JP2009079634A - 非接触形メカニカルシール - Google Patents

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Abstract

【目的】高圧条件下においても密封端面間を適正な非接触状態に保持することができ、シール機能を長期に亘って良好且つ安定して発揮させるようにする。
【構成】第1密封環(3)とこれより軟質のカーボンで構成された第2密封環(6)とを相対回転させることにより、両密封環(3,6)の対向端面である密封端面(3a,6a)間を非接触状態に保持させつつ被密封流体をシールし、被密封流体の圧力により第2密封環(6)の密封端面(6a)に圧力歪が生じる高圧条件下で使用される非接触形メカニカルシールにおいて、第2密封環(6)における密封端面(6a)を除く表面部分に、周方向に並列する複数の歪制御用凹部(11)を形成して、当該密封端面(6a)に生じる圧力歪を、同一又は略同一の凹凸パターンが当該密封端面(6a)の周方向に連続するうねり波形をなすように、制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばコンプレッサ,スチームタービン,ブロワ等の回転機器における軸封手段として使用されるものであって、第1密封環とこれより軟質の材料で構成された第2密封環とを相対回転させることにより、両密封環の対向端面である密封端面間を非接触状態に保持させつつ被密封流体をシールするように構成された非接触形メカニカルシールに関するものであり、特に、被密封流体の圧力により第2密封環の密封端面に圧力歪が生じる高圧条件下で使用される非接触形メカニカルシールに関するものである。
従来の非接触形メカニカルシールとしては、図20に示す如く、回転軸101に固定された第1密封環103と、シールケース102に軸線方向移動可能に保持された保持環104と、シールケース102と保持環104との間に介装されたスプリング部材105と、このスプリング部材105により保持環104を介して第1密封環103へと押圧附勢された第2密封環106とを具備し、両密封環103,106の対向端面たる密封端面103a,106a間を、第1密封環103の密封端面103aに形成した動圧発生溝103bにより動圧を発生させることによって流体膜を介在させた非接触状態に保持しつつ、この流体膜形成部分において密封端面103a,106aの外周側領域である高圧の被密封流体領域Hとその内周側領域である低圧の非密封流体領域(一般に、大気領域)Lとをシールしうるように構成された動圧形のもの(以下「従来シール」という)が周知である(例えば、特許文献1の図4参照)。かかる従来シールにあっては、一般に、第1密封環103はWC,SiC等の硬質材で、第2密封環106は第1密封環103の構成材に比して軟質のカーボンで構成されている。
実開平4−134963号公報
ところで、従来シールにあっては、密封端面103a,106aの相対回転により発生された被密封流体(被密封流体領域Hの流体)による動圧と第2密封環106を第1密封環103へと押圧するスプリング力(スプリング部材105による附勢力)及び第2密封環106に作用する背圧(被密封流体の圧力により第2密封環106を第1密封環103へと押圧する推力)とがバランスされることにより、密封端面103a,106a間が被密封流体による流体膜を介在させた非接触状態に保持されることになる(図21(A)参照)。
しかし、被密封流体の圧力が高い場合、耐圧縮性に優れるセラミックス等の硬質材で構成され且つ回転軸1に固定されている第1密封環103については、その密封端面103aに悪影響を及ぼすような圧力歪が生じることはないが、カーボンのような軟質で変形抵抗性の低い材料で構成されている第2密封環104については、それがシールケース102に保持環104を介して軸線方向移動可能に保持されていることとも相俟って、被密封流体の圧力によって大きく変形し、密封端面106aに、その平滑度(平面度)や相手密封端面103aに対する平行度,同心度を損なうような大きな圧力歪が生じる虞れがあった。
すなわち、被密封流体の圧力により、当該密封端面106aには、図22に示す如く、大きな圧力歪(うねり)112が生じることになり、その歪量Dは密封端面106a全体で一様ではなく、局部的に大きなものとなる。
その結果、図21(B)に示す如く、密封端面106aが相手密封端面103aに対して外開き状態に変形して、その内周側端縁部が相手密封端面103aに接触したり、これとは逆に、同図(C)に示す如く、密封端面106aが相手密封端面103aに対して内開き状態に変形して、その外周側端縁部が相手密封端面103aに接触する虞れがあり、密封端面106aの平滑度や相手密封端面103aに対する平行度,同心度が損なわれることになる。
したがって、両密封環が押圧接触する端面接触形メカニカルシールにおいてはともかく、両密封環103a,106aが非接触状態で相対回転する非接触形メカニカルシールである従来シールにあっては、密封端面103a,106a間を適正な非接触状態に保持することができず、シール機能が低下し、極端な場合にはシール機能が喪失することになる。また、上記した外開き状態(図21(B))や内開き状態(同図(C))において密封端面106aの内周側端縁部や外周側端縁部が相手密封端面103aに強く接触することになり、その結果、第1密封環103に比して軟質のカーボンで構成される第2密封環106が短期間のうちに損傷することになり、長期に亘って良好且つ安定したシール機能を発揮させることが困難となる。
ところで、上記したような歪量Dが局部的に大きな圧力歪112の発生は、密封環の断面形状(軸線を通過する平面上の断面形状)にも大きく関係する。例えば、第1密封環103は、その断面形状が断面の図心を通過する対称軸が存在するような正方形(4本の対称軸が存在する)や長方形(2本の対称軸が存在する)又はこれに近似する形状をなすことから、高圧の被密封流体が作用した場合にも上記したような圧力歪112を生じることは殆どない。しかし、第2密封環106については、それがシールケース102に軸線方向移動可能に保持される等の構造上の制約から、第1密封環103のような対称軸が存在する単純断面形状のものとなしておくことができず、図20に示す如く、断面の図心を通過する対称軸が存在しない断面形状、つまり第2密封環106の表面形態が部分的に大きく変化するような断面形状のものとなる。したがって、第2密封環106にあっては被密封流体の圧力による圧縮力が局部的に大きく変化することになることから、第2密封環106の断面形状も上記したような圧力歪112が生じる大きな原因となっている。
本発明は、このような問題を生じることなく、高圧条件下においても密封端面間を適正な非接触状態に保持することができ、シール機能を長期に亘って良好且つ安定して発揮させることができる非接触形メカニカルシールを提供することを目的とするものである。
本発明は、第1密封環とこれより軟質の材料で構成された第2密封環とを相対回転させることにより、両密封環の対向端面である密封端面間を非接触状態に保持させつつ被密封流体をシールするように構成された非接触形メカニカルシールであって、被密封流体の圧力により第2密封環の密封端面に圧力歪が生じる高圧条件下で使用される非接触形メカニカルシールにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、第2密封環における密封端面を除く表面部分に、周方向に並列する複数の歪制御用凹部を形成して、当該密封端面に生じる圧力歪を、同一又は略同一の凹凸パターンが当該密封端面の周方向に連続するうねり波形をなすように、制御することを提案するものである。
かかる非接触形メカニカルシールの好ましい実施の形態にあっては、第2密封環はカーボンで構成されており、その断面(当該密封環の軸線を通過する平面上の断面)が当該断面における図心を通過する対称軸を有しない形状をなすものである。
また、歪制御用凹部は、第2密封環の表面部分(密封端面を除く)であって被密封流体の圧力が作用する部分(以下「受圧部分」という)に形成されるが、第2密封環の形状や被密封流体の圧力等のシール条件によっては、受圧部分以外の表面部分(被密封流体の圧力が作用しない部分(以下「非受圧部分」という))にも形成することが可能である。
また、第2密封環を軸線回りで複数の分割密封環部分に等分したと仮定した場合に、各分割密封環部分に形成される歪制御用凹部とこれに隣接する分割密封環部分に形成される歪制御用凹部とを、それらの数及び配置を含めて同一の形態をなすように形成することによって、当該密封端面に生じる圧力歪を、各分割密封環部分の密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターンとこれに隣接する分割密封環部分の密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターンとが同一又は略同一となるように、制御することが好ましい。かかる場合にあって、各分割密封環部分の密封端面部分における圧力歪の凹凸パターンは、当該密封端面部分の外周側における歪量と当該密封端面部分の内周側における歪量とが同一又は略同一となることが好ましい。また、各分割密封環部分には1個以上の歪制御用凹部が形成されるが、その場合、形状を同一とする1種類の歪制御用凹部が形成されるか、或いは形状を異にする複数種類の歪制御用凹部が形成される。
また、本発明は、一般に、第1密封環が回転軸に固定されると共に、第2密封環がシールケースに相対回転不能に且つ軸線方向移動可能に保持されている非接触形メカニカルシールに適用されるが、特に、第2密封環が、シールケースに相対回転不能に且つ軸線方向移動可能に保持された保持環を介して、シールケースに保持されている非接触形メカニカルシールにおいて好適に適用することができる。かかる非接触形メカニカルシールとしては、一般に、第1密封環の密封端面に形成した動圧発生溝により、密封端面間に被密封流体による動圧を発生させるように構成された動圧形のものがある。また、本発明を、第2密封環に形成した係合凹部にシールケース又は保持環に設けた係合突起(ドライブピン等)を係合させることにより当該密封環のシールケース又は保持環に対する相対回転を阻止するように構成された非接触形メカニカルシールに適用する場合、第2密封環に形成される複数の歪制御用凹部の一部を当該係合凹部として使用することが好ましい。
本発明は、第2密封環の密封端面を除く表面部分に周方向に並列する歪制御用凹部を形成しておくことによって、被密封流体の圧力が作用した場合に、歪制御用凹部による切欠効果(応力集中)によって歪制御用凹部の形成部分に積極的に歪を生じさせ、当該密封端面に生じる圧力歪を、同一又は略同一の凹凸パターンが当該密封端面の周方向に連続するうねり波形をなすように、制御するものである。したがって、第2密封環の密封端面において圧力歪が局部的に生じることがなく、密封端面全体に分散されることになり、当該歪制御用凹部を形成しない場合に比して歪量が大幅に小さくなる。その結果、本発明の非接触形メカニカルシールにあっては、第1密封環に比して軟質のカーボン等で構成される第2密封環について、その密封端面が局部的に大きく変形して平滑度(平面度)や相手密封端面との平行度,同心度が損なわれるようなことがなく、高圧条件下においても、シール機能を長期に亘って良好且つ安定して発揮させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を参照して具体的に説明する。
図1は本発明に係る非接触形メカニカルシールの一例を示す縦断側面図であり、図2は図1のII−II線に沿う縦断正面図であり、図3は図2の要部の拡大図であり、図4は図1の要部を取り出して示す作用説明図である。また、図5は当該メカニカルシールにおける両密封環の対向端面部分を軸線回りで切断して周方向に展開した断面図であって、第2密封環の密封端面に生じる圧力歪の周方向における凹凸パターンを模式的に示すものであり、同図(A)は図3及び図4のVa−Va線に沿う断面の展開図であり、同図(B)は図3及び図4のVb−Vb線に沿う断面の展開図であり、同図(C)は図3及び図4のVc−Vc線に沿う断面の展開図である。
この実施の形態における非接触形メカニカルシールMは、図1に示す如く、回転機器(コンプレッサ,ブロワ,攪拌機等)の回転軸1に固定された第1密封環たる回転密封環3と、回転機器ハウジングに取り付けられたシールケース2と、シールケース2に軸線方向移動可能に保持された保持環4と、シールケース2と保持環4との間に介装されたスプリング部材5と、シールケース2に保持環4を介して軸線方向移動可能に保持された第2密封環たる静止密封環6とを具備して、両密封環3,6の対向端面たる密封端面3a,6aを、その間に発生させた動圧により非接触状態に保持しつつ、プロセス流体領域である被密封流体領域(例えば、回転機器ハウジング内の高圧ガス領域)Hと非密封流体領域(例えば、回転機器ハウジング外の大気領域)Lとを遮蔽シールするように構成された動圧形のノンコンタクトガスシールである。
シールケース2は、図1に示す如く、筒状のケース本体2aとその内周部に突設された環状のリテーナ部2bとを具備する金属製(一般に、SUS403等のステンレス鋼)の円筒構造体であって、回転軸1が同心状に貫通する状態で回転機器ハウジングに取り付けられている。
回転密封環3は、図1に示す如く、スリーブ1a,1bを介して回転軸1に固定された断面方形状の円環状体であり、先端面(静止密封環4に対向する端面)を軸線に直交する平滑面である密封端面(以下「回転側密封端面」という)3aに構成した硬質材(WC,SiC等のセラミックスや超硬合金等)製のものである。回転側密封端面3aには、被密封流体領域Hに望む外周部へと開口するスパイラル状等の適宜形状をなす動圧発生溝3bが形成されている。この動圧発生溝3bの作用により、冒頭で述べた従来シールと同様に、両密封環3,6の相対回転に伴い密封端面3a,6a間に動圧を発生せしめて、密封端面3a,6a間を被密封流体(被密封流体領域Hの流体たるプロセス流体)による流体膜を介在形成させた非接触状態(図5(A)参照)に保持し、この流体膜の形成部分において、密封端面3a,6aの外周側領域である被密封流体領域Hとその内周側領域である非密封流体領域Lとの間をシールするようになっている。なお、回転密封環3の先端面における内周側部分にはスリーブ1bが衝合しているが、このスリーブ1bが衝合する当該内周側部分は回転側密封端面3aを構成しない。
保持環4は、図1に示す如く、円筒状の被保持部4aとその外周部に突設した円環状の押圧部4bとを備えた断面T字形状の円筒構造体であり、シールケース2と同様の金属材で構成されている。保持環4は、図1に示す如く、被保持部4aをシールケース2のリテーナ部2bの内周部にOリング7を介して嵌挿保持させることによって、シールケース2にこれとの間を二次シールさせた状態で、軸線方向に移動可能に保持されている。また、保持環4は、図1に示す如く、押圧部4bに突設した係合突起たるドライブピン8をシールケース2のリテーナ部2bに形成した係合凹部2cに係合させることにより、所定範囲での軸線方向移動が許容される状態でシールケース2に対する相対回転が阻止されている。
スプリング部材5は、図1に示す如く、適当数のコイルスプリング(1個のみ図示)をシールケース2のリテーナ部2bと保持環4の押圧部4bとの間に軸線周りに等間隔を隔てた状態で介装してなり、保持環4を回転密封環3に向かう方向に押圧附勢する。
静止密封環6は、図1に示す如く、外周面の基端部に環状凸部6bを形成すると共に内周面の基端部に環状凹部6cを形成した円環状体であって、その断面(軸線を通過する平面上における断面)を当該断面の図心を通過する対称軸を有しない形状とするものである。静止密封環6の先端面(回転密封環3に対向する端面)は、軸線に直交する平滑面である密封端面(以下「静止側密封端面」という)6aに構成されている。静止密封環6の先端側部分(環状凸部6b及び環状凹部6cが形成されていない部分)の内外径つまり静止側密封端面6aの内径及び外径は、その内径が回転側密封端面3aの内径より大きく且つその外径が回転側密封端面3aの外径より小さくなるように、設定されている。
静止密封環6は、回転密封環3の構成材より軟質の材料(この例では、カーボン)で構成されており、シールケース2に保持環4を介して軸線方向移動可能に且つ相対回転不能に保持されている。すなわち、静止密封環6は、図1に示す如く、スプリング部材5により、保持環4と静止密封環6との対向端面4c,6d間にOリング9を挟圧させた状態で保持環4に保持されており、保持環5の押圧部に突設した適当数(1個のみ図示)の係合突起たるドライブピン10を静止密封環6に形成した係合凹部6eに突入係合させることにより、保持環4に対する相対回転が阻止されている。なお、静止密封環5の環状凸部5bは、例えばJIS−B0401にいう「すき間ばめ」程度の寸法公差をもってシールケース2のケース本体2aに嵌合されていて、両者2a,5bの対向周面間に、静止密封環5の径方向変位を可及的に阻止するも軸線方向移動並びに流体の通過を許容する微小隙間が形成されるようになっている。また、保持環4には、図1に示す如く、Oリング9を内径側部分を保持するOリング保持筒4dが形成されており、このOリング保持筒4dは静止密封環6の環状凹部6cに微小隙間を有して嵌合されている。
而して、静止密封環6における密封端面6aを除く表面部分には、図1〜図4に示す如く、静止側密封端面6aの周方向に並列する複数の歪制御用凹部11が形成されている。
この歪制御用凹部11の形状,数,配置は、図5に示す如く、被密封流体(被密封流体領域Hの流体)の圧力によって静止側密封端面6aに生じる圧力歪を同一又は略同一の凹凸パターン12が当該密封端面5aの周方向に連続するうねり波形をなすように制御しうるべく設定されている。
すなわち、図2に示す如く、静止密封環6を軸線回りでN等分したと仮定した場合に、各分割密封環部分Sに形成される歪制御用凹部11とこれに隣接する分割密封環部分Sに形成される歪制御用凹部11とを、それらの数及び配置を含めて同一の形態をなすように形成し、切欠効果による応力集中により、歪制御用凹部11の形成部分に積極的に圧力歪を生じさせることにより、図4に示す如く、各分割密封環部分Sの密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターン12とこれに隣接する分割密封環部分Sの密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターン12とが同一又は略同一となるように制御するのである。なお、分割密封環部分Sの数N、つまり静止側密封端面6aの全周に亘って形成される凹凸パターン12の数(連続数)は、当該歪制御用凹部11を形成することによって静止密封環6の強度がシール機能に悪影響を与える程度にまで低下しない範囲において可及的に多くなるように設定しておくことが好ましく、この例では、図2に示す如く、N=8としてある。
各分割密封環部分Sに形成する歪制御用凹部11の数,形状,配置は、制御すべき圧力歪(歪制御用凹部11を形成しない場合において静止側密封端面6aに生じる圧力歪)の程度や静止密封環6の形状等のシール条件に応じて、図5に示す如く、各分割密封環部分Sの密封端面部分に生じる圧力歪の凹凸パターン12が同一又は略同一となるように設定されている。ところで、各凹凸パターン12における凹凸形態は、歪制御用凹部11の位置や形状との関係で、静止側密封環6aの半径方向位置によって異なることになるが、上記歪制御用凹部11の数,形状,配置を、各凹凸パターン12の半径方向における歪量が少なくとも静止側密封端面6aの内外周側で同一又は略同一となるように設定しておくことが好ましい。この例では、図5に示す如く、静止側密封端面6aの外周側における凹凸パターン部分(以下「外周側凹凸パターン部分」という)12aの歪量(最大歪量)D1と当該密封端面6bの内周側における凹凸パターン部分(以下「内周側凹凸パターン部分」という)12cの歪量(最大歪量)D3とが同一又は略同一となるように、更には当該密封端面6bの径方向中間部分における凹凸パターン部分(以下「中間凹凸パターン部分」という)12bの歪量(最大歪量)D2もこれらの歪量D1,D2と同一又は略同一となるように、各分割密封環部分Sにおける歪制御用凹部11の数,形状,配置を設定してある。
すなわち、各分割密封環部分Sには1個以上の歪制御用凹部11が形成されるが、この例では、形状の異なる複数種類の歪制御用凹部11が形成されている。すなわち、各分割密封環部分Sには、図2及び図3に示す如く、N1個の第1歪制御用凹部11aとN2個の第2歪制御用凹部11bとが形成されており、何れも静止密封環6における密封端面6aの表面部分であって被密封流体の圧力が作用する受圧部分に形成されている。
各第1歪制御用凹部11aは、図1〜図4に示す如く、静止密封環6の受圧部分である環状凸部6bを部分的に切欠してなる凹溝であり、各分割密封環部分Sにおける形成数はN1=1である。すなわち、環状凸部6bには、その外周面上に等間隔θ1(=360°/N=45°)を隔ててN1×N=8個の第1歪制御用凹部11aが形成されている。
また、各第2歪制御用凹部11bは、図1〜図4に示す如く、静止密封環6の背面部6dにおける受圧部分つまりOリング9による二次シール箇所より外周側の部分に穿設されたザグリ穴であり、各分割密封環部分Sにおける形成数はN2=1である。すなわち、背面部6dにおける当該二次シール箇所より外周側の部分には、軸線を中心とする同一円上に等間隔θ2(=360°/N=45°)を隔ててN2×N=8個の第2歪制御用凹部11bが形成されている。
なお、この例では、図1に示す如く、第2歪制御用凹部11bと前記ドライブピン10を係合させるための係合凹部6eとを静止密封環6の半径方向における位置を同一に設定して、第2歪制御用凹部11b群の一部を係合凹部6eとして使用している。また、第1歪制御用凹部11aと第2歪制御用凹部11bとは、図2に示す如く、静止密封環6の周方向において齟齬するように配置されており、この例では、両歪制御用凹部11a,11bの間隔θをθ=θ1/2=θ2/=22.5°としてある。すなわち、周方向において隣接する第1歪制御用凹部11a,11a間の中間に第2歪制御用凹部11bが位置するように設定してある。
以上のように構成された非接触形メカニカルシールMにあっては、静止密封環6の受圧部分に歪制御用凹部11(第1及び第2歪制御用凹部11a,11b)が形成されているから、被密封流体の圧力が作用した場合、歪制御用凹部11による切欠効果により、各歪制御用凹部11の形成部分に応力集中による歪が発生することになるが、各分割密封環部分Sにおける歪制御用凹部11の数,形状,配置が同一であることから、各分割密封環部分Sにおける当該歪による凹凸パターン12は同一又は略同一となる。すなわち、被密封流体の圧力によって静止側密封端面6aに生じる圧力歪は、図5に示す如く、静止側密封端面6aの周方向に同一又は略同一の凹凸パターン12が連続するうねり波形をなすように制御される。
したがって、歪制御用凹部11を形成しない場合において静止側密封端面6aに局部的に圧力歪が生じる場合に比して、当該圧力歪が密封端面6a全体に分散されることになり、歪量も小さくなる。すなわち、図22に示す如く局部的に圧力歪が生じる場合の歪量Dに比して、歪制御用凹部11を形成した場合の歪量D1,D2,D3は図5に示す如く大幅に小さくなる。その結果、静止側密封端面6a全体としての歪量が大幅に小さくなり、当該密封端面6の平滑度(平面度)や相手密封端面たる回転側密封端面3aに対する平行度,同心度が大きく損なわれることがなく、密封端面3a,6a間に適正な動圧を発生させることができ、図4(A)に示す如く、密封端面3a,6a間を適正な非接触状態に保持することができる。
また、上記した如く静止側密封端面6a全体として歪量が小さくなることから、仮に、図4(B)に示す如く、静止側密封端面6aが外開き状態に変形して、その内周側端縁部が回転側密封端面3aに接触するようなことがある場合、或いは、同図(C)に示す如く、静止側密封端面6aが回転側密封端面3aに対して内開き状態に変形して、その外周側端縁部が回転側密封端面3aに接触するようなことがある場合にも、その接触程度が極めて低くなり、静止側密封端面6aが損傷するような虞れが少ない。
さらに、歪制御用凹部11の数,形状,配置を工夫しておくことにより、静止側密封端面6に生じる圧力歪を、図5に示す如く、外周側凹凸パターン部分12a及び内周側凹凸パターン部分12cにおける歪量D1,D3が同一又は略同一となるよう凹凸パターン12が、更には中間凹凸パターン12bの歪量D2もこれらの歪量D1,D2となるような凹凸パターン12が周方向に連続するように制御することができ、このように圧力歪を制御しておくことにより、静止側密封端面6a全体の変形量を極めて小さくすることができ、当該密封端面6aの平滑度(平面度)や相手密封端面3aに対する平行度,同心度を適正に保持することができ、上記した外開き状態(図4(B))や内開き状態(同図(C))に変形して相手密封端面3aへの接触も可及的に回避される。
したがって、上記した如く構成された非接触形メカニカルシールMによれば、静止密封環6に圧力歪が生じるような高圧条件下で使用した場合にも、長期に亘って良好且つ安定したシール機能を発揮させることができる。
また、上記した非接触形メカニカルシールMにおいては、第2歪制御用凹部11b群の一部をドライブピン10が係合する係合凹部6eとして使用しているが、このようにしておくことにより、上記した圧力歪の制御を適正且つ容易に行うことができる。すなわち、静止密封環6の受圧部分に歪制御用凹部11に加えて係合凹部6eを別途形成しておく場合には、この係合凹部6eによる切欠効果をも考慮して歪制御用凹部11の数,形状,配置を設定する必要があり、上記した圧力歪の制御を適正且つ容易に行うことが困難である。特に、係合凹部6eが1つである場合や複数でもあっても静止密封環6の周方向に等間隔で配置されていない場合、更には複数の係合凹部6eが静止密封環6の周方向に等間隔で配置されていても分割密封環部分Sの数より少ない場合(一又は複数の分割密封環部分Sとこれ以外の分割密封環部分Sとで当該分割密封環部分Sに形成される歪制御用凹部11及び係合凹部6eの数が異なる場合)には、圧力歪を同一又は略同一の凹凸パターン12が周方向に連続するうねり波形をなすように制御することが極めて困難となる。
ところで、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
例えば、上記した実施の形態における如く各分割密封環部分Sに第1及び第2歪制御用凹部11a,11bを1個づつ形成しておく場合、第1歪制御用凹部11aと第2歪制御用凹部11bとを、図6に示す如く、静止密封環6の周方向において齟齬しないように、つまり第1及び第2歪制御用凹部11a,11bが同一半径線上に位置するように配置しておくようにしてによい。
また、各分割密封環部分Sには、図7又は図8に示す如く、第1及び第2歪制御用凹部11a,11bの一方のみを形成するようにしてもよい。かかる場合においても、第2歪制御用凹部11bのみを形成しておく場合(図8)には、当該凹部11b群の一部をドライブピン10を係合させる係合凹部6eとして使用することが好ましい。また、第1歪制御用凹部11aのみを形成する場合(図7)にあっても、当該凹部11a群の一部を静止密封環6の保持環4又はシールケース2に対する相対回転阻止手段として利用することが好ましい。例えば、当該一部の第1歪制御用凹部11aを保持環4又はシールケース2に設けたドライブピン等の係合突起が係合する係合凹部として使用するのである。第1及び第2歪制御用凹部11a,11bの何れを当該係合凹部として使用する場合においても、歪制御用凹部11の総数は係合凹部として兼用する数を上回るものとする。
また、図3及び図6〜図8に示す例では、各分割密封環部分Sに形成する第1及び/又は第2歪制御用凹部11a,11bの数N1,N2をN1=N2=1としたが、これらの凹部数N1,N2は、各分割密封環部分Sにおける歪制御用凹部11の形態が同一となることを条件として、任意に設定することができる。例えば、図9〜図12に示す如く、各分割密封環部分Sに2個以上(N1≧2,N2≧2)の第1歪制御用凹部11a及び/又は第2歪制御用凹部11bを設けておくことができる。この場合、各分割密封環部分Sに形成する第1歪制御用凹部11a相互間の周方向間隔及び/又は第2歪制御用凹部11b相互間の周方向間隔は一定でなくともよく図9〜図13に示す例では、当該周方向間隔が異なるように設定されている。また、この場合において、図9に示す如く、1個の歪制御用凹部10(図9の例では、第2歪制御用凹部11b)が隣接する分割密封環部分S,Sに跨った形態で配置しておくことも可能である。また、各分割密封環部分Sに形成する第1歪制御用凹部11aの数N1と第2歪制御用凹部11bの数N2とが異なるようにすることもでき、かかる場合、例えば図14又は図15に示す如く、第1及び第2歪制御用凹部11a,11bの一方は1個としておくことも可能である。
また、上記した実施の形態においては、第1歪制御用凹部11a群の一部又は第2歪制御用凹部11b群の一部を係合凹部6eとして使用したが、本発明においてはすべての歪制御用凹部11を相対回転阻止手段としての係合凹部として使用することを排除するものであり、第1及び第2歪制御用凹部11a,11bが形成される場合において、すべての第1歪制御用凹部11a又はすべての第2歪制御用凹部11bを当該係合凹部として使用することは排除しない。例えば、図15に示すものにおいては、すべての第2歪制御用凹部11bを係合凹部6eとして使用することも可能である。
また、各分割密封環部分Sには、図7及び図8に示す如く、形状を同一とする1種類の歪制御用凹部11(第1及び第2歪制御用凹部11a,11bの何れか一方)を形成しておくことや、図3、図6及び図9〜図15に示す如く、形状を異にする2種類の歪制御用凹部11(第1及び第2歪制御用凹部10a,10b)を形成しておくことができるが、更に、形状の異なる3種類以上の歪制御用凹部11(後述する如く、静止密封環6における被密封流体が作用しない非受圧部分に形成するものを含む)を形成するようにすることも可能である。例えば、図16に示す如く、第1及び第2歪制御用凹部11a,11bに加えて、これらと形状の異なる第3歪制御用凹部11cを形成しておくようにしてもよい。
また、各歪制御用凹部11の形状及びその静止密封環6における形成部位は、上記した実施の形態に限定に限定されず、静止密封環6の形状等のシール条件に応じて適宜に設定することができる。例えば、各歪制御用凹部11は、図17(A)〜(E)に示す如き凹溝形状ないし陥没形状又は貫通孔形状のものとしておくことができ、これらは、一般に、静止密封環6における被密封流体が作用する受圧部分に形成されるが、同図(E)に示す如く、被密封流体が作用しない非受圧部分にも形成することが可能である。但し、各歪制御用凹部11を、図17(F)(G)に示す如く、当該歪制御用凹部11の一部が静止側密封端面6aに露出するように形成しておくことは避けるべきである。また、図17(H)に示す如く、各歪制御用凹部11を被密封流体Hと非密封流体領域Lとを連通するような形状とすることも、当然に避けるべきである。
また、本発明は、プロセス流体を被密封流体としてシールする非接触形メカニカルシールのみならず、プロセス流体以外の流体を被密封流体としてシールする非接触形メカニカルシールにも適用することが可能である。例えば、図18は、第1及び第2非接触形メカニカルシールM1,M2を同一の向きに配置したタンデムシールであり、第1非接触形メカニカルシールM1はプロセス流体領域H1をシールする主シールとして機能し、第2非接触形メカニカルシールM2は第1非接触形メカニカルシールM1から中間領域H2への漏洩流体をシールする安全シールとして機能する。かかるタンデムシールはプロセス流体が極めて高圧である場合に使用するものであり、中間領域Hにおける流体圧力も相当以上に高圧となる。したがって、本発明を、被密封流体領域であるプロセス領域領域H1と非密封流体領域である中間領域H2とをシールする第1非接触形メカニカルシールM1に適用すること(カーボン製密封環6に歪制御用凹部11を形成すること)は勿論、被密封流体領域である中間領域Hと大気領域である非密封流体領域Lとをシールする第2非接触形メカニカルシールM2に適用しておくこと(カーボン製密封環6に歪制御用凹部11を形成すること)は極めて有効である。また、図19は、第1及び第2非接触形メカニカルシールM1,M2を逆向きに配置したダブルシールの一例を示すものであり、中間領域H2にプロセス流体領域H1より高圧のバッファ流体(窒素ガス等)13を供給することにより、バッファ流体13のプロセス流体領域H1(及び非密封流体領域L)への漏洩を許容しつつプロセス流体をシールするものである。かかるダブルシールにおいても、被密封流体領域である中間領域H2と非密封流体領域であるプロセス流体領域H1とをシールする第1非接触形メカニカルシールM1及び被密封流体領域である中間領域H2と非密封流体領域Lとをシールする第2非接触形メカニカルシールM2の何れにも本発明を適用すること(カーボン製密封環6に歪制御用凹部11を形成すること)ができる。なお、図18及び図19に示す各メカニカルシールM1,M2は図1に示すメカニカルシールMと基本構造を同一とするものであるから、図18及び図19においてメカニカルシールMの構成部材に対応する構成部材について図1と同一の符号を付することによって、その詳細な説明は省略する。
本発明に係る非接触形メカニカルシールの一例を示す縦断側面図である。 図1のII−II線に沿う縦断正面図である。 図2の要部の拡大図である。 図1の要部を取り出して示す作用説明図である。 図1に示すメカニカルシールにおける両密封環の対向端面部分を軸線回りで切断して周方向に展開した断面図であって、第2密封環の密封端面に生じる圧力歪の周方向における凹凸パターンを模式的に示すものである。 歪制御用凹部の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。 歪制御用凹部の更に他の変形例を示す図5相当の縦断側面図である。 本発明に係る非接触形メカニカルシールの変形例を示す縦断側面図である。 本発明に係る非接触形メカニカルシールの他の変形例を示す縦断側面図である。 従来シールを示す縦断側面図である。 図20の要部を取り出して示す作用説明図だある。 従来シールにおける両密封環を周方向に断面した展開したものであり、図21のXXII−XXII線に沿う展開断面図である。
符号の説明
1 回転軸
2 シールケース
3 回転密封環(第1密封環)
3a 回転側密封端面(第1密封環の密封端面)
3b 動圧発生溝
4 保持環
5 スプリング部材
6 静止密封環(第2密封環)
6a 静止側密封端面(第2密封環の密封端面)
6e 係合凹部
10 ドライブピン(係合突起)
11 歪制御用凹部
11a 第1歪制御用凹部
11b 第2歪制御用凹部
11c 第3歪制御用凹部
12 凹凸パターン
12a 外周側凹凸パターン部分
12b 中間凹凸パターン部分
12c 内周側凹凸パターン部分
D1 外周側凹凸パターン部分における歪量
D2 中間凹凸パターン部分における歪量
D3 内周側凹凸パターン部分における歪量
H 被密封流体領域
H1 被密封流体領域
H2 被密封流体領域
L 非密封流体領域
L1 非密封流体領域
L2 非密封流体領域
M 非接触形メカニカルシール
M1 第1非接触形メカニカルシール
M2 第2非接触形メカニカルシール
S 分割密封環部分

Claims (14)

  1. 第1密封環とこれより軟質の材料で構成された第2密封環とを相対回転させることにより、両密封環の対向端面である密封端面間を非接触状態に保持させつつ被密封流体をシールするように構成された非接触形メカニカルシールであって、被密封流体の圧力により第2密封環の密封端面に圧力歪が生じる高圧条件下で使用される非接触形メカニカルシールにおいて、
    第2密封環における密封端面を除く表面部分に、周方向に並列する複数の歪制御用凹部を形成して、当該密封端面に生じる圧力歪を、同一又は略同一の凹凸パターンが当該密封端面の周方向に連続するうねり波形をなすように、制御することを特徴とする非接触形メカニカルシール。
  2. 第2密封環がカーボンで構成されたものであることを特徴とする、請求項1に記載する非接触形メカニカルシール。
  3. 第2密封環の断面が、当該断面における図心を通過する対称軸を有しない形状をなすことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載する非接触形メカニカルシール
  4. 歪制御用凹部が形成される第2密封環の表面部分が、被密封流体の圧力が作用する部分であることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れかに記載する非接触形メカニカルシール。
  5. 歪制御用凹部が形成される第2密封環の表面部分が、被密封流体の圧力が作用しない部分であることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れかに記載する非接触形メカニカルシール。
  6. 第2密封環を軸線回りで複数の分割密封環部分に等分したと仮定した場合に、各分割密封環部分に形成される歪制御用凹部とこれに隣接する分割密封環部分に形成される歪制御用凹部とを、それらの数及び配置を含めて同一の形態をなすように形成することによって、当該密封端面に生じる圧力歪を、各分割密封環部分の密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターンとこれに隣接する分割密封環部分の密封端面部分に形成される圧力歪の凹凸パターンとが同一又は略同一となるように、制御することを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れかに記載する非接触形メカニカルシール。
  7. 各分割密封環部分の密封端面部分における圧力歪の凹凸パターンは、当該密封端面部分の外周側における歪量と当該密封端面部分の内周側における歪量とが同一又は略同一となるものであることを特徴とする、請求項6に記載する非接触形メカニカルシール。
  8. 各分割密封環部分には、1個以上の歪制御用凹部が形成されていることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載する非接触形メカニカルシール。
  9. 各分割密封環部分には、形状を同一とする1種類の歪制御用凹部が形成されていることを特徴とする、請求項8に記載する非接触形メカニカルシール。
  10. 各分割密封環部分には、形状を異にする複数種類の歪制御用凹部が形成されていることを特徴とする、請求項8に記載する非接触形メカニカルシール。
  11. 第1密封環が回転軸に固定されると共に、第2密封環がシールケースに相対回転不能に且つ軸線方向移動可能に保持されていることを特徴とする、請求項1〜請求項10の何れかに記載する非接触形メカニカルシール。
  12. 第2密封環が、シールケースに相対回転不能に且つ軸線方向移動可能に保持された保持環を介して、シールケースに保持されていることを特徴とする、請求項11に記載する非接触形メカニカルシール。
  13. 第2密封環に形成した係合凹部にシールケース又は保持環に設けた係合突起を係合させることにより当該密封環のシールケース又は保持環に対する相対回転を阻止するように構成された非接触形メカニカルシールであって、第2密封環に形成される複数の歪制御用凹部の一部を当該係合凹部として使用することを特徴とする、請求項11又は請求項12に記載する非接触形メカニカルシール。
  14. 第1密封環の密封端面に形成した動圧発生溝により、密封端面間に被密封流体による動圧を発生させるように構成したことを特徴とする、請求項1〜請求項13の何れかに記載する非接触形メカニカルシール。
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