JP2009084103A - 結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストの原料シリコンを用いたとしても純度の高い結晶シリコン粒子を製造可能な結晶シリコンの製造方法を提供する。
【解決手段】 (1)バインダーを用いて前記原料シリコンを造粒し、原料シリコンの集合体を形成する工程と、(2)前記原料シリコンの集合体を坩堝内に入れて加熱溶融させることでシリコン融液を形成する工程と、(3)シリコン融液を凝固させて結晶シリコンを得る工程と、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽光発電等に使用される光電変換装置に好適に用いられる結晶シリコンの製造方法に関する。
太陽電池等の光電変換装置は、光電変換効率(以下、変換効率ともいう)等の性能面での効率の良さ、資源の有限性への配慮、及び製造コストの低さ等といった市場ニーズを捉えて開発が進められている。
太陽電池の材料としては、シリコンの単結晶または多結晶の大きなバルクを切断して作製された結晶シリコン基板が用いられている。しかしながら、この方法では切断ロスが多いため、省資源の点で不十分である。
省資源の点で今後の市場において有望な光電変換装置の一つとして、結晶シリコン粒子を用いた光電変換装置が検討されている。
結晶シリコン粒子を作製するための原料としては、例えば、単結晶シリコンを粉砕した結果として発生するシリコンの微小粒子や、流動床法で気相合成された高純度シリコン等が用いられている。そして、これらの原料から結晶シリコン粒子を作製する方法としては、それらの原料をサイズあるいは重量によって分別した後に、赤外線や高周波を用いて容器内で溶融し、その後に自由落下させる方法(例えば特許文献1,2参照)や、同じく高周波プラズマを用いる方法(例えば特許文献3参照)などが知られている。
国際公開第99/22048号パンフレット 米国特許第4188177号明細書 特開平5−78115号公報
結晶シリコン粒子の原料としては、上記のように単結晶シリコンを粉砕することにより得られるシリコン微粒子が主として用いられているが、コストの大幅な低減を考慮すると、シリコン微粒子よりもコストのかからない低グレードのシリコン粉末を結晶シリコン粒子の原料とすることが好適である。
しかしながら、シリコン粉末はその大きさが非常に小さいため、粉末をそのままジェット法の容器に投入しようとすると、静電気力等で容器に付着し、所望の原料量を容器内に投入し溶融することが困難であり、製造効率が低いという問題点があった。
従って、本発明は、上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、低コストの原料シリコンを用いたとしても純度の高い結晶シリコン粒子を製造可能な結晶シリコンの製造方法を提供することである。
本発明は、(1)バインダーを用いて前記原料シリコンを造粒し、原料シリコンの集合体を形成する工程と、(2)前記原料シリコンの集合体を坩堝内に入れて加熱溶融させることでシリコン融液を形成する工程と、(3)シリコン融液を凝固させて結晶シリコンを得る工程と、を具備する結晶シリコンの製造方法に関する。
本発明の製造方法は、工程(3)において、前記坩堝のノズル部から前記シリコン融液を間欠的に排出させて冷却させることにより前記シリコン融液を凝固させることが好ましい。
本発明の製造方法は、前記工程(3)において、結晶シリコン粒子の表面に不純物が偏析した突起部が形成されるように凝固させ、(4)前記突起部を除去する工程をさらに具備することが好ましい。
本発明の製造方法は、工程(2)において、ドーパントを混合する工程を含むことが好ましい。
本発明の結晶シリコンの製造方法によれば、バインダーを用いて原料シリコンを固めて原料シリコンの集合体を形成したのち、前記集合体を坩堝内に入れて加熱溶融させることにより、原料シリコンがシリコン粉末の場合でも、原料シリコンを速やかに坩堝内に投入および溶融でき、生産性を向上させることができる。さらに、バインダーとしては一般的に有機物が用いられるが、このようなバインダーは前記加熱溶融時に除去されるため、純度の高い結晶シリコンを製造することができる。
また、前記坩堝のノズル部から前記シリコン融液を間欠的に排出させて冷却させることにより、高純度の結晶シリコン粒子を形成することができる。
また、凝固した結晶シリコン粒子の表面に不純物が偏析した突起部が形成されるように凝固させ、前記突起部を除去する工程をさらに具備することが好ましい。これにより、前記突起部に起因して発生する結晶シリコン粒子の割れや欠けなどの機械的な損壊を抑制する。さらに、前記加熱溶融にて除去しきれずに突起物に偏析したバインダーを除去できるため、純度の高い結晶シリコン粒子を製造することができる。
また、結晶シリコンを半導体化する場合、シリコン融液を粒状に排出して冷却させる前の工程としてドーパントを混合する工程をさらに具備することが好ましい。これにより、シリコン融液が粒状に分割される前の段階でシリコン融液に、ドーパントを混合するため、ドーパント含有率の差が互いに少ない結晶シリコン粒子を多数作製することができる。
本発明の結晶シリコンの製造方法は、原料シリコンを溶融させたのち、凝固させるものであり、(1)バインダーを用いて原料シリコンを造粒し、原料シリコンの集合体を形成する工程(以下、工程1)と、(2)前記原料シリコンの集合体を坩堝内に入れて加熱溶融させることでシリコン融液を形成する工程(以下、工程2)と、(3)シリコン融液を凝固させて結晶シリコンを得る工程と、を具備する。
本発明の製造方法は、工程1においてバインダーを用いて原料シリコンを造粒することで、工程2の加熱溶融処理時に用いられる坩堝に対して原料シリコンを速やかに導入できるとともに、原料シリコンの漏れが少なく、結晶シリコンの生産性を向上させることができる。さらに、本発明の製造方法は、工程2において原料シリコンの集合体を高温加熱することで、原料シリコンを溶融させるとともに、有機物のバインダーを蒸発させて除去することにより、後述する工程3を経て得られる結晶シリコン粒子におけるバインダーを除去させることが可能となる。
ここで、図1に示す結晶シリコン粒子の製造装置をもとにして本発明の製造装置を工程ごとに説明するが、本発明は図面の内容に限定して解釈されるものではない。
図1の製造装置において、1は坩堝、1aは坩堝底部に設けられたノズル部、2は坩堝1の下方に上下方向に配置された落下管、3は坩堝1内の原料シリコンを加熱し溶融させる誘導加熱コイル等の加熱装置、4は粒状のシリコン融液、5は結晶シリコン粒子、6は原料シリコン投入装置、7は弁、8は原料投入管、9はバインダーを用いて造粒した原料シリコンの集合体9を示す。
(工程1)
工程1では、バインダーを用いて原料シリコンを造粒し、原料シリコンの集合体9を形成する。ここで、「原料シリコン」とは、結晶シリコン粒子の原料となるシリコンのことをいい、単結晶シリコンを粉砕するなどして得られるシリコンだけでなく、例えば、グレードが低く(一次粒子径:数nm〜数百nm)、取り扱いが困難なシリコン粉末も含まれる。
バインダーの材料としては、例えば、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、PVA(ポリビニールアルコール)、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル樹脂)系、エポキシ樹脂などが好ましい。これらのバインダー材料は有機物であり、前記加熱溶融時に結晶シリコン融液から除去されるため好適である。
バインダーを用いた原料シリコンの造粒工程では、例えば、バインダーがPVAやフェノール樹脂の場合、原料シリコンとバインダーとを混合したのち、温度が100〜300℃、加熱時間が30分〜2時間として加熱乾燥することが好ましい。その後、粉砕するなどして所望の大きさの原料シリコンの集合体9を得る。
前記造粒工程としては、一般的に行なわれるスプレードライヤを用いた噴霧乾燥法などを用いてもよい。
バインダーにより造粒された原料シリコンの集合体9の平均粒径は、原料投入管8への導入が容易であることから100μm以上が好ましい。また、原料シリコンの集合体9の平均粒径は、原料投入管8の直径よりも小さいことが好ましい(例えば、4mm以下)。
(工程2)
工程2では、原料シリコンの集合体9を坩堝1内に入れて加熱溶融させることでシリコン融液を形成する。
ここで、坩堝1は、原料シリコンの集合体9を加熱溶融して融液にするとともに、底部のノズル部1aから粒状のシリコン融液4として排出させるための容器である。
坩堝1は、坩堝1の材料が不純物として結晶シリコン粒子5中へ多量に混入することがないように、シリコンの融点において形状を安定して保つことができ、シリコン融液との反応が小さい材料から成ることが好ましい。坩堝1の材料としては、例えば、炭素(グラファイト)や、炭化珪素、酸化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム等の焼結体、石英(二酸化珪素)などが好ましい。
坩堝1中における雰囲気ガスは大気圧よりも高圧の不活性ガスから構成されている。図1において原料シリコンの集合体9は、原料シリコンの投入装置6により原料投入管8の中に投入され、弁7を開けている時に坩堝1へ投入される。
工程2における加熱工程は、原料シリコンの集合体9を溶融させるものであり、坩堝1内をシリコンの融液(1412℃)より高い温度で加熱する工程をいう。
また、坩堝1の加熱方法としては、例えば、加熱装置3として、誘導加熱による装置を使用する場合、例えば、坩堝1に炭素からなるサセプターを接触させ、炉心管(不図示)の外側に高周波誘導コイルを設け、誘導電流によりサセプターを加熱することにより、坩堝1を加熱する方法等が挙げられる。
加熱装置3は、坩堝1内にあるシリコンを加熱し溶融させるための装置である。加熱装置3は、高周波誘導コイル等の誘導加熱装置や抵抗加熱装置等から成る。抵抗加熱装置を使用する場合、例えば坩堝1の雰囲気ガスと同じ不活性ガスから成る雰囲気ガス中で坩堝1に接触させて加熱するものであり、炭素系ヒーターが使用可能である。また、炉心管(不図示)の外側の酸化性雰囲気から間接的に坩堝1を加熱する場合、炭化珪素や珪化モリブデンを含む抵抗線、抵抗板等を有する抵抗加熱装置を使用することができる。
工程2ではさらに、原料シリコンの融液化のための高温加熱により、シリコン融液中のバインダーをも除去することができる。前記したバインダーが、たとえば、有機物のように沸点の低い場合、高温加熱によりバインダーは蒸発することになり、結果としてバインダーを除去することができる。
本発明の製造方法にて作製される結晶シリコンは、ホウ素やリンなどのドーパントがドープされることでP型半導体やN型半導体として機能させることができ、光電変換装置としての使用が可能である。このように、結晶シリコンを半導体として用いる場合、工程2は、原料シリコンとともに、ドーパントを含む化合物を坩堝内に入れて加熱溶融させる工程を含むことが好ましい。ここで、ドーパントを含む拡散材としては、たとえば、ドーパントがホウ素の場合Bなど、また、ドーパントがリンの場合、POClなどがそれぞれ挙げられる。
以下、本発明の例として、図1のように、結晶シリコン粒子の製造方法を工程ごとに説明するが、本発明の対象は結晶シリコン粒子に限定されず、一般的な結晶シリコンの製造にも適用可能である。ここで、一般的な結晶シリコンの製造方法としては、例えば、チョクラルスキ法(CZ法)のような引き上げ法などが挙げられる。
(工程3)
本発明の製造方法は、工程1および2の後工程として、(3)シリコン融液を凝固させて結晶シリコンを得る工程(以下、工程3)をさらに具備する。特に工程3としては、前記坩堝のノズル部から前記シリコン融液を間欠的に排出して冷却させることが好ましく、これにより、融液状態においてシリコンが定量ずつ、間欠的に製造されるため、粒状の結晶シリコンを容易に作製することができる。以下に工程3について詳細に示す。
図1において工程3では、坩堝1のノズル部1aからシリコン融液4を間欠的に排出して冷却させることでシリコン融液4を凝固させる。
坩堝1のノズル部1aから、シリコン融液4を間欠的に排出させる。排出されたシリコン融液4は、坩堝内部の雰囲気ガス圧力が10kPa〜500kPaと高く、シリコン融液4の排出に適したものである。工程3では、坩堝1中の雰囲気ガス圧力を高くするとともに、坩堝1に対して縦振動および横振動を組み合わせることで間欠的にシリコン融液4を排出させることができる。
本発明の結晶シリコンの製造方法では、工程2の段階で、粒子毎に分ける前の融液状態時に、工程2の段階で拡散材を混合したのちに、工程3において、シリコン融液4を間欠的に排出してシリコン融液4を作製し、さらに、ドーパント混合することにより、結晶シリコン粒子同士のドーパント含有率の差を小さく抑えることができる。これは、工程2において、スケールの大きいシリコン融液量を基準として拡散材の量が決まるため、シリコン融液量に対する拡散材の量を正確に測りとることができるからである。それに対して、例えば、結晶シリコン粒子を個別に溶融してそれぞれに対し拡散材を導入すると、結晶シリコン粒子融液1つに対して導入する拡散材の量が非常に小さいため、拡散材の量の正確な配合が困難であり、作製された結晶シリコン粒子同士のドーパント含有率にバラツキが出る可能性がある。
坩堝1のノズル部1aから排出されたシリコン融液4は、ノズル部1aより落下管2中へ排出され、粒状のシリコン融液4となって落下管2の内部を落下することで冷却される。
落下管2は、ノズル部1aから排出された粒状のシリコン融液4を落下中に冷却して凝固させる容器である。この落下管2の内部は所望の雰囲気ガスで所望の圧力に制御されている。この所望の雰囲気ガスとしては、不活性ガスがよく、特にはヘリウムガスまたはアルゴンガスが好ましい。ヘリウムガスまたはアルゴンガスは、粒状のシリコン融液4への雰囲気ガスからの不純物の混入を防ぐことができる。
また、不活性ガスの圧力は、ガス流入量とガス排出量を調整することにより制御することができる。その圧力は大気圧が好ましい。大きな減圧状態であるときには、冷却装置によって粒状のシリコン融液4の過冷却を制御する際に、冷却が制御困難となるため好ましくない。即ち、過冷却工程を大気圧の雰囲気ガス、特に不活性ガスから成る雰囲気ガス中で行うことが好ましい。
落下管2はシリコン融点よりも高い融点を有する材料から成ることが好ましい。その場合、粒状のシリコン融液4が斜め方向に排出されて落下管2の内壁に衝突したとしても、落下管2がその材料の融点以上に加熱されることはなく、落下管2の材料が衝突した粒状のシリコン融液4中へ不純物として混入することがない。
また、落下管2の材料の融点がシリコン融点よりも低いときには、粒状のシリコン融液4が斜め方向に排出されて落下管2の内壁に衝突した際に、落下管2が材料の融点以上に加熱されることとなり、衝突した粒状のシリコン融液4中へ落下管2の材料が不純物として混入することがある。この場合、落下管2に冷却構造を付加して、粒状シリコン融液4の衝突によって落下管2が材料の融点以上に加熱されないようにすることで、粒状のシリコン融液4への不純物の混入を回避することが可能である。
落下管2の材料は、シリコンより高融点である炭素(グラファイト)や、炭化珪素、酸化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム等の焼結体、石英(二酸化珪素)であることが好ましい。または、例えば二重管構造や水冷ジャケット等の冷却構造で冷却された落下管2の場合、落下管2の材料はステンレススチール、アルミニウム等であることが好ましい。
以上の工程3によって得られた結晶シリコン粒子5は、図2に示すような突起部(以下、突起部11)が形成されるように凝固させ、その後、この突起部11を除去することが好ましい。突起部11を形成させるためには、坩堝1から排出されたシリコン融液4を凝固させる際に、過冷却状態から急速に凝固させればよい。このとき、液滴の表面から凝固が始まり、内部のシリコン融液4が固化するときにシリコンが体積膨張して、結晶シリコン粒子5の表面の固体部分の殻を破り、突起部11が形成される。結晶シリコン粒子5の粒子径が300μmのとき、突起部11の長さは数十μmから数百μm程度となる。
突起部11は、結晶シリコン粒子5において最後に固化するため、偏析効果により金属などの不純物の濃度が高くなっている。そのため、突起部11を有する結晶シリコン粒子を光電変換装置として用いた場合、突起部11が破損することによりpn接合部が崩れる、あるいは、突起部11に偏析した不純物によりpn接合部内部にリークが発生していることにより、リーク電流(pn接合の欠陥による光電変換装置の並列抵抗を流れるために漏洩する電流)が大きく、バルク型の光電変換装置に匹敵するだけの十分な変換効率を得ることが困難な場合がある。
さらに、突起部11には不純物として、工程1において使用し、工程2において除去されきれずに結晶シリコン粒子に残留したバインダーが含まれる場合がある。なお、突起部11に含まれる不純物の濃度は、その断面をDashエッチング液(HF:HNO:CHCOOH=1:1:10(容積比))によりエッチングして表面のエッチピットを観察することにより確認できる。
このように、突起部11には、不純物が含まれるとともに、工程2において除去されきれずに残留したバインダーも存在する可能性があるため、工程3の後に、突起部を除去する工程(以下、工程4)をさらに含むことが好ましい。
結晶シリコン粒子の表面の突起部11の除去方法としては、例えば、研磨加工によって選択的に除去する方法が挙げられる。
研磨加工としては、結晶シリコン粒子の表面から突起部を研磨加工によって選択的に除去する際に、結晶シリコン粒子を下側基板の上面に載置するとともに結晶シリコン粒子の上端に下面が接するように上側基板を下側基板に対向配置し、下側基板を主面の面内で回転させるとともに下側基板に対して上側基板を逆回転方向に回転させる方法が好ましい。その際、前記上側基板は、下面に結晶シリコン粒子に接して弾性変形する研磨布が設けられているものである。また、前記方法とともに、上側基板を下側基板に対して横方向に揺動させることが好ましい。
本発明の研磨加工方法の構成の概略を図3に示す。この研磨加工方法は、研磨砥石からなる下側基板102と研磨砥石からなる上側基板103がお互い逆回転方向に回転し、両基板間に配置された結晶シリコン粒子5が両基板間で回転しながら研磨される。結晶シリコン粒子5に対する荷重を大きくして長時間研磨しなくとも、突起部11に対する荷重を軽くして短時間で除去することができる。
この場合、例えば、下側基板102の回転速度を10〜20rpmとし、上側基板103の回転速度を3〜10rpmとすることがよい。これらの基板の研磨の相対的な回転速度が上記範囲よりも小さいと、結晶シリコン粒子5に回転しないものがでてくることになり、上記範囲よりも大きいと、結晶シリコン粒子5を研磨布でしっかりと保持できないためすべりが発生する。
結晶シリコン粒子5に対する荷重は、研磨布の厚みや硬さに依存するが、0.1N/cm程度がよく、それよりも小さすぎると突起部が研磨除去されず、大きすぎると結晶シリコン粒子101が俵状に研磨されることとなる。
また、研磨加工にかかる時間は10分程度の時間である。
また、下側基板102を主面の面内で回転させるとともに下側基板102に対して上側基板103を逆回転方向に回転させながら、上側基板103を下側基板102に対して横方向に揺動させる場合には、真球度が高まり、楕円体球に研磨されることを防ぐことができる。この場合、上側基板103の横方向の揺動(往復運動)は、その主面の面内で主面に平行な一方向において行うが、揺動の振幅は5cm程度、揺動の振動数は4Hz程度がよい。
また、上側基板103は、下面に結晶シリコン粒子5に接して弾性変形する研磨布が設けられている場合には、結晶シリコン粒子5の一部を研磨布によって包み込みつつ回転させることにより、結晶シリコン粒子5の滑りを防止して回転させることができ、その結果、結晶シリコン粒子5から速やかに突起部11のみを除去できる。
以下、実施例にもとづいて本発明における結晶シリコンの製造方法を詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
(実施例)
バインダーとして用いたPVA(シリコン粉末の重量に対して4%)により、一次粒子径が数十nmのシリコン粉末を固め、その後、150℃、1時間の加熱工程により乾燥炉内にてシリコン粉末集合体を作製し、粒子直径3mmに粉砕した。
次に前記シリコン粉末集合体100gを原料投入管を通じてグラファイト製の坩堝1に投入したのち、抵抗加熱式のグラファイトヒーターから成る加熱装置3により坩堝1を1440℃まで加熱し、シリコンを溶融させた。
次に、溶融シリコンにp型ドーパントとして硼素(B)が1×1016原子/cmの濃度で添加されるよう所定量のBを加えた。
次に、坩堝1内のアルゴンガスの圧力を100kPaとして大気圧よりも大きくすることにより、シリコン融液の液面に圧力を加え、坩堝1の下方のノズル部1aから落下管2の内部へ粒状のシリコン融液4を排出し、粒状のシリコン融液4を落下管2の内部において落下させながら凝固させ、結晶シリコン粒子5を作製した。
(比較例)
一方、比較例として、一次粒子径数十μmのシリコン粉末をそのまま原料として用い、上記工程と同様の製法で結晶シリコン粒子を作製し、この重量と硼素濃度を示す。
尚、結晶シリコン粒子の作製は実施例および比較例ともに5回ずつ行った。
実施例および比較例により得られた結晶シリコン粒子の全重量と硼素濃度の測定結果を表1に示す。
Figure 2009084103
(結果)
実施例の場合、投入量である100gとほぼ同量の結晶シリコン粒子が5回とも得られた。そして、原料投入管8へのシリコンの付着などがなく、投入した原料が溶融し、排出できたことを確認できた。また、硼素濃度もほぼ一定の値となっていることを確認できた。
なお、バインダーは、シリコンの加熱工程において除去されたことが確認できた。
一方、比較例の場合、粉末状のシリコンをそのまま原料として用いたものは、5回とも重量は減少した。また、5回中、2回目と3回目と5回目における硼素濃度は、投入時の硼素濃度1.0×1016原子/cmから1.1×1016原子/cmに増加した。粉末状の原料が原料投入管を通る際に、静電気を受け、原料が坩堝に入らないことによって、得られた重量が減少したと考えられる。また、重量の減少とともに、硼素濃度が濃くなっていると考えられる。
本発明の結晶シリコンの製造方法において使用された製造装置の一例を示す断面図である。 本発明で作製した結晶シリコン粒子の一例を示す形状図である。 本発明の結晶シリコンの製造方法について実施の形態の一例を示し、研磨工程に用いる研磨装置の模式的な断面図である。
符号の説明
1・・・坩堝
1a・・ノズル部
2・・・落下管
3・・・加熱装置
4・・・粒状のシリコン融液
5・・・結晶シリコン粒子
6・・・原料シリコン投入装置
7・・・弁
8・・・原料投入管
9・・・バインダーにより造粒した原料シリコン
11・・結晶シリコン粒子の突起部
102・下側基板
103・上側基板
104・研磨布

Claims (4)

  1. (1)バインダーを用いて前記原料シリコンを造粒し、原料シリコンの集合体を形成する工程と、
    (2)前記原料シリコンの集合体を坩堝内に入れて加熱溶融させることでシリコン融液を形成する工程と、
    (3)シリコン融液を凝固させて結晶シリコンを得る工程と、
    を具備する結晶シリコンの製造方法。
  2. 工程(3)において、前記坩堝のノズル部から前記シリコン融液を間欠的に排出させて冷却させることにより前記シリコン融液を凝固させる請求項1記載の結晶シリコンの製造方法。
  3. 工程(3)において、結晶シリコン粒子の表面に不純物が偏析した突起部が形成されるように凝固させ、
    (4)前記突起部を除去する工程をさらに具備する請求項2記載の結晶シリコンの製造方法。
  4. 工程(2)において、ドーパントを混合する工程を含む請求項1乃至3のいずれか記載の結晶シリコンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106395829A (zh) * 2016-09-12 2017-02-15 江西赛维Ldk太阳能高科技有限公司 一种硅粉的处理方法及应用

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