JP2009091938A - 水素生成システムを備えた車両 - Google Patents

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Atsushi Ota
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Abstract

【課題】水素用ポンプを駆動する機会あるいは駆動負荷を極力低減する。
【解決手段】エンジン1の排気通路11に、排気ガス浄化触媒12と、有機ハイドライトを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料に分離するリアクタ13とが配設される。リアクタ13で分離された水素が、水素用ポンプ23によって水素タンク25に供給される。エンジン1に対する水素の供給経路として、水素タンク25内の水素供給用となる第1燃料経路31と、リアクタ13で分離された水素を水素用ポンプ23および水素タンク25をバイパスして直接エンジン1に供給する第2燃料経路71とが設けられる。バイパス通路71の接続された制御弁72の開閉制御によって、第1燃料経路31または第2燃料経路71のいずれか一方からエンジン1に対して水素が供給される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素生成システムを備えた車両に関するものである。
最近のエンジン、特に自動車用エンジンでは、排気ガスをより十分に浄化することが要求され、このような観点から、エンジンに供給する燃料として水素を使用する水素エンジンが注目されている。このような中、水素を多量かつ安全に貯蔵できしかも水素吸蔵合金による貯蔵方法に比して軽量ですむことから、有機ハイドライトが注目されている。すなわち、有機ハイドライトを、リアクタによって吸熱反応させることによって水素と脱水素燃料とに分離して、分離された水素を燃料としてエンジンに供給することが考えられている。上記有機ハイドライトを水素と脱水素燃料とに分離する反応は、吸熱反応となるため、リアクタをエンジンの排気通路に配設して、排気ガスの有する高熱を利用してリアクタでの反応(水素の分離)を行わせることが行われている。特許文献1〜3には、エンジンの排気通路に、前記リアクタを配設すると共に、該リアクタの下流側において排気ガス浄化触媒を配設する構造が開示されている。また、上記各特許文献においては、リアクタによって分離された水素を一旦水素タンクに貯溜して、この水素タンク内の水素を燃料としてエンジンに供給するように設定されている。
特開2005−147124号公報 特開2006−104994号公報 特開2006−312910号公報
ところで、水素タンクに水素を貯溜するためには、リアクタで分離された水素を、水素用ポンプによって高圧状態にして水素タンクに供給する必要がある。しかしながら、この水素ポンプを運転するにはかなり大きなエネルギを消費することになり、水素ポンプの消費エネルギを低減することが強く要求されることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、水素用ポンプを駆動する機会あるいは駆動負荷を極力低減できるようにした水素生成システムを備えた車両を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
有機ハイドライトを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料に分離するリアクタと、該リアクタで分離された水素が燃料として供給されるエンジンとを有する水素生成システムを備えた車両であって、
水素を貯溜する水素タンクと、
前記リアクタで分離された水素を前記水素タンクに供給するための水素用ポンプと、
前記水素タンク内の水素を燃料としてエンジンに供給するための第1燃料経路と、
前記リアクタで分離された水素を、前記水素用ポンプおよび前記水素タンクをバイパスして燃料としてエンジンに供給するための第2燃料経路と、
エンジンに対する水素の供給経路として、前記第1燃料経路または前記第2燃料経路のいずれか一方を選択する燃料経路選択手段と、
を備えているようにしてある。上記解決手法によれば、エンジンに対して第2燃料経路から水素を供給するときは、少なくとも第2燃料経路から供給される水素の分だけ水素用ポンプを駆動停止あるいは駆動負荷を低減させることができる。これにより、燃費向上や水素用ポンプの耐久性向上を図ることができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
エンジンに対して前記第2燃料経路から水素を供給する際に、エンジンに供給される水素量と前記リアクタで分離される水素量とが等しくなるように、前記リアクタに対する有機ハイドライトの供給量が制御される、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、第2燃料経路からエンジンに対して供給される水素量に応じた分だけ、リアクタで水素が分離(発生)されるので、水素タンク内の水素量を変動させることなく水素用ポンプを駆動停止しておくことが可能となる。
前記リアクタが、エンジンの排気通路に配設されて、吸熱反応によって水素と脱水素燃料とを分離するように設定され、
前記リアクタの温度が該リアクタの転換効率が一定となる所定温度よりも高温のときに、エンジンに対して前記第2燃料経路から水素が供給され、
前記リアクタの温度が前記所定温度以下のときに、エンジンに対して前記第1燃料経路から水素が供給される、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、排気ガスの有する熱を有効に利用してリアクタでもって水素を分離させることができる。また、第2燃料経路からのエンジンに対する水素の供給は、リアクタでの水素の分離効率が一定となる状態でもって行うので、またリアクタでの水素の分離効率が安定しないときは水素タンクから(第1燃料経路から)エンジンに対して水素を供給するので、エンジンに対する水素の供給を常に安定して行うことができる。
前記水素タンクの圧力が所定圧力よりも大きいときは、エンジンに対して前記第2燃料経路から水素が供給され、
前記水素タンクの圧力が前記所定圧力以下のときは、エンジンに対して前記第1燃料経路から水素が供給される、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、水素タンク内の圧力が大きい(高い)ときは、水素用ポンプの駆動力が大きくなって消費エネルギが大きくなるが、このときは第2燃料経路からエンジンに対して水素を供給することにより水素用ポンプを駆動停止させて、燃費向上の上で好ましいものとなる。また、水素タンク内の圧力が小さい場合は、水素用ポンプの駆動力が小さくてすむので、このときは第1燃料経路からエンジンに対して水素を供給して、水素用ポンプを駆動する場合でもその消費エネルギを小さいものとすることができる。
前記リアクタと前記水素用ポンプとの間に気液分離装置が配設され、
前記第2燃料経路が、前記水素用ポンプおよび前記水素タンクをバイパスして前記気液分離装置と前記第1燃料経路とを接続するバイパス通路によって構成され、
前記バイパス通路に、該バイパス通路を開閉する燃料経路切換用の制御弁が接続されている、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、気液分離装置を利用して、脱水素燃料とは十分に分離された状態の水素をエンジンに供給する上で好ましいものとなる。また、第1燃料経路のうち水素タンクよりも下流側の経路を、第2燃料経路に対する共通の経路として構成することができ、燃料経路を極力簡単化する上でも好ましいものとなる。さらに、バイパス通路に配設した制御弁の開閉制御によって、第2燃料経路の使用あるいは使用停止を簡単に切換えることができる。
本発明によれば、水素用ポンプを駆動する機会を低減あるいは駆動負荷を低減させて、燃費向上や水素用ポンプの耐久性向上等の上で好ましいものとなる。
図1において、1はエンジン(エンジン本体)で、実施形態では、バンケル式とされた2ロータのロータリピストンエンジンとされている。エンジン1へ吸気を供給する吸気通路2には、スロットル弁3が配設され、スロットル弁3の下流側において、第1燃料噴射弁4が配設されている。この第1燃料噴射弁4は、後述するように、有機ハイドライトから分離された脱水素燃料としてのトルエンを噴射するものとなっている(ポート噴射)。
エンジン1の排気通路11には、その上流側から下流側へ順次、排気ガス浄化触媒12(実施形態では三元触媒)、リアクタ13が配設されている。リアクタ13は、脱水素反応器で、有機ハイドライトとしてのメチルシクロヘキサンが供給されたときに、排気ガスの有する高熱を吸熱した吸熱反応によって、トルエンと水素に分離するものである。リアクタ13は、通路14を介して、メチルシクロヘキサンを貯溜したメチルシクロヘキサンタンク15に接続され、この通路14には、リアクタ13に向けてメチルシクロヘキサンを供給するためのポンプ16が接続されている。
前記リアクタ13は、通路21を介して、気液分離装置22に接続されている。すなわち、リアクタ13で分離された水素とトルエンとが混在した状態でもって、通路21を介して気液分離装置22に供給され、この気液分離装置22でもって水素(ガス)と脱水素燃料としてのトルエン(液体)とに分離される。この気液分離装置22で分離された水素は、水素用ポンプ23が接続された通路24を介して、水素タンク25に供給、貯溜される。また、気液分離装置22で分離されたトルエンは、通路26を介してトルエンタンク27に供給、貯溜される。
上記水素タンク25は、第1燃料経路としての通路31を介して第2燃料噴射弁32に接続されており、この通路31には、元弁33,レギュレータ34が接続されている。上記第2燃料噴射弁32は、燃焼室(ロータ室)に直接水素を噴射するものとなっている。上記元弁33は、イグニッションスイッチがOFFされたときに閉弁される一方、イグニッションスイッチがONされていることを条件として、後述する水素タンク25内の水素をエンジン1に対して供給する条件を満足したときに開弁されるようになっている。上記レギュレータ34は、水素タンク25に貯溜されている高圧の水素を、所定の一定圧力にまで低下させるものである。
上述の第1燃料経路としての通路31には、バイパス通路71が接続されている。すなわち、バイパス通路71は、その上流側端が、気液分離装置22と水素用ポンプ23との間において通路24に開口される一方、その下流側端が、元弁33とレギュレータ34との間において通路31に開口されている。そして、バイパス通路71には、燃料経路選択手段を構成する電磁式の開閉弁からなる制御弁72が接続されている。
前記トルエンタンク27は、通路41を介して前記第1燃料噴射弁4に接続されて、この通路41には、元弁42,ポンプ43が接続されている。元弁42は、イグニッションスイッチがOFFされたときに閉弁される一方、イグニッションスイッチがONされたときに開弁されるようになっている。上記ポンプ43は、トルエンタンク27内のトルエンを第1燃料噴射弁4に供給するためのものである。なお、上記ポンプ43は、トルエンタンク27からエンジンに対してトルエンを供給するときにのみ駆動され、その他のときは駆動停止される。
前記吸気通路2と排気通路11とは、EGR弁61が接続されたEGR通路62によって接続されている。このEGR通路62は、その上流端がエンジン1とは排気ガス浄化触媒12との間において排気通路11に開口され、その下流端が、スロットル弁3の下流でかつ第1燃料噴射弁4の上流側において吸気通路2に開口されている。
図2は、本発明における制御系統例を示すものであり、図中Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUには、各種センサS1〜S5からの信号が入力される。センサS1は、リアクタ13の温度を検出する温度センサである。センサS2は、排気ガス浄化触媒12の温度を検出する温度センサである。センサS3は、トルエンタンク27内のトルエンの残量(貯溜量)を検出する残量センサである。センサS4は、水素タンク25内の圧力を検出する圧力センサで、貯溜水素量を検出するものとなっている。センサS5は、メチルシクロヘキサンタンク15内のメチルシクロヘキサンの残量(貯溜量)を検出する残量センサである。また、コントローラUは、前述した各センサS1〜S5での検出結果に応じて、各燃料噴射弁4,32,各元弁33,42,水素用ポンプ23および制御弁72を制御する。
次に、図3,図4に示すフローチャートを参照しつつ、コントローラUの制御内容について使用燃料の使い分けの制御(図3)と、制御弁72の開閉制御(図4に示す燃料経路の切換制御)とに着目して説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。
まず、図3から説明すると、Q1において、センサS3で検出されるトルエンタンク27に貯溜されているトルエン量が、あらかじめ設定された所定量以上であるか否かが判別される。このQ1の判別でNOのとき、すなわちトルエンタンク27内のトルエン貯溜量が少ないときは、Q2において、センサS5で検出されるメチルシクロヘキサンタンク15内に貯溜されているメチルシクロヘキサンの貯溜量が、あらかじめ設定された所定量以下であるか否かが判別される。このQ2の判別でNOときは、使用燃料として水素が選択される(第2燃料噴射弁32からの水素噴射実行で、第1燃料噴射弁4は休止)。
前記Q1の判別でYESのとき、あるいはQ2の判別でYESのときは、それぞれQ4に移行して、使用燃料としてトルエンが選択される(ポンプ43を駆動させて第1燃料噴射弁4からのトルエン噴射実行で、第2燃料噴射弁32は休止)。このように、基本的に、メチルシクロヘキサンタンク15内にメチルシクロヘキサンが十分に貯溜されている状態(リアクタ13を利用して水素を十分に得ることができる状態)では、使用燃料として水素を用いる制御が優先される。ただし、トルエンタンク27内のトルエン貯溜量が多いときは、燃料としてトルエンを優先的に使用する制御態様に変更される。
次に、図4のフローチャートについて説明すると、まずQ11において、現在エンジン1が水素を燃料として運転されている状態であるか否かが判別される(図3のQ3の処理が実行されている状態であるか否かの判別)。このQ11の判別でNOのときは、そのままリターンされる。上記Q11の判別でYESのときは、Q12において、センサS1からの信号に基づいて、リアクタ13の温度がして温度以下であるか否かが判別される。この所定温度は、図5に示す温度T2であり、リアクタ13の温度が温度T2よりも高いときは、リアクタ13の転換効率が一定の状態となる(T2よりも高い温度範囲でもって温度変化があっても、メチルシクロヘキサンの単位量当たりに分離される水素量が一定となる状態)。ちなみに、リアクタ13は、その所定の反応温度T1(<T2)よりも高温であるときに、水素と脱水素燃料との分離が行われるが、T2以下の温度範囲ではリアクタ13の転換効率が一定ではなくて極めて不安定なものとなり、ある単位量のメチルシクロヘキサンをリアクタ13に供給しても、リアクタ13で分離される水素量が一定量とはならない。なお、リアクタ13の温度が上記温度T1よりも低いときは、水素と脱水素燃料との分離が実質的に不可能な温度領域となる。
前記Q12の判別でNOのとき、つまり現在リアクタ13の温度が前述の温度T2よりも高いときは、Q13において、エンジンの運転状態から、リアクタ13に供給されるメチルシクロヘキサン量が算出される。より具体的には、例えば、アクセル開度とエンジン回転数とに基づいて第2燃料噴射弁32から噴射する水素量が算出され、この算出された噴射量と同量の水素量を得るのに必要なメチルシクロヘキサン量が決定される。この後、Q14において、Q13で決定された量のメチルシクロヘキサンが、リアクタ13へ供給される(リアクタ13で分離される水素量が、第2燃料噴射弁32から噴射される水素量と同じ量とされる)。そして、Q15において、水素の供給経路として、バイパス通路71が選択される。このQ15の処理は、具体的には、制御弁72が開弁され、かつ水素タンク25の元弁33を閉じることにより行われる。この制御弁72が開弁されるときは、水素用ポンプ23は駆動停止された状態とされる。
前記Q12の判別でYESのときは、制御弁72が閉弁されて、水素タンク25からエンジン1に対して水素が供給される態様とされる。すなわち、Q16において、メチルシクロヘキサンがリアクタ13に供給され、Q17において、水素用ポンプ23が駆動されて、リアクタ13で分離された水素が水素タンク25にに貯溜される。そして、Q18において、水素タンク25からエンジン1に対して水素が供給される(水素タンク25の元弁33が開弁される一方、制御弁72が閉弁される)。
図6は、本発明の第2の実施形態を示すもので、図4のフローチャートに対応したフローチャートとされている。図6に示す実施形態では、エンジン1に対する水素の供給を、バイパス通路71を通して行うか、水素タンク25から行うかの切換えを、水素タンク25内の圧力(水素貯溜量)に応じて切換えるようにしてある。すなわち、まずQ21において、現在エンジン1が水素を燃料として運転されている状態であるか否かが判別される(図3のQ11の処理に対応)。このQ21の判別でNOのときは、そのままリターンされる。
上記Q21の判別でYESのときは、Q22において、センサS4で検出される水素タンク25内の圧力が所定圧力(例えば最高許容圧力の50%の圧力)以下であるか否かが判別される。このQ22の判別でNOのとき、つまり水素タンク25内の圧力が大きいときは、Q23において、リアクタ13にメチルシクロヘキサンが供給される(水素の分離の実行)。次いで、Q24において、制御弁72を開弁させて、バイパス通路71を通して、エンジン1に対して水素が供給される(水素タンク25の元弁33は閉弁状態とされる)。
前記Q22の判別でYESのときは、Q25において、リアクタ13に対してメチルシクロヘキサンが供給される(水素の分離の実行)。次いで、Q26において、水素用ポンプ23を駆動させて、リアクタ13で分離された水素が、気液分離装置22を介して水素タンク25に供給される。その後、Q27において、水素タンク25からの水素がエンジン1に対して供給される(元弁33が開弁かつ制御弁72が閉弁)。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。有機ハイドライトとしては、メチルシクロヘキサン系に限らず、例えばデリカン系(ナフタレンと水素に分離)やシクロヘキサン系(ベンゼンと水素に分離)等、適宜のものを用いることができる。ただし、メチルシクロヘキサン系の有機ハイドライトは、常温、常圧(大気圧)でもって液体状態であり、しかも分離されるトルエンはガソリンの性状に近いので、もっとも好ましいものである。リアクタ13は、排気ガス浄化触媒の上流側において排気通路11に配設するようにしてもよく、あるいは排気通路以外の場所に配設するようにしてもよい(バッテリ等から通電される加熱源の利用等)。
リアクタ13で分離される水素と脱水素燃料とは、いずれか一方を選択的に使用燃料として用いる他、混合状態で使用したり、あるいは水素のみを使用することもできる。分離された水素のみを燃料として使用する場合は、燃料として使用されない脱水素燃料を一時的にタンクに蓄えておき(トルエンタンク27が相当)、有機ハイドライトを貯溜するタンク(実施形態ではメチルシクロヘキサンタンク15に相当)に有機ハイドライトを補充するときに、脱水素燃料をその貯溜タンクから除去するようにすればよい(タンク毎交換することも可能)。排気ガス浄化触媒12は、もっぱらNOxを除去するものであってもよい(特に水素のみを燃料として使用する場合)。
リアクタ13で分離された水素と脱水素燃料とを選択的に燃料として使用するときは、例えばエンジン1の運転状態に応じて使用燃料を選択することができ(例えば高負荷時には脱水素燃料を使用し、低負荷時には水素を使用する)、あるいは走行環境状態に応じて使用燃料を選択することもできる(例えば郊外では脱水素燃料を使用し、市街地では水素を使用する)、さらに運転者により操作されるマニュアルスイッチの操作状態に応じて使用燃料を選択するようにする等、適宜の手法によって使用燃料を使い分けすることができる。
図4のQ13〜Q15の処理において、エンジン1が必要とする水素量以上の水素がリアクタ13で発生されるようにしつつ、余剰の水素を水素用ポンプ23を運転することにより水素タンク25に貯溜させるようにしてもよい(特に水素タンク25内の貯溜水素量が少ないとき)。この場合、水素用ポンプ23を駆動して水素タンク25へ供給される水素量は、バイパス通路71を通過する分だけ少なくなるので、リアクタ13で分離された水素量の全量を水素タンク25に貯溜する場合に比して、水素用ポンプ23の駆動負荷が小さくてすみ、その分燃費向上や水素用ポンプ23の耐久性向上となる。
図6の実施形態に示すように、水素タンク内の圧力に応じて使用する燃料経路を切換える場合において、次のような条件でもって使用燃料経路の切換えを行うようにしてもよい。すなわち、水素タンク内の圧力として2つの制御しきい値P1とP2とを設定し(P1>P2で、例えばP1を水素タンク25の最高許容圧力の80%の圧力として設定し、P2を最高許容圧力の60%の圧力として設定する)、水素タンク25内の圧力がP1よりも大きいときは、水素タンク25C内の圧力がP2に低下するまでバイパス通路71を通してエンジン1に対して水素を供給し、水素タンク25内の圧力がP2以下になったときには、水素タンク25内の圧力がP1に上昇するまで、水素タンク25からエンジン1に対して水素を供給するようにしてもよい(P1とP2との間の圧力範囲はヒステリシス)。
図6のQ25の処理においては、リアクタ13で分離させる水素量(リアクタ13に供給するメチルシクロヘキサン量)として、エンジン1が必要とする水素量よりも多量となるようにして、水素タンク25内の水素量が常にある程度以上となるように制御するようにしてもよい。エンジン1としては、往復動型のエンジンであってもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものであり、また方法(水素の生成および供給方法)の発明として把握することも可能である。
本発明の一実施形態を示す全体系統図。 本発明の制御系統をブロック図的に示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 リアクタの温度と転換効率との関係例を示す図。 本発明の第2の実施形態を示すフローチャート。
符号の説明
1:エンジン
2:吸気通路
4:第1燃料噴射弁(脱水素燃料としてのトルエン噴射用)
11:排気通路
12:排気ガス浄化触媒
13:リアクタ
15:メチルシクロヘキサンタンク(有機ハイドライト貯溜用)
22:気液分離装置
23:水素用ポンプ
25:水素タンク
27:トルエンタンク(脱水素燃料貯溜用)
31:通路(第1燃料経路)
32:第2燃料噴射弁(水素噴射用)
71:バイパス通路(第2燃料経路)
72:制御弁(燃料経路切換用)

Claims (5)

  1. 有機ハイドライトを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料に分離するリアクタと、該リアクタで分離された水素が燃料として供給されるエンジンとを有する水素生成システムを備えた車両であって、
    水素を貯溜する水素タンクと、
    前記リアクタで分離された水素を前記水素タンクに供給するための水素用ポンプと、
    前記水素タンク内の水素を燃料としてエンジンに供給するための第1燃料経路と、
    前記リアクタで分離された水素を、前記水素用ポンプおよび前記水素タンクをバイパスして燃料としてエンジンに供給するための第2燃料経路と、
    エンジンに対する水素の供給経路として、前記第1燃料経路または前記第2燃料経路のいずれか一方を選択する燃料経路選択手段と、
    を備えていることを特徴とする水素生成システムを備えた車両。
  2. 請求項1において、
    エンジンに対して前記第2燃料経路から水素を供給する際に、エンジンに供給される水素量と前記リアクタで分離される水素量とが等しくなるように、前記リアクタに対する有機ハイドライトの供給量が制御される、ことを特徴とする水素生成システムを備えた車両。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記リアクタが、エンジンの排気通路に配設されて、吸熱反応によって水素と脱水素燃料とを分離するように設定され、
    前記リアクタの温度が該リアクタの転換効率が一定となる所定温度よりも高温のときに、エンジンに対して前記第2燃料経路から水素が供給され、
    前記リアクタの温度が前記所定温度以下のときに、エンジンに対して前記第1燃料経路から水素が供給される、
    ことを特徴とするき水素生成システムを備えた車両。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記水素タンクの圧力が所定圧力よりも大きいときは、エンジンに対して前記第2燃料経路から水素が供給され、
    前記水素タンクの圧力が前記所定圧力以下のときは、エンジンに対して前記第1燃料経路から水素が供給される、
    ことを特徴とする水素生成システムを備えた車両。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記リアクタと前記水素用ポンプとの間に気液分離装置が配設され、
    前記第2燃料経路が、前記水素用ポンプおよび前記水素タンクをバイパスして前記気液分離装置と前記第1燃料経路とを接続するバイパス通路によって構成され、
    前記バイパス通路に、該バイパス通路を開閉する燃料経路切換用の制御弁が接続されている、
    ことを特徴とする水素生成システムを備えた車両。
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