JP2009088250A - コア及びこれを用いたトランス、並びに、スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上側梁部にて発生する熱の放熱ルートを拡大することによって、コアの放熱特性をよりいっそう改善する。
【解決手段】下側梁部11、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14を含み、下側梁部11の断面積をS、上側梁部12の断面積をS、主脚部13の断面積をSとした場合、S≦S/2≦S 且つ、S<Sを満たしている。このように、上側梁部12からの放熱ルートとなる主脚部13の断面積を十分に確保していることから、ベースプレート上に載置した際、上側梁部12にて発生した熱をベースプレートへ効果的に放熱することが可能となる。さらに、下側梁部11の断面積が縮小されていることから、上側梁部12とベースプレートとの距離が短縮され、上側梁部12にて発生した熱をベースプレートへ効果的に放熱することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明はトランスに用いるコアに関し、特に、放熱特性が改善されたコアに関する。また、本発明は、このようなコアを用いたトランスに関する。また、本発明はこのようなトランスを用いたスイッチング電源装置に関する。
スイッチング電源装置などに用いられるトランスは、動作時において発熱することから、放熱特性の高いコアを採用することが望ましい。放熱特性の改善されたコアとしては、特許文献1に記載されたコアが知られている。
特許文献1に記載されたコアは、ベースプレート側に位置させる下側梁部の厚さを薄くし、その分、上側梁部の厚さを増大させた構造を有している。かかる構造により、放熱性の高い下側梁部における発熱量が増大し、放熱性の低い上側梁部における発熱量が減少することから、コアの温度分布をほぼ一定とすることが可能となるとされている。
実開平2−129716号公報
しかしながら、単に上側梁部の厚さを厚くしても、上側梁部にて発生する熱の放熱ルートが十分に確保されないため、実際には上側梁部に熱が蓄積しやすい場合があった。また、巻線が巻回される主脚部の発熱についても考慮されていない。このため、特に発熱量の大きいトランスにおいては、特許文献1に記載のコアよりもさらに温度特性の優れたコアを用いることが望まれる。
したがって、本発明の目的は、上側梁部にて発生する熱の放熱ルートを拡大することによって、コアの放熱特性をよりいっそう改善することである。
また、本発明の他の目的は、主脚部の発熱を考慮することによって、コアの放熱特性をよりいっそう改善することである。
また、本発明のさらに他の目的は、このようなコアを用いたトランスを提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、このようなトランスを用いたスイッチング電源装置を提供することである。
本発明によるコアは、巻線が巻回される主脚部と、主脚部を介して互いに対向する位置に設けられた第1梁部及び第2梁部とを含むコアであって、第1梁部の単位磁束当たりの断面積をS、第2梁部の単位磁束当たりの断面積をS、主脚部の単位磁束当たりの断面積をSとした場合、
≦S≦S 且つ、
<S
を満たしていることを特徴とする。
本発明によれば、第1梁部、主脚部及び第2梁部における磁束密度をそれぞれB、B及びBとすると、
≧B≧B 且つ、
>B
となる。つまり、第1梁部がベースプレートなどの放熱体と直接的又は間接的に接するようにコアを載置すると、放熱性の低い部分ほど磁束密度が低くなることから、放熱性の低い部分ほど発熱量を小さくすることが可能となる。しかも、第2梁部からの放熱ルートとなる主脚部の断面積を十分に確保していることから、第2梁部にて発生した熱をベースプレート等の放熱体へ効果的に放熱することが可能となる。さらに、第1梁部の断面積が縮小されていることから、第2梁部及び主脚部とベースプレート等との距離が短縮され、第2梁部及び主脚部にて発生した熱をベースプレート等へ効果的に放熱することが可能となる。これらにより、コア全体として高い放熱特性を得ることが可能となる。ここで、「直接的又間接的に接する」とは、第1梁部と放熱体との間に、接着剤や取り付け部材などが介在するケースを含む意である。
本発明の効果をより高めるためには、S<Sを満たしていることが好ましく、S<Sを満たしていることもまた好ましい。特に、S<S<Sを満たしていることが最も好ましい。
本発明においては、第1梁部の平面積が第2梁部の平面積よりも大きいことが好ましい。これによれば、ベースプレートとの接触面積が拡大されるとともに、第1梁部の厚さが薄くなることから、より高い放熱特性を得ることが可能となる。
本発明において、コアは、第1梁部の略端部及び第2梁部の略端部と接する少なくとも一つの側脚部をさらに含んでおり、側脚部の単位磁束当たりの断面積をSとした場合、
≦S≦S 且つ、
<S
を満たしていることが好ましい。これによれば、側脚部の発熱を抑制することができるとともに、側脚部を介した第2梁部の放熱特性を改善することが可能となる。少なくとも一つの側脚部は、第1及び第2梁部の一端と接する第1側脚部と、第1及び第2梁部の他端と接する第2側脚部とを含んでいることが好ましい。すなわち、本発明はいわゆるEE型、EI型又は日の字型コアに適用することが好適である。
また、本発明によるトランスは、上記のコアと、コアの主脚部に巻回された巻線とを備えることを特徴とする。本発明によれば、放熱性の高いトランスが提供されることから、トランスが伝送する電力を増やしたり、トランスを小型化することが可能となる。
また、本発明によるスイッチング電源装置は、上記のトランスを備えることを特徴とする。これによれば、トランスにて発生する熱が効率よく排出されることから、信頼性の高いスイッチング電源装置を提供することが可能となる。
このように、本発明によるコアは、第1梁部が放熱体と直接的又は間接的に接するようにコアを載置した場合、第2梁部にて発生する熱の放熱ルートが拡大される。しかも、主脚部の発熱が考慮された構造を有していることから、従来に比べ、高い放熱特性を得ることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい第1の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。また、図2は、図1に示すコアを用いたトランスをベースプレートに載置した状態を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、本実施形態によるコア10は、第1梁部である下側梁部11、第2梁部である上側梁部12、主脚部13及び一対の側脚部14を有している。下側梁部11は、実装時において図2に示すベースプレート100と直接的又は間接的に接する載置面11aを有する板状体である。上側梁部12は、下側梁部11と対向する板状体である。主脚部13は、下側梁部11の中央部及び上側梁部12の中央部と接する柱状体である。側脚部14は、下側梁部11の端部及び上側梁部12の端部と接する板状体である。側脚部14は一対備えられており、下側梁部11及び上側梁部12の一端と接する第1側脚部と、下側梁部11及び上側梁部12の他端と接する第2側脚部とによって構成されている。これにより、コア10の全体形状はEE型、EI型又は日の字型である。
本実施形態によるコア10は、下側梁部11、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14の断面積をそれぞれS、S、S、Sとした場合、
<S/2=S=S
を満たしている。ここで「断面積」とは、図2に示すように、主脚部13に巻線19を巻回することによりトランスを構成した場合、磁束Mと直交する方向における面積を指す。主脚部13の断面積Sを2で割っているのは、図2に示すように、この部分には他の部分の2倍の磁束が形成されるからである。したがって、下側梁部11、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14の単位磁束当たりの断面積をそれぞれS、S、S、Sとすると、
<S=S=S
となる。
本実施形態においては、下側梁部11の平面積Pと上側梁部12の平面積Pが一致している。このため、下側梁部11の厚さTは、上側梁部12の厚さTよりも薄い。ここで「平面積」とは、磁束Mと平行な方向における面積を指す。
かかる構成により、図2に示すように、下側梁部11、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14における磁束密度をそれぞれB、B、B、Bとすると、本実施形態では、
>B=B=B
となる。つまり、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14の磁束密度が相対的に低くなることから、ベースプレート100と接することにより放熱性の高い下側梁部11と比べ、相対的に放熱性の低い部分の発熱が抑制される。しかも、主脚部13の断面積Sが上側梁部12の断面積Sの2倍に設定されていることから、上側梁部12からの放熱ルートを十分に確保することが可能となる。つまり、特許文献1に記載されたコアのように主脚部13の断面積Sが小さい場合、上側梁部12における発熱を低減させたとしても、発生した熱を放出するルートが狭いため上側梁部12に熱が溜まりやすくなる。これに対し、本実施形態によるコア10では、主脚部13の断面積Sが十分に確保されていることから、主脚部13自体の発熱が抑制されるだけでなく、上側梁部12の放熱特性を高めることが可能となる。
さらに、本実施形態では、下側梁部11の厚さTが低減されていることから、上側梁部12、主脚部13及び側脚部14とベースプレート100との距離が短縮される。その結果、これらの部分にて発生した熱をベースプレート100へ効果的に放熱することが可能となる。
また、本実施形態では、下側梁部11及び上側梁部12の奥行きが主脚部13と同等であり、これらの平面積P,Pが小さいことから、製造時において、コア10又はその一部分を平面的に多数個並べて焼成する際、一度に焼成できる数を増やすことができる。このため、製造コストを削減することも可能となる。
図3は、本発明の好ましい第2の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。
図3に示すように、本実施形態によるコア20は、下側梁部21、上側梁部22、主脚部23及び一対の側脚部24を有しており、これらの断面積S、S、S、S
=S/2=S<S
を満たしている。したがって、下側梁部21、上側梁部22、主脚部23及び側脚部24の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
=S=S<S
となる。本実施形態においても、下側梁部21の平面積Pと上側梁部22の平面積Pが一致しており、このため、下側梁部21の厚さTが上側梁部22の厚さTよりも薄い。
かかる構成により、下側梁部21、上側梁部22、主脚部23及び側脚部24における磁束密度B、B、B、Bは、
=B=B>B
となる。これにより、上側梁部22の磁束密度が相対的に低くなることから、上側梁部22の発熱が抑制される。しかも、主脚部23の断面積Sが下側梁部21の断面積Sの2倍に設定されていることから、上側梁部22からの放熱ルートを十分に確保することが可能となる。さらに、下側梁部21の厚さTが低減されていることから、上側梁部22、主脚部23及び側脚部24とベースプレート100との距離が短縮され、これらの部分にて発生した熱をベースプレート100へ効果的に放熱することが可能となる。
本実施形態によるコア20は、第1の実施形態によるコア10の下側梁部11及び上側梁部12の厚さT,Tを増大させた構造と考えることができる。これにより、コア10と比べると、上側梁部22、主脚部23及び側脚部24とベースプレート100との距離が長くなるが、磁束密度が全体的に低くなる。その結果、第1の実施形態によるコア10よりも温度上昇率を低く抑えることが可能となる。本実施形態においても、下側梁部21の平面積Pと上側梁部22の平面積Pが小さいことから、製造コストを削減することが可能となる。
図4は、本発明の好ましい第3の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。
図4に示すように、本実施形態によるコア30は、下側梁部31、上側梁部32、主脚部33及び一対の側脚部34を有しており、これらの断面積S、S、S、S
<S/2=S<S
を満たしている。したがって、下側梁部31、上側梁部32、主脚部33及び側脚部34の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
<S=S<S
となる。本実施形態においても、下側梁部31の平面積Pと上側梁部32の平面積Pが一致しており、このため、下側梁部31の厚さTが上側梁部32の厚さTよりも薄い。
かかる構成により、下側梁部31、上側梁部32、主脚部33及び側脚部34における磁束密度B、B、B、Bは、
>B=B>B
となる。これにより、ベースプレート100から離れるほど磁束密度が低くなり、発熱の少ない構造を得ることが可能となる。しかも、主脚部33の断面積Sが下側梁部31の断面積Sの2倍以上に設定されていることから、上側梁部32からの放熱ルートを十分に確保することが可能となる。さらに、下側梁部31の厚さTが低減されていることから、上側梁部32、主脚部33及び側脚部34とベースプレート100との距離が短縮され、これらの部分にて発生した熱をベースプレート100へ効果的に放熱することが可能となる。
本実施形態によるコア30は、第1の実施形態によるコア10の上側梁部12の厚さTを増大させた構造と考えることができる。これにより、上側梁部32、主脚部33及び側脚部34とベースプレート100との距離をコア10と同程度としつつ、上側梁部32の磁束密度Bをさらに低くすることができる。その結果、コア10,20よりも温度上昇率を低く抑えることが可能となる。しかも、コア20よりも全体的なサイズが小さいという利点がある。また、本実施形態においても、下側梁部31の平面積Pと上側梁部32の平面積Pが小さいことから、製造コストを削減することが可能となる。
図5は、本発明の好ましい第4の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。
図5に示すように、本実施形態によるコア40は、下側梁部41、上側梁部42、主脚部43及び一対の側脚部44を有しており、これらの断面積S、S、S、Sは、コア10と同様、
<S/2=S=S
を満たしている。したがって、下側梁部41、上側梁部42、主脚部43及び側脚部44の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
<S=S=S
となる。しかしながら、本実施形態においては、下側梁部41の平面積Pが上側梁部42の平面積Pよりも大きく、このため、下側梁部41の厚さTはコア10における下側梁部11の厚さTよりも薄くされている。
かかる構成により、コア10により得られる効果に加え、上側梁部42、主脚部43及び側脚部44とベースプレート100との距離がさらに短縮されることから、ベースプレート100への放熱をより効果的に行うことが可能となる。
図6は、本発明の好ましい第5の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。
図6に示すように、本実施形態によるコア50は、下側梁部51、上側梁部52、主脚部53及び一対の側脚部54を有しており、これらの断面積S、S、S、Sは、コア20と同様、
=S/2=S<S
を満たしている。したがって、下側梁部51、上側梁部52、主脚部53及び側脚部54の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
=S=S<S
となる。しかしながら、本実施形態においては、下側梁部51の平面積Pが上側梁部52の平面積Pよりも大きく、このため、下側梁部51の厚さTはコア20における下側梁部21の厚さTよりも薄くされている。下側梁部51の厚さTは、コア10における下側梁部11の厚さTと同程度とすることができ、このため、下側梁部51の機械的強度を十分に確保することが可能である。
かかる構成により、コア20により得られる効果に加え、上側梁部52、主脚部53及び側脚部54とベースプレート100との距離がさらに短縮されることから、ベースプレート100への放熱をより効果的に行うことが可能となる。
図7は、本発明の好ましい第6の実施形態によるコアの構造を示す略斜視図である。
図6に示すように、本実施形態によるコア60は、下側梁部61、上側梁部62、主脚部63及び一対の側脚部64を有しており、これらの断面積S、S、S、Sは、コア30と同様、
<S/2=S<S
を満たしている。したがって、下側梁部61、上側梁部62、主脚部63及び側脚部64の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
<S=S<S
となる。しかしながら、本実施形態においては、下側梁部61の平面積Pが上側梁部62の平面積Pよりも大きく、このため、下側梁部61の厚さTはコア30における下側梁部31の厚さTよりも薄くされている。
かかる構成により、コア30により得られる効果に加え、上側梁部62、主脚部63及び側脚部64とベースプレート100との距離がさらに短縮されることから、ベースプレート100への放熱をより効果的に行うことが可能となる。しかも、コア50よりも全体的なサイズが小さいという利点がある。
本発明によるコアを用いたトランスは、スイッチング電源装置に用いることが可能である。
図8は、スイッチング電源装置の構成を示すブロック図である。
図8に示すスイッチング電源装置200は、直流入力電圧Vinを直流出力電圧Voutに変換するための装置(DC/DCコンバーター)であり、直流出力電圧Vinに含まれるノイズ成分を除去する入力フィルタ201と、入力フィルタ201の出力を交流に変換するスイッチング回路202と、スイッチング回路202の出力を変圧するトランス203と、トランス203の出力を直流に変換する整流回路204と、整流回路の出力を平滑化する平滑回路205とを備えている。このような構成を有するスイッチング電源装置200において、トランス203のコアとして本発明によるコアを用いれば、トランス203にて発生する熱が効率よく排出されることから、スイッチング電源装置200の信頼性を高めることが可能となる。
図8に示したスイッチング電源装置200は、特に自動車用のスイッチング電源装置として利用することが好適である。
図9は、スイッチング電源装置200を備えた自動車の主要部分を概略的に示すブロック図である。
図9に示すように、スイッチング電源装置200を自動車用に用いた場合、スイッチング電源装置200は、高圧バッテリー210と電気機器220及び低圧バッテリー230との間に設けられ、高圧バッテリー210より供給される約144Vや約288Vの高電圧を約14Vに降圧してこれを電気機器220に供給するとともに、低圧バッテリー230を充電する役割を果たす。電気機器220としては、自動車に備えられるエアコンやオーディオ等が挙げられる。
高圧バッテリー210への充電は、発電装置240より供給される電力によって行われる。また、高圧バッテリー210の出力はモータ250にも供給され、モータ250は、高圧バッテリー210より供給される高電圧(約144Vや約288V)に基づいて駆動系260を駆動する。尚、燃料電池車においては燃料電池本体が発電装置240となり、ハイブリッド車においてはモータ250が発電装置240を兼ねることになる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記の各実施形態においては、主脚部の断面積Sと側脚部の断面積Sとの関係が全てS/2=Sに設定されているが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、S/2>Sに設定しても構わないし、S/2<Sに設定しても構わない。但し、側脚部は、ベースプレートからの距離が主脚部と等しく、且つ、主脚部と同様に上側梁部からの放熱ルートとなることから、下側梁部の断面積Sと上側梁部の断面積Sとの関係においては、側脚部の断面積Sを主脚部の断面積Sの1/2と同程度に設定することが望ましい。すなわち、
≦S≦S 且つ、
<S
に設定することが望ましい。
また、主脚部は周囲が巻線に囲まれるため、側脚部よりも巻線の損失の影響が大きくなり、温度が高くなりやすい。したがって、より好ましくは、上記条件に加え、さらに
>S
を満たすことで、巻線から受ける熱をより効果的にベースプレートに放熱し、コアの温度上昇を抑えることができる。
さらに、上記の各実施形態においては、1つの主脚部と2つの側脚部を有するいわゆる日の字型コア、EE型コア又はEI型コアを例に説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、本発明をロの字型コア、UU字コア、UI字コアなどに適用することも可能である。UU字コアとはU字型のコアを2つ用いたコアであり、UI字コアとはU字型のコアとI字型のコアを用いたコアである。これらロの字型コア、UU字コア、UI字コアは、巻線が巻回される主脚部と、主脚部と略平行に配置された1つの側脚部と、主脚部及び側脚部の一端同士を接続する第1梁部と、主脚部及び側脚部の他端同士を接続する第2梁部とを有する環状体である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
まず、比較例サンプルとして、図10に示すコア70についてシミュレータを用いて温度上昇の解析を行った。図10に示すコア70は、下側梁部71、上側梁部72、主脚部73及び一対の側脚部74を有しており、これらの断面積S、S、S、Sは、図11に示すとおりに設定した。すなわち、
=S/2=S=S
に設定されている。したがって、下側梁部71、上側梁部72、主脚部73及び側脚部74の単位磁束当たりの断面積S、S、S、Sは、
=S=S=S
である。
また、下側梁部71の平面積Pと上側梁部72の平面積Pについても図11に示されている。このように、下側梁部71の平面積Pと上側梁部72の平面積Pが一致しており、下側梁部71の厚さTも上側梁部72の厚さTと一致している。
このようなコア70の下側梁部71をアルミニウムベースプレートに密着させて放熱特性をシミュレーションした。そして、コアの各部において磁束密度に相当する損失を与えたときの、アルミニウムベースプレートに対する温度上昇を計算した。与えた損失は、Mn−Zn系低損失フェライト材料で、同等形状のサンプルを作製して、100℃において周波数100kHz、最大磁束密度200mTの正弦波で磁束が変化したときの鉄損を測定した結果から、単位体積あたりの鉄損を計算した値を用いた。また、この測定と同時に、100kHz、100℃時に最大磁束密度を変化させて鉄損を測定し、鉄損と磁束密度との関係式を求めている。これによれば、鉄損は磁束密度の2.7乗に比例するという結果が得られている。
次に、図1、図3〜図7に示したコア10〜60について、上記で測定した鉄損の磁束密度特性を基に、主脚部に最大磁束密度200mTが発生した時の各部の磁束密度を計算し、鉄損に換算して各部の断面積に相当する鉄損を与えたときの温度上昇率ΔTを計算した。これらサンプルの断面積などについても図11に示した。温度上昇率ΔTは、比較例サンプルであるコア70における温度上昇を1として比率で表したものである。
図11に示すように、下側梁部と上側梁部の平面積P,Pが等しいタイプのコア10,20,30の温度上昇率△Tは、それぞれ0.95、0.75、0.72であり、いずれも比較例サンプルよりも温度上昇が少なかった。特に、
<S/2=S<S
を満たしているコア30の温度上昇率△Tは、非常に小さかった。
また、図11に示すように、下側梁部の平面積Pが広いタイプのコア40,50,60の温度上昇率△Tは、それぞれ0.87、0.66、0.64であり、いずれも比較例サンプルよりも温度上昇が少なかった。また、コア10,20,30のうち断面積S、S、S、Sの関係が等しいものと比べた場合(すなわち、コア10と40、コア20と50、コア30と60を比べた場合)、下側梁部の平面積Pが広いタイプの方がより温度上昇が少なかった。特に、
<S/2=S<S
を満たしているコア60の温度上昇率△Tは、非常に小さかった。
本発明の好ましい第1の実施形態によるコア10の構造を示す略斜視図である。 図1に示すコア10を用いたトランスをベースプレート100に載置した状態を示す模式的な断面図である。 本発明の好ましい第2の実施形態によるコア20の構造を示す略斜視図である。 本発明の好ましい第3の実施形態によるコア30の構造を示す略斜視図である。 本発明の好ましい第4の実施形態によるコア40の構造を示す略斜視図である。 本発明の好ましい第5の実施形態によるコア50の構造を示す略斜視図である。 本発明の好ましい第6の実施形態によるコア60の構造を示す略斜視図である。 スイッチング電源装置の構成を示すブロック図である。 スイッチング電源装置200を備えた自動車の主要部分を概略的に示すブロック図である。 比較例によるコア70の構造を示す略斜視図である。 コア10〜70の形状と温度上昇率△Tとを示す表である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60,70 コア
11,21,31,41,51,61,71 下側梁部
11a 載置面
12,22,32,42,52,62,72 上側梁部
13,23,33,43,53,63,73 主脚部
14,24,34,44,54,64,74 側脚部
19 巻線
100 ベースプレート
200 スイッチング電源装置
203 トランス
B 磁束密度
M 磁束
P 平面積
S 断面積

Claims (9)

  1. 巻線が巻回される主脚部と、前記主脚部を介して互いに対向する位置に設けられた第1梁部及び第2梁部とを含むコアであって、
    前記第1梁部の単位磁束当たりの断面積をS、前記第2梁部の単位磁束当たりの断面積をS、前記主脚部の単位磁束当たりの断面積をSとした場合、
    ≦S≦S 且つ、
    <S
    を満たしていることを特徴とするコア。
  2. <Sを満たしていることを特徴とする請求項1に記載のコア。
  3. <Sを満たしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコア。
  4. 前記第1梁部の厚さが前記第2梁部の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコア。
  5. 前記第1梁部の略端部及び前記第2梁部の略端部と接する少なくとも一つの側脚部をさらに含んでおり、前記側脚部の単位磁束当たりの断面積をSとした場合、
    ≦S≦S
    を満たしていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコア。
  6. 前記少なくとも一つの側脚部は、前記第1及び第2梁部の一端と接する第1側脚部と、前記第1及び第2梁部の他端と接する第2側脚部とを含んでおり、これにより全体形状がEE型、EI型又は日の字型であることを特徴とする請求項5に記載のコア。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコアと、前記コアの前記主脚部に巻回された巻線とを備えることを特徴とするトランス。
  8. 前記コアの前記第1梁部が放熱体に接して設けられていることを特徴とする請求項7に記載のトランス。
  9. 請求項7又は8に記載のトランスを備えたスイッチング電源装置。
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