JP2009092730A - 偏光変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体多層膜などから成る反射膜を設けることなく入射する入射光を全反射することが可能な優れた反射性能を備えるとともに、耐熱性および耐光性に優れた偏光変換素子を提供する。
【解決手段】偏光変換素子1は、光入射面1aおよび光射出面1bに略45°の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた断面形状が略平行四辺形の柱状のガラス材11と、複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜12および位相差板13とを含み構成されている。位相差板13は、1/2λ位相差機能を有する水晶基材で形成され、光入射面1a側および光射出面1b側の両端部を凸面とする凹部(空気層)13aを有するメサ形状(段差形状)を成して、偏光分離膜12から入射するs偏光光をp偏光光に変換するとともに、そのp偏光光を空気層13aに沿う反射面13cにおいて全反射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランダムな偏光方向を有する光(非偏光光)を、一方向の偏光方向を有する光に変換する偏光変換素子に関する。
液晶プロジェクタなどの光学機器において、ランダムな偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換する光学素子として偏光変換素子が知られている。
図10は、従来の一般的な偏光変換素子を説明するための模式図であり、(a)は偏光変換素子の斜視図、(b)は(a)を+z軸方向から矢視した偏光変換素子の平面図である。
図10(a)および図10(b)において、偏光変換素子50は、入射した光を二種類の偏光光に分離するための偏光分離素子51と、偏光分離素子51の光射出面側に選択的に配置され、二種類の偏光光の一方を他方の偏光光に変換するための1/2λ位相差板52とを備えている。なお、偏光変換素子50に入射する光は、その主光線(中心軸)が、システム光軸ALに略平行に入射する。
偏光分離素子51は、システム光軸ALに略直交する光入射面と、光入射面に略平行な光射出面と、光入射面および光射出面と所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数のガラス材51aと、複数の界面に交互に設けられた複数の偏光分離膜51b(図中に実線で示す)および反射膜51c(図中に破線で示す)とを備えている。
複数の界面の光入射面(光射出面)との所定の角度は、一般的に45°であり、ガラス材51aは、x−y軸方向において略平行四辺形の断面形状を有しz軸方向に延伸する柱状を成している。
偏光分離膜51bは誘電体多層膜で形成され、入射した光線束(s偏光光+p偏光光)を、s偏光の部分光線束(s偏光光)とp偏光の部分光線束(p偏光光)とに分離して、s偏光光を反射し、p偏光光を透過する機能を有する。一方、反射膜51cは誘電体多層膜または金属膜で形成され、反射膜51cに入射したs偏光光を反射する機能を有する。
1/2λ位相差板52は、偏光分離膜51bを透過したp偏光光が通過するガラス材51aの光射出面に、格子状に配列して設けられている。この1/2λ位相差板52は、入射するp偏光光を、偏光方向が直交するs偏光光に変換する機能を有している。
なお、偏光変換素子50は、一般的に偏光変換素子50に入射する光が偏光分離膜51bのみに入射し、反射膜51cには入射しないように配列された遮光板60(図10(b)中に二点鎖線で示す)が、光入射面側に配設されて用いられる。
このように構成された偏光変換素子50は、図10(b)に示すように、柱状のガラス材51aが延伸する方向をz軸方向に配置して用いられる。そして、遮光板60の開口部60aより偏光分離素子51のガラス材51aに入射した光(s偏光光+p偏光光)は、偏光分離膜51bにおいてs偏光光とp偏光光の2つの部分光線束に分離される。偏光分離膜51bで分離された一方のs偏光光が、反射膜51cにおいて反射されるとともに、分離された他方のp偏光光が偏光分離膜51bを透過して1/2λ位相差板52においてs偏光光に変換される。すなわち、偏光変換素子50において一種類の偏光光に変換されたs偏光光が、偏光変換素子50からシステム光軸ALと略平行方向に射出される。
なお、この例では、1/2λ位相差板52をp偏光光が通過するガラス材51aの光射出面に格子状に配列して設けているが、s偏光光が通過するガラス材51aの光射出面のみに設けてもよい。これにより、一種類の偏光光に変換されたp偏光光が得られる。
しかしながら偏光変換素子50を構成する1/2λ位相差板52として、有機材料系の位相差フィルムが用いられた従来の偏光変換素子50は、光源から射出された光が通過することによって、位相差フィルムが黄変したり、発熱したりして、位相差フィルムの光学特性の劣化を招く。すなわち耐熱性および耐光性の信頼性に劣るという問題を有している。
こうした問題に対応するために、1/2λ位相差板を水晶を用いて構成した偏光変換素子(例えば、特許文献1参照)、および複数の透光性部材の傾斜端面同士が接合された透光性基材中に偏光分離膜と反射膜とが互いに平行、かつ透光性基材に対する入射光軸に斜めに配置され、第1の透光性部材の偏光分離膜が形成された傾斜端面と第2の透光性部材の傾斜端面との間に、一軸延伸された単層の高分子フィルムからなる1/2λ位相差フィルムとから構成された偏光変換素子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−302523号公報 特開2004−145305号公報
しかしながら、特許文献1の偏光変換素子は、短冊状に加工された水晶よりなる多数の1/2λ位相差板を、偏光分離膜または反射膜に対応して一枚ずつ格子状に配列して、接着剤で貼り合せて製造される。したがって、耐熱性や耐光性の向上を図ることは可能であるが、1/2λ位相差板を短冊状に加工したり、その後の工程間の取り扱いにおいて、割れやクラックの発生などの不具合が発生し易いという課題を有する。
また、特許文献2の偏光変換素子は、ガラス製の第1の透光性部材および第2の透光性部材と、高分子フィルムからなる1/2λ位相差フィルムとは、線膨張係数が大きく異なることから、接合部の剥れなどの不具合が発生し易く、しかも長期間に亘る耐熱性および耐光性の確保の面から課題が残る。さらに、偏光変換素子を構成する反射膜には、一般的に誘電体多層膜が多く用いられる。誘電体多層膜の形成には多大な工数を有するとともに、高価であるという課題も有する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る偏光変換素子は、光入射面および前記光入射面に略平行な光射出面に略45°の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基材を有する偏光変換素子であって、前記複数の界面に、前記光入射面に入射する入射光を二種類の偏光光に分離する偏光分離膜と、水晶よりなる位相差板と、が交互に設けられ、前記位相差板は、前記透光性基材との間に空気層を形成する凹部を備え、前記空気層に沿う前記凹部の底面を反射面として前記偏光分離膜において分離されて入射する光を全反射して、前記光射出面より射出することを特徴とする。
これによれば、光入射面および光入射面に略平行な光射出面に略45°の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基材を有する偏光分離素子が、複数の界面に、入射光を二種類の偏光光に分離する偏光分離膜と、透光性基材との間に空気層を形成する凹部を備え空気層に沿う凹部の底面を反射面とする水晶よりなる位相差板と、が交互に設けられていることにより、偏光分離膜において分離されて位相差板に入射する一方の偏光光が、他方の偏光光に変換されるとともに、透光性基材との間に空気層を形成する凹部の底面を反射面として全反射される。そして偏光分離膜を透過した他方の偏光光とともに光射出面側に向かい、一種類の偏光方向に揃った偏光光が偏光変換素子の光射出面から射出される。
したがって、位相差板が透光性基材との間に空気層を備えることによって、従来の誘電体多層膜などから成る反射膜を設けることが不要となり、製造コストを低減するとともに製造リードタイムを短縮することが可能な偏光変換素子が得られる。因みに、誘電体より成る低屈折率層と中屈折率層とが交互に40層程度形成された多層膜の成膜には、5時間程度の長い時間を要する。また、多少の光を吸収する誘電体多層膜に対して略100%の反射(全反射)が得られることにより、優れた反射性能(偏光変換性能)を備えた偏光変換素子が得られる。さらに、位相差板が水晶よりなり、しかも透光性基材が順次貼り合わされた界面に設けられていることによって外部環境に曝されることがなく、耐熱性および耐光性に優れるとともに、薄型化した偏光変換素子が得られる。
[適用例2]
上記適用例に係る偏光変換素子において、前記空気層は、可視光波長域(略420nm〜略680nm)の入射光に対して少なくとも1μm以上の間隔を有するのが好ましい。
これによれば、位相差板と透光性基材との間に備えた空気層が、可視光波長域(略420nm〜略680nm)の入射光に対して少なくとも1μm以上の間隔を有することで、位相差板の反射面に入射する光が空気層側にエバネッセント光をしみだすことなく、全反射することができる。よって、優れた反射性能を備えた偏光変換素子が得られる。
[適用例3]
上記適用例に係る偏光変換素子において、前記空気層を形成する前記凹部は、エッチング法を用いて形成されていることが好ましい。
これによれば、空気層を形成する位相差板の凹部が、エッチング法を用いて形成されることにより、精度よく、しかも平行度の高い間隔の空気層を備えた偏光変換素子が容易に得られる。よって、優れた反射性能(偏光変換性能)を備えた偏光変換素子が得られる。
[適用例4]
上記適用例に係る偏光変換素子において、前記透光性基材の屈折率が1.45〜1.65の範囲であることが好ましい。
これによれば、透光性基材の屈折率が、1.45〜1.65の範囲であることにより、透光性基材と水晶位相板との界面での反射を抑制することができる。具体的には、偏光分離膜において分離されて位相差板に向かう一方の偏光光が、透光性基材と水晶位相板との界面に対し略45°の入射角で入射しても、界面において反射されることなく位相差板に入射して、位相差板の反射面に到達する光量も減少しない。よって、優れた反射性能を備えた偏光変換素子が得られる。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る偏光変換素子の構成を模式的に示す断面図であり、図2(a)は、図1に示した偏光変換素子の一部を拡大した部分断面図であり、図2(b)は図2(a)中のA部における偏光変換素子の部分拡大断面図である。なお、これらの図面は、説明の便宜のために各構成要素の寸法や比率を実際のものとは異ならせてある。
図1、図2(a)および図2(b)において、偏光変換素子1は、光入射面1aおよび光射出面1bに所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた柱状の透光性基材としてのガラス材11(但し、両側最端部は三角柱形状を成している)と、複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜12および位相差板13とを含み構成されている。
なお、複数の界面が光入射面1aおよび光射出面1bと成す所定の角度は、略45°である。したがって、ガラス材11は光入射面1aおよび光射出面1bを形成する相対面と、界面を形成する斜面の相対面とによって略平行四辺形の断面形状を成している。この偏光変換素子1は、光入射面1aに入射したランダムな偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換する機能を有する。
ガラス材11の一方の界面(斜面)には、偏光分離膜12が形成され、他方の界面(斜面)には位相差板13が配置されている。
偏光分離膜12を介して互いに隣り合うガラス材11同士は、接着剤14(図示せず)により貼着されている。また、位相差板13と位相差板13の両面側に互いに隣り合うガラス材11とは、それぞれ接着剤14(図2(b)参照)により貼着(貼り合せ)されている。接着剤14としては、例えば、接着加工が容易で比較的高温度に耐えうる一液性エポキシまたは一液性アクリル系の紫外線硬化型接着剤が用いられる。接着剤(接着層)14の厚さは、例えば5μm程度である。
なお、詳細は後述するが、ガラス材11は、屈折率が1.45〜1.65(1.55±0.1)の範囲の透光性基材であれば限定されない。本実施形態におけるガラス材11は、例えば白板ガラスよりなる。因みに白板ガラスの屈折率は、1.52程度である。
偏光分離膜12は、誘電体多層膜で形成される。誘電体多層膜は、例えば、SiO2よりなる低屈折率層およびMgF2よりなる低屈折率層と、例えば、La23とAl23の重量割合が1:3の混合物よりなる中屈折率層とが、所定の順序および光学膜厚で形成された多層膜が例示できる。偏光分離膜12は、入射する光線束(s偏光光+p偏光光)を、s偏光の部分光線束(s偏光光)とp偏光の部分光線束(p偏光光)とに分離して、s偏光光を反射し、p偏光光を透過する機能を有する。
位相差板13は、1/2λ位相差機能を有する水晶基材で形成され、光入射面1a側および光射出面1b側の両端部を凸面13bとする凹部13aを有するメサ形状(段差形状)を成している。なお、水晶基材はSiO2の単結晶であり、人工水晶または天然水晶のどちらであってもよい。なお、位相差板13(水晶基材)の屈折率は1.56程度である。
この凹部13aは、凸面13b上に貼着されたガラス材11との間で空気層を形成する。また、凹部13aの底面13cは、位相差板13を介して互いに隣り合うガラス材11の各斜面と略平行の面(光入射面1aおよび光射出面1bに対して略45°の角度の面)より成り、位相差板13に入射する光線束を反射する反射面として機能を有する。したがって、以後において凹部13aを空気層13a、底面13cを反射面13cと表す場合がある。
位相差板13の凹部13aにおける厚さ(反射面13cに相対する位相差板13の他方面の法線における反射面13cでの厚さ)αは10μm〜1mmの範囲から選ばれた所定厚さであり、例えば15μm程度である。反射面13cの深さ(凸面13bとの段差)βは10μm程度である。すなわち、空気層13aの間隔γ(反射面13cと凸面13b上に貼り合わされたガラス材11の斜面との間隔)は、少なくとも10μm程度であり、接着層14の厚さを考慮すると15μm程度である。
なお、空気層13aは窒素ガスの層であっても同じ効果が得られる。また、図2(b)中に示すB部は、位相差板13と位相差板13の両面側に互いに隣り合うガラス材11との貼り合せの際に、接着剤14が位相差板13の凹部13a内に侵入した態様を示すが、接着剤14が凹部13a内に侵入したとしても、偏光変換素子1へ与える弊害は存在しない。
このように配置された位相差板13は、それぞれの偏光分離膜12において反射されて入射するs偏光光(直線偏光光)をp偏光光(直線偏光光)に変換するとともに、そのp偏光光を反射面13cにおいて全反射する機能を有する。
次に、このように構成された偏光変換素子1に入射する入射光の動作について説明する。
図2(a)において、システム光軸ALに沿って偏光変換素子1の光入射面1aに入射した光(s偏光光+p偏光光)は、ガラス材11の一方の斜面に形成された偏光分離膜12においてs偏光光とp偏光光の2つの部分光線束に分離される。そして、偏光分離膜12で分離された一方のs偏光光が、ガラス材11の他方の斜面を通過して位相差板13に入射し、p偏光光に変換されるとともに反射面13cおいて全反射される。すなわち、偏光変換素子1の光入射面1aに入射した光(s偏光光+p偏光光)は、一種類の偏光光に変換されたp偏光光が、光射出面1bからシステム光軸ALに略平行方向に射出される。
具体的に説明すると、偏光分離膜12により分離されたs偏光光は、ガラス材11の他方の斜面を通過して位相差板13に入射する。そして、反射面13cに向かう。位相差板13に入射したs偏光光は、位相差板13中で等しい振幅を有する常光線と異常光線とに別れ、異なる位相速度で位相差板13中を進み、入射するs偏光光の電界ベクトルの振動方向と直交する振動方向を有するp偏光光に変換される。そして、反射面13cに対して略45°の角度で入射して、反射面13cで全反射される。そして、反射面13cで全反射された反射光は、光射出面1b側に向かう。
こうした入射光の動作において、偏光分離膜12で分離されたs偏光光は、ガラス材11の屈折率が1.45〜1.65の範囲で、しかもガラス材11の屈折率と位相差板13を構成する水晶板の屈折率とが、同程度の値であることにより、ガラス材11と位相板13との界面に対し、概45°の入射角で入射しても、ガラス材11の斜面において反射されることなく、ガラス材11から位相差板13に入射することができる。また、位相差板13の反射面13cに到達する光量が減少することもない。
図3は、ガラス材と水晶位相板との界面におけるガラス材の屈折率と入射光の界面反射率との関係を示すグラフである。グラフの横軸はガラス材11の屈折率(ガラス材屈折率)を示し、縦軸は入射光の反射率(%)を示す。但し、位相板13の屈折率は1.56である。また、曲線は、ガラス材屈折率1.40〜1.70の範囲の0.025毎のプロット点を結んだ線図である。
図3において、ガラス材11と位相板13との界面に45°の入射角で入射するs偏光光の界面反射率は、ガラス材11と位相板13との屈折率差が大きくなるに従って増加するが、ガラス材11の屈折率が1.45〜1.65の範囲(図3中に範囲Dで示す)において、最大0.47%(屈折率1.45において)程度である。
また、位相差板13に入射した光は、反射面13cに沿って空気層13aを備えていることにより、反射面13cにおいて反射される。この反射の際に、空気層13aが少なくとも15μm程度の間隔γを有することにより、反射面13cから空気層13a側にエバネッセント光(近接陽光)がしみだすことなく、略100%の反射率(全反射)が得られる。なお、エバネッセント光のしみだし深さ(反射面13cからの高さ)は、可視光波長領域(420nm〜680nm程度)において1μm未満である。したがって、本実施形態における間隔γは、15μm程度有する場合で説明したが、少なくとも1μm以上あればよい。一方、間隔γの上限値は、複数のガラス材11が貼り合わされた光入射面1aにおける界面間のピッチ寸法を考慮して設定することができる。よって、100μm程度の値であってもよい。
こうした位相差板13の反射面13cに入射する入射光は、位相差板13の屈折率が波長分散特性を有することから、入射光の波長が短いほど屈折率が高くなる。すなわち、臨界角も入射光の波長に依存する。したがって、反射面13cにおける入射光の臨界角は、下記の一般式(1)に示す屈折率分散式(ハルトマンの分散式)に基づく近似式、および一般式(2)に示す全反射条件式に基づいて確認(設定)することができる。なお、以下の説明における基材の屈折率は、d線(波長587.56nm)における屈折率である。
Ns=(1.509+((112.24/(λ−250.48)1.6090))…(1)
但し、λは入射光の波長(nm)、Nsは波長λの入射光における屈折率を表す。
θc=sin-1(1/Ns)…(2)
但し、θcは臨界角(°)であり、反射面13cに対する入射角(反射面13cの法線と入射光との挟角)を表す。
また、臨界角がθcになる(全反射が起こる)偏光変換素子1の光入射面1aへの最大入射角φ(°)は、次の一般式(3)に基づいて確認することができる。
φ=sin-1((Ns×sin(45°−θc))…(3)
但し、Nsは波長λの入射光における屈折率、θcは臨界角(°)を示す。
なお、一般式(3)における最大入射角φは、偏光変換素子1の光入射面1aに垂直入射する方向を0°、すなわち偏光分離膜12が形成された面(偏光分離膜12と同じ)に対して45°入射する角度を0°、45°より小さくなる方向をマイナス(−)、大きくなる方向をプラス(+)とした場合に、反射面13cにおいて全反射するためのPBSの光入射面1aへの入射角θは90°>θ≧−φである。
図4は、一般式(1)および一般式(2)に基づいて算出した臨界角θcの波長分散特性および一般式(3)に基づいて算出した最大入射角φの波長分散特性を示すグラフである。グラフの横軸は、波長領域400nm〜800nmの範囲における入射光の波長(nm)を示し、縦軸に角度(°)を示す。
曲線aは、臨界角θcの波長分散特性を示し、曲線bは最大入射角(−φ)の波長分散特性を示す。なお、各曲線は、波長領域400nm〜800nmの1nm毎のプロット点を結んだ線図である。
図4において、曲線aに示す臨界角θcは、可視光領域(420nm〜680nm程度)における変化は少なく、最小値は40.01°(波長420nm)、最大値は40.45°(波長680nm)、平均値は40.28°である。
一方、曲線bに示す最大入射角(−φ)は、可視光領域において7.02°(波長680nm)〜7.78°(波長420nm)の範囲にあり、平均値は7.31°である。
これらのことから、光入射面1aおよび光射出面1bと成す角度が45°に構成された界面に、偏光分離膜12および反射面13cに沿う空気層13aを有するメサ形状の位相差板13を備えた偏光変換素子1は、光入射面1aへの最大入射角(−φ)が、少なくとも7.02°以内の入射光において、位相差板13の反射面13cでの全反射が容易に得られる。すなわち、光入射面1aに入射する入射光が位相差板13の反射面13cにおいて全反射する入射角許容値は、少なくとも7.02°である。
図5は、光入射面1aへの入射光の入射角による位相差板13の反射面13cにおける反射率の波長分散特性を示すグラフであり、図5(a)は入射角−7°の場合を示し、図5(b)は入射角0°の場合、図5(c)は入射角+7°の場合を示す。
グラフの横軸は、波長領域350nm〜800nmの範囲における入射光の波長(nm)を示し、縦軸に反射率(%)を示す。なお、各図に示す曲線c,d,eは、波長領域350nm〜800nmの1nm毎のプロット点を結んだ線図である。
図5(a)〜図5(c)において、位相差板13の反射面13cにおける反射率は、入射角−7°(曲線c)、入射角0°(曲線d)、入射角+7°(曲線e)のいずれも、可視光波長領域(420nm〜680nm)外の低波長域および高波長域において低い反射率を示す。また、低反射率領域は、入射角+7°から入射角−7°に向かうに従って、高波長側に移行する。しかし、可視光波長領域における入射角0°を含む入射角±7°の反射率の平均値は、いずれも99.5%以上の高い値を示し、最小値であっても98.34%(入射角−7°における波長426nmポイント)の優れた反射性能を備えている。
この光入射面1aへの入射光の入射角±7°の角度(システム光軸ALに対する角度)は、ガラス材11の平行四辺形を形成する斜面の傾きバラツキなどの各種バラツキなどに対応することが可能な範囲である。
なお、このように光入射面1aへの入射光の入射角±7°の角度範囲において、光入射面1aおよび光射出面1bに対して45°の角度で構成された反射面13cが全反射する位相差板13(水晶基材)の屈折率Nsの範囲は、1.537〜1.567である。
したがって、光入射面1aに入射して偏光分離膜12において分離された光(s偏光光)が、位相差板13が貼着されたガラス材11の斜面において反射されることなく位相差板13に入射することができるガラス材11の屈折率Nsは、位相差板13の屈折率Nsに近い値であることが求められる。
こうしたガラス材11の屈折率Nsとしては、少なくとも1.45〜1.65(1.55±0.1)の範囲、好ましくは1.50〜1.60(1.55±0.05)の範囲、より好ましくは1.53〜1.57(1.55±0.02)の範囲である。こうしたガラス材11の基材としては、白板(Ns:1.52)の他に、FK5(1.49)、BAK2(Ns:1.54)、LLF2(Ns:1.54)、LLF1(Ns:1.55)、SK11(Ns:1.56)、N−SK16(Ns:1.62)、SK10(Ns:1.62)などが挙げられる。
次に、このように構成された偏光変換素子1の製造方法について説明する。
偏光変換素子1の製造に先立ち、予めガラス材11の一方の界面(斜面)に配置される位相差板13を構成するための水晶板が作製される。
図6は、完成した水晶板の態様を示す模式図であり、図6(a)は水晶板の正面図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線における断面図である。
図6(a)および図6(b)において、水晶板131は1/2λ位相差機能を有する水晶基材より成り、矩形状の外形形状を成している。水晶板131の一方の面上には、後述する図8(b)に示す工程において切断されるそれぞれの切断線CLが水晶板131の表面と交差する位置を中心線として、水晶板131の矩形状の外形形状の一辺に沿う凸面131bによって構成された多数の凹部131aが、格子状に形成されている。
凹部131aにおける水晶板131の厚さαは15μm程度であり、反射面13cの深さβ(凹部131aの深さ)は10μm程度である。また、凸面131bの幅δは、後に凸面131b上にガラス板112を貼り合せる際の接合性能を考慮して設定されるが、できる限り小さいことが望ましい(図8(b)参照)。
なお、偏光変換素子1が完成した際に、凹部131aは空気層13aを形成し、凹部131aの底面131cは反射面13cを構成する(図2(a)および図2(b)参照)。
こうした形状を有する水晶板131は、次のように製作される。
予め矩形状の外形形状に加工された所定の厚さの平板より成る水晶基材の一方の面に、凸面131bとなる領域にレジストを塗布した後に、レジストを乾燥するプレベーキング、フォトマスクを用いた露光、現像液による現像、レジストの密着性を高めるためのポストベーキングなどの各工程により、格子状のレジスト層が形成される。
そして、パターニングされたレジスト層をポジ型のエッチングレジストとして、エッチングが行われる。エッチングは、反応性ガスとしてトリフロメタン(CHF3)およびO2(酸素)を用いた反応性イオンエッチング(RIE)などのドライエッチング法、またはフッ化アンモニウム(H4FN)などのエッチング液中に浸漬するウエットエッチング法を用いて行われる。
そして、アセトンなどのフォトレジスト剥離剤を用いてレジストが剥離される。これにより矩形状の外形形状の一辺に沿う凸面131bによって構成された多数の凹部131aが格子状に形成された水晶板131が完成する。すなわち、凹部131aは、凹部131aの両側方向を凸面131bとするメサ形状(段差形状)を成している。
完成した水晶板131は、エッチング法を用いて形成されることにより、精度のよい(高い)凹部131a、すなわち底面131cが形成され、しかも凸面131bに対する平行度の高い水晶板131が得られる。
このようにして作製された水晶板131を用いて、次に示す工程により偏光変換素子1が製造される。
図7および図8は、本実施形態に係る偏光分離素子を製造する主要な工程を示す工程断面図である。なお、これらの図面は、説明の便宜のために各構成要素の寸法や比率を実際のものとは異ならせてある。
先ず、図7(a)に示す工程では、予め作製された複数の水晶板131と、複数の透光性基材としてのガラス板111と、複数の透光性基材としてのガラス板112とを準備する(準備工程)。このガラス板111およびガラス板112は、共に矩形状の外形形状で同じ所定厚さの白板ガラスより成り、後に略平行四辺形の断面形状を有する柱状のガラス材11を形成する。
ガラス板112の2つの表面のうちの一方の表面上には、予め偏光分離膜12が形成されている。偏光分離膜12は、例えば、SiO2よりなる低屈折率層およびMgF2よりなる低屈折率層と、例えば、La23とAl23の重量割合が1:3の混合物よりなる中屈折率層とが、所定の順序および光学膜厚で形成されている。
なお、図7(a)および図8を含む以後の図面において、透光性基材としてのガラス板は、実際の枚数とは異なる省略した枚数で示す。
そして、図7(b)に示す工程では、それぞれのガラス板111の一方の面上に、水晶板131が紫外線硬化型接着剤(図示せず)によって互いに貼り合わされる(水晶板貼着工程)。
そして、図8(a)に示す工程では、それぞれの水晶板131が貼り合わされたガラス板111の他方の面とガラス板112の偏光分離膜12が形成された面とが、紫外線硬化型接着剤(図示せず)によって互いに貼り合わされる(ガラスブロック形成工程)。これにより、それぞれのガラス板111とガラス板112とが1つのガラスブロックを構成し、ガラス板111の一方の面に水晶板131が配置され、他方の面、すなわちガラス板112との界面に偏光分離膜12が配置される。
そして、図8(b)に示す工程では、それぞれのガラスブロックのガラス板111の表面に貼り合わされた水晶板131の凸面131bに接着剤が塗布されて、複数のガラスブロック同士が互いに貼り合わされた後に、切断線CLに沿って切断される(ガラスブロック貼り合せ・切断工程)。
ガラスブロックの貼り合せは、それぞれのガラスブロックの水晶板131の凸面131bの略中心線が、切断線CLとなるように位置合せして、それぞれのガラスブロックの水晶板131とガラス板112とが、紫外線硬化型接着剤(図示せず)によって互いに貼り合わされる。そして、ケミカルランプや高圧水銀灯などの光(紫外線)を照射することによって、紫外線硬化型接着剤が硬化される。
この貼り合せの際に、紫外線硬化型接着剤が水晶板131の凹部131a内に侵入した(図2(b)参照、図中にB部で示す)としても、完成した偏光変換素子1へ与える弊害は存在しない。
こうして互いに接着された複数のガラスブロックを、その表面と所定の角度εを成す切断線CL(図中、一点鎖線で示す)の位置で略平行に切断することによって、素子ブロックが切り出される。角度εの値は、略45°である。切断線CLの位置で切り出された一方の切断面が偏光変換素子1の光入射面1aに対応し、他方の切断面が光射出面1bに対応する(図1および図2参照)。
切断線CLの位置で切り出された素子ブロックは、両端面部が所定形状に整形されて、光入射面1aおよび光射出面1bに略45°の角度を成す複数の界面に、偏光分離膜12と空気層13aが形成された位相差板13とが交互に設けられた偏光変換素子1が完成する。完成した偏光変換素子1は、光入射面1aに入射する非偏光光(s偏光光+p偏光光)を一種類のs偏光光に変換して光射出面1bから射出することができる(図1および図2参照)。
なお、完成した偏光変換素子1は、一方の面または双方の面に、反射防止(AR)層を設けてもよい。偏光変換素子1は、構成要素が全て無機物で構成されて耐光性、耐熱性に優れることから、AR膜の形成の際に高温に加熱処理することが可能となり、例えば、二酸化珪素、酸化チタンなどの物質を蒸着またはスパッタリング処理した広帯域AR膜を形成することができる。
このように構成および製造された偏光変換素子1は、透過型プロジェクタ、反射型プロジェクタなどの照明光学系に好ましく用いることができる。
図9(a)は完成した偏光変換素子の正面、上面および側面を一括して示す模式図であり、図9(b)は図9(a)に示す偏光変換素子の正面図に対して90°の角度回転した状態の正面、上面および側面を一括して示す模式図である。
偏光変換素子1をプロジェクタなどの照明光学系に用いる場合に、図9(a)に示すように、偏光変換素子1を構成する柱状の各ガラス材11が延伸する方向をz軸方向に配置して用いることによって、システム光軸ALに略平行に光入射面1aに入射する非偏光光を、電界が光入射面1aに対して水平方向のp波(TM波)の偏光光を射出することができる。
一方、その偏光変換素子1を90°の角度、右回転して、図9(b)に示すように、偏光変換素子1を構成する柱状の各ガラス材11が延伸する方向をx軸方向に配置して用いることによって、システム光軸ALに略平行に光入射面1aに入射する非偏光光を、電界が光入射面1aに対して垂直方向のs波(TE波)の偏光光を射出することができる。
なお、偏光変換素子1の回転方向は、右回転または左回転のどちらであってもよい。
以上のように、偏光変換素子1は、複数のガラス材11が順次貼り合わされた複数の界面に、光入射面1aに入射する入射光を二種類の偏光光に分離する偏光分離膜12と、水晶より成りガラス材11との間に空気層13aを形成する位相差板13とが交互に設けられることにより、偏光分離膜12において分離されて位相差板13に入射する一方の偏光光が、他方の偏光光に変換されるとともに、空気層(凹部)13aを形成する凹部13aの底面13cを反射面として全反射されて、一種類の偏光方向に揃った偏光光を光射出面1bから射出することができる。
したがって偏光変換素子1は、位相差板13がガラス材11との間に空気層13aを備えることによって、誘電体多層膜などから成る反射膜を設けることが不要となり、製造コストを低減するとともに製造リードタイムを短縮することが可能になる。また、位相差板13が水晶より成り、しかもガラス材11が順次貼り合わされた界面に設けられていることによって外部環境に曝されることがなく、耐熱性および耐光性に優れるとともに、薄型化した偏光変換素子1が得られる。しかも、偏光分離膜または反射膜に対応して一枚ずつ格子状に配列して貼り合せる従来の構成における割れやクラックの発生による不具合を回避することができる。
また、偏光変換素子1は、位相差板13とガラス材11との間に備えた空気層13aが、可視光波長域(略420nm〜略680nm)の入射光に対して少なくとも1μm以上の間隔γを有することで、位相差板13の反射面(凹部13aの底面13c)に入射する偏光光が空気層13a側にエバネッセント光をしみだすことなく、全反射することができる。
さらに、空気層(凹部)13aを形成する位相差板13が、水晶板131にエッチング法を用いて形成されることにより、精度よく、しかも平行度の高い間隔の空気層13aが容易に得られる。さらにまた、ガラス材11の屈折率が、1.45〜1.65の範囲であることにより、偏光分離膜において分離されて位相差板に向かう一方の偏光光が、ガラス材11と位相板13との界面に対し、略45°の入射角で入射しても、ガラス材11の斜面において反射されることなく、ガラス材11から位相差板13に入射することができる。また、位相差板13の反射面13cに到達する光量が減少することもなく、反射面13cに入射する偏光光の広い入射角許容値(±7°程度)に対応することができる。
なお、以上の本実施形態において、以下の変形例として挙げられているような形態であっても、本実施形態と同様な効果を得ることが可能である。
(変形例1)
上記実施形態において、ガラスブロックの貼り合せに、紫外線硬化型接着剤などの接着剤を用いた場合で説明したが、シランカップリング剤を塗布する又は/及び活性エネルギー線を照射する直接接合法を用いることができる。
(変形例2)
上記実施形態において、偏光変換素子1は、1/2λ位相差機能を有する位相差板13を用いた場合を例示したが、本実施形態の技術的思想は直線偏光光を円偏光光に変換する1/4λ位相差機能を有する位相差板に対しても同様に適用することができる。
本実施形態に係る偏光変換素子の構成を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る偏光変換素子の一部の拡大断面図。 ガラス材と水晶位相板との界面におけるガラス材の屈折率と入射光の界面反射率との関係を示すグラフ。 臨界角の波長分散特性および最大入射角の波長分散特性を示すグラフ。 光入射面への入射角による反射率の波長分散特性を示すグラフ。 (a)は水晶板の正面図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図。 本実施形態に係る偏光分離素子を製造する主要な工程を示す工程断面図。 本実施形態に係る偏光分離素子を製造する主要な工程を示す工程断面図。 (a)は完成した偏光変換素子の正面、上面および側面を一括して示す模式図であり、(b)は(a)に示す偏光変換素子の正面図に対して90°の角度回転した状態の正面、上面および側面を一括して示す模式図。 (a)は従来の偏光変換素子の斜視図、(b)は(a)を+z軸方向から矢視した偏光変換素子の平面図。
符号の説明
1…偏光変換素子、1a…光入射面、1b…光射出面、11…ガラス材、12…偏光分離膜、13…位相差板、13a…空気層を形成する凹部、13b…凸面、13c…反射面としての底面、14…接着剤(接着層)、111,112…ガラス板、131…水晶板、131a…凹部、131b…凸面、131c…底面、γ…空気層の間隔。

Claims (4)

  1. 光入射面および前記光入射面に略平行な光射出面に略45°の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基材を有する偏光変換素子であって、
    前記複数の界面に、前記光入射面に入射する入射光を二種類の偏光光に分離する偏光分離膜と、水晶よりなる位相差板と、が交互に設けられ、
    前記位相差板は、前記透光性基材との間に空気層を形成する凹部を備え、前記空気層に沿う前記凹部の底面を反射面として、前記偏光分離膜において分離されて入射する光を全反射して、前記光射出面より射出することを特徴とする偏光変換素子。
  2. 請求項1に記載の偏光変換素子において、
    前記空気層は、可視光波長域(略420nm〜略680nm)の入射光に対して少なくとも1μm以上の間隔を有することを特徴とする偏光変換素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の偏光変換素子において、
    前記空気層を形成する前記凹部は、エッチング法を用いて形成されたことを特徴とする偏光変換素子。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の偏光変換素子において、
    前記透光性基材の屈折率が1.45〜1.65の範囲であることを特徴とする偏光変換素子。
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