JP2011002598A - 加熱定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非接触外部化熱方式の加熱定着装置において、フリッカの低減及び消費電力を抑え効率的な構成を提供することにある。
【解決手段】 加熱部材のカーボンヒータが半円柱形状であり、かつ前記カーボンヒータの平面部が加熱用回転体と平行に対向しており、赤外線反射部材が複数の平面形状を有する部材と略半楕円型形状から成る構成において、前記カーボンヒータが前記楕円形状の焦点位置に配置され、前記赤外線反射部材が、前記カーボンヒータの曲面側に、平面形状を組み合わせた凸形状を有し前記凸形状の端部が前記赤外線反射部材の円弧形状部材の端部と当接する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、電子写真方式・静電記録方式等の作像プロセスを採用した画像形成装置において、作像プロセス部で記録材(転写材、印字用紙、感光紙、静電記録紙等)に転写方式あるいは直接方式で形成担持させた画像情報の未定着トナー画像を固着像として熱定着処理する加熱定着装置に関するものである。
消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、プロセススピードの高速化、高画質化、高耐久性を同時に実現することを目的として、非接触外部加熱方式の加熱定着装置が特許文献1〜3に提案されている。図12に非接触外部加熱方式の1例の概略構成を示す。定着ローラ50は、アルミニウムやステンレス製の芯金51の外部にシリコーンゴム等より形成した弾性層、あるいはシリコーンゴムを発泡してなるスポンジ弾性層52を形成し、さらにその外表面にはトナーのオフセットを防止するためのフッ素樹脂等の離型性層53が形成されている。加圧ローラ54は定着ローラ50と同様のものを用いている。定着ローラ50をローラ外側から非接触で加熱する加熱ユニット55の熱源56はハロゲンヒータ等を用い、この熱源56は定着ローラ50に対向させて配置させ、この熱源56の輻射熱により定着ローラ50の表面が加熱される。
ここで熱源56による定着ローラ50への輻射加熱を効率的に利用するために、熱源56を中にして定着ローラ50と反対側には反射率の高い湾曲した反射鏡57が配置されており、熱源56からの輻射熱を発散させずに定着ローラ10側へ反射させている。定着ローラ表面の温度を不図示のサーミスタ等の温度検知手段を用いて検知し、不図示の通電制御回路により温度検知手段で検知される定着ローラ表面温度が一定になるように熱源56への通電を制御している。
外部の熱源56からの輻射熱によって非接触で加熱された定着ローラ50と加圧ローラを所定の圧力により相互圧接させてことで定着ニップ部Nを形成させてあり、その定着ニップ部Nに未定着トナー画像を形成担持させた記録材Pを導入して挟持搬送させて通過させることにより未定着トナー画像を記録材P上に熱と圧力で固着画像として定着させるものである。
本方式では、弾性層52を有する定着ローラ50を用いているため、定着ローラ表面でトナーを包み込むことで記録材P及びトナーへの熱の伝播効率が高く、高速機やカラートナーを用いた画像形成装置でも充分な定着性を得ることができる。また定着ローラ50が駆動しているため、定着ローラ50が画像を擦り画質を低化させてしまうようなことは無く、高画質状態で加熱定着することが可能である。
また熱源56はハロゲンランプ等の輻射により外部から非接触で行われる。外部加熱によって定着ローラ表面のみを加熱するため、定着ローラ表面を迅速に所要の温度に加熱して立ち上げることが可能であり、また立ち上げ時に必要な電力も熱ローラ方式に比べ格段に削減することができる。定着ローラ表面の温度をモニターし温調制御することで、迅速な温調制御が可能であり、通紙によって奪われた熱エネルギー分のみを素早く供給することができるため、通紙中の消費電力も低減することが可能である。
定着ローラ50は非接触で加熱されており、フィルム加熱方式のように摺擦する部位が無いため高い耐久性を備えており、耐久性低化を気にすることなく加圧力を高めることも可能なため、定着に必要な熱エネルギーを低減でき、通紙中の消費エネルギーを低減できる。
以上のように、非接触外部加熱方式の加熱定着装置では、消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、プロセススピードの高速化、高画質化、高耐久性を同時に達成することが可能である。
特開2000−47507号公報 特開2002−43026号公報 特開2003−186329号公報
しかしながら、上記ハロゲンヒータを用いた非接触外部加熱方式の加熱定着装置を使用した場合のような定着装置においては、ハロゲンヒータを点灯させた場合に、通電開始と同時に相当に大きな突入電流が流れ、点灯回路に大きな電圧変動が起こる結果、ハロゲンヒータと共通の電源系統に接続された照明機器等にフリッカ(人間が感じる「ちらつき感」)が生じる、という問題がある。加えて、図13に示す、矢印Aのように、ヒ−タ自身が楕円型反射鏡からの反射光を遮ってしまったり、一部の反射光は、矢印Bのように定着ローラに照射されなかったりして、効率的にハロゲンヒータからの熱を利用することができなかった。更に、楕円形状の精度を上げることで、反射光の定着ローラへの照射効率をアップすることは、可能であるが、楕円形状反射鏡の製造コストアップに繋がってしまう。また、ハロゲンヒータから定着ローラへの直接光も拡散して定着ローラに照射されるため、効率的ではなかった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑み成されたものであり、その目的は、非接触外部化熱方式の加熱定着装置において、発生するフリッカを抑制することができる画像形成方法およびそのような方法が実行される画像形成装置を提供すると共に消費電力を抑え効率的な構成を提供することにある。
上述の課題を解決するための本発明は、加熱用回転体と対向して配置された赤外線源で構成される加熱ユニットを配し、前記加熱用回転体と加圧部材との圧接により形成されるニップ部に、未定着トナー像が形成された記録材を通過させることで、前記未定着トナー像を記録材上に加熱定着させる加熱定着装置において、前記赤外線源が異方放射性を有するカーボンヒータであることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、カーボンヒータを用いた非接触外部加熱方式の加熱定着装置において、フリッカを低減すると共に前記カーボンヒータから照射光のロスを防止して効率的な加熱定着装置が実現できる。
実施例1における加熱定着装置の概略図。 実施例1における画像形成装置の概略図。 実施例1における赤外線反射部材の構造図。 実施例1における赤外線反射部材の斜視図。 実施例1におけるヒータの波長VS放射強度を表す図。 実施例1における定着ローラ、加圧ローラの構成図。 実施例1の加熱定着装置における作用の説明図。 実施例2に加熱定着装置の概略図。 実施例2におけるカーボンヒータの断面図。 実施例2に赤外線線反射部材の壇面図。 実施例2に加熱定着装置の変形例を表す概略図。 従来例における非接触外部加熱方式の加熱定着装置の構成図。 従来例における非接触外部加熱方式のハロゲンランプ照射を表す図。 実施例3における加熱定着装置の構成図。 実施例3における加熱定着装置の変形例。
(実施例1)
図2に、本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置を示す。なお、同図は、本発明に係る画像形成装置の一例としてのレーザービームプリンタの概略構成を示す縦断面図である。まず、同図を参照してレーザービームプリンタ(以下「画像形成装置」という)の構成を説明する。同図に示すレーザービームプリンタは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を備えている。感光ドラム1は、装置本体Mによって回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、帯電ローラ(帯電装置)2、露光手段3、現像装置4、転写ローラ(転写装置)5、クリーニング装置6が配設されている。また、装置本体Mの下部には、紙等のシート状の記録材Pを収納した給紙カセット7が配置されており、記録材Pの搬送経路に沿って上流側から順に、給紙ローラ8、搬送ローラ9、トップセンサ10、搬送ガイド11、本発明に係る定着装置12、排紙ローラ13、排出ローラ14、排紙トレイ15が配置されている。次に、上述構成の画像形成装置の動作を説明する。
駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に回転駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2によって所定の極性、所定の電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム1は、その表面に対しレーザー光学系等の露光手段3によって画像情報に基づいた画像露光Lがなされ、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。静電潜像は、現像装置4によって現像される。現像装置4は、トナー容器4bから供給された、トナーTを現像ローラ4aに現像バイアスを印加して感光ドラム1上の静電潜像にトナーを付着させトナー像として現像(顕像化)する。トナー像は、転写ローラ5によって紙等の記録材Pに転写される。記録材Pは、給紙カセット7に収納されており、給紙ローラ8によって給紙され、搬送ローラ9によって搬送され、トップセンサ10を介して、感光ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部に搬送される。このとき記録材Pは、トップセンサ10によって先端が検知され、感光ドラム1上のトナー像と同期がとられる。転写ローラ5には、転写バイアスが印加され、これにより、感光ドラム1上のトナー像が記録材P上の所定の位置に転写される。転写によって表面に未定着トナー像を担持した記録材Pは、搬送ガイド11に沿って定着装置12に搬送され、ここで未定着トナー像が加熱、加圧されて記録材P表面に定着される。なお、定着装置12については後に詳述する。トナー像定着後の記録材Pは、搬送ローラ13によって搬送され、排出ローラ14によって装置本体M上面の排紙トレイ15上に排出される。一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、記録材Pに転写されないで表面に残ったトナー(以下「転写残トナー」という。)がクリーニング装置6のクリーニングブレード6aによって除去され、次の画像形成に供される。以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。なお本実施例では、画像形成プロセスの帯電、露光、現像、クリーングを一体化されたプロセスカートリッジCで行い、トナーがなくなるとユーザーがプロセスカートリッジを新品に交換するメンテナンスフリーの形態を示している。
次に、図1を参照して、本発明に係る定着装置12の一例について詳述する。なお、同図は、記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に沿った縦断面図である。図において、16は、カーボンヒータ、17は、赤外線反射部材、18は定着ローラ、19は、加圧ローラ、20は、温度検知サーミスタである。ここで定着装置12の構成要素について以下に説明する。
[1]カーボンヒータ
カーボンヒータ16は、石英ガラス等からなる、直管状の封体58に気密に封止されており、封体内にはアルゴンガス等が封入されている。図4の斜視図が示すように、半円筒形状をしており、図示しないヒータ両端の給電部及び、フィーダー線から所望の電圧を印加することで、発熱し赤外熱源となる。図4において、円筒形状の平面部Xが、定着ローラ18と平行に対向しており、曲面Y部が赤外線反射部材と対向している。カーボンヒータは、図5に示すように、カーボンヒータランプ(曲線A)によれば、同等の消費電力のハロゲンヒータランプ(曲線B)より長い波長に放射強度のピークを有し(波形全体が長い波長域の方向に遷移している。さらに、カーボンヒータ16は、低温時の抵抗値が大きいものであるので、前記カーボンヒータ16の点灯に伴って大きな突入電流による電圧変動が生じることがなく、従ってフリッカを大きく増大させることはない。また、カーボンヒータにおける発熱体のX部が、高い指向性を示す熱放射面である、平板状であることにより、カーボンヒータ16からの熱線の直接光を定着ローラ18の加熱に有効に利用することできるため、高い効率で加熱することができる。また実施例1における、カーボンヒータ16は、カーボンヒータの素材としては、グラファイトなど、従来コークスなどの粉砕物にピッチなどを加えた炭素材料を混練してペースト状となし、押出しまたは射出成形によって棒状構造としたものを焼成してグラファイト化を行って所望形状とするのが一般的である。またカーボンの種類や任意の導電材料との複合材料を焼成することで、任意の抵抗値を算出できる。更に、耐酸化性を向上させるために、SiC、SiN、BN、AlNなどをコーティングしても問題はない。
[2]赤外線反射部材
赤外線反射部材17の形状は、通紙方向Kに向けて略楕円形状をしており、反射部材側の焦点α(図3参照)にカーボンヒータ16を、もう一方の焦点β(図3参照)には定着ローラ18の回転中心となるように配置しており、楕円の集光効果を利用し定着ローラ表面近傍に反射光及び直接光が集光するように設定している。赤外線反射部材17の反射面は、光輝アルミや金、銀などが蒸着、メッキ処理等、表面処理30がなされ、赤外線を90%以上反射できるようなものが好ましい。また長時間使用した場合においても反射鏡内面が酸化等によって曇らないように処理されたものがより好ましい。赤外線反射板17は、図3−aに示すように、曲面形状を含む17−a及び17−bの部分と、平面部である17−c及び17−dの部分の合計4部材で構成されている。ここで、赤外線反射部材17の構成を、図3に示す。図3−aは赤外線反射部材17の正面図、図3−bは赤外線反射部材17を上から見た図 、図3−cは赤外線反射部材17を下から見た図、図3−dは赤外線反射部材17の側面図である。カーボンヒータ17からの反射光が上記反射部材から反射されて、定着ローラに集光されるが、詳細の説明は、後述する。
[3]定着ローラ
定着ローラ18は、図6に示す、以下の部材から構成される。即ち、基本的には、アルミあるいは鉄製の芯金21の外面をブラスト処理等の表面粗し処理を行った後、外側にシリコーンゴムより形成された弾性層(ソリッドゴム層)、あるいは断熱効果を持たせるためにシリコーンゴムを発泡して形成された弾性層(スポンジゴム層)、あるいはシリコーンゴム層内に中空のフィラーを分散させ、硬化物内に気体部分を持たせ、断熱作用を高めた弾性層(気泡ゴム層)22からなる。加えて、赤外線吸収効率向上のため、上記材料中に、カーボンブラックなどの黒色顔料を分散せしめた赤外線吸収材料分散して、弾性層を作成しても差し支えない。また、定着ローラ18は、熱容量が大きく、また熱伝導率が少しでも大きいと、外表面から受けるカーボンヒータ17の熱を内部に吸収しやすく、定着ローラ表面温度が上昇しにくくなるため、弾性層22はできるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高い材質の方が、定着ローラ18の立ち上がり時間に有利である。ここで、上記シリコーンゴムのソリッドゴム層は熱伝導率が0.25〜0.29W/(m・k)、スポンジゴム、気泡ゴムは0.11〜0.16W/(m・k)であり、スポンジゴム、気泡ゴムはソリッドゴムの約半分の値を示す。また、熱容量に関係する比重はソリッドゴムが約1.05〜1.30、スポンジゴム、気泡ゴムが約0.75〜0.85である。
従って、定着ローラ18の弾性層22の好ましい形態としては、熱伝導率が0.15W/(m・k)以下で、比重が0.85以下の断熱効果の高いスポンジゴムや気泡ゴム層の方が好ましい。また、定着ローラ18の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さすぎると加熱ニップ部Hの幅及び定着ニップ部Nの幅がかせぎにくくなるため適度な径が必要である。弾性層12の肉厚に関しても、薄すぎれば金属製の芯金21に熱が逃げるので適度な厚みが必要である。以上を考慮して本実施例では、適正な加熱ニップ部Hを形成でき、且つ熱容量を抑えるために、肉厚が4mmの気泡ゴムを用いて弾性層22を形成し、外径がφ20mmの定着ローラ18を使用した。
なお、気泡ゴムによる弾性層22を形成するにあたり使用する中空フィラーとしては、ガラスバルーン、シリカバルーン、カーボンバルーン、フェノールバルーン、アクリロニトリルバルーン、塩化ビニリデンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、シラスバルーンなど、いかなるものであっても構わない。また、芯金21は従来例に記載しているような中空芯金でもよい。また、上記に述べた弾性層22の上にはパーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂離型性層23を形成する。あるいは、GLSラテックスコーティングを施したものであっても良い。離型性層23はチューブを被覆させたものでも表面を塗料でコーティングしたものであってもどちらでもよい。
[4]加圧ローラ
加圧ローラ19は、図6に示すように、定着ローラとほぼ同等の部材から構成される。即ち、芯金24の表面に弾性層25が形成され、その上方に離形層26が構成されている。弾性層25を構成する材料としては特に限定されるものではないが、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムを挙げることができ、例えばLTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリコーンゴムおよびシリコーンスポンジゴムを用いることが好ましい。芯金24を構成する材料としては特に限定されるものではないが、アルミニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金を挙げることができる。また離形層25も定着ローラと同等の材料をコーティングしたりチューブを被覆することで、同等の特性を得ている。ただし、加圧ローラの熱容量が小さすぎると、連続プリント時に加圧ローラの蓄熱効果が十分でなく、カーボンヒータからの熱量供給を初期から下げることが出来ず非効率となるため、加圧ローラ19の熱容量は定着ローラ18より大きいことが望ましい。
[5]温度検知サーミスタ
温度検知サーミスタ20は、図1及び図6に示すように、定着ローラ18と非接触状態で、定着ニップNに記録材Pが突入直前の定着ローラ表面温度を検知することで、所望の定着温度が得られるように、カーボンヒータ16への電圧デューティー比や波数等を適切に制御することで行っている。
[定着装置動作]
以上説明した定着装置12の構成に基づき、実施例1における定着装置の作用を説明する。図7における、定着装置12において、未定着トナーT1が転写された記録材Pが定着ニップに搬送される前に、定着工程としてカーボンヒータ16にサーミスタ20からの定着ローラ18の表面温度検知結果に基づいて、所望の給電され、カーボンヒータは温まり、図中矢印(→)の如く赤外放射を行う。ここで、カーボンヒータ16からの直接光は、矢印H1の如く、定着ローラ18にほぼ垂直に入射することで、効率的に定着ローラを暖めることが可能である。続いて、半円筒形状の平面との境界から赤外放射される反射光H2は、図3で説明した、赤外線反射部材17aの略楕円面で反射され定着ローラ回転中心が楕円焦点に配置することから、定着ローラ表面に垂直に効率的入射する。同様に、半円上から放射され、赤外反射部材17aと反射する反射光H3も定着ローラに垂直に入射する。次に、半円部から赤外線放射され、図3に示す外線反射部材17c、17d平板部で反射される反射光H4、H5、H6について説明する。反射光H4は、赤外線反射部材17cで反射後、17aで反射され、H2、H3と異なり垂直ではなく若干効率は落ちるが定着ローラ18に確実に入射してロスとなることはない。H5は、赤外線反射部材17c、17dの合わせ目の定着ローラ18に対して凸形状をしている、頂点の略外側から反射する赤外線であるが、赤外線反射部材17dで反射後、17bで反射され、定着ローラ18に入射する。H6は、平板部17dと略楕円形状部17bの境目で反射する赤外線であるが、その後、17bで再び反射してH4と同様に垂直ではないが、定着ローラ18に確実に入射する。
上記構成では、17c、17d合わせ目にカーボンヒータから垂直に入射する1点のみの反射光が、直接カーボンヒータに当たりロスとなるだけであり、赤外線反射部材17の赤外線反射特性のスペックどおり(90%以上)の反射光をほぼ定着ローラ18に入射することが可能となる。
上記構成により、実施例1では、非接触外部加熱方式の定着装置で、赤外線反射部材を配する、カーボンヒータを用いる構成において、複数の平板で構成される凸形状部で、カーボンヒータに遮られる反射光を定着ローラに入射することが可能となり、照射光のロスを防止して効率的な加熱定着装置及びこれを配する画像形成装置が実現できる。
更に付け加えると、赤外線反射部材の形状は、カーボンヒータ及び定着ローラの大きさに応じて任意に設計でき、更に平板部と円弧形形状の部材を別途成型した後、溶接等で結合し、赤外線反射面のみに金、銀、光輝アルミ等を蒸着、及び表面処理等で反射面を成型することで、容易に製造できる。
[実験1]
実施例1と従来例に示すカーボンヒータを用いた外部加熱方式の加熱定着装置において、比較実験を行った。
<実験方法>
[画像径装置]
本体:図2に示す構成のモノクロ印字画像形成装置〜電源100v入力
プロセススピード:300mm/sec 〜50ppm(A4縦印字)
プロセスカートリッジ:トナー500g充填、画像サイズA4サイズでドット比4%印字で10000枚印字可能。
[定着装置]
カーボンヒータ:直径10mm、長さ240mm半円筒形状のカーボンヒータを焼成により作成した。
材料:カーボン、カーボンブラック等を混合調整後押し出し焼成にて作成。
抵抗:ヒータ温度、230℃の時に、図4中A−B間で、25Ω。
A−B間通電部材でヒータ支持。
上記部材端部に給電線取り付け後、石英ガラス管にアルゴンガス封入で、封印してカーボンヒータ作成。
赤外線反射部材:
(1)従来例:厚み1tのアルミ部材を使用して以下寸法の略半楕円型反射部材を絞り加工にて長さ250mmに作成。
楕円中心から焦点距離20mm、長軸100mm、短軸40mmを短軸側で半分にカットし、両端部が10mm幅で平板状に延長している。内面を金蒸着した半楕円型円柱部材。
(2)実施例1:従来例と同様な手法で作成し、幅 10mm 、長さ250mmの平板2枚を角度120°で溶接結合した部材を(1)で示す、半楕円型円柱部材の長軸側頂点部を切り取り、溶接により接合。その後内面を金蒸着処理。
⇒カーボンヒータ側に凸形状を配する反射部材となる。
定着ローラ:φ42からなる、アルミ芯金21上に弾性層22として厚み4mmのシリコーンゴム中に中空フィラーを分散させた気泡ゴムタイプのものを使用した。定着ローラ18の表層には30μmの厚さのPFAチューブ23を形成した。
加圧ローラ:定着ローラ18と同様な材料でφ22からなる、アルミ芯金24上に弾性層25として厚み4mmのシリコーンゴム中に中空フィラーを分散させた気泡ゴムタイプのものを使用した。加圧ローラ19の表層には30μmの厚さのPFAチューブ25を形成した。
温度検知サーミスタ:放射温度検知方式の温度検知サーミスタ20を定着ローラ18と20mm離して配置。
[実験確認]
上記、画像形成装置、定着装置を使用して、温度15.0℃、湿度10%の環境で、本体電源投入後、定着装置が冷めた状態で、日本製紙製 A4サイズ、坪量128[g/cm2]のNPI紙を使用して、A4サイズ/ドット比4%の文字パターンを温度サーミスタが220℃となるよう、カーボンヒータを温度制御して、51枚連続プリントした際に、定着装置の消費電力を測定した結果を表1に示す。表1において、実施例1の方が従来例に比べ、プリント初期において約10%電力が削減できていることが判る。プリント後半は、加圧ローラが若干暖まることで、プリント紙間で、加圧ローラから定着ローラに熱が伝導することで、消費電力は低下するが、従来例に比べて、実施例1では、約5%ほど電力が低下していることが判る。
Figure 2011002598
以上、従来例では、直接カーボンヒータに反射する反射光を、実施例1により、平板反射部材で、楕円部材側に反射したのち、定着ローラに入射させることで、定着ローラへの集熱効果が効率的になったことが確認できた。
(実施例2)
実施例1では、直接カーボンヒータに反射する反射光を複数の平板形状の赤外線反射部材と略楕円形状の赤外線反射部材を組み合わせることで、反射効率のアップを図った。しかしながら、上記部材を加工することは、寸法精度及び加工性等を考慮した場合、楕円形状が特殊形状であることから、コストアップに繋がる場合があった。そこで以下に実施例2を示す。図8は、実施例2における定着装置27の構成を表す断面図である。図中、実施例1と同じ番号の部材は、同じ機能であり、説明を省略する。合わせて、実施例1で示した画像形成装置で使用可能であることは言うまでもない。28は、カーボンヒータであり、三角柱形状をしており、59は封止用のガラス管である。カーボンヒータ28の放射面を28a、28b、28cとすると、図9に示すように28aが底辺である二等辺三角形を底面とする三角柱形状のカーボンヒータ28となっている。続いて、29は、赤外線反射部材であり、図10に示すように29a、29b、29c、29dから成る4枚の平板で構成され内面は、実施例1と同様に赤外線反射部材29の反射面は、光輝アルミや金、銀などが蒸着、メッキ処理等、表面処理31がなされ、赤外線を90%以上反射できるように成形されている。上記構成において、定着装置27作用を説明する。カーボンヒータ28a〜cに通電され赤外放射が行われる行程は、実施例1と同じであるが、まず直接光は放射面28aから放射され、定着ローラ18に垂直に入射する。続いて、放射面28b、28cからの放射光は赤外線反射部材29a、29bで反射した後、定着ローラ18に斜めから入射することで、カーボンヒータからの赤外光を遮られることなく効率的に定着ローラの加熱が可能となる。
しかしながら、図8の構成では、赤外線反射部材からの反射光が、定着ローラ18に斜めに入射することで、定着ローラ18への赤外線熱量の吸収効率が非効率な場合があった。そこで、変形例を以下に示す。図11に示す加熱定着装置34において、赤外線反射部材28の形状を32として、32a、32b、32c、32dから成る4部品とすることで、反射光が32a、32bで反射することで、定着ローラ18に略垂直に入射することで、赤外線熱量の定着ローラへの吸収効率がアップし、カーボンヒータからのロスをほとんど無く定着ローラの加熱が可能となることはいうまでも無い。上記説明のように、底面が二等辺三角形形状から成る三角柱形状のカーボンヒータを用いた場合、二等辺三角形底辺側の直接光は、拡散することなく定着ローラに垂直に照射される。更に三角柱二等辺側の面からの照射光は、前述の二等辺三角形底辺の垂直二等分線延長上で対象な平面形状で反射され、遮られること無く定着ローラに垂直に照射する。これによりほぼカーボンヒータからの照射光のロス無く効率的に定着ローラを加熱できる。加えて、赤外線反射部材を平板の組み合わせて、作成することが可能となり、略楕円形状の反射部材を使用する場合に比べ、寸法精度、加工性がアップすることでコストダウンが可能となる加熱定着装置及びこれを配する画像形成装置が提供できる。合わせて、ハロゲンヒータを使用する場合に比べ、フリッカの発生を低減できることは言うまでもない。
[実験2]
実施例2に提示した、図8、11に示す熱定着装置27、34を使用して実験1と同様に実験を行った。なお実験方法の概要は、実験1と同様であり、カーボンヒータ28、赤外線反射部材29、32の構成のみ下記に示すように変更している。
カーボンヒータは、底辺15mm 、高さ20mmである二等辺三角形を底面として長手240mmである三角柱形状のカーボンヒータ(図中28a=15mm、28b及び28c=18.5mm)。上記ヒータを押し出し成型後、焼成にて作成。その後給電線接着後、アルゴンガス封入石英管ガラスで封止を行いカーボンヒータを作成。抵抗値は、ヒータ温度が230℃の時に25Ωである。
赤外線反射部材は、厚み1mm、長手幅250mmであり、アルミ部材を以下の寸法でMC加工後、内面を金蒸着して作成。赤外線反射部材29の29a及び29bの部分の幅は22.5mm、29c及び29dの部分の幅は30.0mm。赤外線反射部材32の32a及び32bの部分の幅33.5mm、32c及び32d部分の幅は30.0mm。
上記構成に基づいて、実験1と同様な実験を行った結果を表2に示す。表において、図8を実施例2−1、図11を実施例2−2としている。表2において、実施例2−1の構成では、表1に示す実施例1に比べ従来例との電力差が僅かであり、改善効果が十分ではないが、実施例2−2の構成では、反射光が垂直に定着ローラに入射することで、定着ローラの昇温効果が実施例1と同レベルであり、効率的に定着工程がコストダウンして可能なことが確認できた。
Figure 2011002598
(実施例3)
以上、異方放射性を有するカーボンヒータを半円柱及び三角柱の形状としてやり、赤外線反射部材の形状を平面及び曲面形状等とすることで、反射光のカーボンヒータに投射してロスすることなくフリッカを防止した、外部加熱定着装置を提案した。ここで、押し出し焼成等により、カーボンヒータは任意形状が作成できるが、形状が特殊となることで、コストアップする場合や物理的強度が不足する場合があった。そこで以下に実施例3を述べる。図14は、実施例3における加熱定着装置の構成図であり、60はカーボンヒータ、61は赤外線反射部材である。60は、直方体形状しており、各ヒータ放射面から垂直方向に方熱され、直接光は当然のこと、反射光も定着ローラの反対面以外は、赤外線反射部材61で定着ローラ18に照射されることで、エネルギーロスなく簡易なカーボンヒータ及び赤外線反射部位形状で、実現できる。例えば、図15に示すように、赤外線反射部材を63に示すように、三角形状にしても問題ない。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光手段
4 現像装置
5 転写ローラ
6 クリーニング装置
7 給紙カセット
8 給紙ローラ
9 搬送ローラ
10 トップセンサ
11 搬送ガイド
12 定着装置
13、14 排紙ローラ
15 排紙トレイ
16 カーボンヒータ
17 赤外線反射部材
18 定着ローラ
19 加圧ローラ
20 温度検知サーミスタ
21、24 芯金
22、25 弾性層
23、26 離型性層
27 定着装置
28 カーボンヒータ
29 赤外線反射部材
30、31、33 内面処理
32 赤外線反射部材
34 定着装置
58、59、62 封止ガラス
60 カーボンヒータ
61 赤外線反射部材

Claims (4)

  1. 未定着トナー像が形成された記録材を、加熱用回転体と対向して配置された赤外線源で構成される加熱ユニットを配し、前記加熱用回転体と加圧部材との圧接により形成されるニップ部に、前記記録材を通過させることで、前記未定着トナー像を記録材上に加熱定着させる加熱定着装置において、前記赤外線源が異方放射性を有するカーボンヒータであることを特徴とする加熱定着装置。
  2. 前記カーボンヒータが赤外線反射部材に内包しており、前記赤外線反射部材からの反射光が前記カーボンヒータ面を通過しないことを特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
  3. カーボンヒータが半円柱形状であり、前記カーボンヒータが、赤外線反射部材を半楕円形状に近似した場合の楕円焦点位置に配置され、かつカーボンヒータの平面部が前記加熱用回転体と対向しており、合わせてもう1つの前記楕円焦点位置に加熱用回転体の中心が配置しており、前記赤外線反射部材が、前記カーボンヒータの曲面側に、平面形状を組み合わせた凸形状を有し前記凸形状の端部が円弧形状部材と当接することを特徴とする請求項2に記載の加熱定着装置。
  4. カーボンヒータが少なくとも底面が二等辺三角形からなる三角柱形状であり、更に前記二等辺三角形底辺側の平面部が、加熱用回転体と対向しており、赤外線反射部材が前記カーボンヒータの二等辺三角形底辺の垂直二等分線延長上で対象な平面形状を有し、かつカーボンヒータ側から見た角度が鋭角であることを特徴とする請求項2に記載の加熱定着装置。
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