JP2009074390A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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晃 山下
Hiroyuki Haga
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Abstract

【課題】内燃機関を停止させる際において、車両に生じる振動を可及的に抑制することのできる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関1の機関停止条件が成立した場合、機関を停止させる前に機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させる。目標回転数NEtは、機関回転数NEが共振回転領域まで低下する前に吸気管圧力Piが目標吸気管圧力Pit以下まで低下するように算出される(S103,S104)。そして、機関回転数NEを回転数増加量ΔNEだけ増加させるために必要な燃料増加量ΔQfだけ燃料噴射量Qfを増加させる(S105〜S107)。そして、機関回転数NEが目標回転数NEtまで増加した後、スロットル開度TAを全閉に保持した状態で内燃機関1を停止させる(S109)。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の停止時に機関回転数が低下していく過程において、圧縮行程におけるピストンの圧縮仕事に起因して出力軸には回転変動が生じる。ここで、出力軸の回転変動が大きくなるとそのねじり振動によって内燃機関が振動する場合がある。
これに関連し、内燃機関および電動機を組み合わせたハイブリッド動力装置において、内燃機関を停止させる際に吸気系統を減圧させた状態で機関回転数を低下させる技術が提案されている(特許文献1参照)。この技術においては、機関を停止させる際の圧縮行程における圧縮仕事を低減し、内燃機関における振動の抑制を図っている。
特開2004−308570号公報
しかしながら、内燃機関の排気量の増大によって該内燃機関の出力軸等、回転系の回転慣性質量が増大することや吸気系統の容積が増大することに伴って、機関を停止させる際に吸気系統を充分に減圧できない場合があった。その結果、内燃機関に生じた振動が車両に伝幡し、車両の振動がドライバに知覚されてしまう場合があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関を停止させる際において、車両に生じる振動を可及的に抑制することのできる技術を提供することである。
上記課題を達成するために本発明における内燃機関の制御装置は、以下の手段を採用した。
すなわち、内燃機関に対する機関停止条件が成立して該内燃機関を停止させる場合に、該内燃機関の吸気系を減圧させた状態で該内燃機関の出力軸の回転を停止させる内燃機関の制御装置において、前記機関停止条件の成立後に機関回転数を機関停止条件成立時よりも増加させる回転数増加手段を、備えることを特徴とする。
本発明では、吸気系を減圧した状態で内燃機関の出力軸の回転を停止させる。従って、吸気系に残留する空気は出力軸の回転が完全に停止するまでの間に亘って排気行程毎に内燃機関から排出され、吸気系の減圧が促進される。その結果、出力軸の回転が停止するまでの間、圧縮行程における気筒内の内圧が低減する。これにより、ピストンによる圧縮仕事が低減し、出力軸の回転変動が低減する。
ここで、本発明においては、機関停止条件の成立後に機関回転数を機関停止条件成立時よりも増加させるので、吸気系をより低い圧力まで好適に減圧できる。その結果、圧縮行程での圧縮仕事をより少なくすることが可能となり、出力軸の回転変動を抑制できる。
ここで、本発明における機関停止条件は、ドライバ(運転者)からの要求に依るものと、依らないものの双方を包含する。そして、機関停止条件の成立時を意味する機関停止条件成立時としては、例えばドライバによってイグニッションがOFFされた時(以下、「手動機関停止要求時」ともいう)が該当する。
また、本発明が適用される車両がエコノミーランニング(以下、「エコラン」ともいう)車である場合には、一時停車時において内燃機関がドライバの意志に関わらず自動的に一時停止される。また、ハイブリッド車の場合にはハイブリッドエンジンシステムの運転条件に応じて内燃機関および電動機が発生させる出力が使い分けられるため、車両の走行時においても内燃機関が自動的に停止される場合がある。従って、内燃機関が搭載される車両がエコラン車またはハイブリッド車である場合であって、ドライバの意志に関わらず自動的に機関が停止される時(以下、「自動機関停止要求時」ともいう)も本発明における機関停止条件成立時として例示できる。
ここで、本発明においては、前記機関停止条件の成立後に機関回転数を機関停止条件成立時よりも一定の回転数だけ高い回転数まで増加させても良い。これにより、内燃機関の出力軸の回転が停止するまでの間、吸気系の圧力をより低い圧力まで減圧できるという優れた作用効果を奏する。また、内燃機関の排気量、吸気系統の容積に応じて機関回転数の増加量を決定しても良い。
以上より、本発明によれば、出力軸の回転が停止するまでの間、出力軸の回転変動を可及的に小さくすることができるので、内燃機関に振動が生じることを抑制し、あるいは可及的に小さくすることができる。これにより、内燃機関の振動が伝幡して車両が振動することを可及的に抑制することができる。
ここで、機関回転数には、出力軸の回転変動に起因した内燃機関の振動が特に車両と共振し易い共振回転領域が存在し、該共振回転領域は低回転側の領域となる傾向がある。すなわち、一般に内燃機関は車両との間に介されるラバーマウント(防振ゴム)などの防振部材によって内燃機関で発生した振動が車両に伝幡することを抑制している。しかしながら、防振部材は全ての振動周波数における振動の伝幡を防ぐことは困難であるため、通常は機関回転数が中〜高回転域のときの防振を優先させる傾向がある。その結果、機関回転数が低回転域のときに内燃機関に生じた振動は車両と共振し易くなる。
そこで、本発明において、回転数増加手段による機関回転数の目標増加量は、内燃機関の振動に車両が共振する共振回転領域まで機関回転数が低下する前に、吸気系の圧力が所定圧力以下まで低下するように決定されても良い。ここで目標増加量とは、機関停止条件の成立後に機関回転数を増加させる際の、機関停止条件成立時における機関回転数に対する増加量の目標値である。
また、所定圧力とは、機関回転数が共振回転領域にある場合であっても、内燃機関に生じる振動に車両が共振しない程度まで出力軸の回転変動を抑制できる吸気系の圧力に設けられる上限値である。また、この所定圧力は予め実験的に求めておいても良い。本発明では、機関回転数が共振回転領域まで低下する前に、上記のように定められる所定圧力以下まで吸気系の圧力を低下できるので、車両の振動がドライバに知覚されることを確実に抑制できる。
ここで、機関停止条件成立時における吸気系の圧力が高い場合には、低い場合に比べて低下させるべき吸気系の圧力の低下量が多くなる。そこで、本発明においては、機関停止条件成立時における吸気系の圧力がより高い場合において、回転数増加手段による機関回転数の目標増加量は、機関停止条件成立時における吸気系の圧力がより低い場合における目標増加量以上になるように決定されても良い。
また、機関停止条件成立時における吸気系の圧力が高いほど目標増加量が大きくなるように決定されても良い。これによれば、機関停止条件成立時における吸気系の圧力が高い
場合であっても、目標増加量を大きくすることによって、内燃機関の出力軸の回転が停止するまでの間に吸気系の圧力を充分に減圧することができる。
また、機関停止条件成立時における機関回転数が低い場合には、高い場合に比べて吸気系の圧力の低下量が小さくなるため、機関停止条件の成立後に機関回転数をより高い回転数まで一旦増加させる必要がある。そこで、本発明において、機関停止条件成立時における機関回転数がより低い場合において、回転数増加手段による機関回転数の目標増加量は、機関停止条件成立時における機関回転数がより高い場合における目標増加量以上になるように決定されても良い。
また、本発明においては、機関停止条件成立時における機関回転数が低いほど、目標増加量が大きくなるように決定されても良い。これによれば、機関停止条件成立時における機関回転数が低い場合においても、目標増加量を大きくすることによって、内燃機関の出力軸の回転が停止するまでの間に吸気系の圧力を充分に減圧することができる。
以上のように、本発明においては、機関停止条件成立時における内燃機関の運転状態に基づいて目標増加量を精度良く決定することができる。
また、機関停止条件成立時から実際に内燃機関を停止させるまでの時間が長くなると、ドライバが違和感を持ってしまうおそれがある。例えば、機関停止条件成立時が、ドライバによってイグニッションがOFFされる手動機関停止要求時である場合には、ドライバの意志に反して機関の停止時期が遅れるとドライバが違和感を感じる虞がある。また、自動機関停止要求時においても、ドライバが意図しない機関回転数の増加時間が長くなると、やはりドライバが違和感を感じてしまう虞がある。
そこで、本発明における回転数増加手段は、機関停止条件成立時から所定時間以内に機関回転数を目標増加量だけ増加させるようにしても良い。ここで、所定時間とは、機関の停止時期が遅れあるいはドライバの意図しない機関回転数の増加時間が長引くことによる違和感をドライバに知覚されることを抑制可能な、機関停止条件成立時から機関を停止させる時までに許容される時間である。本発明によれば、機関の停止時期が遅れ、あるいはドライバが意図しない機関回転数の増加時間が過度に長引くことが抑制されるので、ドライバが違和感を感じることを確実に抑制できる。
また、本発明においては、機関停止条件成立時からの経過時間を計測する計測手段を更に備え、計測手段が計測した経過時間が所定時間を経過した場合に回転数増加手段による機関回転数の増加が禁止されても良い。これによれば、機関停止条件成立時からの経過時間が所定時間を経過した場合には、強制的に機関回転数の増加を終了させ、内燃機関を停止させることができる。これにより、機関の停止時期が遅れ、あるいはドライバが意図しない機関回転数の増加時間が過度に長引くことが抑制されるので、ドライバが違和感を感じることを確実に抑制できる。
本発明では、経過時間が所定時間を経過した時と機関停止条件成立時とにおける機関回転数の差が目標増加量よりも小さい場合であっても、機関回転数の増加が禁止されることになる。しかしながら、この場合であっても機関停止条件成立時に比べれば確実に機関回転数を増加できるので、内燃機関の振動を抑制できるという作用効果を奏することができる。
また、本発明によれば、何らかの要因によって機関停止条件成立時から所定時間以内に機関回転数を目標増加量だけ増加させることができなかった場合であっても、所定時間が経過した場合には機関回転数の増加が禁止されるので、ドライバに違和感を感じさせてし
まうことをより確実に抑制できる。
また、本発明において、回転数増加手段は、内燃機関の燃料噴射量を増加させることによって機関回転数を増加させても良い。また、本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の出力軸に回転トルクを付加して該出力軸を回転駆動させる電動機を更に備えても良い。上記構成において、本発明における回転数増加手段は、電動機が付加する回転トルクを増加させることによって機関回転数を増加させても良い。また電動機を備える構成において、回転数増加手段は、電動機に供給できる電力、運転条件等に基づいて燃料噴射量の増加と電動機による回転トルクの付加とを使い分け、また組み合わせて機関回転数を増加させるようにしても良い。これらによれば、機関停止条件の成立後において、機関回転数を好適に増加させることができる。
ところで、燃料噴射量を増加させて機関回転数を増加させる場合、燃焼騒音が増大して、この燃焼騒音がドライバに知覚されるのはあまり好ましいことではない。そこで、機関停止条件成立時における車速に着目すると、車速がある程度高い場合には、ロードノイズや車速風による風切り音が支配的となり、燃焼騒音がドライバに知覚され難い状態であると言える。
そこで、本発明においては、内燃機関が搭載される車両は該内燃機関と前記電動機との少なくとも一方を駆動源として駆動するハイブリッド車であると共に、機関停止条件成立時とは該ハイブリッド車の走行中に自動で内燃機関が停止される自動機関停止要求時であっても良い。
そして、本発明に係る内燃機関の制御装置は、自動機関停止要求時における車速を検出する車速検出手段を更に備えていても良い。この場合に、回転数増加手段は、車速検出手段により検出された車速が所定速度以上である場合は内燃機関の燃料噴射量を増加させることによって機関回転数を増加させ、車速が所定速度より低い場合は電動機が付加する回転トルクを増加させることによって機関回転数を増加させても良い。
ここで、所定速度とは、燃料噴射量を増加させることによって機関回転数を増加させた場合であっても、燃焼騒音がドライバに殆ど知覚されないほどロードノイズや車速風による風切り音が支配的となるときの車速の下限値である。
本発明によれば、燃焼騒音がドライバに対し知覚され易いか否かを自動機関停止要求時における車速に応じて判断することができる。そして、燃料噴射量の増加によって機関回転数を増加させるか、電動機が付加する回転トルクの増加によって機関回転数を増加させるか、を好適に選択することができる。
なお、上記の所定速度は予め定められる一定速度であっても良い。また、機関回転数の目標増加量に応じて決定される燃料噴射量の増加量を求め、該燃料噴射量の増加量に応じて所定速度が決定されても良い。その場合、燃料噴射量の増加量がより多いほど所定速度がより高い速度として決定されると、より好適である。
これにより、燃料噴射量の増加量に応じて所定速度をより適切な速度として決定することができる。すなわち、燃料噴射量の増加によって機関回転数を増加させるか、電動機が付加する回転トルクの増加によって機関回転数を増加させるか、をより的確に判断し、選択することが可能となる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
内燃機関を停止させる際において、車両に生じる振動を可及的に抑制することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、車両駆動用のガソリンエンジンであり一部の構成要素の表示を省略している。気筒2内の燃焼室3には、シリンダヘッド4に設けられた吸気ポート7を介して吸気管9が接続され、排気ポート8を介して排気管10が接続されている。そして、吸気ポート7から燃焼室3への吸気の流入は吸気弁11によって制御され、燃焼室3から排気ポート8への排気の流出は排気弁12によって制御される。
また、吸気ポート7には該吸気ポート5内に燃料としてのガソリンを噴射する燃料噴射弁13が、気筒2の頂部には燃焼室3内の混合気に点火するための点火プラグ14が設けられている。そして、内燃機関1の出力軸としてのクランクシャフト5にコンロッド6を介して連結されたピストン7が、気筒2内で往復運動を行う。また、吸気管9の途中には該吸気管9内を流通する吸気の流量を調節するスロットルバルブ15が設けられている。また、吸気管9におけるスロットルバルブ13よりも下流側には吸気管圧力Piを検出する圧力センサ16が設けられている。さらに、内燃機関1には、ピストン7の往復動と連動して回転するクランクシャフト5の回転角を検出するクランクポジションセンサ17が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、ECU19が併設されている。ここで、ECU19はCPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどからなる算術論理演算回路のエンジンコントロールコンピュータ(以下、「ECC」という)を備え、内燃機関1に係る制御を行う。
ECU19には、圧力センサ16、クランクポジションセンサ17が電気配線を介して接続され、その出力信号がECU19に入力される。これにより、吸気管圧力Piおよび機関回転数NEが検出される。また、ECU19には、燃料噴射弁13、スロットルバルブ15が電気配線を介して接続されており、ECU19によって燃料噴射弁13による燃料噴射量Qf、スロットルバルブ13のスロットル開度TAが制御される。
上記構成の内燃機関1においては、吸気管9を流通する吸気はスロットルバルブ13によってその流量が調節され、吸気ポート8に導入される。そして、この吸気は、燃料噴射弁13から噴射された燃料とともに混合気を形成し、各気筒2の燃焼室3内に吸入される。そして、各気筒2における燃焼室3内の混合気は点火プラグ14によって点火されることにより燃焼する。また、各気筒2の燃焼室3内から排出された排気は排気ポート8から排気管10に流出し、該排気管10の途中に設けられる排気浄化装置(図示省略)によって有害物質(例えば、HC,CO,NOx等)が浄化された後、マフラー(図示省略)を介して大気中に放出される。
次に、本実施例における内燃機関1を停止させる際に行う制御について説明する。内燃
機関1に対する燃料噴射弁13からの燃料の供給が停止され、クランクシャフト5の回転が完全に停止するまでの間(以下、「回転数減衰期間」ともいう)、圧縮行程において燃焼室3内の空気がピストン7によって圧縮されると、クランクシャフト5の回転変動が生じ、内燃機関1が振動する場合がある。そして、この内燃機関1の振動が車両に伝幡するとドライバに不快なものとして知覚されてしまう場合があった。
そこで、本実施例においては、内燃機関1に対して機関停止条件が成立した場合に、機関回転数NEを機関停止条件成立時の機関回転数(以下、「停止条件成立時回転数」という)NEbよりも高回転側の目標回転数NEtまで一旦増加させる。そして機関回転数NEが停止条件成立時回転数NEbまで増加した後、スロットルバルブ13のスロットル開度TAを全閉に保持した状態で内燃機関1を停止させることとした。
ここで、本実施例における機関停止条件成立時とは、ドライバによってイグニッションがOFFされた時(以下、「手動機関停止要求時」という)が該当する。本実施例においては手動機関停止要求時が本発明における機関停止条件成立時に相当する。
上記のように、スロットル開度TAを全閉に保持して内燃機関1を停止(燃料噴射弁13による燃料の噴射を停止)させると、回転数減衰期間に亘り、スロットルバルブ13の下流側の残留空気が吸気行程で気筒2内に吸入された後、排出行程において排出されることによって、吸気管圧力Piが低下する。ここで、本実施例では、燃料噴射弁13からの燃料の供給を停止させる前に機関回転数NEを一旦増加させ、回転数減衰期間における吸気管圧力Piの低下をより促進させることとした。その結果、圧縮行程における燃焼室3内の減圧が促進されピストン7の圧縮仕事量をより低減できる。これにより、クランクシャフト5の回転変動が抑制され、回転数減衰期間における内燃機関1の振動が抑制される。
更に、本実施例では、回転数減衰期間において、機関回転数NEが共振回転領域まで低下する前に、吸気管圧力Piが目標吸気管圧力Pit以下まで低下するように目標回転数NEtを決定することとした。共振回転領域とは、クランクシャフト5の回転変動に起因した内燃機関1の振動が特に車両と共振し易い機関回転数NEの領域であって、本実施例においては低回転側の回転領域である。
また、目標吸気管圧力Pitとは、機関回転数NEが共振回転領域にある場合であっても、内燃機関1に生じる振動に車両が共振しない程度までクランクシャフト5の回転変動を抑制できる吸気管圧力Piの上限値である。本実施例においては目標吸気管圧力Pitが本発明における所定圧力に相当する。
次に、本実施例における目標回転数NEtを決定する際の詳細について説明する。ここで、目標回転数NEtと停止条件成立時回転数NEbとの差を回転数増加量ΔNEと称すと、回転数増加量ΔNEは、機関停止条件成立時(本実施例において、手動機関停止要求時)における吸気管圧力(以下、「停止条件成立時圧力」という)Pib及び停止条件成立時回転数NEbとの組み合わせに基づいて決定される。本実施例においては回転数増加量ΔNEが本発明における目標増加量に相当する。
ここで、図2は、本実施例における回転数増加量ΔNE、停止条件成立時圧力Pib、停止条件成立時回転数NEbの関係を示す図である。本実施例においては、停止条件成立時圧力Pibが高いほど、停止条件成立時回転数NEbが低いほど回転数増加量ΔNEが大きくなるように決定される。これは、停止条件成立時圧力Pibが高いときほど、該停止条件成立時圧力Pibを目標吸気管圧力Pitまで低下させるための低下量が大きくなるからである。また、停止条件成立時回転数NEbが低いほど、停止条件成立時圧力Pi
bを目標吸気管圧力Pitまで低下させるために、目標回転数NEtをより高く設定する必要があるからである。
ここで、図3は、本実施例における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU19のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。本実施例においては本ルーチンを実行するECU19が本発明における回転数増加手段に相当する。
本ルーチンが実行されるとまず、ステップS101において、機関停止条件が成立しているか否か判定される。具体的にはイグニッションがOFFされている場合には機関停止条件が成立したと判定され、ステップS102に進む。一方、イグニッションがONである場合には機関停止条件が成立していないと判定され、本ルーチンを一旦終了する。
ステップS102では、ステップS101の処理が終了してからの経過時間Δtの計測が開始される。続くステップS103では、圧力センサ16およびクランクポジションセンサ17の出力値が読み込まれ、停止条件成立時圧力Pibおよび停止条件成立時回転数NEbが検出される。続くステップS104では、図2に示したマップに基づいて回転数増加量ΔNEが演算され、該回転数増加量ΔNEを停止条件成立時回転数NEbに和算して目標回転数NEtが算出される。
ステップS105では、基準時間Δtb以内に機関回転数NEを回転数増加量ΔNEだけ増加させるために必要なエンジントルクの増加量(以下、「エンジントルク増加量」という)ΔTQeが算出される。ここで、基準時間Δtbとは、機関の停止時期が遅くなることに起因する違和感をドライバに知覚されないように定められる手動機関停止要求時から実際に機関を停止させるまでに許容される時間であり、予め実験的に定めておく。本ルーチンにおいては基準時間Δtbが本発明における所定時間に相当する。
そして、エンジントルク増加量ΔTQeは、例えばクランクシャフト5や、フライホイール(図示省略)等の回転系の慣性モーメントI、フリクションTf、基準時間Δtb、回転数増加量ΔNE、定数Cを用いるとΔTQe=C・I・ΔNE/Δtb−Tfによって算出することができる。
ステップS106では、現在のエンジントルクTQeをエンジントルク増加量ΔTQeだけ増加させるための燃料噴射量の増加量(以下、「燃料増加量」という)ΔQfが算出される。続くステップS107では、燃料噴射弁13に指令を出し、現在の燃料噴射量Qfを燃料増加量ΔQfだけ増加させる。
ステップS108では、クランクポジションセンサ17の出力値に基づいて機関回転数NEが検出されるとともに、経過時間Δtが読み込まれる。そして、機関回転数NEが目標回転数NEt以上であるか、または経過時間Δtが基準時間Δtbを経過したか否かが判定される。肯定判定(NE≧NEt、又はΔt≧Δtb)された場合にはステップS109に進み、否定判定(NE<NEt、及びΔt<Δtb)された場合にはステップS108に戻る。
そして、機関回転数NEが目標回転数NEt以上まで増加し、または経過時間Δtが基準時間Δtbを経過した場合にはステップS109に進む。続くステップS109では、機関回転数NEの増加が禁止され、内燃機関1が停止される。すなわち、燃料噴射弁13に指令を出して燃料の噴射を停止させる(燃料噴射量Qfを零にする)とともにスロットルバルブ13に指令を出してスロットル開度TAを全閉に変更させる。なお、本ステップでは、機関回転数NEが零になるまでスロットル開度TAは全閉に保持される。本ステッ
プの処理が終了すると本ルーチンを一旦終了させる。
なお、本制御のステップS106にて、現在の燃料噴射量Qfを燃料増加量ΔQf増加させる際、内燃機関1に供給される総燃料噴射量(現在の燃料噴射量Qf+燃料増加量ΔQf)が許容燃料噴射量の範囲内となるように燃料増加量ΔQfに制限を設けても良い。ここでの許容燃料噴射量は、例えば内燃機関1から排出されるスモークが過度に増大しないように設定される燃料噴射量の上限値が採用される。
また、ステップS105においてエンジントルク増加量ΔTQeを算出するために採用される基準時間Δtbと、S108において採用される基準時間Δtbは本実施例では一致させているが、これに限定されないのは勿論である。例えば、エンジントルク増加量ΔTQeを算出する際、基準時間Δtbの代わりに該基準時間Δtbから所定のマージン分だけ減じた代替基準時間Δtbaを採用することもできる。これによれば、機関停止時期が遅くなることがドライバに知覚されることをより確実に抑制できる。そして、何らかの影響によって経過時間Δtが代替基準時間Δtbaを超えたとしても、基準時間Δtbを経過した場合には機関回転数NEの増加が禁止され、内燃機関1が停止されるのでドライバが違和感を感じるおそれがない。
また、ステップS109にて、内燃機関1を停止させる場合にスロットル開度TAを全閉に変更しているが、吸気管圧力Piを充分に小さな圧力まで減圧させることの可能な閉じ側の開度であれば必ずしも全閉に限定されなくても良く、適宜調節できるものである。
以上のように、上記制御によれば、回転数減衰期間において、機関回転数NEが共振回転領域まで低下する前に吸気管圧力Piが目標吸気管圧力Pit以下まで低下するように目標回転数NEtを決定し、内燃機関1を停止させる前に機関回転数NEを該目標回転数NEtまで増加させるので、クランクシャフト5の回転変動をより低減することができる。従って、回転数減衰期間における内燃機関1の振動が抑制されるので、車両の振動がドライバに知覚されてしまうことを抑制できる。
次に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例2について説明する。本実施例では、内燃機関1が搭載される車両がハイブリッド車である場合における実施の形態について説明する。ここで、図4は、本実施例に係るハイブリッドエンジンシステム(以下、「ハイブリッドシステム」という)20の概略構成を示す図である。ハイブリッドシステム20は、内燃機関1、電動モータ21、発電機(ジェネレータ)22、動力分割機構23、減速機24、インバータ25、バッテリ26、ECU19等を主要な構成要素として含む。尚、内燃機関1の概略構成は上述した実施例1と同様であるためその説明を省略する。本実施例においては電動モータ21が本発明における電動機に相当する。
図示のように、内燃機関1のクランクシャフト5と、電動モータ21の回転軸31と、ジェネレータ22の回転軸32とは、動力分割機構23を介して相互に連結されている。動力分割機構23は、周知の遊星歯車(図示省略)を利用して、内燃機関1の発生する動力(クランクシャフト5の回転力)を電動モータ21の回転軸31とジェネレータ22の回転軸32とに分割して伝達する。また、モータ30の回転軸31は、減速機24を介して車軸27に連結される。
すなわち、内燃機関1が発生させた動力(クランクシャフト5の回転力)は、車軸27を介して駆動輪28に回転力を付与する他、ジェネレータ22を駆動して電力を発生させる。ジェネレータ22において発電された電力は、電動モータ21に供給されるかバッテリ26に充電される。バッテリ26は、インバータ25を介して電動モータ21及びジェ
ネレータ22に接続されている。このインバータ25は、バッテリ26に充電されている直流電力を交流電力に変換して電動モータ21に供給し、ジェネレータ22によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ26に充電する。
電動モータ21は、バッテリ26或いはジェネレータ22から電力の供給を受けて駆動輪28に回転力を付与するように機能する場合と、逆に駆動輪28や内燃機関1から回転力を付与されることで発電を行いバッテリ26に充電用の電力を供給するように機能する場合とがある。
なお、電動モータ21の回転軸31とクランクシャフト5とは、適宜連結することや、切り離すことが可能である。すなわち、内燃機関1が機関燃焼を停止している場合でも、電動モータ21の発生する動力を利用してクランクシャフト5を回転させることができる。
本実施例におけるECU19は、ハイブリッドシステム20に係る制御を行うハイブリッドコントロールコンピュータ(以下、「HVCC」という)を備える。ECU19のHVCCはECCと同様に、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどからなる算術論理演算回路である。ECU19には、インバータ24を介して電動モータ21、ジェネレータ22等が電気配線によって接続されており、ECU19によってこれらが制御される。また、ハイブリッドシステム20には、車両の車速を検出する車速センサ29が併設され、バッテリ26にはSOCセンサ30が備えられている。車速センサ29およびSOCセンサ30はECU19に電気配線によって接続されており、車両の車速およびバッテリ充電状態(SOC)がECU19に入力される。
以上のように、ECU19は各種センサの検出信号を入力し、これら信号に基づいて、内燃機関1、電動モータ21、バッテリ26等の作動状態を把握し、これらの作動状態に基づいてハイブリッドシステム20の運転状態を最適化するための制御を実施する。これにより、ハイブリッドシステム20は、内燃機関1及び電動モータ21に動力を分担させつつ車両を駆動する。
ここで、本実施例におけるハイブリッドシステム20では、車両の停車時においてアイドリングストップ、つまり内燃機関1が自動停止される。また、車両が発進する際、或いは低速走行を行う際など、内燃機関1の熱効率が低くなる条件下においては、車両の駆動力を電動モータ21に負担させ、内燃機関1が自動停止される。また、車両の減速時においても内燃機関1に動力を発生させる必要がないため該内燃機関1が自動停止される場合がある。
以上のように、本実施例では、運転者がイグニションを自発的にOFFさせる時(手動機関停止要求時)の他、上記のように、ハイブリッドシステム20の運転条件に応じて内燃機関1に対し該内燃機関1を自動的に停止させる要求が出された時(以下、「自動機関停止要求時」という)に内燃機関1を停止させる。本実施例においては手動機関停止要求時および自動機関停止要求時が本発明における機関停止条件成立時に相当する。
次に、本実施例に係るハイブリッドシステム20に対して、機関停止条件成立時に内燃機関1を停止させる制御について説明する。本実施例においても、機関停止条件が成立した場合、内燃機関1を停止させる前に、機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させる。その際、電動モータ21のモータトルクTQmによって機関回転数NEを増加させるか、内燃機関1のエンジントルクTQeによって機関回転数NEを増加させるかをバッテリ充電状態(SOC)に応じて使い分けることとした。
図5は、本実施例における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンも、ECU19のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。本実施例においては本ルーチンを実行するECU19が本発明における回転数増加手段に相当する。尚、本ルーチンにおいて、図3に示した制御ルーチンと処理と同様な処理が行われる場合には、同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
本ルーチンが実行されるとまず、ステップS201において手動機関停止要求が出されているか否かが判定される。そして、ドライバによってイグニッションがOFFされている場合には手動機関停止要求が出されていると判断され、ステップS102に進む。一方、ドライバによってイグニッションがOFFされていない場合、イグニッションがONされている場合には手動機関停止要求が出されていないと判断され、ステップS202に進む。
ステップS202では、自動機関停止要求が出されているか否かが判定される。すなわち、ハイブリッドシステム20の運転条件に基づいて、上述したような内燃機関1を自動的に停止させる条件が成立しているかどうかによって判断される。ハイブリッドシステム20の運転条件は、クランクポジションセンサ17や、アクセルポジションセンサ(図示省略)、エアフローメータ(図示省略)等、内燃機関1の運転状態を検出する各種センサの出力値、また電動モータ21への供給電力Ep、バッテリ26の充電量等に基づいてECU19によって取得される。
そして、ハイブリッドシステム20の運転状態を最適に制御するために内燃機関1を自動的に停止させるべきと判断された場合には、自動機関停止要求が出されていると判定され、ステップS102に進む。一方、内燃機関1を自動的に停止させるべきではないと判断された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
そして、図3における制御ルーチンと同様のステップS102〜S104の処理を実施する。なお、ステップS102では、ステップS202の処理が終了してからの経過時間Δtの計測が開始される。
そして、ステップS203では、動力分割機構23に電動モータ21の回転軸31とクランクシャフト5とを連結した状態で電動モータ21のモータトルクTQmをクランクシャフト5に付加させた場合、第2基準時間Δtb2以内に機関回転数NEを回転数増加量ΔNEだけ増加させることができるように、モータトルクの増加量(以下、「モータトルク増加量」という)ΔTQmが算出される。
ここで、第2基準時間Δtb2は、ステップS201において手動機関停止要求が出されていると判定されている場合においては、機関の停止時期が遅くなることに起因する違和感をドライバに知覚されないように定められる手動機関停止要求時から実際に機関を停止させるまでに許容される時間である。また、ステップS202において自動機関停止要求が出されていると判定されている場合においては、ドライバが意図していない機関回転数NEの増加時間が長引くことに起因する違和感をドライバに知覚されないように定められる自動機関停止要求時から実際に機関を停止させるまでに許容される時間である。本ルーチンにおいては第2基準時間Δtb2が本発明における所定時間に相当する。
なお、本ステップにおいては、電動モータ21に対する供給電力Epが増加された場合の応答遅れを考慮して、第2基準時間Δtb2以内に機関回転数NEを回転数増加量ΔNEだけ増加できるようにモータトルク増加量ΔTQmを算出することとした。
そして、ステップS204では、現在のモータトルクTQmをモータトルク増加量ΔTQmだけ増加させるために必要な電動モータ21に対する供給電力の増加量(以下、「電力増加量」という)ΔEpが算出される。続くステップS205では、SOCセンサ30の出力値、すなわち現在のバッテリ充電状態(SOC)が読み込まれ、該SOCが良好であるか否かが判定される。すなわち、電動モータ21への供給電力Epを電力増加量ΔEpだけ増加させるための充分な電力がバッテリ26に充電されているかどうかが判断される。SOCが良好であると判定された場合にはステップS206に進む。
一方、本ステップでSOCが不良であると判定された場合には、図3における制御ルーチンと同様のステップS105〜S107の処理が実施される。そして、ステップS107の処理が終了するとステップS207に進む。
ステップS206では、動力分割機構23に電動モータ21の回転軸31とクランクシャフト5とを連結させ、電動モータ21への供給電力Epを電力増加量ΔEpだけ増加させる。これにより、現在のモータトルクTQmがモータトルク増加量ΔTQmだけ増加し、機関回転数NEが回転数増加量ΔNEだけ増加する。すなわち、機関回転数NEが目標回転数NEtまで増加する。
ステップS207では、クランクポジションセンサ17の出力値に基づいて機関回転数NEが検出されるとともに、経過時間Δtが読み込まれる。そして、機関回転数NEが目標回転数NEt以上であるか、または経過時間Δtが第2基準時間Δtb2を経過したか否かが判定される。肯定判定(NE≧NEt、又はΔt≧Δtb2)された場合にはステップS109に進み、否定判定(NE<NEt、及びΔt<Δtb2)された場合にはステップS207に戻る。
そして、機関回転数NEが目標回転数NEt以上まで増加し、または経過時間Δtが基準時間Δtbを経過した場合にはステップS109に進み、ステップS109の処理が終了すると、本ルーチンを一旦終了する。
なお、ステップS109において、ステップS201にて手動機関停止要求が出されていると判定された場合には、電動モータ21への供給電力Epが零に変更される。また、ステップS201にて手動機関停止要求が出されていないと判定された場合には、電動モータ21への供給電力Epが現在のハイブリッドシステム20の運転状態に適合するように調節される。
以上のように、本制御によれば、電動モータ21のモータトルクTQmによって機関回転数NEを増加させるか、内燃機関1のエンジントルクTQeによって機関回転数NEを増加させるかをバッテリ充電状態(SOC)に応じて好適に使い分け、機関回転数NEを目標回転数NEtまで確実に増加させることができる。
また、本制御では、機関回転数NEを増加させる際のクランクシャフト5に付加させる回転トルクの増加分を、モータトルクTQmおよびエンジントルクTQeの双方に分担させても良い。その場合、バッテリ充電状態(SOC)に応じてモータトルク増加量ΔTQmおよびエンジントルク増加量ΔTQeを決定すると好適である。
なお、本実施例においては内燃機関1がハイブリッド車に搭載される場合を例に説明したが、例えばエコラン車に搭載した場合に本実施例に係る制御を適用しても良い。例えばエコラン車の一時停車時に自動的にアイドリングストップさせる際、本制御を適用すると好適である。これによれば、回転数減衰期間においてクランクシャフト5の回転変動が増大してしまうことを好適に抑制できる。従って、内燃機関1の振動が車両に伝幡すること
を好適に抑制できる。
次に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例3について説明する。本実施例におけるハイブリッドシステム20は上述した実施例2と同様であるためその説明を省略する。ここで、機関停止条件の成立後、機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させるために燃料噴射量Qfを増加させる場合、内燃機関1の燃焼騒音が増大する場合がある。
そこで、本実施例においては、自動機関停止要求時における車速SPに着目した。自動機関停止要求時における車速SPがある程度高い場合には、ロードノイズや車速風による風切り音が支配的となり、燃焼騒音がドライバに知覚されにくくなる。そこで、本実施例に係る制御では、燃料噴射量Qfを増加させるか、あるいは電動モータ21への供給電力Epを増加させるかを車速SPに応じて選択することによって、ドライバが知覚し得る燃焼騒音が増大することを抑制することとした。
より具体的には、自動機関停止要求時の車速SPが基準速度SPb以上である場合は燃料噴射量Qfを増加することによって(エンジントルクTQeを増加することによって)機関回転数NEを増加させ、車速SPが基準速度SPbよりも低い場合はモータトルクTQmを増加することによって(電動モータ21への供給電力Epを増加することによって)機関回転数NEを増加させる。
ここで、自動機関停止要求時の車速SPは車速センサ29の出力値に基づいて検出される。本実施例においては車速センサ29が本発明における車速検出手段に相当する。また、基準速度SPbは、機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させるべく燃料噴射量Qfを増加させた場合であっても、燃焼騒音がドライバに殆ど知覚されないほどロードノイズや車速風による風切り音が支配的となるときの車速の下限値である。本実施例においては基準速度SPbが本発明における所定速度に相当する。
ここで、図6は、本実施例における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンも、ECU19のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。尚、本ルーチンにおいて、図3および図5に示した制御ルーチンと処理と同様な処理が行われる場合には、同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
本ルーチンが実行されるとまず、図5の制御ルーチンで説明したステップS201の処理が実施される。そして、手動機関停止要求が出されていると判定された場合にはステップS102に進み、手動機関停止要求が出されていないと判定された場合にはステップS202に進む。ステップS202において、自動機関停止要求が出されていると判定された場合にはステップS301に進み、自動機関停止要求が出されていないと判定された場合には本ルーチンを一旦終了する。
ステップS301では、車速センサ29の出力値が読み込まれ、自動機関停止要求時の車速SPが検出される。本ステップの処理が終了すると図3の制御ルーチンで説明したステップS102〜S104の処理を実施する。ステップS104の処理が終了するとステップS302に進む。
ステップS302では、自動機関停止要求時の車速SPが基準速度SPb以上であるか否か判定される。本ステップにおいて肯定判定された場合(SP≧SPb)にはステップS105、S106、S107の処理が実施される。すなわち、エンジントルク増加量ΔTQeおよび燃料増加量ΔQfが算出され、現在の燃料噴射量Qfを燃料増加量ΔQfだ
け増加させる。そして、ステップS107の処理が終了するとステップS207に進む。
また、ステップS302において否定判定された場合(SP<SPb)、あるいは上記ステップS201で手動機関停止要求が出されていると判定された場合にはステップS203、S204、S206の処理が実施される。すなわち、モータトルク増加量TQmおよび電力増加量ΔEpが算出され、電動モータ21への供給電力Epを電力増加量ΔEpだけ増加させる。そして、ステップS206の処理が終了するとステップS207、S109の処理を実施する。そして、ステップS109の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
本制御によれば、機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させる際に、燃料噴射量Qfを増加させるか、電動モータ21への供給電力Epを増加させるかを、自動機関停止要求時の車速SPに応じて選択することができる。これにより、内燃機関1を停止させる際において、ドライバに知覚される燃焼騒音が増大することを抑制できる。
次に、上記制御の変形例(以下、「変形制御」という)について説明する。以下に説明する変形制御では、上述した基準速度SPbを、燃料増加量ΔQfに応じて決定することとした。燃料増加量ΔQfがより多いほど燃焼騒音はより大きくなると考えられるため、本変形制御では、燃料増加量ΔQfが多いほど基準速度SPbがより高い(速い)速度として決定される。
ここで、図7は、本実施例における第2の機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンも、ECU19のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。尚、本ルーチンにおいて、図6に示した制御ルーチンと処理と同様な処理が行われる場合には、同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
本制御ルーチンにおけるステップS201〜S104までの処理は図6に示した制御ルーチンの処理内容と同様である。ステップS104の処理が終了するとステップS105、S106の処理を実施する。ステップS106の処理が終了するとステップS401に進む。
ステップS401では、ステップS106において算出された燃料増加量ΔQfに基づいて基準速度SPbが決定される。すなわち、燃料増加量ΔQfが多いほど基準速度SPbがより高い(速い)速度として決定される。そして、本ステップの処理が終了するとステップS402に進む。
ステップS402では、自動機関停止要求時の車速SPが基準速度SPb以上であるか否か判定される。肯定判定された場合(SP≧SPb)にはステップS107に進み、現在の燃料噴射量Qfを燃料増加量ΔQfだけ増加させる。そして、ステップS107の処理が終了するとステップS207、S109の処理の実施した後、本ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS402において否定判定された場合(SP<SPb)、あるいは上記ステップS201で手動機関停止要求が出されていると判定された場合にはステップS203、S204、S206の処理が実施される。すなわち、モータトルク増加量TQmおよび電力増加量ΔEpが算出され、電動モータ21への供給電力Epを電力増加量ΔEpだけ増加させる。そして、ステップS206の処理が終了するとステップS207、S109の処理を実施した後、本ルーチンを一旦終了する。
以上のように、本変形制御によれば、燃料増加量ΔQfに応じて基準速度SPbをより適切に決定することができる。これにより、機関回転数NEを目標回転数NEtまで増加させる際に、燃料噴射量Qfを増加させるか、あるいは電動モータ21への供給電力Epを増加させるかを、より的確に判断して選択することが可能となる。
以上、説明した実施例1〜3の実施の形態は本発明を説明するための一例であって、可能な限り組み合わせて使用することができるのは勿論であり、また本発明の本旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得る。
実施例1に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 実施例1における回転数増加量ΔNE、停止条件成立時圧力Pib、停止条件成立時回転数NEbの関係を示す図である。 実施例1における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例2に係るハイブリッドエンジンシステムの概略構成を示す図である。 実施例2における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例3における機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例3における第2の機関停止時制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・燃焼室
5・・・クランクシャフト
7・・・ピストン
13・・燃料噴射弁
15・・スロットルバルブ
16・・圧力センサ
17・・クランクポジションセンサ
19・・ECU
20・・ハイブリッドエンジンシステム
21・・電動モータ
22・・発電機(ジェネレータ)
23・・動力分割機構
26・・バッテリ
29・・車速センサ
30・・SOCセンサ

Claims (11)

  1. 内燃機関に対する機関停止条件が成立して該内燃機関を停止させる場合に、該内燃機関の吸気系を減圧させた状態で該内燃機関の出力軸の回転を停止させる内燃機関の制御装置において、
    前記機関停止条件の成立後に機関回転数を機関停止条件成立時よりも増加させる回転数増加手段を、備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記回転数増加手段による前記機関回転数の目標増加量は、前記内燃機関の振動に車両が共振する共振回転領域まで前記機関回転数が低下する前に、前記吸気系の圧力が所定圧力以下まで低下するように決定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記機関停止条件成立時における前記吸気系の圧力がより高い場合において、前記回転数増加手段による前記機関回転数の目標増加量は、該機関停止条件成立時における該吸気系の圧力がより低い場合における該目標増加量以上になるように決定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記機関停止条件成立時における前記吸気系の圧力が高いほど前記目標増加量が大きくなるように決定されることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記機関停止条件成立時における前記機関回転数がより低い場合において、前記回転数増加手段による前記機関回転数の目標増加量は、該機関停止条件成立時における該機関回転数がより高い場合における該目標増加量以上になるように決定されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記機関停止条件成立時における前記機関回転数が低いほど、前記目標増加量が大きくなるように決定されることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記回転数増加手段は、前記機関停止条件成立時から所定時間以内に前記機関回転数を前記目標増加量だけ増加させることを特徴とする請求項2から6の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記機関停止条件成立時からの経過時間を計測する計測手段を更に備え、
    前記計測手段が計測した前記経過時間が所定時間を経過した場合に前記回転数増加手段による前記機関回転数の増加が禁止されることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記回転数増加手段は、前記内燃機関の燃料噴射量を増加させることによって前記機関回転数を増加させることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記内燃機関の出力軸に回転トルクを付加して該出力軸を回転駆動させる電動機を更に備え、
    前記回転数増加手段は、前記電動機が付加する回転トルクを増加させることによって前記機関回転数を増加させることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  11. 前記内燃機関が搭載される車両は該内燃機関と前記電動機との少なくとも一方を駆動源として駆動するハイブリッド車であると共に、前記機関停止条件成立時とは該ハイブリッ
    ド車の走行中に前記内燃機関が自動で停止される自動機関停止要求時であって、
    前記自動機関停止要求時における車速を検出する車速検出手段を更に備え、
    前記回転数増加手段は、前記車速検出手段により検出された車速が所定速度以上である場合は前記内燃機関の燃料噴射量を増加させることによって前記機関回転数を増加させ、前記車速が前記所定速度より低い場合は前記電動機が付加する回転トルクを増加させることによって前記機関回転数を増加させることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の制御装置。
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