JP2009082927A - レーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 レーザ13と、レーザから出射されるレーザビームを被加工物の加工面に導くとともに、レーザビームにより加工面に形成されるビームスポットの形状を調整する光学素子群とを備えたレーザ加工装置において、光学素子群は少なくとも凹面ミラー43と凸面シリンドリカルミラー45とを含むミラー群の組み合わせからなるようにして、レンズや複雑なポリゴンミラーを用いないで長軸を有するビームスポットを形成するようにする。
【選択図】 図2
Description
本発明におけるレーザ加工には、ガラス基板、焼結材料のセラミックス、単結晶シリコン、半導体ウエハ、セラミック基板等の脆性材料に対し軟化点以下の温度でレーザ加熱したときに生じる熱応力を利用してスクライブラインを形成するレーザスクライブ加工、および、脆性材料その他の材料について溶融温度以上で加熱するレーザアブレーション加工が含まれる。
また、本発明は、ビームスポットの形状を調整する上で、長軸の長さや短軸の長さ(ビームの幅ともいう)の選択の自由度を高くすることができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記発明において、凹面ミラーと前記シリンドリカルミラーとは、レーザに近い側の光路上に凹面ミラーが配置され、加工面に近い側の光路上にシリンドリカルミラーが配置されるようにしてもよい。
これによれば、先に凹面ミラーによりレーザビーム形状を絞ることによりビーム幅が調整されるが、その結果、ビームの大きさを小さく絞った状態でレーザビームを凸面シリンドリカルミラーに導くことができることになり、シリンドリカルミラーの反射面の大きさを小さくすることができる。
加工面から遠い側の凹面ミラーの曲率半径を、加工面に近い側の凸面シリンドリカルミラーの曲率半径より大きくしたので、光路の広がりを小さくすることができ、各ミラーの反射面の大きさを小さくすることができる。
これにより、加工面と凹面ミラーとの間の光路長により主としてビーム幅を調整することができ、加工面とシリンドリカルミラーとの間の光路長を変更することにより主として長軸長さを調整することができる。
これにより、第一支持体の高さを調整することにより、主としてビーム幅を調整し、第二支持体の高さを調整することにより、主として長軸長さを調整することができる。
これによれば、凹面ミラーの曲率半径を調整することにより、主としてビーム幅を調整し、加工面とシリンドリカルミラーとの間の光路長を変更することにより、主として長軸長さを調整することができる。
これによれば、凹面ミラーの曲率半径を調整することにより、主としてビーム幅を調整し、第二支持体の高さを調整することにより、主として長軸長さを調整することができる。
これによれば、凹面ミラーの曲率半径を調整することにより、主としてビーム幅を調整し、シリンドリカルミラーの曲率半径を調整することにより、主として長軸長さを調整することができる。
これによれば、高さ調整を行うことなく、曲面半径の調整だけでビーム幅および長軸長さを調整することができる。
これによれば、CO2レーザを用いる場合に、各ミラーの反射率を高めることができるので、ガラス基板を加工する場合に加熱効率を高めたレーザ加工ができるようになる。
これにより、取り付け位置を交換することで、ビームスポット形状の選択の自由度をさらに高めることができる。
これにより、取り付け位置を交換することで、ビームスポット形状の選択の自由度をさらに高めることができる。
以下、本発明の実施形態を、ガラス基板用のレーザスクライブ装置を例にして、図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態であるレーザ加工装置を利用したレーザスクライブ装置の構成図であり、図2は、図1のレーザスクライブ装置で用いられているレーザ加工装置の構成図である。図3は図1のレーザスクライブ装置LS1における制御系の構成を示すブロック図である。
水平な架台1上に平行に配置された一対のガイドレール3、4に沿って、図1の紙面前後方向(以下Y方向という)に往復移動するスライドテーブル2が設けられている。両ガイドレール3,4の間に、スクリューネジ5が前後方向に沿って配置され、このスクリューネジ5に、スライドテーブル2に固定されたステー6が螺合されており、スクリューネジ5をモータ(図示外)によって正、逆転することにより、スライドテーブル2がガイドレール3,4に沿ってY方向に往復移動するように形成されている。
凹面ミラー43がネジ止めによって右固定部44により着脱できるようにして取り付けられる。このうち、第一平面ミラー41は、レーザ13から出射された鉛直下向きのレーザビーム(元ビーム)が直接反射面(平面)に照射される位置に取り付けられ、さらに反射後のレーザビームが水平方向に進行するように、反射面(平面)の光軸角が上向き45度の角度になるように取り付けられる。一方、凹面ミラー43は、第一平面ミラー41で反射されたレーザビームが、凹面ミラー43の反射面(凹面)に照射される位置に取り付けられ、さらに反射後のレーザビームが鉛直下向き方向に進行するように、反射面(凹面)の光軸角が下向き45度の角度になるように取り付けられる。
また、凹面ミラー43は量産可能な材料で形成することができるため、反射面(凹面)の曲率半径が100〜5000の間にある複数の凹面ミラーが用意され、適宜交換して取り付けることができるようにしてある。
また、凸面ミラー45も量産可能な材料で形成することができるため、反射面(凸面)の曲率半径が10〜100の間にある複数の凸面シリンドリカルミラーが用意され、適宜交換して取り付けることができるようにしてある。
Da=f1(L,r1,r2,M,N,O) (1)
Db=f2(L,r1,r2,M,N,O) (2)
として、関数f1、f2として表すことができる。
既述のように、6つのパラメータのうち、ビーム径Lと平面・凸面ミラー間水平距離Oとは固定値であり定数として与えておくことができる。凹面ミラー43の曲率半径r1、凸面シリンドリカルミラー45の曲率半径r2についても、交換しない限り定数として扱うことができる。したがって、ビームスポットBSの長軸長さDaおよびビーム幅をDbは、凹面・凸面ミラー間垂直距離M,テーブル・凸面ミラー間垂直距離Nを変数として次式で表すことができる。
Da=f1(M,N) (3)
Db=f2(M,N) (4)
ビームスポット調整部52bは、制御部50から第一スライドバー35、第二スライドバー36の高さ位置の設定信号が送られると、設定信号にもとづいて、第一スライドバー35、第二スライドバー36が所望の高さ位置になるように調整されるようにしてある。
自動設定するときは、入力部56から設定しようとする長軸長さDa、ビーム幅Dbを入力して、設定動作を行わせる。すると、ビームスポット調整部52bが、関数式(1)(2)および関連する各パラメータを用いて設定した長軸長さDa、ビーム幅Dbを実現するための第一スライドバー35および第二スライドバー36の高さ位置を算出する。そして、算出された高さ位置になるように昇降機構37、38が駆動され、その結果、凹面ミラー43や凸面シリンドリカルミラー45が必要な高さ位置に移動されることになる。
また、入力された長軸長さDa、ビーム幅Dbの値では適切なビームスポットが形成できない場合には「設定できません(NG)」との確認メッセージを表示するようにして、入力のやり直しを促してもよい。
図9は本発明の他の一実施形態であるレーザ加工装置15aの構成図である。図1、図2のレーザ加工装置15と同じ構成部分については、同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。本実施形態では、ビームスポット調整機構14aは、第二スライドバー36の位置とともに、凹面ミラー60の曲率半径を調整するようにしてある。
図11は本発明の他の一実施形態であるレーザ加工装置15bの構成図である。図1、図2、図9のレーザ加工装置15、15aと同じ構成部分については、同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。本実施形態では、ビームスポット調整機構14bは、凹面ミラー60の曲率半径とともに凸面シリンドリカルミラー70の曲率半径を調整するようにしてある。
図13は本発明の他の一実施形態であるレーザ加工装置15cの構成図である。図1、図2で説明したレーザ加工装置15と同じ構成部分については、同符号を付すことにより、説明の一部を省略する。本実施形態では、凸面シリンドリカルミラー45(図2)に代えて、凹面シリンドリカルミラー49を取り付けている。
13 レーザ
14、14a、14b ビームスポット調整機構
15、15a、15b レーザ加工装置
16 取付アーム
31 ロッド(左ロッド)
32 ロッド(右ロッド)
33 上フレーム
34 下フレーム
35 第一スライドバー
35a第一固定バー
36 第二スライドバー
36a第二固定バー
37、38 昇降機構
41 第一平面ミラー
42、48 左固定部
43 凹面ミラー
44、46 右固定部
45 凸面シリンドリカルミラー
47 第二平面ミラー
50 制御部
52 レーザ駆動部
52a 光源駆動部
52b ビームスポット調整部
60 凹面ミラー
70 凸面シリンドリカルミラー
r1 凹面ミラー曲率半径
r2 凸面シリンドリカルミラー曲率半径
L レーザビーム半径(元ビーム半径)
M 凹面・凸面ミラー間垂直距離
N テーブル・凸面ミラー間垂直距離
O 平面・凸面ミラー間水平距離
Claims (12)
- レーザと、前記レーザから出射されるレーザビームを被加工物の加工面に導くとともに、レーザビームにより加工面に形成されるビームスポットの形状を調整する光学素子群とを備えたレーザ加工装置であって、
前記光学素子群は少なくとも凹面ミラーと凸面又は凹面のシリンドリカルミラーとを含むミラー群の組み合わせからなることを特徴とするレーザ加工装置。 - 前記凹面ミラーと前記シリンドリカルミラーとは、前記レーザに近い側の光路上に凹面ミラーが配置され、前記加工面に近い側の光路上にシリンドリカルミラーが配置される請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記凹面ミラーと前記シリンドリカルミラーとは、凹面ミラーの曲率半径がシリンドリカルミラーの曲面の曲率半径より大きくなるように設定され、長軸方向と短軸方向とを有する形状のビームスポットが加工面に形成される請求項2に記載のレーザ加工装置。
- 前記加工面と前記凹面ミラーとの間の光路長および前記加工面と前記シリンドリカルミラーとの間の光路長を変更することにより、ビームスポットの長軸方向および短軸方向の長さを調整するビームスポット調整機構を設けた請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記ビームスポット調整機構は、前記凹面ミラーを固定するとともに、凹面ミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第一平面ミラーが固定された第一支持体と、
前記シリンドリカルミラーを固定するとともに、シリンドリカルミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第二平面ミラーとが固定された第二支持体と、
鉛直方向に向けられたロッドを支軸にして、前記第一支持体を昇降させる第一支持体昇降機構と、
前記ロッドを支軸にして、前記第一支持体の下側において前記第二支持体を昇降させる第二支持体昇降機構とからなる請求項4に記載のレーザ加工装置。 - 前記凹面ミラーは、凹面の反射板と、前記反射板の凹面の曲率半径を変化させる凹面変形機構とを備え、
前記凹面ミラーの曲率半径、および、前記加工面と前記シリンドリカルミラーとの間の光路長を変更することにより、ビームスポットの長軸方向および短軸方向の長さを調整するビームスポット調整機構を設けた請求項1に記載のレーザ加工装置。 - 前記ビームスポット調整機構は、前記凹面ミラーを固定するとともに、凹面ミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第一平面ミラーが固定された第一支持体と、
前記シリンドリカルミラーを固定するとともに、シリンドリカルミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第二平面ミラーとが固定された第二支持体と、
鉛直方向に向けられ、前記第一支持体が固定されるロッドと、
前記ロッドを支軸にして第一支持体より下側で前記第二支持体を昇降させる第二支持体昇降機構とからなる請求項6に記載のレーザ加工装置。 - 前記凹面ミラーは、凹面の反射板と、前記反射板の凹面の曲率半径を変化させる凹面変形機構とを備え、
前記シリンドリカルミラーは、反射板と、前記反射板の曲率半径を変化させる曲面変形機構とを備え、
前記凹面ミラーの曲率半径、および、前記シリンドリカルミラーの曲率半径を変更することにより、ビームスポットの長軸方向および短軸方向の長さを調整するビームスポット調整機構を設けた請求項1に記載のレーザ加工装置。 - 前記ビームスポット調整機構は、前記凹面ミラーを固定するとともに、凹面ミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第一平面ミラーが固定された第一支持体と、
前記シリンドリカルミラーを固定するとともに、シリンドリカルミラーによる反射前のレーザビーム、または、反射後のレーザビームのいずれかのレーザビームの光路を調整する第二平面ミラーとが固定された第二支持体と、
鉛直方向に向けられ、前記第一支持体が固定されるとともに第一支持体の下側に前記第二支持体が固定されるロッドとからなる請求項8に記載のレーザ加工装置。 - CO2レーザが用いられ、各ミラーのレーザビームが反射される面が金、シリコン、モリブデンのいずれかでコーティングされた請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記第一支持体において、第一平面ミラーと凹面ミラーとの間で取り付け位置が互換性を有する請求項5、請求項7、請求項9のいずれかに記載のレーザ加工装置。
- 前記第二支持体において、第二平面ミラーとシリンドリカルミラーとの間で取り付け位置が互換性を有する請求項5、請求項7、請求項9のいずれかに記載のレーザ加工装置。
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