JP2009092491A - 回転支持装置の状態量測定装置 - Google Patents

回転支持装置の状態量測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄系合金製の軸部材3aとアルミニウム合金製のハブ4aとの間に設けた転がり軸受5、5の予圧を、温度変化に拘らず変化しない様にして、両部材3a、4a同士の間に作用する外力を精度良く測定できる構造を実現する。
【解決手段】上記両転がり軸受5、5の外輪7a、7b同士の間に、鉄系合金製の第一の外輪間座29とアルミニウム合金製の第二の外輪間座30とを設ける。上記両外輪7a、7b同士の間隔は、これら両外輪間座29、30の軸方向長さの和に基づいて決まる。温度上昇時に、上記両外輪7a、7b同士の間隔が拡がる程度を抑え、この間隔が拡がる事に伴う予圧の上昇分を、径方向寸法が拡大する事に伴う予圧低下分で相殺可能にして、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

この発明に係る回転支持装置の状態量測定装置は、例えば、自動二輪車(オートバイ、スクータ等)の車輪を車体に対して回転自在に支持する為の回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間の状態量である、これら両部材同士の間の相対変位や、これら両部材同士の間に作用する外力(荷重、モーメント)を測定する為に利用する。
[従来技術に就いて]
例えば四輪自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより、回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。又、自動二輪車の分野でも従来から、車両の走行安定性を確保する為に、ABS等の車両走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行う為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニット等の回転支持装置に加わる外力(ラジアル荷重とアキシアル荷重とモーメントとのうちの少なくとも1つ)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、例えば特許文献1〜2には、車輪用の回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間に作用する外力を、特殊なエンコーダを使用して測定可能とする発明が記載されている。これら特許文献1〜2に記載された各従来構造は、上記回転部材に支持固定された1個の特殊なエンコーダと、このエンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させた状態で、上記静止部材等の使用時にも回転しない部分に支持固定された、複数個のセンサとを備える。そして、上記外力の変化(上記静止部材に対する上記エンコーダの変位)に伴って変化する、上記各センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて、上記外力を算出可能としている。
ところが、上記特許文献1〜2に記載された各従来構造は、四輪自動車の車輪用の回転支持装置の様に、複列の転がり軸受部に予圧が付与されている回転支持装置に適用する場合には、上記外力を精度良く測定できるが、一部の自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、複列の転がり軸受部に予圧が付与されていない回転支持装置に適用する場合には、上記外力を精度良く測定するのが難しくなる可能性がある。この理由は、例えば、上記エンコーダのアキシアル変位に伴って変化する、上記各センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて、上記静止部材と上記回転部材との間に作用するアキシアル荷重を算出する場合に、上記複列の転がり軸受部に予圧が付与されていないと、上記アキシアル変位と上記アキシアル荷重との間に安定した相関関係が成立しなくなって、上記アキシアル荷重を精度良く測定できなくなる可能性が高くなる為である。
又、特許文献3には、やはり1個の特殊なエンコーダと複数個のセンサとを備えた回転支持装置が記載されている。この特許文献3に記載された従来構造の場合には、上記エンコーダの傾きに伴って変化する、上記各センサの出力信号同士の間の位相差に基づいて、上記回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間に作用する、この静止部材の中心軸に対し径方向にオフセットした位置から入力されたアキシアル荷重(若しくはこのアキシアル荷重に基づいて発生したモーメント)を算出可能としている。但し、この特許文献3に記載された従来構造の場合も、上述した特許文献1〜2に記載された発明と同様に、予圧を付与されていない場合には、アキシアル荷重を精度良く測定できない。更に、上記特許文献3に記載された従来構造の場合には、上記エンコーダの被検出面の直径が小さくなる程、上記位相差の検出誤差に対する、上記アキシアル荷重(若しくはモーメント)の測定精度の悪化率が大きくなる。この為、上記特許文献3に記載された従来構造は、四輪自動車の車輪用の回転支持装置の様に、外径寸法が比較的大きく、組み付けるエンコーダの被検出面の直径も比較的大きい回転支持装置に適用する場合には、上記アキシアル荷重(若しくはモーメント)を精度良く測定できるが、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、外径寸法が比較的小さく、組み付けられるエンコーダの被検出面の直径も小さくならざるを得ない回転支持装置に適用する場合には、上記外力を精度良く測定するのが難しくなる可能性がある。
[先発明構造に就いて]
上述の様な事情に鑑みて特願2007−116743には、図4〜15に示す様な回転支持装置の状態量測定装置(先発明装置)が開示されている。図4〜6は、この先発明装置の第1例として、自動二輪車の車輪(従動輪である前輪)1をフロントフォーク2、2に対し回転自在に支持する為の回転支持装置に先発明を適用した場合に就いて示している。上記両フロントフォーク2、2の下端部にその両端部を結合固定した、使用時にも回転しない静止部材である軸部材3の中間部周囲に、その外周面に上記車輪1を支持固定した状態で、使用時にこの車輪1と共に回転する回転部材であるハブ4を、1対の転がり軸受5、5を介して回転自在に支持している。これら両転がり軸受5、5は、上記軸部材3の外周面と上記ハブ4の内周面との間に存在する円筒状空間の両端寄り部分に設けられており、上記軸部材3に外嵌固定した内輪6、6と、上記ハブ4に内嵌固定した外輪7、7とを、それぞれ複数個の転動体(玉)8、8を介して、互いに同心に且つ相対回転自在に組み合わせて成る。
又、上記両内輪6、6の軸方向の位置決めを図る為に、上記軸部材4の中間部に外嵌固定した円管状の間座9と、この軸部材4の両端寄り部分に外嵌固定した1対の抑え環10、10とにより、それぞれ上記両内輪6、6を軸方向両側から挟持している。又、上記両外輪7、7の軸方向の位置決めを図る為に、上記ハブ5の内周面の両端寄り部分に形成した段差面11、11に、上記両外輪8、8の互いに対向する側面を、それぞれ次述するエンコーダ13、13を構成する芯金14、14を介して突き当てている。尚、先発明装置の場合、上記両転がり軸受5、5を構成する各転動体(玉)の予圧に関しては、付与しても、或いは付与しなくても良いとされている。又、上記両抑え環10、10の外周面と上記ハブ4の両端部内周面との間に、それぞれシールリング12、12を設けて、上記円筒状空間の両端開口部を密閉している。
又、上記各外輪8、8の中間部乃至一端部(互いに対向する側の端部)に形成した小径段部16、16に、それぞれ上記各エンコーダ13、13を構成する芯金14、14を、上記各外輪8、8と同心に外嵌固定している。又、上記間座9の両端寄り部分に、それぞれ2個ずつのセンサ19A1 、19A2 (19B1 、19B2 )を、断面L字形で全体を円環状に構成した支持部材20、20を介して支持固定している。そして、この状態で、上記両エンコーダ13、13の被検出面に、それぞれ上記2個ずつのセンサ19A1 、19A2 (19B1 、19B2 )の検出部を対向させている。
このうちの両エンコーダ13、13はそれぞれ、上記芯金14と、エンコーダ本体15とを備える。このうちの芯金14は、磁性金属板により断面L字形で全体を円環状に構成しており、円筒部17と、この円筒部17の端部から径方向内方に直角に折れ曲がった円輪部18とを備える。又、上記エンコーダ本体15は、永久磁石製で全体を円輪状に構成しており、上記円輪部18の側面(軸方向に関して上記円筒部17と反対側の側面)の径方向内半部に、全周に亙り添着固定している。被検出面である、上記エンコーダ本体15の側面(上記円輪部18と反対側の側面)には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界は、上記被検出面の幅方向(径方向)に対して平行にしている。即ち、上記S極とN極との境界の位相は、上記被検出面の幅方向に関して変化させていない。又、上記両エンコーダ13、13同士で、上記被検出面に設けるS極とN極との円周方向の配置のピッチを、互いに等しくしている。
上述の様に構成する両エンコーダ13、13は、それぞれの芯金14、14の円筒部17、17を、上記各外輪8、8の小径段部16、16に外嵌固定(上記ハブ4の両端寄り部分に内嵌)する事により、上記各外輪8、8に対し支持固定している。これと共に、それぞれの芯金14、14の円輪部18、18の径方向外半部を、上記各外輪8、8の側面と上記ハブ4の内周面の両端寄り部分に形成した段差面11、11との間に挟持する事により、軸方向の位置決めを図っている。尚、図6の(A)は、軸受A(図5の左側の転がり軸受5)側のエンコーダ本体15の被検出面と、この被検出面にそれぞれの検出部を対向させた2個のセンサ19A1 、19A2 とを、同じく(B)は、軸受B(図5の右側の転がり軸受5)側のエンコーダ本体15の被検出面と、この被検出面にそれぞれの検出部を対向させた2個のセンサ19B1 、19B2 とを、それぞれ図5の軸方向右側(+y側)から見た投影図である(後述する図7〜13に就いても同様)。この図6に示す様に、本例の場合には、上述の様にして両エンコーダ13、13を回転支持装置に組み付けた状態で、これら両エンコーダ13、13の被検出面に存在するS極とN極との円周方向の配置の位相を、これら両エンコーダ13、13同士で互いに一致させている。
又、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 の検出部にはそれぞれ、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。そして、互いに直交するx軸、y軸、z軸から成る三次元直交座標系のうち、y軸を上記軸部材3の中心軸とし、z軸を上下方向軸とし、x軸を前後方向軸とした場合に、上記軸部材3と上記ハブ4との間に外力が作用していない中立状態で、上記図6に示す様に、上記両エンコーダ13、13の被検出面のうち、x軸上で径方向反対側となる2個所位置(θ=90度、270度の位置)にそれぞれ1個ずつ、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 の検出部を対向させている。尚、上記図6のうち、上記被検出面の手前側に各センサ19A1 、19A2 が位置する(A)では、これら各センサ19A1 、19A2 を黒丸で、上記被検出面の奥側に各センサ19B1 、19B2 が位置する(B)では、これら各センサ19B1 、19B2 を白丸で、それぞれ表している(後述する図7〜13に就いても同様)。
又、前記間座9の軸方向中央部の上面には、演算器21を支持固定している。又、上記軸部材3の上面の軸方向中間部乃至一端部(図5の右端部)には、キー溝状の溝部22を設けている。これと共に、上記間座9の上端部で、上記溝部22の他端部(図5の左端部)と整合する部分に、当該部分を径方向に貫通する通孔23を設けている。そして、上記演算器21に接続した図示しない各種ケーブル{例えば、上記演算器21による、後述する変位、傾き、荷重、モーメント等の演算結果を表す信号や、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 のうちの少なくとも1個のセンサのパルス波形信号(スリップ率制御用の信号)を、ABSコントローラに送信する信号ケーブル、並びに、上記演算器21に電力を供給する電源ケーブル等}を、上記通孔23及び上記溝部22を通じて外部に引き出し、車体側の各種装置(例えば、ABSコントローラ、並びに、電源装置等)に接続できる様にしている。
上述の様に構成する先発明の回転支持装置の状態量測定装置の場合、軸受A側のエンコーダ13にz軸方向の変位zA が生じる事に伴って、2個のセンサ19A1 、19A2 の出力信号の位相差が変化し、軸受B側のエンコーダ13に同方向の変位zB が生じる事に伴って、2個のセンサ19B1 、19B2 の出力信号の位相差が変化する。これに対し、それぞれのエンコーダ13、13にy軸方向の変位yが生じても、各被検出面と各検出部との間隔が変化するだけで、上記各位相差は変化しない。更に、それぞれのエンコーダ13、13にx軸方向の変位xが生じても、やはり上記各位相差は変化しない。従って、上記先発明の回転支持装置の状態量測定装置の場合には、これら各位相差に基づいて、それぞれのエンコーダ13、13のz軸方向の変位zA 、zB を検出できる為、上記ハブ4の中心(上記両エンコーダ13、13間の幾何中心)Oの変位zと、このハブ4のx軸回りの傾きφx を求める事ができる。
具体的には、上記各エンコーダ13、13の被検出面のピッチ円直径(PCD)をdとし、これら各被検出面の全周に配置するS極とN極との対の数(1回転当たりの上記各センサの出力信号のパルス数)をnとし、上記各被検出面同士の間隔(スパン)をLとし(これらd、n、Lの意味に就いては、以降の各例に於いても同様)、上記2個のセンサ19A1 、19A2 の出力信号のパルスエッジ時間差Δt(位相差)をパルス周期Tで除した値Δt/T(位相差比)をεA1-A2 とし、上記2個のセンサ19B1 、19B2 の出力信号の位相差比をεB1-B2 と定義すると、上記ハブ4の中心Oの変位zと、このハブ4の傾きφx とは、それぞれ次の(1)〜(2)式で表される。
Figure 2009092491
Figure 2009092491
従って、これら(1)〜(2)式に上記両位相差比εA1-A2 、εB1-B2 を代入し、これら(1)〜(2)式を演算器21に計算させる事により、上記ハブ4の中心Oの変位zと、このハブ4の傾きφx とを求める事ができる。
又、自動二輪車用の回転支持装置の場合、上記ハブ4の中心Oの変位zと、このハブ4と前記軸部材3との間に作用するz軸方向のラジアル荷重Fzとの間、並びに、このハブ4の傾きφx と、このハブ4と上記軸部材3との間に作用する、車輪を構成するタイヤの接地面から入力されるy軸方向のアキシアル荷重Fy(若しくはこのアキシアル荷重Fyに基づいて発生するx軸回りのモーメントMx)との間には相関関係が成立する。この理由は、本例の様な、予圧が付与されていない回転支持装置の場合、1対の転がり軸受5、5(軸受A、B)のラジアル隙間がアキシアル隙間に比べて小さい事、並びに、通常は、これら両転がり軸受5、5に車体重量等に基づくラジアル荷重Fzが作用している事から、上記両エンコーダ13、13のラジアル変位が、上記ラジアル荷重Fz及び上記アキシアル荷重Fy(モーメントMx)と無関係には変動しにくくなる為である。従って、本例の場合には、上記演算器21により、上記ハブ4の中心Oの変位zに基づいて、上記ラジアル荷重Fzを算出できる。これと共に、上記ハブ4の傾きφx に基づいて、上記アキシアル荷重Fy(モーメントMx)を算出できる。尚、上記各相関関係は、転がり軸受ユニットの分野で広く知られている弾性接触理論等に基づいて計算により求められる他、実験(出荷時試験)によっても求められる。
尚、以上に述べた様に、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の場合には、軸受A側の2個のセンサ19A1 、19A2 の出力信号の位相差と、軸受B側の2個のセンサ19B1 、19B2 の出力信号の位相差とを測定するだけで良く、双方の側を跨いだセンサ間の位相差を測定する必要がない。この為、双方の側のエンコーダ13、13や外輪7、7を組み付ける際の回転角度位置を規制して、双方の側を跨いだセンサ間の初期位相差を所定の大きさに設定すると言った作業を行わずに済む。従って、その分だけ、組み付けを容易に行える。
図7は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第2例)を示している。本例の場合には、中立状態で、1対のエンコーダ13、13の被検出面のうち、z軸上で径方向反対側となる2個所位置(θ=0度、180度の位置)にそれぞれ1個ずつ、各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 の検出部を対向させている。言い換えれば、上述した第1例との比較で、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 の検出部を、それぞれ90度ずれた位置(90度座標変換した位置)に対向させている。この為、本例の場合には、上述した第1例の場合と同様の原理で、軸部材3に対するハブ4(図5参照)の中心Oの、x軸方向の変位xと、このハブ4のz軸回りの傾きφz とを算出できる。更に、このハブ4の中心Oの、x軸方向の変位xに基づいて、このハブ4と上記軸部材3との間に作用するx軸方向のラジアル荷重Fxを算出できる。これと共に、上記ハブ4の傾きφz に基づいて、このハブ4と上記軸部材3との間に作用するz軸回りのモーメントMzを算出できる。
図8は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第3例)を示している。本例の場合には、1対のエンコーダ13、13の被検出面に対向させるセンサ19A1 〜19A3 、19B1 〜19B3 の検出部の個数が、前述の図4〜6に示した第1例の場合と異なる。即ち、本例の場合には、中立状態で、上記1対のエンコーダ13、13の被検出面のうち、円周方向等間隔の3個所位置(θ=60度、180度、300度の位置)にそれぞれ1個ずつ、上記各センサ19A1 〜19A3 、19B1 〜19B3 の検出部を対向させている。この様に構成する本例の場合、軸部材3とハブ4との間に外力が作用して、上記両エンコーダ13、13にラジアル変位が生じると、これに伴って、上記各センサ19A1 〜19A3 、19B1 〜19B3 の出力信号の位相がずれる。ここで、この位相のずれを、位相差を1周期で除した位相差比ε(θ)で表し、上記各エンコーダ13、13のx軸方向、z軸方向のラジアル変位をそれぞれX、Zとすると、上記位相差比ε(θ)は、次の(3)式で表される。
Figure 2009092491
又、ここで、軸受A側のエンコーダ13のx軸方向、z軸方向のラジアル変位をそれぞれxA 、zA とし、軸受B側のエンコーダ13のx軸方向、z軸方向のラジアル変位をそれぞれxB 、zB とする。そして、これら各ラジアル変位xA 、zA 、xB 、zB により生じる、それぞれが2個のセンサの出力信号同士の間の位相差比である、上記両センサA2 、A1 間の位相差比εA2-A1 と、上記両センサA2 、A3 間の位相差比εA2-A3 と、上記両センサB2 、B1 間の位相差比εB2-B1 と、上記両センサB2 、B3 間の位相差比εB2-B3 とは、それぞれ上記(3)式に基づいて、次の(4)〜(7)式で表す事ができる。
Figure 2009092491
Figure 2009092491
Figure 2009092491
Figure 2009092491
これら(4)〜(7)式の関係より、上記各エンコーダ13、13のラジアル変位(xA 、zA )、(xB 、zB )は、それぞれ次の(8)〜(9)式により算出できる。
Figure 2009092491
Figure 2009092491
又、この様に各エンコーダ13、13のラジアル変位(xA 、zA )、(xB 、zB )が求まれば、上記ハブ4の中心Oの変位x、z及び傾きφx 、φz は、それぞれ次の(10)〜(13)式により算出できる。
Figure 2009092491
Figure 2009092491
Figure 2009092491
Figure 2009092491
更に、本例の場合も、上記ハブ4の中心Oのx軸方向の変位xに基づいて、このハブ4と上記軸部材3(図5参照)との間に作用するラジアル荷重Fxを、このハブ4の中心Oのz軸方向の変位zに基づいて、このハブ4と上記軸部材3との間に作用するラジアル荷重Fzを、このハブ4の傾きφx に基づいて、このハブ4と上記軸部材3との間に作用するx軸回りのモーメントMxを、このハブ4の傾きφz に基づいて、このハブ4と上記軸部材3との間に作用するz軸回りのモーメントMz(アキシアル荷重Fy)を、それぞれ算出できる。
尚、上述した第3例では、3個のセンサ19A1 〜19A3 (19B1 〜19B3 )の検出部の円周方向の配置を等間隔としたが、等間隔でなくても、具体的な配置の仕方に合わせて上記(4)〜(9)式を修正すれば、上述した変位、傾き、荷重、モーメントを求められる。
次に、図9は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第4例)を示している。本例の場合には、1対のエンコーダ13、13の被検出面に対向させるセンサ19A1 、19B1 の検出部の個数が、前述の図4〜6に示した第1例の場合と異なる。即ち、本例の場合には、中立状態で、上記1対のエンコーダ13、13の被検出面のうち、x軸上の1個所位置(θ=90度の位置)にそれぞれ1個ずつ、上記各センサ19A1 、19B1 の検出部を対向させている。
この様に構成する本例の場合には、これら両センサ19A1 、19B1 の出力信号同士の間の位相差に基づいて、軸部材3に対するハブ4(図5参照)のx軸回りの傾きφx を求められる。即ち、本例の場合には、上記軸部材3に対する上記ハブ4の傾きφx が生じる事に伴って、軸受A側のエンコーダ13と、軸受B側のエンコーダ13とが、z軸方向に関して互いに逆向きに変位する。この結果、上記両センサ19A1 、19B1 の出力信号の位相差が変化する。これに対し、上記軸部材3に対して上記ハブ4(上記両エンコーダ13、13)に変位xが生じても、上記位相差は変化しない。又、上記軸部材3に対する上記ハブ4(上記両エンコーダ13、13)に、アキシアル方向の変位y又はz軸回りの傾きφz が生じても、各被検出面と各検出部との間隔が変化するだけで、上記位相差は変化しない。又、上記軸部材3に対して上記ハブ4(上記両エンコーダ13、13)にz軸方向の変位zが生じても、上記両センサ19A1 、19B1 の出力信号の位相がそれぞれ同じ向きに同じ大きさだけ変化するだけで、上記位相差は変化しない。従って、本例の場合には、この位相差に基づいて、上記ハブ4の傾きφx を(他の方向の変位や傾きの影響を受けずに)求める事ができる。
具体的には、上記2個のセンサ19A1 、19B1 の出力信号の位相差比をεB1-A1 と定義すると、上記ハブ4の傾きφx は、次の(14)式により求める事ができる。
Figure 2009092491
更に、このハブ4の傾きφx に基づいて、上記軸部材3とこのハブ4との間に作用するアキシアル荷重Fy(又はx軸回りのモーメントMx)を精度良く算出できる。
尚、以上に述べた様に、本例の場合には、軸受A側のセンサ19A1 の出力信号と軸受B側のセンサ19B1 の出力信号との間に存在する、位相差を測定する必要がある。この為、双方の側のエンコーダ13、13や外輪7、7(図5参照)を組み付ける際の回転角度位置を規制して、上記両センサ19A1 、19B1 の出力信号の初期位相差を所定の大きさに設定する必要がある。この場合に、上記回転角度位置を規制する方法として、例えば、上記各外輪7、7に対して上記各エンコーダ13、13を、上記ハブ4に対してこれら各外輪7、7を、それぞれ所望の回転角度位置で嵌合できる様にする為のキー係合部等のガイドを設ける方法を採用できる。
次に、図10は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第5例)を示している。本例の場合には、1対のエンコーダ13、13の被検出面に対する各センサ19A1 、19B1 の検出部の対向位置が、上述した実施の形態の第4例の場合と異なる。即ち、本例の場合には、中立状態で、上記1対のエンコーダ13、13の被検出面のうち、z軸上の1個所位置(θ=180度の位置)にそれぞれ1個ずつ、上記各センサ19A1 、19B1 の検出部を対向させている。言い換えれば、上述した実施の形態の第4例との比較で、上記各センサ19A1 、19B1 の検出部を、それぞれ90度ずれた位置(90度座標変換した位置)に対向させている。この為、本例の場合には、上述した実施の形態の第4例の場合と同様の原理で、軸部材3に対するハブ4(図5参照)の、z軸回りの傾きφz を算出できる。更に、このハブ4の傾きφz に基づいて、これら軸部材3とハブ4との間に作用するz軸回りのモーメントMzを算出できる。
次に、図11は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第6例)を示している。本例の場合には、上述した先発明構造の第4例の構造と第5例の構造とを組み合わせた構造を採用している。即ち、本例の場合には、中立状態で、1対のエンコーダ13、13の被検出面のうち、x軸上の1個所位置(θ=90度の位置)と、z軸上の1個所位置(θ=180度の位置)とに、それぞれ1個ずつ、各センサ19A1 、19A2 、19B1 、19B2 の検出部を対向させている。この様に構成する本例の場合には、上述した先発明構造の第4〜5例の場合と同様の原理で、軸部材3に対するハブ4(図5参照)の、上記x軸回りの傾きφx と、上記z軸回りの傾きφz とを算出できる。更に、このハブ4の傾きφx と傾きφz とに基づいて、それぞれ上記軸部材3とこのハブ4との間に作用するアキシアル荷重Fy(モーメントMx)とモーメントMzとを算出できる。
尚、上述した第6例の場合には、上記ハブ4の中心Oにx軸方向の変位x又はz軸方向の変位zが生じる事に伴って、軸受A側の2個のセンサ19A1 、19A2 間の位相差(位相差比εA1-A2 )と、軸受B側の2個のセンサ19B1 、19B2 間の位相差(位相差比εB1-B2 )とが、それぞれ変化する。但し、これら各位相差は、上記双方の変位x、zに伴って変化する。この為、これら各位相差から、これら双方の変位x、zを分離して測定する事はできない。但し、使用状態で、これら双方の変位x、zのうちの何れか一方の変位のみが発生する用途であれば、上記各位相差から当該変位を測定する事ができる。例えば、使用状態で、上記変位xが0となる用途では、上記変位zを、次の(15)式により算出できる。
Figure 2009092491
更に、この変位zから、上記軸部材3とハブ4との間に作用する、z軸方向のラジアル荷重Fzを求める事ができる。
次に、図12は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第7例)を示している。本例の場合には、軸受B側のエンコーダ13の被検出面に対向させるセンサの個数が、前述の第1例の場合と異なる。即ち、本例の場合には、中立状態で、軸受A側のエンコーダ13の被検出面には、x軸上で径方向反対側となる2個所位置(θ=90度、270度の位置)にそれぞれ1個ずつ、各センサ19A1 、19A2 の検出部を対向させている。これに対し、軸受B側のエンコーダ13の被検出面には、x軸上の1個所位置(θ=90度の位置)にのみ、1個のセンサ19B1 の検出部を対向させている。
この様に構成する本例の場合には、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 の出力信号同士の間の位相差に基づいて、軸部材3に対するハブ4の中心O(図5参照)の、z軸方向の変位zと、このハブ4の、x軸回りの傾きφx とを求められる。即ち、本例の場合には、前述の図9に示した第4例の場合と同様、軸受A側と軸受B側との円周方向同位置に対向する2個のセンサ19A1 、19B1 間の位相差(位相差比εB1-A1 )に基づいて、上記x軸回りのハブ4の傾きφx を求められる。又、前述の第1例の場合と同様、軸受A側の2個のセンサ19A1 、19A2 間の位相差(位相差比εA1-A2 )に基づいて、軸受A側のエンコーダ13の、z軸方向の変位zA を求められる。この為、この変位zA と上記傾きφx とに基づいて、上記ハブ4の中心Oの、z軸方向の変位zを求められる。具体的には、この変位zを、次の(16)式により算出できる。
Figure 2009092491
更に、この変位zから、上記軸部材3とハブ4との間に作用する、z軸方向のラジアル荷重Fzを、上記傾きφx から、これら軸部材3とハブ4との間に作用するアキシアル荷重Fy(又はx軸回りのモーメントMx)を、それぞれ求める事ができる。
次に、図13は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第8例)を示している。本例の場合には、1対のエンコーダ13、13の被検出面に対する各センサ19A1 、19A2 、19B1 の検出部の対向位置が、上述した第7例の場合と異なる。即ち、本例の場合には、中立状態で、軸受A側のエンコーダ13の被検出面のうち、z軸上で径方向反対側となる2個所位置(θ=0度、180度の位置)にそれぞれ1個ずつ、各センサ19A1 、19A2 の検出部を対向させている。これと共に、軸受B側のエンコーダ13の被検出面のうち、z軸上の1個所位置(θ=180度の位置)に、1個のセンサ19B1 の検出部を対向させている。言い換えれば、上述した第7例との比較で、上記各センサ19A1 、19A2 、19B1 の検出部を、それぞれ90度ずれた位置(90度座標変換した位置)に対向させている。この為、本例の場合には、上述した第7例の場合と同様の原理で、軸部材3に対するハブ4(図5参照)の中心Oの、x軸方向の変位xと、このハブ4の、z軸回りの傾きφz とを算出できる。更に、このハブ4の中心Oの変位xに基づいて、上記軸部材3とこのハブ4との間に作用するラジアル荷重Fxを、上記ハブ4の傾きφz に基づいて、上記軸部材3とこのハブ4との間に作用するモーメントMzを、それぞれ求められる。
次に、図14は、先発明の回転支持装置の状態量測定装置の別例(第9例)を示している。本例の場合には、1対のエンコーダ13、13を、それぞれハブ4の軸方向両端寄り部分に内嵌固定している。又、円管状の間座9の軸方向中央部の上面には、演算器21(図4〜5参照)を設置していない。本例の場合には、この演算器21を、車体側の一部{例えば、フロントフォーク2(図5参照)の一部、或いは、ABSコントローラの近傍や、このABSコントローラの内部等}に設置している。又、本例の場合には、各センサ19A1 、19B1 に接続した図示しないケーブル(これら各センサ19A1 、19B1 の出力信号を、上記演算器21や上記ABSコントローラに送信する信号ケーブル)を、上記間座9に形成した通孔23、及び、軸部材3に形成した溝部22を通じて外部に引き出し、車体側の各種装置(例えば、上記演算器21や上記ABSコントローラ等)に接続できる様にしている。又、本例の場合には、上記両エンコーダ13、13を、予め上記ハブ4に内嵌固定する構造を採用している為、これら両エンコーダ13、13の円周方向の位相合わせを容易に行える。
尚、上述した各例の場合には、各センサの出力信号同士の間の初期位相差を0に設定している。但し、これら各センサ間の初期位相差を所定の大きさに設定すれば、使用時に、これら各センサ間で、出力信号のパルスエッジタイミングが逆転する(パルスエッジの追い越しが起こる)事を防止できる。この為、この逆転の有無を見張る事なく、上記各センサ間の位相差を正常に検出できる。更にこの場合、使用状態で、それぞれの位相が互いに一致しない、複数個のセンサの出力信号のパルス波形を利用(これら複数個のセンサの出力信号のパルス波形の逓倍処理を実施したものを利用)して、ABSによる車輪のスリップ率制御を行えば、1個のセンサの出力信号のパルス波形のみを利用してスリップ制御を行う場合に比べて、このスリップ制御を的確に行える。
又、上述した各例では、1対のエンコーダの被検出面がそれぞれ円輪状であり、各センサの検出部がこれら両被検出面に対し軸方向に対向している構造を採用したが、先発明は、1対のエンコーダの被検出面がそれぞれ円筒状であり、各センサの検出部がこれら両被検出面に対し径方向に対向している構造を採用する事もできる。例えば、何れか一方のエンコーダとセンサとの組み合わせとして、図15に示す様な、エンコーダ13aと6個のセンサ19A1 〜19A6 との組み合わせを採用する事もできる。このうちのエンコーダ13aは、全体を円筒状に構成している。そして、被検出面である外周面にS極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置すると共に、この被検出面の軸方向両半部を、それぞれ上記S極とN極との境界の位相が軸方向に対して互いに逆方向に互いに同じ角度で漸次変化する、第一、第二特性変化部24、25としている。又、上記各センサ19A1 〜19A6 のうちの1個のセンサ19A1 の検出部を上記第一特性変化部24に、別の1個のセンサ19A2 の検出部を上記第二特性変化部25で円周方向に関する位相が上記センサ19A1 と一致する部分に、残りの各センサ19A3 〜19A6 の検出部を、それぞれ上記第一特性変化部24又は上記第二特性変化部25のうち他のセンサの検出部を対向させる部分に対して円周方向に離隔した部分に、それぞれ対向させている。この様な構造を採用すれば、それぞれが上記6個のセンサ19A1 〜19A6 のうちから選択された2個のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差であって、且つ、互いに異なる2個ずつのセンサの組み合わせに関する5つの位相差に基づいて、上記エンコーダ13aの、x軸方向の変位xと、y軸方向の変位yと、z軸方向の変位zと、x軸回りの傾きφx と、z軸回りの傾きφz とを、それぞれ算出できる。
又、上述した各例では、エンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面に設ける第一特性部をS極に着磁した部分とし、第二特性部をN極に着磁した部分とする構成を採用している。但し、先発明を実施する場合には、エンコーダを単なる磁性金属板製とすると共に、このエンコーダの被検出面に設ける第一特性部を透孔(又は凹部)とし、第二特性部を柱部(又は凸部)とする構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、各センサ側に永久磁石を組み込む。
更に、上述した各例では、各センサ間の位相差に基づいてハブ4の変位や傾きを算出した後、この変位や傾きに基づいて、軸部材3とハブ4との間に作用する外力を算出する構成を採用している。但し、この外力の測定のみが目的であれば、上記変位や傾きを算出せずに、上記各センサ間の位相差に基づいて直接、上記外力を求める事もできる。この場合には、実際に外力を負荷して行う出荷時試験によって、この外力と上記各センサ間の位相差との関係を調べておき、この関係を利用する。
[先発明構造で改良が望まれる点]
上述の様な先発明に係る回転支持装置の状態量測定装置は、上記軸部材3等の静止部材と上記ハブ4等の回転部材との間に荷重が加わった場合に於ける、これら静止部材と回転部材との相対変位量を測定し、この荷重を推定する。この場合に、この荷重の測定精度を確保する面からは、前記両転がり軸受5、5として、各玉(転動体)8、8に予圧を付与したものを使用する事が好ましい。この理由は、次の通りである。上記軸部材3と上記ハブ4との間に荷重が加わった状態での、これら両部材3、4同士の相対変位量の大きさは、これら両部材3、4同士の間に設けられている上記両転がり軸受5、5の剛性に、ほぼ反比例する。又、これら両転がり軸受5、5の剛性は、上記予圧が大きくなる程大きくなる。
上記両転がり軸受5、5として、上記各玉8、8に予圧を付与しないものを使用しても、自動二輪車を含めて車輪を回転自在に支持する為の回転支持装置を構成する転がり軸受の場合、使用時に於いては、負荷圏(外輪回転型の車輪用回転支持装置の場合には下側部分)に存在する玉8、8には、予圧と同様の荷重が加わり続ける。但し、非負荷圏(同様の場合で上側乃至両側部分)に存在する玉8、8には予圧の如き荷重は加わらない。言い換えれば、非負荷圏に存在する玉8、8の転動面と、内輪6の外周面に設けた内輪軌道26又は外輪7の内周面に設けた外輪軌道27との間に正の隙間(ラジアル隙間とアキシアル隙間との一方又は双方)が存在する状態となる。この様な状態では、上記両部材3、4同士の間に加わる荷重(モーメント)の大きさ及び方向が少し変化しただけでも、これら両部材3、4同士が大きく相対変位し易い。この結果、これら両部材3、4同士の間に加わる荷重とこれら両部材3、4同士の相対変位量との関係が複雑になり、これら両部材3、4同士の間に加わる荷重を精度良く求める事が難しくなる。
これに対して、上記両転がり軸受5、5として、上記各玉8、8に予圧を付与したものを使用すれば、上記非負荷圏に関しても、これら玉8、8の転動面と内輪軌道26及び外輪軌道27との間に正の隙間が存在しない様にできる。そして、上記両部材3、4同士の間に加わる荷重の大きさ及び方向と、これら両部材3、4同士の相対変位の大きさ及び方向との関係を、予圧を付与しない場合に比べて単純化し、上記両部材3、4同士の間に加わる荷重を精度良く求め易くできる。但し、この荷重を精度良く求めるられのは、上記各玉8、8に付与された予圧が安定している事が条件となる。この予圧が、温度変化等により変化すると、上記各転がり軸受5、5の剛性が変化し、上記両部材3、4同士の相対変位の大きさ及び方向に基づく荷重の測定精度が悪化する可能性がある。
一方、自動二輪車の車輪を車体に対し回転自在に支持する為の回転支持装置を構成する1対の転がり軸受5、5は、前述の図4〜5、14に示した様に、それぞれの外輪7、7をハブ4に内嵌し、それぞれの内輪6、6を軸部材3に外嵌している。又、これら両外輪7、7は、互いに対向する軸方向端面を上記ハブ4の内周面に形成した段差面11、11に、直接又は前記芯金14、14を介して突き当てる事により、互いに近付く方向への変位を制限している。この状態で、上記両転がり軸受5、5の玉8、8に予圧を付与する為には、上記両内輪6、6を互いに近付く方向に押圧した状態のまま、これら両内輪6、6を上記軸部材3に対し固定する。この状態で上記各玉8、8に、背面組み合わせ型(DB型)の接触角と共に予圧が付与される。この状態でこの予圧が一定であれば、上記荷重の大きさ及び方向と上記相対変位の大きさ及び方向との関係を安定させて、この相対変位に基づく荷重の測定精度を良好にできる。
但し、自動二輪車の走行時には、上記軸部材3及び上記ハブ4の温度が、路面からの輻射熱や、上記両転がり軸受5、5内部の転がり抵抗に基づく発熱等によって上昇する。上記軸部材3及び上記ハブ4の材質及び温度上昇の程度が同じであれば、上記予圧は殆ど変化せず、上記荷重の測定を精度良く行える。但し、上記軸部材3は、強度及び剛性を確保する必要上、一般的には、炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄系合金により造り、上記ハブ4は、軽量化の為、アルミニウム系合金、マグネシウム合金等の軽金属により造る場合が多い。この場合、温度上昇に伴う熱膨張量は、上記軸部材3に比べて上記ハブ4が多くなり、この熱膨張量の相違に伴って、上記予圧が変化する傾向になる。具体的には、径方向(ラジアル方向)に関しては、このハブ4の内周面と上記軸部材3の外周面との間隔が広がり、予圧を低下させる傾向になる。又、軸方向に関しては、上記ハブ4に支持された1対の外輪7、7同士の間隔が広がる程度が、上記軸部材3に支持された1対の内輪6、6の間隔が広がる程度よりも著しくなる。そして、上記各玉8、8に背面組み合わせ型の接触角が付与されている場合には、軸方向(アキシアル方向)に関して予圧を増大させる傾向になる。
上述の様に、鉄系合金製の軸部材3の外周面と軽合金製のハブ4の内周面との間に設けた1対の転がり軸受5、5を構成する各玉8、8に付与する予圧は、温度上昇に伴って変化する傾向になる。又、径方向と軸方向とで、この予圧を変化させる(増減させる)傾向は互いに逆になる。但し、上記各玉8、8に付与している接触角にもよるが、自動二輪車の車輪を支持する為の回転支持装置の場合も含め、一般的な(例えば接触角が25〜45度程度の)転がり軸受5、5の場合には、径方向の寸法変化に伴って予圧が変化する程度は、軸方向の寸法変化に伴って予圧が変化する程度よりも小さくなる。この理由は、上記軸部材3と上記ハブ4との軸方向の寸法変化の差が、そのまま予圧変化に結び付くのに対して、径方向の寸法変化は、そのままは予圧変化に結び付かない為である。即ち、この径方向の寸法変化は、先ず、上記両部材3、4及び上記各軌道輪6、7を弾性変形させる事に繋がり、これら各軌道輪6、7の直径変化が、初めて上記予圧の変化に結び付く為である。言い換えれば、上記両部材3、4の径方向の寸法変化のうちのかなりの部分は、これら両部材3、4と上記各軌道輪6、7との嵌合部の締め代変化に消費され、上記予圧変化に結び付くのはその一部のみとなる。従って、温度変化に伴う、上記両内輪6、6の外径と両外輪7、7の内径との差の変化量は、上記両部材3、4の内外径の差の変化量よりも少なくなる。
これらの事から分かる様に、温度上昇時に、径方向と軸方向とで予圧を変化させる傾向が互いに逆になるとは言え、その程度は相違し、温度変化に伴う予圧変化は、軸方向寸法の伸縮に伴う変化が支配的になる。具体的には、上記両転がり軸受5、5を構成する各玉8、8に背面組み合わせ型の接触角が付与されている場合、上記両部材3、4が同じ様に温度上昇すると、軸方向に関して予圧を増大させる傾向になる。そして、この予圧増大分のうちの一部のみが、上記両部材3、4の径方向に関する寸法変化に伴う予圧低下分で相殺される。結局、温度上昇時に上記両転がり軸受5、5を構成する各玉8、8に付与されている予圧は増大する。
温度変化に伴う予圧変化量は限られており、自動二輪車を含む、各種機械装置の回転支持装置の、動トルク、耐久性を含む性能に及ぼす影響は限られている。但し、前述した先発明に係る回転支持装置の状態量測定装置の場合には、予圧変化に伴う支持剛性の変化が、そのまま測定値の誤差に結び付く。この為、この測定値の精度を確保する為には、上記予圧変化を抑えられる構造の実現が望まれる。但し、例えば、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の場合には、上記軸部材3と上記ハブ4とを同じ材質で造る事は、これら両部材3、4のうち、少なくとも何れか一方に要求される性能を犠牲にする場合がある為、避ける事が好ましい。
特開2006−133045号公報 特開2006−322928号公報 特開2007−93580号公報
本発明の回転支持装置の状態量測定装置は、上述の様な事情に鑑み、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、複列の転がり軸受装置により相対回転自在に支持される静止部材の材質と回転部材の材質とが互いに異なる場合でも、温度変化に拘らず、上記複列転がり軸受装置を構成している、各転動体に付与されている予圧の変化を抑え、上記回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間に作用する外力を精度良く測定できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の回転支持装置の状態量測定装置は、回転支持装置と、状態量測定装置とを備える。
このうちの回転支持装置は、静止側周面に1対の静止側軌道を設け、使用時にも回転しない静止部材と、回転側周面に1対の回転側軌道を設け、使用時に回転する回転部材と、これら両回転側軌道と上記両静止側軌道の間にそれぞれ複数個ずつ、それぞれ転動自在に設けられた転動体とを備える。
又、上記状態量測定装置は、上記回転部材のうち軸方向に離隔した2個所位置に支持されてこの回転部材と共に回転する1対のエンコーダと、使用時にも回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備える。
このうちの1対のエンコーダはそれぞれ、上記回転部材と同心の被検出面を有し、これら両被検出面の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させたものである。
又、上記センサ装置は、上記両エンコーダのうちの一方のエンコーダの被検出面に検出部を対向させた1乃至複数個のセンサと、他方のエンコーダの被検出面に検出部を対向させた1乃至複数個のセンサとを備えたもので、これら各センサはそれぞれ、上記両エンコーダの被検出面のうち自身の検出部を対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。
更に、上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材と上記回転部材との相対変位を求める機能を有するものである。
以上の構成は、前述した先発明に係る回転支持装置の状態量測定装置と同様である。
特に、本発明の回転支持装置の状態量測定装置は、上記両静止側軌道と上記両回転側軌道とのうちの少なくとも1個の軌道は、当該軌道をその周面に設けた静止部材又は回転側部材である相手部材に、円環状の軌道輪部材(外輪又は内輪)を嵌合する事により設けたものである。
又、上記軌道輪部材の軸方向一端面に円筒状の間座の軸方向一端面を突き当てると共に、この間座の軸方向他端面を、上記相手部材に固定の部分若しくはこの相手部材に嵌合された別の軌道輪部材に突き当てている。
そして、上記間座を構成する材料の線膨張係数と上記相手部材を構成する線膨張係数とを互いに異ならせる事により、温度変化に伴う、上記両静止側軌道と上記両回転側軌道との間に設置した上記各転動体の予圧変化を抑えている。
上述した本発明の回転支持装置の状態量測定装置を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記静止部材を、炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄系合金製の軸部材とする。そして、それぞれが静止側軌道である1対の内輪軌道をこの軸部材の外周面に、この軸部材に対する軸方向の変位を阻止した状態で、直接又は内輪を介して設ける。
又、上記回転部材を、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金等の軽合金製のハブとする。そして、それぞれが回転側軌道である1対の外輪軌道を、それぞれこのハブに内嵌された1対の外輪の内周面に形成されたものとする。言い換えれば、それぞれの内周面に外輪軌道を形成した1対の外輪を、上記ハブに内嵌支持する。
更に、上記間座を、熱膨張に伴って上記両外輪同士の間隔を広げる方向に配置する。
この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、互いに線膨張係数が異なる金属材料により造られた第一、第二の間座を、軸方向に関して互いに直列に配置する。
この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、上記第一の間座を、炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄系合金製とし、上記第二の間座を、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金等の軽合金製とする。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した発明の様に、互いに直交するx軸、y軸、z軸から成る三次元直交座標系のうちのy軸を静止部材の中心軸に一致させた場合に、前記演算器に、各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材に対する回転部材の、x軸方向の変位xと、y軸方向の変位yと、z軸方向の変位zと、x軸回りの傾きφx と、z軸回りの傾きφz とのうちの、少なくとも1つの変位若しくは傾きを算出する機能を持たせる。
又、上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、前記1対のエンコーダの被検出面をそれぞれ、次の(1)(2)のうちの何れか一方とする。
(1) 当該被検出面の特性変化の位相が当該被検出面の幅方向に対して変化していない被検出面(前述の図6〜13に記載した構造)。
(2) 当該被検出面の幅方向両半部に、使用状態でセンサの検出部が少なくとも1個ずつ対向する第一、第二両特性変化部を有し、これら両特性変化部のうちの少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相が当該被検出面の幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化している被検出面(前述の図15に記載した構造)。
又、上述の様な本発明を実施する場合に、例えば請求項7に記載した発明の様に、上記1対のエンコーダの被検出面をそれぞれ円輪状とし、上記各センサの検出部をこれら両被検出面に対し軸方向に対向させる。
或いは、請求項8に記載した発明の様に、上記1対のエンコーダの被検出面をそれぞれ円筒状とし、上記各センサの検出部をこれら両被検出面に対し径方向に対向させる。
又、上述の様な本発明を実施する場合に、例えば請求項9に記載した発明の様に、前記演算器に、自身が算出した、前記静止部材に対する前記回転部材の変位若しくは傾きに基づき、これら静止部材と回転部材との間に作用する外力を算出する機能を持たせる。
更に、上述の様な本発明を実施する場合に、例えば請求項10に記載した発明の様に、前記回転支持装置を、自動二輪車の車輪支持用の回転支持装置とする。そして、上記静止部材を、軸部材等、使用状態でこの自動二輪車の車体に支持固定される部材とし、上記回転部材を、ホイールのハブ等、上記車輪を支持固定する部材又はこの車輪の一部を構成する部材とする。
上述の様に構成する本発明の回転支持装置の状態量測定装置によれば、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、複列の転がり軸受装置により相対回転自在に支持される静止部材の材質と回転部材の材質とが互いに異なる場合でも、温度変化に拘らず、上記複列転がり軸受装置を構成している、各転動体に付与されている予圧の変化を抑えられる。そして、上記回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間に作用する外力を精度良く測定できる。
即ち、本発明の回転支持装置の状態両測定装置の場合には、軌道輪部材の軸方向一端面と相手部材に固定の部分若しくはこの相手部材に嵌合された別の軌道輪部材との間に円筒状の間座を配置している。この間座を構成する材料の線膨張係数は上記相手部材を構成する線膨張係数と異なる為、温度変化に伴う、上記相手部材の周面に設けた1対の軌道面の軸方向間隔(ピッチ)の変化量は、この相手部材の伸縮量でなく、上記間座の伸縮量により定まる。従って、この間座の材質を適正に規制し、温度変化に伴う上記両軌道面の軸方向間隔(ピッチ)の変化量を、この温度変化に伴う、静止側軌道と回転側軌道との直径の差の変化との関係で適切に規制すれば、これら両軌道間に設置した上記各転動体の予圧変化を抑えられる。例えば、請求項2〜4に記載した発明の如き具体例によれば、この予圧変化を十分に抑えられる。
又、請求項5に記載した発明の如き構成を採用すれば、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、組み付けられるエンコーダの被検出面の直径が小さくならざるを得ない、小径の回転支持装置に適用した場合でも、この回転支持装置を構成する静止部材と回転部材との間に作用する外力を精度良く測定できる。
即ち、本発明の場合には、前述した先発明の場合と同様に、前記静止部材に対し前記回転部材が変位する(1対のエンコーダが互いに異なる状態で変位する)と、これに伴って、これら両エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させた複数個のセンサの出力信号同士の間の位相差が変化する。この為、この位相差に基づいて、静止部材に対する回転部材の変位や傾きを算出できる。しかも、上記静止部材に対する上記回転部材の変位や傾きが、互いに間隔をあけて配置された1対のエンコーダの変位に反映される。この為、これら両エンコーダの被検出面の直径が小さくなる事に伴って生じる、上記各位相差の検出誤差に対する、上記変位や傾きの算出精度の悪化率の増加を十分に抑えられる。従って、自動二輪車の車輪用の回転支持装置の様に、外径寸法が比較的小さく、組み付けられるエンコーダの被検出面の直径も比較的小さくならざるを得ない回転支持装置に適用する場合でも、上記各位相差に基づいて、静止部材に対する回転部材の変位や傾きを精度良く算出できる。
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例は、次の(a) 〜(e) の構造を採用する事を前提としている。
(a) 使用時にも回転しない静止部材は、自動二輪車の車体の一部であるフロントフォーク2、2の下端部にその両端部を支持された軸部材3aで、鉄系合金製である。
(b) 使用時に回転する回転部材は、自動二輪車の前車輪のホイールの中心部に設けられた、アルミニウム系合金製のハブ4aであって、それぞれが単列深溝型(アンギュラ型でも良い)である1対の転がり軸受5、5により、上記軸部材3aの周囲に回転自在に支持されている。
(c) これら両転がり軸受5、5を構成している各玉8、8に、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。
(d) 上記両転がり軸受5、5を構成する1対の内輪6、6は上記軸部材3aの外周面の軸方向に離隔した2個所位置に、それぞれこの軸部材3aに対し軸方向への変位を阻止された状態で、外嵌固定されている。
(e) 上記両転がり軸受5、5を構成する1対の外輪7a、7b同士の間に第一、第二の外輪間座29、30を設け、これら両外輪間座29、30の線膨張係数を、上記軸部材3aを構成する鉄系合金の線膨張係数(更に、必要に応じて、上記ハブ4aを構成するアルミニウム系合金の線膨張係数)、上記両転がり軸受5、5を構成する内輪6、6及び外輪7a、7bの軸受材3a及びハブ4aに対する締め代等を含む、他の仕様との関係で適正に規制する。 本例の構造は、上記(a) 〜(e) の構造を採用する事により、温度変化に拘らず、上記両転がり軸受5、5を構成している、上記各玉8、8に付与されている予圧の変化を抑える様にしている。
以下、本例の構造に就いて、具体的に説明する。
上記軸部材3aは、それぞれが鉄系合金製である内筒31と外筒32とを嵌め合わせ固定して成る。上記両内輪6、6は、このうちの外筒32の外周面の軸方向両端寄り部分に、締り嵌めで、それぞれ上記軸部材3aに対する軸方向の変位を阻止した状態で外嵌固定している。この為に、上記両内輪6、6の軸方向内端面(軸方向中央寄りの端面)を上記外筒32の外周面の軸方向両端寄り部分に形成した外向の段差面33、33に突き当てると共に、上記両内輪6、6の軸方向外端面(軸方向両端寄りの端面)を、それぞれ抑え環10a、10bの軸方向内端面により抑え付けている。尚、これら両抑え環10a、10bのうち、一方(図1の左方)の抑え環10aの軸方向外端面は、フロントフォーク2の下端部内側面に突き当てている。更に、上記内筒31の軸方向一端部(図1の左端部)に螺着したボルト35の頭部36により、上記フロントフォーク2の下端部外側面を抑え付けている。これに対して、他方(図1の右方)の抑え環10bの軸方向外端面は、上記内筒31の一部で上記外筒32よりも突出した部分に形成した、別の段差面34に突き当てている。この構成により、前記(d) の様に上記両内輪6、6を上記軸部材3aの外周面の軸方向に離隔した2個所位置に、それぞれこの軸部材3aに対し軸方向への変位を阻止した状態で固定している。尚、状態量測定用のセンサ19A、19Bは上記外筒32の一部に、センサケース39を介して設置し、これら各センサ19A、19Bの出力信号を上記一方の抑え環10aに設けた取り出し孔37を通じて外部に取り出す様にしている。但し、この部分に関しては、前述した先発明と同様に構成できる等、本発明の特徴と関係しない為、詳しい説明は省略する。
又、前記ハブ4aはアルミニウム系合金製で、内周面の中間部一端寄り(図1の左寄り)部分に、径方向内方に突出する突条部38を、全周に亙って形成している。そして、前記両転がり軸受5、5を構成する外輪7a、7bのうち、一方(図1の左方)の外輪7aの軸方向内端面を、上記突条部38の軸方向片側面に突き当てている。これに対して、他方(図1の右方)の外輪7bは、上記ハブ4aの内周面の他端寄り(図1の右寄り)部分に、軽い締り嵌め乃至隙間嵌により内嵌している。従って上記他方の外輪7bは、少なくとも軸方向に強い力が加わった場合には、上記ハブ4aに対し軸方向に変位する。更に、上記他方の外輪7bの軸方向内端面と上記突条部38の軸方向他側面との間に、前記第一、第二の外輪間座29、30を、軸方向に関して互いに直列に配置した状態で設けている。これら両外輪間座29、30は、上記他方の外輪7bと上記突条部38との間で突っ張る。従って、これら他方の外輪7bと突条部38との間隔、延ては、上記両外輪7a、7b同士の間隔は、上記両外輪間座29、30の軸方向長さにより規制される。尚、これら両外輪間座29、30のうちの一方の間座(例えば第一の外輪間座29)は鉄系合金製とし、他方の間座(例えば第二の外輪間座30)はアルミニウム系合金製としている。
前述の様に、前記両内輪6、6を前記軸部材3aの外周面2個所位置に固定すると共に、上述の様に、上記両外輪7a、7bを上記ハブ4aの内周面2個所位置に支持した状態で、前記各玉8、8に、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。この為に、上記突条部38及び上記両外輪間座29、30の軸方向寸法の和を、付与すべき接触角及び予圧の大きさを考慮しつつ、前記両段差面33、33同士の間隔との関係で規制している。材質が異なる1対の外輪間座29、30を使用する点を除き、接触角及び予圧を付与する場合の、基本的な設計手法に就いては、一般的な背面組み合わせ型の複列玉軸受の場合と同様であるから、詳しい説明は省略する。
上述の様に構成する本例の回転支持装置の状態量測定装置は、前述した先発明に係る回転支持装置の状態量測定装置と同様にして、上記軸部材3aと上記ハブ4aとの相対変位の方向及び大きさを求め、これら両部材3a、4a同士の間に作用する力(外力)の方向及び大きさを求める事ができる。
特に、本例の回転支持装置の状態量測定装置の場合には、温度変化に伴う、鉄系合金製の上記軸部材3aとアルミニウム系合金製の上記ハブ4aとの熱膨張量の差に拘らず、前記両転がり軸受5、5を構成する各玉8、8に付与されている予圧の変化を抑えられる。そして、上記両部材3a、4a同士の間に作用する外力を精度良く測定できる。
上述の様に、温度変化に拘らず上記予圧の変化を抑えられる理由に就いて、図2〜3を参照しつつ、以下に説明する。
先ず、背面組み合わせ型の接触角を付与し、鉄系合金製の軸部材3aの外周面とアルミニウム系合金製のハブ4aの内周面との間に設けた複列アンギュラ型玉軸受の予圧が、温度上昇に伴って変化する状況に就いて、図2により説明する。
上記両部材3a、4aは、温度上昇に伴って膨張するが、それぞれの膨張量は、径方向に関しても、軸方向に関しても、アルミニウム系合金製のハブ4aの方が鉄系合金製の軸部材3aよりも大きくなる。
このうちの径方向の膨張量の差に起因して、上記予圧が低下する傾向になる。即ち、上記軸部材3aの外周面と上記ハブ4aの内周面との間隔が拡がり、前記両内輪6、6の外周面に設けた内輪軌道26、26の外径が拡がる程度に比べて、前記両外輪7a、7bの内周面に形成した外輪軌道27、27の内径が拡がる程度が著しくなり、上記予圧が低下する傾向になる。
これに対して、軸方向の膨張量の差に起因して、上記予圧が上昇する傾向になる。即ち、上記両内輪6、6同士の間隔が拡がる程度に比べて、上記両外輪7a、7b同士の間隔が拡がる程度が著しくなり、上記予圧が上昇する傾向になる。
但し、前述した通り、上記径方向の膨張量の差に起因して上記予圧が低下する程度に比べて、上記軸方向の膨張量の差に起因してこの予圧が上昇する程度が著しくなる。この為、そのままでは、温度上昇に伴う予圧の上昇分を同じく低下分で相殺し切れず、温度上昇時に前記両転がり軸受5、5を構成する各玉8、8に付与されている予圧が上昇する。この結果、上記両部材3a、4a同士の間に作用する外力の測定精度が悪化する。要するに、上記両内輪6、6同士の間に鉄系合金製の内輪間座(鉄系合金製の軸部材3aの一部でも同じ)を、上記両外輪7a、7b同士の間にアルミニウム系合金製の外輪間座(アルミニウム系合金製のハブ4aの一部でも同じ)を、ぞれぞれ挟持しただけでは、図3の(A)に示す様に、温度上昇時に於ける、上記両間座同士の膨張量の差△Lが過大になる。そして、この膨張量の差△Lに基づく、上記予圧の上昇分を、上記径方向の膨張量の差に基づくこの予圧の低下分で相殺し切れず、上述の様に予圧が上昇する。尚、図3の(A)(B)は、外輪間座及び内輪間座の温度が、20℃から80℃に上昇した場合に於ける、これら両間座の全長及び熱膨張分を表している。
これに対して本例の場合には、上記両外輪7a、7b同士の間に、鉄系合金製の第一の外輪間座29とアルミニウム系合金製の第二の外輪間座30とを、熱膨張の方向である軸方向に関して、互いに直列に配置しているので、図3の(B)に示す様に、温度上昇時に於ける、これら両外輪間座29、30と内輪間座との膨張量の差δLを小さく抑えられる。この為、この膨張量の差δLに基づく、上記予圧の上昇分を、上記径方向の膨張量の差に基づくこの予圧の低下分でほぼ相殺できて、温度上昇時にも予圧の変化を抑えられる。この結果、温度変化に拘らず、上記両部材3a、4a同士の間に作用する外力を精度良く測定できる。上記差δLの大きさは、上記両間座29、30の長さの割合を変える事により、任意に調節できる。
尚、本例の場合には、上記両外輪7a、7b同士の間に、材質が異なる第一、第二の外輪間座29、30を配置している。この理由は、特殊な合金製の間座を使用する事のコストアップや剛性の不足を避ける為である。但し、本発明を実施する場合に、必ずしも上記両外輪7a、7b同士の間に複数の外輪間座を配置する必要はない。上記図3の(B)に示す様な、内輪間座との熱膨張量の差δLを実現できる合金等の金属材料を使用し、単一の外輪間座で上記予圧の変化を抑える事もできる。
本発明は、自動二輪車の車輪用の回転支持装置に限らず、2列の転がり軸受部を有する各種の回転支持装置に適用可能である。例えば、工作機械用のスピンドル軸をハウジングの内側に回転自在に支持する回転支持装置にも適用可能である。工作機械では、熱膨張による各構成部材の寸法変化が加工精度に影響し、又、被加工物への押し当て力も加工精度に影響する。この為、スピンドル軸の変位及び傾きや、スピンドル軸に作用する外力を測定し、これらの測定値を工作機械の制御器にフィードバックする事で、高精度加工を実現できる。
本発明の実施の形態の1例を示す断面図。 温度上昇時に予圧変化に結び付く各部材の熱膨張の状態を説明する為の模式図。 外輪間座と内輪間座との熱膨張量の差を説明する為の図。 先発明の実施の形態の第1例を、自動二輪車に組み付けた状態で示す略断面図。 同じく断面図。 1対のエンコーダ本体と各センサとを、軸方向に関して同じ側から見た投影図。 先発明の実施の形態の第2例を示す、図6と同様の図。 同第3例を示す、図6と同様の図。 同第4例を示す、図6と同様の図。 同第5例を示す、図6と同様の図。 同第6例を示す、図6と同様の図。 同第7例を示す、図6と同様の図。 同第8例を示す、図6と同様の図。 同第9例を示す、図5と同様の図。 先発明を実施する場合に使用できる、エンコーダとセンサとの組み合わせの他の1例を示す斜視図。
符号の説明
1 車輪
2 フロントフォーク
3、3a 軸部材
4、4a ハブ
5 転がり軸受
6 内輪
7、7a、7b 外輪
8 玉
9 間座
10、10a、10b 抑え環
11 段差面
12 シールリング
13、13a エンコーダ
14 芯金
15 エンコーダ本体
16 小径段部
17 円筒部
18 円輪部
19A、A1 〜19A6 、19B、B1 〜19B3 センサ
20 支持部材
21 演算器
22 溝部
23 通孔
24 第一特性変化部
25 第二特性変化部
26 内輪軌道
27 外輪軌道
29 第一の外輪間座
30 第二の外輪間座
31 内筒
32 外筒
33 段差面
34 段差面
35 ボルト
36 頭部
37 取り出し孔
38 突条部
39 センサケース

Claims (10)

  1. 回転支持装置と状態量測定装置とを備え、
    このうちの回転支持装置は、静止側周面に1対の静止側軌道を設け、使用時にも回転しない静止部材と、回転側周面に1対の回転側軌道を設け、使用時に回転する回転部材と、これら両回転側軌道と上記両静止側軌道の間にそれぞれ複数個ずつ、それぞれ転動自在に設けられた転動体とを備えたものであり、
    上記状態量測定装置は、上記回転部材のうち軸方向に離隔した2個所位置に支持されてこの回転部材と共に回転する1対のエンコーダと、使用時にも回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備え、
    このうちの1対のエンコーダはそれぞれ、上記回転部材と同心の被検出面を有し、これら両被検出面の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させたものであり、
    上記センサ装置は、上記両エンコーダのうちの一方のエンコーダの被検出面に検出部を対向させた1乃至複数個のセンサと、他方のエンコーダの被検出面に検出部を対向させた1乃至複数個のセンサとを備えたもので、これら各センサはそれぞれ、上記両エンコーダの被検出面のうち自身の検出部を対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材と上記回転部材との相対変位を求める機能を有するものである回転支持装置の状態量測定装置であって、
    上記両静止側軌道と上記両回転側軌道とのうちの少なくとも1個の軌道は、当該軌道をその周面に設けた静止部材又は回転側部材である相手部材に円環状の軌道輪部材を嵌合する事により設けたものであり、
    上記軌道輪部材の軸方向一端面に円筒状の間座の軸方向一端面を突き当てると共に、この間座の軸方向他端面を、上記相手部材に固定の部分若しくはこの相手部材に嵌合された別の軌道輪部材に突き当てており、
    上記間座を構成する材料の線膨張係数と上記相手部材を構成する線膨張係数とを互いに異ならせる事により、温度変化に伴う、上記両静止側軌道と上記両回転側軌道との間に設置した上記各転動体の予圧変化を抑えた
    回転支持装置の状態量測定装置。
  2. 静止部材が鉄系合金製の軸部材であって、それぞれが静止側軌道である1対の内輪軌道がこの軸部材の外周面に、この軸部材に対する軸方向の変位を阻止した状態で設けられており、
    回転部材が軽合金製のハブであって、それぞれが回転側軌道である1対の外輪軌道が、それぞれこのハブに内嵌された1対の外輪の内周面に形成されたものであり、
    間座が、熱膨張に伴ってこれら両外輪同士の間隔を広げる方向に配置されている、
    請求項1に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  3. 互いに線膨張係数が異なる金属材料により造られた第一、第二の間座を軸方向に関して互いに直列に配置した、請求項2に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  4. 第一の間座が鉄系合金製であり第二の間座が軽合金製である、請求項3に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  5. 互いに直交するx軸、y軸、z軸から成る三次元直交座標系のうちのy軸を静止部材の中心軸に一致させた場合に、演算器は、各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材に対する回転部材の、x軸方向の変位xと、y軸方向の変位yと、z軸方向の変位zと、x軸回りの傾きφx と、z軸回りの傾きφz とのうちの、少なくとも1つの変位若しくは傾きを算出する機能を有するものである、
    請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  6. 1対のエンコーダの被検出面がそれぞれ、当該被検出面の特性変化の位相が当該被検出面の幅方向に対して変化していない被検出面と、当該被検出面の幅方向両半部に、使用状態でセンサの検出部が少なくとも1個ずつ対向する第一、第二両特性変化部を有し、これら両特性変化部のうちの少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相が当該被検出面の幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化している被検出面とのうちの、何れか一方である、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  7. 1対のエンコーダの被検出面がそれぞれ円輪状であり、各センサの検出部がこれら両被検出面に対し軸方向に対向している、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  8. 1対のエンコーダの被検出面がそれぞれ円筒状であり、各センサの検出部がこれら両被検出面に対し径方向に対向している、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  9. 演算器が、自身が算出した静止部材に対する回転部材の変位若しくは傾きに基づき、これら静止部材と回転部材との間に作用する外力を算出する機能を有する、請求項1〜8のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
  10. 回転支持装置が、自動二輪車の車輪用の回転支持装置であり、使用状態で、静止部材が自動二輪車の車体に支持固定される部材となり、回転部材が車輪を支持固定する部材又はこの車輪の一部を構成する部材となる、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載した回転支持装置の状態量測定装置。
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