JP2009074212A - 混繊捲縮糸およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
互いに異なる顕在捲縮率を示す捲縮糸を2種以上、更に詳しくは、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて加工安定的に交絡処理し、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットを作り出すことが可能な混繊捲縮糸およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸からなる混繊捲縮糸であって、交絡数が30〜45個/m、混繊度が10〜50%であることを特徴とする混繊捲縮糸。
【選択図】なし

Description

本発明はタフテッドカーペットなどに使用する混繊捲縮糸およびその製造方法に関するものである。更に詳しくは、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて加工安定的に交絡処理することを特徴とし、コントラストがはっきりしており柄流れがない均一で良好な多色柄カーペットを作り出すことが可能な混繊捲縮糸およびその製造方法に関するものである。
多色柄カーペットの杢調柄は、飽きのこない落ち着いた雰囲気を作り出すことができるため、この種のカーペットは、オフィス、会議室、ホテルおよび病院など種々の場所で使用されており、特にタイルカーペット用途として汎用されている。
この多色柄カーペットの製造方法については、従来から種々提案されており、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン等の異色性を示す捲縮糸を合撚することにより多色柄を付与する方法、また撚糸の代わりに異色性を示す捲縮糸を引き揃えて高圧流体処理することでフィラメント間に交絡を付与することによって多色柄を付与する方法が知られている。特にタイルカーペット分野においては、その低コスト性から高圧流体処理による交絡付与が主流となっている。また、混繊捲縮糸を構成するポリマー種の選定においては、反発弾性の強さ、耐久性の強さ、染色性の良さの点から、2種以上のポリアミド種同士の混繊捲縮糸が好ましいとされてきたが、ポリアミドのポリマー単価が比較的高いことから、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸から構成される混繊捲縮糸が最近注目されている。
混繊捲縮糸においては、交絡によって多色柄を得る性質上、交絡が多色柄の決定に重要な役割を果たしている。つまり混繊による異色性を示す捲縮糸の単繊維間の色のミックス効果と、交絡点の前後で異色性を示す捲縮糸が反転し見える糸が異なってくる色の反転効果から多様な多色柄が得られる。従って糸条における交絡の均一性が重要であり、交絡の均一性が不十分な場合には、カーペットの多色柄が不均一で美観を損ねてしまうという問題があり、糸条の交絡が不均一を通り越した全く交絡の存在しない部分、いわゆる交絡抜け部分においては、色彩の変化が見られない柄流れとなる。また、交絡抜けを防止するために交絡処理の流体圧力を高くしすぎると交絡数が多くなり過ぎてコントラストが密になり、糸条が過度に収束して嵩高性が低下するという問題があった。
このような問題点を解決するため過去に種々の提案がなされている。
特許文献1では、第一の交絡ノズルで2種以上の互いに異色性を示す捲縮糸に交絡を付与して合糸混繊を行い、引き続いて交絡検出手段(交絡を検出する手段として光学的手段を用いることが好ましい。)によって、合糸混繊された異色混繊捲縮糸の交絡抜けを検出し、第二の交絡ノズルで前記検出された交絡抜け部分のみに再度交絡を付与することを特徴とする異色混繊捲縮糸を製造する方法が開示されている。特許文献1に記載の技術では、第二の交絡ノズルは交絡抜け部分に対してのみ流体を噴射し交絡を付与するために、均一な交絡点を形成することが可能である。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ポリアミド同士の混繊交絡しか実施しておらず、ポリアミド捲縮糸とポリエステル捲縮糸やポリオレフィン捲縮糸等のポリマー固有の特性が異なる捲縮糸の混繊交絡については何ら開示しておらず、また単に交絡抜け部分に再度交絡処理を施しただけでは、交絡処理域での糸弛み、糸切れ等が発生して加工安定性が悪く、柄の均一性やコントラスト(杢感)の評価について満足できるものは得られなかった。
また、特許文献2には染色性が異なる3種類の捲縮糸の中から伸長率差が5〜15%である任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚糸してなる数種類の2杢糸の中から選択された、任意の2種類の2杢糸を交互にタフトすることにより3杢調の柄とする技術が開示されている。特許文献2に記載の技術では、2杢糸から3杢調の柄にするための技術であり、構成する染色性の異なる捲縮糸それぞれの繊度を大きくすることで、その占有面積を大きくしメリハリのある柄にするための技術であり、交互にタフトするという構成上カーペットがストライプ状に見えやすいという問題点を有していた。
特許文献3では染色性の異なる複数種の捲縮糸と少なくとも1種の原着合成繊維マルチフィラメントからなる捲縮糸であり、前記染色性の異なる合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記原着合成繊維マルチフィラメントの各単糸とが交絡している交絡部と、原着合成繊維が群をなしている交絡が少ない非交絡部を、混繊捲縮糸の長さ方向に交互に形成するとともに、交絡度が30〜50個/m、非交絡部における原着合成繊維の混繊度が10〜60%の範囲にあることを特徴とする杢調多色染色性捲縮糸が開示されている。特許文献3に記載の技術では、混繊捲縮糸の混繊交絡形態を上記の範囲とすることでコントラストが強い混繊捲縮糸とするものである。しかしながら、該技術は同一ポリマー素材、特にポリアミド同士についてしか実施しておらず、また柄流れは不十分なものであった。
特許文献4にはポリエステル染色糸とポリアミド捲縮糸からなる混繊糸であって、コントラストを調整するために構成繊維におけるポリアミド繊維の比率およびその単糸数の比率や交絡数を特定の範囲にした混繊捲縮糸が開示されている。特許文献4に記載の技術では、ポリアミド捲縮糸とポリエステル染糸では捲縮率や伸度が異なるため、ポリエステル染糸のオーバーフィード率を0〜10%とすることが開示されており、実施例においてはポリエステル染糸を直接交絡ノズルに給糸し、オーバーフィード率を−0.45%のポリアミド捲縮糸と混繊交絡する方法が開示されている。しかし、このような方法では混繊状態や交絡が安定せずオーバーフィードの高い糸条がループを形成するため、後工程での加工性が非常に悪化する。また、ループを回避するために交絡数を過度に増やし、撚糸する必要がありカーペットのカバーリング性などに問題があった。
特許文献5は2種以上の互いに異色性を示す捲縮糸からなる混繊捲縮糸において、一方の捲縮糸の交絡数が8個/m以下で、他方の捲縮糸の交絡数が13個/m以上である混繊捲縮糸およびその製造方法が開示されており、混繊交絡するそれぞれの捲縮糸の交絡数を特定の範囲とすることで混繊捲縮糸のコントラストをコントロールする技術が開示されている。しかしながら、特許文献5に記載の技術においてもポリアミド捲縮糸同士の混繊交絡についてのみ言及されており、顕在捲縮と潜在捲縮の差が大きいポリエステル捲縮糸やポリオレフィン捲縮糸とポリアミド捲縮糸を混繊交絡した場合には、柄流れやコントラストが不十分となるものであった。
以上のように柄流れがなく均一で良好な多色柄を作り出すことが可能な異色混繊捲縮糸を得るための試みはなされてきたが、コントラストがはっきりしたポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸からなる混繊捲縮糸については、十分なものは得られていなかった。
特開2001−226843号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開平11−113722号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開平7−70853号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開昭62−206041号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開平2−300344号公報(特許請求の範囲、実施例)
本発明は上述した従来技術における問題の解決を課題として検討した結果、達成されたものである。
すなわち、本発明の目的はタフテッドカーペットなどに使用する混繊捲縮糸およびその製造方法であって、互いに異なる顕在捲縮率を示す捲縮糸を2種以上、更に詳しくは、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて加工安定的に交絡処理することを特徴とし、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットを作り出すことが可能な混繊捲縮糸およびその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために本発明の混繊捲縮糸は次の構成を有する。
ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸からなる混繊捲縮糸であって、交絡数が30〜45個/m、混繊度が10〜50%であることを特徴とする混繊捲縮糸である。
また、本発明の混繊捲縮糸の製造方法は主として次の構成を有する。すなわち、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて交絡付与する混繊捲縮糸の製造方法において、混繊交絡の前に1.4〜2.5mN/dtexでストレッチしたポリアミド捲縮糸ならびに0.7〜1.0mN/dtexでストレッチしたポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて、次の(1)〜(3)の条件下で交絡付与することを特徴とする混繊捲縮糸の製造方法である。
(1)交絡ノズルへの供給糸条のオーバーフィード率が1.0〜8.0%
(2)走行糸条速度が600〜1500m/min
(3)交絡ノズルの空気圧力が0.6〜1.0MPa
さらに、混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸の交絡数が0〜10個/mであることが好ましい。
また、混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸の潜在捲縮率の差が10%以下であることが好ましい。
本発明によれば、糸条の交絡ノズル流体処理域での糸弛み、糸切れ発生等の現象を効果的に抑制し、加工安定的に交絡処理することができ、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットを作り出すことが可能なポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸の混繊捲縮糸を提供することができる。
本発明における混繊捲縮糸とは、互いにポリマー特性の異なる捲縮糸を2種以上、更に詳しくは、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて加工安定的に交絡処理することにより、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットが得られる混繊捲縮糸である。
本発明における混繊捲縮糸を構成するポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸とは、顔料または染料によってあらかじめ着色された捲縮糸、もしくは染色性を有する捲縮糸である。
本発明の混繊捲縮糸は、それを構成する捲縮糸があらかじめ顔料または染料で着色されている場合には染色せずとも異色性を示し、それを構成する捲縮糸が潜在的に染色性を有する場合には染色することで最終的に異色性を示すことになる。
顔料は有機物、無機物のどちらでも差し支えないが一般的にはカーボンブラック、ベンガラ、フタロシアニン系等、従来公知の顔料が用いられる。
染色性を有する捲縮糸としては、例えばポリアミド繊維を例に取るならば通常のポリアミド、酸性染料と結合するアミノ末端基(−NH2)量を増加させたポリアミド、塩基性染料と結合するスルホ末端基(−SO3)を導入したポリアミド等があげられる。
本発明のポリアミドは、従来からカ−ペット用捲縮糸として好適な素材であるポリカプラミド、ポリヘキサメチレンアジパミド等が挙げられる。製糸性改善や最終製品の品質改善のために、共重合成分を含むコポリマーであってもよい。好ましい共重合ポリマーの例としては、カプロラクタム:99〜80重量部とヘキサメチレンアジパミド、トリメチレンアジパミド、ヘキサメチレンセバカミド等を1〜20重量部共重合したポリアミドである。その他のアミド結合を有するポリマーやその共重合体、ブレンドを使用しても差し支えない。ポリエステルは、分子鎖の全繰返し単位の90モルパーセント以上、好ましくは95パーセント以上がエチレンテレフタレート単位からなるポリエステルであり、使用するポリエステルは本発明の構成要件および目的を損なわない範囲において、エチレングリコールおよびテレフタル酸以外の第三成分を含むことができる。また、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、その他のエステル結合を有するポリマーやその共重合体、ブレンドを使用しても差し支えない。ポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンからなるものや共重合体、ブレンドであれば特に制限はないが、捲縮加工糸の製造工程及びカーペット製造工程におけるコストダウンや機能性付与のための第三成分添加の容易性から、ポリプロピレン、より好ましくは着色剤を含有させたポリプロピレンからなるものが特に好ましい。
また、ポリアミド、ポリエステルおよびポリオレフィンのポリマー中には、必要に応じて、酸化チタンなどの艶消し剤、耐候剤、酸化防止剤、抗菌剤、殺菌剤、吸湿剤、防臭剤、消臭剤、芳香剤、蓄光物質、蛍光物質などを混入させても良い。
本発明の捲縮糸は、通常の過熱流体加工処理により付与すればよく、例えば、ジェットノズルタイプ、ジェットスタッファタイプ、さらにはギヤ方式などの各種捲縮付与方法が採用されうるが、高い捲縮付与とその顕在化を達成するためには、ジェットノズル方式が好ましい。さらには、捲縮を固定する目的から冷却装置、さらにはロータリーフィルタを組み合わせても良い。
本発明において、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットを得るためには、ポリアミド捲縮糸の各単糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸の各単糸が交絡している交絡部と交絡していない非交絡部が、混繊捲縮糸の長さ方向に交互に存在し、1m当たりの交絡数の平均値(X)が30〜45個であることが必要であり、より好ましくは35〜40個である。混繊捲縮糸の1m当たりの交絡数の平均値(X)が30個より小さいと、柄が粗くなり柄流れの発生する恐れがあり、45個より大きい場合は柄が細かくなりすぎてコントラストが悪くなる。また、カバーリング性が悪くなり、特にタイルカーペットの張り合わせ面に隙間ができる目地隙の問題が発生する恐れがある。さらに、交絡のCV値が6.0以下および70mm以上の交絡抜数が10個以下であることが好ましい。
なお、本発明において交絡測定は、LAWSON−HEMPHILL,Inc.製のEIB−E(Electronic Inspection Board for Entanglement:電子的糸検査ボード装置)を使用し、糸条の直径を連続して100m観測するものである。具体的には以下の方法で測定される。1m当たりの交絡数の平均値(X)の測定は、糸条に1/10[mN/dtex]の張力を与えた状態で、糸条の直径を5mm間隔で長手方向に連続して100m測定する。こうして得られた20001点の糸条直径の平均値から、まず平均直径Y[mm]を求める。次に平均直径Yを求めるのに用いた100mの糸条に対して改めて1/10[mN/dtex]の張力を与えた状態で、糸条の直径を連続して測定し、直径が0.7Y[mm]以下の節部分を交絡点とする。ここで節とはフィラメント単繊維同士が絡み合い収束し、その前後よりも直径が小さい部分である。つまり、1m当たりの交絡数の平均値は先述した100点の1m当たりの交絡数の平均値X[個/m]として求められる。また、交絡のCV値は、100mの糸条を1m毎に分けて考えて、先述の方法で決定した交絡点の数をそれぞれ求める。つまり1mあたりの交絡数が100点得られる。この100点の1mあたりの交絡数の標準偏差をσ[個/m]、100点の1mあたりの交絡数の平均値をX[個/m]とした場合、CV=100σ/Xとして得られる数値CVをCV値[%]とする。これは測定値のばらつきの程度を示す値である。更に、70mm以上の交絡抜数は、100mの測定長において、ある交絡点から次の交絡点までの距離が70mm以上に及ぶ部分の個数[個/100m]として求められる。
前記非交絡部におけるポリアミド捲縮糸の混繊度(Z)が10〜50%の範囲にあることが重要であり、より好ましくは15〜45%である。混繊度が10%より小さい場合は、糸条の分離が発生しループを形成しやすく加工性やタフト性が悪化する恐れがある。50%より大きい場合は、混繊が進みすぎて目的のコントラストがはっきりした杢調柄を達成できない。
なお、本発明において混繊度とは、混繊捲縮糸の非交絡部の任意の位置を断面方向に切断し、染色されたポリアミド捲縮糸の全単糸数(N)のうち群(ブロック)を形成しているポリアミド捲縮糸の単糸の数(N)(n=10の平均値)をカウントして、(N−N)/Nで示した値として求められる。
カーペットのバルキー性や風合いを上げるため、通常、潜在捲縮率は15〜35%が好ましいとされている。ポリアミドの場合、潜在捲縮率をこの範囲とすべく捲縮加工すると、顕在捲縮率は10〜25%となる。しかし、一方で、ポリエステルやポリオレフィンの場合、潜在捲縮率は15〜35%となるように捲縮加工が可能であるが、そのポリマー特性から、顕在捲縮率は1〜7%とポリアミド対比で低レベルのものしか得られない。本発明の最大の特徴は、特に顕在捲縮率のレベルが異なり、その後の捲縮変化の大きいものを混繊交絡する製造方法にある。
本発明における顕在捲縮率とは沸騰水処理前の捲縮伸長率を示し、次の通り求められる値である。まず、かせ状態にした糸条を、室温20℃、湿度65%の室内において15時間以上放縮させる。この試料糸に0.0176mN/dtexの初荷重をかけ30秒経過した後に試料長50cm(L1)にマーキングする。次いで同試料に0.882mN/dtexの定荷重をかけて30秒経過後に伸びた試料長(L2)を測定する。下記式により顕在捲縮率G[%]を求める。
G={(L2−L1)/L1}×100
そして、顕在捲縮率は、ポリマー固有の特性に大きく依存するものであり、本発明における他素材からなる混繊捲縮糸の製造方法において重要なパラメーターとなる。
また、潜在捲縮率とは沸騰水処理後の捲縮伸長率を示し、次の通り求められる値である。まず、かせ状態にした糸条を、室温20℃、湿度65%の室内において3時間放縮させる。次いで沸騰水中に20分間浸して沸騰水処理を施す。次に沸騰水処理したかせ状態の糸条を12時間前述の室内で放置乾燥させる。この試料糸に0.0176mN/dtexの初荷重をかけ30秒経過した後に試料長50cm(L’1)にマーキングする。次いで同試料に0.882mN/dtexの定荷重をかけて30秒経過後に伸びた試料長(L’2)を測定する。下記式により潜在捲縮率g[%]を求める。
G’={(L’2−L’1)/L’1}×100
そして、潜在捲縮率は、カーペットの染色やバッキング時の熱処理の際に発現する捲縮特性の指標となる。
次に、本発明の混繊捲縮糸の製造方法は、交絡ノズルへ供給されるポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸は、交絡ノズルに供給される時点で2種以上の互いにポリマー特性の異なる捲縮糸が引き揃えてあれば良く、それ以前の履歴は何等限定されない。例えば、個別に紡糸・延伸・捲縮付与され一度巻き取った糸条を解舒して引き揃えた後に交絡ノズルへ供給する方法や、個別に紡糸・延伸された糸条を一度巻き取り、それらを解舒して捲縮付与を行った後に引き揃えて交絡ノズルへ供給しても良い。また、2種以上の互いにポリマー特性の異なる捲縮糸を並列して同時に紡糸・延伸・捲縮付与を行った後に一旦巻き取ることなしに、続いてポリマー特性の異なる捲縮糸を引き揃えて交絡ノズルに供給しても良い。
ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて交絡ノズルへ供給し、糸条の交絡ノズル流体処理域での糸弛み、糸切れ発生等の現象を効果的に抑制し、加工安定的に交絡処理するためには、まず顕在捲縮率の高いポリアミド捲縮糸ならびに顕在捲縮率の低いポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えるにあたり、顕在捲縮率の高いポリアミド捲縮糸を1.4〜2.5mN/dtexでストレッチして引き揃えることが好ましく、より好ましくは1.6〜2.0mN/dtexである。ストレッチ張力が1.4mN/dtexより低いと顕在捲縮率の差が大きいまま混繊交絡されるため交絡時に顕在捲縮率の低いポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸がループを形成しやすくなり混繊捲縮糸の加工性やタフト性が悪化する。また、染色やバッキングといった後工程での熱処理時にポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸の捲縮発現が大きいためコントラストが悪くなる。2.5mN/dtexより大きい場合には、ストレッチが強過ぎるために交絡が抜けてしまい、柄が粗くなる。また、顕在捲縮率の低いポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸を0.7〜1.0mN/dtexでストレッチして引き揃えることが好ましく、より好ましくは0.9〜1.0mN/dtexである。ストレッチ張力が0.7mN/dtexより低いと顕在捲縮率の差が大きいまま混繊交絡されるため交絡時に顕在捲縮率の低いポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸がループを形成しやすくなり混繊捲縮糸の加工性やタフト性が悪化する。また、染色やバッキングといった後工程での熱処理時にポリエステル捲縮糸またはポリオレフィン捲縮糸の捲縮発現が大きいためコントラストが悪くなる。1.0mN/dtexより大きい場合には、ストレッチが強過ぎるために交絡が抜けてしまい、柄が粗くなる。
交絡時のオーバーフィード率は1.0〜8.0%、好ましくは2.0〜5.0%とする。交絡時のオーバーフィード率が8.0%を超えると走行糸条が不安定となり、糸弛みや糸切れ等の問題が発生する。また、1.0%未満であると単糸が開繊しにくくなり安定した交絡が付与できなくなる。また、走行糸条速度は600〜1500m/min、好ましくは700〜900m/minである。交絡時の走行糸条の速度が1500m/minを超えると、単糸の開繊が起こり難くなり、均一な交絡がかかりにくくなる。また、600m/min未満であると交絡数が多くなり十分なコントラストが得られず、生産効率も悪いので好ましくない。その際、交絡ノズルに供給する互いにポリマー特性の異なる個別張力変動を少なくするためには、事前にガイドやコンペンセーター等で張力調節することが好ましい。また、空気圧力は0.6〜1.0MPa、好ましくは0.7〜0.85MPaである。交絡時の空気圧力が0.6MPa未満であると均一な高い交絡が付与できなくなり、1.0MPaを超えると毛羽等の問題が発生し、加工安定性が不十分となる。
なお、本発明において交絡ノズルへの供給糸条のオーバーフィード率とは、交絡ノズル糸条供給前ローラー回転速度をR1[m/min]、交絡ノズル後の糸条引き取りローラー回転速度をR2[m/min]とすると、オーバーフィード率(OF)[%]は、下記式により求められる。
OF={(R1−R2)/R1}×100
本発明の混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸を製造する場合、その工程通過性や捲縮特性をコントロールする目的のためには、捲縮ノズルに導入する糸条に予め交絡を付与しておいてもよいが、本発明の目的とするコントラストがはっきりした均一な交絡特性の混繊捲縮糸を得るためには、捲縮加工後の交絡数が0〜10個であることが好ましい。
また、混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸の潜在捲縮率の差が大きすぎると、潜在捲縮率の低い捲縮糸が潜在捲縮率の高い捲縮糸を覆う構造となるため、染色やカーペット製造時の熱処理により糸の表面には潜在捲縮率の低い捲縮糸の色がリッチに出現し、柄が単調になったり、パイル糸条方向に一つの色が目立った縦筋の問題が発生するので、各々の捲縮糸の潜在捲縮率の差を10%以下とすることが好ましく、8%以下がより好ましい。
以上のように、本発明の互いに異なる顕在捲縮率を示す捲縮糸を2種以上、更に詳しくは、ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて加工安定的に交絡処理することを特徴とした混繊捲縮糸の製造方法によって、柄流れがなく均一でコントラストがはっきりした多色柄カーペットを作り出すことが可能となる。
本発明においては、カーペット用途に用いられる混繊捲縮糸の断面としては田型中空糸、三角断面糸、Y型断面糸、Y型中空糸などが使用されるが、タイルカーペットとしては特に汚れが目立ちにくく落ちやすい等の点から田型中空糸が好ましく使用され、混繊捲縮糸を構成する全単繊維のうち、25〜100%の単繊維が田型中空糸であることが好ましい。
また、本発明においては繊度・単繊維繊度をなんら制限するものではないが、実用上、混繊捲縮糸の繊度は2000〜5000dtex、また単繊維繊度は10〜30dtexの範囲にすることにより、生産効率およびカーペット加工後の風合い等に優れた混繊捲縮糸を得ることが出来、好ましい。
以下、本発明について実施例を用いて詳細に説明する。
本発明はこれらの実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例中の各測定値の測定方法は以下の通りである。
(1)総繊度
JIS L 1013(1999) 8.3.1正量繊度 b)B法に従って、初荷重として0.882mN/dtex、公定水分率をポリアミドは4.5%、ポリエステルは0.4%、ポリプロピレンは0%を用いて、JIS L 0105 3.1(1)絶乾混用率から算出する場合を使用して測定した。
(2)顕在捲縮率
かせ状態にした糸条を、室温20℃、湿度65%の室内において15時間以上放縮させる。この試料糸に0.0176mN/dtexの初荷重をかけ30秒経過した後に試料長50cm(L1)にマーキングした。次いで同試料に0.882mN/dtexの定荷重をかけて30秒経過後に伸びた試料長(L2)を測定した。下記式により顕在捲縮率G[%]を求めた。
G={(L2−L1)/L1}×100
(3)潜在捲縮率
かせ状態にした糸条を、室温20℃、湿度65%の室内において3時間放縮させた。次いで沸騰水中に20分間浸して沸騰水処理を施した。次に沸騰水処理したかせ状態の糸条を12時間前述の室内で放置乾燥させた。この試料糸に0.0176mN/dtexの初荷重をかけ30秒経過した後に試料長50cm(L’1)にマーキングした。次いで同試料に0.882mN/dtexの定荷重をかけて30秒経過後に伸びた試料長(L’2)を測定する。下記式により潜在捲縮率g[%]を求めた。
G’={(L’2−L’1)/L’1}×100
(4)混繊前の捲縮糸の交絡数
捲縮糸を交絡が抜けないように解舒して1m当たりの交絡数を目視で測定する。測定は10回の平均値で算出する。
(5)オーバーフィード率(OF)[%]
交絡ノズル糸条供給前ローラー回転速度をR1[m/min]、交絡ノズル後の糸条引き取りローラー回転速度をR2[m/min]として、下記式により求めた。
OF={(R1−R2)/R1}×100
(6)加工安定性
混繊捲縮糸の製造工程において、5時間加工した時の糸切れ回数を測定した。
(7)混繊度
混繊捲縮糸の非交絡部の任意の位置を断面方向に切断し、染色されたポリアミド捲縮糸の全単糸数(N)のうち群(ブロック)を形成しているポリアミド捲縮糸の単糸の数(N)(n=10の平均値)をカウントして、(N−N)/Nで示した値として求めた。
(8)混繊捲縮糸の交絡特性
LAWSON−HEMPHILL,Inc.製のEIB−E(Electronic Inspection Board for Entanglement:電子的糸検査ボード装置)を使用し、下記方法によりCV値、交絡数および交絡抜数を測定した。
A.1m当たりの交絡数のCV値
100mの糸条を1m毎に分けて考えて、後述の方法で決定した交絡点の数をそれぞれ求める。つまり1mあたりの交絡数が100点得られる。この100点の1mあたりの交絡数の標準偏差をσ[個/m]、100点の1mあたりの交絡数の平均値をX[個/m]とした場合、CV=100σ/Xとして得られる数値CVをCV値[%]とした。これは測定値のばらつきの程度を示す値である。
交絡点測定方法は、糸条に1/10[mN/dtex]の張力を与えた状態で、糸条の直径を5mm間隔で長手方向に連続して100m測定する。こうして得られた20001点の糸条直径の平均値から、まず平均直径Y[mm]を求める。次に平均直径Yを求めるのに用いた100mの糸条に対して改めて1/10[mN/dtex]の張力を与えた状態で、糸条の直径を連続して測定し、直径が0.7Y[mm]以下の節部分を交絡点とする。ここで節とはフィラメント単繊維同士が絡み合い収束し、その前後よりも直径が小さい部分である。
B.1m当たりの交絡数の平均値
先述した100点の1mあたりの交絡数の平均値X[個/m]として求めた。
C.70mm以上の交絡抜数
100mの測定長において、ある交絡点から次の交絡点までの距離が70mm以上に及ぶ部分の個数[個/100m]として求めた。
(9)柄評価
幅1m長さ10mのタフテッドカーペットを用意し、10名のモニターにて目視で柄の均一性、柄流れ(パイル糸条方向の縦筋)を次の指標で評価した。
◎ 均一性が高く、筋なし。
○ 均一であるが、やや筋あり。
△ やや単調で、やや筋あり。
× 単調、かつ筋が目立つ。
[ポリアミド捲縮糸の製造(A−1、A−2、A−3)]
硫酸相対粘度2.8、融点225℃で通常のアミノ末端基量を有する酸性染料可染型のナイロン6チップをエクストルーダー型紡糸機で溶融し、紡糸温度250℃で田型中空口金を用いて紡糸した。紡糸された糸条はユニフロー型チムニーによって冷却・固化された後、給油ロールによって油剤を付与して延伸され、引き続いて一旦巻き取ることなく通常のジェットスタッファー捲縮ノズルで230℃、0.9MPaの過熱蒸気により捲縮が付与され、ロータリーフィルターにて冷却固定の後、交絡ノズルによって交絡を付与し970dtex−54フィラメントの捲縮糸を得た。ここで、ノズル温度を変更することで潜在捲縮率、顕在捲縮率を変更し、また、交絡ノズルに供給する空気圧力を変更することで交絡数を変更した捲縮糸を得た。各々の捲縮の物性を表1に示す。
[ポリエステル捲縮糸の製造(B−1、B−2)]
固有粘度0.7、融点280℃のポリエチレンテレフタレートベースチップおよび顔料マスターチップを、エクストルダー型紡糸機で混練溶融し、紡糸温度300℃で田型中空口金を用いて紡糸した。紡糸された糸条はユニフロー型チムニーによって冷却・固化された後に給油ロールによって油剤を付与して延伸され、引き続いて一旦巻き取ることなく通常のジェットスタッファー捲縮ノズルで255℃、0.7MPaの過熱蒸気により捲縮が付与され、ロータリーフィルターにて冷却固定の後に交絡ノズルによって交絡を付与し1000dtex−56フィラメントの捲縮糸を得た。ここで、交絡ノズルに供給する空気圧力を変更することで交絡数を変更した捲縮糸を得た。各々の捲縮の物性を表1に示す。
[ポリプロピレン捲縮糸の製造(C−1、C−2)]
MFR30g/10分、融点164℃のポリプロピレンポリマーおよび顔料マスターチップを混練溶融し、紡糸温度200℃で田型中空口金より紡糸した。紡糸された糸条はユニフロー型チムニーによって冷却・固化された後、給油ロールによって油剤を付与して延伸され、引き続いて一旦巻き取ることなく通常のジェットスタッファー捲縮ノズルで160℃、0.7MPaの過熱蒸気により捲縮が付与され、ロータリーフィルターにて冷却固定の後に交絡ノズルによって交絡を付与し1100dtex−40フィラメントの捲縮糸を得た。ここで、交絡ノズルに供給する空気圧力を変更することで交絡数を変更した捲縮糸を得た。各々の捲縮糸の物性を表1に示す。
Figure 2009074212
[実施例1〜10、比較例1〜6]
得られた染色性を有するポリアミド捲縮糸3種と原着化したポリエステル捲縮糸2種および/またはポリプロピレン捲縮糸2種のそれぞれ潜在捲縮率および交絡数の異なる捲縮糸の中から、少なくとも1種類を選択し、パッケージから解舒して引き揃え、交絡ノズルで流体処理されたのち、糸条は巻き取られ、5種類の混繊捲縮糸を得た。ここで、交絡ノズルに供給する糸条のOF率、走行糸条速度および/または交絡ノズルの空気圧力を変更した場合の製造工程での加工安定性、そして得られた混繊捲縮糸の交絡特性を表2および表3に示す。
次いで、混繊捲縮糸をパイル糸に用い1/10ゲージ、目付650g/m2、パイル高さ3.5mmでタフトしてタフテッドカーペットを得た。続いて、ウインス染色機を使用して酸性染料が含まれる浴中で染色が施され、杢調のタフテッドカーペットを得た。カーペットサンプルの柄の均一性、柄流れの判定結果を表2および表3に示す。
実施例1、実施例7および実施例8は、加工安定性が良好であり、得られたカーペットの外観は、コントラストが比較的あり、柄流れが見られない良好な多色感を有していた。
実施例2はOF率が1.0%と小さいために単糸の開繊が起こり難くなるために交絡数の低下および交絡抜数の発生が見られたが、柄の均一性は許容範囲であった。
実施例3は、OF率が8.0%と大きいために走行糸条が不安定となり、3回の糸切れが発生したが、交絡数が多く交絡抜数もなかったことから、十分な柄の均一性が得られた。
実施例4は、走行糸条の速度が速かったために、糸弛みや糸切れ等の発生はなかったが、単糸の開繊が起こりにくくなり、交絡数の低下および交絡抜数の発生が見られた。
実施例5は、交絡ノズルの空気圧力が低かったために、やや交絡数の低下および交絡抜数の発生が見られたが、柄の均一性は許容範囲であった。
実施例6は、交絡ノズルの空気圧力が高かったために、毛羽発生に起因する糸切れが発生したが、十分な交絡特性が得られ、柄流れが見られない良好な柄均一性が見られた。
実施例9は、それぞれの捲縮糸の交絡数が8個/mと多いために、混繊後の交絡数低下および交絡抜数の発生が見られたが、柄の均一性は許容範囲であった。
実施例10は、潜在捲縮率の差が9%以上であったために、ウインス染色後のカーペットにおいて柄流れが見られたが、柄の均一性は許容範囲であった。
比較例1、比較例5および比較例6は、OF率が0.8%の場合、単糸の開繊が起こりにくくなり、十分な交絡特性が得られず、柄評価は不十分なものであった。
比較例2は、OF率が8.5%の場合、走行糸条が不安定となり、糸弛みに起因する糸切れが多発し、交絡抜数が多かったことから、加工安定性はなく、柄評価においても十分な結果ではなかった。
比較例3は、走行糸条の速度が速過ぎたために、単糸の開繊が起こりにくくなり、交絡抜数が発生し、柄流れが見られた。
比較例4は、交絡ノズルの空気圧力が0.5MPaの場合、十分な交絡特性が得られず、柄評価は不十分なものであった。
Figure 2009074212
Figure 2009074212

Claims (4)

  1. ポリアミド捲縮糸ならびにポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸からなる混繊捲縮糸であって、1m当たりの交絡数の平均値が30〜45個/m、混繊度が10〜50%であることを特徴とする混繊捲縮糸。
  2. 混繊交絡の前に1.4〜2.5mN/dtexでストレッチしたポリアミド捲縮糸ならびに0.7〜1.0mN/dtexでストレッチしたポリエステル捲縮糸および/またはポリオレフィン捲縮糸を引き揃えて、次の(1)〜(3)の条件下で交絡付与することを特徴とする混繊捲縮糸の製造方法。
    (1)交絡ノズルへの供給糸条のオーバーフィード率が1.0〜8.0%
    (2)走行糸条速度が600〜1500m/min
    (3)交絡ノズルの空気圧力が0.6〜1.0MPa
  3. 混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸の交絡数が0〜10個/mであることを特徴とする請求項2記載の混繊捲縮糸の製造方法。
  4. 混繊捲縮糸を構成する各々の捲縮糸の潜在捲縮率の差が10%以下であることを特徴とする請求項2または3記載の混繊捲縮糸の製造方法。
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