JP2009082275A - 放射線画像記録読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影部の角度を変更して放射線画像の撮影を行なう放射線画像記録読取装置において、撮影部の角度に応じた補正データをより簡易な演算で取得する。
【解決手段】放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する際の撮影部の角度を傾き検出器50により検出し、その検出された角度と予め設定された複数の角度のうち上記検出された角度を挟みその角度に最近接する2つの角度とに基づいて、重み係数を算出し、その算出された重み係数と上記最近接する2つの角度に対応する補正データとに基づいて上記検出された角度に対応する補正データを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線変換パネルに放射線画像を記録し、その記録された放射線画像を表す画像データを読み取る放射線画像記録読取装置に関するものであって、特に、放射線変換パネルが配置された撮影部の角度が変更される放射線画像記録読取装置に関するものである。
従来より、X線等の放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光を照射するとこの蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線像を蓄積性蛍光体層に一旦潜像として記録し、この蓄積性蛍光体層にレーザ光等の励起光を照射して輝尽発光光を生じせしめ、この輝尽発光光を光電的に検出して上記被写体の放射線像を表す画像データを取得する放射線像記録装置および放射線像読取装置等からなる放射線撮影システムがCR(Computed Radiography)としてが知られている。また、この放射線撮影システムに使用される記録媒体としては、支持基板上に蓄積性蛍光体層を積層して作成した放射線変換パネルが知られている。
そして、上記放射線撮影システムとして、たとえば、放射線源と、放射線変換パネルと放射線変換パネルに線状の励起光を照射線する励起光照射部と放射線変換パネルから発せられた輝尽発光光を検出するラインセンサとが一体的に配設された撮像部とを備え、放射線像の記録および読取りを一台の装置で行う放射線撮影システムが知られている。
そして、上記のような放射線撮影システムにおいては、輝尽発光光の検出を行いながらラインセンサを放射線変換パネルに対して副走査方向に移動させて、この放射線変換パネルから放射線画像を表す画像データを取得している。そして、上記画像データには、上記ラインセンサの各受光素子の感度のバラツキや、放射線変換パネル上の位置による輝尽発光光の発光特性の違いに起因するシェーディングが生じるため、上記画像データに対して、シェーディング補正が施される(たとえば、特許文献1参照)。そして、上記シェーディング補正は、予め放射線変換パネルに一様曝射して得られたシェーディング補正用データに基づいて行なわれる。
一方、上記のような放射線撮影システムとして、一端に撮影部が、他端には放射線源が配設されたアームを備え、このアームを傾けることによって被写体に対する撮影部の傾きを所望の角度に傾けることにより、種々の放射線画像を撮影することができるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、上記放射線撮影システムのように、撮影部を傾けるようにすると、放射線変換パネル自身の自重による撓み、あるいは励起光照射部とラインセンサとからなるスキャナ自身の自重による撓みが生じ、この撓みによって放射線変換パネルからラインセンサの各受光素子までの光路が変化するので、上記撓みに応じて各受光素子における輝尽発光光の受光光量が変化する。したがって、上記撮影部を傾けて放射線変換パネルから発生する輝尽発光光の検出を行なうと、上記傾きに応じて画像データに生じるシェーディングの態様が変化する。そして、上記のようなシェーディングの態様の変化に対して、一律に予め取得されたシェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を施すと、画像データが可視画像として表示されたときに、この可視画像中のスジムラとして現れることがある。そのため、上記のように撮影部を傾けて放射線像の記録および読取りを行なう場合には、この傾きに応じて生じるシェーディングの影響を考慮してシェーディング補正を行なう必要がある。
そこで、撮影部を傾ける度に放射線変換パネルに対して放射線の一様曝射を行なってその傾きに応じたシェーディング補正用データを取得してシェーディング補正を行なうことが考えられる。
しかしながら、シェーディング補正用データを取得する際には、被写体を放射線変換パネルと放射線源の間から待避さなければならず、撮影部を傾ける度に被写体を移動させることは作業効率が著しく低下するので、上記のように撮影部を傾ける度にシェーディング補正用データを取得するのは現実的には困難である。
そこで、特許文献2においては、予め設定された複数の角度の撮影部に対応するシェーディング補正用データを取得しておき、実際に撮影部を所望の角度に設定して放射線画像を取得する際には、予め取得されたシェーディング補正用データに基づいて上記所望の角度に対応するシェーディング補正用データを取得し、設定された撮影部の角度に応じたシェーディング補正を施すことが提案されている。
特開2000−13599号公報 特開平2004−229735号公報
しかしながら、特許文献2には、撮影部の角度に応じたシェーディング補正用データをどのようにして演算して取得するかは示されておらず、より簡易な演算で適切なシェーディング補正用データを取得する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑み、上記のような撮影部の角度を変更して放射線画像の撮影を行なう放射線画像記録読取装置において、より簡易な演算でかつ適切な補正データを取得することができる放射線画像記録読取装置を提供することを目的とするものである。
また、画像データに施される補正は、シェーディング補正に限らず、たとえば、放射線変換パネルに反射して励起光カットフィルタでカットし切れずラインセンサにより検出される励起光の影響を補正するオフセット補正や、放射線変換パネルの表面上の細かい凹凸に起因する固定ノイズを補正するストラクチャ補正などがあるが、これらの補正に用いられる補正データも撮影部の角度に対応したものを取得する必要がある。そして、上述したように撮影部の角度を変更する度にこれらの補正データも取得するようにしたのでは、さらに大変な手間となり作業効率の低下となる。
また、ストラクチャ補正に用いられるストラクチャ補正用データについては、多数枚の画像データに基づいて作成されるため、予め設定された複数の角度に対応するストラクチャ補正用データを記憶するようにしたのでは、手間がかかるだけでなく、大容量のメモリが必要となりコストアップとなる。
本発明は、さらに、上記のようなオフセット補正用データやストラクチャ補正用データについても効率よく取得することができるとともに、メモリの容量を膨大に使用しないようにすることができる放射線画像記録読取装置を提供することを目的とするものである。
本発明の放射線画像記録読取装置は、放射線源と、放射線源から発せられ被写体を通過した放射線を受ける位置に放射線変換パネルを支持する支持部および放射線変換パネルへの励起光の照射により放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を光電変換して放射線変換パネルに記録された被写体の放射線画像を表す画像データを取得する読取部が一体的に配設された撮影部と、撮影部を所望の角度に傾ける角度変更手段とを備えた放射線画像記録読取装置において、放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する際の撮影部の角度を検出する角度検出手段と、撮影部の角度が予め設定された複数の角度であるときに取得した補正データを記憶する記憶手段と、角度検出手段により検出された角度と予め設定された複数の角度のうち角度検出手段により検出された角度を挟みその角度に最近接する2つの角度とに基づいて重み係数を算出し、その算出された重み係数と上記最近接する2つの角度に対応する記憶手段に記憶された補正データとに基づいて角度検出手段により検出された角度に対応する補正データを算出する補正データ算出手段と、補正データ算出手段により算出された補正データに基づいて画像データを補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像記録読取装置においては、記憶手段を、上記予め設定された各角度に対応する複数種類の補正データを記憶するものとすることができる。
また、補正データを、シェーディング補正用データおよびオフセット補正用データとし、補正手段を、画像データにオフセット補正用データに基づいてオフセット補正を施した後、オフセット補正用データに基づいてオフセット補正の施されたシェーディング補正用データに基づいてオフセット補正の施された画像データにシェーディング補正を行なうものとすることができる。
また、撮影部の角度が予め設定された一つの角度であるときに取得したストラクチャ補正用データ作成用の画像データに基づいて、撮影部の全角度に対応する全角度対応ストラクチャ補正用データを取得するストラクチャ補正用データ取得手段を備えるものとし、記憶手段を、その全角度対応ストラクチャ補正用データを記憶するものとすることができる。
また、ストラクチャ補正用データ取得手段を、撮影部の角度が予め設定された一つの角度であるときに取得したストラクチャ補正用データ作成用の画像データと上記予め設定された一つの角度に対応するシェーディング補正用データ作成用データとに基づいて上記予め設定された一つの角度に対応するシェーディング補正用データを作成し、そのシェーディング補正用データとストラクチャ補正用データ作成用の画像データとに基づいて全角度対応ストラクチャ補正用データを取得するものとすることができる。
本発明の放射線画像記録読取装置によれば、撮影部の角度を検出し、その角度と予め設定された複数の角度のうち上記検出された角度を挟みその角度に最近接する2つの角度とに基づいて重み係数を算出し、その算出された重み係数と上記最近接する2つの角度に対応する補正データとに基づいて上記検出された角度に対応する補正データを算出するようにしたので、より簡易な演算で適切なシェーディング補正用データを取得することができる。
また、上記本発明の放射線画像記録読取装置において、記憶手段に上記予め設定された各角度に対応する複数種類の補正データを記憶するようにした場合には、複数種類の補正を放射線画像の撮影後に素早く行なって、素早い画像表示が可能となる。
また、画像データにオフセット補正用データに基づいてオフセット補正を施した後、オフセット補正用データに基づいてオフセット補正の施されたシェーディング補正用データに基づいてオフセット補正の施された画像データにシェーディング補正を行なうようにした場合には、より適切にムラ、アーチファクトの発生を抑制することができる。
また、撮影部の角度が予め設定された一つの角度であるときに取得したストラクチャ補正用データ作成用の画像データに基づいて、撮影部の全角度に対応する全角度対応ストラクチャ補正用データを取得し、その全角度対応ストラクチャ補正用データを記憶手段に記憶するようにした場合には、ストラクチャ補正用データ作成用の画像データを取得する手間を軽くすることができ、ストラクチャ補正に用いられる補正データを記憶する記憶手段の容量を少なくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の放射線画像記録読取装置の一実施形態を用いた放射線撮影システムについて、詳細に説明する。図1は本放射線撮影システムの概略構成を示す斜視図、図2は本放射線撮影システムの概略構成を示す側面図、図3は本放射線撮影システムの概略構成を示す上面図である。
本発明の実施形態を用いた放射線撮影システム100は、図1および図2に示すように、放射線源を備えた放射線源ユニット1と、放射線源ユニット1の放射線源から発せられ被写体5を通過した放射線を受ける位置に放射線変換パネルを支持する支持部および放射線変換パネルへの励起光の照射により放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を光電変換して放射線変換パネルに記録された被写体の放射線画像を表す画像データを取得する読取部が一体的に配設された撮影部2と、放射線源ユニット1と撮影部2とが対向する位置に設置されるように支持するアーム支持部3と、アーム支持部3を上下方向に移動可能に支持する支柱4とを備えている。
支柱4は、上述したようにアーム支持部3を移動可能に支持するものであり、アーム支持部3は、図2に示すように、上下方向(矢印A方向)に所定の距離だけ移動可能な構成で支柱4に取り付けられている。また、支柱4には、アーム支持部3を回転させるアーム回転駆動部6(図3参照)が設けられており、アーム支持部3は、アーム回転駆動部6によって、図2に示すように、回転中心軸Cを中心として矢印B方向に回転させられるものである。
アーム支持部3は、上述したように放射線源ユニット1と撮影部2とが対向する位置に設置されるように支持するものである。そして、放射線源ユニット1は、図2に示すように、撮影部2との距離が所望の距離になるように、矢印D方向に移動可能な構成でアーム支持部3に取り付けられている。放射線源ユニット1を図2の矢印D方向に移動させる機構は、アーム支持部3に設けられている。また、撮影部2は、アーム支持部3に回転軸3a(図1参照)を介して取り付けられている。そして、撮影部2は、回転軸3aを中心として、図2に示すように、矢印E方向に回転可能にアーム支持部3に取り付けられている。撮影部2を回転させる機構は、撮影部2内に設けられている。
放射線源ユニット1は、上述したように放射線源を備えており、図2に示すように、放射線源から撮影部2に向けて放射線が射出される。
撮影部2は、上述したように支持部15と読取部40とが一体的に配設されている。撮影部2内の読取部40は、図6および図7に示すように、線状の励起光を照射する励起光照射部20と、励起光照射部20からの励起光の照射を受けて放射線変換パネル10から発生した輝尽発光光を検出する検出部30とからなる。
励起光照射部20は、励起光Leを射出する複数の半導体レーザが主走査方向(図6および図7中のX方向、以後、主走査X方向という)に並べられた励起光光源21、および励起光光源21から射出された励起光Leを放射線変換パネル10上の線状領域Sに集光させる主走査X方向に延びるシリンドリカルレンズからなる集光光学系22を備えている。
検出部30は、主走査X方向に並べられた多数のレンズ、例えば屈折率分布型レンズ等からなる結像レンズ31、輝尽発光光を透過させ励起光を遮断する励起光カットフィルタ33、およびラインセンサ32を備え、上記各要素が、放射線変換パネル10に向けてこの順に並べられている。なお、ラインセンサ32は結像レンズ31を通して入射した輝尽発光光を光電変換する多数の受光部32Aを有するCCD素子と、これらの受光部で光電変換された信号を増幅しA/D変換してデジタル値からなる画像データとして出力する読出部32Bとを有している。
励起光照射部20と検出部30とは一体化されており、この一体化された励起光照射部20と検出部30とは搬送部(図示省略)によって上記主走査X方向と交わる副走査方向(図6および図7中のY方向、以後、副走査Y方向という)に搬送される。上記搬送部は支持部15上に固定されている。
また、撮影部2には、図1に示すように、撮影部2の傾きを検出する傾き検出器50が設けられている。傾き検出器50は、水平方向に対して撮影部2が傾く角度を検出するものである。
また、図1に示す撮影部2の、8−8線断面図を図8に示す。なお、図8の紙面右側が放射線源ユニット1側であり、図8の右側から撮影部2に向けて放射線が照射される。図8に示すように、撮影部2は、放射線変換パネル10と、励起光照射部20と検出部30とが一体的に設けられた読取部40と、グリッド11とを収容する筐体2aを備えている。そして、筐体2aには、グリッド11を出し入れ可能なように開閉可能なグリッドカバー2bが設けられている。また、撮影部2の筐体2a内に設置された放射線変換パネル10は、放射線画像の撮影時には、図8(A)に示すように、放射線照射側に位置し、放射線画像の撮影が終わった後、放射線変換パネル10から読取部40によって画像データを読み取る際には、放射線変換パネル10は、図8(B)に示すように、左側に、すなわち放射線照射側とは反対側に移動させられる。そして、その後、放射線変換パネル10の放射線が照射された面を読取部40によって副走査Y方向に走査することによって画像データが読み取られる。撮影部2内には、上記のように放射線変換パネル10を移動させるパネル移動機構(図示省略)が設けられている。
また、本放射線撮影システム100は、図9に示すような、制御ユニット60を備えている。制御ユニット60は、上述した放射線源ユニット1、撮影部2およびアーム支持部3の動作などシステム全体の動作を制御するものであるとともに、撮影部2において読み取られた画像データに基づいて補正データを生成したり、その補正データに基づいて画像データに補正を施したりするものである。具体的には、図9に示すように、撮影部2において読み取られた画像データを記憶する記憶部61と、記憶部61に記憶された画像データに基づいて補正データを算出する補正データ算出部62と、補正データ算出部62によって算出された補正データに基づいて画像データに補正を施す補正部63と、放射線撮影システム全体の動作を制御する制御部64とを備えている。記憶部61に記憶される補正データや補正データ算出部62および補正部63の動作については後で詳述する。なお、本実施形態の放射線撮影システム100においては、制御部64がシステム全体の動作を制御するようにしたが、撮影部2内部の動作を制御する撮影部制御部とアーム支持部3の動作や撮影部2の回転動作を制御するアーム制御部とを別個に設けるようにしてもよい。
次に、上記実施形態の放射線撮影システムの作用について説明する。
最初に、本放射線撮影システムによって放射線画像を撮影し、その撮影された放射線画像の画像データを取得する作用について説明する。
まず、図2に示すように、被写体5が配置され、制御ユニット60の制御部64からの制御信号に応じてアーム支持部3が矢印A方向に移動し、所望の高さに設定される。また、回転駆動部6によりアーム支持部3が矢印B方向に回転し、被写体5に対して放射線源ユニット1から射出された放射線が所望の角度から入射されるように、その角度が設定される。
また、放射線源ユニット1が、矢印D方向に移動し、放射線源ユニット1と撮影部2および被写体5との距離が所望の距離になるように設定される。
また、撮影部2が矢印E方向に回転し、被写体5および撮影部2に対して放射線源ユニット1から射出された放射線が所望の角度から入射されるように、その角度が設定される。
なお、このとき、たとえば、図4に示すように、被写体を臥位姿勢にして放射線の撮影を行なう場合には、撮影部2に過度な加重負荷をかけないように、補助ベッド7を用いるようにしてもよい。また、被写体5に対して、斜め方向から放射線を撮影する方法を行なう場合には、図5に示すように、アーム支持部3が水平方向になるように設定し、撮影部2をアーム支持部3に対して回転させて傾けるようにしてもよい。なお、図5は、撮影部2の水平方向に対する角度が45度のときの態様を示している。
そして、上記のようにして被写体5に対して所望の位置に放射線源ユニット1と撮影部2が設定された後、図8(A)に示すように、撮影部2内の放射線変換パネル10がパネル移動機構により放射線照射側に移動する。そして、放射線源ユニット1の放射線源1から発せられ、被写体5を通った放射線が撮影部2内の放射線変換パネル10に照射され、放射線変換パネル10に被写体5の放射線画像が記録される。
その後、搬送部によって励起光照射部20と検出ユニット30とからなる読取部40が搬送され、励起光照射部20から射出された励起光Leは放射線変換パネル10上の線状領域Sに集光される。励起光Leの照射によって線状領域Sから発生した輝尽発光光は結像レンズ31および励起光カットフィルタ33を通してラインセンサ32の受光部32A上に結像され、この結像された輝尽発光光が受光部で光電変換される。
上記励起光照射部20による励起光Leの照射と検出ユニット30による輝尽発光光の検出を行いながら、励起光照射部20と検出ユニット30とが搬送部45によって副走査Y方向へ搬送されて、放射線変換パネル10から発生した輝尽発光光がラインセンサ32の受光部32Aで光電変換され読出部32Bでデジタル値からなる画像データに変換されて出力される。
そして、上記のようにして取得された画像データは、撮影部2から制御ユニット60に出力され、制御ユニット60の記憶部61に記憶される。
次に、上記のようにして取得された画像データに対してオフセット補正およびシェーディング補正を行なう作用について説明するが、まずは、オフセット補正およびシェーディング補正を行なう際に用いられるオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを取得する方法について説明する。
オフセット補正用データは、放射線が照射されていない放射線変換パネル10を上記と同様にして読取部40によって読み取ることによって取得される。
そして、オフセット補正用データは、撮影部2の水平方向に対する傾きが、0度、60度、90度および110度の4つの角度の場合について、放射線変換パネル10の読取りを行なうことによって、第1〜第4のオフセット補正データが取得される。なお、撮影部2の水平方向に対する傾きが0度とは、撮影部2が、図4に示すような配置であるときをいう。また、撮影部2の水平方向に対する傾きが90度とは、撮影部2が、図2に示すような配置であるときをいう。撮影部2の水平方向に対する傾きが60度、110度とは、撮影部2が、それぞれ図10(A)、図10(B)に示すような配置であるときをいう。なお、本実施の形態において、上記のようにオフセット補正用データを取得する際の撮影部2の角度を設定するようにしたのは、0度と90度については、放射線撮影における使用頻度が高いため、60度については、コサインで0度と90度との中間となるため、110度については、本実施の形態においては、撮影部2の角度を0度〜110度まで変えることが可能な構成としたからである。ただし、この4つの角度に限らず、補正精度とオフセット補正用データ取得の手間との兼ね合いでオフセット補正用データを取得する角度を増しても減らしてもよい。また、撮影部2の角度については、撮影部2内に設けられた傾き検出器50によって検出された角度に基づいて、制御ユニット60によってアーム支持部3および/または撮影部2が駆動されて調整される。なお、以下、撮影部2の角度といった場合には、撮影部2の水平方向に対する角度のことを意味するものとする。
そして、上記のような4つの撮影部2の角度について取得された第1〜第4のオフセット補正用データは、制御ユニット60の記憶部61に出力され、記憶部61に予め記憶される。
シェーディング補正用データは、被写体を設置しない状態で放射線変換パネル10を一様露光して、いわゆるベタ画像を放射線変換パネル10に記録した後、上記と同様にして読取部40によって読み取ることによって取得される。
そして、シェーディング補正用データについても、オフセット補正用データと同様に、撮影部2の水平方向に対する傾きが、0度、60度、90度および110度の4つの角度の場合について取得される。そして、取得された第1〜第4のシェーディング補正用データは、撮影部2から制御ユニット60に出力され、それぞれ第1〜第4のオフセット補正用データでオフセット補正された後、制御ユニット60の記憶部61に記憶される。
次に、上記のようにして取得したオフセット補正用データとシェーディング補正用データを用いて画像データにオフセット補正およびシェーディング補正を行なう方法について説明する。
まず、撮影部2の角度が変更された時(たとえば上述したように被写体5が設置された状態)において、傾き検出器50によって検出された撮影部2の角度が出力され、制御ユニット60に入力される。
そして、傾き検出器50によって検出された角度に基づいて撮影部2の水平方向に対する角度が算出され、その角度は補正データ算出部62に出力される。
なお、本実施形態の放射線撮影システム100においては、上記のように傾き検出器50によって撮影部2の角度を検出するようにしたが、必ずしも傾き検出器5を設ける必要はなく、制御部64からアーム支持部3の角度および撮影部2の回転角度を取得し、撮影部2の水平方向に対する角度を取得するようにしてもよい。
また、制御部64は、オフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを取得する際に予め設定された複数の角度のうち、すなわち、本実施形態においては、0度、60度、90度および110度の角度のうち、撮影部2の水平方向に対する角度を挟みその角度に最近接する2つの角度を求め、その2つの角度を補正データ算出部62に出力するとともに、その2つの角度に対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを記憶部61から読み出して補正データ算出部62に出力する。たとえば、撮影部2の水平方向に対する角度が30度である場合には、30度を挟み30度に最近接する角度である0度と60度が求められ、0度と60度と、0度および60度に対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データが補正データ算出部62に出力される。
そして、補正データ算出部62は、上記のようにして入力された撮影部2の水平方向に対する角度、撮影部2の水平方向に対する角度を挟みその角度に最近接する2つの角度、その2つの角度に対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データに基づいて、下式(1)を用いて、撮影部2の水平方向に対する角度に対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを算出する。
Figure 2009082275
ただし、(1)式において、θは撮影部2の水平方向に対する角度、θおよびθはθを挟みθに最近接する2つの角度、S(θ)は撮影部2の水平方向に対する角度θに対応するオフセット補正用データまたはシェーディング補正用データ、S(θ)はθに対応するオフセット補正用データまたはシェーディング補正用データ、S(θ)はθに対応するオフセット補正用データまたはシェーディング補正用データである。なお、上記(1)式を用いた演算は、オフセット補正用データおよびシェーディング補正用データの各画素毎に行われる。
そして、補正データ算出部62は、上記のようにして算出した撮影部2の水平方向に対する角度θに対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを補正部63に出力する。
次に、上述したように被写体5が設置された状態において放射線画像の撮影が行なわれ、その被写体5の放射線画像を表す画像データが制御ユニット60に出力され、制御ユニット60の記憶部61に記憶される。そして、撮影部60からは、画像データとともに、放射線変換パネル10を読取部40で読み取ったときに傾き検出器50によってけんしゅつされた撮影部2の角度が出力され、制御ユニット60に入力される。
そして、制御部64は、上記のようにして記憶された画像データを記憶部61から読出し、その画像データを補正部63に出力する。
補正部63は、入力された画像データに対して、入力されたオフセット補正用データを用いてオフセット補正を施す。そして、上記のようにオフセット補正を施した後、オフセット補正の施された画像データに対して、シェーディング補正用データを用いてシェーディング補正を施す。そして、上記のようにしてオフセット補正およびシェーディング補正の施された補正済画像データは、補正部63から出力され、たとえば、所定の画像処理が施された後、モニタなどの表示装置に可視画像として表示されたり、もしくは、所定の記録媒体に可視画像として記録されたりする。
なお、上記実施形態においては、上式(1)により三角関数の1次式によって補間してオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを算出するようにしたが、これに限らず、自重変形の高次のモードを補正するように、三角関数の多項式の1次補間にしてもよい。
また、実際の放射線画像の撮影においては、被写体なしで撮影部2の角度を粗調整し、被写体を設置した後、撮影部2の角度を微調整することがある。この場合、撮影部2の角度を微調整する度に、上記のように補正データ算出部62でオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを算出するようにしたのでは、データを準備するのに時間がかかる。したがって、補正用データを生成した時の撮影部2の角度を記憶しておき、撮影部2の角度変更が前回の補正用データ生成時に比べて±2度以内であれば、補正用データは生成しないようにしてもよい。なお、±2度以内の変化であれば、補正用データの角度依存性によるスジムラは視認されないレベルであることがわかっている。また、撮影部2の角度変更が前回の補正用データ生成時に比べて±5度以内であれば、補正用データの角度依存性によるスジムラは許容範囲であるので、微調整時の利便性と補正精度との関係で、補正データを生成しない角度調整範囲を±5度としてもよい。
次に、本放射線撮影システム100の撮影部2の筐体構成について詳細に説明する。
撮影部2内の放射線変換パネル10、放射線変換パネル10を支持する支持部15、放射線変換パネルを搬送する搬送部、読取部40および読取部40を搬送する搬送部は1つの金属製フレーム内に一体的に配設されて読取ユニットを構成している。そして、従来の立位用放射線画像撮影システムにおいては、読取時の床振動によるムラを防止するため、図11に示すように、読取ユニット16は、撮影部2の筐体2aに対して剛体固定はせずに、背面側防振ゴム17と底面側防振ゴム18を介して固定されていた。
しかしながら、本放射線撮影システム100においては、放射線画像の撮影の際、上述したように撮影の種類に応じて撮影部2の角度が種々の角度に設定される。したがって、撮影部2の角度が、従来の立位用放射線画像撮影システムにおける90度以外の角度に設定されると、読取ユニット16の自重によって防振ゴムが伸縮し、防振ゴムが引張り破断を起こしたり、筐体2aに対する読取ユニット16の位置が変化したりしてしまう。筐体2aに対する読取ユニット16の位置が変化すると、予め設定された放射線の照射位置に対して読取ユニット16内の放射線変換パネル10の位置がずれて放射線画像の端が切れてしまったりして適切な放射線画像の撮影をすることができない。
そこで、本放射線撮影システム100においては、図12に示すように、従来の背面側防振ゴム17および底面側防振ゴム18に加えて、背面側防振ゴム17に対向する位置に第1の固定ゴム70を設けるとともに、底面側防振ゴム18に対向する位置に第2の固定ゴム72を設けている。
ここで、背面側防振ゴム17と底面側防振ゴム18とは、床振動を十分に吸収する必要があるので、比較的軟らかいゴムで形成されている。これに対し、第1の固定ゴム70と第2の固定ゴム72は、読取ユニット16の位置変化を抑制するため、比較的硬いゴムで形成されている。なお、当然ながら、第1の固定ゴム70と第2の固定ゴム72とは、背面側防振ゴム17と底面側防振ゴム18よりも硬いゴムで形成されている。
そして、第1の固定ゴム70は、支持部材71を介して筐体2aに取り付けられているが、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が90度である場合に(図12参照)、第1の固定ゴム70と読取ユニット16との間に隙間があかないような位置であるとともに、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が0度である場合に(図13参照)、第1の固定ゴム70と読取ユニット16との間に距離d1だけ隙間があくような位置に設置されている。
なお、第1の固定ゴム70と読取ユニット16との間の距離d1は、背面側防振ゴム17が弾性変形することによって形成されるが、距離d1は、背面側防振ゴム17が弾性変形していない状態から弾性変形した状態(図13に示す状態)になったときのその弾性変形の大きさ以下にする。したがって、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が90度である場合には(図12参照)、背面側防振ゴム17は伸長するが、若干弾性変形した状態で、読取ユニット16と第1固定ゴム70とが接触することになる。
撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が0度である場合には(図13参照)、床振動が筐体2aから支持部材71を介して第1の固定ゴム70に伝わることになるので、その第1の固定ゴム70の振動が読取ユニット16に伝わらないように、上記のように第1の固定ゴム70と読取ユニット16との間に隙間をあけるように構成している。
なお、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が90度である場合や(図12参照)110度である場合は(図14参照)、床振動が筐体2aから支持部材71を介して第1の固定ゴム70に伝わったとしても、その振動方向は、第1の固定ゴム70が読取ユニット16を押す方向に対して略直角なので読取ユニット16に与える影響は小さい。したがって、第1の固定ゴム70と読取ユニット16とが接触していても問題はない。
また、第2の固定ゴム72も、支持部材71を介して筐体2aに取り付けられているが、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が90度である場合に(図12参照)、第2の固定ゴム72と読取ユニット16との間に距離d2だけ隙間があくような位置であるとともに、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が0度である場合に(図13参照)、第2の固定ゴム72と読取ユニット16との間に隙間があかないような位置に設置されている。
なお、第2の固定ゴム72と読取ユニット16との間の距離d2は、底面側防振ゴム18が弾性変形することによって形成されるが、距離d2は、背面側防振ゴム18が弾性変形していない状態から弾性変形した状態(図12に示す状態)になったときのその弾性変形の大きさ以下にする。したがって、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が0度である場合には(図13参照)、底面側防振ゴム18は伸長するが、若干弾性変形した状態で、読取ユニット16と第2固定ゴム72とが接触することになる。
撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が90度である場合(図12参照)や110度である場合(図14参照)は、床振動が筐体2aから支持部材71を介して第2の固定ゴム72に伝わることになるので、その第2の固定ゴム72の振動が読取ユニット16に伝わらないように、上記のように第2の固定ゴム72と読取ユニット16との間に隙間をあけるように構成している。
なお、撮影部2(読取ユニット16)の水平方向に対する角度が0度である場合(図13参照)は、床振動が筐体2aから支持部材71を介して第2の固定ゴム72に伝わったとしても、その振動方向は、第2の固定ゴム72が読取ユニット16を押す方向に対して略直角なので読取ユニット16に与える影響は小さい。したがって、第2の固定ゴム72と読取ユニット16とが接触していても問題はない。
次に、本放射線撮影システム100の撮影部2の筐体2aに設けられたグリッドカバー2b(図8参照)について詳細に説明する。
放射線画像の撮影においては、被写体通過後の放射線の散乱を防止するために、格子状に放射線吸収物体を並べた板上のグリッドが使用される。グリッドは、撮影部位によって必要だったり不必要だったりし、また、撮影部位や放射線源との距離によって最適なグリッドが異なるため、撮影部には、グリッド交換・着脱機構が必要である。そこで、従来より、放射線撮影システムの撮影部の筐体には、開閉可能なグリッドカバーが設けられている。そして、グリッドカバーは、閉じているときは、撮影部に設けられたロック機構によりロックされ、ソフトウェアからのロック解除信号が来るまでは開けられないように構成されている。そして、グリッドカバーが空いているときは、ロック機構によるロックは解除されている。
ここで、上記のようなグリッドカバーのロック機能を実現するため、従来の放射線撮影システムにおいては、図15(A)に示すように、グリッドカバー2bに突起2cを設けるとともに、読取ユニット16に、一端が回動可能に取り付けられた板バネ80と、板バネ80をグリッドカバー2b側に付勢するバネ81と、板バネ80が接触したことを検出するセンサ82を設けている。
そして、グリッドカバー2bが閉まっている間は、グリッドカバー2bの突起2cが板バネ80の突起80aを押下し、これにより板バネ80がセンサ82に接触する。そして、センサ82により板バネ80が接触していることが検出されている間は、ロック機構によりグリッドカバー2bはロックされる。
そして、ソフトウェアからのロック解除信号によりロックが解除されると、グリッドカバー2bは開けることが可能になる。そして、グリッドカバー2bが空いている間は、図15(B)に示すように、グリッドカバー2bの突起2cが板バネ80の突起80aから離れ、板バネ80がバネ81によりグリッドカバー2b側に付勢され、板バネ80がセンサ82に接触していない状態となるので、ロック機構によるロックは解除されている。
ここで、本放射線撮影システムにおいて上記のような構成でロック機能を実現した場合、たとえば、図16に示すように、撮影部2の水平方向に対する角度が0度に設定された場合、上記図13で説明したように、底面側防振ゴム18が伸長するため読取ユニット16が、グリッドカバー2b側に移動することになる。
そして、上記のように読取ユニット16の位置が変化するとグリッドカバー2bの突起2cにより板バネ80の突起80aが想定以上に押下されることになり、板バネ80やセンサ82などが破損したり、センサ82が読取ユニット16に押し込まれ、その後グリッドカバー2bが閉じていても板バネ80とセンサ82とが接触しなくなり、グリッドカバー2bの開閉状態を誤検出したりするおそれがある。この誤検出は、本放射線撮影システムのように撮影部の角度が変化するものに限らず、たとえば、従来の立位撮影用の放射線撮影システムにおいても、グリッド交換時やメンテナンス時に強い接触を受けた場合に発生しやすい。
上記のような問題を解決するため、本放射線撮影システム100においては、図17(A)に示すような構成としている。
具体的には、図17(A)に示すように、読取ユニット16に、第1のねじりバネ91と、ねじりバネ91の一端に接続されグリッドカバー2bの突起2cによって押下されて上下に移動する第1のアクチュエータ90と、センサ94を押すための第2のアクチュエータ93と、第1のアクチュエータ90に取り付けられ、一端が第2のアクチュエータ93に接続された第2のねじりバネ92とを設けている。第1のねじりバネ91は第1のアクチュエータ90をグリッドカバー2b側に付勢するものであり、第2のねじりバネ92は第2のアクチュエータ93をグリッドカバー2b側に付勢するものである。
そして、グリッドカバー2bが閉まっているときには、グリッドカバー2bの突起2cにより第1のアクチュエータ92が押下され、それにより第2のねじりバネ92を介して第2のアクチュエータ93が押下されて第2のアクチュエータ93とセンサ94とが接触する。
そして、グリッドカバー2bが開いているときには、第1のねじりバネ91により第1のアクチュエータ90がグリッドカバー2b側に付勢され、第2のねじりバネ92を介して第1のアクチュエータ93が移動してセンサ94に接触していない状態となる。
そして、たとえば、撮影部2の角度が0度に設定され、上述したように読取ユニット16がグリッドカバー2b側に移動した場合には、図17(B)に示すように、グリッドカバー2bの突起2cにより想定以上に第1のアクチュエータ90が押し下げられるが、第1のアクチュエータ90と第2のアクチュエータとが第2のねじりバネ92によって接続されているので、第1のアクチュエータ90を押し下げる力の一部が第2のねじりバネ92によって逃がされる。したがって、第1のアクチュエータ90を押し下げる力の一部だけが第2のアクチュエータ93に伝わるので、第2のアクチュエータ93が必要以上にセンサ94を押下することなく、上記のような問題が発生するのを回避することができる。
つまり、本放射線撮影システム100においては、グリッドカバー2bの突起2cに押下されてセンサ94に接触するアクチュエータを2分割することによって、上記のような問題を回避することができる。
なお、図8で説明したように、撮影部2の読取ユニット16内においては放射線変換パネル10が撮影時と読取り時とで移動するが、本放射線撮影ユニット100においては、その移動時に放射線変換パネル10の端部が上述した第1のアクチュエータ90や第2のアクチュエータ93などに接触しないように構成されている。図17(B)に、放射線変換パネル10は、その端部が図17(B)に矢印Xで示されるような移動軌跡を描くように移動させられる。
次に、本放射線撮影システム100においては、安全上または放射線画像の画質の劣化防止の観点から、一部の機構の動作を制限するようにしている。その内容について以下に説明する。
まず、本放射線撮影システム100の撮影部2は、グリッド11が着脱可能に構成されている(図8参照)。
ここで、医師や放射線技師などがグリッド11の交換をする際、何らかの間違いでアーム支持部3が動作すると非常に危険である。したがって、グリッド11を交換している間は、アーム支持部3が動作しないようにする必要がある。
そこで、本放射線撮影システム100においては、撮影部2に設けられたグリッドカバー2bが開いている間は、アーム支持部3が動作しないように構成している。具体的には、図17で説明したように、グリッドカバー2bが開いている間は、そのことがセンサ94によって検出される。そして、このセンサ94によってグリッドカバー2bの開状態が検出されている間は、制御部64は、アーム支持部3を動かすよう指示するアーム動作指示信号が入力されたとしても、これを無視してアーム支持部3を動作させないようにしている。
また、医師や放射線技師などがグリッド11の交換をする際、撮影部2の水平方向に対する角度によっては、グリッド11を装填しにくい角度があり、グリッド11を落としてしまうおそれがある。そして、グリッド11の交換は、撮影部2の水平方向に対する角度が90度に近い場合が容易である。
そこで、本放射線撮影システム100においては、撮影部2の水平方向に対する角度が90度±5度以外である場合には、グリッドカバー2bを開けることができないようにしている。
具体的には、撮影部2に設けられた傾き検出器50(図1参照)により検出された信号に基づいて撮影部2の水平方向に対する角度を取得し、その角度が90度±5度以外である場合には、制御部64は、グリッドカバー2bのロック機構のロックを解除する信号を無視してロック機構のロックを解除しないようにしている。
次に、本放射線撮影システム100においては、撮影部2内に設けられた読取部40を搬送して放射線変換パネル10を走査することによって画像データの読取りが行われる。
ここで、上記のように読取部40によって読取りを行なっているときにアーム支持部3が動作すると撮影部2内の読取部40が振動して振動ムラが発生してしまう。
そこで、本放射線撮影システム100においては、読取部40によって読取りが行なわれている間は、アーム支持部3を動作させないようにしている。
具体的には、制御部64において読取部40によって読取りが行なわれていることを検出し、読取部40によって読取りが行なわれている間は、制御部64は、アーム支持部3を動作させるよう指示するアーム動作指示信号が入力されたとしても、これを無視してアーム支持部3を動作させないようにしている。
次に、本放射線撮影システム100においては、図8で説明したように、放射線画像を撮影する際には、放射線変換パネル10は放射線照射側に位置し、撮影後、放射線変換パネル10を放射線照射側とは反対側に移動させた後、放射線変換パネル10の読取りが行なわれる。
ここで、上記のようにして放射線変換パネル10が移動した直後は、残留振動があり、すぐに読取りを行なうと放射線画像にムラを発生してしまう。
そこで、本放射線撮影システム100においては、放射線変換パネル10を移動した直後は読取りを行なわないようにしている。
具体的には、制御部64が、放射線変換パネル10が移動して読取可能状態となったことを検出するとともに、その読取可能状態を検出してからの経過時間を測定し、その測定時間が1秒を超えた後に、読取部40を搬送して読取りを行なうようにしている。
次に、本放射線撮影システム100においては、上述したように、撮影部2が所望の位置となるようにアーム支持部3が設定された後、放射線画像の撮影が行なわれ、読取りが行なわれる。そして、上記読取りが行なわれ画像データが取得されるとともに、その取得した画像データに対して上述したようなオフセット補正やシェーディング補正が施されるが、このとき1ラインの画像データが読み取られる毎にその画像データに対してオフセット補正やシェーディング補正が施される。
したがって、上記読取りを行なうときには、既にオフセット補正やシェーディング補正を行なうためのオフセット補正用データやシェーディング補正用データが準備されている必要がある。一方、本放射線撮影システム100においては、上述したように予め設定された撮影部2の角度に対応するオフセット補正用データやシェーディング補正用データは、予め記憶部61に記憶されているが、撮影部2を動かして撮影部2の角度を決定したときの撮影部2の角度が上記予め設定した角度と異なる場合には、上述したようにその撮影時の角度に対応するオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データが算出される。したがって、撮影部2の角度が決定してからオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを算出するためにある程度の時間が必要であり、オフセット補正用データおよびシェーディング補正用データが作成される前に読取りが行なわれると、読み取られた画像データにオフセット補正およびシェーディング補正を施すことができない。
そこで、本放射線撮影システム100においては、制御部64が、アーム支持部3の動作状態を検出し、アーム支持部3の動作が終了してからの経過時間を計測し、その計測時間が2秒を超えるまでは読取部40による読取りを行なわないようにしている。つまり、オフセット補正用データおよびシェーディング補正用データを作成するのに1秒以上かかるので、撮影部2の角度が決定してから2秒が経過した後に読取りを開始するようにしている。
次に、本放射線撮影システム100におけるストラクチャ補正およびストラクチャ補正に用いられるストラクチャ補正用データの作成方法について説明する。なお、ここでいうストラクチャ補正とは、放射線変換パネル10の表面上の直径0.1〜5mm程度の凹凸に起因する固定ノイズの補正のことである。
まず、従来の放射線撮影システムにおけるストラクチャ補正用データの作成方法およびストラクチャ補正方法について説明する。
従来のストラクチャ補正用データの作成方法は、まず、図18に示すように、3mRの線量の放射線を放射線変換パネルに一様に照射して撮影した放射線画像の画像データと、放射線を放射線変換パネルに照射することなく読み取った画像データ(0mRの画像データという)と、10mRの線量の放射線を放射線変換パネルに一様に照射して撮影した放射線画像の画像データとを取得する(S1)。なお、0mRの画像データと3mRの画像データは各1枚ずつ、10mRの画像データは10枚取得する。また、0mRの画像データはオフセット補正用データとして取得され、3mRの画像データはシェーディング補正用データを作成するための画像データとして取得され、10mRの画像データはストラクチャ補正用データを作成するための画像データとして取得される。また、0mRと3mRの画像データについては、後述するように撮影部の角度に応じたオフセット補正およびシェーディング補正を行なうため、たとえば、予め設定された4つの撮影部の角度(0度、60度、90度および110度)について取得される。10mRの画像データについては、上記4つの角度のうちのいずれか1つの角度で取得され、ここでは90度の角度について取得するものとする。
そして、オフセット補正用データとして取得された0mRの画像データを用いて、3mRの画像データに対してオフセット補正を施し、そのオフセット補正の施された画像データをシェーディング用補正データとして取得する(S2)。なお、このときシェーディング補正データは、4つの角度に対応する0mRの画像データと3mRの画像データを用いて、4つの角度について取得される。
次に、オフセット補正用データとして取得された0mRの画像データを用いて、10枚の10mRの各画像データに対してオフセット補正を施した後(S3)、S2で取得したシェーディング補正用データを用いて、S3でオフセット補正の施された10枚の各画像データに対してシェーディング補正を施す(S4)。なお、S3のオフセット補正で用いられる0mRの画像データは、10mRの画像データを取得したときの撮影部の角度と同じ90度で取得されたものであり、S4のシェーディング補正で用いられるシェーディング補正用データも90度で取得されたものである。
そして、S4でシェーディング補正の施された10枚の画像データを平均して平均画像データを算出し(S5)、その平均画像データをストラクチャ補正用データとして取得する(S6)。
つまり、上記ようにオフセット補正用データおよびシェーディング補正用データについては、4つの角度に対応するものを取得し、ストラクチャ補正用データについては90度に対応するものを取得する。
次に、被写体の放射線画像の画像データの補正方法について説明する。
まず、撮影部の角度を所望の角度に設定して、被写体の放射線画像の画像データを取得する(S7)。画像データの取得方法については、上記で説明した方法と同様である。
次に、上記のようにして取得された4つの角度のオフセット補正用データを用いて、S7で取得した画像データに対して、上記設定した角度に対応するオフセット補正を施す(S8)。なお、上記設定した角度に対応するオフセット補正用データの取得方法については、上述したとおりである。
次に、上記のようにして取得された4つの角度のシェーディング補正用データを用いて、S8でオフセット補正の施された画像データに対して、上記設定した角度に対応するシェーディング補正を施す(S9)。
そして、上記のようにして取得されたストラクチャ補正用データを用いて、S9でシェーディング補正の施された画像データに対してストラクチャ補正を施す。
以上、従来の補正データの取得方法および補正方法について説明したが、ここで、上記のようにして取得したシェーディング補正用データにはランダムノイズがのっている。そして、ストラクチャ補正用データを取得する際にもシェーディング補正が施されるが、このとき用いられるシェーディング補正用データは、上述したように10mRの画像データに対応する角度と同じ90度に対応するシェーディング補正データあり、この90度に対応するシェーディング補正用データにおけるランダムノイズの一部がストラクチャ補正用データにのることになる。
一方、被写体の画像データにもシェーディング補正が施されるが、このとき用いられるシェーディング補正用データは、被写体を撮影するときに設定された角度に対応するシェーディング補正用データであり、このシェーディング補正用データにもランダムノイズがのっているため、このランダムノイズの一部が、シェーディング補正の施された被写体の画像データにのることになる。
そして、被写体を撮影するときに設定された角度が、ストラクチャ補正用データに対応する角度である90度と異なる場合には、シェーディング補正の施された被写体の画像データにのるランダムノイズとストラクチャ補正用データにのるランダムノイズとが異なることになり、上記のようにストラクチャ補正を施すと、これらのランダムノイズが合成され、最終的に得られる画像データにノイズとしてのることになる。なお、被写体を撮影するときに設定された角度が、ストラクチャ補正用データに対応する角度と同じ場合には、上記のような問題は生じない。
そこで、上記のようなストラクチャ補正によるノイズの発生を防止するため、図19に示すように、ストラクチャ補正用データを作成するための10mRの画像データについても、0mRや3mRの画像データと同様に4つの角度について取得し(S11)、その4つの角度の0mR、3mRの画像データに基づいて作成されたシェーディング補正用データとオフセット補正用データを用いて、各角度の10mRの画像データに角度に応じたオフセット補正およびシェーディング補正を施し(S12,S13)、そのオフセット補正およびシェーディング補正を施された各角度の画像データをそれぞれ平均して4つの平均画像データをストラクチャ補正用データとして取得する(S14,S15)。そして、補正をする際には、図19に示すように、被写体の画像データに対して、上記と同様にして角度に応じたオフセット補正およびシェーディング補正を施した後(S16,S17,S18)、上記のようにして取得された4つの角度についてのストラクチャ補正用データに基づいて、被写体を撮影するときに設定された角度に対応するシェーディング補正用データを生成し、上記角度に対応したストラクチャ補正を施す(S19)方法が考えられる。
しかしながら、上記のような方法では、4つの角度についてそれぞれ10mRの画像データを10枚ずつ取得する必要があり、膨大な手間と時間がかかるとともに、その画像データを記憶するメモリも大容量のものが必要となりコストアップとなる。
また、上記のようなノイズの発生を防止する別の方法として、図20に示すように、上記のようにして4つの角度で0mRの画像データと3mRの画像データを取得するとともに、90度の角度で10mRの画像データを10枚取得し(S21)、この10mRの画像データに上記のようにオフセット補正もシェーディング補正も施すことなく、これらの画像データを平均化して平均画像データを取得しておく(S22)。そして、補正をする際には、図20に示すように、被写体の画像データに対して、上記と同様にして角度に応じたオフセット補正およびシェーディング補正を施した後(S23,S24,S25)、ストラクチャ補正を施す際に、被写体を撮影するときに設定された角度に対応するシェーディング補正用データおよびオフセット補正用データを用いて、上記のようにして取得した平均画像データに対してオフセット補正およびシェーディング補正を施してストラクチャ補正用データを作成し(S26,S27,S28)、そのストラクチャ補正用データを用いて被写体の画像データに対してストラクチャ補正を施す(S29)方法が考えられる。
しかしながら、上記のように被写体の撮影の角度が設定される都度、ストラクチャ補正用データを生成してストラクチャ補正を施すようにしたのでは、ストラクチャ補正用データを作成する時間が増大し、放射線画像が得られるまで時間を要するので、技師、被写体を待たせることになる。
上記のような問題を解決するため、本放射線撮影システム100において採用した補正データの取得方法について、以下に説明する。なお、本放射線撮影システム100においては、撮影部2の角度が0度、60度、90度および110度に対応する4つのシェーディング補正用データおよびオフセット補正用データを取得するとともに、1つの全角度対応ストラクチャ補正用データを取得する。
まず、撮影部2の角度が90度に対応するシェーディング補正用データおよびオフセット補正用データと、全角度対応ストラクチャ補正用データの取得方法について、図21のフローチャートを用いて説明する。
まず、撮影部2の角度が90度に設定され、3mRの線量で撮影されたべた画像の画像データA1(m,n)、0mRの画像データがそれぞれ一枚ずつ取得されるとともに、10mRの線量で撮影されたべた画像の画像データB1(m,n,i)が10枚取得される(S31)。なお、mとnは、画像データがm行n列であることを意味する。また、iは、画像データが10枚あるので、1〜10の数値を意味する。
そして、0mRの画像データは、90度に対応するオフセット補正データとして取得され、記憶部61に記憶される。
次に、上記のようにして取得した90度に対応するオフセット補正データを用いて、3mRの画像データA1(m,n)と10mRの画像データB1(m,n,i)に対してオフセット補正を施して、A2(m,n)とB2(m,n,i)を取得する(S32)。
そして、S32で取得したB2(m,n,i)を平均して1枚の平均画像データB3(m,n)を取得する(S33)。この平均画像データB3(m,n)は一時保存される。
次に、S32で取得されたA2(m,n)とS33で取得されたB3(m,n)のそれぞれについて、各列を平均して横1ラインのデータA3(m)とB4(m)とが取得される(S34)。そして、A3(m)とB4(m)とを用いて、横方向変換値C1(m)=A3(m)/B4(m)が計算される(S35)。
そして、S35で取得したC1(m)とS33で取得したB3(m,n)とを用いて、横方向変換画像データB5(m,n)=C1(m)×B3(m,n)×定数が算出される(S36)。上記のようにしてB5(m,n)を算出することで、B5(m,n)は、横方向と縦方向のノイズは10mRの画像データを10枚平均化したものに相当し(つまり、ランダムノイズなし)、横方向のシェーディングは3mRの画像データに相当し、縦方向のシェーディングはもとの10mRの画像データのままとなる。つまり、10mRの10枚の画像データの横方向プロファイルを3mRに合わせた。
次に、S32で取得されたA2(m,n)とS36で取得されたB5(m,n)のそれぞれについて、各行を平均して縦1ラインのデータA4(n)とB6(n)とが取得される(S37)。そして、A4(n)とB6(n)とを用いて、縦方向変換値C2(n)=A4(n)/B6(n)が計算される(S38)。
そして、S38で取得したC2(n)とS36で取得したB5(m,n)とを用いて、C2(n)×B5(m,n)×定数が算出され、これに所定のフィルタ処理を施すことによって縦方向変換画像データB7(m,n)が算出される(S39)。そして、このS39で算出されたB7(m,n)が90度に対応するシェーディング補正用データとして取得され、記憶部61に記憶される。
そして、S39で取得された90度に対応するシェーディング補正用データB7(m,n)を用いて、S33で取得された平均画像データB3(m,n)に対してシェーディング補正を施すことにより全角度対応のストラクチャ補正用データB8(m,n)が取得され(S40)、この全角度対応ストラクチャ補正用データB8(m,n)は記憶部61に記憶される。なお、B8(m,n)は、B3(m,n)/B7(m,n)×定数を算出し、これに所定のフィルタ処理を施すことによって求めることができる。なお、B7(m,n)は、S36とS39で別の画像のシェーディングを持つようになったため、B3(m、n)と元画像が同じでもB3(m,n)をシェーディング補正することができる。また、B7(m,n)は、S36とS39で従来と同じフィルタ処理によってストラクチャを失っているため、B3(m,n)をB7(m,n)で除算してもつるつるの画像にならず、適切なストラクチャの残った画像となる。
結局、図22のS34からS39においては、シェーディング補正用データを作成するために取得した3mRの画像データとストラクチャ補正用データを取得するために取得した10mRの画像データとに基づいて規格化係数を算出し、その規格化係数を用いてストラクチャ補正用データを取得するために取得した10mRの画像データを規格化して90度に対応するシェーディング補正用データを求め、そのシェーディング補正用データを用いて10mRの画像データの平均画像データにシェーディング補正を施すことによって全角度対応ストラクチャ補正用データを取得している。
次に、撮影部2の角度が0度、60度、110度に対応するシェーディング補正用データおよびオフセット補正用データを取得する方法について、図22のフローチャートを用いて説明する。
まず、撮影部2の角度がθ(0度、60度または110度)に設定され、3mRの線量で撮影されたべた画像の画像データA1(m,n)、0mRの画像データがそれぞれ一枚ずつ取得される(S41)。
そして、0mRの画像データは、角度θに対応するオフセット補正データとして取得され、記憶部61に記憶される。
次に、上記のようにして取得した角度θに対応するオフセット補正データを用いて、3mRの画像データA1(m,n)に対してオフセット補正を施して、A2(m,n)を取得する(S42)。
そして、S42で取得されたA2(m,n)と全角度対応ストラクチャ補正用データを作成する際に図22のS33で取得された平均画像データB1(m,n)(なお、図22の説明ではB3(m,n)と名称をつけているが同じものである)のそれぞれについて、各列を平均して横1ラインのデータA3(m)とB2(m)とが取得される(S43)。そして、A3(m)とB2(m)とを用いて、横方向変換値C1(m)=A3(m)/B2(m)が計算される(S44)。
そして、S44で取得したC1(m)と平均画像データB1(m,n)とを用いて、横方向変換画像データB3(m,n)=C1(m)×B1(m,n)×定数が算出される(S45)。上記のようにしてB3(m,n)を算出することで、B3(m,n)は、横方向と縦方向のノイズは10mRの画像データを10枚平均化したものに相当し(つまり、ランダムノイズなし)、横方向のシェーディングは3mRの画像データに相当し、縦方向のシェーディングはもとの10mRの画像データのままとなる。つまり、10mRの10枚の画像データの横方向プロファイルを3mRに合わせた。
次に、S42で取得されたA2(m,n)とS45で取得されたB3(m,n)のそれぞれについて、各行を平均して縦1ラインのデータA4(n)とB4(n)とが取得される(S46)。そして、A4(n)とB4(n)とを用いて、縦方向変換値C2(n)=A4(n)/B4(n)が計算される(S47)。なお、S46は、実際には、ラインセンサを構成するCCDが5つあるので、各CCD領域毎に縦1ラインとする。画像全体では縦5ラインで計算する。
そして、S47で取得したC2(n)とS45で取得したB3(m,n)とを用いて、C2(n)×B3(m,n)×定数が算出され、これに所定のフィルタ処理を施すことによって縦方向変換画像データB5(m,n)が算出される(S48)。そして、このS48で算出されたB5(m,n)が角度θに対応するシェーディング補正用データとして取得され、記憶部61に記憶される。上記のようにしてシェーディング補正用データB5(m,n)を算出することで、B5(m,n)は、横方向と縦方向のノイズは10mRの画像データを10枚平均化したものに相当し(つまり、ランダムノイズなし)、縦方向および横方向のシェーディングは3mRの画像データに相当するものとなる。
結局、図23のS43からS48においては、シェーディング補正用データを作成するために取得した角度θに対応する3mRの画像データとストラクチャ補正用データを取得するために取得した90度に対応する10mRの画像データとに基づいて規格化係数を算出し、その規格化係数を用いてストラクチャ補正用データを取得するために取得した90度に対応する10mRの画像データを規格化して角度θに対応するシェーディング補正用データを求めている。
本放射線撮影システム100においては、上記のようにしてオフセット補正用データ、シェーディング補正用データおよびストラクチャ補正用データを取得するようにしたので、90度に対応する10mRの画像データのみで全角度対応のストラクチャ補正用データを作成することができる。
なお、シェーディング補正用データおよびストラクチャ補正用データを取得するために行なわれた計算は、全て図9の補正データ算出部62で行なわれるものとする。
そして、上記のようにして取得された補正データを用いて補正をする際には、まず、撮影部2の角度を所望の角度に設定して、被写体の放射線画像の画像データを取得する。画像データの取得方法については、上記で説明した方法と同様である。
次に、上記のようにして取得された4つの角度のオフセット補正用データを用いて、被写体の画像データに対して、上記設定した角度に対応するオフセット補正を施す。なお、上記設定した角度に対応するオフセット補正用データの取得方法については、上述したとおりである。
次に、上記のようにして取得された4つの角度のシェーディング補正用データを用いて、オフセット補正の施された画像データに対して、上記設定した角度に対応するシェーディング補正を施す。
そして、上記のようにして取得された全角度対応のストラクチャ補正用データを用いて、シェーディング補正の施された画像データに対してストラクチャ補正を施す。
本発明の放射線画像記録読取装置の一実施形態を用いた放射線撮影システムの概略構成を示す斜視図 図1に示す放射線撮影システムの側面図 図1に示す放射線撮影システムの上面図 撮影部の水平方向に対する角度が90度のときの放射線撮影システムの態様を示す図 撮影部の水平方向に対する角度が45度のときの放射線撮影システムの態様を示す図 撮影部の内部の構成を示す図 撮影部の内部の構成を示す図 (A)放射線画像撮影時における放射線変換パネルの位置を示す図、(B)放射線画像を読取るときの放射線変換パネルの位置を示す図 放射線撮影システムの制御ユニットの構成を示すブロック図 (A)撮影部の水平方向に対する傾きが60度のときの態様を示す図、(B)撮影部の水平方向に対する角度が110度のときの態様を示す図 従来の放射線撮影システムにおける撮影部内の読取ユニットの設置状態を示す図 本発明の放射線幸影システムにおける撮影部内の読取ユニットの設置状態を示す図 本発明の放射線幸影システムにおける撮影部内の読取ユニットの設置状態を示す図 本発明の放射線幸影システムにおける撮影部内の読取ユニットの設置状態を示す図 従来の放射線撮影システムにおけるグリッドカバーの開閉状態を検出する機構を示す図 撮影部内の読取ユニットの位置が移動する様子を説明するための図 本発明の放射線撮影システムにおけるグリッドカバーの開閉状態を検出する機構を示す図 従来の放射線撮影システムにおけるストラクチャ補正用データの作成方法およびストラクチャ補正方法を説明するためのフローチャート その他のストラクチャ補正用データの作成方法およびストラクチャ補正方法を説明するためのフローチャート その他のストラクチャ補正用データの作成方法およびストラクチャ補正方法を説明するためのフローチャート 本発明の放射線撮影システムにおける全角度対応ストラクチャ補正用データの取得方法を説明するためのフローチャート 本発明の放射線撮影システムにおけるシェーディング補正用データの取得方法を説明するためのフローチャート
符号の説明
1 放射線源
2 撮影部
2a 筐体
2b グリッドカバー
2c 突起
3 アーム支持部
4 支柱
5 被写体
6 アーム回転駆動部
7 補助ベッド
10 放射線変換パネル
11 グリッド
15 支持部
16 読取ユニット
17 背面側防振ゴム
18 底面側防振ゴム
20 励起光照射部
21 励起光光源
22 集光光学系
30 検出部
31 結像レンズ
32 ラインセンサ
33 励起光カットフィルタ
40 読取部
50 傾き検出器
60 制御ユニット
70 第1の固定ゴム
71 支持部材
72 第2の固定ゴム
80 板バネ
80a 突起
81 バネ
82 センサ
90 第1のアクチュエータ
91 第1のねじりバネ
92 第2のねじりバネ
93 第2のアクチュエータ
94 センサ

Claims (5)

  1. 放射線源と、該放射線源から発せられ被写体を通過した放射線を受ける位置に放射線変換パネルを支持する支持部および前記放射線変換パネルへの励起光の照射により前記放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を光電変換して前記放射線変換パネルに記録された前記被写体の放射線画像を表す画像データを取得する読取部が一体的に配設された撮影部と、該撮影部を所望の角度に傾ける角度変更手段とを備えた放射線画像記録読取装置において、
    前記放射線変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する際の前記撮影部の角度を検出する角度検出手段と、
    前記撮影部の角度が予め設定された複数の角度であるときに取得した補正データを記憶する記憶手段と、
    前記角度検出手段により検出された角度と前記予め設定された複数の角度のうち前記角度検出手段により検出された角度を挟み該角度に最近接する2つの角度とに基づいて重み係数を算出し、該算出された重み係数と前記最近接する2つの角度に対応する前記記憶手段に記憶された補正データとに基づいて前記角度検出手段により検出された角度に対応する補正データを算出する補正データ算出手段と、
    該補正データ算出手段により算出された補正データに基づいて前記画像データを補正する補正手段とを備えたことを特徴とする放射線画像記録読取装置。
  2. 前記記憶手段が、前記予め設定された各角度に対応する複数種類の補正データを記憶するものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像記録読取装置。
  3. 前記補正データが、シェーディング補正用データおよびオフセット補正用データであり、
    前記補正手段が、前記画像データに前記オフセット補正用データに基づいてオフセット補正を施した後、前記オフセット補正用データに基づいてオフセット補正の施された前記シェーディング補正用データに基づいて前記オフセット補正の施された前記画像データにシェーディング補正を行なうものであることを特徴とする請求項2記載の放射線画像記録読取装置。
  4. 前記撮影部の角度が予め設定された一つの角度であるときに取得したストラクチャ補正用データ作成用の画像データに基づいて、前記撮影部の全角度に対応する全角度対応ストラクチャ補正用データを取得するストラクチャ補正用データ取得手段を備え、
    前記記憶手段が、前記全角度対応ストラクチャ補正用データを記憶するものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の放射線画像記録読取装置。
  5. 前記ストラクチャ補正用データ取得手段が、前記撮影部の角度が予め設定された一つの角度であるときに取得したストラクチャ補正用データ作成用の画像データと前記予め設定された一つの角度に対応するシェーディング補正用データ作成用データとに基づいて前記予め設定された一つの角度に対応するシェーディング補正用データを作成し、該シェーディング補正用データと前記ストラクチャ補正用データ作成用の画像データとに基づいて前記全角度対応ストラクチャ補正用データを取得するものであることを特徴とする請求項4記載の放射線画像記録読取装置。
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