JP2009078473A - インクジェット装置およびインクジェットインクジェット装置の動作方法 - Google Patents

インクジェット装置およびインクジェットインクジェット装置の動作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク中に含まれる固形成分の沈降および凝集を防止する。
【解決手段】本発明に係るインクジェット装置は、可撓性を有し、インク入口1aおよびインク出口1bを少なくとも有する第1のインク袋1と、可撓性を有し、インク入口2aおよびインク出口2bを少なくとも有する第2のインク袋2と、インク供給口およびインク排出口を備えるインクジェットヘッド3と、インクの移送手段である送液ポンプ4とを有し、インク入口1aとインク出口2bとが送液ポンプ4を介して連結されており、インク出口1bと、インクジェットヘッド3が有するインク供給口3aとが連結され、インク入口2aと、インク排出口3bとが連結されていることによって、第1のインク袋1、インクジェットヘッド3、第2のインク袋2、送液ポンプ4の順でインクを循環可能な第1のインク流路が形成されている構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドを用いて微小液滴する吐出する機能を有するインクジェット装置(システム)およびインクジェット装置の動作方法に関し、特にインクジェットヘッドへインクを供給するインクジェット装置の動作方法に関する。
インクジェットヘッドを用いて様々な微小量のインクを吐出するインクジェット技術は、民生用プリンタとして広く普及しているのみならず、近年は産業用途として注目されている。例えば液晶表示装置の製造工程ではフォトリソグラフィ工程を排除することによって製造コストの削減を見込める工程、例えば、カラーフィルタの赤、青、緑色の各色インクを微小領域毎に塗布する工程や、液晶層の厚みを一定に規定するスペーサを配置することを目的としてビーズを含有するインクを塗布する工程などへの適用が期待されている。
ここで上記ビーズを含有するインクに着目すると、該インクには直径数μm程度の樹脂製のビーズが溶媒中に含有されており、長時間滞留させた場合に該ビーズが沈降する、あるいは凝集することがある。その結果、インク供給を行う配管内やインクジェットヘッド内部でのビーズ詰まりを起こし、インクジェットヘッドの安定的な吐出動作が確保できない問題が発生する。或いは、ビーズの濃度が局所的に変化することに応じて吐出液滴内に含有されるビーズ数も変化し、所望の数量範囲内にビーズ数をコントロールして、インクを塗布することが困難となるという問題が発生する。
かかる固形成分の沈降や凝集という問題は、ビーズ含有インクに限定されず、比較的大きな固形成分、或いはインクの主溶媒との比重が大きく異なる固形成分を含有する場合に顕著となり、例えば顔料を含有するインクや金属を含有するインク等でも同様の問題が発生する。
従って、上記のようなインクを適切に使用するためには沈降を防ぐための手段が必要となり、常時或いは沈降するタイミングよりも頻繁にインクを流動させるなどの攪拌動作を行う必要がある。
インクの固形成分の沈降を防ぐ手段として、例えば、インク供給経路を常時流動させる手段が特許文献1に開示されている。特許文献1によれば、インク貯留部からインクジェットヘッドへインクを供給するインク供給経路中に送液ポンプを配置して加圧しながらインクをインクジェットヘッドに送るとともに、インク返送路からインクを貯留部へと戻す循環システムを形成している。これにより、常時インク循環を可能とし、その結果インク中の顔料の沈降を抑制するものである。
また、特許文献2には、サブタンクからインクジェットヘッドを通ってインク袋へ繋がるインク供給経路を形成し、サブタンクをインク袋よりも上方に配置することによって水頭差によってインクを流動させ、流動後はインク袋を加圧してインクを逆流させてサブタンクにインクを戻す手法が開示されている。
特許文献2に開示された手法については、固形成分の沈降を抑制させる効果について記載はないものの、インクを流動させる構成であるため固形成分を攪拌させて沈降を抑制する効果があると認められる。
特開2003−53213号公報(平成15年2月25日公開) 特開平10−114081号公報(平成10年5月6日公開)
しかしながら、特許文献1及び2に記載の従来の手法では、以下に示すような問題が生じる。
具体的には、特許文献1に記載された手法では、インクを送るポンプがインクジェットヘッドに繋がるインク流路中に配置されている。
送液に用いられるポンプとしては、チューブをローラ等の押圧部材でチューブ長さ方向にしごくことによって液を送るチューブポンプや、ダイヤフラムの動きによって容積を変化させて液を送るダイヤフラムポンプなどが知られている。特にインクジェット装置においては接液部分がチューブのみに限定でき、インクが汚染される虞の少ないチューブポンプが送液ポンプとして使用される例が多い。
しかしながら、チューブポンプにおいては、チューブをしごいて液を押し出すたびに、送液動作が周期的に寸断されるためインクは脈打つように送液され、その結果、圧力変動がインク中に発生する。
このため、インクジェットヘッドへ直接繋がる流路中にチューブポンプ等の圧力変動を起こすポンプを配置すれば、上記インクジェットヘッドのノズル部へ直接的に圧力変動が伝播することとなる。その結果、ノズル部に形成したインクのメニスカスを破り、ノズル内からインクが漏れる、或いはノズル内に空気が吸い込まれる、などの不具合が発生する危険性がある。従って、特許文献1のようにポンプを使用して送液する場合には脈動のメニスカスへの影響に対して格段の配慮が必要となる。
また、特許文献2に記載の手法のように水頭差を利用してインクを流しながらインクジェットヘッドを動作させる手法は、急激な圧力変動を発生させない点で良好なインク送液手法であるが、インクジェット装置を設計する上での制限が発生する。例えばインクの所望の流速を実現させるためには、サブタンクからインクジェットヘッドまでの流路抵抗値と、サブタンク及びカートリッジの鉛直方向の配置位置と、を調節する必要があり、それぞれを独立に設計および配置することができない。
より具体的には、インク流路の流路抵抗が高い場合には、サブタンクとカートリッジとの高低差を大きくするような設計が必要となる。さらに、装置構成を決定した後では流速を容易には変更できなくなる。このため、例えば固形物の沈降を起こさない最適な流速で決定した上でインクジェット装置の設計に取り掛からねばならない、あるいは装置構成後に流速を変化させるには装置の大幅な改造が必要になる場合がある等の問題が生じる。
本発明はかかる課題を鑑み、圧力変動を抑制して安定的な吐出動作を実現させるとともに、送液するインクの流速および上記インク袋の配置位置を独立して設計可能とすることを目的とする。
すなわち、本発明に係るインクジェット装置は、可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第1のインク袋と、可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第2のインク袋と、インク供給口およびインク排出口を備えるインクジェットヘッドと、インクの移送手段である送液ポンプとを有するインクジェット装置であって、第1のインク袋が有するインク入口と、第2のインク袋が有するインク出口とが上記送液ポンプを介して連結されており、第1のインク袋が有するインク出口と、インクジェットヘッドが有するインク供給口とが連結され、第2のインク袋が有するインク入口と、インクジェットヘッドが有するインク排出口とが連結されていることによって、第1のインク袋、インクジェットヘッド、第2のインク袋、送液ポンプの順でインクを循環可能な第1のインク流路が形成されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、送液ポンプを動作することによりインクジェットヘッドにインクを送液することができる。そして、インクジェットヘッドと送液ポンプとが可撓性を有する第1のインク袋および第2のインク袋を介して接続されているため、送液ポンプに起因した圧力変動を第1のインク袋及び第2のインク袋とが吸収する。つまり、第1のインク袋及び第2のインク袋は圧力伝播の衝撃を緩める。このためインクジェットヘッドのノズル部に到達する圧力変動が小さくなり、メニスカスの破壊を防ぐことができ、ノズル部のインクに不具合が生じ難い。これにより、ノズル部のインク中に含まれる固形成分の沈降および凝集を効果的に防止することができる。
さらに、第1のインク袋及び第2のインク袋内部のインクの圧力を自由に設定できるため、装置の機械的な配置を考慮することなくインクジェットヘッドのノズル部のメニスカス維持が安定的に行える圧力にインク圧力を設定することができる。また、インクを循環させる動作は送液ポンプにより行うため、第1のインク袋と第2のインク袋に印加する圧力に差を設ける必要はない。
そして、これにより顔料、プラスチック粒子、金属粒子等の固形成分を含むインクを使用する場合であっても、固形成分の凝集沈殿および沈降を防止することができるインクジェット装置を提供することができる。
また、本発明に係るインクジェット装置では、上記第1のインク袋および第2のインク袋を収容する容器を備え、上記容器は、上記第1のインク袋および第2のインク袋の内部圧力を制御可能であることが好ましい。
具体的には後述するが、上記構成によれば、一つの圧力制御が可能な容器内部に第1のインク袋と第2のインク袋とを配置するため、圧力制御のためのセンサー、気体ポンプ、容器は各1個備えられていればよく、第1のインク袋及び第2のインク袋それぞれに対して備えられている必要がなく、装置構成が簡略化できる。
また、第1のインク袋と第2のインク袋とを、それぞれ別の圧力制御可能な容器に配置して圧力制御した場合には、設定圧力に対しての誤差がそれぞれ発生するため第1のインク袋及び第2のインク袋に印加する圧力に差が生じ得る。このため第1のインク袋内部の圧力と第2のインク袋内部の圧力とに不所望な圧力差が発生してインクをインクジェットヘッドを介して送液する作用が発生する。本発明では、1つの圧力制御が可能な容器内部に配置する構成上、かかる作用は発生せず、送液の制御をより正確に行うことが可能となる。
また、本発明のインクジェット装置では、上記第1のインク袋が有するインク出口と、上記第2のインク袋が有するインク入口とがインクの移送を遮断可能な弁を介して連結されることによって、補助インク流路が形成されていることが好ましい。
本発明では、インクジェットヘッドに繋がるインク流路と並行にインクジェットヘッドを介さない補助インク流路が形成されている。
上記補助流路により、流路抵抗の大きいインクジェットヘッドを介することなくインクを送液することができるので、第1のインク袋及び第2のインク袋内部のインクを攪拌することを目的にインクの送液速度を速めることが容易となる。また、後述する第3のインク袋を配置して、インクを第1のインク袋もしくは第2のインク袋にインクを充填する場合、第1のインク袋と第2のインク袋とにそれぞれ個別にインクを充填することもできる。
また、本発明のインクジェット装置では、インクが貯留されている第3のインク袋が、上記第1のインク袋および第2のインク袋の少なくとも一方とインクの移送を遮断可能な弁を介して連結されていることが好ましい。
これにより、第1のインク袋もしくは第2のインク袋内のインクが減少した場合に第3のインク袋からインクを補充できる。従って、第1のインク袋及び第2のインク袋のサイズは小さくてもよく、インクの圧力制御と送液ポンプの動作に伴う圧力変動の吸収の機能に特化させることができる。また、第3のインク袋はインクの移送を遮断可能な弁を介して接続されるため、第1のインク流路での送液動作と独立して、第3のインク袋内部におけるインクの保全動作を行うことができる。
また、本発明のインクジェット装置では、上記第3のインク袋は第1のインク袋および第2のインク袋に比して容量が大きいことが好ましい。
上記のとおり、第1のインク袋と第2のインク袋はインクの圧力制御と送液ポンプの動作に伴う圧力変動の吸収の機能に特化させ、その上で第3のインク袋は消費したインク分だけ補充することに役割を分担させることができる。従って第3のインク袋の容量を第1のインク袋及び第2のインク袋の容量に比べて大きくすれば、第3のインク袋内部のインクが無くなって交換する頻度を下げることができる。
また、本発明のインクジェット装置では、インク中の溶存気体を除去する機能を有する脱気モジュールを具備し、上記脱気モジュールは、第3のインク袋と連結されており、第3のインク袋から移送されたインクの溶存気体を順次脱気する機能を有することが好ましい。
例えば第3のインク袋の容量を大きい、或いはインクの使用量が極少量でよい、ことを理由に第3のインク袋を交換する頻度が少ない場合において、長期に第3のインク袋内にインクを充填させている状態では、袋材を通して周囲の大気気体がインク中に取り込まれ、溶存気体量が増加する場合がある。このような場合、溶存気体量が増えると気泡を発生しやすく、また気泡はインクジェットヘッドの動作においてインクを吐出できない原因となるため、溶存気体量は低く維持することが望ましい。
上記の構成によれば、長期保持する可能性のある第3のインク袋内部のインクにおける溶存気体を脱気することができる。また、溶存気体を脱気する動作は、第1のインク流路中でインクを送液する動作と同時に、これと独立に行うことができるので、並行して行うことが可能であり、該脱気動作を長時間行うことが可能となるので、十分な脱気性能を保持することが可能である。
また、本発明に係るインクジェット装置では、上記第3のインク袋を振動させる振動手段をさらに具備することが好ましい。
これにより、沈降しやすい含有物を有するインクであっても、第3のインク内のインクを攪拌させることができ、含有物の沈降を抑制して保持することが可能なインクジェット装置を提供することができる。
また、本発明に係るインクジェット装置の動作方法は、上記インクジェット装置を用い、上記第1のインク流路においてインクを送液させながら、インクジェットヘッドを動作させてインク液滴を吐出させる方法である。
これにより、インクジェットヘッドにインクを送液させて含有物の沈降を抑制させる動作を行いながらインクジェットヘッドを動作させることができる。また、インク袋によって送液ポンプに起因した圧力変動を抑制することができるので、ノズル部のメニスカスを維持させることが可能である。
本発明のインクジェット装置は、以上のように、可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第1のインク袋と、可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第2のインク袋と、インク供給口およびインク排出口を備えるインクジェットヘッドと、インクの移送手段である送液ポンプとを有するインクジェット装置であって、第1のインク袋が有するインク入口と、第2のインク袋が有するインク出口とが上記送液ポンプを介して連結されており、第1のインク袋が有するインク出口と、インクジェットヘッドが有するインク供給口とが連結され、第2のインク袋が有するインク入口と、インクジェットヘッドが有するインク排出口とが連結されていることによって、第1のインク袋、インクジェットヘッド、第2のインク袋、送液ポンプの順でインクを循環可能な第1のインク流路が形成されているものである。
それゆえ、インクジェットヘッドと送液ポンプとが可撓性を有する第1のインク袋および第2のインク袋を介して接続されているため、送液ポンプに起因した圧力変動を可撓性を有する、第1のインク袋及び第2のインク袋とが吸収する。つまり、第1のインク袋及び第2のインク袋は圧力伝播の衝撃を緩める。このためインクジェットヘッドのノズル部に到達する圧力変動が小さくなり、メニスカスの破壊を防ぐことができ、ノズル部のインクに不具合が生じ難い。これにより、ノズル部のインク中に含まれる固形成分の沈降および凝集を効果的に防止することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
<インクジェット装置の構成>
図1は本発明に係るインクジェット装置において、インクジェットヘッド3にインクを供給するための主要なインク流路40を示している。
ここで、第1のインク袋1からインクジェットヘッド3、第2のインク袋2、送液ポンプ4、そして第1のインク袋1に繋がるインク流路が本発明で規定する第1のインク流路である。
また、インクの流れを止める手段として、電磁弁12、電磁弁13、電磁弁14、電磁弁15、電磁弁16および電磁弁27がある。そして、第1のインク流路中には、第2のインク袋2、電磁弁15、送液ポンプ4、電磁弁14、第1のインク袋1、電磁弁12、電磁弁27、インクジェットヘッド3、電磁弁16、電磁弁13および第2のインク袋2の順に配置されている。
また、第1のインク袋1と第2のインク袋2との間に、送液ポンプ4とインクジェットヘッド3を介さない補助インク流路が形成されており、インクの流れを止める手段として、電磁弁18がある。
詳細には、第1のインク袋1のインク入口1aおよび第2のインク袋のインク出口2bは、電磁弁14、送液ポンプ4および電磁弁15を介して連結されている。一方、第1のインク袋1のインク出口1bおよびインクジェットヘッド3のインク供給口3aは、電磁弁12、27を介して連結されており、第2のインク袋のインク入口2aおよびインクジェットヘッド3のインク排出口3bは、電磁弁13、16を介して連結されている。
第1のインク袋1と第2のインク袋2とは、鉛直方向に対して同じ高さに配置されており、インクジェットヘッド3は、第1のインク袋1および第2のインク袋2よりも鉛直方向に沿って低い高さに設置されている。また、第1のインク袋1と第2のインク袋2とは容器24内に設置されている。さらに、該容器24にはポンプ25と圧力センサー26とが接続されている。
また、容器24内の圧力は負圧状態(減圧状態)であることが好ましい。例えば、インクジェットヘッド3と第1のインク袋1及び第2のインク袋2との鉛直方向に沿った高低差が50cmに設定されている場合、水頭差分の圧力は5kPaとなる。このままでは、インクジェットヘッド3のノズル部からインクが垂れ落ちてしまう。そこで、例えば、容器24内の圧力を−7kPaに設定することで、インクジェットヘッド3では2kPaの負圧になるため、第1のインク袋1より低い圧力を保持でき、また、インクジェットヘッド3のノズル部でのメニスカス位置を若干ノズル部内側に引き込むことができ、これによりインクジェットヘッド3の吐出動作が安定する。
また、上記容器24を使用せずに、第1のインク袋1と第2のインク袋2とをインクジェットヘッド3より鉛直方向に対して低い位置に配置してもよい。例えばインクジェットヘッド3と第1のインク袋1との高低差が20cmに設定されている場合、高低差による水頭差分の圧力は2kPaとなる。これにより、上記と同様な効果が得られる。
さらに、第1のインク袋1から、電磁弁12、電磁弁17、送液ポンプ6および第3のインク袋5へと接続されるインク流路が第2のインク流路として設けられている。また、第1のインク袋1からインクジェットヘッド3までのインク流路から分岐して、インクジェットヘッド3から第2のインク袋2までのインク流路に接続している電磁弁18を含むインク流路は、第1のインク袋1と前記第2のインク袋2との間にインクジェットヘッド3を介さない補助インク流路として設けられている。
そしてさらに、上記第2のインク流路中には、電磁弁20、送液ポンプ7、脱気モジュール23および電磁弁19を通るインク流路が第3のインク流路として、第2のインク流路から分岐する形で形成されている。
また、脱気モジュール23を動作させるためには数Pa程度まで真空排気することが要求されるため、脱気モジュール23には、別途、圧力センサー11が設置されたバッファタンク9を介して真空ポンプ10が接続されている。また、さらには真空ポンプ10が非動作状態でも確実にバッファタンク9を真空状態に保持させるための電磁弁21及び、バッファタンクを一旦大気圧に復帰させるための電磁弁22も配置されている。
また、第3のインク袋5は、攪拌機8に連結されており、第3のインク袋5に対して外部から振動を与えることができる。
なお、第1のインク袋1、インクジェットヘッド3などを連結するインク配管はステンレスなどの金属配管、或いは、ポリプロピレン、PFAなどの樹脂性配管が挙げられる。材料の選定にあたっては、インクに含有される固形成分がインク配管内壁に付着する、或いは、インクによって配管が侵される場合があるため、使用するインクとの組み合わせによって適宜最適な材料を決定すればよい。
第1のインク袋1および第2のインク袋2は、袋内のインク容量が増減したときに自由に形状を変えられる可撓性を有する袋である。具体的には、本発明におけるインクジェットヘッド3の使用範囲において、大気圧に対し、±10kPaの圧力変化が可能なものであり、後述する図3に示す圧力変化に応じた袋容量が可変されるものである。さらに、第1のインク袋1及び第2のインク袋2は、非通気性であることが望ましく、これらを形成する材料として、例えば、ポリエチレンフィルムを母材として外側にSi0膜が形成された積層フィルム、ナイロンフィルム、または、これらにアルミ箔を積層したフィルムなどが挙げられる。本発明における第1のインク袋1および第2のインク袋2としては、ポリエチレンフィルム、押出ポリエチレンフィルム、アルミニウム箔およびナイロンフィルムを積層させたフィルムが用いられている。
インクジェットヘッド3は、少なくともインク供給口、インク排出口およびインクが吐出されるノズル部を有しており、第1のインク袋1側には供給口が、第2のインク袋2側には排出口がインク配管を介してそれぞれ接続される。
インクジェットヘッド3内部の構成も特に指定されないが、インク中の固形成分が沈降、凝集しないためには極力インクの流れが滞留しないようなインク経路が形成されていることが好ましい。
また、インクジェットヘッド3内部のインク供給口付近には図示しないフィルタが配置されていることが好ましい。該フィルタは、インク内に含有された意図した固形成分以外の上記固形成分より大きなサイズの異物が除去されることを目的とする。本実施の形態ではインクの送液方向が一方向であるため、上記フィルタは、インクを吐出する部位であるノズル部までのインク供給口付近に配置しておけばよい。
送液ポンプ4及び6及び7として、具体的には、チューブポンプ或いは液体向けダイヤフラムポンプを用いればよい。各送液ポンプはインクを送液する方向を逆転させたい場合には、チューブポンプを選定することが好ましい。これにより、チューブポンプのモータを逆転させるだけで容易に送液方向を逆転させることができる。また、送液ポンプ4のモータの回転数を制御することで、第1のインク流路のインク送液速度を制御することを可能とする。
また、チューブポンプを用いることにより、モータの回転を停止することでインクの流れも止められるため、インク流路中で送液ポンプの前後に接続された電磁弁を削減することができる。具体的には、送液ポンプ4の前後の電磁弁14および電磁弁15を、送液ポンプ6の上流に備えられた電磁弁17を使用しなくてもよい。
また、送液ポンプ7は、脱気モジュール23にインクを通して溶存気体を除去することを目的とするため、送液速度が高速であれば溶存気体の除去能率が低下する。使用する脱気モジュール23の性能及び所望とする脱気レベルに応じて送液速度を設定し、それに対応する性能の送液ポンプを選定すればよい。
例えば、株式会社潤工社製のMBS脱気モジュール−1600を用いた場合、25℃の溶存酸素飽和水から溶存酸素を80%脱気する際には、4.8ml/minの流量が設定される。
真空ポンプ10も、脱気モジュールの性能に係わるため、脱気モジュールの仕様に合わせて選定すればよい。一般的には数百Pa程度の真空状態が要求されるため、相応の真空ポンプを選定する必要がある。例えば比較的小型の真空ポンプとしてはアルバック機工株式会社製のダイヤフラムポンプDAP−6Dが挙げられる。また、圧力センサー11も上記の設定圧力が計測できるレベルのセンサーを選定する必要がある。
攪拌機8もまた特に方式は限定されないが、モータ等により往復振動できる機能を有して、その上に第3のインク袋を搭載できる構成であればよい。また、インク流路中に、インクの流れを止めるために設定している電磁弁16、27は、電源がオフ時に閉となるノーマリクローズを選定することが望ましい。これにより異常時に速やかに弁が閉状態となり、インクジェットヘッドのノズル部よりインクが垂れ落ちるなどの事態を回避することができる。
なお、上記はインクジェット装置において本発明に係わる、インクジェットヘッド3へインクを供給するためのインク流路について説明している。インクジェット装置のその他の部位に関しては一般に知られる装置を用いればよい。
次に、本発明に係るインクジェット装置全体の構成例を図2に示す。図2に示すインクジェット装置50の例では、土台となるベース28上にインクが吐出される被処理物29を載置するためのステージ30が備えられている。また、このステージ30上の被処理物29上に対してインクを吐出する液滴吐出手段としてのインクジェットヘッド3と、該インクジェットヘッド3をx方向に移動させるx方向駆動部31及びx軸と直交するy方向に移動させるy方向駆動部32とを具備する。さらにまた、インクジェットヘッド3に上記インクを供給するインク供給ユニット33と、インクジェットヘッド3を定期的にクリーニングするためのメンテナンスユニット34と、インクジェットヘッド3の吐出制御や、x方向駆動部31及びy方向駆動部32を用いてインクジェットヘッド3を被処理物29上の所定の領域に移動する駆動制御など、各種の制御を行うコントロールユニット(図示せず)と、が具備している。コントロールユニットは、CPUなどで構成することができ、インクジェットヘッド、送液ポンプ、電磁弁、振動手段、真空ポンプなどのインクジェット装置内の部材を制御することができる構成となっている。
ここで、インク供給ユニット33内に、上記のインク供給を目的とするインク流路が形成される。またインク供給ユニット33には必要に応じて、廃液機能やクリーニング機能を付与してもよい。
そして、コントロールユニットからはxおよびy方向駆動に対して塗布位置制御情報が出力されてインクジェットヘッド3は所定の位置に移動した後、さらにコントロールユニットよりインク吐出情報が出力されて、インクが目的とする位置に、所望のインクが着弾、塗布される。
<インクジェット装置の動作方法>
以下、本実施例に記すインクジェット装置の動作方法を説明する。
(インクの充填方法)
まず、第3のインク袋5から第1のインク袋1へのインク充填は、電磁弁13、14、15、16、18、19、20、27を閉として、電磁弁12、17を開とする。第3のインク袋5は第1のインク袋1より鉛直方向上方に配置されているため、高低差に基づく水頭差によってインクが送液され、第1のインク袋1へインクが充填される。
なお、インクの充填に関しては、必ずしも水頭差を利用することなく送液ポンプ6を用いてインクを充填してもよい。
なお、図示しない容量センサーによって、第1のインク袋1へのインク充填の終了を検知することが好ましい。具体的にはインクの充填に伴う第1のインク袋1を光学的に検知するなどすればよい。
また、第3のインク袋5から第2のインク袋2へのインク充填は、電磁弁12、14、15、16、19、20、27を閉として、電磁弁13、17、18を開とする。第3のインク袋5は第2のインク袋2より鉛直方向上方に配置されているため、高低差に基づく水頭差によってインクが送液され、第2のインク袋2へインクが充填される。
なお、インクの充填に関しては、必ずしも水頭差を利用することなく送液ポンプ6を用いてインクを充填してもよい。
なお、図示しない容量センサーによって、第2のインク袋2へのインク充填の終了を検知することが好ましい。具体的にはインクの充填に伴う第2のインク袋2を光学的に検知するなどすればよい。
なお、第1のインク袋1と第2のインク袋2とに初期充填するインク量の設定については後述する。
(第1のインク流路の送液動作)
本実施例では、第1のインク流路中ではインクを送液しながらインクジェットヘッド3を動作させる。以下には第1のインク流路において、第1のインク袋1からインクジェットヘッド3を介してインクを送液する動作方法を説明する。
まず、電磁弁17、18を閉として、電磁弁12、13、14、15、16、27を開とする。送液ポンプ6のモータを回転させることで、第2のインク袋2から第1のインク袋1へインクが送液され、送液ポンプ6のモータの回転数によって速度を設定することができる。
そして、インクを送液させながら、インクジェットヘッド3を動作させる。インクジェットを動作させる最中も第1のインク流路にインクを送液させて固形成分の沈降を抑制させるので、良好な吐出状態を維持し続けることが可能となる。
ここで、第1のインク流路中でインクが流れ始める動作及び、第1のインク袋1と第2のインク袋2に初期充填するインク量の設定について図3を用いながら説明する。
図3はインク袋内部へとインクを充填していく過程でのインク量とインク圧力との関係を説明するための簡略図である。横軸がインク袋内のインク容で、縦軸はインク圧力を示している。
ここで、可撓性を有するインク袋の特性として以下の状態A、B、C、Dに分類する。
まず、状態Aは、インク袋内部のインク量が零の状態付近であり、インク量の増加によりインク圧力も増加する状態である。これは、インク量がゼロの場合にはインク袋が形状因子として膨らもうとする力が働くことに起因しているが、ここでは本領域に関しての詳細説明は省略する。
状態Bは、インク容量を増やしても応力が増加しない状態であり、インク圧力は一定である。
状態Cは、袋の許容するインク容量に近づき始めた状態であり、袋が膨らまないように応力が発生し始める領域である。すなわち、第1のインク袋1および/または第2のインク袋2のインクは、インク袋の容量未満となっている。
状態Dは、袋が許容するインク容量にインク量が到達した状態であり、もはやインク量は増加することができず、インク圧力のみが増加していく。
さて図1において、まず、第3のインク袋5から第2のインク流路を通って、第1のインク袋1及び第2のインク袋2にインク充填する。第1のインク袋1に充填するインク量(体積)を図3で示す点1(インク量=V1、インク圧力=P1)とする。また、第2のインク袋2に充填するインク量を図3で示す点2(体積=V2、応力=P2)とする。
次に、各電磁弁を開き、送液ポンプ4を動作させ、第2のインク袋2から第1のインク袋1へとインクを移動させる。送液を開始した時点では、インク量は図4において点1、点2ともに状態Bにあるため、第2のインク袋2と第1のインク袋1との内部の圧力は等しく(P1=P2)差圧がないため、第1のインク袋1からインクジェットヘッド3を介して第2のインク袋2へのインクの流れが起きない。しかし、送液ポンプ4の動作を続けると、第2のインク袋2から第1のインク袋1へインクが移動することで、第2のインク袋2のインク量はV2からV2’に減少する。また、インク袋内部の応力P2’はインク充填後の応力P2と変化しないが、第1のインク袋1は状態Bから状態Cに移行して、インク量はV1からV1’に増加、応力もP1からP2に増加し、両インク袋間で差圧(P1’>P2’)が発生する。ここで初めて圧力差によりインクの流れが発生するため、第1のインク袋1からインクジェットヘッド3を介して第2のインク袋2への送液が開始される。
以上から、両インク袋に初期充填するインク量はともに状態Bに設定すべきである。また、インクジェットヘッド3への送液は第1のインク袋1のインク圧力が上昇し始めることによって開始するため、第1のインク袋1のインク量は状態Cにちかい状態Bに設定するとよい。
ここで、送液ポンプにより発生した脈動分を袋で吸収する作用について図3を用いて以下簡単に説明する。
チューブポンプなどの送液ポンプによる送液動作において、送液動作が周期的に寸断されることでインクは脈打つように送液され、その結果圧力変動がインク中に発生する。このため、インクジェットヘッドへ直接繋がる流路中にチューブポンプ等の圧力変動を起こすポンプを配置すれば、上記インクジェットヘッドのノズル部へ直接的に圧力変動が伝播することとなる。それを防ぐために、本装置では、ポンプを配置する位置を第1のインク袋と第2のインク袋との間にしている。これにより、ポンプで発生した脈動は配管を通り、第2のインク袋に移動して、その脈動分をインク袋の伸縮によって吸収することができる。具体的には、例えば、送液中の第1のインク流路において、第1のインク袋中のインク量が図3の図中で示す点3(体積=V3、応力=P3)の位置の時(図3の状態C)であるとする。脈動による圧力変動は、より正確には体積変動できない場合に圧力変動となるものであり、ポンプ動作によって(圧力)×(体積)が増加する。
状態Cでは、圧力変動と共に体積変動も同時に起こるため、体積変動が起こらない場合に比べて圧力変動量を抑えることができる。すなわち、インク袋が膨らむことで増加した体積分だけ圧力上昇を抑止するので、先に接続されたインクジェットヘッドまで脈動が伝わることを防止することができる。なお第1のインク袋中のインク量が図3の状態Bであれば、圧力変動は体積変化に効果的に変換されるため、圧力変動はほぼ吸収できる。また、インク袋中のインク量が点4(体積=V4、応力=P4)の位置の時(図3の状態D)は、脈動が袋中に侵入しても袋が最大に膨れ上がった状態であるため、体積V4は変化できず、圧力P4のみが大きく変化するだけなので、袋がこれ以上膨らむことができず緩衝材として機能しない。このため、ポンプで起こった脈動はインク袋を通過してインクジェットヘッドまで伝わる。従って、インク袋の使用範囲として図3における状態Dを外すことが好ましい。
また、上記の通り差圧を発生させることによってインクジェットヘッド3にインクを送液させることも考慮すれば状態Bではなく、状態Cを利用することとなる。ただし、これは特段に精密な制御を必要とするものではなく、第1のインク袋1及び第2のインク袋2を上記のような状態Bに設定した状態で送液ポンプ4を動作すれば、自動的に第1のインク袋1は状態Cに到達して動作しつづけることとなる。
(第2のインク流路のインク送液動作)
以下では、第1のインク袋1から、電磁弁12、電磁弁17、送液ポンプ6および第3のインク袋5へ、並びに、第2のインク袋2から、電磁弁13、電磁弁18、電磁弁17、送液ポンプ6および第3のインク袋5へと接続される第2のインク流路での送液動作について説明する。なお、これらの動作は、インク流路40の内部に備えられた図示しないCPUによって制御されることができる。
本動作は、上記第1のインク流路によるインク送液動作を行った後、第2のインク流路を用いて、第1のインク袋1内と第2のインク袋2内のインクを入替る動作、又は、第1のインク袋1または第2のインク袋2へのインク補充動作である。
まず、第1のインク袋1および第2のインク袋2のインクを第3のインク袋5へ戻す。具体的には、電磁弁13、14、15、16、18、27を閉じて、電磁弁12、17を開き、送液ポンプ6を動作させて第1のインク袋1のインクを第3のインク袋5に送液させる。また、電磁弁12、14、15、16、27を閉じて、電磁弁13、18、17を開き、送液ポンプ6を動作させて第2のインク袋2のインクを第3のインク袋5に送液させる。
次に、第1のインク袋1と第2のインク袋2とへ第3のインク袋5から再度インクを充填する。具体的には、初期充填時と同様に、電磁弁13、14、15、16、18、27を閉じて、電磁弁12、17を開き、送液ポンプ6を動作させて第3のインク袋5からインクを第1のインク袋1に送液させる。また、電磁弁12、14、15、16、27を閉じて、電磁弁13、18、17を開き、送液ポンプ6を動作させて第3のインク袋5のインクを第2のインク袋2に送液させる。なお、インク送液の終了は、第1のインク袋1と第2のインク袋2とに容量センサーを設けて所定の容量に達した時点で終了させるとよい。
以上により、再度第1の流路によるインク送液動作を開始することができる。
(第3のインク袋5中におけるインクの脱気動作)
本動作は、上記第1のインク流路の送液動作と並行して実施できる。なお、バッファタンク9は、真空ポンプ10及び圧力センサー11によって、既に所定の圧力に設定しており、真空ポンプ10は動作していないものとして以下説明する。
さて、本動作は、電磁弁17を閉とし、電磁弁19及び20を開とする。次に、送液ポンプ7を動作させて第3のインク袋5中のインクを順次循環させ、脱気モジュール23にインクを通す。これにより、送液されたインクは脱気され、溶存気体の量を低下させることができる。
本動作は、上記の通り、第1のインク流路の送液動作と並行して実施できるので、インクジェット装置が動作している間、継続して脱気動作を行うことができるので、十分な脱気性能を維持しつづけることができる。
また本実施例に記載のインクジェット装置では、第1のインク袋1、第2のインク袋2、などの袋の外部から若干量とも気体がインク中に吸収されても、上記のインク送液動作によって第3のインク袋5に戻すことができる。そして、該気体を吸収したインクを本動作により脱気モジュール23に通すことにより、再度気体を除去して溶存気体量を低下させることが可能である。
或いは、電磁弁16或いは17の開閉動作に伴ってインクジェットヘッド3のノズル部のメニスカスが破壊され、外部の空気をインクジェットヘッド3内部に取り込んでも、脱気済みインクを継続して送液させ続けることができるので、徐々に該気体を吸収して回復させることも可能となる。
なお、真空ポンプ10の動作は、圧力センサー11をモニターしながら時々行えばよい。ただし、インクジェットヘッド3を動作している状態では、真空ポンプ10の動作に伴う振動が液滴吐出の動作不良を起こす場合があるため、作動させないことが望ましい。
(第3のインク袋5におけるインクの攪拌動作)
本動作は、攪拌機8を動作させることによって行う。攪拌機は往復振動させる等の動作により、第3のインク袋5を振動させ、この振動を内部のインクに伝播させることによってインク中の固形成分の攪拌を行うものである。本動作は、振動を加えるものであるため、インクジェットヘッド3の動作を行わない、非稼働時に実施する方がよい。
なお、以上に記した実施例においては、インクジェットヘッド3が一つの場合を記しているが、インク流路に対して並列或いは直列に、複数のインクジェットヘッド3を配置してもよい。使用する用途に応じて適宜設計すればよい。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によれば、液体中に含まれる固形成分の沈降を効果的に防止することが可能であるため、液体の濃度を常に一定に保ち、かつ装置内における目詰まりを防止することによって、より精度よくデバイス製造等に適用できる。
本発明に係わるインクジェット装置の実施例のインク供給経路を説明する図である。 本発明に係わるインクジェット装置全体の構成例を説明するための図である。 本発明に係わるインクジェット装置でサブタンクとして使用する袋の特性を説明する図である。
符号の説明
1 第1のインク袋
1a インク入口
2b インク出口
2 第2のインク袋
2a インク入口
2b インク出口
3 インクジェットヘッド
3a インク供給口
3b インク排出口
4 送液ポンプ
5 第3のインク袋
6 送液ポンプ
7 送液ポンプ
8 振動手段
9 バッファタンク
10 真空ポンプ
11 圧力センサー
12〜22 電磁弁
23 脱気モジュール
24 容器
25 ポンプ
26 圧力センサー
27 電磁弁
28 ベース
29 非処理物
30 ステージ
31 x方向駆動部
32 y方向駆動部
33 インク供給ユニット
34 メンテナンスユニット
40 インク流路
50 インクジェット装置

Claims (8)

  1. 可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第1のインク袋と、
    可撓性を有し、インク入口およびインク出口を少なくとも有する第2のインク袋と、
    インク供給口およびインク排出口を備えるインクジェットヘッドと、
    インクの移送手段である送液ポンプとを有するインクジェット装置であって、
    第1のインク袋が有するインク入口と、第2のインク袋が有するインク出口とが上記送液ポンプを介して連結されており、
    第1のインク袋が有するインク出口と、インクジェットヘッドが有するインク供給口とが連結され、第2のインク袋が有するインク入口と、インクジェットヘッドが有するインク排出口とが連結されていることによって、
    第1のインク袋、インクジェットヘッド、第2のインク袋、送液ポンプの順でインクを循環可能な第1のインク流路が形成されていることを特徴とするインクジェット装置。
  2. 上記第1のインク袋および第2のインク袋を収容する容器を備え、
    上記容器は、上記第1のインク袋および第2のインク袋の内部圧力を制御可能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット装置。
  3. 上記第1のインク袋が有するインク出口と、上記第2のインク袋が有するインク入口とがインクの移送を遮断可能な弁を介して連結されることによって、
    補助インク流路が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット装置。
  4. インクが貯留されている第3のインク袋が、上記第1のインク袋および第2のインク袋の少なくとも一方とインクの移送を遮断可能な弁を介して連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット装置。
  5. 上記第3のインク袋は第1のインク袋および第2のインク袋に比して容量が大きいことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット装置。
  6. インク中の溶存気体を除去する機能を有する脱気モジュールを具備し、
    上記脱気モジュールは、第3のインク袋と連結されており、
    第3のインク袋から移送されたインクの溶存気体を順次脱気する機能を有することを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット装置。
  7. 上記第3のインク袋を振動させる振動手段をさらに具備することを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載のインクジェット装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット装置を用い、上記第1のインク流路においてインクを送液させながら、インクジェットヘッドを動作させてインク液滴を吐出させることを特徴とするインクジェット装置の動作方法。
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