JP2009071183A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大口径化が難しい材料の半導体ウェハを、既存の製造ラインに実際に適用可能な半導体基板に加工する、半導体基板の製造方法を提供する。
【解決手段】SiCウェハ12をワックス20でSiウェハ18に仮留めする。Siウェハ18に仮留めされたSiCウェハ12を、SOG膜16Pを介してSiウェハ18と同じ口径のSiウェハ14に重ね合わせる。オリフラ14Aとオリフラ18Aとを揃えて、Siウェハ14とSiウェハ18とが重ね合わされた状態で、加圧下で加熱されてSOG膜16Pが固化し、SOG固化膜16Sが形成される。このSOG固化膜16Sにより、SiCウェハ12がSiウェハ14に接着される。SiCウェハ12は、Siウェハ18からSiウェハ14に転写されるように、対向するSiウェハ14の所定位置に接着される。不要になったSiウェハ18を取り外し、ワックス20を除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板の製造方法に関し、特に、大口径化が難しい材料の半導体ウェハを、既存の製造ラインで処理できる半導体基板に加工する、半導体基板の製造方法に関する。
炭化ケイ素結晶を用いた半導体デバイス(SiCデバイス)は、シリコン結晶を用いた従来の半導体デバイス(Siデバイス)に比べ、高耐圧、高温動作といった特徴がある。SiCデバイスがこのように優れた性能を示すのは、SiC結晶の基本特性に基づくものである。SiC結晶では、炭素原子が含まれることで原子間距離が短くなって、より強固な結合となり、半導体のバンドギャップが2倍以上に大きくなる。その結果、2倍以上の電界まで耐圧が高まり、高温まで半導体特性が保たれる。
非常に優れた基本特性を有するSiC結晶であるが、結晶成長が非常に難しく、結晶欠陥が入りやすい為、基板(ウェハ)の大口径化が難しいという問題がある。現状では、Si基板(Siウェハ)の口径は5〜8インチが主流であるのに対し、4H−SiC基板(SiCウェハ)では2〜3インチが主流であり、価格も非常に高価である。このため、デバイス開発時は小さなチップに切り出して試作をすることが多く、量産化に向けての基礎データを取得することが非常に難しい。
SiCデバイスの量産化技術を開発する上で、Siデバイス製造で使用している装置群を使用することは、非常に有効な手段である。Siデバイス製造で用いてきた量産化技術のノウハウを有効に活用できる。現在のところ、SiCデバイスの微細化レベルは、最先端でも0.5μm程度であり、既存のSiデバイス製造装置を用いて微細加工を施すことができる。
しかしながら、上述した通り、SiC結晶では最大でも3インチ程度の口径の基板しか作製することができない。このため、既存のSiデバイス製造装置を使用することは難しい。Siデバイス製造装置を使用するために、小口径のSiC基板をSi基板に貼り合せた半導体基板を、既存のSiデバイスの製造ラインに投入して、大口径のSi基板と同様に処理する半導体装置の製造方法が、提案されている(特許文献1)。
特開平11−87200号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、SiC基板とSi基板とがSDB(シリコン・ダイレクト・ボンディング)法で直接貼り合わされるので、SiC基板とSi基板との間での位置合わせ、或いは複数のSiC基板間での位置合わせが、難しいという問題がある。
SiC基板とSi基板の何れにも、面内結晶方位に応じて、オリエンテーションフラット(通称オリフラ)と呼ばれる切り欠けが設けられている。同じサイズの基板同士であれば、オリフラによって位置や結晶方位を揃えて処理することができる。しかしながら、サイズの異なるSiC基板とSi基板とでは、位置や結晶方位を合わせることが難しい。SiC基板の位置や結晶方位が定まらないと、既存のデバイス製造装置で処理することは困難である。
本発明は、上記問題に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、大口径化が難しい材料(特に、炭化ケイ素の単結晶)の半導体ウェハを、既存の製造ラインに実際に適用可能な半導体基板に加工する、半導体基板の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の半導体基板の製造方法は、半導体単結晶からなるウェハと前記ウェハより大口径の第1基板とを用意し、前記ウェハの表面と前記第1基板とが対向するように前記ウェハと前記第1基板とを重ね合わせ、前記ウェハのオリエンテーションフラットと前記第1基板に設けられた第1マークとを基準に前記ウェハの位置合わせを行い、前記ウェハを前記第1基板の所定位置に位置調整可能に仮留めする仮留め工程と、前記第1基板に仮留めされた前記ウェハの裏面に接着剤を塗布する塗布工程と、更に前記第1基板と同じ口径及び形状で且つ前記第1基板と同じ位置に第2マークを備えた第2基板を用意し、前記第1マーク及び前記第2マークを基準に前記第1基板と前記第2基板とが重なるように位置合わせを行い、前記ウェハの裏面と前記第2基板とが対向するように前記ウェハと前記第2基板とを重ね合わせて、前記第1基板に仮留めされた前記ウェハを前記接着剤により前記第2基板に接着する接着工程と、前記ウェハを仮留めしている前記第1基板を取り外す除去工程と、を含むことを特徴としている。
本発明の半導体基板の製造方法では、まず、半導体単結晶からなるウェハを、このウェハより大口径の第1基板と重ね合わせ、位置合わせを行って、第1基板の所定位置に仮留めする。ウェハは第1基板に仮留めされているだけであり、移動や取り外しが可能である。ウェハの正確な位置合せが行われるまで、何度でも位置調整を繰り返すことが可能である。
次に、第1基板と第2基板とを重ね合わせて、第1基板に仮留めされたウェハを、接着剤により第2基板に接着する。第2基板は第1基板と同じ口径及び形状を有しており、第1基板と第2基板とが調度重なるように、両者を重ね合わせることが容易である。第1基板の所定位置には、第2基板の所定位置が対向している。第1基板の所定位置に仮留めされたウェハは、第1基板から第2基板に転写されるように、対向する第2基板の所定位置に接着される。第1基板に仮留めする工程で正確に位置合わせしておけば、第2基板の所定位置に正確に転写される。
最後に、ウェハを仮留めしている第1基板を取り外すことで、より口径の大きい第2基板の所定位置に半導体単結晶からなるウェハが接着された、貼り合せ型の半導体基板を得ることができる。炭化ケイ素(SiC)単結晶などウェハの大口径化が難しい半導体材料は多数ある。しかしながら、本発明の製造方法によれば、口径の小さい半導体ウェハの「位置」や「結晶方位」を制御しながら、この半導体ウェハを大口径の基板に貼り合せて半導体基板を作製することができるので、大口径化が難しい材料の半導体ウェハから作製された半導体基板を、既存の製造ラインで実際に使用することが可能になる。
上記の製造方法では、前記仮留め工程において、所定融点のワックスを前記第1基板に塗布し、前記第1基板を前記融点以上に加熱して前記ワックスを融解し、前記ウェハの位置合わせ後に前記第1基板を前記融点未満に冷却して、前記ウェハを前記第1基板に仮留めすることができる。ワックスとしては、融点が100℃以上で且つ耐熱温度が400℃以上のものを使用することが好ましい。また、前記仮留め工程において、前記ウェハを裏面側から均等に押圧した状態で、前記ウェハを前記第1基板に仮留めすることができる。
また、上記の製造方法では、前記塗布工程において、接着剤としてスピンオングラス(SOG)溶液を塗布してSOG膜を形成すると共に、前記接着工程において、前記ウェハと前記第2基板とを重ね合わせた後に、前記SOG膜を加圧下で加熱して前記SOG膜を固化させ、前記ウェハを前記第2基板に接着することができる。
また、前記第1基板及び前記第2基板は、口径が5インチ〜8インチであることが好ましい。前記第1基板及び前記第2基板は、シリコン基板、石英基板、及びサファイア基板からなる群から選択されるいずれか1つであることが好ましい。前記前記第1基板及び前記第2基板は、膜厚が300μm〜2mmであることが好ましい。
また、前記第1マーク及び前記第2マークを、オリエンテーションフラットとすることができる。この場合には、前記ウェハのオリエンテーションフラットが、前記第1基板のオリエンテーションフラットに平行になるように、前記ウェハの位置合わせを行うことができる。
例えば、長手方向の一方の側面に前記第1基板のオリエンテーションフラットが突き当てられる長尺状の第1板材、及び前記第1板材と共にL字を成すように一端面が前記第1板材の一端側の前記側面に接合され、長手方向の一方の側面に前記第1基板の外縁部が突き当てられる長尺状の第2板材を有するL字型のガイド部と、前記ガイド部の前記第1板材と交差するように重ね合わせた状態で接合され、一端面に前記ウェハのオリエンテーションフラットが突き当てられる長尺状の第1アームと、前記ガイド部の前記第2板材と交差するように重ね合わせた状態で接合され、一端面に前記ウェハの円弧状の外縁部が突き当てられる長尺状の第2アームと、を備えた位置合せ治具を用い、前記ウェハの位置合わせを行うことができる。
また、前記ウェハに前記ウェハのオリエンテーションフラットに平行又は垂直な直線を含むパターンを予め形成し、前記仮留め工程において、前記直線と前記第1基板のオリエンテーションフラットとが為す角度を観察して、前記ウェハの位置合わせを行うこともできる。この場合には、前記直線と前記第1基板のオリエンテーションフラットとが為す角度が0.3°以下となるように、前記ウェハの位置合わせを行うことが好ましい。
以上説明したように本発明によれば、炭化ケイ素の単結晶など大口径化が難しい材料の半導体ウェハを、「位置」や「結晶方位」を制御しながら大口径の基板に貼り合せることで、既存の製造ラインに実際に適用可能な半導体基板に加工することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<貼り合せ型の半導体基板>
まず、本発明の実施の形態で製造される貼り合せ型の半導体基板(以下、「貼り合せ基板」という。)の構成を説明する。図1(A)は貼り合せ基板を表面側からみたときの平面図であり、図1(B)は(A)のA−A線による断面図である。
図1(A)に示すように、貼り合せ基板10では、炭化ケイ素の単結晶からなる小口径のウェハ(SiCウェハ)12が、大口径のシリコンウェハ(Siウェハ)14の略中央部に貼り付けられている。なお、SiCウェハ12は、本発明の「半導体単結晶からなるウェハ」に相当し、Siウェハ14は、本発明の「第2基板」に相当する。なお、ここでは「第2基板」としてSiウェハを用いるが、後述する通り、本発明の大口径の「第2基板」は、半導体基板には限定されない。
SiCウェハ12は円盤状であり、その外縁部にはオリフラ12Aが設けられている。「オリフラ」はオリエンテーションフラットの略称であり、「結晶方位」を表すために設けられた直線状の切り欠けである。Siウェハ14も同様に円盤状であり、その外縁部にはオリフラ14Aが設けられている。SiCウェハ12は、そのオリフラ12Aが、Siウェハ14のオリフラ14Aと平行になるように位置合せされて、Siウェハ14に貼り付けられている。
SiCウェハ12は、シリコンと炭素とから昇華法にてSiC単結晶のインゴットを形成し、このインゴットをスライスして得ることができる。SiCウェハ12は、大口径化が難しく、現状では口径が2〜3インチ(直径50mm〜75mm)のウェハしか得ることができない。ここでは、口径が2インチ(直径50mm)で、厚さが350μmのSiCウェハ12を使用した例について説明する。
Siウェハ14は、多結晶シリコンを電気炉で溶融させ、チョクラスキー法などにより溶融液からSi単結晶のインゴットを引き上げ、このインゴットを300μm〜2mmの厚さにスライスして得ることができる。Siウェハ14は、現状では口径が5〜8インチ(直径125mm〜200mm)のウェハが主流である。ここでは、口径が6インチ(直径150mm)で、厚さが625μmのSiウェハ14を使用した例について説明する。
図1(B)に示すように、SiCウェハ12は、SOG固化膜16Sによって、Siウェハ14に接着されている。SOG固化膜16Sは、スピンオングラス(SOG)法により形成された耐熱性のシリカ系被膜である。少なくとも400℃以上の耐熱性を有している。後述する通り、高温熱処理を施すことで、耐熱性を1000℃近くまで高めることができる。
SOG法は、溶剤中にアルコキシシランを溶解した塗布液を、基材上に塗布した後で加熱処理することによりアルコキシシランの脱水縮合反応で固化させ、シリカ系被膜を形成する方法である。SOG塗布液が、本発明の「接着剤」に相当する。SOG塗布液は、ケイ素−酸素(Si−O)結合を骨格としてシラノール基(−Si−OH)を含有するアルコキシシランを、300℃程度で揮発する有機溶媒に溶解した溶液である。SOG固化膜16Sの具体的な成膜方法については後述する。
<半導体基板の製造方法>
図2(A)〜(D)は本発明の実施の形態に係る製造工程を示す概略図である。図面を参照して製造工程の概略を簡単に説明する。なお、オリフラについては図示されていないが、各ウェハにはオリフラが設けられている。
まず、図2(A)に示す「仮留め工程」で、SiCウェハ12が、耐熱性のワックス20により、Siウェハ14とは別のSiウェハ18に仮留めされる。Siウェハ18には、Siウェハ14と同じ口径のウェハが使用される。Siウェハ18にも、Siウェハ14と同じ位置に、オリフラ18Aが設けられている。SiCウェハ12は、オリフラ12Aがオリフラ18Aと平行になるように、正確に位置合せをして、Siウェハ18に仮留めされる。
仮留め工程においては、各種の処理が施されるSiCウェハ12の表面側が、ワックス20を介して、Siウェハ18に仮留めされる。仮留めに用いるワックス20は、融点以上に加熱すると融解するので、SiCウェハ12の移動や取り外しが可能である。このため、正確な位置合せが行われるまで、Siウェハ18上で何度でもSiCウェハ12の位置調整を繰り返すことができる。また、ワックス20により、SiCウェハ12の表面が、傷、パーティクル(粉塵の付着)、汚染といったダメージから保護される。
次に、図2(B)に示す「塗布工程」で、Siウェハ18に仮留めされたSiCウェハ12にSOG塗布液が塗布され、SiCウェハ12の裏面側にSOG膜16Pが形成される。次に、図2(C)に示す「接着工程」で、Siウェハ18に仮留めされたSiCウェハ12を、SOG膜16Pを介してSiウェハ14に重ね合わせる。同じ口径のSiウェハ14とSiウェハ18とは、オリフラ14Aとオリフラ18Aとを揃えることで、重ね合わせが容易である。
Siウェハ14とSiウェハ18とが重ね合わされた状態で、加圧下で加熱されてSOG膜16Pが固化し、SOG固化膜16Sが形成される。このSOG固化膜16Sにより、SiCウェハ12がSiウェハ14に接着される。Siウェハ18の所定位置に仮留めされたSiCウェハ12は、Siウェハ18からSiウェハ14に転写されるように、対向するSiウェハ14の所定位置に接着される。Siウェハ18に仮留めする工程で、正確にSiCウェハ12の位置合わせをしておけば、SiCウェハ12はSiウェハ14の所定位置に正確に転写される。
次に、図2(D)に示す「除去工程」で、SiCウェハ12を仮留めしているSiウェハ18を取り外す。また、不要になったワックス20も除去する。こうして、小口径のSiCウェハ12が大口径のSiウェハ14の略中央部に貼り付けられた貼り合せ基板10を、容易に得ることができる。SiCウェハ12はSiウェハ14の所定位置に正確に転写されるので、SiCウェハ12のオリフラ12Aは、Siウェハ14のオリフラ14Aにも平行となる(図1(A)参照)。従って、SiCウェハ12の結晶方位は、Siウェハ14のオリフラ14Aから判断できるようになる。
次に、図3〜図16を参照して、本発明の実施の形態に係る製造工程を詳細に説明する。図3は貼り合せ作業を行う作業台の構成を示す図である。図3(A)は作業台を上から見たときの平面図であり、図3(B)は作業台を手前側から見たときの側面図である。
図3(A)に示すように、作業台22は、平面視が矩形状のプレート24を備えている。プレート24の表面には、長尺状の耐熱板材で構成されたガイド26と、同じく長尺状の耐熱板材で構成されたガイド28と、が設置されている。ガイド26は、その長さ方向が、X方向に延びるプレート24の一辺に平行になるように配置されている。ガイド28は、ガイド26と共にL字を成し、その長さ方向が、X方向と直交するY方向に延びるプレート24の一辺と平行になるように配置されている。
図3(B)に示すように、プレート24には、抵抗加熱ヒータ30が内蔵されている。この抵抗加熱ヒータ30は、交流電源32に接続されている。プレート24は、内蔵された抵抗加熱ヒータ30により、600℃程度まで昇温することが可能である。また、抵抗加熱ヒータ30は、図示されていないスイッチにより、オンオフや温度調節が可能とされている。
例えば、Siウェハ18をプレート24に載置して作業を行う場合には、図3(A)に示すように、Siウェハ18のオリフラ18Aを、X方向に延びるガイド26に突き当てる。同時に、Siウェハ18の円弧状の外縁部18Bを、Y方向に延びるガイド28に突き当てる。これにより、Siウェハ18が、プレート24上の所定位置に位置決めされて、プレート24上に載置される。
(ウェハの仮留め工程)
図4はワックスが塗布される工程を示す図である。図4(A)は作業台上に載置されたSiウェハにワックスが塗布される様子を示す側面図であり、図4(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図4(A)及び(B)に示すように、Siウェハ18を作業台22のプレート24に載置する。Siウェハ18は、オリフラ18Aをガイド26に突き当て、円弧状の外縁部18Bをガイド28に突き当てることで、プレート24上の所定位置に位置決めされて載置される。載置されたSiウェハ18を、抵抗加熱ヒータ30により加熱する。本実施の形態では、Siウェハ18を180℃に加熱する。加熱されたSiウェハ18の中心付近に、耐熱性のワックス20を塗布する。ワックス20としては、SOG塗布液に含まれる有機溶剤の気化温度以上の耐熱温度を有するワックスを使用する。本実施の形態では、融点が150℃程度で、350℃程度でも変質することが無いワックスを使用している。
図5はSiウェハの上に小口径のSiCウェハを載せる工程を示す図である。図5(A)は作業台上に載置されたSiウェハにSiCウェハが載せられる様子を示す側面図であり、図5(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図5(A)及び(B)に示すように、SiCウェハ12は、その表面側を下に向けて、Siウェハ18上に塗布されたワックス20上に載せられる。SiCウェハ12は、Siウェハ18の略中央に載せられる。Siウェハ18は、抵抗加熱ヒータ30により180℃に加熱されたままであり、ワックス20は融解しているので、ワックス20上でSiCウェハ12を動かすことができ、SiCウェハ12の位置を調節することができる。SiCウェハ12は、そのオリフラ12Aが、Siウェハ18のオリフラ18Aと平行になるように位置合わせされる。なお、SiCウェハ12の位置合わせは、一旦、SiCウェハ12とSiウェハ18とを作業台22から降ろして、別の場所で行ってもよい。
ここで、図6〜図8を参照して、SiCウェハ12の位置合わせ方法の一例を説明する。この例では、作業台22とは別の場所で、SiCウェハ12の位置合わせを行っている。図6は位置合わせに用いる「合わせ治具」の構成を示す概略図である。図6(A)は合わせ治具を上から見たときの平面図であり、図6(B)は図面の手前側から見たときの側面図であり、図6(C)は図面の右側から見たときの側面図である。
図6(A)〜(C)に示すように、この合わせ治具34には、長尺状の第1板材36と、この第1板材36と共にL字を成すように一端面が第1板材36の一端側の側面に接合された長尺状の第2板材38と、を有するL字型のガイド部42が設けられている。第1板材36と第2板材38とは、第1板材36と第2板材38との間に梁のように架け渡された補強板40により、しっかりと固定されている。
合わせ治具34には、更に、L字型のガイド部42の第1板材36と交差するように重ね合わせた状態で、ガイド部42のL字端の一方に接合された長尺状の第1アーム44と、ガイド部42の第2板材38と交差するように重ね合わせた状態で、ガイド部42のL字端の他方に接合された長尺状の第2アーム46と、が設けられている。第1アーム44及び第2アーム46の各々は、L字型のガイド部42の内角側に向けて延びるように配置されている。また、第1アーム44は、その一端面(短辺側の側面)が、第1板材36の側面と平行になるように形成されている。
図7は図6の合わせ治具を用いて位置合わせを行う様子を示す平面図である。この例では、平面視が矩形状の載置台48の上で、合わせ治具34を用いて、Siウェハ18に対してSiCウェハ12の位置合わせを行う。この載置台48は、上記の作業台22と同様に、被載置物をワックス20の融点以上に加熱できるように構成されている。図7に示すように、位置合わせを行う場合には、ガイド部42の第1板材36の長手方向の側面にSiウェハ18のオリフラ18Aが突き当てられ、ガイド部42の第2板材38の長手方向の側面にSiウェハ18の外縁部18Bが突き当てられる。
L字型のガイド部42は、Siウェハ18より数μmだけ厚く形成されており、第1アーム44及び第2アーム46は、Siウェハ18上に重ねられる。このとき、第1アーム44の一端面にSiCウェハ12のオリフラ12Aが突き当てられ、第2アーム46の一端面にSiCウェハ12の円弧状の外縁部12Bが突き当てられる。これにより、Siウェハ18に対してSiCウェハ12の位置合わせを簡単に行うことができる。
合わせ治具34を使用したときに、SiCウェハ12が所望の位置に配置されるように、合わせ治具34の第1板材36、第2板材38、第1アーム44、及び第2アーム46の「長さ」や「取り付け位置」を調整する。この例では、SiCウェハ12がSiウェハ18の中央に重ねられると共に、SiCウェハ12のオリフラ12AがSiウェハ18のオリフラ18Aと平行になるように、合わせ治具34の各部の長さや位置が調整されている。
SiCウェハ12の位置合わせは、高い精度で行われることが好ましい。ウェハに回路を作り込むウェハ処理工程(いわゆる前工程)では、フォトリソグラフィが何度か実施されるので、位置合わせの精度は重要である。特に、SiCウェハ12のウェハ処理工程では、不純物導入工程において、1300℃以上の温度(通常は約1600℃)でイオン注入活性化熱処理を行う必要があるため、貼り合せ基板10のまま処理することができない。SiCウェハ12をSiウェハ14から一旦剥がして、不純物導入工程の終了後に、SiCウェハ12をSiウェハ14に再度貼り付ける。
不純物導入工程は、フォトリソグラフィ工程によりSiCウェハ12に目合わせパターン等が形成された後に実施される。従って、再貼り付け後も、先に形成されたパターンに合わせをとって、次のパターンを形成する必要があり、SiCウェハ12の位置合わせには、常に高い精度が要求される。特に、最初のSiウェハ18に対するSiCウェハ12の位置合わせは重要である。
具体的には、SiCウェハ12のオリフラ12AとSiウェハ18のオリフラ18Aとが成す角度(回転方向のズレ)が0.3°以下になるように、ひいてはSiCウェハ12のオリフラ12AとSiウェハ14のオリフラ14Aとが成す角度が0.3°以下になるように、SiCウェハ12の位置合わせを行うことが好ましい。
フォトリソグラフィで使用される露光機(ステッパー)では、露光ステージにウェハを搬送する際に、貼り合せ基板10の大口径のSiウェハ14のオリフラ14Aを認識して粗い位置合わせ(オリフラ合わせ)を行う。このオリフラ合わせで、Siウェハ14の回転方向のズレ量は±0.3°程度まで追い込まれて、露光ステージに搬送される。露光ステージは、X方向及びこれと直交するY方向には平行移動させることができる。従って、SiCウェハ12において1mm前後のX方向及びY方向へのズレが発生しても、露光ステージの移動でこれらのズレを解消することができる。一方、露光ステージに搬送された後は、回転方向のズレを修正することはできない。
従って、貼り合せ基板10の作製時に、回転に対する精度が0.3°以下か否かを検査する検査工程を設けて、SiCウェハ12がSiウェハ18の所定位置に仮留めされているか否かを確認しておくことが好ましい。回転精度が基準値に満たない場合には、回転に対する精度が0.3°以下となるまで、SiCウェハ12の位置合わせを繰り返す。これにより、高い位置精度で、小口径のSiCウェハ12を大口径のSiウェハ14に貼り付けることができる。
図8は回転精度を検査する方法を説明するための図である。図8(A)は貼り合せ基板10が観察台に載せられた様子を示す平面図であり、図8(B)は回転方向のズレ量を測定する方法を説明する図である。ここで、SiCウェハ12の表面には、目合わせのための碁盤目状のパターンが予め形成されている。碁盤目状のパターンは、オリフラ12Aに平行に所定間隔で引かれた複数の直線と、オリフラ12Aに垂直に所定間隔で引かれた複数の直線と、で構成されている。本実施の形態では、このパターンを用いて、回転方向のズレ量を測定する。
回転精度を検査する検査装置としては、観察台をX方向及Y方向に平行移動させる移動機構を備えた一般的な光学顕微鏡を用いることができる。図8(A)に示すように、この検査装置の観察台52には、更に円盤状のステージ54が回転可能に取り付けられている。ステージ54の外縁部には、ステージ54を回転させるためのつまみ56が設けられている。このつまみ56を操作して、ステージ54を右回り又は左回りに回転させることができる。
回転精度を検査する場合には、図8(A)に示すように、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18を、観察台52のステージ54上に載置する。まず、つまみ56によりステージ54を回転させ、Siウェハ18のオリフラ18Aが観察台52のX方向と平行になるように、目視で粗調整する。更に、観察台52をX方向に移動させながら光学顕微鏡でオリフラ18Aを観察し、オリフラ18Aが観察台52のX方向と平行になるように、ステージ54を回転させて微調整を行う。
次に、観察台52をY方向に移動させながら、光学顕微鏡でSiCウェハ12の表面に形成された碁盤目状のパターンを観察して、SiCウェハ12の回転方向のズレ量を計測する。SiCウェハ12は透明であり、表面に形成されたパターンを裏面側から観察することができる。
例えば、図8(B)に示すように、碁盤目状のパターンに含まれ、A点とB点の2点を通過する1本の直線に着目する。A点とB点とを結ぶ線分の長さが「L」であり、A点とB点とのX方向の距離が「D」であるとすると、SiCウェハ12のオリフラ12AとSiウェハ18のオリフラ18Aとが成す角度(回転方向のズレ量)θは、θ=sin−1(D/L)で求められる。パターンの寸法情報から、「L」及び「D」の値は簡単に求められる。
回転方向のズレ量を計測した結果、θが0.3°より大きい場合には、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18を、図5に示す作業台22に戻し、抵抗加熱ヒータ30で加熱してワックス20を融解し、SiCウェハ12の位置合わせをやり直す。例えば、ピンセットなどを用いてSiCウェハ12を僅かに移動させ、仮留め位置の微調整を行う。微調整後に回転方向のズレ量を再び計測し、θが0.3°以下か否かを確認する。このような「確認」と「微調整」とを繰り返すことで、正確な位置合わせを行うことができる。
なお、観察台52上で、SiCウェハ12の仮留め位置の微調整を行うことができるように、ステージ54に加熱ヒータを内蔵するようにしてもよい。
口径2インチ(直径50mm)のSiCウェハ12で、0.3°以下の回転精度を得るためには、Y方向に移動させながら観察したときに、例えば、Y方向に延びる最も長い直線の両端のX方向の距離が260μm(0.26mm)以下になるようにすればよい。θが小さい場合には、D/L=sinθ≒θと近似できる。この場合、D=θ×Lである。従って、50mm×3.14×(0.3/360)×2=0.26mmとなる。
図9はSiCウェハが加圧される工程を示す図である。図9(A)は作業台上でSiCウェハ上に荷重がかけられる様子を示す側面図であり、図9(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図9(A)及び(B)に示すように、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18を、再び作業台22のプレート24に載置する。Siウェハ18は、ガイド26、ガイド28で位置決めされて載置される。Siウェハ18に仮留めされたSiCウェハ12上に、Siウェハ18と同じ口径のSiウェハ58を載せる。Siウェハ58は、SiCウェハ12の押え付け用の板材として使用される。Siウェハ58は、オリフラ58Aをガイド26に突き当て、円弧状の外縁部58Bをガイド28に突き当てることで、Siウェハ18と同じ位置に位置決めされ、Siウェハ18に重ねられる。
更に、Siウェハ58の上に、荷重用の錘60を載せる。錘60は、Siウェハ58の中央に載せられる。錘60の荷重は、平板状のSiウェハ58を介して、SiCウェハ12に均等にかかる。即ち、SiCウェハ12は裏面側から均等に加圧される。Siウェハ58及び錘60を載せた状態で、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18を、抵抗加熱ヒータ30により180℃に加熱する。
図5(A)に示すように、SiCウェハ12をワックス20上に載せた状態では、ワックス20が十分に広がらず、SiCウェハ12の面はSiウェハ18の面に対して傾いている。図9(A)に示すように、SiCウェハ12が仮留めされたSiウェハ18を、加熱しながらSiCウェハ12側から均等に加圧することで、SiCウェハ12の面がSiウェハ18の面に平行になる。また、SiCウェハ12の反りも解消され、SiCウェハ12が平坦化される。
本実施の形態では、口径が2インチ(直径50mm)で、厚さが350μmのSiCウェハ12を使用している。SiCウェハ12が十分変形して平坦化されるように、5kg程度の錘60を用いた。5kgの錘60により、SiCウェハ12には、255g/cm程度の圧力がかかる。
図10はワックスが固化される工程を示す図である。図10(A)は作業台上でワックスが固化してSiCウェハが仮留めされる様子を示す側面図であり、図10(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図10(A)及び(B)に示すように、Siウェハ58及び錘60を載せた状態で、抵抗加熱ヒータ30をオフにしてプレート24の温度を下げ、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18を、ワックス20の融点以下に冷却する。ワックス20の融点以下に冷却することでワックス20が固化し、固化したワックス20によりSiCウェハ12が平坦に支持される。本実施の形態では、ワックス20の融点は150℃であり、130℃程度まで温度が低下した時点で、ワックス20が固化し、SiCウェハ12の平坦性が保たれることを確認している。
図11は錘等が取り外される工程を示す図である。図11(A)は作業台上で錘等が取り外される様子を示す側面図であり、図11(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図11(A)及び(B)に示すように、冷却によりワックス20が固化したことを確認した後に、SiCウェハ12上から、押え付け用のSiウェハ58と錘60とが取り外される。プレート24上には、SiCウェハ12がワックス20で仮留めされたSiウェハ18が残される。SiCウェハ12が仮留めされたSiウェハ18を、作業台22のプレート24から降ろして、上記の「仮留め工程」が完了する。
(接着剤の塗布工程)
図12はSOG塗布液が塗布される工程を示す図である。図12(A)は仮留めされたSiCウェハにSOG塗布液が塗布された状態での断面図であり、図12(B)は同じ状態を表面側からみたときの平面図である。なお、図12(A)は図12(B)のB−B線による断面図である。
図12(A)及び(B)に示すように、SiCウェハ12がSiウェハ18に仮留めされた状態では、SiCウェハ12の裏面側が露出することになる。このSiCウェハ12の裏面に、スピンコート法によりSOG塗布液を塗布する。SOG塗布液は、SiCウェハ12の裏面を覆うように、裏面全体に塗布される。SiCウェハ12の裏面側には、SOG膜16Pが形成される。これで「塗布工程」が完了する。
上述した通り、SOG塗布液は、ケイ素−酸素(Si−O)結合を骨格としてシラノール基(−Si−OH)を含有するアルコキシシランを、300℃程度で揮発する有機溶媒に溶解した溶液である。本実施の形態では、3ml(ミリリットル)程度のSOG塗布液を、口径2インチのSiCウェハ12の中央部に滴下した後に、SiCウェハ12を1500rpmで高速回転させて溶媒を飛散させ、スピンコートによりSOG膜16Pを形成した。
SOG膜16Pの塗布膜厚は、SiCウェハ12の裏面の表面粗さに応じて決められる。例えば、SiCウェハ12の裏面の表面粗さが500nm程度の場合には、これと同程度の約500nmの膜厚のSOG膜16Pを形成することが望ましい。なお、ここでの表面粗さとは、JIS B0601−1994で定められた算術平均粗さRaである。
(ウェハの接着工程)
図13はSiCウェハを貼り付け対象のSiウェハに重ねる工程を示す図である。図13(A)は作業台上でSiCウェハをSiウェハに重ねる様子を示す側面図であり、図13(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図13(A)及び(B)に示すように、Siウェハ18と同じ口径の別のSiウェハ14を作業台22のプレート24に載置する。Siウェハ14は、SiCウェハ12を貼り付ける基板である。Siウェハ14は、オリフラ14Aをガイド26に突き当て、円弧状の外縁部14Bをガイド28に突き当てることで、プレート24上の所定位置に位置決めされて載置される。SiCウェハ12が仮留めされたSiウェハ18は、SOG膜16Pが形成されたSiCウェハ12側を下に向けて、Siウェハ14上に載せられる。Siウェハ18は、ガイド26、ガイド28により、Siウェハ14と同じ位置に位置決めされて、Siウェハ14に重ねられる。
更に、Siウェハ18の上に、荷重用の錘62を載せる。錘62は、Siウェハ18の中央に載せられる。本実施の形態では、5kg程度の錘62を用いた。錘62の荷重は、平板状のSiウェハ18を介して、SiCウェハ12に均等にかかる。5kgの錘62により、SiCウェハ12には、255g/cm程度の圧力がかかる。SiCウェハ12は表面側から均等に加圧され、SiCウェハ12の裏面に形成されたSOG膜16Pは、Siウェハ14に押し付けられる。
Siウェハ18は、同じ口径のSiウェハ14と同じ位置に位置決めされてSiウェハ14に重ねられるので、SiCウェハ12のSiウェハ18に対する位置関係も、SiCウェハ12のSiウェハ14に対する位置関係と同じになる。即ち、SiCウェハ12は、Siウェハ18を介して位置合わせされて、Siウェハ14に重ねられる。SiCウェハ12のオリフラ12Aは、Siウェハ14のオリフラ14Aと平行になる。
図14はSOG膜でSiCウェハを接着する工程を示す図である。図14(A)は作業台上でSiCウェハを接着する様子を示す側面図であり、図14(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図14(A)及び(B)に示すように、SOG膜16PがSiウェハ14に押し付けられた状態で、抵抗加熱ヒータ30によりプレート24をワックス20の耐熱温度付近まで徐々に昇温して、SiCウェハ12、Siウェハ14、SOG膜16P、Siウェハ18、及びワックス20の全体を加熱する。本実施の形態では、ワックス20の耐熱温度である350℃までプレート24を昇温する。
加圧下での熱処理により、SOG膜16Pの内部に残存していた有機溶媒が除去され、SOG膜16Pが固化してSOG固化膜16Sとなる。このSOG固化膜16Sにより、SiCウェハ12がSiウェハ14に強固に且つ隙間なく接着される。熱処理の終了後に、抵抗加熱ヒータ30をオフにしてプレート24の温度を下げ、SiCウェハ12、Siウェハ14、SOG膜16P、Siウェハ18、及びワックス20の全体を冷却する。これで「接着工程」が完了する。
上記の接着工程では、昇温速度や熱処理時間の制御が重要である。昇温速度は、SOG膜16Pの塗布面積(SiCウェハ12の口径)に応じて決めることができる。本実施の形態では、口径2インチのSiCウェハ12を用いている。この場合には、60℃/分以下の速度で350℃まで昇温し、350℃で5分以上熱処理を行うことが望ましい。このような条件で熱処理を行うことで、口径2インチのSiCウェハ12の中心付近のSOG膜16Pからも、十分に有機溶媒が気化し除去される。
また、例えば、口径4インチのSiCウェハ12を用いた場合には、30℃/分以下の速度で350℃まで昇温し、350℃で10分以上熱処理を行うことが望ましい。有機溶媒が脱離する距離は2倍となるため、昇温速度を半分にし、熱処理の時間を2倍にする。
(不要基板の除去工程)
図15は不要になったSiウェハを除去する工程を示す図である。図15(A)は作業台上で不要なSiウェハが取り外された様子を示す側面図であり、図15(B)はこれを上から見たときの平面図である。
図15(A)及び(B)に示すように、SiCウェハ12の接着後に、抵抗加熱ヒータ30によりプレート24をワックス20の融点付近まで昇温し、ワックス20を融解させて、SiCウェハ12上からSiウェハ18と錘62とが取り外される。ワックス20が融解した状態となるため、SiCウェハ12の表面にダメージを与えることなく、Siウェハ18を容易に取り外すことができる。
プレート24上には、SOG固化膜16SによりSiCウェハ12が接着されたSiウェハ14が残される。不要なSiウェハ18が除去されて「除去工程」が完了する。しかしながら、図15(B)から分かるように、SiCウェハ12にはワックス20が付着したままである。次に、SiCウェハ12からワックス20を除去する。
図16はワックスが除去される工程を示す図である。図16(A)はワックスが除去された状態での貼り合せ基板の断面図であり、図16(B)は同じ状態を表面側からみたときの平面図である。なお、図16(A)は図16(B)のC−C線による断面図である。
SiCウェハ12が接着されたSiウェハ14を、作業台22のプレート24から降ろし、SiCウェハ12の表面に付着したワックス20を除去する。ワックス20は、アセトン等の有機溶媒による有機洗浄で除去してもよく、硫酸+過酸化水素による無機洗浄で除去してもよい。SOG固化膜16Sにより、SiCウェハ12がSiウェハ14に隙間なく接着されているので、洗浄によるワックス20の除去処理が可能になる。
以上説明した通り、本実施の形態では、小口径のSiCウェハ12は、位置合わせ用の大口径のSiウェハ18上で、オリフラ12Aとオリフラ18Aとが平行になるように、位置合わせされて仮留めされる。仮留めされたSiCウェハ12は、Siウェハ18と共にSiウェハ14に重ね合わされ、SOG固化膜16SによりSiウェハ14に貼り付けられる。同じ口径のSiウェハ14とSiウェハ18とは、オリフラ14Aとオリフラ18Aとを揃えることで、重ね合わせが容易である。
また、Siウェハ18は、同じ口径のSiウェハ14と同じ位置に位置決めされてSiウェハ14に重ねられるので、SiCウェハ12のSiウェハ18に対する位置関係も、SiCウェハ12のSiウェハ14に対する位置関係と同じになる。即ち、SiCウェハ12は、Siウェハ14に対し位置合わせをして重ねられ、Siウェハ14に貼り付けられる。SiCウェハ12のオリフラ12Aは、Siウェハ14のオリフラ14Aと平行になる。
Siウェハ18上でSiCウェハ12の位置合わせを正確に行えば、Siウェハ14に対しても正確に位置合わせされたことになる。従って、小口径のSiCウェハ12の「位置」や「結晶方位」を制御しながら、SiCウェハ12を大口径のSiウェハ14に貼り付けて、貼り合せ基板10を作製することができる。このようにして作製された貼り合せ基板10は、SiCウェハ12の「位置」や「結晶方位」が制御されているので、既存のSiデバイスの製造ラインで実際に使用することが可能になる。これにより、Siデバイス製造で用いてきた量産化技術のノウハウを有効に活用できる。
また、本実施の形態では、SiCウェハ12は、Siウェハ18にワックス20によって仮留めされる。ワックス20は、融点以上に加熱することで融解するので、正確な位置合せが行われるまで、何度でも仮留めされたSiCウェハ12の位置調整を繰り返すことが可能であり、不要になったSiウェハ18の取り外しも容易である。また、ワックス20により、SiCウェハ12の表面が、傷、パーティクル(粉塵の付着)、汚染といったダメージから保護される。更に、耐熱性のワックス20を使用しているので、熱処理によりSOG膜16Pを固化させるときにも、変質してSiCウェハ12の表面にダメージを与えることがない。
また、本実施の形態では、SiCウェハ12は、SOG固化膜16SによりSiウェハ14に貼り付けられる。加圧下での熱処理により、SOG溶液を塗布して形成されたSOG膜16Pから残存していた有機溶媒が除去され、SOG膜16Pが固化して耐熱性に優れたSOG固化膜16Sとなる。このSOG固化膜16Sにより、SiCウェハ12がSiウェハ14に強固に且つ隙間なく接着される。即ち、SOG固化膜16Sで接着された貼り合せ基板10は、耐熱性及び密着性に優れている。特に、本実施の形態では、SOG膜16Pを徐々に昇温しながら熱処理を行うので、十分に有機溶剤が除去され、耐熱性に優れたSOG固化膜16Sが形成される。また、SOG膜16Pはスピンコート法により容易に成膜することができる。
また、本実施の形態では、SiCウェハ12は、Siウェハ18に仮留めするときに加圧されて、固化したワックス20により平坦に支持されることになるので、平坦な状態でSiウェハ14に貼り付けられる。更に、SOG膜16Pを固化させてSiウェハ14に貼り付けるときにも、加熱下で加圧され平坦なSiウェハ14に押し付けられるので、SiCウェハ12の反りも解消し、SiCウェハ12が平坦化される。
また、本実施の形態では、仮留め工程において、SiCウェハ12のSiウェハ18に対する位置合わせを、合わせ治具を用いて行うので、位置合わせを非常に簡易に行うことができる。更に、合わせ治具を用いて位置合わせをした後に、回転に対する精度が0.3°以下か否かを検査する検査工程を設けて、回転に対する精度が0.3°以下となるまで位置合わせを繰り返すので、高い位置精度で、小口径のSiCウェハ12を大口径のSiウェハ14に貼り付けることができる。また、この検査工程においては、SiCウェハ12に既に形成された目合わせパターンを顕微鏡で観察し、回転方向のズレ量を測定するという非常に簡便且つ安価な方法で、回転に対する精度が0.3°以下か否かを検査することができる。
<変形例>
(後処理工程での高温熱処理)
なお、上記の実施の形態では、350℃で熱処理を行ってSiCウェハをSiウェハに接着する例につい説明したが、貼り合せ基板について350℃以上の半導体プロセスを行う場合には、洗浄によりワックスを除去した後に、後処理として、半導体プロセス温度以上の温度での熱処理を行うことが望ましい。接着剤として用いているSOG固化膜は、熱処理の温度に応じて塑性変形するためであり、十分に昇温速度を低くして後処理を行うことで、剥がれの発生を抑制し、SiCウェハ又はSiウェハが応力により破損するのを予防することができる。
例えば、口径2インチのSiCウェハでは、後処理工程において、30℃/分以下の昇温速度で、850℃での高温熱処理を行うことが望ましい。徐々に昇温することで、SOG固化膜をゆっくりと塑性変形させて、応力の残留を低減する。このような後処理を行わない場合には、350℃以上の半導体プロセスを行う場合に不具合が生じるおそれがある。後処理を行っていない貼り合せ基板を450℃に加熱されたサセプター(載置台)に載せたところ、SiCウェハが破損した。一方、後処理を行った貼り合せ基板を450℃のサセプターに載せても、破損は発生しなかった。
上記では、後処理工程での高温熱処理を、加重の無い状態で行っているが、加圧下で高温熱処理を行うことで、SiCウェハとSiウェハとの密着力が更に向上する。例えば、1000℃での高温熱処理を行った貼り合せ基板は、1000℃での耐熱性を有することになる。図17は加圧下で高温熱処理を行う場合に使用する押し付け治具の概略図である。図17に示すように、この押し付け治具70は、プレート72と、プレート72に対向するプレート74とを備えている。SOG固化膜16SによりSiCウェハ12が接着されたSiウェハ14(貼り合せ基板10)は、プレート72とプレート74との間に挟み込まれる。
プレート72には、複数(少なくとも3個以上)のボルト76が設けられている。ボルト76の各々の一端は、プレート72の一方の表面に固定されている。一方、プレート74には、複数のボルト76の各々を通過させる、複数の貫通孔(図示せず)が設けられている。プレート74は、複数の貫通孔の各々をボルト76が通過するように重ね合わされる。また、複数のボルト76の各々に対応して、複数のナット78が設けられている。プレート72とプレート74とは、ボルト76とナット78との組合せにより、貼り合せ基板10を挟んで締め合わされる。
複数のナット78の各々に対応して、複数の緩衝ばね80が設けられている。緩衝ばね80の各々は、対応するナット78とプレート74との間に挟み込まれている。高温下ではボルト76の熱膨張を考慮する必要があり、緩衝ばね80を用いて、ボルト76の熱膨張による影響を緩和している。
加圧下での高温熱処理は、上記の押し付け治具70を用いて、ネジ締めのトルク管理等の手法を用いて行うことが好ましい。貼り合せ基板10は、図17に示す押し付け治具70と同じ構造の治具を用いて、SiCウェハ12に255g/cm以上の圧力がかかるように、加圧しながら加熱することが望ましい。また、SiCウェハ12の表面にダメージを与えないように、SiCウェハ12とプレート74との間に、耐熱性を有するグラファイトフィルム82、Siウェハ84を、SiCウェハ12側からこの順に挟み込むことが望ましい。グラファイトフィルム82としては、1000℃以上の耐熱性を有するものが好ましい。
従来、加重をかけながら加熱できる最高温度は、加熱ヒータの性能に依存していた。一般的には、600℃程度が限界であるとされている。貼り合せ基板10をそれ以上の温度に加熱するには、炉内での熱処理が必要となる。上記の押し付け治具70を用いることにより、炉内で加重をかけながら600℃以上の温度で熱処理を行うことが可能となる。その結果、高温(例えば、1000℃)での半導体プロセスにおいても、SiCウェハ12を取り外さずに、貼り合せ基板10のままで処理することができるようになる。
また、Siウェハ14に貼り付ける前のSiCウェハ12に大きな反りがある場合には、ファトリソグラフィ工程での焦点深度マージンに低下、エッチング・CVD時の均一性劣化等の問題が発生することがある。しかしながら、平坦性に優れたSiウェハ14に貼り付けた状態で、上述した通り、加圧下で高温熱処理を行うことにより、SiCウェハ12の反りを低減することが可能となる。
(SiCウェハの剥離)
なお、SOG固化膜によりSiウェハに接着されたSiCウェハをSiウェハから剥離するには、貼り合せ基板をフッ硝酸溶液に浸漬すればよい。フッ硝酸溶液とは、HF+HNOを少なくとも含み、必要に応じて水、酢酸が加えられた溶液である。Siウェハはフッ硝酸溶液に容易に溶解し、フッ硝酸溶液に溶けないSiCウェハのみが残存する。但し、素子作製工程中でSiCウェハ上に既に各種の膜が成膜されている場合には、既に成膜された膜がフッ硝酸で腐食されないように、SiCウェハの表面を保護する必要がある。例えば、仮留めに用いたワックスを、SiCウェハの表面に塗って、表面を保護すればよい。
(貼り付け対象となる基板)
また、上記の実施の形態では、小口径のSiCウェハを大口径のSiウェハ(シリコン基板)に貼り付けて、貼り付け基板を作製する例について説明したが、小口径のSiCウェハを貼り付ける対象は、シリコン基板には限定されない。SiCウェハを貼り付けた状態で、既存の半導体デバイス製造装置で処理できる基板であればよい。例えば、シリコン基板に代えて、石英(SiO)基板やサファイア基板を用いることができる。貼り付け対象となる基板は、口径が5インチ〜8インチであることが好ましい。また、膜厚は300μm〜2mmの範囲が好ましい。
石英基板やサファイア基板は透明であるため、これらの基板を用いる場合には、すりガラス仕上げ等を行うことが好ましい。すりガラス仕上げ等を行うことで、半導体装置搬送の際、センサーに反応し易くなる。また、シリコン基板と比べると石英基板は熱伝導が悪いため、成膜時の加熱時間を十分に長くする必要がある。また、石英基板やサファイア基板は絶縁基板であるため、プラズマを用いた処理では、プロセス条件が変化する場合があることに留意すべきである。
また、サファイア基板はフッ硝酸溶液には溶解しないため、SiCウェハを剥離して再利用することができ、コストの削減に寄与する可能性がある。但し、SiCウェハを剥がすには、SiCウェハとサファイア基板との隙間にフッ硝酸溶液を浸透させてSOG固化膜を溶かす必要があり、シリコン基板や石英基板に比べて剥離に要する時間が長くなる。
(貼り付けウェハ)
また、上記の実施の形態では、小口径のSiCウェハを貼り付けて、貼り付け基板を作製する例について説明したが、貼り付ける半導体ウェハは、炭化ケイ素の単結晶基板には限定されない。結晶成長が非常に難しく、大口径化が難しい他の半導体結晶からなるウェハを貼り付けることもできる。
(A)は貼り合せ基板を表面側からみたときの平面図であり、(B)は(A)のA−A線による断面図である。 (A)〜(D)は本発明の実施の形態に係る製造工程を示す概略図である。 貼り合せ作業を行う作業台の構成を示す図である。(A)は作業台を上から見たときの平面図であり、(B)は作業台を手前側から見たときの側面図である。 ワックスが塗布される工程を示す図である。(A)は作業台上に載置されたSiウェハにワックスが塗布される様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 Siウェハに小口径のSiCウェハを載せる工程を示す図である。(A)は作業台上に載置されたSiウェハにSiCウェハが載せられる様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 位置合わせに用いる合わせ治具の構成を示す概略図である。(A)は合わせ治具を上から見たときの平面図であり、(B)は図面の手前側から見たときの側面図であり、(C)は図面の右側から見たときの側面図である。 図6の合わせ治具を用いて位置合わせを行う様子を示す平面図である。 回転精度を検査する方法を説明するための図である。(A)は貼り合せ基板10が観察台に載せられた様子を示す平面図であり、(B)は回転方向のズレ量を測定する方法を説明する図である。 SiCウェハが加圧される工程を示す図である。(A)は作業台上でSiCウェハ上に荷重がかけられる様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 ワックスが固化される工程を示す図である。(A)は作業台上でワックスが固化してSiCウェハが仮留めされる様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 錘等が取り外される工程を示す図である。(A)は作業台上で錘等が取り外される様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 SOG塗布液が塗布される工程を示す図である。(A)は仮留めされたSiCウェハにSOG塗布液が塗布された状態での断面図であり、(B)は同じ状態を表面側からみたときの平面図である。 SiCウェハを貼り付け対象のSiウェハに重ねる工程を示す図である。(A)は作業台上でSiCウェハをSiウェハに重ねる様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 SOG膜でSiCウェハを接着する工程を示す図である。(A)は作業台上でSiCウェハを接着する様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 不要になったSiウェハを除去する工程を示す図である。(A)は作業台上で不要なSiウェハが取り外された様子を示す側面図であり、(B)はこれを上から見たときの平面図である。 ワックスが除去される工程を示す図である。(A)はワックスが除去された状態での貼り合せ基板の断面図であり、(B)は同じ状態を表面側からみたときの平面図である。 加圧下で高温熱処理を行う場合に使用する押し付け治具の概略図である。
符号の説明
10 貼り合せ基板
12 SiCウェハ
12A オリフラ
12B 外縁部
14 Siウェハ
14A オリフラ
14B 外縁部
16P SOG膜
16S SOG固化膜
18 Siウェハ
18A オリフラ
18B 外縁部
20 ワックス
22 作業台
24 プレート
26 ガイド
28 ガイド
30 抵抗加熱ヒータ
32 交流電源
34 合わせ治具
36 第1板材
38 第2板材
40 補強板
42 ガイド部
44 第1アーム
46 第2アーム
48 載置台
52 観察台
54 ステージ
58 Siウェハ
58A オリフラ
58B 外縁部
60 錘
62 錘
70 押し付け治具
72 プレート
74 プレート
76 ボルト
78 ナット
80 緩衝ばね
82 グラファイトフィルム
84 Siウェハ

Claims (14)

  1. 半導体単結晶からなるウェハと前記ウェハより大口径の第1基板とを用意し、前記ウェハの表面と前記第1基板とが対向するように前記ウェハと前記第1基板とを重ね合わせ、前記ウェハのオリエンテーションフラットと前記第1基板に設けられた第1マークとを基準に前記ウェハの位置合わせを行い、前記ウェハを前記第1基板の所定位置に位置調整可能に仮留めする仮留め工程と、
    前記第1基板に仮留めされた前記ウェハの裏面に接着剤を塗布する塗布工程と、
    更に前記第1基板と同じ口径及び形状で且つ前記第1基板と同じ位置に第2マークを備えた第2基板を用意し、前記第1マーク及び前記第2マークを基準に前記第1基板と前記第2基板とが重なるように位置合わせを行い、前記ウェハの裏面と前記第2基板とが対向するように前記ウェハと前記第2基板とを重ね合わせて、前記第1基板に仮留めされた前記ウェハを前記接着剤により前記第2基板に接着する接着工程と、
    前記ウェハを仮留めしている前記第1基板を取り外す除去工程と、
    を含むことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 前記仮留め工程において、所定融点のワックスを前記第1基板に塗布し、前記第1基板を前記融点以上に加熱して前記ワックスを融解し、前記ウェハの位置合わせ後に前記第1基板を前記融点未満に冷却して、前記ウェハを前記第1基板に仮留めすることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  3. 前記ワックスは、融点が100℃以上で且つ耐熱温度が400℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 前記仮留め工程において、前記ウェハを裏面側から均等に押圧した状態で、前記ウェハを前記第1基板に仮留めすることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  5. 前記塗布工程において、接着剤としてスピンオングラス(SOG)溶液を塗布してSOG膜を形成すると共に、前記接着工程において、前記ウェハと前記第2基板とを重ね合わせた後に、前記SOG膜を加圧下で加熱して前記SOG膜を固化させ、前記ウェハを前記第2基板に接着することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 前記半導体単結晶が、炭化ケイ素(SiC)単結晶であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  7. 前記前記第1基板及び前記第2基板の口径が、5インチ〜8インチであることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  8. 前記第1基板及び前記第2基板が、シリコン基板、石英基板、及びサファイア基板からなる群から選択されるいずれか1つであることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  9. 前記前記第1基板及び前記第2基板の膜厚が、300μm〜2mmであることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  10. 前記第1マーク及び前記第2マークが、オリエンテーションフラットであることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  11. 前記ウェハのオリエンテーションフラットが、前記第1基板のオリエンテーションフラットに平行になるように、前記ウェハの位置合わせを行うことを特徴とする請求項10に記載の半導体基板の製造方法。
  12. 長手方向の一方の側面に前記第1基板のオリエンテーションフラットが突き当てられる長尺状の第1板材、及び前記第1板材と共にL字を成すように一端面が前記第1板材の一端側の前記側面に接合され、長手方向の一方の側面に前記第1基板の外縁部が突き当てられる長尺状の第2板材を有するL字型のガイド部と、
    前記ガイド部の前記第1板材と交差するように重ね合わせた状態で接合され、一端面に前記ウェハのオリエンテーションフラットが突き当てられる長尺状の第1アームと、
    前記ガイド部の前記第2板材と交差するように重ね合わせた状態で接合され、一端面に前記ウェハの円弧状の外縁部が突き当てられる長尺状の第2アームと、
    を備えた位置合せ治具を用い、
    前記ウェハの位置合わせを行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体基板の製造方法。
  13. 前記ウェハに前記ウェハのオリエンテーションフラットに平行又は垂直な直線を含むパターンを予め形成し、前記仮留め工程において、前記直線と前記第1基板のオリエンテーションフラットとが為す角度を観察して、前記ウェハの位置合わせを行うことを特徴とする請求項10から12までのいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  14. 前記直線と前記第1基板のオリエンテーションフラットとが為す角度が0.3°以下となるように、前記ウェハの位置合わせを行うことを特徴とする請求項13に記載の半導体基板の製造方法。
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