JP2002151117A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2002151117A
JP2002151117A JP2000347109A JP2000347109A JP2002151117A JP 2002151117 A JP2002151117 A JP 2002151117A JP 2000347109 A JP2000347109 A JP 2000347109A JP 2000347109 A JP2000347109 A JP 2000347109A JP 2002151117 A JP2002151117 A JP 2002151117A
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Japan
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fuel cell
fuel
reformer
ecu
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JP2000347109A
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English (en)
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Yoshiro Danno
喜朗 団野
Hiroyasu Suzuki
浩恭 鈴木
Akio Shiratori
彰男 白鳥
Takahiro Nakajima
隆裕 中島
Hiroshi Konuma
浩 小沼
Hidetoshi Yoshinari
秀稔 吉成
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池スタックの負荷が急減した場合、改
質装置の応答が過渡状態にある間はシステム内に余剰ガ
スが生じるため、その処理に困却する。 【解決手段】 燃料電池システムは、改質装置4からガ
ス供給路36を通じて燃料電池スタック6に燃料ガスを
供給する一方、排出された燃料ガスをガス回収路60内
に回収する。これらガス供給路36およびガス回収路6
0には分岐通路64,65を通じてガス貯蔵タンク66
が接続されており、各分岐通路64,65にガスポンプ
68,70が介挿されている。燃料電池システムのEC
U10は、電流センサ86からのセンサ信号に基づいて
発電量の減少を検出すると、ガスポンプ68,70を作
動させてガス貯蔵タンク66に燃料ガスを貯蔵させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料の改質により
生成した燃料ガスを反応させて電力を発生させる燃料電
池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料電池システムに関する従来
技術は、例えば特開平9−306531号公報に記載さ
れている。この公知の燃料電池システムはその内部に緩
衝用タンクを備えており、その緩衝用タンクは、改質器
から燃料電池本体に向かうガス供給通路に介在して設け
られている。そして、公知の燃料電池システムはその燃
料電池の負荷が一時的に増大して必要な燃料ガス量が不
足すると、緩衝用タンク内の燃料ガスを利用して一時的
にガス供給量を増加させるものとしている。この場合、
燃料電池のガス要求量の増加に対して改質器のガス生成
能力の立ち上げが間に合わない状況にあっても、燃料ガ
スの不足分は緩衝用タンクから補償されるものと認めら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公知の燃料電池システムは、その一時的なガス不足を
補償することのみに拘泥し、システム内での余剰ガスの
処理に関して特に有効な対策を有していない。具体的に
は、改質器の過渡特性はガス生成能力の立ち上がりに応
答遅れを有する反面、その低下の場合にも同様の応答遅
れを示す。このため、例えば燃料電池の負荷が急激に低
下した場合、改質器のガス生成能力が充分に低下するま
での間は燃料ガスの供給が過剰となり、多量の余剰ガス
が配管内に排出されることになる。このとき、公知の燃
料電池システムはその配管内の燃料ガスを還流させてガ
ス不足を補う機能しか有しないため、燃料ガスが余剰の
ときはそのまま改質器に戻す以外に方法がない。一方、
改質器はガス生成能力を低下させている途中であり、多
量の燃料ガスが戻されてきても、これを燃焼させて熱エ
ネルギに利用することができないばかりか、かえって廃
熱処理に困却する。
【0004】そこで本発明では、システム内で燃料ガス
が余剰となった状況にあっても、これを有効に活用でき
る燃料電池システムの構築を課題としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、システム内で
余剰となる燃料ガスをも貯蔵可能とし、その貯蔵動作を
燃料電池の作動状態に基づいて制御することで上記の課
題を解決したものである。より具体的には、本発明の燃
料電池システム(請求項1)は、改質装置から燃料電池
に燃料ガスを供給する供給経路または燃料電池から回収
した燃料ガスをガス処理装置へ送る回収経路に接続され
たガス貯蔵装置を備えており、燃料電池の発電量の減少
が検出されたとき、ガス貯蔵装置に燃料ガスを貯蔵させ
るべくシステムの作動を制御するものとしている。なお
好ましいシステムの態様としては、上述したガス貯蔵装
置はタンクを含むものであってもよい。
【0006】例えば、本発明の燃料電池システムにおい
て燃料電池の発電量が急激に減少したとき、改質装置の
ガス生成能力が充分に低下するまでの間は余剰ガスが供
給され、同時に燃料電池から未反応の燃料ガスが排出さ
れてシステム内に多量の余剰ガスが生じることとなる
が、これら余剰ガスは何れもガス貯蔵装置により貯蔵す
ることができるため、システム内での無駄がなくなる。
【0007】より実用的には、本発明の燃料電池システ
ム(請求項2)は、そのシステム内で少なくとも改質装
置、燃料電池およびガス処理装置の何れか1つとガス貯
蔵装置とを接続する排出通路を有し、この排出通路を通
じてガス貯蔵装置に貯蔵された燃料ガスを排出可能とす
る排出装置を更に備えている。この場合、燃料電池の発
電量の増加が検出されたとき、ガス貯蔵装置から燃料ガ
スを排出させるべく制御することにより、貯蔵した燃料
ガスを有効に活用することができる。
【0008】また、上述したガス貯蔵装置は回収経路に
接続されている態様が好ましい(請求項3)。回収経路
には、燃料電池での発電に寄与することなく未反応のま
ま排出された燃料ガスが流れているため、これを貯蔵す
る態様であれば、システム内での積極的な貯蔵を目的と
した余分な改質作業を行う必要がない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の燃料電池システムは、一
例として車両に適用することができ、以下にその具体的
な実施の形態を説明する。ただし、本発明の適用を車両
のみに限定するものではない。図1は、本発明の燃料電
池システムを搭載した燃料電池車1を示している。この
燃料電池車1は走行用モータ2の駆動力により走行し、
その電力を主に燃料電池システムから得ることができ
る。
【0010】具体的には、燃料電池車1のフロア下には
改質装置4、燃料電池スタック6、燃料タンク8、電子
制御ユニット(ECU)10等の機器類が搭載されてお
り、これら機器類を有機的に結合して本発明の燃料電池
システムの構成が具現されている。また、燃料電池車1
は、燃料電池システムの他に出力補助用として二次電池
12を装備しており、この二次電池12は充電制御装置
13を備えている。
【0011】上述した走行用モータ2の出力はモータ制
御装置14により制御されており、燃料電池スタック6
および二次電池12はそれぞれ、コンタクタ15,16
を介してモータ制御装置14に接続されている。また、
燃料電池車1はそのフロントノーズ部にラジエータ18
を備えており、このラジエータ18は主に燃料電池スタ
ック6の冷却に使用される。その他、燃料電池車1は補
器19をも装備している。
【0012】図2は、燃料電池車1における燃料電池シ
ステムの構成をより具体的に示している。改質装置4は
蒸発部20、改質部22およびCO処理部24を一体的
に備えており、その蒸発部20に対し燃料タンク8から
燃料供給路26を通じて改質用燃料(例えばメタノー
ル)が供給される。なお、燃料供給路26の途中には燃
料供給ポンプ28が介挿されており、また、その出口に
は燃料噴射弁(図示していない)が設けられている。ま
た、蒸発部20にはプロセス水供給路30を通じてプロ
セス水が供給され、このプロセス供給路30の出口にも
水噴射弁(図示していない)が設けられている。
【0013】蒸発部20で蒸発された燃料およびプロセ
ス水は、改質部22で改質反応に供され、ここで燃料ガ
スとしての水素が生成される。なお、改質部22には空
気供給路32を通じて空気(酸素)が供給されており、
その空気は例えば、外気からエアポンプ34により圧送
されている。また、改質部22で生成された燃料ガスは
CO処理部24にて一酸化炭素分を取り除く処理を受け
た後、ガス供給路36を通じて燃料電池スタック6に供
給される。
【0014】燃料電池スタック6は、その燃料極38に
燃料ガスの供給を受ける一方、空気極40には空気の供
給を受ける。上述した空気供給路32中、空気極40の
手前には加湿器42が介挿されており、この加湿器42
にもプロセス水供給路30が分配して接続されている。
燃料電池スタック6により発電された電力は、その両極
38,40から上述したコンタクタ15を通じてモータ
制御装置14、二次電池12等の電機系に向けて出力さ
れる。各セルで水素と酸素との反応により生成された水
は、水回収路46を通じて集められ、水タンク48に回
収される。回収された水は水タンク48から水ポンプ5
0により圧送され、イオン交換樹脂52を介して上述し
たプロセス水供給路30に送出される。また、燃料電池
スタック6には上述したラジエータ18を含む冷却水路
54が接続されており、冷却水は冷却水ポンプ56によ
り冷却水路54を通じて循環されている。
【0015】燃料電池スタック6の両極38,40に
は、それぞれガス回収路60a,60bが接続されてお
り、これらガス回収路60a,60bは例えば一系統に
合流し、集合のガス回収路60を形成して改質装置4ま
で延びている。改質装置4には回収された燃料ガスを燃
焼させるための燃焼部62が一体的に形成されており、
この燃焼部62は燃焼触媒を有している。
【0016】燃料電池スタック6において各セルでの反
応に供されず、燃料極38から未反応のまま排出された
燃料ガスはガス回収路60aを通じて回収される。同様
に空気極40を通過した酸素もまた、ガス回収路60b
を通じて回収される。本実施形態の燃料電池システムで
は、例えば燃料電池スタック6から回収した応燃料ガス
を燃焼部62に供給して燃焼させることにより、改質装
置4でのガス生成に必要となる熱量を発生させるガス処
理を行っている(ガス処理装置)。なお、燃料ガスの処
理方法は燃焼のみに限られるものではない。
【0017】また、ガス供給路36およびガス回収路6
0には、それぞれ途中に分岐通路64,65を介してガ
ス貯蔵タンク66が接続されている。分岐通路64,6
5には、それぞれガスポンプ68,70が介挿されてお
り、また、これらガスポンプ68,70とガス貯蔵タン
ク66との間にそれぞれ制御弁72,74が介挿されて
いる。ガスポンプ68,70はガス供給路36またはガ
ス回収路60中を流れる燃料ガスを分岐通路64,65
を通じて引き込み、ガス貯蔵タンク66に向けて圧送す
る。ガス貯蔵タンク66は圧送された燃料ガスをその内
部に圧縮して蓄えることができる(ガス貯蔵装置)。
【0018】なお本実施形態では、ガス回収路60中に
は燃料電池スタック6の空気極40から排出された空気
(酸素)もまた混入しているため、その中から水素のみ
を分離するための水素分離装置76が分岐通路65の途
中に介挿されている。水素分離装置76は例えば水素分
離膜を備えており、水素分離膜はガスポンプ70により
圧送される燃料ガス中の水素のみを通過させ、これを純
水素化することができる。水素分離装置76は水素を取
り除いた後のガスを通路76a内に排出し、この排出ガ
スは通路76aを経てガス回収路60に戻される。な
お、水素分離装置76は分岐通路65ではなく、その上
流のガス回収路60に介挿されていてもよい。
【0019】また分岐通路65はガス回収路60aに接
続されていてもよく、この場合、水素分離装置を設けな
くてもよい。ただし水素分離装置を設けた場合はCO2
などが除去できるのでガス貯蔵タンク66の効率的な利
用ができる。一方、ガス貯蔵タンク66には複数の吐き
出し先が用意されており、具体的には、ガス貯蔵タンク
66にはガス供給路36やガス回収路60にそれぞれ繋
がる排出通路80,82が接続されている。また、これ
ら排出通路80,82にはそれぞれ制御弁84が介挿さ
れており、個々の制御弁84により排出通路80,82
の開閉が切り換え可能となっている。なお排出通路8
0,82はそれぞれ分岐通路64,65よりも下流側に
接続されている。
【0020】ガス供給路36への排出通路80に代えて
改質装置4の改質部22にガスを排出する通路78を用
いてもよく、この場合も同様にガス貯蔵タンク66から
排出された未反応水素はガス供給路36に導かれて燃料
電池スタック6に供給される。このプロセスには水素が
改質装置4内を通ることでその温度や湿度が最適化され
るという利点がある。
【0021】燃料電池システムの電子制御ユニット(E
CU)10は、システム内のガスポンプ68,70およ
び制御弁72,74,84の作動を制御する機能を有し
ている。また図2には示されていないが、ECU10は
燃料供給ポンプ28、エアポンプ34、水ポンプ50等
の作動を制御することもでき、また、燃料噴射弁および
水噴射弁の駆動を制御して蒸発部22への燃料供給量お
よび水供給量を正確に制御することができる。
【0022】燃料電池システムには各種のセンサ類が設
けられており、ECU10にはセンサ類からセンサ信号
が入力されている。センサ類には例えば、燃料電池スタ
ック6の作動状態として発電電流値を検出する電流セン
サ86が含まれており、この電流センサ86は検出した
発電電流値AbをECU10に出力する。以上は本発明
の燃料電池システムを燃料電池車1に搭載した場合の実
施形態であるが、本システムのECU10は、燃料電池
車1の運転中においてガス貯蔵タンク66への燃料ガス
の貯蔵とその排出を行うシステムの作動を制御すること
ができる。
【0023】
【実施例】以下、燃料電池システムにおけるECU10
の制御機能について実施例を挙げて説明する。図3およ
び図4は、燃料電池車1の運転中にECU10が実行す
ることができる制御ルーチンのフローチャートを示して
いる。以下、図3の貯蔵制御ルーチンを第1実施例、図
4の排出制御ルーチンを第2実施例として説明する。
【0024】先ず、第1実施例の貯蔵制御ルーチンのス
テップS1では、ECU10は上述した各種のセンサ類
から入力されるセンサ信号等の情報を読み込む。そし
て、次のステップS2では、読み込んだ情報に基づき燃
料電池スタック6の作動状態として、その発電量の変化
を検出する(検出手段)。ここで、第1実施例および後
述の第2実施例では、燃料電池スタック6の作動状態の
検出に関していくつかの好ましい態様が提供されてい
る。既に説明したように、本発明の燃料電池システムは
電流センサ86を備えており、ECU10は電流センサ
86にて検出した発電電流値Abに基づいて燃料電池ス
タック6の発電量の変化を直接的に検出することができ
る。
【0025】更に燃料電池システムは、燃料電池車1と
の協働関係においてその作動状態が変化することから、
システム外の状態量を検出することで燃料電池スタック
6の作動状態をも間接的に検出することができる。具体
的には、燃料電池車1にはアクセルポジションセンサ、
モータ電流センサ、モータ出力センサ(何れも図示され
ていない)等が装備されており、これらセンサ類からア
クセル開度APS、モータ駆動電流値Am、モータ出力
Pm等の信号が燃料電池システムのECU10に収集さ
れる。また、これら状態量は燃料電池スタック6の発電
量と機能的な関連があるため、燃料電池車1における状
態量の変化に基づいて燃料電池スタック6の発電量の変
化を検出することが可能である。
【0026】ECU10は貯蔵制御ルーチンのステップ
S3に進むと、燃料電池スタック6の発電量が減少した
か否かを判断する。例えば、運転者がアクセルペダルの
踏み込みを解除して定常走行から減速走行に移行したと
き、その時点で燃料電池スタック6は無負荷となり、そ
の発電量は急減(=0)する。このときECU10は、
発電量の減少を発電電流値Abの変化から直接的に判断
してもよいし、あるいは、上述した各種の状態量の変化
に基づいて判断してもよい。
【0027】ステップS3にて発電量の減少を検出する
と(Yes)、ECU10は次にステップS4に進み、
システム内のガス貯蔵タンク66に燃料ガスを貯蔵させ
る。具体的には、ECU10はガスポンプ68,70を
作動させるとともに制御弁72,74を開弁させ、ガス
供給路36およびガス回収路60内を流れる燃料ガスを
ガス貯蔵タンク66に向けて圧送する。なお、このとき
ECU10はガスポンプ70のみを作動させ、ガス回収
路60内の燃料ガスだけを貯蔵させる態様であってもよ
い。
【0028】次にECU10はステップS5に進むと、
改質装置4での改質反応が定常状態に移行したか否かを
判断する。なお、ECU10は予め改質装置4において
改質反応が定常化するまでの所要時間を記憶しておくこ
とができ、その所要時間をカウントするまでは、改質反
応が過渡状態にあるものとして判断する。例えば車両の
減速時、改質装置4での改質反応が充分に沈静化するま
での間は引き続き燃料ガスが生成されるため、システム
内に余剰ガスが発生する。このため、改質反応が定常化
するまでステップS5での判断が否定(No)となり、
ECU10はステップS4を繰り返し実行して燃料ガス
を貯蔵させる。
【0029】減速による発電負荷の変化が発生した後、
改質装置4が充分に沈静化するまでの間は改質装置4の
水素発生量が時間とともに変化するので、より望ましく
は、ガスポンプ68,70は可変能力形のものとし、時
間とともにその能力を変化させてもよい。このとき能力
の変化は予めプログラムされたパターンに従って制御さ
れるものでもよいし、改質装置4の運転状態と燃料電池
スタック6の発電負荷状態とを比較した結果に応じて制
御するものでもよい。
【0030】この後、減速走行中に改質装置4での改質
反応が定常化すると、ステップS5での判断が肯定(Y
es)となり、ECU10はステップS6に進んで燃料
ガスの貯蔵を停止させる。この場合、ECU10はガス
ポンプ68,70の作動を停止させ、また、制御弁7
2,74を閉弁させる。次に、第2実施例の排出制御ル
ーチンの実行について説明する。
【0031】図4のステップS1〜S3は、上述した貯
蔵制御ルーチンの場合と同じ手順であり、この間、EC
U10は第1実施例と同様の処理を行う。次のステップ
S7では、ECU10は燃料電池スタック6の発電量が
増加したか否かを判断する。例えば、減速走行または定
速走行の途中で運転者がアクセルペダルを踏み込み、燃
料電池車1が加速走行に移行すると、この場合はステッ
プS7での判断は肯定(Yes)となり、ECU10は
次にステップS8に進む。
【0032】ステップS8では、ECU10は制御弁8
4を開弁させ、ガス貯蔵タンク66内に貯蔵した燃料ガ
スを排出通路78,80,82を通じて排出させる。こ
の結果、ガス貯蔵タンク66から排出された燃料ガスは
改質部22、燃料電池スタック6および燃焼部62に供
給される。なお、このときECU10が燃料電池スタッ
ク6または燃焼部62の何れに燃料ガスを供給するべき
かを判断し、対応する制御弁84のみを選択的に開弁さ
せる態様も好ましい。具体的な態様としては、例えば以
下の例が挙げられる。
【0033】加速走行への移行に伴う過渡期間にあって
は、燃料電池スタック6に大きな負荷が生じ、その発電
量は急増する。このとき、ガス貯蔵タンク66内に貯蔵
された燃料ガスを燃焼部62に供給すれば、改質装置4
での改質反応に利用される熱量を増大させてその生成能
力の立ち上げを促進することができる。また、加速時に
より多くの燃料ガスを燃料電池スタック6に供給すれ
ば、改質装置4でのガス生成能力が立ち上がるまでの間
に発電に必要な燃料ガスを補償することができる。
【0034】次のステップS9もまた、第1実施例のス
テップS5の場合と同じである。この後、同様に改質装
置4での改質反応が定常状態となると、ステップS9で
の判断が肯定(Yes)となり、ECU10はステップ
S10に進んで燃料ガスの排出を停止させる。この場
合、ECU10は今まで開かせていた制御弁84を閉弁
させる。
【0035】上述のように、燃料電池車1の走行状態の
変化に応じて燃料電池スタック6への負荷が増減変化す
る状況にあっては、改質装置4での改質反応が定常化す
るまでの間にシステム内に余剰ガスが生じると、ECU
10はこれをガス貯蔵タンク66に貯蔵させることがで
きる(第1実施例のガス制御手段)。一方、システム内
でガス不足が生じると、ガス貯蔵タンク66から燃料ガ
スを排出させて速やかに不足分を補償することができる
(第2実施例のガス制御手段)。
【0036】なお、本実施形態では燃料電池スタック6
の下流側、つまり、ガス回収路60から分岐通路65を
通じて燃料ガスを貯蔵しているため、システム内で余剰
となる燃料ガスを効率的に貯蔵することができる。すな
わち、燃料電池システム内では通常、燃料電池スタック
6の故障を防止するため、その電池負荷に対応した必要
量よりも多めに燃料ガスが供給されている。このため、
供給された燃料ガスの一部は燃料電池スタック6での反
応に供されることなく排出されるので、特にシステム内
で積極的に貯蔵を目的とした余分な改質作業を行う必要
がなく、回収した余剰ガスを蓄えておくことで容易にガ
ス不足の補償に備えることができる。
【0037】なお、図3および図4の各制御ルーチンは
一例としてのものであり、適宜にそのステップの内容や
手順を書き換えてECU10の制御機能を発揮させるこ
とも可能である。例えば、各制御ルーチンのステップS
3,S7での判断は、以下の好ましい態様により行うこ
とも可能である。図2に示されるように、ECU10に
は上述したセンサ信号の他に各種の信号が入力されてい
る。具体的には、車載の充電制御装置13は二次電池1
2の充電状態を制御するため、ECU10に対して充電
受け入れ可否(イネーブル/ディスエーブル)の信号を
入力している。また、充電制御装置13は二次電池12
の充電管理上、コンタクタ16の断接切り換えを制御し
ており、その断接位置(オン/オフ)信号をECU10
に対して入力している。
【0038】この場合、ECU10は二次電池12の充
電受け入れ許可(イネーブル)信号が入力されたとき、
燃料電池スタック6に対する要求発電量が増加したもの
と判断することができる。これに対し、充電受け入れ不
可(ディスエーブル)信号が入力されると、ECU10
は燃料電池スタック6に対する要求発電量が減少したも
のと判断することができる。また、コンタクタ16の接
続(オン)信号が入力されたとき、ECU10は燃料電
池スタック6に対する要求発電量が増加したものと判断
でき、一方、切断(オフ)信号が入力されると、その要
求発電量が減少したものと判断できる。
【0039】更に、図2の燃料電池システムは例えばガ
ス供給路36およびガス回収路60の両方または何れか
一方に排出ガスの状態(例えば水素濃度)を検出する水
素センサ(図示していない)を有しており、そのセンサ
信号をECU10に入力する態様であってもよい。この
場合、改質装置4の作動状態をガス供給路36内の水素
濃度で検出でき、またガス回収路36内の水素濃度の変
化(正確にはガス供給路36内との水素濃度差)に基づ
いて燃料電池スタック6の発電量の増減変化を検出する
ことができる。
【0040】その他、図2の燃料電池システムの通常の
制御においては、改質装置4の運転状態と燃料電池スタ
ック6の負荷状態との関係が既に明らかであるため、こ
れらの関係を予め理論的にマップ化しておき、そのマッ
プから燃料電池スタック6の負荷(発電電流値)の増減
を読みとる態様であってもよいし、このマップから上述
した水素濃度の変化を推定する態様であってもよい。こ
れら態様の場合、ECU10はマップ信号を参照して各
ステップS3,S7での判断を行うことができる。
【0041】なお、図2の一実施形態では、ガス貯蔵装
置として容積圧縮型のガス貯蔵タンク66を例示してい
るが、これに代えて例えば水素吸蔵合金を用いたり、あ
るいは、蓄圧容器中に活性炭等の水素吸着剤を備えたも
のを用いたりすることもできる。また、一実施形態では
未反応燃料ガスを純水素化するために水素分離装置76
を使用しているが、例えば、回収したガスを燃料電池ス
タック6に供給しない態様の場合、特に水素分離装置7
6は不要である。
【0042】その他、本発明の燃料電池システムは一実
施形態に限られず、個々の構成要素は各種の均等手段等
で置き換え可能であることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】本発明の燃料電池システム(請求項1)
は、余剰ガスを大気に放出したり、あるいは焼却処理す
るための負担が大幅に軽減される。また、貯蔵した燃料
ガスを再利用するように制御していれば(請求項2)、
改質装置の応答遅れに対して極めて相性のよいシステム
を構築できる。
【0044】特に、燃料電池の下流側で燃料ガスを貯蔵
するものであれば(請求項3)、より効率的に燃料ガス
を貯蔵可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池システムを燃料電池車に搭載
した実施形態を表す概略図である。
【図2】燃料電池システムの具体的な構成を示した概略
図である。
【図3】第1実施例として実行される貯蔵制御ルーチン
のフローチャートである。
【図4】第2実施例として実行される排出制御ルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】
4 改質装置 6 燃料電池スタック 8 燃料タンク 10 ECU 36 ガス供給路36(供給経路) 60 ガス回収路(回収経路) 62 燃焼部 66 ガス貯蔵タンク 68,70 ガスポンプ 78,80,82 排出通路(排出経路) 84 制御弁 86 電流センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩恭 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 白鳥 彰男 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 中島 隆裕 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 小沼 浩 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 (72)発明者 吉成 秀稔 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 Fターム(参考) 5H027 AA02 BA06 BA09 BA13 BA14 BA17 CC06 DD03 KK00 KK21 KK31 KK51 KK52 KK56 MM02 MM08 MM26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質装置により生成した燃料ガスを燃料
    電池に供給し、前記燃料ガスの反応を通じて電力を発生
    させる燃料電池システムにおいて、 前記燃料電池から排出された燃料ガスを回収し、その処
    理を行うガス処理装置と、 前記改質装置から前記燃料電池へ燃料ガスを供給する供
    給経路および前記燃料電池から排出された燃料ガスを前
    記ガス処理装置へ送る回収経路の少なくとも一方に接続
    され、その接続先から燃料ガスを導入して貯蔵可能なガ
    ス貯蔵装置と、 前記燃料電池の作動状態を検出する検出手段と、 前記検出手段により発電量の減少が検出されたとき、前
    記ガス貯蔵装置を働かせて燃料ガスを貯蔵させるガス制
    御手段とを具備したことを特徴とする燃料電池システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記ガス貯蔵装置から少なくとも前記改
    質装置、前記燃料電池および前記ガス処理装置の何れか
    1つに接続された排出経路を有し、この排出経路を通じ
    て前記ガス貯蔵装置に貯蔵された燃料ガスを排出可能と
    する排出装置を更に備え、 前記ガス制御手段は前記検出手段により発電量の増加が
    検出されたとき、前記排出装置を働かせて前記ガス貯蔵
    装置から燃料ガスを排出させることを特徴とする請求項
    1に記載の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記ガス貯蔵装置は前記回収経路に接続
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    燃料電池システム。
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