JP2009092419A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、光学装置、特に、円筒外周面を有する円筒構造物を好適に測量できる光学装置に関する。
近年、コンクリート製の電柱が折れるといった事故が報告されている。原因は、架けられている電線から電柱に大きな曲げ荷重が長年に亘って作用したことによるものと考えられる。そこで、曲げ歪の大きな電柱はこれを新たな電柱に交換する作業が行われているが、電柱の曲がり具合(すなわち、曲げ歪)を正確に計測することができないという問題があった。
そこで、本発明は、電柱などの円筒構造物の状態(曲がり具合)を適正に計測できる光学装置を提供するものである。
この目的を達成するため、本発明に係る光学装置は、
(a) 本体(14)と、
(b) 対物レンズ(40)と、光軸(18)に沿って順次配置された対物レンズ(40)と、参照スケール(50)が描かれた透明板からなる投影板(46)と、接眼レンズ(48)を備え、上記光軸(18)に垂直な水平軸(X軸)を中心に上記本体(14)に回転可能に支持されており、上記光軸(18)で円筒構造物(100)の表面中央(Ps)を視準することにより上記円筒構造物(100)の両縁(102L,102R)が上記光軸(18)から等しい距離に表れた状態で上記参照スケール(50)を参照することにより上記距離に対応したスケール値(n α )を読むことができる望遠鏡(16)と、
(c) 上記光軸(18)が上記水平軸(X軸)と交差する基準点(P 0 )から上記表面中央(Ps)までの距離(L)と、上記光軸(18)が上記表面中央(Ps)を視準しているときの水平面と上記光軸(18)との間の仰角(θ)を測定する測定部(20)と、
(d) 上記望遠鏡(10)を通じて見える上記両縁(102L,102R)の間の視角(2α)と上記スケール値(n α )との関係を記憶する記憶部(36)と、
(e) オペレータが読み取った上記スケール値(n α )を入力するための入力部(22)と、
(f) 上記入力部(22)から入力された上記スケール値(n α )から上記視角(2α)を計算し、上記表面中央(Ps)に視準された上記光軸(18)上にある上記円筒構造物(100)の中心(Pc)の座標を計算する演算部(32)を備えたことを特徴とする。
(a) 本体(14)と、
(b) 対物レンズ(40)と、光軸(18)に沿って順次配置された対物レンズ(40)と、参照スケール(50)が描かれた透明板からなる投影板(46)と、接眼レンズ(48)を備え、上記光軸(18)に垂直な水平軸(X軸)を中心に上記本体(14)に回転可能に支持されており、上記光軸(18)で円筒構造物(100)の表面中央(Ps)を視準することにより上記円筒構造物(100)の両縁(102L,102R)が上記光軸(18)から等しい距離に表れた状態で上記参照スケール(50)を参照することにより上記距離に対応したスケール値(n α )を読むことができる望遠鏡(16)と、
(c) 上記光軸(18)が上記水平軸(X軸)と交差する基準点(P 0 )から上記表面中央(Ps)までの距離(L)と、上記光軸(18)が上記表面中央(Ps)を視準しているときの水平面と上記光軸(18)との間の仰角(θ)を測定する測定部(20)と、
(d) 上記望遠鏡(10)を通じて見える上記両縁(102L,102R)の間の視角(2α)と上記スケール値(n α )との関係を記憶する記憶部(36)と、
(e) オペレータが読み取った上記スケール値(n α )を入力するための入力部(22)と、
(f) 上記入力部(22)から入力された上記スケール値(n α )から上記視角(2α)を計算し、上記表面中央(Ps)に視準された上記光軸(18)上にある上記円筒構造物(100)の中心(Pc)の座標を計算する演算部(32)を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光学装置の他の形態において、
上記記憶部(36)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)の座標を記憶し、
上記演算部(32)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)を繋ぐ曲線を求めることを特徴とする。
上記記憶部(36)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)の座標を記憶し、
上記演算部(32)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)を繋ぐ曲線を求めることを特徴とする。
本発明に係る光学装置の他の形態において、
上記演算部(32)は、円筒構造物(100)の最も高い位置にある中心と最も低い位置にある中心を繋ぐ直線を求め、上記曲線と上記直線から上記円筒構造物(100)の撓み量を求めることを特徴とする。
上記演算部(32)は、円筒構造物(100)の最も高い位置にある中心と最も低い位置にある中心を繋ぐ直線を求め、上記曲線と上記直線から上記円筒構造物(100)の撓み量を求めることを特徴とする。
本発明に係る光学装置の他の形態において、上記演算部(32)は、上記円筒構造物(100)の撓み量を上記円筒構造物(100)の許容撓み量と比較することを特徴とする。
このような光学装置によれば、電柱や円柱などの円筒(円柱)の状態(撓み等)を正確且つ迅速に計測できる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る光学装置及びそれを用いた円筒構造物の測量方法を説明する。なお、本件特許出願において、「光学装置」は、望遠鏡、望遠鏡を含む視準装置、視準機能と測距機能を備えた測量装置を含む。「円筒構造物」は、円筒の外周面を有する構造物、例えば、電柱、建築物又は工作物の円柱を含む。円筒は、同一の外径を有する必要はなく、場所によって外径が異なる円筒構造(例えば、円錐形、円錐台形状、瓢箪形)も含む。また、円筒構造物は、通常の状態で鉛直方向に向けられている必要はなく、斜め又は水平方向に向けられている場合も有り得る。ただし、発明の理解を容易にするために、以下の説明では、円柱の一例として電柱を示し、その電柱の状態(曲がり具合)を測量する場合を説明する。
《1−1:測量装置》
図1は、本発明に係る光学装置を具体化したレーザ測量装置(トータルステーション)10を示す。測量装置10は、通常の測量装置と同様に、図示しない三脚に着脱自在に連結されて固定される基台12と、垂直軸(Z軸)を中心として回転可能に基台12に連結された本体14と、水平軸(X軸)を中心として回転可能に本体14に連結された望遠鏡16を備えている。測量装置10は、3つの軸−垂直軸(Z軸)、水平軸(X軸)、および望遠鏡16の中心軸である光軸18に一致するY軸−が交叉する基準点(基準座標又は機械座標)P0と、望遠鏡16によって視準された物体(図示せず)との距離を測定するとともにその測定時における望遠鏡16の仰角(水平軸Xに対する光軸18の角度)を測定する計測手段又は計測部(図2に符号20で示されている。)を有する。実施の形態では、測量装置10は、測量に必要なデータを入力するための入力部22と、測量結果等を表示する表示部24、入力部22から入力されたデータや測量結果のデータを他の装置(例えば、コンピュータ28)に出力する出力部26を有する。
図1は、本発明に係る光学装置を具体化したレーザ測量装置(トータルステーション)10を示す。測量装置10は、通常の測量装置と同様に、図示しない三脚に着脱自在に連結されて固定される基台12と、垂直軸(Z軸)を中心として回転可能に基台12に連結された本体14と、水平軸(X軸)を中心として回転可能に本体14に連結された望遠鏡16を備えている。測量装置10は、3つの軸−垂直軸(Z軸)、水平軸(X軸)、および望遠鏡16の中心軸である光軸18に一致するY軸−が交叉する基準点(基準座標又は機械座標)P0と、望遠鏡16によって視準された物体(図示せず)との距離を測定するとともにその測定時における望遠鏡16の仰角(水平軸Xに対する光軸18の角度)を測定する計測手段又は計測部(図2に符号20で示されている。)を有する。実施の形態では、測量装置10は、測量に必要なデータを入力するための入力部22と、測量結果等を表示する表示部24、入力部22から入力されたデータや測量結果のデータを他の装置(例えば、コンピュータ28)に出力する出力部26を有する。
図2は、測量装置10の構成を機能の観点から表したブロック図である。図示するように、測量装置10は制御部30を有する。制御部30は、計測部20、入力部22、表示部24、出力部26と電気的に接続されており、後に詳細に説明するように、これら計測部20、入力部22、表示部24、出力部26を総合的に制御する。制御部30は、電柱の中心座標を演算する演算部32、電柱の曲げ破壊に対する危険度を判断する判定部34、及びそれらの演算に必要なプログラムやデータを格納する記憶部36を有する。その他、図示しないが、測量装置10は、測量に必要な構成要素、例えば、整準器、測角部などを有する。
《1−2:望遠鏡》
図3は、望遠鏡16の概略構成を示す。図示するように、望遠鏡16は、鏡筒内に、物体側から測量オペレータ側(図の左側から右側)に向かって、光軸18に沿って順番に、対物レンズ40、合焦レンズ42、正立プリズム44、焦点板(投影板)46、接眼レンズ48を備えており、視準された物体像(例えば、クラック像)が対物レンズ40、合焦レンズ42、正立プリズム44を介して焦点板46に結像され、それにより物体像が接眼レンズ48を介してオペレータによって拡大観察されるようになっている。
図3は、望遠鏡16の概略構成を示す。図示するように、望遠鏡16は、鏡筒内に、物体側から測量オペレータ側(図の左側から右側)に向かって、光軸18に沿って順番に、対物レンズ40、合焦レンズ42、正立プリズム44、焦点板(投影板)46、接眼レンズ48を備えており、視準された物体像(例えば、クラック像)が対物レンズ40、合焦レンズ42、正立プリズム44を介して焦点板46に結像され、それにより物体像が接眼レンズ48を介してオペレータによって拡大観察されるようになっている。
《1−3:焦点板および参照スケール》
図4は、焦点板46に描かれている参照スケール50を示す。参照スケール50は、光軸18を中心として描かれた複数の同心円51を有する。以下の説明では、光軸18からn番目にある円を符号51(n)で表す。本実施形態では、複数の同心円51は、光軸18から一定の間隔をあけて形成されているが、隣接する同心円51の間の距離は一定である必要はない。また、実施形態では、5本ごとに円51を描く線が太くしてあるが、すべての円の線幅は同一であってもよい。
図4は、焦点板46に描かれている参照スケール50を示す。参照スケール50は、光軸18を中心として描かれた複数の同心円51を有する。以下の説明では、光軸18からn番目にある円を符号51(n)で表す。本実施形態では、複数の同心円51は、光軸18から一定の間隔をあけて形成されているが、隣接する同心円51の間の距離は一定である必要はない。また、実施形態では、5本ごとに円51を描く線が太くしてあるが、すべての円の線幅は同一であってもよい。
本発明では、図5に示すように、焦点板46に投影された電柱像102の左右両縁102L、102Rが光軸18から等距離に現れるように望遠鏡16を設定した状態で光軸18から両縁102L、102Rに下ろした垂線の長さをスケール値nαとする。このスケール値nαは、図示するように、望遠鏡16で電柱100を視準したときの電柱100の視角(2α)に対応している。
図5に示す例では、電柱像102の左右両縁102L、102Rが「7番目」の円51(7)と完全に一致している。したがって、スケール値nαは「7」であり、そのスケール値は視角(2α)に対応している。しかし、電柱像102の左右両縁102L、102Rが完全に円51と一致していることは稀である。例えば、左右両縁102L、102Rが「7番目」の円51(7)と「8番目」の円51(8)のちょうど中間に位置している場合、スケール値nαは「7.5」である。
図5は鉛直状態にある電柱100の電柱像102を示しているが、電柱100が傾いていれば、図6に示すように、焦点板46に表れる電柱像102も傾いている。この場合、上述と同様に、傾いている電柱像102の左右両縁102L、102Rが光軸18から等距離にあるように望遠鏡16を調整した状態で光軸18から左右両縁102L、102Rに下ろした垂線の長さをスケール値nαとする。図示する例では、左右両円縁102L、102Rは円51(7)、52(8)の間にあるため、これらの円を参照して読み取られるスケール値nαは「7.2」である。
スケール値nαと視角(2α)の関係は、関数又はテーブルの形で記憶部36に記憶されている。したがって、例えば、入力部22を通じてオペレータがスケール値nαを入力すると、演算部32は記憶部36に記憶されている関数又はテーブルを参照して視角(2α)を計算する。
《1−4:計測部》
図2に示すように、計測部20は、望遠鏡16で視準された物体と基準座標P0との斜距離を計測する測距部52と、望遠鏡16の仰角(θ)〔光軸18が水平面となす角度〕と方位角(β)〔光軸18が特定方位又は特定の水平方向となす角度〕を計測する測角部54を有する。図7に示すように、測距部52は、レーザ光56を出力する、例えばレーザダイオードなどの発光部(レーザ装置)58と、物体からのレーザ反射光を受光する受光部60と、レーザ光56が発射されてから受光されるまでの時間をもとに、物体から基準点P0までの距離を算出する演算部62と、発光部58から出射されたレーザ光56を望遠鏡16の光軸18に沿って物体に案内すると共に光軸18に沿って物体から帰ってくるレーザ光56を受光部60に案内する光学系64を有する。図示するように、光学系64の一部を構成するプリズム66が望遠鏡16の内部に配置されており、これによりレーザ光56の進路が望遠鏡16の光軸18と一致させてある。なお、レーザ測距部20における距離計算は、発光から受光までの時間を利用する方法に限るものでなく、例えば、両者の位相差から距離を求めることもできる。
図2に示すように、計測部20は、望遠鏡16で視準された物体と基準座標P0との斜距離を計測する測距部52と、望遠鏡16の仰角(θ)〔光軸18が水平面となす角度〕と方位角(β)〔光軸18が特定方位又は特定の水平方向となす角度〕を計測する測角部54を有する。図7に示すように、測距部52は、レーザ光56を出力する、例えばレーザダイオードなどの発光部(レーザ装置)58と、物体からのレーザ反射光を受光する受光部60と、レーザ光56が発射されてから受光されるまでの時間をもとに、物体から基準点P0までの距離を算出する演算部62と、発光部58から出射されたレーザ光56を望遠鏡16の光軸18に沿って物体に案内すると共に光軸18に沿って物体から帰ってくるレーザ光56を受光部60に案内する光学系64を有する。図示するように、光学系64の一部を構成するプリズム66が望遠鏡16の内部に配置されており、これによりレーザ光56の進路が望遠鏡16の光軸18と一致させてある。なお、レーザ測距部20における距離計算は、発光から受光までの時間を利用する方法に限るものでなく、例えば、両者の位相差から距離を求めることもできる。
《1−5:入力部》
図8に示すように、入力部22は、複数のキー、例えばファンクションキー68、テンキー70、カーソル移動キー72、エンターキー74を有する。ここで、ファンクションキー68は、後述する計測の実行を指示するために利用される。また、テンキー70は、焦点板46の参照スケール50から読み取ったスケール値nαを入力するために利用される。
図8に示すように、入力部22は、複数のキー、例えばファンクションキー68、テンキー70、カーソル移動キー72、エンターキー74を有する。ここで、ファンクションキー68は、後述する計測の実行を指示するために利用される。また、テンキー70は、焦点板46の参照スケール50から読み取ったスケール値nαを入力するために利用される。
《1−6:表示部》
図1に戻り、表示部24は液晶ディスプレイを有する。液晶ディスプレイには、計測部20で測定された数値(例えば、距離、仰角、方位角)、テンキー70を介して入力されたスケール値nα、演算部32の演算結果等の情報が表示される。
図1に戻り、表示部24は液晶ディスプレイを有する。液晶ディスプレイには、計測部20で測定された数値(例えば、距離、仰角、方位角)、テンキー70を介して入力されたスケール値nα、演算部32の演算結果等の情報が表示される。
《1−7:出力部》
出力部26は、表示部24に表示される種々の情報(測定結果等)、また表示部24に表示されない種々の情報(例えば、測量装置が記憶している測量データ等)を、そこに接続されたコンピュータ28に出力する。
出力部26は、表示部24に表示される種々の情報(測定結果等)、また表示部24に表示されない種々の情報(例えば、測量装置が記憶している測量データ等)を、そこに接続されたコンピュータ28に出力する。
《2−1:中心座標の演算》
図9に示すように、測量装置10を用いて、電柱100の各高さにおける中心点をつなぐ中心軸110の座標を得る方法について説明する。まず、座標演算の基本的な考えについて説明する。なお、以下の説明を簡単にするため、図10に示すように、電柱100の各断面中心はZ軸上に存在するものと仮定する(すなわち、x軸と直交するy軸に関する中心座標値yは「0」と仮定する。)。
図9に示すように、測量装置10を用いて、電柱100の各高さにおける中心点をつなぐ中心軸110の座標を得る方法について説明する。まず、座標演算の基本的な考えについて説明する。なお、以下の説明を簡単にするため、図10に示すように、電柱100の各断面中心はZ軸上に存在するものと仮定する(すなわち、x軸と直交するy軸に関する中心座標値yは「0」と仮定する。)。
図9に示すように、望遠鏡16で電柱100の上部を視準した場合を考える。このとき、図11(a)に示すように、光軸18が視準された電柱の表面中央点Ps(すなわち、図5,6に示すように、電柱100の左右両縁102L,102Rが光軸18から等距離の位置にあるように望遠鏡16が調整されている状態で光軸18上に現れる電柱100の表面部)と、光軸18の延長上にある電柱100の中心点Pcは、以下の数式1,2で示す座標を異なるx座標、z座標を有する。
図9に示すように、電柱は上方に向かって次第に径が小さくなるように作られているが、中央点Psと中心点Pcのz座標(高さ)の差は最大でも約十数センチメートルであると考えられるので、中央点Psを含む水平面上における電柱断面の径(半径r)と中心点Pcを含む水平面上における電柱断面の径(半径r)は等しいものとする。
図11(b)は、光軸18を含み水平面と仰角θをなす平面上に現れる電柱100の横断面104と、中央点Ps又は中心点Pcを含む水平面上に現れる電柱100の横断面106を示す。図示するように、断面106は半径rの円形であるが、断面104は楕円(長軸長さ2r’、短軸長さ2r)である。
この場合、図11(b)を参照すると、楕円断面104の長軸の長さを表す長軸半径r’と、 基準点P0と中央点Psまでの斜距離Lと、断面104、06の短軸半径rと、焦点板46に現れた電柱像102の視角αは、以下の数式3の関係を有する。
したがって、数式5で得られる半径rを数式2に代入することにより、光軸18上にある電柱100の中心点Pcの座標Pci(xi、zi)が求まる。
《2−2:制御部の処理》
図12を参照して制御部30の処理を説明する。
図12を参照して制御部30の処理を説明する。
ステップS101:入力部22の中心軸座標測定モードキー(ファンクションキー)をオンする。これにより、制御部30は、そのオン信号に基づいて、中心軸座標測定モードを開始する。
ステップS102:電柱100の測定位置を視準する(図9参照)。このとき、図5,6に示すように、電柱100の中心点Pcが光軸18上に位置するように、すなわち、電柱100の左右両縁102L,102Rが光軸18から等距離に位置するように、望遠鏡16を調整する。
ステップS103:入力部22の測距キー(ファンクションキー)をオンする。制御部30は、そのオン信号に基づいて測距部52を駆動し、基準点P0から光軸18上にある電柱中央点Psまでの距離Lを測定する。測定された距離Lは記憶部36に記憶される。また、制御部30は、測角部54を駆動し、仰角θと方位角βを測定する。測定された距離L、仰角θ、方位角βは、記憶部36に記憶される。
ステップS104:オペレータがスケール値nαを読み取る。読み取ったスケール値nαは、入力部22のテンキー70を使って入力される。
ステップ105:演算部32は、入力されたスケール値nαに対応する関数又はテーブルを参照して視角(2α)を計算する。計算された視角αは、記憶部36に記憶される。
ステップ106:演算部32は、記憶部36から距離L、仰角θ、視角αを読み出すとともに、記憶部36に記憶されている数式2を利用して、光軸18上にある中心点Pcの座標を計算する。計算された中心点Pcの座標は記憶部36に記憶される。
ステップS107:ステップ102〜106の処理を、電柱100の複数の箇所(例えば、10〜20箇所)について実行する。
ステップS108:中心点座標の読取が終了すると、演算部32は、記憶部36に記憶されている電柱100の複数の中心点座標を読み出し、これら複数の中心点座標をつなぐ曲線の関数(三次元の曲線関数)を求める。
ステップS109:演算部32は、記憶部36に記憶されている、最も高い位置の中心点座標と最も低い位置の中心点座標をつなぐ直線の関数を求める。
ステップS110:演算部は、ステップS108で求めた曲線関数とステップS109で求めた直線関数から、曲線(すなわち、電柱)の撓み量を求める。
ステップS111:判定部34は、記憶部36に記憶されている電柱の許容撓み量と、ステップS110で求めた撓み量を比較し、電柱が許容撓み量を超えて撓んでいるか否か判断する。電柱100の撓み量が許容撓み量を超えている場合、必要な警告を電柱100の固有データとして保存してもよい。
このように、本発明によれば、電柱の各高さにおける中心点の座標及びそれら中心点
の座標を繋いだ曲線及び電柱の撓み量を容易に得ることができる。また、電柱が傾いている場合でも、焦点板に形成されている参照スケールを用いて容易に、傾いた電柱の中心点を視準できる。そのため、極めて正確に電柱の撓み及び寿命を判定できる。
の座標を繋いだ曲線及び電柱の撓み量を容易に得ることができる。また、電柱が傾いている場合でも、焦点板に形成されている参照スケールを用いて容易に、傾いた電柱の中心点を視準できる。そのため、極めて正確に電柱の撓み及び寿命を判定できる。
なお、以上の説明では、発明の理解を容易にするために、水平面上でx軸と直交するy軸方向の座標は無視したが、上述の数式に方位角βの要素を加えて変形した数式を用いることによって、任意の方向の変形を容易に求めることができる。
また、測距手段は、レーザを用いた測距部に限るものでなく、例えば超音波を利用した超音波測距部であってもよい。
さらに、上記実施形態では、焦点板に参照スケールを設けたが、オペレータが接眼レンズを介して物体像と参照スケールを鮮明に見ることができれば、例えば、光軸方向に関して焦点板の前後で焦点深度の範囲内にガラスなどの透明板(投影板)を配置し、この透明板に参照スケールを描いてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、参照スケールは光軸を中心として同心的に配置された複数の円である必要はなく、図13に示すように、望遠鏡16の光軸18を中心とする複数の円弧51’を光軸18に対して左右対称に有するものであってもよい。この場合、円弧51’を設ける範囲(角度)Sは、30〜90度、好ましくは45〜60度である。
10:測量装置、12:基台、14:本体、16:望遠鏡、18:光軸、20:計測部(計測手段)、22:入力部、24:表示部、26:出力部、28:コンピュータ、30:制御部、32:演算部、34:判定部、36:記憶部、40:対物レンズ、42:合焦レンズ、44:正立プリズム、46:焦点板(投影板)、48:接眼レンズ、50:参照スケール、51:円、51:円弧、100:電柱、102:電柱像。
Claims (4)
- (a) 本体(14)と、
(b) 光軸(18)に沿って順次配置された対物レンズ(40)と、参照スケール(50)が描かれた透明板からなる投影板(46)と、接眼レンズ(48)を備え、上記光軸(18)に垂直な水平軸(X軸)を中心に上記本体(14)に回転可能に支持されており、上記光軸(18)で円筒構造物(100)の表面中央(Ps)を視準することにより上記円筒構造物(100)の両縁(102L,102R)が上記光軸(18)から等しい距離に表れた状態で上記参照スケール(50)を参照することにより上記距離に対応したスケール値(nα)を読むことができる望遠鏡(16)と、
(c) 上記光軸(18)が上記水平軸(X軸)と交差する基準点(P0)から上記表面中央(Ps)までの距離(L)と、上記光軸(18)が上記表面中央(Ps)を視準しているときの水平面と上記光軸(18)との間の仰角(θ)を測定する測定部(20)と、
(d) 上記望遠鏡(10)を通じて見える上記両縁(102L,102R)の間の視角(2α)と上記スケール値(nα)との関係を記憶する記憶部(36)と、
(e) オペレータが読み取った上記スケール値(nα)を入力するための入力部(22)と、
(f) 上記入力部(22)から入力された上記スケール値(nα)から上記視角(2α)を計算し、上記表面中央(Ps)に視準された上記光軸(18)上にある上記円筒構造物(100)の中心(Pc)の座標を計算する演算部(32)を備えたことを特徴とする光学装置。 - 上記記憶部(36)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)の座標を記憶し、
上記演算部(32)は上記円筒構造物(100)の複数の中心(Pc)を繋ぐ曲線を求めることを特徴とする請求項1の光学装置。 - 上記演算部(32)は、円筒構造物(100)の最も高い位置にある中心と最も低い位置にある中心を繋ぐ直線を求め、上記曲線と上記直線から上記円筒構造物(100)の撓み量を求めることを特徴とする請求項2の光学装置。
- 上記演算部(32)は、上記円筒構造物(100)の撓み量を上記円筒構造物(100)の許容撓み量と比較することを特徴とする請求項3の光学装置。
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