JP2009074642A - 密封装置の製造方法 - Google Patents

密封装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009074642A
JP2009074642A JP2007245457A JP2007245457A JP2009074642A JP 2009074642 A JP2009074642 A JP 2009074642A JP 2007245457 A JP2007245457 A JP 2007245457A JP 2007245457 A JP2007245457 A JP 2007245457A JP 2009074642 A JP2009074642 A JP 2009074642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
washer
groove
lip
main lip
sealing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007245457A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Ozawa
賢太郎 小澤
Katsuaki Takahashi
克明 高橋
Masahiko Ezaki
雅彦 江崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2007245457A priority Critical patent/JP2009074642A/ja
Publication of JP2009074642A publication Critical patent/JP2009074642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

【課題】座金11にゴム状弾性材料からなる主リップ12aを一体に成形する際に、座金11が表裏逆にセットされるのを防止する。
【解決手段】扁平な環状の座金11と、この座金11にゴム状弾性材料によって一体的に成形されたシール本体12からなり、座金11の一側面の内周端部が面取り11cされ、シール本体12が、面取り11cされた内周端部に接着された主リップ12aを備える密封装置1の製造において、シール本体12の成形前に、座金の一側面又は他側面に溝111又は凹部を形成する。したがって、座金11への主リップ12aの一体成形のために座金11を金型にセットする際に、溝111又は凹部を確認することによって、座金11の表裏を正しい向きにしてセットすることができるので、過って表裏逆向きにセットされるのを防止し、座金11の面取り11cによる主リップ12aの耐圧性向上効果を確実に得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば油圧緩衝器等に用いられる密封装置の製造方法に関する。
車両の油圧緩衝器には、ピストンロッドの軸周をシールするための密封装置が設けられている。図11は、従来技術に係る密封装置100を、その軸心Oを通る平面で切断して示す油圧緩衝器200への装着状態の半断面図である。
図11に示される密封装置100は、油圧緩衝器200の外筒201の端部内周に取り付けられて、ピストンロッド202の軸周をシールするものであり、扁平な環状の座金105と、その内周部にゴム状弾性材料によって一体的に成形された主リップ101及びダストリップ102と、前記座金105の外周部にゴム状弾性材料によって一体的に成形され、膜部104を介して主リップ101と連続した外周リップ103とを有する。
主リップ101及びダストリップ102は、外周に、緊迫力を補償するためのガータスプリング106,107が装着され、このうち主リップ101は、内周がピストンロッド202の外周面に適当な締め代で密接することによって、内部のオイルが油圧緩衝器200の外部へ流出するのを阻止するものであり、ダストリップ102は、内周がピストンロッド202の外周面に適当な締め代で密接することによって、外部から異物が油圧緩衝器200の内部へ侵入するのを阻止するものである。また、外周リップ103は、油圧緩衝器200の外筒201と、その端部近傍の内周に固定されたロッドガイド203の外周テーパ面203aとの間に圧縮状態で介在されることによって、ロッドガイド203の外周側をシールするものである。
座金105の内周端部のうち、主リップ101が接合された側は、テーパ状又はR面状の面取り105aが形成されている。この面取り105aは、主リップ101に高い油圧が作用した時に、その根元に発生する応力を分散するためのものであり、これによって主リップ101の耐圧性の向上が図られている(例えば下記の特許文献1参照)。
特開2005−9585号公報
この種の密封装置100は、不図示の金型内に、予め加硫接着剤を塗布した座金105を位置決めセットし、型閉じ状態において座金105と金型内面との間に画成された環状のキャビティ内に、成形用未加硫ゴム材料を充填して加熱・加圧することにより、主リップ101、ダストリップ102及び外周リップ103を、加硫成形と同時に座金105と加硫接着することにより製造される。
ここで、座金105の片面には面取り105aが形成されているため、座金105への主リップ101、ダストリップ102及び外周リップ103の一体成形のために座金105を金型にセットする際には、座金105の表裏を正しい向きにしてセットする必要があるが、表裏の判別は面取り105aの有無の確認のみにより行われるため、過って表裏逆向きにセットされるおそれがあり、この場合は、面取り105aによる主リップ101の耐圧性向上効果が得られなくなってしまう問題がある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、座金にゴム状弾性材料からなるシール本体を一体に成形する際に、座金が表裏逆にセットされるのを防止することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係る密封装置の製造方法は、扁平な環状の座金と、この座金にゴム状弾性材料によって一体的に成形されたシール本体からなり、前記座金の一側面の内周端部が面取りされ、前記シール本体が、前記面取りされた内周端部に接着された主リップを備える密封装置の製造において、前記シール本体の成形前に、前記座金の一側面又は他側面に溝又は凹部を形成することを特徴とするものである。この構成において、座金の一側面の内周端部に形成された面取りは、流体圧力を受けた時の主リップの応力を分散することによって主リップの耐圧性を高める作用を有するものであり、溝又は凹部は、面取りが存在する一側面と、面取りが存在しない他側面とを明確に識別するための手段となる。
本発明の製造方法において一層好ましい例としては、溝又は凹部の形成が、面取りと同時に行われる。
また本発明の製造方法において一層好ましい他の例としては、溝又は凹部が、シール本体との接着面に位置して形成される。
また、本発明の製造方法において一層好ましい更に他の例としては、シール本体が、座金の一側面に接着された側面膜部を介して主リップと連続すると共に前記座金の外周端部に接着された外周リップを備えるものであって、溝又は凹部が、前記側面膜部との接着面を包含する領域に形成される。
本発明に係る密封装置の製造方法によれば、座金へのシール本体の一体成形のために座金を金型にセットする際に、座金の厚さ方向一側面に形成された溝又は凹部の有無を確認することによって、座金の表裏を正しい向きにしてセットすることができるので、過って表裏逆向きにセットされるのを防止し、座金の面取りによる主リップの耐圧性向上効果を確実に得ることができる。
特に、溝又は凹部の形成を、面取りと同時に行えば、溝又は凹部と面取りとの表裏関係自体が逆になってしまうようなことも防止することができ、本発明の効果を確実に実現できる。
また、溝又は凹部を、シール本体との接着面に位置して形成することによって、シール本体との接着面積が増大するので、座金とシール本体との接着強度を増大することができる。
更に、シール本体が、座金の一側面に接着された側面膜部を介して主リップと連続すると共に前記座金の外周端部に接着された外周リップを備えるものである場合は、溝又は凹部を前記側面膜部との接着面を包含する領域に形成することによって、成形時に、前記側面膜部が成形される部分でのゴム材料の流れを良くし、このため主リップ又は外周リップの成形不良の発生を防止することができる。また、上述のようにゴム材料の流れが良くなるので、その分、側面膜部が成形される隙間を狭くすることができ、その結果、側面膜部を薄肉にすることができる。このため、製造された密封装置が、機器への装着状態において側面膜部が機器に圧接されるものである場合に、前記側面膜部の圧縮変形が小さくなるので、位置決め精度を向上することができる。
以下、本発明に係る密封装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る密封装置の製造方法により製造される密封装置1の一例をその軸心Oを通る平面で切断した半断面図、図2は、本発明の一形態として、座金11の形状を示す図で、(A)は座金11の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図、図3は、過って座金11を表裏逆にセットしてシール本体12を成形した場合の密封装置1をその軸心Oを通る平面で切断した半断面図である。
まず図1に示される密封装置1は、先に説明した図11に示されるものと同様、油圧緩衝器2の外筒21の端部内周に取り付けられて、ピストンロッド22の軸周をシールするものであって、扁平な環状の座金11と、その内周部にゴム状弾性材料によって一体的に成形されたシール本体12とを有する。シール本体12は、内周膜部12dを介して互いに連続した主リップ12a及びダストリップ12bと、前記座金11の外周部にゴム状弾性材料によって一体的に成形され、側面膜部12eを介して主リップ12aと連続した外周リップ12cからなる。
シール本体12における主リップ12aは、座金11における油圧緩衝器2の内部空間を向いた面(以下、内側面という)11aの内周端部から油圧緩衝器2の内部空間へ向けて延び、外周に、緊迫力を補償するためのガータスプリング13が装着されている。この主リップ12aは、内周がピストンロッド22の外周面に適当な締め代で密接することによって、内部のオイルが油圧緩衝器2の外部へ流出するのを阻止するものである。
シール本体12におけるダストリップ12bは、座金11における油圧緩衝器2の外部を向いた面(以下、外側面という)11bの内周端部から、油圧緩衝器2の外側へ向けて延び、外周に、緊迫力を補償するためのガータスプリング14が装着されている。このダストリップ12bは、内周がピストンロッド22の外周面に適当な締め代で密接することによって、外部から異物が油圧緩衝器2の内部へ侵入するのを阻止するものである。
シール本体12における外周リップ12cは、油圧緩衝器2の外筒21と、その端部近傍の内周に固定されたロッドガイド23の外周テーパ面23aとの間に圧縮状態で介在されることによって、ロッドガイド23の外周側をシールするものである。
主リップ12aの根元が接着された座金11の内側面11aの内周端部は、テーパ状又はR面状(図示の例ではR面状)の面取り11cが形成されている。この面取り11cは、油圧緩衝器2の動作過程で主リップ12aに内部からの高い油圧が作用した時に、その根元に発生する応力の集中を防止するものであり、これによって主リップ12aの耐圧性の向上が図られている。
また、座金11の内側面11aには、図2(B)に示されるように、半径方向へ延びる溝111が形成されている。この溝111は、図1に示される側面膜部12eとの接着面を包含する領域(主リップ12aの根元から外周リップ12cの根元にかけての領域)にあって、1〜30本、好ましくは4〜12本設けられ、複数本の場合は等位相間隔で放射状に形成されている。
上記構成を備える密封装置1の製造において、座金11は、金属板の打ち抜き等によって製作される。この座金11の製作過程では、面取り11c及び溝111は、プレス等の手段によって同時に加工することができる。そしてこのようにすれば、溝111と面取り11cとの位置関係(表裏関係)を一定とすることができる。
次に、上述のようにして製作された座金11に予め加硫接着剤を塗布して乾燥させた後、これを不図示の金型内に位置決めセットし、型閉じすることによって、この金型の内面と座金11との間に、図2(A)に二点鎖線で示されるような成形用キャビティ3が画成される。この成形用キャビティ3は座金11と同心の環状に連続したものであって、座金11の内周部の軸方向両側に位置する主リップ成形用キャビティ3a及びダストリップ成形用キャビティ3bと、座金11の外周側に位置する外周リップ成形用キャビティ3cと、座金11の内周面11dに沿って延び主リップ成形用キャビティ3aとダストリップ成形用キャビティ3bの間を連通する内周隙間3dと、溝111が形成された座金11の内側面11aに沿って延び主リップ成形用キャビティ3aと外周リップ成形用キャビティ3cの間を連通する側部隙間3eとからなる。
座金11を金型にセットする際には、この座金11は、型閉じ状態において面取り11cが主リップ成形用キャビティ3a側を向くようにするが、図示の形態によれば、面取り11cと同じ側である内側面11aには放射状の溝111が形成されているので、座金11の内側面11aと外側面11bを目視によって明確に識別することができる。したがって、座金11が金型に表裏逆向きにセットされてしまうのを防止することができる。
次に、型閉じによって画成された成形用キャビティ3に、成形用未加硫ゴム材料を充填する。このゴム材料は、主リップ成形用キャビティ3aと外周リップ成形用キャビティ3cとの間を、座金11の内側面11aに沿った側部隙間3eを通じて流れるが、この側部隙間3eが狭くても前記内側面11aに形成された放射状の溝111によって流れが良いので、充填速度が速くなり、しかもゴム材料の充填不足によるシール本体12の成形不良が有効に防止される。
成形用キャビティ3に充填されたゴム材料は、加熱・加圧されることにより架橋硬化してシール本体12が加硫成形されると共に、座金11と一体に加硫接着される。シール本体12の成形完了後は、金型を開いて、製品(密封装置1)を取り出す。
上述のようにして製造された密封装置1によれば、座金11の内側面11aに対する側面膜部12e、主リップ12a及び外周リップ12cの接着面積が溝111によって増大するので、接着性が向上する。
また、座金11の溝111によって、成形時の側部隙間3eでのゴム材料の流れが良くなるので、側部隙間3eを狭くすることができ、その結果、側部隙間3eで成形される側面膜部12eを薄くすることができるので、図1に示される密封装置1の装着状態において、ロッドガイド23の端面と圧接される側面膜部12eの圧縮変形量が小さくなり、軸方向に対する密封装置1の位置決め精度が向上する。
しかも、成形の際に座金11が金型に表裏逆向きにセットされるのを防止できるため、座金11の面取り11cによる主リップ12aの耐圧性向上の信頼性が確保される。なお、座金11が金型に表裏逆向きにセットされないようにするだけであれば、溝111は外側面11bに形成しても良いが、内側面11aに形成した場合は、上述のように、成形不良の防止、接着性の向上、及び位置決め精度の向上といった効果も期待できることになる。
また、溝111が形成されているにも拘らず、万一、座金11を金型にうっかり表裏逆向きにセットしてシール本体12を成形してしまったような場合は、図3に示されるように、ゴム材料の一部が、ダストリップ12b(図2におけるダストリップ成形用キャビティ3b)の根元から溝111に沿って流れ、すなわち座金11の露出面にゴム材料による模様12fが形成されるので、座金11の面取り11cによる主リップ12aの耐圧性が得られない不良品であることが明確に判別できる。
なお上述の形態では、座金11には半径方向に延びる溝111を形成したが、溝の形状は限定されるものではなく、溝の代わりに凹部を形成しても良い。図4〜図10は、そのような他の形態を示すもので、それぞれ(A)は座金11をその軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。
このうち、図4に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される側面膜部12eとの接着面を包含する領域に粗面112を形成したものである。すなわち前記領域には、図4(B)に示されるように、粗面112による極めて多数の微小凹部112aが形成される。また、この粗面112は、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。
したがってこの場合は、粗面112(微小凹部112a)によって、座金11の内側面11aの性状が外側面11bと著しく相違し、目視によって内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができ、しかも座金11の内側面11aに対する側面膜部12e、主リップ12a及び外周リップ12cの接着面積の増大により接着性の向上を図ることができる。
次に図5に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される側面膜部12eとの接着面を包含する領域に、等位相間隔で半径方向へ延びる複数の径方向溝113aと、この径方向溝113aと直交しながら軸心Oを中心とする円周方向へ連続した環状溝113bからなる溝113が形成される。この溝113も、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。
したがってこの場合は、溝113の有無を目視で確認することによって、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができる。
また、溝113は外側面11bに形成しても、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるが、内側面11aに形成した場合は、このような表裏識別効果に加え、成形不良の防止、接着性の向上、及び位置決め精度の向上といった効果も期待できる。すなわち、溝113は径方向溝113aを含むので、先に説明した図2に示される形態と同様、成形時に側部隙間3eでのゴム材料の流れが良くなって成形不良が防止され、側部隙間3eを狭くすることができる結果、図1に示される側面膜部12eが薄くなって密封装置1の位置決め精度が向上し、しかも座金11の内側面11aに対する側面膜部12e、主リップ12a及び外周リップ12cの接着面積が増大するので接着性が向上する。
次に図6に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される側面膜部12eとの接着面(成形用キャビティ3における側部隙間3eと対向する位置)に、軸心Oを中心とする円周方向へ断続した円弧状溝114が形成される。この円弧状溝114も、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。
したがってこの場合も、円弧状溝114の有無を目視で確認することによって、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができる。
また、円弧状溝114は外側面11bに形成しても、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるが、内側面11aに形成した場合は、このような表裏識別効果に加え、座金11の内側面11aに対する図1の側面膜部12eの接着面積が増大するので、接着性の向上効果も期待できる。
次に図7に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される側面膜部12eとの接着面(成形用キャビティ3における側部隙間3eと対向する位置)に、軸心Oを中心とする円周方向へ帯状に連続して延びる環状凹部115が形成される。この環状凹部115も、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。
したがってこの場合も、環状凹部115の有無を目視で確認することによって、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができる。
また、環状凹部115は外側面11bに形成しても、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるが、内側面11aに形成した場合は、このような表裏識別効果に加え、成形不良の防止、接着性の向上、及び位置決め精度の向上といった効果も期待できる。すなわち、環状凹部115は図7(A)に二点鎖線で示される成形用キャビティ3のうち、主リップ成形用キャビティ3aの根元の一部から側部隙間3eにおける外周リップ成形用キャビティ3c寄りの位置にかけて、広い径方向幅をもって形成されているので、実質的に側部隙間3eが広がって成形時のゴム材料の流れが著しく良くなり、環状凹部115の外周側で部分的に側部隙間3eが狭くなっているので、図1に示される側面膜部12eが実質的に厚くなることによる密封装置1の位置決め精度の悪化が防止され、しかも環状凹部115の深さ分だけ、座金11の内側面11aに対する側面膜部12e及び主リップ12aの接着面積が増大するので接着性が向上するのである。
次に図8に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される主リップ12a及び側面膜部12eとの接着面、言い換えれば図8(A)に二点鎖線で示される成形用キャビティ3のうち、主リップ成形用キャビティ3aの根元付近及び側部隙間3eと対向する位置に、それぞれ軸心Oを中心とする円周方向へ連続して延びる環状溝116(116a,116b)が形成される。この環状溝116も、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。そしてこのうち、内周側(主リップ成形用キャビティ3a側)の環状溝116aは矩形断面をなし、外周側(側部隙間3e側)の環状溝116bは、V字断面をなす。
したがってこの場合も、環状溝116(116a,116b)の有無を目視で確認することによって、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができる。
また、環状溝116は外側面11bに形成しても、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるが、内側面11aに形成した場合は、このような表裏識別効果に加え、座金11の内側面11aに対する側面膜部12e及び主リップ12aの接着面積が増大するので、接着性の向上効果も期待できる。
次に図9及び図10に示される形態では、座金11の製作過程で、その内側面11aのうち、図1に示される側面膜部12eとの接着面(成形用キャビティ3における側部隙間3eと対向する位置)に、等位相間隔で凹部117が形成される。この凹部117も、プレス等の手段によって面取り11cと同時に加工することができる。図9に示される形態は、凹部117の輪郭が正方形をなし、図10に示される形態は、凹部117の輪郭が円形をなすものである。
したがってこの場合も、凹部117の有無を目視で確認することによって、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるので、座金11を金型に表裏逆向きにセットしてしまうのを防止することができる。
また、凹部117は外側面11bに形成しても、座金11の内側面11aと外側面11bを明確に識別できるが、内側面11aに形成した場合は、このような表裏識別効果に加え、座金11の内側面11aに対する側面膜部12eの接着面積が増大するので、接着性の向上効果も期待できる。
本発明に係る密封装置の製造方法により製造される密封装置の一例をその軸心Oを通る平面で切断した半断面図である。 本発明の一形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 過って座金を表裏逆にセットしてシール本体を成形した場合の密封装置をその軸心Oを通る平面で切断した半断面図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 本発明の他の形態としての座金の形状を示す図で、(A)は座金の軸心Oを通る平面で切断した半断面図、(B)は(A)の矢印B方向から見た部分的な矢視図である。 従来技術に係る密封装置を、その軸心Oを通る平面で切断して示す油圧緩衝器への装着状態の半断面図である。
符号の説明
1 密封装置
11 座金
11a 内側面
11b 外側面
11c 面取り
111,113 溝
112a 微小凹部
113a 径方向溝
113b,116 環状溝
114 円弧状溝
115 環状凹部
117 凹部
12 シール本体
12a 主リップ
12b ダストリップ
12c 外周リップ
12d 内周膜部
12e 側面膜部
3 成形用キャビティ

Claims (4)

  1. 扁平な環状の座金と、この座金にゴム状弾性材料によって一体的に成形されたシール本体からなり、前記座金の一側面の内周端部が面取りされ、前記シール本体が、前記面取りされた内周端部に接着された主リップを備える密封装置の製造において、前記シール本体の成形前に、前記座金の一側面又は他側面に溝又は凹部を形成することを特徴とする密封装置の製造方法。
  2. 溝又は凹部の形成が、面取りと同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の密封装置の製造方法。
  3. 溝又は凹部が、シール本体との接着面に位置して形成されることを特徴とする請求項1に記載の密封装置の製造方法。
  4. シール本体が、座金の一側面に接着された側面膜部を介して主リップと連続すると共に前記座金の外周端部に接着された外周リップを備えるものであって、溝又は凹部が、前記側面膜部との接着面を包含する領域に形成されることを特徴とする請求項1に記載の密封装置の製造方法。
JP2007245457A 2007-09-21 2007-09-21 密封装置の製造方法 Pending JP2009074642A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007245457A JP2009074642A (ja) 2007-09-21 2007-09-21 密封装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007245457A JP2009074642A (ja) 2007-09-21 2007-09-21 密封装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009074642A true JP2009074642A (ja) 2009-04-09

Family

ID=40609811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007245457A Pending JP2009074642A (ja) 2007-09-21 2007-09-21 密封装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009074642A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281373A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Nok Corp アブソーバ用シール
CN105492159A (zh) * 2013-08-29 2016-04-13 斯内克马公司 制造用于叶片的增强边缘的方法和通过该方法获得的增强边缘
JP2017207192A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 玉島 邦裕 傾斜座金
CN112955683A (zh) * 2019-01-23 2021-06-11 Nok株式会社 密封装置及密封结构

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6140535U (ja) * 1984-08-15 1986-03-14 株式会社昭和製作所 油圧緩衝器のオイルシ−ル
JP2004150581A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Kayaba Ind Co Ltd 摺動部のシール構造
JP2005009585A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Nok Corp 密封装置
JP2006009928A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Nok Corp 密封装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6140535U (ja) * 1984-08-15 1986-03-14 株式会社昭和製作所 油圧緩衝器のオイルシ−ル
JP2004150581A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Kayaba Ind Co Ltd 摺動部のシール構造
JP2005009585A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Nok Corp 密封装置
JP2006009928A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Nok Corp 密封装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281373A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Nok Corp アブソーバ用シール
CN105492159A (zh) * 2013-08-29 2016-04-13 斯内克马公司 制造用于叶片的增强边缘的方法和通过该方法获得的增强边缘
JP2016530445A (ja) * 2013-08-29 2016-09-29 スネクマ ブレードのための補強縁部を製造する方法、及びこの方法によって得られる補強縁部
US10487671B2 (en) 2013-08-29 2019-11-26 Safran Aircraft Engines Method of fabricating a reinforcing edge for a blade and reinforcing edge obtained by the method
JP2017207192A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 玉島 邦裕 傾斜座金
CN112955683A (zh) * 2019-01-23 2021-06-11 Nok株式会社 密封装置及密封结构
US11988285B2 (en) 2019-01-23 2024-05-21 Nok Corporation Sealing device and sealing structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6660206B1 (en) Method of manufacturing a sealing device
US5595697A (en) Method of manufacturing a sealing device
US20190232539A1 (en) Method for producing roller member, roller-member mold, roller shaft, and roller member
KR20160087802A (ko) 밀봉 장치의 제조 방법
JP2009074642A (ja) 密封装置の製造方法
US20170074401A1 (en) Press-in-place gasket
US20120313329A1 (en) Vented Dual Lip Seal And Method Of Making
JP4911314B2 (ja) 自動変速機用ピストン
WO2018221727A1 (ja) 密封装置
US5127497A (en) Lip seal ring with improved sealing bond
EP3626500B1 (en) Valve having redundant lip seal
US20170326759A1 (en) Die for molding roller
JP2006250160A (ja) ガスケット
US11440226B2 (en) Compression vulcanization molding mold for rolling bearing seal, and method for manufacturing rolling bearing seal
US11668399B2 (en) Rotary seal and method of making same
JP2009103177A (ja) オイルシール
JP3169130B2 (ja) 密封装置の製造方法
US8459655B2 (en) Sealing device
JP2009068672A (ja) 密封装置及びその製造方法
JP5176735B2 (ja) シールリングの製造方法
JP2014163459A (ja) 補強環付きダストシール
JP7208958B2 (ja) エラストマー成形品の製造方法及びそれに用いる成形用型
JP2012042041A (ja) 防振ゴムの製造方法
JP2009058053A (ja) 自動変速機用ピストン
JP2016217416A (ja) クラッチ用シール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120816