JP2009077330A - フィルタ回路および無線通信装置 - Google Patents

フィルタ回路および無線通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009077330A
JP2009077330A JP2007246549A JP2007246549A JP2009077330A JP 2009077330 A JP2009077330 A JP 2009077330A JP 2007246549 A JP2007246549 A JP 2007246549A JP 2007246549 A JP2007246549 A JP 2007246549A JP 2009077330 A JP2009077330 A JP 2009077330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
terminal
filter
circuit
band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007246549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4630891B2 (ja
Inventor
Tamio Kawaguchi
民雄 河口
Hiroyuki Kayano
博幸 加屋野
Tatsunori Hashimoto
龍典 橋本
Noritsugu Shiokawa
教次 塩川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007246549A priority Critical patent/JP4630891B2/ja
Publication of JP2009077330A publication Critical patent/JP2009077330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4630891B2 publication Critical patent/JP4630891B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract


【課題】急峻な通過特性と耐電力性とを両立可能であり、通過特性を所望の特性に調整可能なフィルタ回路を提供する。
【解決手段】信号を入力する入力端子102と、入力された信号を分割する第1の4端子素子106と、入力された信号の中心周波数を阻止帯域内に有し、入力された信号に含まれる阻止帯域外の信号を通過させる帯域阻止フィルタ110と、帯域阻止フィルタを通過した信号を通過させる2つの共振器回路群114,124と、2つの共振器回路群を通過した信号の位相差を調整する位相調整機構116と、帯域阻止フィルタで反射された信号と、2つの共振器回路群を通過した信号を合成する第2の4端子素子108と、合成された信号を出力する出力端子104を備えるフィルタ回路。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば無線通信装置に用いられるフィルタ回路およびこれを用いた無線通信装置に関する。
無線または有線で情報通信を行う通信機器は、アンプ、ミキサ、フィルタなどの各種の高周波部品から構成されている。この中で、帯域通過フィルタ(BPF:バンドパスフィルタ)は、共振器を複数個並べて特定の周波数帯の信号のみを通過させる機能を有する。今日の通信システムにおいては、周波数の有効利用の観点からフィルタ特性は、使用可能な帯域幅が最大限使用できるよう、シャープな遮断特性が望ましい。さらに、通信機器の小形化に対する需要から、フィルタはより小さいサイズが望ましい。
フィルタ特性を実現するためには、複数の共振器を電磁界にて相互に結合させる必要があり、フィルタの回路定数は各共振器の共振周波数f、共振器間結合Mij、および外部との結合Qeで構成される。
図17は従来技術のフィルタ回路の回路図である。901が入力端子、902が出力端子、903(1)〜(n)が共振器、904(1)〜(n−1)が結合回路である。このフィルタ回路は図のように共振器903(1)〜(n)を縦列接続させることによって構成される。図17の共振回路の等価回路はインダクタLとキャパシタCから成り、損失の効果を考慮する場合には抵抗も追加される。抵抗が無い場合の共振回路の共振周波数は次式で与えられる。

=1/sqrt(L*C)
ただし、L、Cはそれぞれ共振器のインダクタンスとキャパシタンスである。図17のフィルタ回路ではこの共振器を縦列接続させ、それぞれの共振回路の結合量を表す共振器間結合係数Mij(図17のm12、m23、・・・、mn−1)と入出力部で共振器を励振する量を表す外部Q(図17のQe)の値を適当に決めることによってフィルタ回路としての通過周波数範囲や阻止域減衰量を決定することができる。共振器が縦列接続されたフィルタでは各共振器に電流が伝播してゆくため、共振器には全ての周波数成分の電流が流れてしまう。従って、超電導体のような流せる電流値に限界を持つ材料を用いて共振器を構成する場合は、フィルタとして大きな電力を通過させるため、この共振器の耐電力性が重要なパラメータとなる。そして、共振器を円盤形状や幅広線路を用いるなどして電流が集中して流れないように対策することで耐電力性を向上させるための方法が検討されている。しかし、超電導共振器では無負荷Q値が非常に高いため共振器の電流集中が大きくなる。このため共振器形状の工夫だけでは大きな耐電力性を得ることができない問題点がある。
図18は従来技術のフィルタ回路の回路図である。図18の回路図に示すように、共振器を通過する電力を分散させてフィルタ特性を実現する方法として共振器913(1)〜(n)を並列接続させてフィルタ回路を構成する方法がある。これは共振器913(1)〜(n)の並列構成によって入力した電力が各共振器913に電力分配されることによって全体としての耐電力特性を上げるものである。共振器を並列構成するためには各共振器を異なる周波数(図18のf、f、・・・、f)を持つように構成し、隣り合う共振周波数を持つ共振器が逆相となるように合成することでフィルタ特性を実現するものである。なお、図18中、「−m」の「−」は逆相結合を示す。この原理を利用したフィルタ構成で、超電導フィルタと常電導フィルタを組み合わせる方法がある(特許文献1)。
特許文献1では超電導フィルタと常電導フィルタを並列化しているが、入力に大きな電力が来るとそのまま電力が分配されるわけではない。すなわち、各フィルタに電力が入力して反射される電力と通過する電力に分離するだけであり、この構成では超電導フィルタにも大きな耐電力性が必要となってしまう問題点がある。
また、実際にフィルタ回路を試作する際には、用いる基板の厚さのばらつきなど様々な要因により共振周波数や結合係数、外部Qが設計値とずれることがある。このため、これらのパラメータを後から調整する必要がある。このようなフィルタ調整方法として、特許文献2および特許文献3にあるように誘電体板、誘電体トリマや金属棒により調整する方法や、特許文献4にあるように共振素子間に金属壁を挿入し結合量の調整を行う方法が開示されている。
更に、フィルタ特性のチューニング方法として、特許文献5にあるような入出力の線路間に導体片を挿入し、入力出力間の結合量を可変することで1つの減衰極の位置をチューニングする方法が開示されている。
特許第3380165号公報 特開2002−204102号公報 特開2005−209911号公報 特開2001−102809号公報 特開昭62−131602号公報
以上述べたように、急峻な通過特性をもつ超電導体を用いたフィルタでは超電導体の臨界電流密度の特性のために耐電力性を大きくすることができないという問題点があった。また、フィルタ回路の製作の際には特性調整が不可欠であり、従来技術におけるフィルタ特性の調整方法は、設計パラメータとのずれを補正する程度であった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、急峻な通過特性と耐電力性とを両立可能であり、通過特性を所望の特性に調整可能なフィルタ回路およびこれを用いた無線通信装置を提供することにある。
本発明の一態様のフィルタ回路は、信号を入力する入力端子と、前記入力端子から入力された信号を端子Aで受け取り受け取った信号を分割して端子Bおよび端子Cから送出し、また、前記端子Bおよび端子Cに与えられた信号を合成して端子Dから送出する、第1の4端子素子と、前記入力端子から入力された信号の中心周波数を阻止帯域内に有し、前記端子Bから送出された信号に含まれる前記阻止帯域内の信号を前記端子Bに反射させ前記阻止帯域外の信号を通過させる第1帯域阻止フィルタと、前記第1帯域阻止フィルタの阻止帯域と同一の阻止帯域を有し、前記端子Cから送出された信号に含まれる前記阻止帯域内の信号を前記端子Cに反射させ前記阻止帯域外の信号を通過させる第2帯域阻止フィルタと、第1の複数の共振器を用いて前記第1帯域阻止フィルタを通過した信号から所望帯域の信号を通過させる第1共振器群回路と、前記第1の複数の共振器の各々と同じ共振周波数を有する第2の複数の共振器を用いて前記第2帯域阻止フィルタを通過した信号から前記所望帯域の信号を通過させる第2共振器群回路と、前記端子Dから送出された信号を端子Eにおいて受け取り受け取った信号を分割して端子Fおよび端子Gから送出し、また、前記端子Fおよび端子Gに与えられた信号を合成して端子Hから送出する、第2の4端子素子と、前記第1帯域阻止フィルタと同一の阻止帯域を有し、前記第1共振器群回路を通過した第1経路の信号を前記端子Fへ通過させ、前記端子Fから送出された信号を前記端子Fに反射させる第3帯域阻止フィルタと、前記第1帯域阻止フィルタと同一の阻止帯域を有し、前記第2共振器群回路を通過した第2経路の信号を前記端子Gへ通過させ、前記端子Gから送出された信号を前記端子Gに反射させる第4帯域阻止フィルタと、前記端子Hから送出された信号を出力する出力端子と、を備えたフィルタ回路において、前記第1帯域阻止フィルタと前記第1共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第1位相調整機構と、前記第2帯域阻止フィルタと前記第2共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第2位相調整機構と、 前記第3帯域阻止フィルタと前記第1共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第3位相調整機構と、前記第4帯域阻止フィルタと前記第2共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第4位相調整機構の内、少なくとも1つの位相調整機構を有することを特徴とするフィルタ回路。
ここで、前記第1位相調整機構または前記第3位相調整機構の内、少なくともいずれか一方を有し、かつ、前記第2位相調整機構または前記第4位相調整機構の内、少なくともいずれか一方を有することが望ましい。
ここで、前記第1位相調整機構と、前記第2位相調整機構と、前記第3位相調整機構と、前記第4位相調整機構を有することが望ましい。
ここで、前記第1および第2の共振器群回路内の伝送線路は超電導体で構成されたことが望ましい。
ここで、前記第1および第2の4端子素子がマジックTであることが望ましい。
ここで、前記第1の4端子素子と前記第1および第2共振器群回路の間の経路、および、前記第2の4端子素子と前記第1および第2共振器群回路の間の経路に90度遅延回路を有することが望ましい。
本発明の一態様の無線通信装置は、上記の本発明の一態様のフィルタ回路を備えることを特徴とする。
本発明によれば、急峻な通過特性と耐電力性とを両立可能であり、通過特性を所望の特性に調整可能なフィルタ回路およびこれを用いた無線通信装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のフィルタ回路の概略ブロック図である。図1に示すように、このフィルタ回路は、信号を入力する入力端子102を備えている。
そして、入力端子102から入力された信号を端子Aで受け取り、受け取った信号を分割して端子Bおよび端子Cから送出し、また、端子Bおよび端子Cに与えられた信号を合成して端子Dから送出する、第1の4端子素子106を備えている。そして、入力端子102から入力された信号の中心周波数を阻止帯域内に有し、端子Bから送出された信号に含まれる阻止帯域内の信号を端子Bに反射させ阻止帯域外の信号を通過させる第1帯域阻止フィルタ(BSF:Band Stop Filter)110(1)を備えている。そして、この第1帯域阻止フィルタ101(1)の阻止帯域と同一の阻止帯域を有し、端子Cから送出された信号に含まれる阻止帯域内の信号を端子Cに反射させ阻止帯域外の信号を通過させる第2帯域阻止フィルタ110(2)を備えている。
さらに、第1の複数の共振器112(1)〜112(n)を用いて第1帯域阻止フィルタ110(1)を通過した信号から所望帯域の信号を通過させる第1共振器群回路114と、第1の複数の共振器112(1)〜112(n)の各々と同じ共振周波数を有する第2の複数の共振器122(1)〜122(n)を用いて第2帯域阻止フィルタ110(2)を通過した信号から所望帯域の信号を通過させる第2共振器群回路124を備えている。
そして、第1の4端子素子106の端子Dから送出された信号を、端子Eにおいて受け取り、受け取った信号を分割して端子Fおよび端子Gから送出し、また、端子Fおよび端子Gに与えられた信号を合成して端子Hから送出する、第2の4端子素子108を備えている。
そして、第1帯域阻止フィルタ110(1)と同一の阻止帯域を有し、第1共振器群回路114を通過した第1経路の信号を、第2の4端子素子108の端子Fへ通過させ、端子Fから送出された信号を端子Fに反射させる第3帯域阻止フィルタ110(3)を備えている。そして、第1帯域阻止フィルタ110(1)と同一の阻止帯域を有し、第2共振器群回路124を通過した第2経路の信号を、第2の4端子素子108の端子Gへ通過させ、端子Gから送出された信号を端子Gに反射させる第4帯域阻止フィルタ110(4)とを備えている。そして、第2の4端子素子108の端子Hから送出された信号を出力する出力端子104を備えている。
また、第1帯域阻止フィルタ110(1)と第1共振器群回路114の間には第1の90度遅延回路116(1)が設けられている。そして、第1の4端子素子102の端子Cと第2帯域阻止フィルタ110(2)の間には、第2の90度遅延回路116(2)が設けられている。そして、第2の4端子素子104の端子Fと第3帯域阻止フィルタ110(3)の間には、第3の90度遅延回路116(3)が設けられている。そして、第4帯域阻止フィルタ110(4)と第2共振器群回路124の間には第4の90度遅延回路116(4)が設けられている。
さらに、このフィルタ回路は、第3帯域阻止フィルタ110(3)と第1共振器群回路114に挟まれ、第1共振器群回路114を通過する信号と第2共振器群回路124を通過する信号との位相差を調整する位相調整機構118(3)と、第4帯域阻止フィルタ110(4)と第2共振器群回路124に挟まれ、第1共振器群回路114を通過する信号と第2共振器群回路124を通過する信号との位相差を調整する位相調整機構118(4)を備えている。
本実施の形態のフィルタ回路は、上記構成を有することによって、中心周波数付近の大きな電力が来る周波数範囲の信号を4端子素子にて2つの経路に分割する。そして、分割した2経路上に配置した帯域阻止フィルタにより反射させた大電力の信号は、共振器群回路部を通過しない4端子間の経路を伝播させる。一方、分割した2経路上の共振器群回路に、中心帯域よりも小さい信号強度の電力のみを通過させ、反射してくる電力に対して90度の遅延を加え、さらに共振器群回路部を通過しないように帯域阻止フィルタを接続させ、その後2つの経路と帯域阻止フィルタで反射した信号を合成する。これにより、フィルタ性能が高いが、耐電力特性に劣る共振器で構成される共振回路群の共振器を保護することが可能になる。
さらに、高い電力が通らない帯域阻止フィルタと共振器群回路の間に位相器などの位相調整機構を設けることにより、2つの経路間に生じた位相差の調整を行い、合成することによりフィルタの通過特性を変化させ、所望の特性にチューニングすることや目的に応じて必要な周波数の減衰量を大きくし、妨害波の影響を改善することができる。
なお、図1のフィルタ回路において、第1および第2の4端子素子およびの各端子A〜D、E〜Hは、次式で定義されるSパラメータをもつ4つの端子を有するものとして定義する。
Figure 2009077330
このような、4端子素子としては、例えば、図2に示す導波管を用いたマジックTがある。各端子の配置は図3に示したとおりとなっている。マッチングする周波数帯域が広いことから4端子素子としては、マッジクTを適用することが望ましい。しかし、4端子素子は必ずしもマジックTに限れられることはなく、例えば、図4に示すような伝送線路を用いたラットレース回路を適用しても構わない。
また、第1および第2の共振器群回路114、124は、異なる周波数を持つ単一共振器からなるブロックであり、第1経路と第2経路に同じブロックを配置する。耐電力量Wreso(W)以下の、2個以上N個の異なる共振周波数freso−i(iは2以上Nまでの整数)をもつ共振器112(1)〜112(n)、122(1)〜122(n)が遅延回路120(1)〜120(n)、130(1)〜130(n)と縦列接続されて共振器群回路114、124を構成する。そして、それぞれの共振器と遅延回路は、電力分配回路132と電力合成回路134によって並列接続されている。遅延回路120(1)〜120(n)、130(1)〜130(n)は、隣り合う共振周波数をもつ共振器どうしが180+360×k±30度(kは0以上の整数)の範囲の位相差条件を満たすよう設定されている。
図1のように、それぞれの共振器群回路114、124は、同一の特性を有する2つの帯域阻止フィルタの間に縦列に接続される。そして、帯域阻止フィルタ110(1)〜110(4)の耐電力量Wbsfと、各共振器112(1)〜112(n)、122(1)〜122(n)の耐電力量Wresoの間には、Wbsf>Wresoの関係がある。また、帯域阻止フィルタの反射特性の帯域幅を決める2点の共振周波数fbsf1、fbsf2(fbsf1<fbsf2)と各共振器の共振周波数freso−iとの間には、freso−i<fbsf1もしくはfbsf2<freso−iの関係を持つ。すなわち、各共振器は、帯域阻止フィルタの阻止帯域外に共振周波数を有し、共振器群回路114、124は、このような各共振器と、電力分配部132と電力合成部134を用いることにより、帯域阻止フィルタ110(1)〜110(4)の阻止帯域外の信号から所望帯域の信号を抽出する。
第1の4端子素子106の第C端子から第2の帯域阻止フィルタ110(2)までの電気長と、第1の4端子素子108の第B端子から第1の帯域阻止フィルタ110(1)までの電気長は、位相差が90度となるよう90度遅延回路116(2)がある。また、第2の4端子素子108の第G端子から第4の帯域阻止フィルタ110(4)までの電気長と、第2の4端子素子108の第F端子から第3の帯域阻止フィルタ110(3)までの電気長は、位相差が90度となるよう90度遅延回路116(3)がある。また、第1の4端子素子106のD端子と、第2の4端子素子108のE端子が接続され、第2の4端子素子のH端子から出力を得る回路で構成される。
この構成を用いることで、帯域阻止フィルタ110(1)〜(4)よりも耐電力性の小さなフィルタを用いても耐電力性を損なうことなくフィルタ回路を構成できる。たとえば流せる電流値に限界値を持つ超電導体を用いた帯域通過フィルタに大きな電力を通過させたい場合には、従来技術のフィルタ構成では臨界電流値を越えてしまうために大きな電力を通過させられない問題があった。しかし、図1のフィルタ回路は、帯域阻止フィルタ110(1)〜(4)の阻止帯域内に大きな電力密度を持つ信号の場合には、信号電力の大きな信号を超電導フィルタに通すことなくフィルタを構成できる利点がある。この構成によって大きな耐電力性と急峻なスカート特性を持つフィルタが構成可能となる。
また、出力側の帯域阻止フィルタ110(3)、110(4)は実際の無線装置を考えた場合に、アンテナの状況に応じてアンテナから放射されない電力が戻ってきた場合に耐電力性の低い第1および第2の共振器群回路114、124への電力流入を避ける機能も有する。
ここで、第1の経路に設けた位相器118(3)および第2の経路に設けた位相器118(4)により、第1の経路と第2の経路との間に生じる位相差θをチューニングすることで、第2の4端子素子108での合成後の波形を変化させ、帯域外特性を所望の特性にチューニングする、または可変することが可能となる。位相差を小さくするように、位相器による位相を変化させると、フィルタ特性を理想的な設計どおりの特性に近づけるように調整することができる。また、位相器による損失は、共振器群回路に入る電力のみに寄与するため、フィルタ中央部分の主要な信号は影響を受けない。
更に、このような位相器を帯域阻止フィルタ110(3)と共振器群回路114との間、帯域阻止フィルタ110(4)と共振器群回路124との間に設けることにより、信号電力の大きな信号が位相器を通過しないため、耐電力性の低い位相器を用いることができる。また、図1のように、第1の経路および第2の経路の両方に位相器を設けることにより、第1の経路と第2の経路の位相差を独立にそれぞれ制御できるため理想的なフィルタ特性を得ることができる。一方、位相差を大きくなるように位相器の位相を調整することで、合成後のフィルタの通過特性が変化し、必要に応じて特性を可変することも可能である。
なお、ここでは、第1の経路および第2の経路の両方に位相器を設けているが、図5に示すように第1の経路のみに位相器118(3)を設ける構成であっても構わない。この場合、位相差のチューニング範囲や可変範囲の自由度は位相器を2個設ける場合に比べ減少するが、部品数が減ることにより回路が簡易になるという利点がある。
また、図6に示すように、第1および第2の共振器群回路それぞれの前後に2個ずつ、計4個の位相器118(1)〜(4)を設ける構成であっても構わない。この場合、2個の位相器の場合に比較して、より一層位相差のチューニング範囲や可変範囲の自由度が大きくなる。したがって、より理想的なフィルタ特性を得ることができる。また、図1のように第1の経路および第2の経路の両方に1個ずつ位相器を設ける場合の位相器の位置は、必ずしも図1の位置に限られず、例えば、図6の118(1)と118(2)、118(1)と118(4)、118(2)と118(3)、または118(3)と118(4)の位置であっても構わない。
図7および図8に共振器並列接続型の動作原理を示す。図7のように、周波数ωとωの2つの共振波形を180度の遅延差で合成すると出力は2つの共振波形の和合成となり、結合値を調整することで帯域通過フィルタを構成できる。また図8のように、遅延差0で合成した場合には差合成となる。
図9は、図1フィルタ回路の具体的な構成を示す回路図である。ここでは、n=2であって、位相調整機構が第1および第2の共振器群回路それぞれの前後に2個ずつ、計4個備える構成を有している。
共振器群回路114、124は、低域側の共振周波数fL1を持つ共振器112(1)、122(1)と高域側の共振周波数fH1を持つ共振器112(2)、122(2)と各共振器の外部QがQeとなる結合回路140を、電力分配回路132および電力合成回路134にて並列接続し、更に帯域阻止フィルタ部分との合成の際に、位相関係を180度反転させ合成させるための遅延線路130からなる。
ここで、この共振器群回路114、124は、絶縁基板上に形成された導電性材料でつくることができる。絶縁基板は、片面に地導体を有し、反対面に伝送線路である線路導体を有する。導電性材料は、銅や金といた金属、ニオブまたはニオブすずといった超電導体、およびY系銅酸化物高温超電導を含む。基板は、酸化マグネシウム、サファイアまたはアルミン酸ランタン等を適用可能である。
例えば、厚さ約0.43mm、比誘電率約10の酸化マグネシウム基板上に伝送線路として、超電導マイクロストリップ線路を形成する。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超電導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。また、良質なY系銅酸化物超電導膜を得るために、基板と超電導膜の間にはバッファ層を設けてもよい。バッファ層としては、CeOやYSZ等がある。超電導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法、共蒸着法あるいはMOD法などにより形成することができる。また、フィルタ構造としては、マイクロストリップ線路の他に、ストリップ線路、コプレーナ線路といった多様な構造とすることができる。更に、上記に限らず、誘電体共振器や空洞共振器などさまざまな共振器を用いることができる。
また、帯域阻止フィルタ110(1)〜110(4)は、共振周波数fc1となる共振器142(1)〜(4)と、外部QがQbsfの結合回路144(1)〜(4)からなり、高い耐電力性が必要となるため、誘電体共振器や空洞共振器などを用いることができる。
このフィルタ回路への入力信号スペクトルの例を図10(a)に示す。また、フィルタ回路の周波数応答を図10(b)に示す。301がフィルタ特性、302が共振波形、303が入力信号である。入力端子102から入力された信号は第1の4端子素子106で電力が2分配されて端子C及びBから逆相出力され、帯域阻止フィルタ用の共振器142(1)、142(2)と結合回路144(1)、144(2)から成る1段の帯域阻止フィルタ110(1)、110(2)で中心周波数fc1近傍の電力が反射される。
反射された電力は遅延回路116により同位相の関係で第1の4端子素子106に戻り、電力合成されてD端子から出力される。次に、第2の4端子素子108のE端子へ入力した信号は2分配されてF及びG端子から同相出力され帯域阻止フィルタ用の共振器142(3)、142(4)と結合回路144(3)、144(4)から成る1段の帯域阻止フィルタ110(3)、110(4)で中心周波数fc1近傍の電力が反射され、同じく遅延回路116により逆位相の関係で第2の4端子素子108に戻り、電力合成されてH端子から出力される。
一方、帯域阻止フィルタを通過する周波数帯の信号は共振器群回路114、124での共振波形の合成波が通過し、遅延回路116により同相で第2の4端子素子108のF端子及びG端子に入力され、電力合成されてH端子より出力される。また、共振器群回路114、124を通過しない信号は遅延回路116により逆位相の関係で第1の4端子素子106に戻り、電力合成されてA端子から出力され、入力端子102に戻される。
ここで、フィルタの中心周波数f付近の大きな電力は超電導の共振器群回路114、124を通過しないため、超電導体を用いた急峻なフィルタ特性と高い耐電力性を持つフィルタ特性の両立を行うことができる。
ここで、第1共振器群回路114から見て、第1経路の入力側の位相と、第2共振器群から見て、第2経路の入力側の位相との位相差を0に近づけるよう、入力側の帯域阻止フィルタ110(1)と第1共振器群回路114との間、入力側の帯域阻止フィルタ110(2)と第2共振器群回路124との間に位相器118(1)、118(2)を設けている。同様に、第1共振器群回路114から見て、第1経路の出力側の位相と、第2共振器群回路124から見て、第2経路の出力側の位相との位相差を0にするよう、出力側の帯域阻止フィルタ110(3)と第1共振器群回路114との間、出力側の帯域阻止フィルタ110(4)と第2共振器群回路124との間に位相器118(3)、118(4)を設けている。これにより、第1および第2共振器群回路を通過せず、反射してくる不要な信号が第1の4端子素子106にて同位相で合成され、入力側に戻すことができるため、フィルタ特性を改善し、所望の特性に近づけることが可能となる。なお、調整の自由度は低下するが、位相器118(1)、118(3)のどちらか一方と、位相器118(2)、118(4)のどちらか一方を設ける構成であっても構わない。
更に、第1の4端子素子106のC端子を通る第1の経路と、第1の4端子素子106のB端子を通る第2の経路にて、それぞれ、帯域阻止フィルタ部分と共振器群回路114、124との間に設けられた位相器により、各経路間に位相差θを生じさせ、波形合成を行うことも可能である。
図11に位相差を変えた場合の周波数特性の変化を示す。2経路間に位相差をつけることにより、帯域阻止フィルタを通過した波形の合成した結果が歪み、帯域阻止フィルタの反射波と合成したときのフィルタ波形も非対称となる。よって、位相器により位相差を積極的に与えるよう変化させることにより、フィルタの減衰極の位置を変えることが可能となり、特定の信号を急峻に減衰させることができる。
(第2の実施の形態)
図12は、本発明の第2の実施の形態のフィルタ回路の回路図である。このフィルタ回路の共振器群回路114,124は、結合回路140にはさまれた2つの共振器112(11)と112(12)、112(21)と112(22)、122(11)と122(12)、122(21)と122(22)と、それぞれに遅延回路が縦列接続することにより構成され、共振器間は結合係数M(jは1以上の整数)である結合回路150(1)、150(2)により接続され、それぞれの共振器はフィルタ回路の中心周波数fと同じ共振周波数を有している。
これらの共振器は耐電力量Wreso (W)であり、その数は2以上の偶数個であり、各共振器は共振周波数fをもつ。遅延回路は隣り合う共振器間結合で縮退のとけた共振周波数をもつ共振器どうしが180+360×k±30度(kは0以上の整数)の範囲の位相差条件を満たし、電力分配回路132と電力合成回路134を用いて並列接続され共振器群回路114、124を構成している。このフィルタではWbsf>Wresoの関係と、fbsf2−fbsf1<M×fの関係を持つ。
このフィルタ回路の周波数応答を図13にしめす。入力信号303に対し、縮退が解けた共振波形302の重ね合わせでフィルタを合成してフィルタ特性301を実現している。また、共振器間結合係数Mが大きくなるほど縮退のとけた周波数差は大きくなる。
このフィルタ回路も、第1の実施の形態同様、位相調整機構118(1)〜118(4)が帯域阻止フィルタと共振器群回路の間に設けられており、2つの経路の信号の位相差を合わせこんだり、2つの経路間に位相差θを持たせることで、フィルタ波形を可変したりすることができる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、同じ特性を有する共振器を共振器群回路の共振器として適用できるため部品の共用化が図れるという利点が得られる。また、共振器群回路にて共振器を4並列にするのと比べ、2並列で回路を構成できるため合成回路の数が削減できるなどフィルタ回路の回路面積を削減できるという効果も得られる。
(第3の実施の形態)
図14は、本発明の第3の実施の形態のフィルタ回路の回路図である。このフィルタ回路は、帯域阻止フィルタの共振器および共振器群回路の共振器にそれぞれ周波数調整機構を設けたチューナブルフィルタである。
図14中の帯域阻止フィルタ用の共振器542(1)〜542(4)は、フィルタの中心周波数fc1で共振する。この共振器に±dfで共振周波数を変えるような周波数調整機構を用いて、共振周波数を可変する。同様に、fL1、fH1にて共振する共振器群回路114、124の共振器512(1)、512(2)、522(1)、522(2)についても、各共振周波数を±dfで共振周波数を変えるような周波数調整機構を用いて共振周波数を可変する。これらの共振器を用いてフィルタ回路を構成し、各共振周波数を同じようにチューニングすることにより、フィルタの共振周波数を±dfだけ可変することが可能となる。図15に周波数を可変させた場合のフィルタ特性の変化の概略図を示す。
このフィルタ回路も、第1の実施の形態同様、位相調整機構118(1)〜118(4)が帯域阻止フィルタと共振器群回路の間に設けられており、2つの経路の信号の位相差を合わせこんだり、2つの経路間に位相差θを持たせることで、フィルタ波形を可変したりすることができる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、各共振器の共振周波数を可変することができるため、共用化した部品のみで周波数帯の異なるフィルタが得られる。
(第4の実施の形態)
図16は、本発明の第4の実施の形態の無線通信装置の概略ブロック図である。本発明の第4の実施の形態の無線通信装置は、先の実施の形態において説明したフィルタ回路を組み込んだことを特徴とする無線送信装置である。したがって、以下、フィルタ回路についての詳細な記載は省略する。
信号として送信データ580が入力される信号処理回路582と、ローカル信号を発生するローカル信号発生器586と、信号処理回路582で信号処理された送信信号を、ローカル信号と乗算し、周波数変換する周波数変換器584と、周波数変換器584で周波数変換された送信信号を増幅する電力増幅器588と、この電力増幅器588で増幅された送信信号を帯域制限する帯域制限フィルタ(フィルタ回路)590と、帯域制限された送信信号を送信するアンテナ592を備えている。
送信データ580は信号処理回路582に入力され、ディジタル−アナログ変換、符号化及び変調などの送信処理が施されることにより、ベースバンドあるいは中間周波数 (Intermediate Frequency;IF)帯の送信信号が生成される。
信号処理回路582で生成された送信信号は周波数変換器(ミキサ)584に入力され、ローカル信号発生器586からのローカル信号と乗算されることによって、無線周波数(Radio Frequency;RF)帯の信号に周波数変換、すなわちアップコンバートされる。ミキサ584から出力されるRF信号は、電力増幅器(PA:Power Amplifier)588によって増幅された後、上記実施の形態で説明したフィルタ回路を適用した帯域制限フィルタ(送信フィルタ)590に入力される。電力増幅器588により増幅されたRF信号はこの送信フィルタ590において帯域制限を受けて不要な周波数成分が除去された後、アンテナ592から電波として空間に放射される。
図16の無線送信装置は、急峻な通過特性と耐電力性とを両立可能であり、通過特性を所望の特性に調整可能なフィルタ回路を備えることにより、耐電力性が向上し、かつ、所望の特性のRF信号を送信することが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。実施の形態の説明においては、フィルタ回路、無線通信装置等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされるフィルタ回路、無線通信装置等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのフィルタ回路および無線通信装置は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
第1の実施の形態のフィルタ回路の概略ブロック図。 4端子素子の具体例を示す図。 4端子素子の端子番号を示す図。 4端子素子の具体例を示す図。 第1の実施の形態のフィルタ回路の概略ブロック図。 第1の実施の形態のフィルタ回路の概略ブロック図。 フィルタ回路の原理の説明図。 フィルタ回路の原理の説明図。 第1の実施の形態のフィルタ回路の回路図。 第1の実施の形態のフィルタ回路の周波数応答を示す図。 第1の実施の形態のフィルタ回路の周波数応答を示す図。 第2の実施の形態のフィルタ回路の回路図。 第2の実施の形態のフィルタ回路の周波数応答を示す図。 第3の実施の形態のフィルタ回路の回路図。 第3の実施の形態のフィルタ回路の周波数応答を示す図。 第4の実施の形態の無線通信装置の概略ブロック図。 従来技術のフィルタ回路の回路図。 従来技術のフィルタ回路の回路図。
符号の説明
102 入力端子
104 出力端子
106 第1の4端子素子
108 第2の4端子素子
110(1)〜110(4) 帯域阻止フィルタ
112(1)〜112(n) 第1の複数の共振器
114 第1共振器群回路
116(1)〜116(4) 90度遅延回路
118(1)〜118(4) 位相調整機構
122(1)〜122(n) 第2の複数の共振器
124 第2共振器群回路
130(1)〜130(n) 遅延回路
132 電力分配回路
134 電力合成回路
140 結合回路
142(1)〜(4) 共振器
144(1)〜(4) 結合回路
150(1), (2) 結合回路
301 フィルタ特性
302 共振波形
303 入力信号
512(1)、(2) 共振器
522(1)、(2) 共振器
542(1)〜(4) 共振器
580 送信データ
582 信号処理回路
588 電力増幅器
590 フィルタ回路
592 アンテナ

Claims (7)

  1. 信号を入力する入力端子と、
    前記入力端子から入力された信号を端子Aで受け取り受け取った信号を分割して端子Bおよび端子Cから送出し、また、前記端子Bおよび端子Cに与えられた信号を合成して端子Dから送出する、第1の4端子素子と、
    前記入力端子から入力された信号の中心周波数を阻止帯域内に有し、前記端子Bから送出された信号に含まれる前記阻止帯域内の信号を前記端子Bに反射させ前記阻止帯域外の信号を通過させる第1帯域阻止フィルタと、
    前記第1帯域阻止フィルタの阻止帯域と同一の阻止帯域を有し、前記端子Cから送出された信号に含まれる前記阻止帯域内の信号を前記端子Cに反射させ前記阻止帯域外の信号を通過させる第2帯域阻止フィルタと、
    第1の複数の共振器を用いて前記第1帯域阻止フィルタを通過した信号から所望帯域の信号を通過させる第1共振器群回路と、
    前記第1の複数の共振器の各々と同じ共振周波数を有する第2の複数の共振器を用いて前記第2帯域阻止フィルタを通過した信号から前記所望帯域の信号を通過させる第2共振器群回路と、
    前記端子Dから送出された信号を端子Eにおいて受け取り受け取った信号を分割して端子Fおよび端子Gから送出し、また、前記端子Fおよび端子Gに与えられた信号を合成して端子Hから送出する、第2の4端子素子と、
    前記第1帯域阻止フィルタと同一の阻止帯域を有し、前記第1共振器群回路を通過した第1経路の信号を前記端子Fへ通過させ、前記端子Fから送出された信号を前記端子Fに反射させる第3帯域阻止フィルタと、
    前記第1帯域阻止フィルタと同一の阻止帯域を有し、前記第2共振器群回路を通過した第2経路の信号を前記端子Gへ通過させ、前記端子Gから送出された信号を前記端子Gに反射させる第4帯域阻止フィルタと、
    前記端子Hから送出された信号を出力する出力端子と、
    を備えたフィルタ回路において、
    前記第1帯域阻止フィルタと前記第1共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第1位相調整機構と、
    前記第2帯域阻止フィルタと前記第2共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第2位相調整機構と、
    前記第3帯域阻止フィルタと前記第1共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第3位相調整機構と、
    前記第4帯域阻止フィルタと前記第2共振器群回路に挟まれ、前記第1共振器群回路を通過する信号と前記第2共振器群回路を通過する信号との位相差を調整する第4位相調整機構の内、
    少なくとも1つの位相調整機構を有することを特徴とするフィルタ回路。
  2. 前記第1位相調整機構または前記第3位相調整機構の内、少なくともいずれか一方を有し、かつ、前記第2位相調整機構または前記第4位相調整機構の内、少なくともいずれか一方を有することを特徴とする請求項1記載のフィルタ回路。
  3. 前記第1位相調整機構と、前記第2位相調整機構と、前記第3位相調整機構と、前記第4位相調整機構を有することを特徴とする請求項1記載のフィルタ回路。
  4. 前記第1および第2の共振器群回路内の伝送線路は超電導体で構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のフィルタ回路。
  5. 前記第1および第2の4端子素子がマジックTであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のフィルタ回路。
  6. 前記第1の4端子素子と前記第1および第2共振器群回路の間の経路、および、前記第2の4端子素子と前記第1および第2共振器群回路の間の経路に90度遅延回路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のフィルタ回路。
  7. 送信データに送信処理を施して送信信号を得る信号処理回路と、
    前記送信信号を増幅する電力増幅器と、
    増幅された送信信号をフィルタ処理する請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路から得られる信号を空間に電波として放射するアンテナと、
    を備えた無線通信装置。

















JP2007246549A 2007-09-25 2007-09-25 フィルタ回路および無線通信装置 Expired - Fee Related JP4630891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007246549A JP4630891B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 フィルタ回路および無線通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007246549A JP4630891B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 フィルタ回路および無線通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009077330A true JP2009077330A (ja) 2009-04-09
JP4630891B2 JP4630891B2 (ja) 2011-02-09

Family

ID=40611846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007246549A Expired - Fee Related JP4630891B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 フィルタ回路および無線通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4630891B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011114445A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Hitachi Cable Fine Tech Ltd 平面アンテナ及びそれを具備する無線装置
US8446231B2 (en) 2009-09-18 2013-05-21 Kabushiki Kaisha Toshiba High-frequency filter
RU2766057C1 (ru) * 2021-03-01 2022-02-07 Станислав Константинович Крылов Устройство для увеличения крутизны АЧХ СВЧ-блока фильтров

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055405A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Toshiba Corp フィルタ回路、無線通信装置および信号処理方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055405A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Toshiba Corp フィルタ回路、無線通信装置および信号処理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8446231B2 (en) 2009-09-18 2013-05-21 Kabushiki Kaisha Toshiba High-frequency filter
JP2011114445A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Hitachi Cable Fine Tech Ltd 平面アンテナ及びそれを具備する無線装置
RU2766057C1 (ru) * 2021-03-01 2022-02-07 Станислав Константинович Крылов Устройство для увеличения крутизны АЧХ СВЧ-блока фильтров

Also Published As

Publication number Publication date
JP4630891B2 (ja) 2011-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hsieh et al. Tunable microstrip bandpass filters with two transmission zeros
Kuo et al. Microstrip stepped impedance resonator bandpass filter with an extended optimal rejection bandwidth
Mao et al. Tunable bandpass filter design based on external quality factor tuning and multiple mode resonators for wideband applications
Kim et al. Ring resonator bandpass filter with switchable bandwidth using stepped-impedance stubs
Wu et al. Balanced-to-balanced Gysel power divider with bandpass filtering response
JP4171015B2 (ja) フィルタ及びこれを用いた無線通信装置
JP4264101B2 (ja) フィルタ回路および無線通信装置
Yang et al. Multilayered reflectionless wideband bandpass filters with shunt/in-series resistively terminated microstrip lines
JP4445533B2 (ja) フィルタ回路、無線通信装置および信号処理方法
Pourzadi et al. Design of compact dual-band LTCC second-order Chebyshev bandpass filters using a direct synthesis approach
US6823201B2 (en) Superconducting microstrip filter having current density reduction parts
JP5575081B2 (ja) 共振素子、高周波フィルタ、無線システム
Ni et al. Compact microstrip IF lossy filter with ultra-wide stopband
Li et al. Synthesis and design of generalized Chebyshev wideband hybrid ring based bandpass filters with a controllable transmission zero pair
JP3857243B2 (ja) フィルタ回路
Wong et al. A new class of low-loss high-linearity electronically reconfigurable microwave filter
Tang et al. A microstrip bandpass filter with ultra-wide stopband
JP4630891B2 (ja) フィルタ回路および無線通信装置
JP3926291B2 (ja) 帯域通過フィルタ
JP2009055576A (ja) 複数組の減衰極を有するフィルタ回路
US20060091979A1 (en) Dual-band bandpass filter with stepped-impedance resonators
Kongpop et al. A planar bandpass filter design with wide stopband using double split-end stepped-impedance resonators
JP4679618B2 (ja) フィルタ回路および無線通信装置
US8446231B2 (en) High-frequency filter
JP2004289755A (ja) 高周波フィルタ調整法、高周波フィルタ製造方法、及び高周波フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4630891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees