JP2009090569A - 繊維強化樹脂製管状体の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂製管状体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プリプレグの角部の欠けを防止することで、十分な性能を有した繊維強化樹脂製管状体を得ることのできる繊維強化樹脂製管状体の製造方法を目的とする。
【解決手段】強化繊維とマトリックス樹脂を含む繊維強化樹脂からなる四辺形のプリプレグ11をローリング板(下ローリング板112)上でマンドレル10に巻回して管状体を製造する際に、マンドレル10の外周面に、マンドレル10の軸方向に対して斜めに強化繊維が引き揃えられたプリプレグ11の1辺(巻き始め端部12)を仮止めする仮止め工程と、プリプレグ11の仮止めされていない2つの角部のうち、前記強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺で挟まれた角部Cが、ローリング板上における予め滑剤120が塗布された部分に対応するように、前記プリプレグ11をローリング板上に配置し、マンドレル10にプリプレグ11を巻回する巻回工程とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えばゴルフクラブシャフト、バドミントンラケット、釣り竿、スキーストックなどに使用される繊維強化樹脂製管状体の製造方法に関する。
例えばゴルフクラブシャフト(以下、単にシャフトという場合もある。)には、軽量であるとともに、良好な打感が得られることなどから、繊維強化樹脂製管状体が広く使用されている。
このようなシャフトの製造方法としては、エポキシ樹脂などの未硬化のマトリクス樹脂を炭素繊維などの強化繊維に含浸したシート状のプリプレグを用意し、このプリプレグを所定形状に裁断し、棒状のマンドレル(芯棒)に巻回した後、硬化させ、マンドレルを抜き取る、いわゆるシートラップ法が知られている。
シートラップ法では、プリプレグとして、面積や含有する強化繊維の向きが異なる複数種のものを用意し、これらを1枚ずつ順次マンドレルに巻回し、多層構造のシャフトを製造することが一般的である。その際、例えば特許文献1の図4、5に示されているように、まず始めに、マンドレルに、その軸方向(長手方向)に対して強化繊維が+45°に引き揃えられたプリプレグ層と−45°に引き揃えられたプリプレグ層との2層からなるバイアス層用プリプレグを巻回して、バイアス層(内層)を形成することが多い。バイアス層によって、主にシャフトのつぶし強度、捻り強度などを強化できる。
そして、このようなバイアス層用プリプレグをマンドレルに巻回する際(巻回工程)には、巻回中にバイアス層用プリプレグがずれないように、あらかじめバイアス層用プリプレグの1辺を、マンドレルの外周面の所定位置にアイロンなどの加熱板を用いて熱圧着して仮止めする。
仮止めされたバイアス層用プリプレグは、一般に、上下方向に移動可能な上ローリング板と、水平方向に移動可能な下ローリング板とを備えたローリングマシンにより巻回される。すなわち、仮止めされたバイアス層用プリプレグを下ローリング板上に配置し、次に、上ローリング板を降下させてマンドレルに当接させ、下ローリング板を水平移動させる。このような動きにより、マンドレルがバイアス層用プリプレグ上を転動し、マンドレルの外周面にバイアス層用プリプレグが巻回され、バイアス層が形成される。
特開平6−23076号公報
しかしながら、バイアス層用プリプレグの巻回工程では、バイアス層用プリプレグが、バイアス層用プリプレグに含まれる未硬化のマトリクス樹脂によって下ローリング板上に貼り付き、巻回の際に、バイアス層用プリプレグの角部が繊維の引き揃え方向に沿って裂けて、該角部が欠けやすいという問題があった。角部が欠けた繊維強化樹脂製管状体は、所定の積層構造を得られず、十分な性能を得ることができなかった。
この問題を解消するために、下ローリング板上にフッ素樹脂をコートしたガラス繊維シートなどを敷き、バイアス層用プリプレグの貼り付きを防止することが考えられるが、貼り付きの防止は十分とはいえなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、プリプレグの角部の欠けを防止することで、十分な性能を有した繊維強化樹脂製管状体を得ることのできる繊維強化樹脂製管状体の製造方法を目的とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
(1)強化繊維とマトリックス樹脂を含む繊維強化樹脂からなる四辺形のプリプレグをローリング板上でマンドレルに巻回して管状体を製造する際に、
マンドレルの外周面に、マンドレルの軸方向に対して斜めに強化繊維が引き揃えられたプリプレグの1辺を仮止めする仮止め工程と、
該プリプレグの仮止めされていない2つの角部のうち、前記強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺で挟まれた角部が、ローリング板上における予め滑剤が塗布された部分に対応するように、前記プリプレグをローリング板上に配置し、マンドレルにプリプレグを巻回する巻回工程とを有する繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
(2)前記管状体がゴルフクラブシャフトである(1)に記載の繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
本発明の繊維強化樹脂製管状体の製造方法によると、プリプレグの角部の欠けを防止することで、十分な性能を有した繊維強化樹脂製管状体を得ることができる。
以下、本発明の繊維強化樹脂製管状体の製造方法について、ゴルフクラブシャフトの一製造例を挙げて詳細に説明する。
本発明の繊維強化樹脂製管状体の製造方法は、強化繊維とマトリックス樹脂を含む繊維強化樹脂からなる四辺形のプリプレグをローリング板上でマンドレルに巻回する管状体の製造方法であり、以下の工程を有する。
マンドレルの外周面に、マンドレルの軸方向に対して斜めに強化繊維が引き揃えられたプリプレグの1辺を仮止めする仮止め工程。
該プリプレグの仮止めされていない2つの角部のうち、前記強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺で挟まれた角部が、ローリング板上における予め滑剤が塗布された部分に対応するように、前記プリプレグをローリング板上に配置し、マンドレルにプリプレグを巻回する巻回工程。
<仮止め工程>
本実施形態例においてゴルフクラブシャフトを製造する際には、まず、図1に示すように、一端(細径側)10aから他端(太径側)10bに向けて外径が徐々に拡径した円形断面のマンドレル10と、このマンドレル10の外周面に巻回され、バイアス層を形成するための四辺形のバイアス層用プリプレグ11とを用意する。なお、この製造例において、バイアス層用プリプレグ11は、図示略の剥離紙を両面に備えている。
バイアス層とは、通常、シャフトの全長にわたって形成され、主にシャフトにつぶし強度、捻り強度などを付与するためのものであって、シャフトの軸方向に対する強化繊維の角度(以下、引き揃え角度という。)が+30°〜+80°とされた層と−30°〜−80°とされた層とが組み合わされた層である。
この製造例では、バイアス層用プリプレグ11として、引き揃え角度が+45°の層(以下、+45°層プリプレグという。)11aと、−45°の層(以下、−45°層プリプレグという。)11bとが積層された2層構造のものが使用されている。図1中、+45°プリプレグ11a中のAで示す方向、および−45°プリプレグ11b中のBで示す方向が、強化繊維の引き揃え方向である。+45°層プリプレグ11aおよび−45°層プリプレグ11bは、後述する巻回工程によって、巻き始め側の末端と巻き終わり側の末端とが突き合わされる大きさに裁断されている。ここで、+45°層プリプレグ11aと−45°層プリプレグ11bとは、互いに同じ大きさであるが、このバイアス層用プリプレグ11をマンドレル10に巻回した際に、+45°層プリプレグ11aの巻き始め位置と、−45°層プリプレグ11bの巻き始め位置とが一致せずに半周ずれるように、あらかじめ半周分だけずらして重ねられている。そのため、この製造例では、バイアス層用プリプレグ11の巻き始め端部12には、+45°層プリプレグ11aのみが存在した状態となっている。ここで、巻き始め端部12とは、プリプレグの巻き始め側の末端から、巻き終わり側の末端に向かっておよそ0〜10cmまでの帯状領域であり、プリプレグの長手方向にわたる。
ついで、マンドレル10の外周面に市販の仮止め剤を塗布するとともに、バイアス層用プリプレグ11から一方の剥離紙を剥離する。そして、剥離により露出した露出面がマンドレル10の外周面に接するようにして、バイアス層用プリプレグ11の巻き始め端部12を、図2に示すようにマンドレル10の外周面の所定位置に配置する。
このように一方の剥離紙のみを剥がして、バイアス層用プリプレグ11の巻き始め端部12をマンドレル10の外周面の所定位置に配置する方法によれば、バイアス層プリプレグ11の形態を乱すことなく、取扱性良く、巻き始め端部12を所定位置に配置することができる。
ついで、図示略の他方の剥離紙を介して、配置されたバイアス層用プリプレグ11の巻き始め端部12にアイロン20を摺動させて、巻き始め端部12が少なくとも所定位置からずれてしまわない程度に、巻き始め端部12をマンドレル10の外周面に熱圧着する。
その後、図示略の他方の剥離紙を剥がし、巻き始め端部12をさらに熱圧着する。このとき、巻き始め端部12に、直にアイロン20を接触させ、巻き始め端部12における強化繊維の引き揃え方向に沿うよう、この製造例の場合には、マンドレル10の軸方向に沿う図2中の右から左方向(図中矢印D)にアイロン20を摺動させるのが好ましい。このようにして、巻き始め端部12が確実に仮止めされる。また、他方の剥離紙を剥がした際に生ずることのあるバイアス層用プリプレグ11の「浮き」も押さえることができる。
ここで、本明細書において「巻き始め端部における強化繊維の引き揃え方向」とは、巻き始め端部12における強化繊維の外方への引き揃え向きのことを言う。本実施形態例では、上述したように、巻き始め端部12には+45°層プリプレグ11aのみが存在しているため、この場合、「巻き始め端部における強化繊維の引き揃え方向」とは、この+45°層プリプレグ中の強化繊維の引き揃え方向を指す。具体的には、図2中矢印Eで示す方向(マンドレルの軸方向に対する角度(引き揃え角度)が+45°)である。
また、「巻き始め端部における強化繊維の引き揃え方向に沿って、加熱板を摺動させる。」とは、図2に示すように、巻き始め端部12における強化繊維の引き揃えの向き(図中矢印E)と加熱板の摺動方向(図中矢印D)とのなす角度αが0°以上+90°未満である場合を言い、好ましくは、0°以上+30°未満である場合を言う。
このような仮止め工程では、巻き始め端部12に直にアイロン20を摺動させる際に、巻き始め端部12のアイロン20の摺動方向を強化繊維の引き揃え方向に沿う向きとしているために、アイロン20の摺動により巻き始め端部12における強化繊維の引き揃え状態を乱すことなく、仮止めすることができる。ここで仮にアイロン20の摺動方向を、巻き始め端部12の強化繊維の引き揃え方向に沿わない向きとすると、強化繊維が逆撫でされて引き揃え状態が乱れ、最終的に得られるゴルフクラブシャフトの性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
<巻回工程>
仮止め工程の後、バイアス層用プリプレグ11をローリング板上に配置し、マンドレル10の外周面に巻回する巻回工程を行い、マンドレル10の外周にバイアス層を形成する。巻回工程は、手作業で行ってもよく、図3に示すような一対のローリング板を備えたローリングマシン110で行ってもよい。以下、ローリングマシン110を使用した巻回工程を例に挙げて説明する。
ローリングマシン110は、エアシリンダ113に支持され、上下方向への移動とエアシリンダ113を軸にして回転可能な上ローリング板111と、レール114に支持され、水平方向に移動可能な下ローリング板112とを備える。
巻回工程では、図4に示すように、まず、下ローリング板112上に予め滑剤120を塗布する。次いで、図5に示すように、マンドレル10に仮止めしたバイアス層用プリプレグ11を、角部Cが下ローリング板112上における予め滑剤120が塗布された部分に対応するように、下ローリング板112上に配置する。なお、バイアス層用プリプレグ11は、その巻き始め端部12が下ローリング板112に接するように配置される。
角部Cとは、マンドレル10に仮止めされていない2つの角部のうち、強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺で挟まれた角部である。ここで、「マンドレル10に仮止めされていない2つの角部」とは、バイアス層用プリプレグ11の四辺形の4つの角部のうち、マンドレル10に仮止めされた巻き始め端部12にある2つの角部以外の角部のことであり、バイアス層用プリプレグ11の巻き終わり側の末端側に位置する。
また、「強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺」とは、図7に示すように、Bで示す強化繊維の引き揃え方向が、Fで示す点で交差している仮止めされていないGで示す辺、同じくHで示す点で交差している仮止めされていないIで示す辺のことを表す。
そして、「仮止めされていない2辺で挟まれた角部」が、Gで示す辺とIで示す辺との間にある角部Cを表す。
角部Cは強化繊維の長さが短いため、他の部分に比べて強度的に弱い。したがって、角部Cに強化繊維の引き揃え方向以外の方向の力が加わると、該引き揃え方向に沿って三角形状に欠けやすい。巻回工程において、バイアス層用プリプレグ11が下ローリング板112上に貼り付いた状態でマンドレル10を転動させると、下ローリング板112上から引き剥がそうとする力がバイアス層用プリプレグ11に加わるため、角部Cに欠けが生じる可能性が高くなる。そこで、本発明では、角部Cが接する下ローリング板112上に予め滑剤120を塗布することにより、下ローリング板112への角部Cの貼り付きを抑制して、角部Cの欠けを防止することができる。
滑剤120の塗布方法は特に限定されず、例えば、下ローリング板112上に直接振りかけて塗布してもよく、布などに付着させてから塗布してもよい。また、下ローリング板112上への塗布に加え、角部Cの下ローリング板112と接する面にも滑剤120を塗布してもよい。
下ローリング板112への滑剤120の塗布面積は特に限定されないが、10/cm〜150/cmが好ましく、20/cm〜100/cmがより好ましい。滑剤120の塗布面積が10/cm未満であると、貼り付きが十分に防止できず、150/cmを超えると、バイアス層用プリプレグ11が下ローリング板112上で滑りやすくなり、マンドレル10の転動がうまく行えなくなる可能性がある。
滑剤120は、ローリング板112上の角部Cが接する位置に加え、バイアス層用プリプレグ11と接する下ローリング板112上の任意の位置に塗布しても構わない。
滑剤120としては、下ローリング板112への角部Cの貼り付きを抑制できるものであれば特に限定されないが、例えばタルク粉末、ベビーパウダーなどが挙げられる。中でも、入手が容易で、硬度が低く、化学的に安定であることから、タルク粉末が好ましく用いられる。
ベビーパウダーはタルカムパウダーとも称され、タルク粉末を主成分として、これにホウ酸などを加えたものであり、本発明においてタルク粉末と同様の作用を示す。
本発明では、下ローリング板112上に、フッ素樹脂をコートしたガラス繊維シート(不図示)などを敷いて、角部Cの貼り付きを防止してもよい。
下ローリング板112にバイアス層用プリプレグ11を配置した後、図6に示すように、上ローリング板111を下げて、マンドレル10に当接させる。次いで、図6中の矢印で示すように、上ローリング板111を、エアシリンダ113を軸にして回転させると同時に、下ローリング板112をレール114上で矢印方向に水平移動させることにより、マンドレル10がバイアス層用プリプレグ11上を転動し、マンドレル10の外周面にバイアス層用プリプレグ11を巻回し、バイアス層を形成する。なお、この製造例では、マンドレル10の一端(細径側)10a側と、他端(太径側)10b側の外周とでは転動する距離が違うため、上ローリング板111を矢印方向に回転させることで、転動に要する距離を補正し、一端(細径側)10aから他端(太径側)10bにわたりバイアス層用プリプレグ11が均一に巻回されるようにしている。
バイアス層用プリプレグ11をマンドレル10の外周面に巻回させた後は、下ローリング板112および上ローリング板111を元の位置に戻し、ローリングマシン110からバイアス層が形成されたマンドレル10を取り出す。
このようにしてマンドレル10の外周面にバイアス層を形成した後には、ゴルフクラブに要求される性能、質量などに鑑み、必要に応じて、ストレート層用プリプレグ、補強層用プリプレグなどを、ローリングマシン110などを使用してさらに巻回し、ストレート層や補強層を形成してもよい。そして、巻回された各プリプレグが剥がれないようにテーピングして固定しつつ、所定温度で所定時間加熱して、各層を硬化させる。ついで、マンドレル10を抜き取り(脱芯)、得られた繊維強化樹脂製管状体の表面研磨、両端部のカットなどを必要に応じて行うことにより、本発明の一製造例であるゴルフクラブシャフトが得られる。
なお、プリプレグに使用する強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、スチール繊維などの無機繊維が使用できるが、曲げ強度などに優れたシャフトが得られやすいことから、PAN系炭素繊維などの炭素繊維が好ましい。また、例示した前記強化繊維を組み合わせて使用することもできる。
また、プリプレグに含浸させるマトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂などが使用できるが、耐熱性、硬度、硬化収縮率、化学薬品耐性などの点から、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型等の一般的なエポキシ樹脂を使用できる。また、マトリックス樹脂には、必要に応じて公知の硬化剤を適量添加できる。
この製造例では、マンドレル10の軸方向に対して斜めに強化繊維が引き揃えられたプリプレグとして、+45°層プリプレグ11aと、−45°層プリプレグ11bとが積層した2層構造のバイアス層用プリプレグ11を示したが、本発明はこれに限定されず、バイアス層用プリプレグ以外のプリプレグの巻回工程にも適用でき、1層のプリプレグ、3層構造以上のプリプレグの巻回工程にも適用できる。また、強化繊維の引き揃え方向も、マンドレル10の軸方向に対して+45°、−45°に限定されない。
また、この製造例では、繊維強化樹脂製管状体の一例としてゴルフクラブシャフトを例示したが、本発明の製造方法はそれに限らず、バドミントンラケット、釣り竿、スキーストックなど、他のスポーツ用品用途の繊維強化樹脂製管状体の製造にも適用できる。また、製造する繊維強化樹脂製管状体の断面形状には特に制限はなく、円形断面の他、用途に応じて、楕円形断面、異形断面などでもよい。
以上、詳細に説明したように、本発明の繊維強化樹脂製管状体の製造方法によれば、プリプレグの角部の欠けが防止できることで、所定の積層構造を有することができ、以って十分な性能を有した繊維強化樹脂製管状体を得ることができる。
本発明の一製造例で使用されるマンドレルとプリプレグの一例を示す平面図である。 本発明の一製造例のうち、仮止め工程を説明する平面図である。 本発明の一製造例の巻回工程に使用するローリングマシンを示す斜視図である。 本発明の一製造例のうち、ローリングマシンを使用した巻回工程を説明する斜視図である。 本発明の一製造例のうち、ローリングマシンを使用した巻回工程を説明する斜視図である。 本発明の一製造例のうち、ローリングマシンを使用した巻回工程を説明する斜視図である。 本発明の一製造例のうち、プリプレグの角部を拡大した部分平面図である。
符号の説明
10 マンドレル
11 バイアス層用プリプレグ
12 巻き始め端部
110 ローリングマシン
111 上ローリング板
112 下ローリング板
120 滑剤
C 角部

Claims (2)

  1. 強化繊維とマトリックス樹脂を含む繊維強化樹脂からなる四辺形のプリプレグをローリング板上でマンドレルに巻回して管状体を製造する際に、
    マンドレルの外周面に、マンドレルの軸方向に対して斜めに強化繊維が引き揃えられたプリプレグの1辺を仮止めする仮止め工程と、
    該プリプレグの仮止めされていない2つの角部のうち、前記強化繊維の引き揃え方向と交差する仮止めされていない2辺で挟まれた角部が、ローリング板上における予め滑剤が塗布された部分に対応するように、前記プリプレグをローリング板上に配置し、マンドレルにプリプレグを巻回する巻回工程とを有する繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
  2. 前記管状体がゴルフクラブシャフトである請求項1に記載の繊維強化樹脂製管状体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020141596A1 (ja) * 2019-01-02 2020-07-09 三井化学株式会社 筒状体の製造装置、抑え部材および筒状体の製造方法

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