化することができる。さらに、反射板と組み合わせる棒型ヒーターを交換したり、棒型ヒーターの加熱温度を変えたりするなど赤外線ヒーター装置の使用環境を変更した場合も、その都度、分割板を組み替えることで反射面の赤外線反射率を再度最適なプロファイルとすることができる。
また本発明の赤外線ヒーター装置を備える具体的な加熱装置として、棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に赤外線ヒーター装置を複数式並べて配置し、各棒型ヒーターの長手方向の両端部に対向する反射面を高い反射率とし、中央部に対向する反射面を低い反射率としてもよい。これにより、雰囲気空気との熱の授受により比較的低温となりやすい棒型ヒーターの両端部においても、また熱の授受が少なく比較的高温となりやすい中央部においても、被加熱物を均一に加熱することができる。
また本発明の赤外線ヒーター装置を備える具体的な加熱装置として、さらに、複数の分割板を組み合わせてなる反射板において、棒型ヒーターの長手方向の分割位置を、隣り合う他の反射板の分割位置と互いにずらしあうとよい。これにより、反射板間の境目の位置が隣同士の分割板で連続しなくなるため、棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に被加熱物を移送しながら連続的に加熱乾燥を行う場合には、反射板間の境目にて加熱ムラが生じることなく全体に一様に赤外線を照射することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて具体的に説明する。
図1は本発明の実施形態にかかる赤外線ヒーター装置10およびこれを備える加熱装置50の使用状態を模式的に示す平面図である。図2はその側面図である。ただし図1において反射板30は図示を省略し、その下方面である反射面32を図示している。
本実施形態の赤外線ヒーター装置10は、I字状の棒型ヒーター20と、その上方にこれを覆うように対向して設けられた反射板30とを組み合わせてなる。棒型ヒーター20より放射された赤外線(IR)がシート100にむけて放射および反射される様子を図2に示す。
そして本実施形態の加熱装置50は、複数式の赤外線ヒーター装置10を、棒型ヒーター20の長手方向(図1における上下方向)に対する交差方向(同図における左右方向)に並べて配置し、被加熱物である長尺のシート100を搬送ローラー90によって連続的に流しながら赤外線ヒーター装置10によって加熱乾燥するものである。
加熱装置50は、図示のように長尺物を搬送しながら連続的に加熱乾燥させる場合のほか、短尺物を搬送ローラー90によって搬送しながら連続的に加熱乾燥させてもよく、または短尺物を静置させてバッチ式または枚葉式に加熱乾燥させる態様にて用いてもよい。
なお本発明において被加熱物を加熱するとは、被加熱物の温度を上昇させる場合のほか、被加熱物の温度を維持または降下させつつこれが有する溶媒分子を励振させて除去する、すなわち輻射乾燥させる場合を含む。
<棒型ヒーター20について>
棒型ヒーター20としては、いわゆるカートリッジヒーター、シーズヒーター、裸のニクロム線ヒーターなど、発熱線に通電することにより赤外線が放射される発熱線加熱型ヒーターを用いることができる。図1にはその例として、SUSなどの金属製のヒーターパイプ22に、ニクロム線などの抵抗線を螺旋状に巻回した発熱線(図示せず)を収容し、MgOなどの絶縁粉末(図示せず)を充填したシーズヒーターを図示している。発熱線の両端はヒーター端子24にそれぞれ接続され、電源装置(図示せず)から所定の電圧が負荷されて発熱する。
ヒーターパイプ22には、セラミック材料を周囲に被着することにより、棒型ヒーター20はセラミックヒーターとなる。セラミック材料は、例えば幅10〜100mm程度のリング状に成型し、ヒーターパイプ22の周囲に隙間なく装着するとよい。
棒型ヒーター20から放射する赤外線は、波長が0.7〜2.5μm程度の近赤外線であっても、2.5〜4.0μm程度の中赤外線であっても、4.0〜100μm程度の遠赤外線であってもよい。特に、3±1μmおよび6±1μmの放射波長域にそれぞれ分光放射輝度の極大値を有する放射プロファイルとすることにより、水・トルエン・メチルエチルケトンなど、水性/有機溶剤系を問わず溶媒分子の分子運動が好適に励起されるため、加熱装置50を加熱乾燥に用いた場合に被加熱物の乾燥が促進される。
棒型ヒーター20の形状は特に限定されるものではなく、棒型ヒーター20がシーズヒーターやカートリッジヒーターの場合、ヒーターパイプ22の断面形状は円形が代表的である。またヒーターパイプ22の中心線形状は図示のように直線状(I字状)のほか、U字状やW字状、N字状、S字状などでもよい。
そして発熱線が全体的に伸びる方向(発熱線が螺旋状に巻回されている場合はその巻軸方向)を棒型ヒーター20の長手方向という。具体的には、I字状やS字状のシーズヒーターの場合は、両端のヒーター端子24同士を結ぶ方向を長手方向とする。またU字状やW字状、N字状など折り返しのあるシーズヒーターの場合は、ヒーター端子24から折り返しに至るまでの直線部分の伸びる方向を長手方向とする。当業者であれば棒型ヒーター20の長手方向がいずれの方向を意味するかは明らかであろう。
赤外線ヒーター装置10によって所定の面積の加熱面を形成する場合は、複数式の赤外線ヒーター装置10を並べて配置するとよい。並べる方向は図示のように直線状であっても、曲線状であってもよい。本実施形態では、棒型ヒーター20の長手方向に対する交差方向に複数式(具体的には七式)の赤外線ヒーター装置10を近接して並べることで、シート100などの被加熱物を面状に加熱することができる。
シート100などの被加熱物は、搬送ローラー90によって、棒型ヒーター20の長手方向に対する交差方向に、好ましくは直交方向に移送される。これによりシート100の幅方向にわたって均一な加熱が図られる。本発明においては、かかる幅方向の加熱を反射板30によって更に均一化することを特徴とするものである。
<反射板30について>
棒型ヒーター20を覆う反射板30は、棒型ヒーター20に対向する側の反射面32が赤外線反射率の比較的高い高反射領域と、比較的低い低反射領域とがその面内にて組み合わされて構成されている。
そして加熱された棒型ヒーター20の表面温度が低くなる部分と高反射領域とを対向させ、逆に表面温度が高くなる部分と低反射領域とを対向させることにより、シート100などの被加熱物に照射される赤外線の強度が均一化される。
反射板30およびこれを構成する反射面32とは同一材料であっても異種材料であってもよい。すなわち反射面32を金属材料とする場合は、反射板30の全体を当該金属材料により構成してもよく、または反射板30を非金属材料または他の金属材料にて構成し、その表面に当該金属材料によって皮膜処理を施してもよい。
棒型ヒーター20の長手方向に沿ってこれと対向する反射面32の形状は、被加熱物の背面側に放射された赤外線を被加熱物に向けて反射することのできるものであれば、平板状であっても凹面状であってもよい。
反射面32の赤外線反射率は、高反射領域と低反射領域とで少なくとも二段階に高低差を設けるほか、三段階以上としてもよい。図1に示す本実施形態の反射面32の場合、赤外線反射率の高い順に、最高反射率領域34a(同図にて斜線を付す)、高反射率領域34b(同図にて太線で示す)、低反射率領域34c(同図にて細線で示す)、最低反射率領域34d(同図にて破線で示す)と四段階に高低差が設けられている。各段階の反射率領域(34a〜34d)は、それぞれ更に複数段階に赤外線反射率を相違させてもよい。
このように反射面32の赤外線反射率を部位に応じて多段階に設定することで、棒型ヒーター20の表面温度の高低に応じて、被加熱物への赤外線照射量のよりきめ細かい補償が可能である。
本実施形態の反射板30は分割構成されている。すなわち反射板30は複数の分割板36を組み合わせて構成されている。これにより、棒型ヒーター20の表面温度に応じて反射面32の赤外線反射率を相違させる本発明において、反射面32が所望の赤外線反射率を有する分割板36を選択して所定位置に配置することができる。
反射板30の分割位置や分割数は限定されるものではないが、少なくとも棒型ヒーター20の長手方向に沿って分割位置を設け、また4分割以上、好ましくは6分割以上とすることが好ましい。
具体的には、本実施形態の場合、赤外線ヒーター装置10a,10c,10eおよび10gについては反射板30を7分割とし、赤外線ヒーター装置10b,10dおよび10fについては反射板30を6分割としている。
本実施形態の反射板30を構成する複数の分割板36は、互いに形状および寸法が共通し、交換可能に組み合わされている。
そして本実施形態の分割板36は、図2に示すように薄板材料より構成され、反射板固定部40に対してそれぞれネジ42によって上方側、すなわち棒型ヒーター20に対する背面側より着脱可能に固定されている。反射板固定部40は、分割板36の幅(棒型ヒーター20の長手方向寸法)間隔ごとに、加熱装置50に対して固定的に設けられている。したがって分割板36をそれぞれ反射板固定部40に固定することにより、反射板30および反射面32が棒型ヒーター20の長手方向に連続して構成され、シート100の加熱ムラは生じない。
本実施形態については上記のように板状の分割板36を加熱装置50に対して着脱可能としているが、このほか本発明においては、分割板36が固定されたブロック体(図示せず)を加熱装置50に対して着脱可能に取り付ける方式としてもよい。
本実施形態の反射板30は、棒型ヒーター20が放射する波長の赤外線に対する反射率の相違する材料を反射面32に用いることで高反射領域と低反射領域とを構成している。
例えば波長6μmの赤外線に対する反射率は、銀が0.99、アルミニウムが0.95、ニッケルが0.88、ステンレス合金が0.85、酸化チタンが0.5、ガラスが0.2、陶器が0.1程度である。
したがって本実施形態においては、最高反射率領域34aとして銀、高反射率領域34bとして純アルミ、低反射率領域34cとしてニッケルまたはステンレス合金、最低反射率領域34dとして酸化チタン、ガラスまたは陶器などのセラミック材料を、それぞれ反射面32に用いることとし、被加熱物の最高加熱温度に対する20%程度の温度調整を可能としている。なお上記材料は例示であり、耐熱性や耐食性を有する他の材料を用いてもよい。
具体的には本実施形態の場合、最高反射率領域34aを構成する分割板36には反射面32を銀メッキしたアルミ板、高反射率領域34bを構成する分割板36には純アルミ板を用いている。また低反射率領域34cを構成する分割板36にはニッケル板またはステンレス板のいずれか、最低反射率領域34dを構成する分割板36には酸化チタンを主成分とする釉薬を反射面32に塗工した陶板、ガラス板または素焼き陶板のいずれかを選択して用いている。
なお、上記のように低反射率領域34cおよび最低反射率領域34dに複数種類の材料を用意してこれらを選択的に用いることで、反射面32の面内において部位ごとに更に多段階の赤外線反射率を実現することができる。
また上記本実施形態については、一の分割板36の反射面32は単一の材料から構成されているが、これに代えて、一の分割板36の反射面32の面内において赤外線反射率の比較的高い領域と比較的低い領域とを設けてもよい。
反射面32のうちいずれの部位を最高反射率領域34a〜最低反射率領域34dとするかは、棒型ヒーター20に通電した加熱装置50の運転環境において棒型ヒーター20の表面温度を赤外線サーモグラフィや熱電対などで実測してから決定するとよい。
棒型ヒーター20の負荷電圧や雰囲気温度などの昇降によって棒型ヒーター20の表面温度分布は変動する。したがって本実施形態のように反射板30を交換可能に分割構成とすることにより、あらゆる使用環境において被加熱物に照射される赤外線量の均一化が可能となる。
本実施形態の場合、図1に示すように、7分割に構成された赤外線ヒーター装置10a,10c,10eおよび10gについては、長手方向の中央部を最低反射率領域34d、その両側2枚ずつを低反射率領域34c、両端部を最高反射率領域34aとしている。またこれと隣り合う赤外線ヒーター装置10b,10dおよび10fについては、長手方向の中央部2枚を最低反射率領域34d、その両側を低反射率領域34c、両端部を高反射率領域34bとしている。
棒型ヒーター20の長手方向に対する交差方向に複数式の赤外線ヒーター装置10が並べられた加熱装置50においては、雰囲気空気ともっとも接触しやすい棒型ヒーター20の位置は長手方向の両端部にあたる。したがって本実施形態の場合、通電により加熱された棒型ヒーター20の表面温度がもっとも低くなるのが両端部であり、逆にもっとも高くなるのが中央部である。
そこで反射面32について上記のように、長手方向の両端部に高反射領域を設け、中央部に低反射領域を設けることで、赤外線の放射強度の高い中央部と、逆に低い両端部とで被加熱物に照射される赤外線の量が均一化される。
そして本実施形態において、分割板36の連結位置、すなわち反射板30の分割位置は、隣り合う反射板30同士で互いに千鳥状にずれあっている。これにより、搬送ローラー90の送り方向(図1,2における左右方向)には分割板36同士の境目が連続することがなく、したがって搬送ローラー90によってシート100などの被加熱物を移送した際に筋状の加熱乾燥ムラが生じることがない。
このほか本発明においては、反射面32の面内に赤外線反射率の高低を付与するにあたり、反射面32の材料を共通としつつ、その表面性状を相違させることでこれを行ってもよい。具体的には、反射板30を構成する分割板36をいずれもアルミニウムなどの金属材料からなる板体とし、棒型ヒーター20と対向する反射面32側にブラスト加工を施すなどして粗面化するとよい。
反射面32が鏡面板である場合は赤外線反射率が高く、これを粗面化することで赤外線が乱反射されるため、当該反射面32と対向する被加熱物への赤外線照射量を低減することができる。
そして反射面32を粗面化する度合いを相違させることにより、最高反射率領域34a〜最低反射率領域34dに対応する分割板36を作製することができる。
または、赤外線に対する低反射率材料であるセラミック材料等を基材とし、その表面に銀などの高反射率材料を被着した上で、ブラスト加工などによって粗面化してもよい。粗面化により下地である基材が露出するため反射面32の赤外線反射率は徐々に降下していく。したがってブラスト加工時間を調整することで、最高反射率領域34a〜最低反射率領域34dを作製することができる。
このほか、分割板36を金属等の板体としたうえ、高反射領域については無垢板とし、低反射領域についてはこれに多数の微細孔を穿設することで赤外線反射率を低下させることとしてもよい。
本発明の実施形態にかかる赤外線ヒーター装置10およびこれを備える加熱装置50の使用状態を模式的に示す平面図である。 図1の側面図である。
符号の説明
10 赤外線ヒーター装置
20 棒型ヒーター
22 ヒーターパイプ
30 反射板
32 反射面
34a 最高反射率領域
34b 高反射率領域
34c 低反射率領域
34d 最低反射率領域
36 分割板
50 加熱装置
100 シート

Claims (5)

  1. 発熱線に通電することにより赤外線が放射される棒型ヒーターと、前記放射された赤外線を反射する反射面を前記棒型ヒーターに対向して備える反射板と、を有する赤外線ヒーター装置において、
    前記反射面が、前記赤外線に対する反射率の比較的高い高反射領域と、前記反射率の比較的低い低反射領域とが面内にて組み合わされて構成されており、かつ、
    前記発熱線に通電した状態における前記棒型ヒーターの表面温度がより低い部分に対向して前記高反射領域が設けられ、前記表面温度がより高い部分に対向して前記低反射領域が設けられていることを特徴とする赤外線ヒーター装置。
  2. 前記高反射領域が金属材料からなり、前記低反射領域がセラミック材料からなる請求項1に記載の赤外線ヒーター装置。
  3. 前記反射板が、複数の分割板が交換可能に組み合わされて構成され、
    前記分割板の備える前記反射面が、互いに異なる反射率の材料からなる請求項1または2に記載の赤外線ヒーター装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の赤外線ヒーター装置が、前記棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に複数式並べて配置され、
    前記反射面が、前記長手方向の両端部に前記高反射領域が設けられ、前記長手方向の中央部に前記低反射領域が設けられていることを特徴とする加熱装置。
  5. 請求項3に記載の赤外線ヒーター装置が、前記棒型ヒーターの長手方向に対する交差方向に複数式並べて配置され、
    前記反射面が、前記長手方向の両端部に前記高反射領域が設けられ、前記長手方向の中央部に前記低反射領域が設けられ、かつ、
    反射板の前記長手方向の分割位置が、前記交差方向に隣り合う反射板同士で互いにずれていることを特徴とする加熱装置。
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