JP2009085033A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009085033A
JP2009085033A JP2007252453A JP2007252453A JP2009085033A JP 2009085033 A JP2009085033 A JP 2009085033A JP 2007252453 A JP2007252453 A JP 2007252453A JP 2007252453 A JP2007252453 A JP 2007252453A JP 2009085033 A JP2009085033 A JP 2009085033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
catalyst
nox
valve
rich spike
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007252453A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Irisawa
泰之 入澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007252453A priority Critical patent/JP2009085033A/ja
Publication of JP2009085033A publication Critical patent/JP2009085033A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】リーン燃焼時にリッチスパイクを実行する際、NOx触媒からの未浄化NOxの放出を抑制すると共に、始動時触媒及びタービンの異常加熱を防止することが可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】リッチ燃焼時にリッチスパイク実行要求がある場合には、オーバラップ期間Tolを確保するため、第2排気弁Ex2のリフト量がリッチスパイク時のリフト量に補正される(ステップ112)。その後、NOx触媒のNOxを還元するための燃料噴射量であるリッチスパイク噴射量を算出する(ステップ114)。その後、オーバラップ期間Tolにリッチスパイクを実行する(ステップ116)。
【選択図】図5

Description

本発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に係り、特にリッチ燃焼時のリッチスパイク制御に関する。
タービンに通じる第1排気通路を開閉する第1排気弁と、タービンを通らない第2排気通路を開閉する第2排気弁と、排気合流点の下流に触媒とを備えた装置(独立排気エンジン)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この装置によれば、第1排気弁を開弁することにより、排気エネルギをタービンに導くことができる。さらに、第2排気弁を開弁することにより、タービンをバイパスして排気ガスを排出することができ、排気ポンピングロスを低減することができる。
特開平10−89106号公報 特開2000−73790号公報
ところで、リーン燃焼時に排出されるNOxはNOx触媒により吸蔵されるが、定期的にNOx触媒のNOxを還元する必要がある。すなわち、定期的にNOx還元剤をNOx触媒に供給するリッチスパイクを行う必要がある。
しかしながら、通常の独立排気エンジンでは、排気合流点の下流に始動時触媒(S/C)が配置され、さらに始動時触媒の下流にNOx触媒が配置されている。このため、リッチスパイク時に排気ガス中に含まれる還元剤が、始動時触媒により消費されることとなる。その結果、NOx触媒が一時的にストイキ雰囲気となり、未浄化のNOxが放出される問題が発生する。
また、燃焼終了後の排気行程で燃料を噴射する排気行程噴射制御が知られている。しかし、高温の排気ガス中に燃料が噴射されるため、噴射された燃料の一部が排気通路内で燃焼してしまい、タービンや始動時触媒の異常加熱を招来してしまう可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、リーン燃焼時にリッチスパイクを実行する際、NOx触媒からの未浄化NOxの放出を抑制すると共に、始動時触媒及びタービンの異常加熱を防止することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、過給機付き内燃機関の制御装置であって、
前記過給機のタービンが設けられた第1排気通路を開閉する第1排気弁と、
前記タービンの下流の前記第1排気通路に配置された始動時触媒と、
前記始動時触媒の下流に通じる第2排気通路を開閉する第2排気弁と、
前記第1排気通路と前記第2排気通路の合流点よりも下流に配置され、リーン燃焼時にNOxを吸蔵するNOx触媒と、
前記NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元するための燃料を噴射するリッチスパイクを実行する制御手段とを備え、
前記制御手段は、リーン燃焼時に前記リッチスパイクを実行する際、前記第2排気弁と吸気弁のオーバラップ期間に前記燃料を噴射することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記リッチスパイクを実行する際、前記第1排気弁の開弁時期を前記第2排気弁の開弁時期よりも進角側にすることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記第2排気通路と、前記第1排気通路の前記タービンと前記始動時触媒との間とを接続するバイパス通路と、
内燃機関始動時に、排気ガスの流路を前記バイパス通路に切り替える切替弁とを更に備えたことを特徴とする。
第1の発明によれば、始動時触媒の下流に通じる第2排気通路を介して、すなわち、始動時触媒をバイパスして、NOx還元用の燃料をNOx触媒に供給できる。このため、始動時触媒による燃料の消費を防止することができ、NOx触媒からの未浄化NOxの放出を防止することができる。また、リーン燃焼時にリッチスパイクを実行する際、第2排気弁と吸気弁のオーバラップ期間に、NOx還元用の燃料が噴射される。噴射された燃料は、吸気系から第2排気通路に吹き抜ける新気と共に、NOx触媒に供給される。よって、リーン燃焼時にリッチスパイクを実行する場合であっても、第1及び第2排気通路や始動時触媒における燃料の燃焼を防止することができるため、タービンや始動時触媒の異常加熱を防止することができる。
第2の発明では、リッチスパイクを実行する際、第2排気弁よりも先に第1排気弁が開弁される。これにより、筒内排気ガスの主排気は第1排気通路を介して行われるため、タービンに排気エネルギが供給され、過給圧を上昇させることができる。これにより、第2排気弁と吸気弁のオーバラップ期間に新気を第2排気通路に吹き抜けさせることができ、NOx還元用の燃料をNOx触媒に供給することができる。
第3の発明では、内燃機関始動時に、排気ガス流路がバイパス通路に切り替えられる。これにより、内燃機関始動時には、タービンをパイパスして、始動時触媒に排気ガスを導くことができる。よって、自然吸気内燃機関と同様の排気熱容量を実現することができるため、始動時触媒の暖機性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態によるシステム構成を示す図である。本実施の形態のシステムは、過給機(ダーボチャージャ)を有する独立排気エンジンシステムである。
図1に示すシステムは、複数の気筒2を有するエンジン1を備えている。各気筒2のピストンは、それぞれクランク機構を介して共通のクランク軸4に接続されている。クランク軸4の近傍には、クランク角CAを検出するクランク角センサ5が設けられている。
エンジン1は、各気筒2に対応して、インジェクタ6を有している。インジェクタ6は、高圧の燃料を気筒2内に直接噴射するように構成されている。各インジェクタ6は、共通のデリバリーパイプ7に接続されている。デリバリーパイプ7は、燃料ポンプ8を介して燃料タンク9に連通している。
また、エンジン1は、各気筒2に対応して吸気ポート10を有している。吸気ポート10には、複数の吸気弁12(符号「In」を付すこともある。)が設けられている。吸気弁12には、吸気弁12の開弁特性(開閉時期及びリフト量)を変更可能な可変動弁機構13が接続されている。可変動弁機構13としては、公知の電磁駆動弁機構や機械式若しくは油圧式可変動弁機構等を用いることができる。
また、各吸気ポート10は、吸気マニホールド14に接続されている。吸気マニホールド14には、過給圧センサ15が設けられている。過給圧センサ15は、後述するコンプレッサ24aによって過給された空気(以下「過給空気」という。)の圧力、すなわち、過給圧PIMを測定するように構成されている。
吸気マニホールド14には吸気通路16が接続されている。吸気通路16の途中には、スロットルバルブ17が設けられている。スロットルバルブ17は、スロットルモータ18により駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ17は、アクセル開度センサ20により検出されるアクセル開度AA等に基づいて駆動されるものである。スロットルバルブ17の近傍には、スロットル開度センサ19が設けられている。スロットル開度センサ19は、スロットル開度TAを検出するように構成されている。スロットルバルブ17の上流には、インタークーラ22が設けられている。インタークーラ22は、過給空気を冷却するように構成されている。
インタークーラ22の上流には、過給機24のコンプレッサ24aが設けられている。コンプレッサ24aは、図示しない連結軸を介してタービン24bと連結されている。タービン24bは、後述する第1排気通路32に設けられている。このタービン24bが排気動圧(排気エネルギ)により回転駆動されることによって、コンプレッサ24aが回転駆動される。
コンプレッサ24aの上流にはエアフロメータ26が設けられている。エアフロメータ26は、吸入空気量Gaを検出するように構成されている。エアフロメータ26の上流にはエアクリーナ28が設けられている。
また、エンジン1には、各気筒2に対応して第1排気弁30A(符号「Ex1」を付すこともある。)と第2排気弁30B(符号「Ex2」を付すこともある。)とを有している。この第1排気弁30Aは、タービン24bに通じる第1排気通路32を開閉するものである。タービン24bは、第1排気通路32を流通する排気動圧によって回転駆動されるように構成されている。また、第2排気弁30Bは、タービン24bを通らず始動時触媒42(後述)の下流に通じる第2排気通路34を開閉するものである。
これらの排気弁30A,30Bには、排気弁30A,30Bの開弁特性(開閉時期及びリフト量)を独立して変更可能な可変動弁機構31が接続されている。可変動弁機構31としては、上記可変動弁機構13と同様に、公知の電磁駆動弁機構や機械式若しくは油圧式可変動弁機構等を用いることができる。
第1排気通路32におけるタービン24b上流には、第1排気通路32の空燃比を検出する第1空燃比センサ36が設けられている。また、第2排気通路34には、第2排気通路34の空燃比を検出する第2空燃比センサ38が設けられている。第2排気通路34における第2空燃比センサ38の下流には、バイパス通路40の一端が接続されている。バイパス通路40と第2排気通路34の接続位置には、排気経路を切り替える切替弁41が設けられている。
第2排気通路34との合流点44よりも上流の第1排気通路32には、始動時触媒(S/C)42が設けられている。始動時触媒42とタービン24bの間には、上記バイパス通路40の他端が接続されている。
第1排気通路32と第2排気通路34との合流点44よりも下流の排気通路46には、排気ガス中のNOxを浄化するためのNOx触媒48が設けられている。NOx触媒48は、空燃比が理論空燃比より大きい雰囲気中(つまりリーン雰囲気中)では排気ガス中のNOxを吸蔵し、空燃比が理論空燃比以下の雰囲気中(つまりストイキ若しくはリッチ雰囲気中)では吸蔵されたNOxを還元浄化して放出する機能を有している。
本実施の形態のシステムは、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)60を備えている。
ECU60の入力側には、クランク角センサ5、過給圧センサ15、スロットル開度センサ19、アクセル開度センサ20、エアフロメータ26、空燃比センサ36,38等が接続されている。また、ECU60の出力側には、インジェクタ6、燃料ポンプ8、可変動弁機構13,31、スロットルモータ18、切替弁41等が接続されている。
ECU60は、クランク角CAに基づいて、エンジン回転数NEを算出する。また、ECU60は、吸入空気量Gaや点火時期等に基づいて、エンジントルクTRQを算出する。
また、ECU60は、目標空燃比(ストイキ空燃比もしくはリーン空燃比)となるように、吸入空気量Gaに対する燃料噴射量を算出する。
[実施の形態の特徴]
上記のような独立排気エンジンにおいて、背圧(排気圧)に比して過給圧PIMを高めると共に、排気弁(第2排気弁Ex2)と吸気弁Inのオーバラップ期間を制御することで、排気通路(第2排気通路34)に新気を吹き抜けさせることができる。この新気の吹き抜けにより、新気と気筒内の既燃ガス(残留ガス)とのガス交換(以下「掃気」という。)が起こる。この掃気により、気筒内における新気に対する残留ガスの割合を低くすることが可能になる。その結果、筒内温度を下げることができ、ノックを防止することができる。
また、上記システムによれば、吸入空気量Gaや燃料噴射量等を制御することで、ストイキ燃焼だけでなく、リーン燃焼を行うことができる。図2は、エンジン回転数NEとエンジントルクTRQとによって規定された燃焼領域を示す図である。例えば、図2においてハッチングを付した領域R1では、リーン燃焼が行われる。また、図2に示す領域R2ではストイキ燃焼が行われる。
図3は、本実施の形態におけるバルブ開弁特性の一例を示す図である。詳細には、図3(A)はリーン燃焼時のバルブ開弁特性を、図3(B)はストイキ燃焼時のバルブ開弁特性を、それぞれ示す図である。また、図3(A),(B)は、燃料噴射量が同一である場合のバルブ開弁特性を示している。
燃料噴射量が同一であるとすると、リーン燃焼時には、ストイキ燃焼時よりも多くの空気を筒内に吸入する必要がある。このため、リーン燃焼時には、ストイキ燃焼時よりも過給圧を上昇させるべく、第2排気弁Ex2のリフト量が小さくされる。場合によっては、リーン燃焼時の第2排気弁Ex2のリフト量がゼロにされる。
リーン燃焼時には、排気ガス中のNOxがNOx触媒48に吸蔵される。NOx触媒48のNOx吸蔵量は有限であるため、NOx触媒48に吸蔵されたNOxを還元する必要がある。すなわち、還元剤をNOx触媒48に供給するリッチスパイク制御を定期的に実行する必要がある。
ところが、NOx触媒48上流に配置された始動時触媒42は酸素吸蔵能を有している。このため、リーン燃焼からリッチ燃焼に切り換えた直後(すなわち、リッチスパイク初期)は、第1排気通路32を流れる排気ガス中の還元剤が始動時触媒42で消費されてしまう。そうすると、一時的にNOx触媒48がストイキ雰囲気となってしまう。このため、NOx触媒48に吸蔵されたNOxが、未浄化のままNOx触媒48から放出されてしまう、いわゆる「しみ出しNOx」の問題が生じてしまう。
上記システムでは、始動時触媒42下流の第1排気通路32に第2排気通路34が接続され、その接続点44よりも下流にNOx触媒48が配置されている。よって、リッチスパイク時の排気ガスを第2排気通路34に流すことで、始動時触媒42をバイパスして還元剤をNOx触媒48に供給することができる。始動時触媒42での還元剤の消費を防止することで、リッチスパイク初期の「しみ出しNOx」の問題を防止することができる。
ここで、リッチ燃焼時に排出されるNOxはNOx触媒48で浄化(吸蔵)されるが、リッチ燃焼時及びストイキ燃焼時に排出されるNOxは始動時触媒42で浄化される。しかしながら、リッチスパイク後半では、始動時触媒42により排気ガス中のNOxが浄化されなくなる。そうすると、始動時触媒42で未浄化のNOxと、NOx触媒48に吸蔵されたNOxとを、NOx触媒48において同時に浄化する必要がある。よって、特に排気ガス量(吸入空気量Ga)の多い領域(例えば、高負荷領域)では、NOx触媒48のNOx浄化率が悪化する可能性がある。
また、筒内空燃比をリッチ化するために、例えば、リーン燃焼時に比してスロットル開度TAを小さくする方法や、リーン燃焼時に比して点火時期を遅角する方法が考えられる。しかし、スロットル開度TAを小さくする制御ではポンピングロスが増加する可能性があり、点火時期を遅角する制御では燃焼状態の悪化により燃費が悪化する可能性がある。
かかる燃費の悪化を防止する制御として、燃焼終了後の排気行程において燃料を噴射する制御(排気行程噴射制御)が知られている。この制御によれば、筒内空燃比の設定自由度が高く、燃費悪化を抑制することが可能である。
しかし、高温の排気ガス中に燃料が噴射されるため、噴射された燃料の一部が排気通路32,34内で燃焼してしまい、タービン24bや始動時触媒42の異常加熱が起こる可能性がある。特に、リーン燃焼時には、始動時触媒42に多量の酸素が吸蔵されている。このため、始動時触媒42において燃料と酸素が反応して、異常加熱(OT)を起こしてしまう。
そこで、本実施の形態では、リーン燃焼時にリッチスパイクを実行する際には、図4に示すように、第1排気弁Ex1開弁後に第2排気弁Ex2を開弁することで、排気行程において第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ期間Tolを形成する。既述したように、このオーバラップ期間Tolによって、新気が第2排気通路34に吹き抜ける。さらに、このオーバラップ期間Tol内に、NOx還元剤としての燃料を噴射する。オーバラップ期間Tol内に噴射された燃料は、吹き抜け新気と共に、第2排気通路34を介してNOx触媒48に供給される。
そして、図4に示す第2排気弁Ex2閉弁後の吸気弁In開弁期間Tinにおいて、エンジントルクを発生させるための燃料を噴射する。
本実施の形態によれば、NOx還元剤としての燃料噴射量と、エンジントルクを発生させるための燃料噴射量とが独立して制御されるため、リッチスパイク時の筒内空燃比(すわなち、リーン空燃比)の制御性が向上する。よって、リッチスパイク時の燃費悪化を抑制することができる。
また、還元剤が始動時触媒42で消費されないため、上記の「しみ出しNOx」の問題の発生を防止することができる。さらに、第2排気弁Ex2に先立ち第1排気弁Ex1を開弁することで、筒内排気ガスの主排気が第1排気通路32で行われるため、タービン24bに大きい排気エネルギを導くことができ、過給圧PIMを上昇させることができる。その結果、第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ期間Tolを形成することで、筒内の掃気を行うことができる。さらに、このオーバラップ期間TolにNOx還元用の燃料噴射を行うことで、第2排気通路34に吹き抜けた新気と共に還元剤がNOx触媒48に供給される。よって、排気ガス量の多い運転領域であっても、タービン24bや始動時触媒42における異常加熱を発生させることなく、NOx触媒48のNOxを還元することができる。
ところで、エンジン始動時における始動時触媒42の暖機性を向上させるためには、熱容量の小さい排気経路を確保する必要がある。そこで、上記システムでは、第2排気通路34と、タービン24bと始動時触媒42との間の第1排気通路32とを接続するバイパス通路40が設けられている。さらに、バイパス通路40と第2排気通路34の接続位置に、切替弁41が設けられている。
そして、エンジン始動時に、第1排気弁Ex1を閉弁し、第2排気弁Ex2を開弁し、さらに切替弁41をバイパス通路40側に切り替えることにより、自然吸気と同様の排気熱容量を実現することができる。従って、タービン24bをバイパスして排気ガス全量を始動時触媒42に流入させることができるため、始動時触媒42の暖機性を向上させることができる。
[実施の形態における具体的処理]
図5は、本実施の形態において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定間隔毎に起動されるものである。
図5に示すルーチンによれば、先ず、エンジン運転パラメータを取得する(ステップ100)。このステップ100では、例えば、エンジン回転数NE、吸入空気量Ga及び過給圧PIM等が取得される。
次に、現在の運転領域がリーン燃焼領域であるか否かを判別する(ステップ102)。このステップ102では、例えば、上記ステップ100で取得されたエンジン回転数NEと、エンジントルクTRQとに基づいて、図2に示すリーン燃焼領域R1であるか否かが判別される。なお、エンジントルクTRQは、吸入空気量Gaや点火時期等から算出することができる。
上記ステップ102でリーン燃焼領域ではないと判別された場合、すなわち、ストイキ燃焼領域であると判別された場合には、本ルーチンを一旦終了する。この場合、本ルーチンとは別ルーチンにおいて、ストイキ燃焼時の燃料噴射量が算出されると共に、第2排気弁Ex2のリフト量等が算出される。
一方、上記ステップ102でリーン燃焼領域であると判別された場合には、リーン燃焼時の燃料噴射量を算出する(ステップ104)。このステップ104では、エンジントルクとなる燃料噴射量が算出される。
その後、ECU60内に予め格納されたマップを参照して、第2排気弁Ex2のリフト量及び閉弁時期、並びに吸気弁Inの開弁時期を算出する(ステップ106)。このステップ106で参照されるマップによれば、過給圧PIMと目標過給圧との差分が大きいほど、第2排気弁Ex2のリフト量が小さく算出される。また、図3に示すように、燃料噴射量が同一である場合には、リーン燃焼時の第2排気弁Ex2のリフト量は、ストイキ燃焼時よりも小さく算出される。よって、このステップ106において、第2排気弁Ex2のリフト量がゼロと算出される場合もある。
なお、主排気用の第1排気弁Ex1はフルリフトで開弁すればよいため、第2排気弁Ex2のようなリフト量可変制御は不要である。
次に、リッチスパイクの実行要求が有るか否かを判別する(ステップ108)。このステップ108では、例えば、前回リッチスパイクを実行してからのリッチ燃焼運転時間が所定値以上である場合に、リッチスパイクの実行要求が有ると判別することができる。このステップ108でリッチスパイクの実行要求が無いと判別された場合には、リーン燃焼を継続する(ステップ110)。その後、本ルーチンを一旦終了する。
次回以降本ルーチンが起動され、上記ステップ108でリッチスパイクの実行要求が有ると判別された場合には、第2排気弁Ex2のリフト量を補正する(ステップ112)。このステップ112では、上記ステップ106で算出された第2排気弁Ex2のリフト量が、リッチスパイク時の第2排気弁Ex2のリフト量に補正される。すなわち、第2排気弁Ex2リフト量が、図4に示すようにオーバラップ期間Tolが形成されるリフト量に補正される。よって、上記ステップ106で第2排気弁Ex2のリフト量がゼロに算出された場合であっても、このステップ112ではゼロよりも大きいリフト量に補正される。
次に、NOx触媒48に吸蔵されたNOxの還元に必要な燃料噴射量(リッチスパイク噴射量)を算出する(ステップ114)。このリッチスパイク噴射量は、NOx触媒48の浄化に必要な還元剤量であり、吹き抜け新気量が考慮された値である。つまり、NOx触媒48のNOxを還元するために必要な噴射量と、オーバラップ期間Tolに吹き抜ける新気と反応する噴射量との合計が、リッチスパイク噴射量として算出される。吹き抜け新気量は、例えば、過給圧PIMとオーバラップ期間Tol等に基づいて推定することができる。
その後、リッチスパイクを実行する(ステップ116)。このステップ116では、第2排気弁Ex2と吸気弁Inのオーバラップ期間Tolに、上記ステップ114で算出されたリッチスパイク噴射量分の燃料噴射がインジェクタ6により行われる。なお、上述したように、第2排気弁Ex2の開弁に先立って、主排気を行う第1排気弁Ex1の開弁が行われている。
次に、リッチスパイクが終了したか否かを判別する(ステップ118)。このステップ118では、上記ステップ114で算出されたリッチスパイク噴射量分の燃料噴射が完了したか否かが判別される。このステップ118でリッチスパイクが終了していないと判別された場合には、上記ステップ114に戻る。
一方、上記ステップ118でリッチスパイクが終了したと判別された場合には、本ルーチンを終了する。その後、第2排気弁Ex2閉弁後の吸気弁In開弁期間Tin(図4参照)に、上記ステップ114で算出されたリーン燃焼噴射量分の燃料噴射、すなわち、エンジントルクとなる燃料噴射がインジェクタ6により行われる。
以上説明したように、図5に示すルーチンによれば、リーン燃焼時にリッチスパイク実行要求が有る場合には、第2排気弁Ex2のリフト量がオーバラップ期間Tolを確保するためのリフト量に補正される。そして、第2排気弁Ex2と吸気弁Inが共に開弁されるオーバラップ期間Tolに、リッチスパイクが実行される。リッチスパイクによる還元剤は、吹き抜け新気と共に、始動時触媒42をバイパスしてNOx触媒48に供給されるため、NOx触媒48からの未浄化NOxの放出を抑制することができる。さらに、始動時触媒42及びタービン24bの異常加熱を防止することができる。
尚、本実施の形態においては、過給機24が第1の発明における「過給機」に、エンジン1が第1の発明における「内燃機関」に、タービン24bが第1の発明における「タービン」に、第1排気通路32が第1の発明における「第1排気通路」に、第1排気弁30A(Ex1)が第1の発明における「第1排気弁」に、始動時触媒42が第1の発明における「始動時触媒」に、第2排気通路34が第1の発明における「第2排気通路」に、第2排気弁30B(Ex2)が第1の発明における「第2排気弁」に、NOx触媒48が第1の発明における「NOx触媒」に、バイパス通路40が第3の発明における「バイパス通路」に、切替弁40が第3の発明における「切替弁」に、それぞれ相当する。
また、本実施の形態においては、ECU60が、ステップ116の処理を実行することにより第1の発明における「制御手段」が実現されている。
本発明の実施の形態によるシステム構成を示す図である。 エンジン回転数NEとエンジントルクTRQとによって規定された燃焼領域を示す図である。 本発明の実施の形態におけるバルブ開弁特性の一例を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料噴射時期を示す図である。 本発明の実施の形態において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
24 過給機
24b タービン
30A 第1排気弁Ex1
30B 第2排気弁Ex2
32 第1排気通路
34 第2排気通路
40 バイパス通路
41 切替弁
42 始動時触媒
48 NOx触媒
60 ECU

Claims (3)

  1. 過給機付き内燃機関の制御装置であって、
    前記過給機のタービンが設けられた第1排気通路を開閉する第1排気弁と、
    前記タービンの下流の前記第1排気通路に配置された始動時触媒と、
    前記始動時触媒の下流に通じる第2排気通路を開閉する第2排気弁と、
    前記第1排気通路と前記第2排気通路の合流点よりも下流に配置され、リーン燃焼時にNOxを吸蔵するNOx触媒と、
    前記NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元するための燃料を噴射するリッチスパイクを実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、リーン燃焼時に前記リッチスパイクを実行する際、前記第2排気弁と吸気弁のオーバラップ期間に前記燃料を噴射することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記リッチスパイクを実行する際、前記第1排気弁の開弁時期を前記第2排気弁の開弁時期よりも進角側にすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第2排気通路と、前記第1排気通路の前記タービンと前記始動時触媒との間とを接続するバイパス通路と、
    内燃機関始動時に、排気ガスの流路を前記バイパス通路に切り替える切替弁とを更に備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP2007252453A 2007-09-27 2007-09-27 内燃機関の制御装置 Pending JP2009085033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007252453A JP2009085033A (ja) 2007-09-27 2007-09-27 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007252453A JP2009085033A (ja) 2007-09-27 2007-09-27 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009085033A true JP2009085033A (ja) 2009-04-23

Family

ID=40658781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007252453A Pending JP2009085033A (ja) 2007-09-27 2007-09-27 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009085033A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013096308A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Mitsubishi Motors Corp 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013096308A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Mitsubishi Motors Corp 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8051835B2 (en) Internal combustion engine and internal combustion engine control method
JP4544271B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US20100204907A1 (en) Control apparatus and control method for internal combustion engine
JP2010024975A (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
KR20070090244A (ko) 엔진
JP2009191745A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009191659A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2012229666A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008101502A (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
JP2009085053A (ja) 圧縮着火内燃機関の制御装置
JP2008038602A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008075589A (ja) 内燃機関のegrガス掃気装置
JP4715644B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008196377A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5287797B2 (ja) エンジンの制御方法及び制御装置
JP2008240675A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5163515B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4501107B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御方法
JP2007309147A (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2009085033A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009191678A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5769402B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009293621A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009085034A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009085032A (ja) 内燃機関の制御装置