JP2009086061A - カラーフィルタ用着色組成物の製造方法、該方法により製造されたカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物の製造方法、該方法により製造されたカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度の微細顔料を含んでいても低粘度で、液晶表示装置の画素欠陥の要因となる顔料凝集物がなく、分散安定性に優れるカラーフィルタ用着色組成物の製造方法、および液晶表示装置の画素欠陥を引き起こさず、色特性が良好なカラーフィルタの提供。
【解決手段】顔料、樹脂、溶剤、および必要に応じてモノマーおよび/または光重合開始剤を含む着色組成物を、好ましくは固定刃であるステータと回転刃であるロータとからなるジェネレータを具備し、ステータ(1)とロータ(2)のクリアランスが50μm〜10mmである高速剪断機により、剪断速度5,000〜900,000[1/sec.]で処理するカラーフィルタ用着色組成物の製造方法、および該方法で製造された着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントを基板上に備えるカラーフィルタ。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像素子等を構成するカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用着色組成物の製造方法、該方法により製造されたカラーフィルタ用着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタに関する。
カラーフィルタ用着色組成物は、後工程で必要とされる耐熱性の点から顔料分散タイプが主流となっており、顔料、樹脂、溶剤を含む着色組成物を、攪拌機により混合攪拌することで調整している。また、光硬化性のカラーフィルタ用着色組成物を調製する場合には、顔料、樹脂、溶剤を含む顔料分散体を製造した後、光硬化性化合物、光重合開始剤等を添加することが行われている。
近年は、液晶表示装置に対して高輝度化、高コントラスト化が求められることから、カラーフィルタ用着色組成物には、微細化処理して一次粒子の粒径を小さくした顔料が用いられるようになっている。微細化処理した顔料の一次粒子の一部は、凝集して二次粒子を生成するため、一般には分散機を用いて顔料を溶剤中に分散することにより、顔料の二次粒子をほぐしている。しかしながら、顔料を溶剤中に分散する際に、過度な分散を行うと、二次粒子が一次粒子へほぐされるのと並行して、一次粒子の破砕が進み、得られる着色組成物の安定性が低下する。すなわち、微細化が進行した顔料の一次粒子は、一般に凝集し易く、着色組成物中において微細な分散粒子径を維持するのは困難であり、液晶表示装置の画素欠陥の要因となる大きさの塊状の顔料固形物を形成する。
また、微細化処理した顔料は、顔料表面積の増大により樹脂および溶剤との相互作用が大きくなるため、微細化処理した顔料を含む着色組成物は、経時安定性が低下し、高粘度化およびチキソトロピック性の発現が生じる。そのため、微細化処理した顔料を含む着色組成物は、粘性のコントロールが更に難しくなり、フィルタセグメントを形成する際のスピンコートにおいて、レベリング不良や膜厚均一性の低下が生じる。
さらに、中間体として製造される顔料分散体は、後工程で添加する光硬化性化合物、光重合開始剤等の溶解性や着色組成物の組成自由度向上のため、特に顔料濃度や固形分をあげて調整されることが多い。従って、中間体として製造される顔料分散体では、顔料と樹脂および溶剤との相互作用が大きくなり、顔料分散体の方が、最終の着色組成物と比べて、顔料の分散度および粘性のコントロールが難しい。
一般に、顔料の分散を安定化させ、顔料分散体や着色組成物を低粘度化させる手法として、有機顔料からなる母体骨格に酸性や塩基性の置換基を導入した顔料誘導体を分散剤として混合し、顔料分散体や着色組成物中の樹脂成分と顔料誘導体との相互作用により顔料の分散を安定化する方法が知られている。(例えば、特許文献1〜2参照。)
しかし、従来から使用されている攪拌機による混合製法だけでは、高コントラストで、凝集物が少なくかつ良好な粘性・安定性を両立する顔料分散体および着色組成物の製造は困難になってきている。
特開2001−51112号公報 特開2004−204103号公報
本発明は、液晶表示装置の画素欠陥の要因となる顔料凝集物がなく、分散安定性に優れるカラーフィルタ用着色組成物の製造方法、および液晶表示装置の画素欠陥を引き起こさず、色特性が良好なカラーフィルタの提供を目的とする。
本発明者らは、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を高速剪断処理することにより得られるカラーフィルタ用着色組成物は、顔料が溶剤中に良好に分散されているため、粘性に優れており、これを用いることにより上記のような特性に優れたカラーフィルタを作成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法は、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理(以下、高速剪断処理ということがある)することを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法は、顔料、樹脂、溶剤、モノマーおよび/または光重合開始剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理すること特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法において、剪断速度5000〜900000[1/sec]の処理は、固定刃であるステータと回転刃であるロータとからなるジェネレータを具備し、ステータとロータのクリアランスが50μm〜10mmである高速剪断機により行われることが好ましい。
また、本発明のカラーフィルタは、基板上に、本発明の方法で製造されたカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントを備えることを特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法では、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を高速剪断処理するため、顔料を溶剤中に良好に分散することができる。本発明の方法で製造されるカラーフィルタ用着色組成物は、高濃度の顔料を含んでいても良好な粘性を有し、画素欠陥の要因となる凝集物がなく分散安定性に優れている。そのため、本発明の方法で製造されるカラーフィルタ用着色組成物を用いることにより、高コントラストで色特性および膜厚均一性が良好なカラーフィルタを作成することができる。
まず、本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法は、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理(以下、高速剪断処理ということがある)することを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法は、顔料、樹脂、溶剤、モノマーおよび/または光重合開始剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理すること特徴とする。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法において、剪断速度5000〜900000[1/sec]の処理は、固定刃であるステータと回転刃であるロータとからなるジェネレータを具備し、ステータとロータのクリアランスが50μm〜10mmである高速剪断機により行われることが好ましい。
(顔料)
本発明の着色組成物に含有される顔料としては、発色性が高く、且つ耐熱性の高いものが適しており、一般に市販されている種々の有機顔料を用いることができる。顔料は、1種類を単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
有機顔料としては、例えば、アゾ系、アンサンスロン系、アンスラピリミジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、インダンスロン系色素、キナクリドン系、キノフタロン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、チオインジゴ系、ピランスロン系、フタロシアニン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、ベンズイミダゾロン系等が挙げられる。また、有機顔料は、ソルトミリング、アシッドペースティング等により微細化したものであってもよい。
以下に、本発明のカラーフィルタ用着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
本発明の着色組成物を用いて赤色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、122、123、146、149、168、177、178、184、185、187、192、200、202、208、210、216、220、223、224、226、240、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色着色組成物には、黄色顔料、オレンジ色顔料を併用することができる。
本発明の着色組成物を用いて緑色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Green 7、10、36、37、58等の緑色顔料を用いることができる。緑色着色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
本発明の着色組成物を用いて青色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、64、80等の青色顔料を用いることができる。青色着色組成物には、紫色顔料を併用することができる。
本発明の着色組成物を用いて黄色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。
本発明の着色組成物を用いて紫色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Violet1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を用いることができる。
本発明の着色組成物を用いてマゼンタ色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Red 7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、146、177、178、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272等の顔料を用いることができる。マゼンタ色着色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
本発明の着色組成物を用いてシアン色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Blue 15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、80等の青色顔料を用いることができる。
本発明の着色組成物を用いてオレンジ色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等のオレンジ色顔料を用いることができる。
着色組成物には、彩度と明度のバランスをとりつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を含有させることができる。無機顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等が挙げられる。無機顔料は、1種類を単独で、または2種類以上を混合して用いられる。無機顔料は、顔料の合計重量の0.1〜10重量%の量で用いることができる。
また、着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料または天然色素を含有させることができる。染料または天然色素は、顔料100重量部に対して0.1〜10重量部の量で用いることができる。
(樹脂)
本発明の着色組成物に含有される樹脂としては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の透明樹脂が用いられる。樹脂は、本発明の着色組成物から形成されたカラーフィルタが、カラーフィルタとして望まれる要求特性、すなわち色相、分光特性、光透過率、耐熱性、耐熱変色性、耐候性、耐光性等の条件を満足するものであれば特に限定されない。
透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、これらを単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、 ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、30〜700重量部、好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。また、モノマーを追加混合する場合、樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。
(溶剤)
本発明の着色組成物に含有される溶剤は、得られるカラーフィルタ用着色組成物をガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために用いられる。
溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。これらの溶剤は、顔料100重量部に対して800〜4000重量部の量で用いることができる。
フォトリソグラフィー法により各色フィルタセグメントを形成する場合には、着色組成物にモノマーおよび光重合開始剤を含有させることができる。モノマーおよび光重合開始剤は、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を作製したのち、添加することもできる。
(モノマー)
本発明のモノマーとは、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成する、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物である。モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
モノマーの含有量は、顔料100重量部に対して10〜300重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から10〜200重量部であることがより好ましく、特に好ましくは15〜150重量部である。モノマーの含有量が300重量部より多い場合は、フィルタセグメントの形状不良を生じるため好ましくなく、10重量部より少ない場合は、光硬化性が不充分なため好ましくない。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
上記光重合開始剤は、1種類を単独で、または2種類以上を混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
カラーフィルタ用着色組成物に増感剤を使用する際の含有量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100重量部に対して3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。増感剤の含有量が3重量部より少ない場合は、充分な光硬化性が得られない可能性があるため好ましくなく、60重量部よりも多い場合はフィルタセグメントの形状不良を招くため好ましくない。
得られるカラーフィルタ用着色組成物を用いて、フォトリソグラフィー法以外の各色フィルタセグメントを形成する方法としては、例えば印刷法やインクジェット法が挙げられる。 これらの方法では、カラーフィルタ用着色組成物として、モノマーおよび/または光重合開始剤を必要としないこともある。
(製造方法)
本発明は、カラーフィルタ用着色組成物を製造する際に剪断速度5000〜900000[1/sec]の高速剪断処理する工程を少なくとも1回含むことを特徴とする。カラーフィルタ用着色組成物を製造するには、顔料を樹脂または樹脂と溶剤の混合物中に分散および/または微細化することが必要であるが、その方法は、被処理物に必要に応じて分散剤を加えて攪拌処理、剪断処理または衝撃処理などを適宜組み合わせて達成する。攪拌処理とは適度な大きさの容器に比較的低粘度の被処理物を入れ回転体を挿入し処理することであり、容器の内側と回転体との隙間(クリアランス)は一般に広い。例としては、プライミクス(株)社製T.K.ホモディスパーのようないわゆる通常の攪拌機が相当する。剪断処理は高剪断力を特徴とするニーダー、2本ロール又は3本ロール等の方式のものと、高速剪断を特徴とするものがある。高剪断力を特徴とする場合は粉体や比較的高粘度の液体状の被処理物を狭めの隙間(クリアランス)に被処理物を投入し、比較的低速で処理する。これに対し、高速剪断は、比較的低粘度の被処理物を極めて狭い隙間(クリアランス)に投入して処理するものである。また、衝撃処理を特徴とするものは比較的低粘度の被処理物を金属やセラミックスなどで出来た球形のビーズを衝突させて処理ものであり、例としてはボールミル、アトライター又はサンドミル等が挙げられる。
本発明の分散処理は、以下の工程A〜Eを適宜選択することにより達成される。
工程A:顔料と必要に応じて分散剤をアシッドペーストおよび/またはソルトミリング処理する工程。(高剪断力処理を特徴とする装置を使用)
工程B:顔料と樹脂と必要に応じて分散剤とを混錬する工程(高剪断力処理を特徴とする装置を使用)
工程C:顔料、樹脂、溶剤と必要に応じて分散剤とを含む着色組成物を分散する工程(攪拌処理または高速剪断処理を特徴とする装置を使用)
工程D:工程Cで得た着色組成物中にモノマーおよび/または光重合開始剤を溶解する工程(攪拌処理を特徴とする装置を使用)
工程E:顔料、樹脂、溶剤、モノマーおよび/または光重合開始剤と必要に応じて分散剤とを含む着色組成物を分散する工程(高速剪断処理を特徴とする装置を使用)
上記工程は、工程A→工程B→工程C→工程D→工程Eの順番が好ましい。また、工程A、工程B、工程C、工程Dおよび工程Eのいずれかを省略しても良い。たとえば、モノマーや光重合開始剤を含まない着色組成物を製造する場合は、工程Dおよび工程Eを省略する。
剪断速度5000〜900000[1/sec]の高速剪断処理する工程は、工程CまたはEの少なくとも1つの工程に適用され、それによって凝集物の低減効果をより好ましく発揮できる。
工程C〜Eの好ましい組合せは、工程C(高速剪断処理)→工程D(攪拌処理)、工程C(高速剪断処理)→工程D(攪拌処理)→工程E(高速剪断処理)、工程C(攪拌処理)→工程D(攪拌処理)→工程E(高速剪断処理)、工程D(攪拌処理)→工程E(高速剪断処理)、工程E(高速剪断処理)のみなどであり、特に好ましいのは工程C(高速剪断処理)→工程D(攪拌処理)→工程E(高速剪断処理)である。
次に、各工程の詳細について説明する。
工程Cは、顔料、樹脂、溶剤と必要に応じて分散剤を含む着色組成物のチキソトロピック性を改善することを目的とする工程である。一般に、組成の異なるものの混合においては、ソルベントショックから凝集物等の不具合が生じやすい。そのため、工程Cにおいて、予め顔料を樹脂と溶剤中に十分に分散させることが不具合を低減するために重要であり、高速剪断機で剪断処理することが、分散効果が大きく好ましい。
工程Dは、モノマーおよび/または光重合開始剤を工程Cで得た組成物中に溶解する工程である。
工程Eは、顔料、樹脂、溶剤、モノマーおよび/または光重合開始剤と必要に応じて分散剤を混合し分散する工程であり、工程Cと同様の意義がある。
高速剪断機としては、例えば、固定刃であるステータと回転刃であるロータとからなるジェネレータを1組(図1)または複数組直列に並べた(図2)構造を有し、ステータとロータのクリアランスが50μm〜10mm、好ましくは100μm〜5mmである高速剪断機を用いることができる。
図1にジェネレータが1組の高速剪断機の、図2にジェネレータが複数組直列に並ぶ高速剪断機の、ステータ(1)とロータ(2)のクリアランスを両矢印 にて示す。
この高速剪断機においては、ロータ先端部の大きな周速と、溶液がステータを通って外に排出される時の高速な液流の、両方の効果によって大きな流体剪断作用を生じる。従って、ロータの衝撃、粉砕効果、乱流、キャビテーション、そして流体剪断作用と機械的な剪断作用、それらの互いの相乗効果が攪拌機の内部で起こるため、これらすべての要素がミキサーの混合能力に寄与する。
この高速剪断機においてステータとロータのクリアランスを通ることで、粒径の細かい着色組成物に特徴的なチキソトロピック性や微凝集が改善される。
本発明における高速剪断機としては、例えば、プライミクス株式会社製T.K.ホモミクサー、T.K.パイプラインホモミクサー、IKA WERKE GmbH&Co.KG社製ULTRA−TURRAXシリーズ、Dispax−Reactorシリーズ、Silverson Machines,Inc社製ハイ・シアー・ミキサー、大平洋機工株式会社製マイルダー、キャビトロン、エムテクニック株式会社製クレアミックス、みずほ工業株式会社製ホモミキサー、パイプラインミキサー等を用いて行うことができる。
また、全ての工程は回分処理(バッチ処理)でも連続処理でも可能である。
本発明における高速剪断処理は、剪断速度が5,000[1/sec.]〜900,000[1/sec.]、好ましくは20,000[1/sec.] 〜600,000[1/sec.]の条件で行う。剪断速度が5,000[1/sec.]未満の場合には、剪断作用が小さいため、チキソトロピック性や微凝集の改善ができない。一方、剪断速度が900,000[1/sec.]を超えた場合には、剪断作用が大きいため顔料分散状態が破壊され、不安定な顔料粒子の増加により更に安定性が低下する。また、このように剪断作用が大きいと、冷却の所作を行ったとしても着色組成物の局部的な温度が上昇し、光重合開始剤または/およびモノマーを含む場合には熱ラジカル反応が起こる可能性があるため、工程Eにおいては特に好ましくない。
また、液温が低すぎると光重合開始剤、樹脂およびモノマーの溶解性が低下し析出が起こる可能性がある。従って、工程Eにおける高速剪断処理においては、局部的な温度上昇の弊害が無い剪断速度において液温5〜50℃、好ましくは液温15〜40℃となるように液温をコントロールすることで、熱ラジカル反応および溶解物の析出を防止する。
工程C、工程Dおよび工程Eにおいて、メディア分散機であるビーズミル等により分散を行うこともできるが、ビーズの破砕物やシャフトやベッセルの磨耗によるコンタミネーションにより品位が低下するため、メディア分散機は好ましくない。
このような高速剪断処理された顔料分散体を用いたカラーフィルタ用着色組成物は、低粘度かつチキソトロピック性が低く、顔料凝集が改善されており、長期間に渡って保存してもカラーフィルタ用着色組成物の分散状態が維持される。
(分散剤)
本発明の着色組成物には、適宜、下記一般式(1)で表される顔料誘導体、界面活性剤等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を作成したのち、添加することもできるが、顔料を溶剤に分散する際に添加し、着色組成物に含有させることが好ましい。
分散助剤は、顔料100重量部に対して0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。分散助剤の含有量が0.1重量部よりも少ない場合、顔料の分散効果が十分に得られず、40重量部よりも多い場合、色相が変化する可能性があるため好ましくない。
A−B 式(1)
A:有機顔料残基
B:塩基性置換基、酸性置換基またはフタルイミドメチル基
式(1)中、Aの有機顔料残基を構成する有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
式(1)中、Bの塩基性置換基としては、下記式(2)、式(3)、式(4)、および式(5)で示される置換基が挙げられ、酸性置換基としては、式(6)、式(7)、および式(8)で示される置換基が挙げられる。
Figure 2009086061
上記式(2)〜(5)において、
Xは、−SO−、−CO−、−CHNHCOCH−、−CH−または単結合を表す。
nは、1〜10の整数を表す。
、Rは、それぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基を表す。RとR とは、一体となって、置換されていてもよい複素環を形成してもよく、該複素環は、更なる窒素、酸素または硫黄原子を含んでもよい。
は、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
、R、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Yは、−NR−Z−NR−または単結合を表す。
、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Zは、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキレン基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
Pは、式(9)で示される置換基または式(10)で示される置換基を表す。
Qは、水酸基、アルコキシル基、式(9)で示される置換基または式(10)で示される置換基を表す。式(9)および式(10)において、R〜Rおよびnは、上に定義した通りのものである。
Figure 2009086061
Figure 2009086061
上記式(6)〜(8)において、
Mは、水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子またはアルミニウム原子を表す。
iは、Mの価数を表す。
10、R11、R12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜36のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基またはポリオキシアルキレン基を表す。
式(2)〜式(5)および式(9)、式(10)で示される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
式(8)のスルホン酸アミン塩を形成するために使用されるアミン成分は、1級、2級、3級、4級のいずれのアミンでもよい。例えば、1級アミンとしては、側鎖を有していてもよいへキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン、エオコシルアミン等の飽和アミン、およびそれぞれの炭素数に対応する不飽和アミンが挙げられる。
2級アミンとしては、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン等が挙げられる。
3級アミンとしては、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン等が挙げられる。
4級アミンとしては、ジメチルジドデシルアンモニウムクロリド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロリド、ジメチルジデシルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクチルアンモニウムクロリド、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、ジメチルドデシルテトラデシルアンモニウムクロリド、ジメチルヘキサデシルオクタデシルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
また、式(8)におけるR10、R11、R12、R13のいずれかがポリオキシアルキレン基を表す場合、その例としてはポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。
顔料誘導体の具体例を、化合物番号を付して以下に示すが、これらに限定されるわけではない。
Figure 2009086061
Figure 2009086061
Figure 2009086061
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、本発明の着色組成物は、塗布ムラを発生することなく、均一な塗膜を得るために、E型粘度計を用いて回転数20rpmで測定した25℃における粘度が10mPa・s以下になるように調整することが好ましく、6mPa・s以上10mPa・s以下になるように調整することがより好ましい。
カラーフィルタ用着色組成物が2種以上の顔料等を含む場合には、着色組成物は、2種以上の顔料等を混合した後、得られた顔料混合物を顔料分散体中に既知の方法で微細に分散して製造することができる。また、カラーフィルタ用着色組成物は、各顔料等を別々に顔料担体中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。
カラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、グラビアオフセット用印刷インキ、水無しオフセット用印刷インキ、シルクスクリーン印刷用インキ、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。
しかし、カラーフィルタ用着色組成物の調整過程で発生したカラーフィルタの画素に影響する程の大きさの微凝集等の粗大粒子は、コントラスト比等の品質に影響を及ぼし、フィルタリングを行っても完全に除去することは不可能で、発生させないことが重要である。
本発明におけるカラーフィルタ用着色組成物の製造方法において、高速剪断処理を施すことで、先述の粗大粒子を低減することができ、異物の存在による画素欠陥のない高品位なカラーフィルタを得ることができる。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、透明あるいは反射基板上に、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成される一色または複数色のフィルタセグメントを具備するものであり、一般的にはR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)から選ばれる2〜6色のフィルタセグメントを具備するものがある。各色のフィルタセグメントは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、形成することができる。
透明基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
反射基板としては、シリコンや、前記の透明基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜などを形成したものが用いられる。
印刷法による各色フィルタセグメントの形成は、上記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法により各色フィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色組成物を、透明あるいは反射基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布し、必要により乾燥して顔料分散塗膜を形成する。次いで、この膜と接触あるいは非接触状態で所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、いずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、透明あるいは反射基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。
また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめ着色組成物の層を形成しておき、この着色組成物の層を所望の透明あるいは反射基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板上にフィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成しておくと、液晶表示パネルのコントラスト比を一層高めることができる。ブラックマトリクスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、前記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後にフィルタセグメントを形成することもできる。TFT基板上にフィルタセグメントを形成することにより、液晶表示パネルの開口率を高め、輝度を向上させることができる。
本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や柱状スペーサー、透明導電膜、液晶配向膜などが形成される。
カラーフィルタと対向基板とを、シール剤を用いて張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、液晶表示パネルが製造される。
かかる液晶表示パネルは、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)などのカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中、「部」および「%」とは「重量部」および「重量%」をそれぞれ意味する。
工程C、工程Dおよび工程Eについては、表5に示す組合せで下記の高速攪拌機1、高速剪断機1、高速剪断機2をそれぞれの処理条件にて回分処理または連続処理(1パス)を行なった。
高速攪拌機1:プライミクス株式会社製T.K.ホモディスパー f Model
(処理条件:2000rpm、標準羽、直径10cmの円筒容器に1Lの処理液、羽は容器のセンターで容器底から2cm上に設置、処理時間60分)
高速剪断機1:IKA株式会社製Dispax Reactor
(処理条件:剪断速度5,000、300,000、900,000[1/sec.]、処理時間10分)
高速剪断機2:プライミクス株式会社製T.K.ホモミクサー
(処理条件:剪断速度300,000[1/sec.]、処理時間5分)
まず、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液の調製について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
(アクリル樹脂溶液の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
ブチルメタクリレート 55.0部
2‐ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けてアクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
表1に、顔料分散体の調整に使用した各顔料名、C.I.No、および比率(顔料全量を100とした重量比)を示す。
Figure 2009086061
[実施例1]
(青色顔料分散体の調整)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し青色顔料分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料 (C.I. Pigment Blue 15:6) 18.0部
分散剤(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」) 3.6部
アクリル樹脂溶液 42.3部
シクロヘキサノン 36.1部
(青色着色組成物の調整)
上記の青色顔料分散体と、下記の組成の混合物を加えたもの対し、表5の組合せの処理を行い、青色着色組成物を得た。
青色顔料分散体 30.0部
アクリル樹脂溶液 12.5部
トリメチロールプロパントリアクリレート 4.8部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.5部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シリコン系レベリング剤(ビックケミー社製「BYK−330」の2%エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート希釈溶液) 0.5部
シクロヘキサノン 49.5部
各色の顔料分散体処方(重量比)を表2に、各色の着色組成物処方(重量比)を表3に、着色組成物を構成する成分の最終的な重量比と、顔料100重量部に対する各成分の重量を表4に示す。
Figure 2009086061
Figure 2009086061
Figure 2009086061
[実施例2〜5]
表5の組合せの処理を行い、実施例1と同様にして、それぞれ青色着色組成物を得た。
[比較例1]
工程C、工程Dのいずれも高速攪拌処理を行い、かつ工程Eを行わなかったこと以外は、実施例1〜5と同様にして、青色着色組成物を調整した。
(赤色着色組成物の調整)
[実施例6〜8]
表1〜表5に示す組合せ・条件に変えた以外は、実施例1と同様にして、赤色着色組成物を調整した。
[比較例2]
工程C、工程Dのいずれも高速攪拌処理を行い、かつ工程Eを行わなかったこと以外は、実施例6〜8と同様にして、赤色着色組成物を調整した。
(緑色および黒色着色組成物の調整)
[実施例9〜11]
表1〜表5に示す組合せ・条件に変えた以外は、実施例1と同様にして、緑色または黒色着色組成物を調整した。
[比較例3、4]
工程C、工程Dのいずれも高速攪拌処理を行い、かつ工程Eを行わなかったこと以外は、実施例9〜11と同様にして、緑色または黒色着色組成物を調整した。
[実施例12]
比較例4にて工程Dまで調整した着色組成物を、更に高速剪断機1により剪断速度300,000[1/sec.]にて工程Eとしてさらに剪断処理を連続処理(1パス)を行い、黒色着色組成物を調整した。
[粘度(初期値)]
実施例1〜12および比較例1〜4の各着色組成物の25℃における粘度をE型粘度計(TOKI SANGYO社製 TUE-20L型)を用い回転数20rpmで測定した。
[粘度安定性]
さらに、10℃1週間後および1ヶ月後の粘度についても同様に測定し、粘度(初期値)から10℃で1ヶ月保管した時の粘度を差し引いて粘度安定性とした。
[膜厚均一性評価]
実施例1〜12および比較例1〜4の各着色組成物をスピンコート方式の塗布装置を用いて、360mm×465mmサイズのガラス基板上に平均膜厚が2.0μmとなるように塗布し、得られた塗布基板を熱風オーブンにて70℃で20分間乾燥して乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜の基板中心から対角方向に10cmまで5mmおきに膜厚を測定した。その時の最大膜厚をTmax、最小膜厚をTmin、平均膜厚をTavgとする。
下式(3)により膜厚の均一性U(Uniformity)が、1%未満を◎、1%以上2%未満を〇、2%以上5%未満を△、5%以上を×として評価を行った。
U[%]=(Tmax−Tmin)/(Tavg×2) ・・・・・・(3)
[ペーパークロマト法による展開試験]
実施例1〜12および比較例1〜4の各着色組成物の25゜Cにおける凝集物の生成の評価方法として、ペーパークロマト法による展開試験により判定を行った。
具体的には、内寸21cm×21cm×10cmのガラス製クロマト展開用容器にシクロヘキサノン30mlを封入し、30分以上静置してシクロヘキサノン飽和雰囲気とする。
さらに、ADVANTEC(株)社製クロマトグラフィー用濾紙No.50を20cm×20cmにカットし、実施例1〜12および比較例1〜4で得られた各色硬化性着色組成物を直径1.0cmに広がるように滴下、70℃10分の熱風オーブンで乾燥させたものを上述の展開容器に立てかけ、25℃30分間シクロヘキサノンで展開を行った。
展開試験後は、熱風オーブンで70℃5分の乾燥させたのちに、スポットのシミ残り程度で凝集しているか判定を行った。試験後にエッジ部分がはっきり残っていれば×、スポットの色が薄くなったがエッジ部分のみ濃く残っていれば△、スポットおよびエッジ部分いずれも均一に色が薄くなり展開が良好であれば○として評価を行った。
[粗大粒子の評価]
実施例1〜12および比較例1〜4で得られた各着色組成物のガラス基板上における粗大粒子数の評価方法として、光学顕微鏡による個数カウントにより判定を行った。
具体的には、得られた各色レジスト材を図1に示すスピンコート方式の塗布装置を用いて、100mm×100mmサイズのガラス基板上に平均膜厚が、1.0μmになるように塗布し、得られた塗布基板を70℃で20分間乾燥して乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜の基板中心より2cmの左右上下4点についてオリンパス金属顕微鏡にて倍率200倍で観察した。粗大粒子がなければ◎、粗大粒子個数が1〜2個であれば○、3〜9個であれば△、10個以上であれば×として評価を行った。
結果を表5に示す。
Figure 2009086061
[実施例1〜5および比較例1の評価結果]
表5に示したとおり、実施例1〜5の青色着色組成物を比較すると、実施例5>実施例1>実施例4>実施例2、実施例3>比較例1の順に粘度安定性、膜厚均一性、ペーパークロマト法による展開試験および粗大粒子の評価結果が良い傾向にあった。
つまり、実施例1〜5のように工程Cまたは工程Eにおいて高速剪断処理を行うことがカラーフィルタ用着色組成物の粘性改善、膜厚均一性改善、凝集物および粗大粒子発生不具合抑制に有効であった。さらに、実施例5や実施例1のように工程Eよりも工程Cで行う方が、着色組成物の粘性改善効果が大きく、特に実施例5のように工程Cおよび工程Eにおいて高速剪断処理を行ったものが一番良好な結果が得られた。
[実施例6〜8および比較例2の評価結果]
実施例6〜8は比較例2と比較して、ペーパークロマト法による展開試験および粗大粒子の評価結果、粘度安定性および膜厚均一性が良好であった。
また、実施例6〜8の中では、粘度安定性、膜厚均一性、ペーパークロマト法による展開試験および粗大粒子の評価などすべての評価において、実施例7が実施例6および実施例8より最も良好であった。
[実施例9〜12および比較例3、4の評価結果]
実施例9、11は比較例3、4と比較して、ペーパークロマト法による展開試験、粗大粒子の評価結果、粘度安定性および膜厚均一性が良好であった。実施例10は実施例9と同様に良好であり、高速剪断機1および高速剪断機2による剪断攪拌処理はいずれも有効であった。また、実施例12は実施例11と同様に良好であり、高速剪断処理は連続処理(パス処理)、回分処理(バッチ処理)のいずれも有効であった。
図1は、ジェネレータが1組の高速剪断機の、固定刃と回転刃のクリアランスを示す図である。 図2は、ジェネレータが複数組直列に並ぶ高速剪断機の、固定刃と回転刃のクリアランスを示す図である。
符号の説明
(1)ステータ
(2)ロータ

Claims (5)

  1. 顔料、樹脂、および溶剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  2. 顔料、樹脂、溶剤、モノマーおよび/または光重合開始剤を含む着色組成物を、剪断速度5000〜900000[1/sec]で処理することを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  3. 剪断速度5000〜900000[1/sec]の処理が、固定刃であるステータと回転刃であるロータとからなるジェネレータを具備し、ステータとロータのクリアランスが50μm〜10mmである高速剪断機により行われることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の方法で製造されたカラーフィルタ用着色組成物。
  5. 基板上に、請求項4記載のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントを備えることを特徴とするカラーフィルタ。

















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