JP2009081270A - 圧電ファン付冷却装置 - Google Patents

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Masashi Ikeda
匡視 池田
Toshiaki Nakamura
敏明 中村
Yuichi Kimura
裕一 木村
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Abstract

【課題】ヒートシンクの容積を小さくすることが可能で、低い電圧で大きな消費電力が得られ、熱性能を高めることができる圧電ファン付冷却装置を提供する。
【解決手段】一方の面に発熱部品8が熱的に接続されるベースプレート2と、ベースプレート2の他方の面に接合される複数の薄板フィン9からなる放熱フィン部3と、放熱フィン部3に冷却用空気を送る、圧電素子6と金属薄板材7からなる圧電ファン5と、ベースプレート2に一方の端部が熱的に接続されて、発熱部品8の熱の一部を圧電ファン5に伝える伝熱部材4とを備えた圧電ファン付冷却装置1。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体素子などの被冷却素子を冷却する冷却デバイス、特に圧電素子を用いた冷却デバイスに関する。
CPU、素子等による発熱を冷却するために、放熱効率に優れたヒートシンクが求められている。従来、ヒートシンクの性能を向上させるためには、例えば、一方の面に発熱素子が熱的に接続される受熱プレートの他方の面に放熱フィンを接合して形成されたヒートシンクに対して、放熱フィン間を冷却風が通るようにヒートシンクの側面または上面に、遠心ファンを備えた電動ファンを取り付けて、ファンの回転によって放熱フィン間に強制的に冷却風を送り込んで、発熱素子から伝わった熱を大気中に放散していた。
また、一方の端部が受熱プレートに熱的に接続され、他方の端部に放熱フィンが取り付けられるヒートパイプによって、発熱素子が熱的に接続される受熱プレートから離れた位置に熱を移動し、そこで放熱フィンに強制冷却用の電動ファンを取り付けて、ファンの回転によって放熱フィン間に強制的に冷却風を送り込んで、発熱素子から伝わった熱を大気中に放散していた。
冷却風を発生させるために羽根を回転させて動作させる電動ファンにおいて、冷却風流量を増加させて放熱性能を高めるために、ファンを高速回転させ、または、大型ファンを利用していた。
電動ファンを用いない他の冷却方法として、圧電素子によるファンを取り付ける圧電ファン付ヒートシンクが特開平8−330488に開示されている。即ち、特開平8−330488号公報においては、並列配置された複数枚の放熱フィンのそれぞれ隣接する2つのフィンの間の間隙に板状圧電素子が配置されており、板状圧電素子に交流電圧を印加することによって、圧電素子に屈曲振動を発生させて、放熱フィンを強制的に空冷する。
特開平8−330488号公報
従来の回転型のファンでは、冷却風を発生させるためには大きな動力が必要であり、熱源を冷却するために必要な消費電力が大きくなる。
従来の回転型のファンでは、細かいピッチでフィンを並べる場合には、ヒートシンクの圧損が大きくなるために、所定の風量を流すためには大型のファンが必要となるために装置が大型化、もしくはファンを高速回転させる必要があるためにファンノイズが大きくなる。
風量をかせぐために大型のファンを利用する場合には、装置が大型化、また、ファンを高速回転させるとファンノイズが大きくなる。
特開平8−330488号公報に開示されたように、圧電ファンを別途取り付ける場合には、圧電素子の温度が低い雰囲気中で利用されるために、圧電素子の誘電率が小さくなり、大きな動力を必要とする場合には、高い電圧が必要であり、電源装置が大型化するという問題点があった。
従って、この発明の目的は、ヒートシンクの容積を小さくすることが可能で、低い電圧で大きな消費電力が得られ、熱性能を高めることができる圧電ファン付冷却装置を提供することにある。
発明者は上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、熱源の一部の熱を圧電素子に伝熱することによって(即ち、熱源からの熱を利用して圧電ファンの圧電素子を加熱して)圧電素子の温度を高くすると、低い電圧で大きな消費電力を得て、圧電ファンによる冷却風量を増加させることができ、冷却装置の性能を高めることができることが判明した。
更に、圧電素子を加熱するための伝熱部材と圧電素子の間に、熱電変換素子を、圧電素子側が高温になるように介在させると、熱電変換素子に直流電流を与えることによって生じた温度差により、圧電素子の温度を更に高めることができると同時に、伝熱部材の温度を下げることができるので、低電圧で圧電素子の駆動が可能となり、熱源の冷却効果を高めることができることが判明した。
この発明は、上述した研究成果に基づいてなされたものである。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第1の態様は、
一方の面に発熱部品が熱的に接続されるベースプレートと、
前記ベースプレートの他方の面に接合される複数の薄板フィンからなる放熱フィン部と、
前記放熱フィン部に冷却用空気を送る、圧電素子と薄板材からなる圧電ファンと、
前記ベースプレートに一方の端部が熱的に接続されて、前記発熱部品の熱の一部を前記圧電ファンに伝える伝熱部材とを備えた圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第2の態様は、前記圧電ファンを支持する圧電ファン支持部材を更に備えていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第3の態様は、前記伝熱部材の他方の端部に一方の面が熱的に接続され、他方の面が前記圧電ファンに熱的に接続されて、前記圧電素子を加熱する熱電変換素子を更に備えていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第4の態様は、前記伝熱部材がヒートパイプからなっていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第5の態様は、前記圧電ファンの前記金属薄板材が薄板状ヒートパイプからなっており、前記薄板状ヒートパイプが別の放熱フィンとして機能することを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第6の態様は、前記ベースプレートの前記他方の面に複数の溝部が設けられ、前記複数の薄板フィンのそれぞれが前記溝部に挿入され、両側から機械的にかしめられていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置の第7の態様は、前記ベースプレートと前記伝熱部材との間に熱電変換素子を備え、前記伝熱部材と前記熱電変換素子の高温面が熱的に接続され、前記ベースプレートと前記熱電変換素子の低温面が熱的に接続されていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置のその他の態様は、前記圧電ファンが前記伝熱部材によって放熱フィン部の上方に支持されていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置のその他の態様は、前記伝熱部材が熱伝導率に優れた部材からなっていることを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置のその他の態様は、前記圧電ファンの前記金属薄板材が熱伝導性に優れた部材からなっており、前記金属薄板材が別の放熱フィンとして機能することを特徴とする圧電ファン付冷却装置である。
この発明の圧電ファン付冷却装置によると、圧電ファンを構成する圧電素子材料の温度を高くすることにより、誘電率を上げることにより、低い電圧で大きな消費電力を得ることができる。
圧電ファンを駆動させるための電圧を低くできるので、電源の小型化が可能になる。
圧電ファン用の電源を耐電圧が低い部品で構成できるので、安価に構成が可能となる。
熱源の一部を圧電素子に伝熱することによって、ヒートシンクで放熱させるべき熱量の低減が可能になり、従来と比較して、必要なヒートシンクの容積を小さくすることができる。
この発明の圧電ファン付冷却装置を、図面を参照しながら説明する。
この発明の圧電ファン付冷却装置の1つの態様は、一方の面に発熱部品が熱的に接続されるベースプレートと、前記ベースプレートの他方の面に接合される複数の薄板フィンからなる放熱フィン部と、前記放熱フィン部に冷却用空気を送る、圧電素子と金属薄板材からなる圧電ファンと、前記ベースプレートに一方の端部が熱的に接続されて、前記発熱部品の熱の一部を前記圧電ファンに伝える伝熱部材とを備えた圧電ファン付冷却装置である。
図1は、この発明の圧電ファン付冷却装置の1つの態様を説明する摸式斜視図である。図1に示すように、この発明の圧電ファン付冷却装置1においては、発熱部品の熱の一部を放熱フィンの上方部に設けられた圧電素子に移動して、圧電素子の材料の温度を上昇させて、圧電素子の誘電率を上げている。
即ち、図1に示すように、この発明の圧電ファン付冷却装置1は、一方の面に(図示しない)発熱部品が熱的に接続される銅またはアルミニウム等熱伝導性に優れた金属製のベースプレート2と、ベースプレート2の他方の面に接合される複数の薄板フィン9からなる放熱フィン部3と、放熱フィン部3の薄板フィン9間に冷却用空気を送る、圧電素子6と金属薄板材7からなる圧電ファン5と、ベースプレート2に一方の端部が熱的に接続されて、発熱部品(図示しない)の熱の一部を圧電ファン5の圧電素子6に伝え、併せて圧電素子6を支持・固定する伝熱部材4とを備えている。
この態様においては、伝熱部材4が圧電ファン5を支持・固定する機能も併せて備えている。ベースプレート2の平らな下側の面に図示しないCPU等の発熱部品が熱的に接続される。ベースプレート2の上側の面には、例えば、並列に形成された複数の溝部10が設けられて、薄板フィン9の下部が溝部10に挿入される。溝部10に挿入された薄板フィン9の間のベースプレート2の部分が塑性変形によって変形されて、溝部10に挿入された薄板フィン9が機械的にかしめられて溝部10に固定される。このように溝部10を形成して、薄板フィン9の下部を挿入し、溝部10の両側のベースプレート2の部分を塑性変形して薄板フィン9をベースプレート2に固定することによって、フィンピッチを小さくして多数の薄板フィン9をベースプレート2の一方の面に接合することができる。
ベースプレート2の一方の面に形成された溝部10に挿入され塑性変形によって多数の薄板フィン9が固定された放熱フィン部3を備えたヒートシンクの上方に圧電素子6および金属製薄板7からなる複数の圧電ファン5が、ヒートシンクの長手方向に沿って並列に配置されている。圧電ファン5の各々は、例えば2枚の板状圧電素子6および金属やプラスチック製の薄板7からなっており、金属薄板7を2枚の板状圧電素子6で挟みこんで形成されている。
ベースプレート2の平らな面に熱的に接続された発熱部品と一方の端部が熱的に接続された伝熱部材4は、ヒートシンクの一方の側方を垂直方向に沿って上方に延伸し、中央部で複数の並列に配置された圧電ファン5と熱的に接続する。更に、伝熱部材4は、ヒートシンクの他方の側方を垂直方向に沿って下方に延伸して、他方の端部がベースプレート2の発熱部品が熱的に接続された面に固定されている。上述したように、この態様においては、伝熱部材4は、発熱部品の熱の一部を圧電ファン5に移動すると共に、圧電ファン5を支持・固定し、圧電素子6および金属薄板7が屈曲振動するのを容易にする機能を備えている。
2枚の圧電素子6は任意の方向に流れる直流電圧をかけたときに、一方が伸び、他方が縮むように電極を設定する。即ち、圧電ファン5を形成する板状圧電素子6の両外側の電極からの配線が回路の一端に接続され、金属薄板7に接続された配線が回路の他端に接続され、金属薄板7から両側の板状圧電素子6に、または、両側の板状圧電素子6から中央の金属薄板7に電流が流れるようになっている。また、複数の圧電ファン5同士は並列に接続されている。
これらの配線に交流電圧を印加すると、板状圧電素子6が屈曲振動を起こし、圧電素子6に取り付けられた薄板7が同様に屈曲運動を行う。この運動によって風が起こされ、ヒートシンクが空冷される。このときに、薄板7の共振周波数で圧電素子6を振動させることにより、少ない動力で薄板7の振幅を大きく取れるので、効率よくヒートシンクに冷却風を送ることが可能となる。
図2は、回転ファンを使用する従来のヒートシンクと、圧電ファンを使用するこの発明のヒートシンクの性能を比較するグラフである。図2(a)は回転ファンと圧電ファンの消費電力の比較、並びに、回転ファンを使用するヒートシンクと圧電ファンを使用するヒートシンクの熱性能の比較をそれぞれ示すグラフである。図中、左側の縦軸に消費電力mWを、右側の縦軸にヒートシンクの熱性能(熱抵抗)K/Wをそれぞれ示している。
図2(b)は回転ファンと圧電ファンのファンノイズの比較、並びに、回転ファンを使用するヒートシンクと圧電ファンを使用するヒートシンクの熱性能の比較をそれぞれ示すグラフである。図中、左側の縦軸にファンノイズB(A)を、右側の縦軸にヒートシンクの熱性能(熱抵抗)K/Wをそれぞれ示している。なお、評価に際しては、同一ヒートシンク、同一熱源を使用している。
図2(a)に示すように、回転ファンの消費電力は約200mWであるのに対して、圧電ファンの消費電力は約100mWであり、回転ファンの消費電力の概ね1/2である。回転ファンを使用する従来のヒートシンクの熱抵抗は概ね1.22K/Wであるのに対して、圧電ファンを使用する本発明のヒートシンクの熱抵抗は概ね1.1K/Wであり、熱抵抗が小さくなっている。
図2(b)に示すように、ファンノイズは、回転ファン、圧電ファンとも概ね2.2B(A)であり、両者に殆ど差はない。熱抵抗は図2(a)に示したと同様に回転ファンを使用する従来のヒートシンクの熱抵抗は概ね1.22K/Wであるのに対して、圧電ファンを使用する本発明のヒートシンクの熱抵抗は概ね1.1K/Wであり、熱抵抗が小さくなっている。
図2から明らかなように、圧電ファンを使用する本発明のヒートシンクにおいては、回転ファンを使用する従来のヒートシンクよりも消費電力を大幅に抑制することが可能で、同時に熱性能が改善されている(即ち、熱抵抗が小さくなっている)。
図3(a)は、圧電素子の駆動周波数、電圧を一定にした場合に、圧電素子の温度の変化と得られる圧電素子の消費電力との対応関係を示したグラフである。図中、縦軸は得られる圧電素子の消費電力mW、横軸は圧電素子の温度℃をそれぞれ示す。即ち、圧電素子の駆動周波数を50Hz、電圧を75Vと一定にした状態で、圧電素子の温度を20℃から50℃の間で変化させたときに得られる圧電素子の消費電力を測定して、それぞれプロットしたものである。A,Bで表すように2回行った。
圧電素子の温度が20℃から30℃の間では、得られる圧電素子の消費電力が10から25mWであるが、圧電素子の温度が30℃から40℃の間では、得られる圧電素子の消費電力が25から40mWであり、更に、圧電素子の温度が40℃から50℃の間では、得られる圧電素子の消費電力が40から60mW超と、温度上昇に伴って得られる圧電素子の消費電力が大きくなっている。図3(a)に示すように、圧電素子の電圧が一定であるにもかかわらず、圧電素子の温度が上昇するとともに、得られる圧電素子の消費電力が増加している。
図3(a)に示す圧電素子の温度の変化と得られる圧電素子の消費電力との対応関係から明らかなように、この発明のように、熱源からの熱の一部を利用して、圧電ファンの圧電素子を加熱して温度を高くすることによって、低い電圧で圧電素子に大きな消費電力を得ることができることが裏付けられている。
図3(b)は圧電ファンの消費電力とヒートシンクの熱性能の相関関係を示すグラフである。図中、縦軸はヒートシンクの熱抵抗k/Wを、横軸は圧電ファン消費電力mWをそれぞれ示す。図3(b)から明らかなように、圧電ファンの消費電力が大きくなるに伴って、ヒートシンクの熱抵抗が低下している。特に、圧電ファンの消費電力が40から60mWのとき、ヒートシンクの熱抵抗は概ね1.3K/Wに低下している。
図3(a)および図3(b)に示すように、熱源からの熱の一部を利用して、圧電ファンの圧電素子を加熱して圧電素子の温度を高くすることによって、低い電圧で大きな消費電力を得て、圧電ファンからの冷却風量を増加させることによって冷却装置の性能を向上することができる。
これに伴って、圧電素子を駆動するための電源には、耐電圧の低い部品を利用することが可能となるので、安価に電源を形成することもでき、信頼性も向上する。伝熱部材としては、銅などの熱伝導率の優れた金属からなる棒材、板材、カーボン材がある。また、伝熱部材としてヒートパイプを使用して、発熱部品の熱の有力な一部を積極的に移動させても良い。
図4は、この発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式斜視図である。この態様においては、発熱部品の熱の一部を移動する伝熱部材と別に、圧電ファンを支持・固定する圧電ファン支持部材を備えている。
即ち、この態様の圧電ファン付冷却装置30は、一方の面に(図示しない)発熱部品が熱的に接続されるベースプレート32と、ベースプレート32の他方の面に接合される複数の薄板フィン39からなる放熱フィン部33と、放熱フィン部33に冷却用空気を送る、圧電素子36と金属薄板材37からなる圧電ファン35と、ベースプレート32に一方の端部が熱的に接続されて、発熱部品の熱の一部を圧電ファン35に伝える伝熱部材34と、圧電ファン34を支持・固定する圧電ファン支持部材31を備えている。
図4に示すように、圧電ファン支持部材31は、例えば、ベースプレート32の両側端部に固定される側柱部材と、側柱部材の上端部に横方向に配置されて圧電ファンを支持・固定する水平部材とからなっている。水平部材には、複数の並列配置された圧電ファンが支持・固定される。
この態様におけるベースプレート32、および、ベースプレート32に接合される放熱フィン部33は、図1を参照して説明した圧電ファン付冷却装置1のベースプレート2、放熱フィン部9と同一である。伝熱部材は一方の端部が発熱部品に熱的に接続され、他方の端部が圧電ファンに熱的に接続されて、発熱部品の熱の一部を圧電ファンに移動する。図4に示すように、伝熱部材の他方の端部が圧電ファン支持部材31によって支持されていてもよい。放熱フィン部33の上方には、圧電ファン支持部材31の水平部材に圧電ファン35が支持・固定され、交流電圧の印加によって圧電素子36が屈曲振動し、それに伴って薄板材37が水平方向に往復運動を行い、生じた冷却用空気が放熱フィン部33の薄板フィン39間に送られる。
一方で、図1および図4を参照して説明した態様においては、発熱部品の熱の主力はベースプレート、放熱フィン部に移動する。それと同時に、発熱部品の熱の一部は伝熱部材によって別ルートで圧電ファンに移動し、圧電ファンの金属薄板に伝わり、金属薄板の屈曲振動によって大気中に放熱される。
図5は、図4に示すこの発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を下方から見た摸式斜視図である。図5に示すように、ベースプレートの裏面には発熱部品38が熱的に接続され、伝熱部材の一方の端部が発熱部品に熱的に接続されている。この態様の圧電ファン付冷却装置30は、図4を参照して説明した通りである。
図6は、この発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式斜視図である。この態様の圧電ファン付冷却装置50においては、伝熱部材54の他方の端部(即ち、圧電ファン側の端部)に一方の面が熱的に接続され、他方の面が圧電ファンに熱的に接続されて、圧電素子56を加熱する熱電変換素子60を更に備えている。
即ち、この態様の圧電ファン付冷却装置50は、一方の面に(図示しない)発熱部品が熱的に接続されるベースプレート52と、ベースプレート52の他方の面に接合される複数の薄板フィン59からなる放熱フィン部53と、放熱フィン部53に冷却用空気を送る、圧電素子56と金属薄板材57からなる圧電ファン55と、ベースプレート52に一方の端部が熱的に接続されて、発熱部品の熱の一部を圧電ファン55に伝える伝熱部材54と、圧電ファン54を支持・固定する圧電ファン支持部材51と、伝熱部材54の他方の端部に一方の面が熱的に接続され、他方の面が圧電ファンに熱的に接続されて、圧電素子56を加熱する熱電変換素子60を備えている。
図6に示すように、熱電変換素子60は、伝熱部材54と圧電ファン55の圧電素子56との間に挟まれるようにして配置され、伝熱部材54と熱電変換素子60の低温面が熱的に接続され、熱電変換素子60の高温面と圧電素子56が熱的に接続されている。熱電変換素子60として、例えばペルチェ素子がある。熱電変換素子60に電源から直流電流を与えることによって生じた温度差によって、圧電素子56の温度を更に高めることができると同時に、伝熱部材54の温度を下げることができる。従って、低電圧で圧電素子56の駆動が可能になり、熱源の冷却効果を高めることができる。
この態様におけるベースプレート52、および、ベースプレート52に接合される放熱フィン部53は、図1を参照して説明した圧電ファン付冷却装置1のベースプレート2、放熱フィン部9と同一である。伝熱部材54は一方の端部が発熱部品に熱的に接続され、他方の端部が熱電変換素子60を介して圧電ファン55に熱的に接続されて、発熱部品の熱の一部を圧電ファン55に移動する。
上述したように、熱電変換素子60によって生じた温度差によって、圧電素子56の温度を更に高めることができる。この態様においても、放熱フィン部53の上方には、圧電ファン支持部材51の水平部材に圧電ファン55が支持・固定され、交流電圧の印加によって圧電素子56が屈曲振動し、それに伴って金属薄板材57が水平方向に往復運動を行い、生じた冷却用空気が放熱フィン部53の薄板フィン59間に送られる。
なお、図示しないが、熱電変換素子をヒートシンク(ベースプレート)と伝熱部材との間に取り付けても良い。この場合には、ヒートシンク(ベースプレート)側に熱電変換素子の低温面を、伝熱部材側に熱電変換素子の高温面をそれぞれ熱的に接続する。これによって、発熱部品の熱の主力がベースプレートから放熱フィン部へと移動するのを容易にして、放熱効率を高めることができる。
また、上述した圧電ファンの金属薄板材が薄板状ヒートパイプからなっていてもよい。その際には、薄板状ヒートパイプが別の放熱フィンとして機能する。
上述したように、この発明の圧電ファン付冷却装置によると、圧電ファンを構成する圧電素子材料の温度を高くすることにより、誘電率を上げることにより、低い電圧で大きな消費電力を得ることができる。また、熱源の一部を圧電素子に伝熱することによって、ヒートシンクで放熱させるべき熱量の低減が可能になり、従来と比較して、必要なヒートシンクの容積を小さくすることができる。
図1は、この発明の圧電ファン付冷却装置の1つの態様を説明する摸式斜視図である。 図2は、回転ファンを使用する従来のヒートシンクと、圧電ファンを使用するこの発明のヒートシンクの性能を比較するグラフである。図2(a)は回転ファンと圧電ファンの消費電力の比較、並びに、回転ファンを使用するヒートシンクと圧電ファンを使用するヒートシンクの熱性能の比較をそれぞれ示すグラフである。図2(b)は回転ファンと圧電ファンのファンノイズの比較、並びに、回転ファンを使用するヒートシンクと圧電ファンを使用するヒートシンクの熱性能の比較をそれぞれ示すグラフである。 図3(a)は、圧電素子の駆動周波数、電圧を一定にした場合に、圧電素子の温度の変化と得られる圧電素子の消費電力との対応関係を示したグラフである。図3(b)は圧電ファンの消費電力とヒートシンクの熱性能の相関関係を示すグラフである。 図4は、この発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式斜視図である。 図5は、図4に示すこの発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を下方から見た摸式斜視図である。 図6は、この発明の圧電ファン付冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式斜視図である。
符号の説明
1、30、50 圧電ファン付冷却装置
2、32、52 ベースプレート
3、33、53 放熱フィン部
4、34、54 伝熱部材
5、35、55 圧電ファン
6、36、56 圧電素子
7、37、57 金属薄板
8、38 発熱部品
9、39、59 放熱フィン
60 熱電変換素子

Claims (7)

  1. 一方の面に発熱部品が熱的に接続されるベースプレートと、
    前記ベースプレートの他方の面に接合される複数の薄板フィンからなる放熱フィン部と、
    前記放熱フィン部に冷却用空気を送る、圧電素子と薄板材からなる圧電ファンと、
    前記ベースプレートに一方の端部が熱的に接続されて、前記発熱部品の熱の一部を前記圧電ファンに伝える伝熱部材とを備えた圧電ファン付冷却装置。
  2. 前記圧電ファンを支持する圧電ファン支持部材を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧電ファン付冷却装置。
  3. 前記伝熱部材の他方の端部に一方の面が熱的に接続され、他方の面が前記圧電素子に熱的に接続されて、前記圧電素子を加熱する熱電変換素子を更に備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の圧電ファン付冷却装置。
  4. 前記伝熱部材がヒートパイプからなっていることを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載の圧電ファン付冷却装置。
  5. 前記圧電ファンの前記金属薄板材が薄板状ヒートパイプからなっており、前記薄板状ヒートパイプが別の放熱フィンとして機能することを特徴とする、請求項1から4の何れか1項に記載の圧電ファン付冷却装置。
  6. 前記ベースプレートの前記他方の面に複数の溝部が設けられ、前記複数の薄板フィンのそれぞれが前記溝部に挿入され、両側から機械的にかしめられていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の圧電ファン付冷却装置。
  7. 前記ベースプレートと前記伝熱部材との間に熱電変換素子を備え、前記伝熱部材と前記熱電変換素子の高温面が熱的に接続され、前記ベースプレートと前記熱電変換素子の低温面が熱的に接続されていることを特徴とする、請求項1から6の何れか1項に記載の圧電ファン付冷却装置。
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