JP2009070865A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイグレーション現象の発生を抑制することによって、信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】この半導体装置100は、ポリイミドフィルムからなる基材部1と基材部1上に形成された複数の配線リード2とを含むフィルム基板10と、複数の金バンプ21を含み、この金バンプ21を介して配線リード2のインナーリード部2aと電気的に接続された状態でフィルム基板10上に実装される半導体チップ20と、フィルム基板10と半導体チップ20との間に充填されるアンダーフィル樹脂層30とを備えている。そして、基材部1は、半導体チップ20が実装される実装領域3を有しており、基材部1における実装領域3の表面が、大気圧プラズマ処理またはKMnO4溶液を用いた表面処理によって粗化されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、半導体装置に関し、特に、フィルム基板を備えた半導体装置に関する。
従来、フラットパネルディスプレイ(たとえば、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイ)などに用いられるドライバICパッケージ(半導体装置)として、COF(Chip On Film)タイプのパッケージ(半導体装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、フィルム状の基材部上に複数の配線リード(配線層)が形成されたフィルム基板と、このフィルム基板上にフリップチップ実装された半導体チップとを備えたCOFタイプの半導体装置(COFパッケージ)が記載されている。この半導体装置では、半導体チップの電極端子部に、複数の金バンプ(突起電極)が形成されており、この金バンプ(突起電極)を介して、半導体チップと配線リードのインナーリード部とが互いに電気的に接続されている。また、上記特許文献1に記載の半導体装置では、インナーリード部の内、半導体チップの特定の金バンプに対応するインナーリード部に、インナーリード部と半導体チップの金バンプとを位置合わせする位置合わせ用パターンが付加されている。さらに、ドライバICチップ(半導体チップ)とフィルム基板(基材部)との間には、アンダーフィル樹脂層が形成されている。
このような従来の半導体装置(COFパッケージ)では、フィルム基板上にドライバICチップ(半導体チップ)が実装されているため、折り曲げて使用することができる。このため、フラットパネルディスプレイの小型化、薄型化によって、機器内部の実装スペースが狭くなった場合でも、その狭いスペースにドライバICパッケージ(半導体装置)を実装することが可能となる。
特開2003−31623号公報
しかしながら、上記した従来の半導体装置(COFパッケージ)では、半導体装置の実装環境が高温高湿環境の場合には、基材部とアンダーフィル樹脂層との界面で剥離が生じ易いという不都合がある。このため、基材部とアンダーフィル樹脂層との界面に剥離が生じた場合には、この剥離部分に水分が溜まるという不都合が生じる。そして、高温高湿環境下で半導体装置(COFパッケージ)に電圧が印加された場合には、剥離部分に溜まった水分に金バンプ(突起電極)や配線層から金属イオンが溶解、析出することによって金バンプ(突起電極)間にリーク電流が発生する。このリーク電流の発生によりマイグレーション現象が生じるので、金バンプ(突起電極)間や配線層間が電気的に短絡するという不都合が生じる。その結果、半導体装置(COFパッケージ)の信頼性が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、マイグレーション現象の発生を抑制することによって、信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による半導体装置は、フィルム状の基材部と基材部上に形成された複数の配線層とを含むフィルム基板と、複数の突起電極を含み、突起電極を介して配線層と電気的に接続された状態でフィルム基板上に実装される半導体チップと、フィルム基板と半導体チップとの間に充填されるアンダーフィル樹脂層とを備えている。そして、基材部は、半導体チップが実装される実装領域を有し、少なくとも実装領域の表面が、表面処理によって粗化されている。
この一の局面による半導体装置では、上記のように、少なくとも基材部の実装領域の表面を表面処理により粗化することによって、アンダーフィル樹脂層と基材部との密着性を向上させることができるので、高温高湿環境下であっても、アンダーフィル樹脂層の剥離を抑制することができる。このため、基材部とアンダーフィル樹脂層との界面で剥離が生じることに起因して、この剥離部分に水分が溜まるという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、高温高湿環境下で電圧が印加された場合でも、剥離部分に水分が溜まることに起因して、剥離部分に溜まった水分に突起電極や配線層から金属イオンが溶解、析出するという不都合が生じるのを抑制することができる。したがって、リーク電流の発生を抑制することができるので、半導体チップの突起電極間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能となる。その結果、突起電極間や配線層間の電気的な短絡を抑制することができるので、信頼性の低下を抑制することができる。
上記一の局面による半導体装置において、基材部の実装領域を少なくとも露出させるようにフィルム基板の上面上に形成された絶縁樹脂層をさらに備え、基材部の実装領域の表面粗さが、基材部の絶縁樹脂層で覆われている領域の表面粗さよりも大きくなるように構成してもよい。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、基材部は、ポリイミドフィルムから構成されており、アンダーフィル樹脂層は、エポキシ系樹脂層から構成されている。このような構成を上記一の局面による半導体装置に適用すれば、容易に、アンダーフィル樹脂層と基材部との密着性を向上させることができるので、容易に、マイグレーション現象の発生に起因する突起電極間や配線層間の電気的な短絡を抑制することができる。これにより、容易に、信頼性の低下を抑制することができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、基材部の実装領域表面の算術平均粗さRaは、7nm以上である。このように構成すれば、基材部の実装領域表面の算術平均粗さRaが7nmよりも小さくなることに起因して、アンダーフィル樹脂層と基材部との密着性が低下するという不都合が生じるのを抑制することができる。
この場合において、好ましくは、基材部の実装領域表面の最大高さRmaxは、70nm以上である。このように構成すれば、容易に、アンダーフィル樹脂層と基材部との密着性を向上させることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、基材部の実装領域表面は、プラズマ処理または表面粗化処理液による表面処理によって粗化されている。このように構成すれば、容易に、基材部の表面を所定の表面粗さに粗化することができるので、より容易に、アンダーフィル樹脂層と基材部との密着性を向上させることができる。
この場合において、好ましくは、表面粗化処理液は、KMnO4溶液である。このように構成すれば、表面粗化処理液による表面処理によって基材部の表面を粗化する場合において、容易に、基材部の表面を所定の表面粗さに粗化することができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、少なくとも、半導体チップのフィルム基板と対向する表面は、表面処理によって粗化されている。このように構成すれば、半導体チップ表面とアンダーフィル樹脂層との密着性を向上させることができるので、高温高湿環境下であっても、半導体チップとアンダーフィル樹脂層との界面で剥離が生じるのを抑制することができる。このため、効果的に、半導体チップの突起電極間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能となるので、さらに容易に、マイグレーション現象に起因する突起電極間や配線層間の電気的な短絡を抑制することができる。
この場合において、好ましくは、半導体チップの表面は、プラズマ処理による表面処理によって粗化されている。このように構成すれば、容易に、半導体チップの表面を所定の表面粗さに粗化することができるので、容易に、半導体チップとアンダーフィル樹脂層との密着性を向上させることができる。これにより、高温高湿環境下であっても、半導体チップの突起電極間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能な半導体装置をより容易に得ることができる。
以上のように、本発明によれば、マイグレーション現象の発生を抑制することによって、信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を容易に得ることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態では、半導体装置の一例であるCOFタイプの半導体装置に本発明を適用した場合について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体装置の全体斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態による半導体装置の平面図である。図3は、図2の50−50線に沿った断面図である。まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による半導体装置100の構造について説明する。
第1実施形態による半導体装置100は、図1および図2に示すように、フィルム基板10と、このフィルム基板10の一方の主面上に実装された半導体チップ20とを備えている。フィルム基板10は、約40μmの厚みを有するポリイミドフィルムからなる基材部1を含んでおり、基材部1の主面上には、図1および図3に示すように、約8μmの厚みを有する銅からなる配線リード2が複数形成されている。なお、配線リード2は、本発明の「配線層」の一例である。また、基材部1の中央部の領域には、半導体チップ20が実装される実装領域3が設けられている。そして、配線リード2のインナーリード部2aは、上記した実装領域3内に配置されている。
一方、図1および図2に示すように、配線リード2のアウターリード部2bは、基材部1の一方の端部側または基材部1の他方の端部側にそれぞれ配置されている。これにより、フィルム基板10の一方の端部側および他方の端部側には、それぞれ、接続端子部4および5が形成されている。なお、接続端子部4は、たとえば、図示しない液晶表示素子と接続されるとともに、接続端子部5は、たとえば、図示しないマザーボードと接続される。
また、複数の配線リード2の各々の上面上には、図1〜図3に示すように、所定の厚みを有する錫メッキ層6が形成されている。そして、フィルム基板10の主面の所定領域上に、所定の厚みを有するポリイミド系のソルダレジスト層7が形成されている。具体的には、ソルダレジスト層7は、実装領域3、接続端子部4および5の領域以外の領域上に形成されている。このため、図3に示すように、半導体チップ20の実装領域3の表面は、露出された状態となっている。このソルダレジスト層7は、配線リード2に不要な半田が付着するのを抑制する機能を有している。なお、ソルダレジスト層7は、本発明の「絶縁樹脂層」の一例である。
ここで、第1実施形態では、フィルム基板10の表面は、大気圧プラズマ処理、または、KMnO4溶液(表面粗化処理液)を用いた表面処理によって粗化されている。これにより、基材部1のソルダレジスト層7で覆われていない領域である実装領域3、接続端子部4および5の領域では、その表面の算術平均粗さRaが7nm以上となっている。なお、この場合において、基材部1の実装領域3、接続端子部4および5の領域は、その表面の最大高さRmaxが70nm以上となるように構成されているのが好ましい。また、基材部1における実装領域3、接続端子部4および5の領域以外の領域では、その表面(主面)がソルダレジスト層7で覆われているので、実装領域3、接続端子部4および5の領域に比べて、表面粗さが小さくなっている。
また、半導体チップ20は、たとえば、ドライバICチップなどから構成されており、図1および図3に示すように、基材部1(フィルム基板10)の実装領域3上に、フリップチップ実装されている。具体的には、半導体チップ20の電極端子部(図示せず)に形成された金バンプ21が、インナーリード部2aと接触するように半導体チップ20が配置され、その後、金バンプ21が加熱(熱圧着)されることによって、金バンプ21とインナーリード部2aの錫メッキ層6とが金−錫共晶結合されている。これにより、半導体チップ20が、金バンプ21を介して配線リード2に電気的に接続された状態でフィルム基板10の実装領域3上に実装されている。なお、金バンプ21は、本発明の「突起電極」の一例である。
また、半導体チップ20とフィルム基板10との間には、図1〜図3に示すように、エポキシ樹脂系のアンダーフィル樹脂が充填されている。すなわち、半導体チップ20とフィルム基板10との間には、エポキシ樹脂系のアンダーフィル樹脂層30が形成されている。
第1実施形態では、上記のように、基材部1の実装領域3の表面を表面処理により粗化することによって、アンダーフィル樹脂層30と基材部1との密着性を向上させることができるので、高温高湿環境下であっても、アンダーフィル樹脂層30の剥離を抑制することができる。このため、基材部1とアンダーフィル樹脂層30との界面で剥離が生じることに起因して、この剥離部分に水分が溜まるという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、高温高湿環境下で電圧が印加された場合でも、剥離部分に水分が溜まることに起因して、剥離部分に溜まった水分に金バンプ21や配線リード2から金属イオン(Auイオン、Cuイオンなど)が溶解、析出するという不都合が生じるのを抑制することができる。したがって、リーク電流の発生を抑制することができるので、半導体チップ20の金バンプ21間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能となる。その結果、金バンプ21間や配線リード2(インナーリード部2a)間の電気的な短絡を抑制することができるので、信頼性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、基材部1の実装領域3表面を、大気圧プラズマ処理またはKMnO4溶液を用いた表面処理により粗化することによって、容易に、基材部1の表面を所定の表面粗さに粗化することができるので、より容易に、アンダーフィル樹脂層30と基材部1との密着性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、基材部1の実装領域3表面を、算術平均粗さRaが7nm以上となるように粗化することによって、基材部1の実装領域3表面の算術平均粗さRaが7nmよりも小さくなることに起因して、アンダーフィル樹脂層30と基材部1との密着性が低下するという不都合が生じるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、基材部1の実装領域3表面を、最大高さRmaxが70nm以上となるように粗化することによって、効果的に、アンダーフィル樹脂層30と基材部1との密着性を向上させることができる。
図4〜図8は、図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための図である。次に、図1および図3〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による半導体装置100の製造方法について説明する。
まず、図4に示すように、約40μmの厚みを有するポリイミドフィルムからなる基材部1上に、約8μmの厚みを有する銅からなる配線リード2を複数形成する。この際、インナーリード部2aが基材部1の実装領域3内に位置するように配線リード2を形成する。
次に、図5に示すように、配線リード2の上面上にメッキ処理によって、所定の厚みを有する錫メッキ層6を形成する。そして、図6に示すように、フィルム基板10の所定領域上に所定の厚みを有するポリイミド系のソルダレジスト層7を形成する。具体的には、図6および図7に示すように、基材部1の実装領域3、接続端子部4および5の領域以外の領域上にソルダレジスト層7を形成する。これにより、基材部1の実装領域3、接続端子部4および5の領域が露出された状態となる。
続いて、大気圧プラズマ処理、または、KMnO4溶液(表面粗化処理液)を用いた表面処理によって、フィルム基板10の表面を粗化する。これにより、ソルダレジスト層7で覆われていない基材部1の実装領域3、接続端子部4および5の領域は、その表面の算術平均粗さRaが7nm以上となるように構成されるとともに、最大高さRmaxが70nm以上となるように構成される。
次に、図8に示すように、半導体チップ20を金バンプ21がインナーリード部2aと接触するように配置した後、熱圧着することによって、金バンプ21とインナーリード部2aの錫メッキ層6とを金−錫共晶結合させる。これにより、半導体チップ20が、金バンプ21を介して配線リード2に電気的に接続された状態でフィルム基板10の実装領域3上に実装される。
その後、図3に示したように、半導体チップ20とフィルム基板10との間に、エポキシ樹脂系のアンダーフィル樹脂を充填することにより、半導体チップ20とフィルム基板10との間にアンダーフィル樹脂層30を形成する。このようにして、図1に示した第1実施形態による半導体装置100が製造される。
続いて、上記製造方法によって製造された実施例としての半導体装置と、比較例として基材部の表面が粗化されていない半導体装置とを用いて、上記第1実施形態の効果を確認するために行った試験について説明する。この試験では、定常試験法を用いてマイグレーションによる金バンプ間の短絡までの時間を測定することにより、マイグレーションに及ぼす実装領域の表面粗さの影響を確認した。具体的には、実施例による半導体装置および比較例による半導体装置の各々について、高温高湿度雰囲気中で半導体装置(半導体チップ)に直流電圧を印可して、マイグレーションによる金バンプ間の短絡までの時間(t)を測定した。なお、大気圧プラズマ処理によって基材部の実装領域表面を粗化した半導体装置を実施例1とし、KMnO4溶液を用いた表面処理によって基材部の実装領域表面を粗化した半導体装置を実施例2とした。
また、上記定常試験法において、温湿度は、それぞれ、85℃および85%R.H.とし、半導体装置(半導体チップ)への印可電圧は、DC30Vとした。また、マイグレーションによる金バンプ間の短絡は、金バンプ間の絶縁抵抗を測定するとともに、その絶縁抵抗値の変化(絶縁抵抗値の低下)を検出することにより確認を行った。そして、測定開始から絶縁抵抗値が変化した時点までの時間を、マイグレーションによる金バンプ間(導体間)の短絡までの時間(t)とした。
さらに、AFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)の表面粗さ測定機能を用いて、実施例1、実施例2および比較例の各々における基材部の表面粗さ(基材部の実装領域の表面粗さ)の測定を行った。それらの結果を表1に示す。
Figure 2009070865
上記表1に示すように、基材部の実装領域表面が粗化された実施例1および実施例2と、基材部の実装領域表面が粗化されていない比較例とを比べた結果、実施例1および実施例2のいずれも、比較例に比べて、マイグレーションによる金バンプ間の短絡までの時間(t)は長くなることが判明した。具体的には、大気圧プラズマ処理によって基材部の実装領域表面が粗化された実施例1では、基材部の実装領域表面が粗化されていない比較例に比べて、金バンプ間に短絡が生じる時間(t)は、約4倍と著しく長くなった。また、KMnO4溶液を用いた表面処理によって基材部の実装領域表面が粗化された実施例2では、金バンプ間に短絡が生じる時間(t)は、実施例1よりも若干短くなるものの、比較例と比べて、約3倍と長時間であった。
これにより、表面処理により基材部表面を粗化することによって、基材部表面が粗化されていない場合に比べて、金バンプ間に短絡が生じる時間(t)が長くなることが確認された。すなわち、基材部の実装領域表面を粗化することによって、信頼性の低下を抑制することが可能であることが確認された。なお、基材部の実装領域表面は、算術平均粗さRaが7nm以上、最大高さRmaxが70nm以上であることが好ましい。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態による半導体装置の全体斜視図である。次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態による半導体装置200の構造について説明する。
この第2実施形態による半導体装置200では、フィルム基板10の上面上に、表面が大気圧プラズマ処理(表面処理)によって粗化された半導体チップ120が実装されている。そして、半導体チップ120とフィルム基板10との間には、エポキシ樹脂系のアンダーフィル樹脂層30が形成されている。
また、半導体チップ120は、フィルム基板10と対向する表面も大気圧プラズマ処理(表面処理)によって粗化されており、上記したアンダーフィル樹脂層30は、半導体チップ120のフィルム基板10と対向する表面と接するように、半導体チップ120とフィルム基板10との間に形成されている。なお、第2実施形態による半導体装置200のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、半導体チップ120の表面を、表面処理により粗化することによって、半導体チップ120表面とアンダーフィル樹脂層30との密着性を向上させることができるので、高温高湿環境下であっても、半導体チップ120とアンダーフィル樹脂層30との界面で剥離が生じるのを抑制することができる。このため、効果的に、半導体チップ120の金バンプ21間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能となるので、容易に、マイグレーション現象に起因する金バンプ21間や配線リード2(インナーリード部2a)間の電気的な短絡を抑制することができる。その結果、容易に、信頼性の低下を抑制することができる。
また、第2実施形態では、半導体チップ120の表面を粗化する表面処理に大気圧プラズマ処理を用いることによって、容易に、半導体チップ120表面を所定の表面粗さに粗化することができるので、容易に、半導体チップ120とアンダーフィル樹脂層30との密着性を向上させることができる。これにより、高温高湿環境下であっても、半導体チップ120の金バンプ21間にマイグレーション現象が生じるのを抑制することが可能な半導体装置200をより容易に得ることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
続いて、図4〜図9を参照して、本発明の第2実施形態による半導体装置200の製造方法について説明する。
まず、図4〜図8に示した第1実施形態と同様の製造方法を用いて、フィルム基板10上に、半導体チップ20を実装する。次に、半導体チップ20が実装されたフィルム基板10を、大気圧プラズマ処理する。これにより、フィルム基板10表面とともに半導体チップ20の表面も粗化される。この際、基材部1の実装領域3表面と半導体チップ20の基材部1(フィルム基板10)と対向する表面との間には、図8に示したように隙間が生じているので、半導体チップ20の基材部1(フィルム基板10)と対向する表面も大気圧プラズマ処理によって粗化される。
その後、図9に示すように、表面が粗化された半導体チップ120とフィルム基板10との間に、エポキシ樹脂系のアンダーフィル樹脂を充填することにより、半導体チップ120とフィルム基板10との間にアンダーフィル樹脂層30を形成する。このようにして、図9に示した第2実施形態による半導体装置200が製造される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、基材部表面を、大気圧プラズマ処理または表面粗化処理液を用いた表面処理によって粗化した例を示したが、本発明はこれに限らず、大気圧プラズマ処理および表面粗化処理液を用いた表面処理以外の方法を用いて基材部表面を粗化してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、表面粗化処理液としてKMnO4溶液を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、KMnO4溶液以外の表面粗化処理液を用いて基材部表面を粗化してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基材部をポリイミドフィルムから構成するとともに、アンダーフィル樹脂層をエポキシ系樹脂から構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、基材部をポリイミドフィルム以外のフィルム材料から構成してもよいし、アンダーフィル樹脂層をエポキシ系樹脂以外の樹脂材料から構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基材部における実装領域表面を算術平均粗さRaが7nm以上となるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、基材部における実装領域表面の算術平均粗さRaが7nmよりも小さくなるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基材部における実装領域表面を最大高さRmaxが70nm以上となるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、基材部における実装領域表面の最大高さRmaxが70nmよりも小さくなるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基材部の実装領域および基材部の接続端子部の領域が露出するようにソルダレジスト層をフィルム基板上に形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、基材部の実装領域および基材部の接続端子部の領域以外の領域が露出するようにソルダレジスト層をフィルム基板上に形成してもよい。
また、上記第2実施形態では、フィルム基板上に半導体チップを実装した後に、大気圧プラズマ処理によって、半導体チップ表面を粗化した例を示したが、本発明はこれに限らず、予め表面が粗化された半導体チップを、フィルム基板上に実装するように構成してもよい。なお、この場合には、大気圧プラズマ処理以外の方法を用いて、半導体チップ表面を粗化することができる。また、半導体チップ表面は、アンダーフィル樹脂層と接触する領域が粗化されていればよい。
本発明の第1実施形態による半導体装置の全体斜視図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の平面図である。 図2の50−50線に沿った断面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための平面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための平面図である。 図1に示した本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の全体斜視図である。
符号の説明
1 基材部
2 配線リード(配線層)
2a インナーリード部
2b アウターリード部
3 実装領域
4、5 接続端子部
6 錫メッキ層
7 ソルダレジスト層(絶縁樹脂層)
10 フィルム基板
20、120 半導体チップ
21 金バンプ(突起電極)
30 アンダーフィル樹脂層
100、200 半導体装置(COFパッケージ)

Claims (9)

  1. フィルム状の基材部と前記基材部上に形成された複数の配線層とを含むフィルム基板と、
    複数の突起電極を含み、前記突起電極を介して前記配線層と電気的に接続された状態で前記フィルム基板上に実装される半導体チップと、
    前記フィルム基板と前記半導体チップとの間に充填されるアンダーフィル樹脂層とを備え、
    前記基材部は、前記半導体チップが実装される実装領域を有し、
    少なくとも前記基材部における前記実装領域の表面が、表面処理によって粗化されていることを特徴とする、半導体装置。
  2. 前記基材部の前記実装領域を少なくとも露出させるように前記フィルム基板の上面上に形成された絶縁樹脂層をさらに備え、
    前記基材部の前記実装領域の表面粗さは、前記基材部の前記絶縁樹脂層によって覆われている領域の表面粗さよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記基材部は、ポリイミドフィルムから構成されており、
    前記アンダーフィル樹脂層は、エポキシ系樹脂層から構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記基材部の前記実装領域表面の算術平均粗さRaは、7nm以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記基材部の前記実装領域表面の最大高さRmaxは、70nm以上であることを特徴とする、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記基材部の前記実装領域表面は、プラズマ処理または表面粗化処理液による表面処理によって粗化されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記表面粗化処理液は、KMnO4溶液であることを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置。
  8. 少なくとも、前記半導体チップの前記フィルム基板と対向する表面は、表面処理によって粗化されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記半導体チップの表面は、プラズマ処理による表面処理によって粗化されていることを特徴とする、請求項8に記載の半導体装置。
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