JP2009076221A - 燃料電池システム - Google Patents

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崇之 渡邉
Kazuaki Kobayashi
和明 小林
Mitsuteru Furuya
光輝 古谷
Yoshiki Kato
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】燃料電池が長時間発電しない場合でも温水中のレジオネラ属菌の繁殖を抑制可能な燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1は、水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池20と、燃料電池20で発生した熱を、媒体水c、hを媒体として蓄える貯湯槽40と、燃料電池20と貯湯槽40との間で媒体水c、hを流す媒体水流路21、31と、媒体水流路31内の媒体水hを流動させる媒体水ポンプ32と、タイマー61を有し、燃料電池20が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに媒体水流路31内の媒体水hを貯湯槽40内の媒体水hで置換するように媒体水ポンプ32を制御する制御装置60とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムに関し、特に燃料電池が長時間発電しない場合であっても温水中のレジオネラ属菌の繁殖を抑制することができる燃料電池システムに関する。
水素と酸素とを使用して、これらの電気化学的反応により発電する燃料電池は、発電の際に発熱する。燃料電池を備えるシステムのエネルギー利用効率を高めるため、燃料電池の発電の際に発生した熱を、媒体としての水に蓄えて任意の時間に利用することを可能にする貯湯槽と、燃料電池と貯湯槽との間の水を別系統とするために、燃料電池で発生した熱を奪う冷却水と貯湯槽に蓄熱する温水との熱交換を行う熱交換器とを備える燃料電池システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−012563(図1等)
熱交換器と貯湯槽との間を流れる温水は、燃料電池で発生した熱を貯湯槽に運ぶ媒体であると共に、給湯や暖房等の熱需要において利用される。そして、燃料電池を長時間運転しない場合は、温水の温度が低下して温水中にレジオネラ属菌等の細菌類(以下単に「レジオネラ属菌」という。)が発生するおそれが生じることとなる。温水中にレジオネラ属菌が発生すると貯湯槽に蓄えられた温水を利用する際に感染する可能性が生じてしまう。
本発明は上述の課題に鑑み、燃料電池が長時間発電しない場合であっても温水中のレジオネラ属菌の繁殖を抑制することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池20と;燃料電池20で発生した熱を、媒体水c、hを媒体として蓄える貯湯槽40と;燃料電池20と貯湯槽40との間で媒体水c、hを流す媒体水流路21、31と;媒体水流路21、31内の媒体水c、hを流動させる媒体水ポンプ22、32と;タイマー61を有し、燃料電池20が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに媒体水流路31内の媒体水hを貯湯槽40内の媒体水hで置換するように媒体水ポンプ32を制御する制御装置60とを備える。ここで「第1の所定の時間」は、典型的には、燃料電池における発電の停止から媒体水流路内の媒体水にレジオネラ属菌の発生が見られるようになる時間よりも短い時間であり、例えば、燃料電池における発電の停止から、媒体水流路内の媒体水にレジオネラ属菌の発生が見られるようになるまでの時間の半分の時間、又は媒体水流路内の媒体水中の残留塩素濃度が媒体水にレジオネラ属菌の発生が見られるようになる程に低下するまでに要する時間よりも短い時間である。
このように構成すると、燃料電池が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに媒体水流路内の媒体水を貯湯槽内の媒体水で置換するので、媒体水流路内の媒体水にレジオネラ属菌が発生することを防ぐことができる。
また、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る燃料電池システム1において、貯湯槽40に蓄えられていた媒体水hが消費された分の水を貯湯槽40に補給する補給水ライン48を備える。
このように構成すると、レジオネラ属菌が繁殖しにくい新鮮な水を補給することが可能となり、媒体水流路内の媒体水を貯湯槽内の媒体水で置換したときに、媒体水流路内の媒体水へのレジオネラ属菌の発生を防ぐことに寄与することとなる。
また、本発明の第3の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第2の態様に係る燃料電池システム1において、貯湯槽40に補給された水量を検出する水量検出手段68を備え;制御装置60が、燃料電池20が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに加えて、水量検出手段68で検出した水量に基づいて算出した貯湯槽40内の媒体水hの残留塩素濃度が所定の濃度以上となっているときに、媒体水流路31内の媒体水hを貯湯槽40内の媒体水hで置換するように媒体水32ポンプを制御する。
このように構成すると、水量検出手段で検出した水量に基づいて算出した貯湯槽内の媒体水の残留塩素濃度が所定の濃度以上となっているときに媒体水流路内の媒体水を貯湯槽内の媒体水で置換するので、媒体水流路内の媒体水にレジオネラ属菌が発生することを確実に防ぐことができる。
また、本発明の第4の態様に係る燃料電池システムとして、例えば図1に示すように、上記本発明の第2の態様又は第3の態様に係る燃料電池システム1において、媒体水流路21、31を流れる媒体水c、hを昇温する昇温器50と;媒体水流路31を流れる媒体水hを貯湯槽40に流入しないようにバイパスさせるバイパスライン35と;媒体水流路31を流れる媒体水hを、貯湯槽40に流入させるのとバイパスライン35に流入させるのとを切り替える切替手段62と;切替手段62に流入する媒体水hの温度を直接又は間接的に検出する温度検出器65とを備え;制御装置60が、燃料電池20が発電を行っていない状態の継続時間が前記第1の所定の時間よりも短い第2の所定の時間となったときに媒体水hをバイパスライン35に流入させつつ媒体水c、hの昇温を開始し、切替手段62に流入する媒体水hの温度が熱需要で利用可能な所定の温度以上となったときに、媒体水hを貯湯槽40に流入させて媒体水流路31内の媒体水hを貯湯槽40内の媒体水hで置換するように切替手段62を制御するようにしてもよい。
このように構成すると、媒体水流路内の媒体水を所定の温度以上に昇温するので、媒体水流路内の媒体水中のレジオネラ属菌の繁殖の進行を抑制することができ、所定の温度以上に昇温された媒体水を貯湯槽に流入させるので、熱需要で有効利用することができる。
また、本発明の第5の態様に係る燃料電池システムとして、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様に係る燃料電池システム1において、媒体水流路が、燃料電池20に接続されているが貯湯槽40には接続されていない冷却水ライン21と、貯湯槽40に接続されているが燃料電池20には接続されていない排熱回収水ライン31とを含んで構成され;媒体水ポンプが、排熱回収水ライン31に配設された排熱回収水ポンプ32を含んで構成され;さらに、冷却水ライン21を流れる媒体水cと排熱回収水ライン31を流れる媒体水hとで熱交換を行わせる熱交換器30を備えるように構成されていてもよい。
このように構成すると、冷却水ラインと排熱回収水ラインとを別系統とすることができ、水質管理が容易になると共に、貯湯槽内の媒体水で置換する媒体水流路(排熱回収水ライン)内の媒体水の量を少なくすることができる。
本発明によれば、燃料電池が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに媒体水流路内の媒体水を貯湯槽内の媒体水で置換するので、媒体水流路内の媒体水にレジオネラ属菌が発生することを防ぐことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図1中、破線は制御信号を表す。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム1の構成について説明する。図1は、燃料電池システム1の模式的系統図である。燃料電池システム1は、主要な機器として、燃料電池20と、熱交換器30と、貯湯槽40と、昇温器としての電気ヒータ50と、制御装置60とを備えている。
燃料電池20は、水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱するものであり、典型的には固体高分子型燃料電池である。燃料電池20は、改質器(不図示)で生成された改質ガスgを導入する燃料極20aと、酸化剤ガスtを導入する空気極20cと、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部20rとを含んで構成されている。改質器(不図示)は、原料とプロセス水とを導入し水蒸気改質反応により水素に富む改質ガスgを生成する機器である。原料は、典型的には、メタン、エタン、LPG等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、あるいはメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ等)等の炭化水素を主成分とする混合物等の炭化水素系の原料である。改質ガスgは、水素を40%以上、典型的には75%程度含み、一酸化炭素濃度がおよそ10ppm以下程度のガスである。酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池20は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜を燃料極20aと空気極20cとで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部20rを介し複数枚積層して構成されている。
燃料電池20では、燃料極20aに供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過して空気極20cに移動すると共に電子が燃料極20aと空気極20cとを結ぶ導線を通って空気極20cに移動して、空気極20cに供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応で発生した熱は、冷却部20rに供給される媒体水としての冷却水cによって除去される。換言すれば、燃料電池20は冷却水cにより冷却される。また、この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。燃料電池20は、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナー(不図示)を介して、電気ヒータ50、商用電源98及び電力負荷99とそれぞれ電気的に接続されている。
熱交換器30は、燃料電池20を冷却する冷却水cと、燃料電池20で発生した熱を貯湯槽40に蓄える媒体である媒体水としての排熱回収水hとの間で熱交換を行う機器であり、典型的にはプレート型熱交換器が用いられる。熱交換器30は、冷却水cと排熱回収水hとが混合することがないように構成されている。熱交換器30は、燃料電池20から受熱して温度が上昇した冷却水cと冷却水cよりも温度が低い排熱回収水hとがカウンターフローにより熱交換し、燃料電池20で発生した熱を冷却水cから排熱回収水hに伝達するように構成されている。熱交換器30を用いて冷却水cと排熱回収水hとを別系統の流れとすることにより、冷却水c及び排熱回収水hの水質を個別に管理することが可能となる。
貯湯槽40は、燃料電池20における電気化学的反応の際に発生した熱を、排熱回収水hを媒体として蓄える機器である。貯湯槽40は、典型的には鉛直方向に長く耐食性に富む容器で形成されている。鉛直方向に長く形成されていることにより、内部に貯留される排熱回収水hの温度が上部から下部に向かうにしたがって低くなる温度成層の形成が容易になる。なお、排熱回収水hを媒体として貯湯槽40に蓄えられた熱は、給湯や暖房機器(床暖房やファンコイルユニット等)などの熱需要(不図示)にて任意の時間に利用される。貯湯槽40には、蓄えられている排熱回収水hを温水として給湯や暖房機器などの熱需要に供給するための温水往管42が上部に、暖房機器等で熱が利用されて温度が低下した温水を導入する温水還管43が下部に、給湯等で消費された温水分の水を補充するために水(例えば市水等)を導入する補給水管48が下部に、それぞれ接続されている。温水往管42には、熱需要に向けて供給される排熱回収水hを加熱昇温する不図示の加熱器(例えば追い焚き器)が配設されていてもよい。補給水管48には、貯湯槽40に補充される水の量を計測する水量検出手段としての量水器68が設けられている。なお、温水往管42から導出された温水と補給水管48から導入される水の量とが同じになる場合は、量水器68を温水往管42に設けることとしてもよい。
燃料電池20の冷却部20rと熱交換器30とは、内部に冷却水cを流す媒体水流路としての冷却水ライン21で接続されている。燃料電池20と熱交換器30とが冷却水ライン21で接続されることにより、冷却水cがこれらの間を循環する循環流路が形成される。冷却水ライン21は、燃料電池20から熱交換器30へと冷却水cを流す第1冷却水ライン21Aと、熱交換器30から燃料電池20へと冷却水cを流す第2冷却水ライン21Bとを有している。以下、第1冷却水ライン21Aと第2冷却水ライン21Bとを特に区別する必要がない場合はこれらを総称して単に「冷却水ライン21」という。第1冷却水ライン21Aには電気ヒータ50が挿入配置されている。第2冷却水ライン21Bには冷却水cを循環させる媒体水ポンプとしての冷却水ポンプ22が挿入配置されている。なお、冷却水ポンプ22は第1冷却水ライン21Aに挿入配置されてもよいが、燃料電池20保護の観点から冷却部20rが負圧になることを回避するために第2冷却水ライン21Bに挿入配置されることが好ましい。
電気ヒータ50は、燃料電池20で発電した電力よりも電力負荷99における消費電力が小さいときに、燃料電池20で発電した余剰電力を消費する逆潮流防止電気ヒータとして機能する。また、電気ヒータ50は、商用電源98あるいは燃料電池20から電力の供給を受けて発熱し、冷却水ライン21を流れる冷却水cの温度を上昇させることもできる。電気ヒータ50は、燃料電池20から余剰電力が発生するときは燃料電池20から電力の供給を受けて発熱し、燃料電池20の発電がないときは商用電源98から電力の供給を受けて発熱することができるように、燃料電池20及び商用電源98と電気的に接続されている。
熱交換器30と貯湯槽40とは、内部に排熱回収水hを流す媒体水流路としての排熱回収水ライン31で接続されている。熱交換器30と貯湯槽40とが排熱回収水ライン31で接続されることにより、排熱回収水hがこれらの間を循環する循環流路が形成される。排熱回収水ライン31は、熱交換器30から貯湯槽40へと排熱回収水hを流す第1排熱回収水ライン31Aと、貯湯槽40から熱交換器30へと排熱回収水hを流す第2排熱回収水ライン31Bとを有している。以下、第1排熱回収水ライン31Aと第2排熱回収水ライン31Bとを特に区別する必要がない場合はこれらを総称して単に「排熱回収水ライン31」という。第1排熱回収水ライン31Aは、好ましくは貯湯槽40の上部で、より好ましくは貯湯槽40の頂部で貯湯槽40に接続されており、第2排熱回収水ライン31Bは、好ましくは貯湯槽40の下部で、より好ましくは貯湯槽40の底部で貯湯槽40に接続されている。このように接続されることで、貯湯槽40の内部に貯留される排熱回収水hの温度成層の形成が容易になる。第2排熱回収水ライン31Bには排熱回収水hを循環させる媒体水ポンプとしての排熱回収水ポンプ32が挿入配置されている。なお、排熱回収水ポンプ32は第1排熱回収水ライン31Aに挿入配置されてもよい。
第1排熱回収水ライン31Aと、排熱回収水ポンプ32よりも上流側の第2排熱回収水ライン31Bとは、バイパスライン35で接続されている。バイパスライン35は、第1排熱回収水ライン31Aを流れる排熱回収水hを、貯湯槽40に流入させずに(貯湯槽40をバイパスして)第2排熱回収水ライン31Bへ導く流路である。第1排熱回収水ライン31Aとバイパスライン35との接続部分には、第1排熱回収水ライン31Aを流れる排熱回収水hを貯湯槽40に流入させるのと、貯湯槽40をバイパスして第2排熱回収水ライン31Bに流入させるのとを切り替える切替手段としての三方弁62が配設されている。三方弁62は、三方弁62と貯湯槽40との間の距離ができるだけ短くなるように配設されていることが好ましい。三方弁62は制御装置60からの信号を受信して電動で流路を切り替えることができるように構成されている。第1排熱回収水ライン31Aには、三方弁62の直近上流に、排熱回収水hの温度を検出する温度検出器としての温度センサ65が設けられている。
制御装置60は、燃料電池システム1の運転を制御する。制御装置60は燃料電池20と信号ケーブルで接続されており、燃料電池20が発電を行っているか否かの信号を受信できるように構成されている。また、制御装置60は電気ヒータ50と信号ケーブルで接続されており、電気ヒータ50への通電の有無を制御できるように構成されている。また、制御装置60は冷却水ポンプ22及び排熱回収水ポンプ32とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、冷却水ポンプ22及び排熱回収水ポンプ32の発停や回転数をそれぞれ制御することができるように構成されている。また、制御装置60は三方弁62と信号ケーブルで接続されており、信号を送信して三方弁62の流路を切り替えることができるように構成されている。また、制御装置60は温度センサ65と信号ケーブルで接続されており、温度センサ65から温度信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置60は量水器68と信号ケーブルで接続されており、量水器68から水量信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置60は、時間を計測することができるタイマー61を有している。
燃料電池システム1は、電気ヒータ50が、上述のように第1冷却水ライン21Aに挿入配置されており、排熱回収水ライン31には挿入配置されていない。したがって、加熱装置のない貯湯槽40を含む排熱回収水系統がボイラー又は圧力容器としての扱いを受けない。これにより、燃料電池システム1の取り扱いが簡便になる。
引き続き図1を参照して、燃料電池システム1の作用を説明する。まず、燃料電池システム1の定常時(レジオネラ属菌の繁殖を抑制する制御を行わない時)の作用について説明する。電力負荷99において電力需要が発生すると、制御装置60は燃料電池20が発電を行うように燃料電池システム1を制御する。このとき燃料電池20には、燃料極20aに改質ガスgが導入され、空気極20cに酸化剤ガスtが導入されて、燃料電池20では改質ガスg中の水素と酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電が行われる。燃料電池20で発電された電力は直流電力であるため、パワーコンディショナー(不図示)にて交流電力に変換された後に電力需要99に供給される。制御装置60は、典型的には電力需要99における消費電力よりも所定の容量(例えば100w)だけ少ない電力を燃料電池20で発電するように燃料電池20に導入される改質ガスg及び酸化剤ガスtの流量を制御する。電力需要99が燃料電池20から電力の供給を受けてなお不足する電力は、商用電源98から供給を受けることで補われる。燃料電池20は、その性質上、電力需要の急峻な変動に追従することが困難であるため、電力需要99における消費電力よりも所定の容量だけ少ない電力を発電することにより、燃料電池20で発電した電力が商用電源系統に逆潮流することを防いでいる。なお、仮に燃料電池20における発電電力が電力需要99の消費電力を上回った場合、制御装置60は上回った分の電力(余剰電力)を電気ヒータ50に通電し、熱に変換することで余剰電力を逆潮流させずに消費させる。
燃料電池20は、発電が行われるのに伴い熱が発生する。制御装置60は、改質ガスg及び酸化剤ガスtが燃料電池20に導入されたら、冷却水ポンプ22及び排熱回収水ポンプ32を起動する。また、制御装置60は、三方弁62に信号を送信して、当初は排熱回収水hがバイパスライン35を流れるように三方弁62の通水方向を設定し、温度センサ65で検出された温度が熱需要で利用可能な所定の温度(例えば45〜50℃の任意の温度)以上のときは貯湯槽40に流入するように三方弁62の通水方向を切り替える。冷却水ポンプ22が起動されることにより冷却水cが冷却水ライン21を循環する。これにより、燃料電池20の冷却部20rに導入された冷却水cは燃料電池20から熱を奪って温度が上昇し、他方、燃料電池20は冷やされる。燃料電池20は、冷却水cで冷却されることにより発電に適した温度(典型的には60℃〜80℃)に維持される。燃料電池20の熱を奪って温度が上昇した冷却水cは、熱交換器30で排熱回収水hと熱交換して燃料電池20を冷却可能な程度に温度が低下し、他方、排熱回収水hの温度は上昇する。温度が低下した冷却水cは、再び冷却部20rに導入されて燃料電池20で発生した熱を奪う、というように冷却水ライン21を循環する。なお、燃料電池20で発電した電力に余剰電力が発生した場合は、その余剰電力は電気ヒータ50に通電されることとなり、燃料電池20で温度が上昇した冷却水cが電気ヒータ50で受熱してさらに温度が上昇した後に熱交換器30に導入される。
熱交換器30で冷却水cと熱交換することにより温度が上昇した排熱回収水hは、その後貯湯槽40の上部に流入する。他方、貯湯槽40の下部からは、熱交換器30に導入される冷却水cよりも温度が低い排熱回収水hが導出される。貯湯槽40の下部から導出された排熱回収水hは、熱交換器30に導入され、冷却水cと熱交換を行って温度が上昇する。貯湯槽40には温度が高い排熱回収水hが上部から導入されることにより、温度成層が形成される。なお、形成された温度成層をできるだけ乱さないようにする観点から、貯湯槽40に導入される排熱回収水hの動圧はできるだけ小さい方がよい。
貯湯槽40に蓄えられた温度が高い排熱回収水hは、温水往管42を介して給湯や暖房機器(床暖房やファンコイルユニット等)などの熱需要(不図示)に温水として供給される。熱需要に供給される温水の温度が熱需要において利用される温度よりも低下している場合は、加熱器(不図示)で加熱される。熱需要に供給された温水は、例えば、暖房機器等の熱を利用して物質としての水を消費しない場所に供給された場合は、暖房機器等において熱が利用されて温度が低下した後に温水還管43を介して貯湯槽40の下部に戻される。給湯等の物質としての水の消費を伴う場所に供給された場合は、給湯等に利用されて消費された分の水が補給水管48を介して貯湯槽40の下部に補充される。これらにより、貯湯槽40の下部から流出する排熱回収水hは、熱交換器30に導入される冷却水cよりも温度が低くなる。貯湯槽40に補給された水量の情報は、信号として制御装置60に送信される。
電力負荷99の消費電力が燃料電池20の最低発電電力(例えば300w)を下回ると、制御装置60は、燃料電池20への改質ガスg及び酸化剤ガスtの導入を停止させて燃料電池20が発電を行わないようにする。また、制御装置60は、冷却水ポンプ22及び排熱回収水ポンプ32を停止して、冷却水ライン21中の冷却水cの循環及び排熱回収水ライン31中の排熱回収水hの循環を停止させる。冷却水c及び排熱回収水hの循環が停止すると、冷却水c及び排熱回収水hの熱が大気に放熱され、時間経過にしたがって冷却水c及び排熱回収水hの温度が低下していく。排熱回収水hが排熱回収水ライン31中に長時間滞留したまま温度が低下すると、排熱回収水h中にレジオネラ属菌が繁殖するおそれがある。燃料電池システム1は、レジオネラ属菌が繁殖するおそれが生じる程度の長時間にわたって燃料電池20の発電が行われない場合であってもレジオネラ属菌の繁殖を抑制するため、以下のような制御を行う。
図2は、排熱回収水h中のレジオネラ属菌の繁殖を抑制する制御を説明するフローチャートである。制御装置60は、燃料電池20が発電を行わなくなると燃料電池20から停止信号(発電を行わなくなった信号)を受信し、タイマー61をリセットして時間の計測を開始する(ST1)。そして、制御装置60は、燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する(ST2)。ここで「第1の所定の時間」は、典型的には、燃料電池20の発電の停止から排熱回収水ライン31内の排熱回収水hにレジオネラ属菌の発生が見られるようになる時間よりも短い時間である。これは、燃料電池20を長時間運転しない場合は、冷却水c及び排熱回収水hの温度が低下してレジオネラ属菌が発生するおそれが生じることに鑑み、特に給湯や暖房等の熱需要において温水として消費される可能性がある排熱回収水hについては、その中にレジオネラ属菌が発生するおそれが生じる前に対策を講じる意図によるものである。
第1の所定の時間としては、例えば、燃料電池システム1が設置される地域の水質(特に残留塩素濃度)を考慮して、燃料電池20の発電の停止から排熱回収水ライン31内の排熱回収水hにレジオネラ属菌の発生が見られるようになるまでの時間の半分(1/2)の時間あるいは1/5の時間とすることができる。具体例としては、燃料電池20の発電の停止から排熱回収水ライン31内の排熱回収水hにレジオネラ属菌の発生が見られるようになるまでの時間が100時間である場合には、第1の所定の時間は50時間(1/2)あるいは20時間(1/5)となる。又は、燃料電池20の発電の停止から排熱回収水ライン31内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が排熱回収水h中にレジオネラ属菌の発生が見られるようになる程に低下するまでに要する時間よりも、少なくても後述の対策を講ずるのに要する時間分短い時間としてもよい。
燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST2)において、第1の所定の時間継続していないときは再度燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST2)に戻る。他方、第1の所定の時間継続しているときは、量水器68で検出した水量に基づいて算出した貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する(ST3)。ここで「所定の濃度」は、典型的には排熱回収水h中にレジオネラ属菌が発生することのない残留塩素濃度である。残留塩素は、典型的には遊離残留塩素であるが、数値を換算して結合残留塩素を基準としてもよい。あるいは排熱回収水h中にレジオネラ属菌が発生することのない濃度であれば遊離残留塩素と結合残留塩素との両方を基準としてもよい。燃料電池20における発電が継続して行われていない場合であっても、貯湯槽40内に貯留されている排熱回収水hに熱が蓄えられていれば、熱需要(不図示)において熱が利用され得る。給湯として利用されれば供給された温水(排熱回収水h)は利用先で消費され、消費された分に相当する水量が補給水管48を介して貯湯槽40に導入される。補給水管48を介して供給される水は塩素が添加されている市水であり、レジオネラ属菌の発生を抑制する効果がある。制御装置60は、あらかじめ記憶されているその地域(燃料電池システム1が設置される地域)の市水の残留塩素濃度と、貯湯槽40の容量と、量水器68により検出された貯湯槽40に導入された補給水(市水)の量とに基づいて貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度を算出する。
貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST3)において所定の濃度未満であるときは、再び貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST3)に戻る。最初に判断した時点では所定の濃度未満である場合であっても、貯湯槽40内の排熱回収水hが熱需要(不図示)において消費されて補給水(市水)が貯湯槽40内に導入されることにより、後に所定の濃度以上になることもありうる。貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST3)において所定の濃度以上であるときは、制御装置60は排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替える(ST4)。すでに排熱回収水hが貯湯槽40に流入する方向に三方弁62が切り替えられている場合は、その状態を維持すればよい。
その後、制御装置60は、排熱回収水ポンプ32を起動する(ST5)。すると、排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hは貯湯槽40にその上部から流入し、貯湯槽40の下部から流出した排熱回収水hは排熱回収水ライン31に流入する。そして、制御装置60は、排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hが、所定の濃度以上の残留塩素を保持する貯湯槽40内の排熱回収水hに置換されたか否かを判断する(ST6)。置換されたか否かは、例えば、排熱回収水ポンプ32の起動により排熱回収水ライン31内を流れる排熱回収水hの流速に基づいて、排熱回収水hが貯湯槽40の下部から出て排熱回収水ライン31を流れ貯湯槽40へ上部から流入するまでに要する時間をあらかじめ求めておき、その時間が経過したか否かにより判断することができる。置換されていない場合は、再び排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hが所定の濃度以上の残留塩素を保持する貯湯槽40内の排熱回収水hに置換されたか否かを判断する工程(ST6)に戻る。他方、置換された場合は、制御装置60は、排熱回収水ポンプ32を停止する(ST7)。
以上の図2を参照して説明したレジオネラ属菌の繁殖を抑制するフローの各工程において、電力需要が発生する等により燃料電池20の発電が開始された場合は、このレジオネラ属菌の繁殖を抑制する制御がリセットされる。燃料電池20の発電の開始に際し燃料電池システム1が起動して、排熱回収水hの滞留状態が解除されるからである。以上、図2に示した制御により、燃料電池システム1は、レジオネラ属菌が繁殖するおそれが生じる程度の長時間燃料電池20の発電が行われない場合であってもレジオネラ属菌の繁殖を抑制することができる。
なお、レジオネラ属菌の繁殖を抑制する制御として、図2に示すフローチャートにおいて、量水器68で検出した水量に基づいて算出した貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST3)を省略して、燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST2)において第1の所定に時間が経過している場合に直接排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替える工程(ST4)に進むシーケンスとするように制御装置60を構成してもよい。
また、排熱回収水ポンプ32を起動して(ST5)排熱回収水hを置換する際には、冷却水ポンプ22を起動すると共に電気ヒータ50を通電状態(発熱する状態)にして、排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hを加熱した後に貯湯槽40に導入することとしてもよい。このようにすると、置換される排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hを、熱需要(不図示)で利用可能な温度に上昇させることができると共に、排熱回収水hの温度がレジオネラ属菌を滅菌可能な温度(例えば75℃)以上に昇温される場合は、万一の場合の加熱による滅菌効果を奏することができる。この場合、燃料電池20の発電は行われていないため、電気ヒータ50は商用電源98から受電して発熱することとなる。ただし上述のように、図2のフローチャートにおいて、排熱回収水ポンプ32を起動する(ST5)のとほぼ同時に電気ヒータ50を通電状態にする場合は、貯湯槽40に流入する排熱回収水hが所定の温度まで上昇していない場合もある。排熱回収水hを熱需要における利用により資するようにするため、次に説明するような制御を行うこととしてもよい。なお、排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hを加熱せずに貯湯槽40に導入しても、熱需要(不図示)に向けて温水往管42を流す際に、温水往管42に配設された加熱器(不図示)により昇温することができる。
図3に、排熱回収水h中のレジオネラ属菌の繁殖を抑制する制御の別の実施の形態のフローチャートを示す。図3のフローチャートで示す別の実施の形態は、燃料電池20の発電が行われていない状態で排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hを貯湯槽40に流入させる際に、熱需要での利用により資するように排熱回収水hを所定の温度に昇温して貯湯槽40に流入させようとするものである。制御装置60は、燃料電池20が発電を行わなくなるとタイマー61により時間の計測を開始する(ST11)。そして、制御装置60は、燃料電池20の発電が行われていない状態が第2の所定の時間継続したか否かを判断する(ST12)。ここで「第2の所定の時間」は、第1の所定の時間よりも短い時間であり、典型的には、排熱回収水ライン31内に滞留している排熱回収水h全体を所定の温度に昇温するのに要する時間分、第1の所定の時間よりも短い時間である。
燃料電池20の発電が行われていない状態が第2の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST12)において、第2の所定時間継続していないときは再度燃料電池20の発電が行われていない状態が第2の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST12)に戻る。第2の所定時間継続しているときは、制御装置60は、冷却水ポンプ22及び排熱回収水ポンプ32を起動すると共に電気ヒータ50をONにする(ST13)。このとき、三方弁62は、排熱回収水hがバイパスライン35に流れるようになっている。また、燃料電池20は発電を行っていないため、電気ヒータ50は商用電源98から電力の供給を受ける。排熱回収水hは、本実施の形態では冷却水cを介して間接的に電気ヒータ50から受熱しているが、電気ヒータ50が排熱回収水ライン31に設けられることにより直接電気ヒータ50から受熱することとしてもよい。排熱回収水hを昇温することで、排熱回収水hのレジオネラ属菌の繁殖の進行を抑制することができる。
次に制御装置60は、温度センサ65からの温度信号を受信して三方弁62に流入する排熱回収水hの温度が所定の温度以上か否かを判断する(ST14)。所定の温度以上であれば、定常運転時と同様に排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替える(ST17)。他方、所定の温度以上でなければ、燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する(ST15)。この工程ST15は、図2における工程ST2と同様の判断である。第1の所定の時間継続していないときは、排熱回収水hの温度が所定の温度以上か否かを判断する工程(ST14)に戻る。他方、第1の所定の時間継続しているときは、量水器68で検出した水量に基づいて算出した貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する(ST16)。この工程ST16は、図2における工程ST3と同様の判断である。所定の濃度未満であるときは、再び貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST16)に戻る。他方、所定の濃度以上であるときは、制御装置60は排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替える(ST17)。
制御装置60は、排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替えたら(ST17)、排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hが、所定の濃度以上の残留塩素を保持する貯湯槽40内の排熱回収水hに置換されたか否かを判断する(ST18)。この工程ST18は、図2における工程ST6と同様の判断である。置換されていない場合は、再び排熱回収水ライン31に滞留していた排熱回収水hが所定の濃度以上の残留塩素を保持する貯湯槽40内の排熱回収水hに置換されたか否かを判断する工程(ST18)に戻る。他方、置換された場合は、制御装置60は、排熱回収水ポンプ32を停止する(ST19)。
なお、図3のフローチャートで示す別の実施の形態の制御として、図3に示すフローチャートにおいて、燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST15)及び貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST16)を省略し、三方弁62に流入する排熱回収水hの温度が所定の温度以上か否かを判断する工程(ST14)において所定の温度以上でない場合に再び三方弁62に流入する排熱回収水hの温度が所定の温度以上か否かを判断する工程(ST14)に戻るように制御装置60を構成してもよい。このようにすると、排熱回収水hを熱需要で利用可能な所定の温度に確実に昇温して貯湯槽40に流入させることができる。また、図3に示すフローチャートにおいて、貯湯槽40内の排熱回収水h中の残留塩素濃度が所定の濃度以上か否かを判断する工程(ST16)のみを省略し、燃料電池20の発電が行われていない状態が第1の所定の時間継続したか否かを判断する工程(ST15)において第1の所定に時間が経過している場合に直接排熱回収水hが貯湯槽40に流入するように三方弁62を切り替える工程(ST17)に進むシーケンスとするように制御装置60を構成してもよい。
以上の説明では、燃料電池20が固体高分子型燃料電池であるとしたが、りん酸型燃料電池等の固体高分子型燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子型燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。
以上の説明では、昇温器が電気ヒータ50であるとしたが、ガス等の燃料を燃焼させて生じた熱により水温を上昇させる機器(例えば湯沸かし器)であってもよい。しかしながら、電気ヒータ50とすると、構成がシンプルになるし、逆潮流防止ヒータと兼用することができるので装置の小型化を図ることができるので好ましい。
以上の説明では、切替手段が三方弁62であるとしたが、バイパスライン35の接続点よりも下流側の第1排熱回収水ライン31Aとバイパスライン35とにそれぞれ制御装置60と信号ケーブルで接続された二方弁を挿入配置することにより、第1排熱回収水ライン31Aを流れる排熱回収水hを貯湯槽40に流入させるのと、貯湯槽40をバイパスして第2排熱回収水ライン31Bに流入させるのとを切り替えるように構成してもよい。
以上の説明では、温度検出器65が排熱回収水ライン31に設けられているとして説明したが、冷却水ライン21(好ましくは熱交換器30の出口付近の冷却水ライン21)に設けられていてもよい。温度検出器65が冷却水ライン21に設けられていても、電気ヒータ50や熱交換器30の特性をあらかじめ把握しておくことにより、排熱回収水hの温度を推定することができる。
以上の説明では、媒体水流路が冷却水ライン21と排熱回収水ライン31とに分かれていることとしたが、熱交換器30を介さずに燃料電池20と貯湯槽40とを1系統のラインで接続することとしてもよい。しかしながら、熱交換器30を設けて冷却水系統と排熱回収水系統とを別系統とすると水質管理が容易になり好適である。
以上の説明では、塩素が添加されている市水を貯湯槽40に供給することにより貯湯槽40内の残留塩素濃度を所定の濃度以上にすることとしたが、貯湯槽40に塩素を添加する塩素供給器を備え、貯湯槽40に塩素を直接添加することにより貯湯槽40内の残留塩素濃度を所定の濃度以上にすることとしてもよい。しかしながら、市水を貯湯槽40に供給することにより貯湯槽40内の残留塩素濃度を所定の濃度以上にすることとすれば、塩素供給器等の特別な装置を設ける必要がなく、システムを簡素化することができる。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの模式的系統図である。 排熱回収水中の菌繁殖を抑制する制御を説明するフローチャートである。 排熱回収水中の菌繁殖を抑制する別の制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
20 燃料電池
21 冷却水ライン
22 冷却水ポンプ
31 排熱回収水ライン
32 排熱回収水ポンプ
40 貯湯槽
48 補給水ライン
60 制御装置
61 タイマー
68 水量検出手段
c 冷却水
h 排熱回収水

Claims (3)

  1. 水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池と;
    前記燃料電池で発生した熱を、媒体水を媒体として蓄える貯湯槽と;
    前記燃料電池と前記貯湯槽との間で前記媒体水を流す媒体水流路と;
    前記媒体水流路内の前記媒体水を流動させる媒体水ポンプと;
    タイマーを有し、前記燃料電池が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに前記媒体水流路内の前記媒体水を前記貯湯槽内の前記媒体水で置換するように前記媒体水ポンプを制御する制御装置とを備える;
    燃料電池システム。
  2. 前記貯湯槽に蓄えられていた前記媒体水が消費された分の水を前記貯湯槽に補給する補給水ラインを備える;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記貯湯槽に補給された水量を検出する水量検出手段を備え;
    前記制御装置が、前記燃料電池が発電を行っていない状態が第1の所定の時間継続したときに加えて、前記水量検出手段で検出した水量に基づいて算出した前記貯湯槽内の前記媒体水の残留塩素濃度が所定の濃度以上となっているときに、前記媒体水流路内の前記媒体水を前記貯湯槽内の前記媒体水で置換するように前記媒体水ポンプを制御する;
    請求項2に記載の燃料電池システム。
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