JP2009085055A - 内燃機関 - Google Patents

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Hidekazu Omura
秀和 大村
Yukio Tomiita
幸生 富板
Yoshinori Yamashita
義典 山下
Koichi Sugiyama
幸一 杉山
Hideaki Ichihara
英明 市原
Yoshihiro Nakase
善博 中瀬
Kenryo Suzuki
健了 鈴木
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Abstract

【課題】吸気ポート内壁に燃料が付着することを抑制することができる内燃機関を提供すること。
【解決手段】各吸気ポート2に対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁4を有し、噴射された燃料が吸気ポート2を通って燃焼室11に供給されるよう構成され、吸気ポート2は、少なくとも燃焼室11と燃料噴射弁4の先端部41との間の領域において曲線部25を有し、曲線部25の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値が40mm以上であり、燃料噴射弁4は、その噴射指向方向Aを、吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cを含む仮想平面に垂直に透視又は投影して当該仮想平面上に表した場合に、噴射指向方向Aと吸気ポート中心軸Cとの交点Pにおける吸気ポート中心軸Cに対する接線Eと噴射指向方向Aとのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁から噴射した燃料を吸気ポートを通して燃焼室に供給するよう構成した内燃機関に関する。
シリンダの燃焼室に開口する吸気ポート内に燃料噴射弁から燃料を噴射し、該吸気ポートを通して燃料を燃焼室内に送り込むポート噴射式の内燃機関がある。かかる内燃機関の構成や制御装置については、例えば後述する特許文献1〜4等に記載がある。
特開2004−353463号公報 特開2003−262175号公報 特開平7−133752号公報 特開2006−125333号公報
通常、内燃機関において、1つのシリンダに通ずる吸気ポートが複数ある場合には、一つの吸気通路から分岐して複数の吸気ポートが形成される。この場合、分岐点よりも上流側に配設された燃料噴射弁から燃料が噴射されると、その燃料が吸気ポート間に存在する分岐点の隔壁に付着する。隔壁に一旦付着した燃料は、霧化されることなく燃焼室に流入し未燃焼の炭化水素(HC)として排出されてしまう。そのため、上記分岐点の隔壁に燃料が付着しないように、各吸気ポート毎に1つの燃料噴射弁を配置し、つまり、吸気ポートが2つの場合には2つの燃料噴射弁を配置し、各燃料噴射弁から噴射された燃料が分岐点の隔壁に直接的に接触しない構成が検討されてきた。
しかしながら、各吸気ポートに対応してそれぞれ燃料噴射弁を配設した場合においても、各燃料噴射弁から噴射された燃料が、ある程度は分岐後の吸気ポートの内壁に付着することが判明した。分岐後の吸気ポートの内壁に燃料が付着した場合も、付着した燃料が霧化されることなく燃焼室に流入し、燃焼されず未燃焼の炭化水素として内燃機関から排出される。そのため、たとえ各吸気ポート毎に燃料噴射弁を配設したとしても、排気ガス中の炭化水素の増加及び燃費の悪化という現象がある程度は生じてしまう。
吸気ポートは、通常、シリンダの軸方向に対して斜めに傾斜して燃焼室方向に向かい、開口部の近傍においてシリンダ軸方向に気流方向が近づくように曲線状に曲がっている。そして、この曲線状に曲がった曲線部の内壁面に特に燃料が付着しやすい傾向にあることが判明した。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、従来よりも、吸気ポート内壁に燃料が付着することを抑制することができる内燃機関を提供しようとするものである。
第1の発明は、シリンダの燃焼室に開口する複数の吸気ポートと、該吸気ポートを開閉する吸気バルブと、各吸気ポートに対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁とを有し、該燃料噴射弁から噴射された燃料が上記吸気ポートにおける開口部近傍の曲線部を通って上記燃焼室に供給されるよう構成された内燃機関において、
上記吸気ポートは、少なくとも上記燃焼室と上記燃料噴射弁の先端部との間の領域において、上記開口部に近づくにつれて吸気ポート中心軸が上記シリンダの中心軸に平行な方向に近づくように曲げられた上記曲線部を有し、該曲線部の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値が40mm以上であり、
上記燃料噴射弁は、その噴射指向方向を、上記吸気ポート内の吸気ポート中心軸を含む仮想平面に垂直に透視又は投影して当該仮想平面上に表した場合に、上記噴射指向方向と上記吸気ポート中心軸との交点における該吸気ポート中心軸に対する接線と上記噴射指向方向とのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されていることを特徴とする内燃機関にある(請求項1)。
本発明の内燃機関は、上記のごとく、各吸気ポートに対応してそれぞれ燃料噴射弁を有する構成を前提として、上記特定の曲率半径の曲線部を上記吸気ポートに設け、かつ、燃料噴射弁を上記角度θが30°以下となるように配置する。これにより、燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気ポートの内壁面に付着する現象を抑制することができる。
この理由は次のように説明することができる。
まず各吸気ポートに対応してそれぞれ燃料噴射弁を設ける噴射装置(以下、複数噴射装置)の特徴を述べる。
複数噴射装置では、1本の燃料噴射弁を設ける噴射装置(以下、従来噴射装置)時にあった「噴霧を2方向に分岐」しなければならない制約が無くなる為、燃料噴射弁の先端位置(燃料噴射位置)をより吸気バルブへ近付けられる。よって従来噴射装置時よりも噴霧を広角に形成しても、吸気ポート内壁への燃料付着が増加しない為、噴霧の広角形成、それに伴う噴霧の微粒化が促進できる。また従来噴射装置時に要求される燃料量を複数の燃料噴射弁でまかなえる為、1本当りの噴射量が低減でき、それに伴う噴霧の微粒化が促進できる。よって複数噴射装置は従来噴射装置と比較して、噴霧の微粒化が促進される特徴を持っている。
上記特徴の為、複数噴射装置の噴霧は粒子径が小さくなり質量が小さくなる為、運動量が小さくなり、吸気ポート内の気流の影響を受け易くなる。その為、従来噴射装置の噴霧よりも気流に乗り易くなり、吸気ポートの上内壁面(燃料噴射弁が配設されている側の内壁面)に沿って流れる噴霧量が増加する。また吸気ポートは曲げられて燃焼室とつながるが、その曲線部で気流も曲がる為、その気流に乗って流れている噴霧には曲がりの外側に押し出される力(遠心力)が働き、吸気ポートの曲線部の曲がり方向の外周側、つまり、その曲がりの曲げ中心から最も離れている内壁面(以下、適宜、外周側内壁面という)に燃料付着を起こす。その際、曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rが小さい程、遠心力が大きくなる為、燃料付着量も増加する。
ここで、本発明では、上記吸気ポートに上記曲線部を設けてあるが、上記外周側内壁面における曲率半径Rの最小値を40mm以上に限定してある。そのため、これよりも曲率半径が小さい場合に比べて、外周側内壁面に燃料が衝突する割合を低減することができる。
さらに、上記のごとく、上記燃料噴射弁は、該燃料噴射弁の噴射指向方向と上記吸気ポート内の吸気ポート中心軸との交点における該吸気ポート中心軸に対する接線と上記噴射指向方向とのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されている。θは噴霧流速ベクトルと空気流速ベクトルとが成す角度を示しており、θが小さくなると、(1)噴霧流速ベクトルと空気流速ベクトルの合成ベクトル(気流に乗った噴霧の流速ベクトル)の方向がよりシリンダ側になる、(2)噴霧に働く遠心力の方向がよりシリンダ側になる事により、吸気ポートの上内壁面である上記外周側内壁面への燃料付着量が低減できる。
このように、本発明によれば、吸気ポート内壁に燃料が付着することを抑制することができる内燃機関を提供することができる。
次に、第2の発明は、シリンダの燃焼室に開口する複数の吸気ポートと、該吸気ポートを開閉する吸気バルブと、各吸気ポートに対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁とを有し、該燃料噴射弁から噴射された燃料が上記吸気ポートにおける開口部近傍の曲線部を通って上記燃焼室に供給されるよう構成された内燃機関において、
上記燃料噴射弁は、その噴射指向方向が、上記吸気バルブにおける傘部中心点近傍に向いて配設されており、
上記燃料噴射弁の先端中心点と上記傘部中心点との、上記シリンダの軸方向距離Yと、上記シリンダの径方向距離Xとが、Y>Xの関係にあることを特徴とする内燃機関にある(請求項6)。
本発明の内燃機関は、上記のごとく、燃料噴射弁の噴射指向方向が、上記吸気バルブにおける傘部中心点近傍に向いて配設されており、かつ、上記燃料噴射弁の先端中心点と上記傘部中心点との、上記シリンダの軸方向距離Yと、上記シリンダの径方向距離Xとが、Y>Xの関係にある。これにより、燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気ポートの内壁面に付着する現象を抑制することができる。
この理由は次のように説明することができる。
上述したごとく、燃料噴射弁から噴射された燃料は、曲がりきれずに吸気ポートの曲線部の外周側内壁面に付着しやすい状況となる。
ここで、本発明では、燃料噴射弁の噴射指向方向を吸気バルブの傘部中心近傍に向け、その上で、上記Y>Xの関係としてある。これにより、その逆の関係(Y≦X)の場合と比べて、燃料の噴射指向方向が、吸気バルブの軸方向に平行な方向に近づき、かつ、燃料噴射弁の先端部から燃焼室への開口部までの距離も相対的に小さくなる。そのため、上述したθを小とした場合と同様な、(1)噴霧流速ベクトルと空気流速ベクトルの合成ベクトル(気流に乗った噴霧の流速ベクトル)の方向がよりシリンダ側になる、(2)噴霧に働く遠心力の方向がよりシリンダ側になる効果が得られ、上記曲線部の外周側内壁面に衝突する割合を小さくすることができる。
このように、本発明によれば、吸気ポート内壁に燃料が付着することを抑制することができる内燃機関を提供することができる。
第1の発明においては、上述したごとく、上記曲線部の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値を40mm以上とし、かつ上記θを30°以下とする。一方、この曲率半径Rの最小値が40mm未満の場合又は上記θが30°を超える場合には、上述した優れた作用効果が十分に得られない。
なお、上記曲率半径Rの最小値とは、上記曲線部における曲率は必ずしも一定とは限らず、徐々に変化する場合があるので、その場合には、最も曲率半径Rが小さい最小値によって判断することを示したものである。
また、上記第1の発明においては、上記燃料噴射弁は、上記噴射指向方向が、上記吸気バルブにおける傘部中心点近傍に向いて配設されており、
上記燃料噴射弁の先端中心点と上記傘部中心点との、上記シリンダの軸方向距離Yと、上記シリンダの径方向距離Xとが、Y>Xの関係にあることが好ましい(請求項2)。この構成は、上記第2の発明が有する特徴であるが、これを具備することによって、上述した第2の発明の作用効果も相俟って、さらに、燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気ポートの内壁面に付着する現象を抑制する効果を向上させることができる。
上記第1及び第2の発明においては、上記吸気ポートは2つ設けられており、2つの上記燃料噴射弁の先端中心点間の距離が、上記2つの吸気バルブ軸間の距離よりも小さくなるように配設されていることが好ましい(請求項3、7)。すなわち、上記2つの燃料噴射弁が、2つの吸気ポート開口部中心同士の間の領域に位置するような位置関係となることが好ましい。この場合に、2つの吸気ポートの隣接する内側同士に燃料が集まりやすくなる。これにより、燃焼室に燃料が流入した際に、その燃焼室を構成するシリンダ内壁に燃料が直接付着して未燃燃料として排出される現象をも抑制することができる。それ故、さらに排気ガス中の炭化水素の含有割合をさらに減少させることができる。
なお、燃料噴射弁の先端中心点は、燃料噴射弁における最も先方(噴射方向)に突出した位置を含む、燃料噴射弁の中心軸に直交する平面上において、その中心軸と交わる点とする。
また、上記2つの燃料噴射弁は、上記2つの燃料噴射弁は、シリンダ軸方向から見た状態で2つの吸気ポートの間を2分すると共にシリンダ中心軸を含む中心平面を境にして、左右対称な位置関係に配置されていることが好ましい(請求項4、8)。この場合には、上記燃料噴射弁の取り付け穴等を設けたシリンダヘッドの構造をシンプルにすることができるとともに、燃料噴射弁の取り付け作業を容易化することができる。なお、左右対称には、ハの字状あるいは逆ハの字状の場合も含まれる。
また、上記2つの燃料噴射弁は、略平行に配設されていることが好ましい(請求項5、9)。この場合には、特に、燃料噴射弁の取り付け作業をさらに容易化することができる。
(実施例1)
本発明の実施例に係る内燃機関につき、図1〜図9を用いて説明する。
本例の内燃機関1は、図1に示すごとく、シリンダ10の燃焼室11に開口する複数の吸気ポート2と、該吸気ポート2を開閉する吸気バルブ3と、各吸気ポート2に対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁4とを有し、該燃料噴射弁4から噴射された燃料が上記吸気ポート2における開口部29近傍の曲線部25を通って燃焼室11に供給されるよう構成された内燃機関である。
吸気ポート2は、少なくとも燃焼室11と燃料噴射弁4の先端部41との間の領域において、上記開口部29に近づくにつれて吸気ポート中心軸Cが上記シリンダ10の中心軸Dに平行な方向に近づくように曲げられた上記曲線部25を有し、該曲線部25の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値が40mm以上である。
また、上記燃料噴射弁4は、その噴射指向方向Aを、上記吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cを含む仮想平面に垂直に透視又は投影して当該仮想平面上に表した場合に、上記噴射指向方向Aと上記吸気ポート中心軸Cとの交点Pにおける該吸気ポート中心軸Cに対する接線Eと上記噴射指向方向Aとのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されている。
以下、さらに詳説する。
本例の内燃機関1は、図1、図2に示すごとく、2つの吸気ポート2を備え、そのそれぞれに対応して吸気バルブ3と燃料噴射弁4とが配設されている。図2に示すごとく、2つの吸気ポート2は、上流側の1本の吸気管20よりなる吸気通路から分岐内壁21によって略Y字状に2つに分岐されて形成されている。各吸気ポート2は、シリンダ10の軸方向に対して傾斜した方向から燃料室11に向かい、吸気バルブ3の軸(ステム)31配設位置付近から開口部29にかけて気流方向がシリンダ10の軸方向に近づくように曲線状に曲がった曲線部25が設けられている。
また、内燃機関1は、図1、図2に示すごとく、2つの排気ポート6とこれに対応してその開口部を開閉するための排気バルブ7とを有している。2つの排気ポート6は、下流側の1本の排気管6よりなる排気通路から分岐内壁61によって略Y字状に2つに分岐されて形成されている。
また、シリンダ10内には、ピストン13が摺動可能に配設されており、ピストン13は燃焼室11内での燃料の燃焼に応じて進退するように構成されている。
上記各吸気ポート2に対応して配設された各燃料噴射弁4は、燃料を噴射する噴孔410(図4)を設けた先端部41を吸気ポート2内に突出させ、その反対側の端部である後端部42をシリンダヘッドの外部に突出させて配設されている。そして、2つの燃料噴射弁4は、燃料レールに接続された後端部42から燃料の供給を受けるように構成されている。
燃料噴射弁4は、図3、図4に示すごとく、ボディ43内において軸方向に往復移動可能に配設されたニードル44を有している。ニードル44が、ボディ43に形成された弁座に着座した状態から、該弁座から離れた状態に移行することによって、噴口410から燃料を噴射し、再び着座することによって燃料の噴射が停止されるようになっている。つまり、ニードル44の進退によって、燃料の噴射が断続的に行われる。
燃料噴射弁4の先端部41は、ボディ43の先端に配設された噴孔プレート45を有し、これに噴孔410が設けられている。そして、本発明における燃料噴射弁の噴射指向方向は、燃料噴射弁4の軸方向(本例ではニードル44の往復移動の方向)であってその中心軸aを通る方向をいう。また、この場合の燃料噴射弁4の先端中心点bは、燃料噴射弁4の中心軸aと噴孔プレート45の先端面とが交わる点である。なお、燃料噴射弁4の構成は上述した例に限らず、例えば、後述する図5〜図9に示す先端部の構造を有するものに代えることができる。
図1には、一方の吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cを含む仮想平面を紙面上に配置した説明図を示してある。同図に示すごとく、吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cは、上流側から燃焼室11への開口部に向けて、略直線状の定常部24と、円弧状に曲がった曲線部25とを連ねて形成されている。この曲線部25の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値は、本例では60mmに設定した。
また、図1には、燃料噴射弁4の噴射指向方向Aをこの仮想平面から透視した状態で表している。本例では、燃料噴射弁4は、その噴射指向方向Aを、上記吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cを含む仮想平面に垂直に透視又は投影して当該仮想平面上に表した場合に、上記噴射指向方向Aと上記吸気ポート中心軸Cとの交点Pにおける該吸気ポート中心軸Cに対する接線Eと上記噴射指向方向Aとのなす角度θが、10°の関係となるように配置されている。
また、本例では、図1に示すごとく、燃料噴射弁4は、噴射指向方向Aが、吸気バルブ3における傘部中心点f近傍に向いて配設されている。この傘部中心点fは、傘部32の開口部29への着座面の最上流側の位置を含む平面と吸気バルブ3の中心軸Bとの交点とする。そして、燃料噴射弁4の先端中心点bと傘部中心点fとの、シリンダ10の軸方向に平行な方向の距離である軸方向距離Yと、上記シリンダ10の径方向に平行な方向の径方向距離Xとが、Y>Xの関係にある。
また、本例では、図1に示すごとく、吸気ポート2は2つ設けられており、2つの上記燃料噴射弁4の先端中心点b間の距離L1が、2つの吸気ポート2の開口部29の中心点間の距離L2よりも小さくなるように配設されている。
さらに、同図に示すごとく、2つの燃料噴射弁4は、シリンダ10の軸方向から見た状態で2つの吸気ポート2の間を2分すると共にシリンダ中心軸Dを含む中心平面dを境にして、左右対称な位置関係に配置されている。そして、2つの燃料噴射弁4は、略平行に配設されている。
以上のような構成の内燃機関1において、燃料を供給する際には、吸気バルブ3が前進して吸気ポート2の開口部29を開くと共燃料噴射弁4から燃料を噴射して、空気と共に燃料を燃焼室11に送り込む。
本例のいわゆる複数噴射装置の場合には、上述したごとく、各燃料噴射弁4から噴射された燃料が、上記曲線部25の曲がり方向の外周側、つまり、その曲がりの曲げ中心から最も離れている外周側内壁面255に付着しやすい状況となる。
ここで、本例では、吸気ポート2に曲線部25を設けてあるが、外周側内壁面255における曲率半径Rの最小値を40mm以上に限定してある。そのため、これよりも曲率半径が小さい場合に比べて、外周側内壁面255に燃料が衝突する割合を低減することができる。
また、燃料噴射弁4は、その噴射指向方向Aと吸気ポート2内の吸気ポート中心軸Cとの交点Pにおける該吸気ポート中心軸Cに対する接線Eと噴射指向方向Aとのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されている。これにより、上述したθを小さくすることによる(1)及び(2)の作用効果によって、曲線部25の外周側内壁面255に燃料が衝突する割合をさらに低減することができる。
さらに、本例では、燃料噴射弁4の噴射指向方向Aを吸気バルブ3の傘部32の中心近傍に向け、その上で、上記Y>Xの関係としてある。これにより、その逆の関係(Y≦X)の場合と比べて、燃料の噴射指向方向Aが、吸気バルブ3の軸方向Bに平行な方向に近づき、かつ、燃料噴射弁4の先端部41から燃焼室11への開口部29までの距離も相対的に小さくなる。そのため、燃料噴射弁4から噴射された燃料が、その指向方向に忠実に進みやすくなり、上記曲線部25の外周側内壁面255に衝突する割合をさらに小さくすることができる。
また、上述したごとく、本例では吸気ポート2は2つ設けられており、2つの燃料噴射弁4の先端中心点b間の距離L1が、2つの吸気ポート2の開口部29の中心点間の距離L2よりも小さくなるように配設されている。そして、2つの燃料噴射弁4が、2つの吸気ポート2の開口部29の中心同士の間の領域に位置するような位置関係となっている。これにより、2つの吸気ポート2の隣接する内側同士に燃料が集まりやすくなる。そのため、燃焼室11に燃料が流入した際に、その燃焼室11を構成するシリンダ内壁に燃料が直接付着して未燃燃料として排出される現象をも抑制することができる。それ故、さらに排気ガス中の炭化水素の含有割合をさらに減少させることができる。
また、2つの燃料噴射弁4は、上記中心平面dを境にして左右対称な位置関係に配置されている。これにより、燃料噴射弁4の取り付け穴等を設けたシリンダヘッドの構造をシンプルにすることができると共に、燃料噴射弁4の取り付け作業を容易化することができる。
なお、燃料噴射弁4の構成の別例としては、例えば、図5〜図9に示す先端部の構造を有するものがある。
図5に示す燃料噴射弁は、ボディ43の先端に設けられた噴孔プレート45の外側を覆うスリーブ46を備えたものである。この場合の燃料噴射弁の先端中心点bは、燃料噴射弁の中心軸a(噴射指向方向A)とスリーブ46の先端面を含む平面とが交わる点である。
図6に示す燃料噴射弁は、噴孔プレート45の一部が先方(噴射方向)に突出する曲面状の突出部452となっているタイプのものである。この場合の燃料噴射弁の先端中心点bは、燃料噴射弁の中心軸a(噴射指向方向A)と突出部452の先端面とが交わる点である。
図7に示す燃料噴射弁は、噴孔プレート45の一部が先方(噴射方向)に突出する円錐状の突出部453となっているタイプのものである。この場合の燃料噴射弁の先端中心点bは、燃料噴射弁の中心軸a(噴射指向方向A)と突出部453の先端面とが交わる点である。
図8に示す燃料噴射弁は、ニードル44がボディ43から突出して設けられているタイプのものである。この場合の燃料噴射弁の先端中心点bは、燃料噴射弁の中心軸a(噴射指向方向A)のニードル44の先端点である。
図9に示す燃料噴射弁は、ニードル44がボディ43から突出し、かつ、その外側をスリーブ46が覆っているタイプのものである。この場合の燃料噴射弁の先端中心点bは、燃料噴射弁の中心軸a(噴射指向方向A)とスリーブ46の先端面を含む平面とが交わる点である。
実施例1における、吸気ポート内の吸気ポート中心軸と、燃料噴射弁の噴射指向方向と、吸気バルブとの位置関係を示す説明図。 実施例1における、シリンダの軸方向から見た吸気ポート等の配設位置を示す説明図。 実施例1における、燃料噴射弁の主要構造を示す説明図。 実施例1における、燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。 実施例1における、別例の燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。 実施例1における、別例の燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。 実施例1における、別例の燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。 実施例1における、別例の燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。 実施例1における、別例の燃料噴射弁の先端部の構造を示す説明図。
符号の説明
1 内燃機関
10 シリンダ
11 燃焼室
2 吸気ポート
25 曲線部
29 開口部
3 吸気バルブ
4 燃料噴射弁

Claims (9)

  1. シリンダの燃焼室に開口する複数の吸気ポートと、該吸気ポートを開閉する吸気バルブと、各吸気ポートに対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁とを有し、該燃料噴射弁から噴射された燃料が上記吸気ポートにおける開口部近傍の曲線部を通って上記燃焼室に供給されるよう構成された内燃機関において、
    上記吸気ポートは、少なくとも上記燃焼室と上記燃料噴射弁の先端部との間の領域において、上記開口部に近づくにつれて吸気ポート中心軸が上記シリンダの中心軸に平行な方向に近づくように曲げられた上記曲線部を有し、該曲線部の曲げ中心から最も離れた内面の曲率半径Rの最小値が40mm以上であり、
    上記燃料噴射弁は、その噴射指向方向を、上記吸気ポート内の吸気ポート中心軸を含む仮想平面に垂直に透視又は投影して当該仮想平面上に表した場合に、上記噴射指向方向と上記吸気ポート中心軸との交点における該吸気ポート中心軸に対する接線と上記噴射指向方向とのなす角度θが、θ≦30°の関係となるように配置されていることを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1において、上記燃料噴射弁は、上記噴射指向方向が、上記吸気バルブにおける傘部中心点近傍に向いて配設されており、
    上記燃料噴射弁の先端中心点と上記傘部中心点との、上記シリンダの軸方向距離Yと、上記シリンダの径方向距離Xとが、Y>Xの関係にあることを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項1又は2において、上記吸気ポートは2つ設けられており、2つの上記燃料噴射弁の先端中心点間の距離が、上記2つの吸気バルブ軸間の距離よりも小さくなるように配設されていることを特徴とする内燃機関。
  4. 請求項3において、上記2つの燃料噴射弁は、シリンダ軸方向から見た状態で2つの吸気ポートの間を2分すると共にシリンダ中心軸を含む中心平面を境にして、左右対称な位置関係に配置されていることを特徴とする内燃機関。
  5. 請求項3又は4において、上記2つの燃料噴射弁は、略平行に配設されていることを特徴とする内燃機関。
  6. シリンダの燃焼室に開口する複数の吸気ポートと、該吸気ポートを開閉する吸気バルブと、各吸気ポートに対応してそれぞれ設けられた燃料噴射弁とを有し、該燃料噴射弁から噴射された燃料が上記吸気ポートにおける開口部近傍の曲線部を通って上記燃焼室に供給されるよう構成された内燃機関において、
    上記燃料噴射弁は、その噴射指向方向が、上記吸気バルブにおける傘部中心点近傍に向いて配設されており、
    上記燃料噴射弁の先端中心点と上記傘部中心点との、上記シリンダの軸方向距離Yと、上記シリンダの径方向距離Xとが、Y>Xの関係にあることを特徴とする内燃機関。
  7. 請求項6において、上記吸気ポートは2つ設けられており、2つの上記燃料噴射弁の先端中心点間の距離が、上記2つの吸気バルブ軸間の距離よりも小さくなるように配設されていることを特徴とする内燃機関。
  8. 請求項7において、上記2つの燃料噴射弁は、シリンダ軸方向から見た状態で2つの吸気ポートの間を2分すると共にシリンダ中心軸を含む中心平面を境にして、左右対称な位置関係に配置されていることを特徴とする内燃機関。
  9. 請求項7又は8において、上記2つの燃料噴射弁は、略平行に配設されていることを特徴とする内燃機関。
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