JP2009069251A - 表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平坦化膜の平坦性の向上と、当該平坦化膜へのコンタクトホールの良好な形成とを両立させて、表示特性及び信頼性に優れた表示パネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】画素駆動回路DCの各回路素子や配線層が形成された基板11上に、非感光性の有機材料からなる平坦化膜15を介して有機EL素子OLEDが形成された表示パネル10において、画素駆動回路DCの電極層(トランジスタTr12のソース電極Tr12s)と有機EL素子OLED(画素電極16)とを接続するコンタクトホールCH14(CH14b)を平坦化膜15に形成する工程に先立って、当該コンタクトホールCH14を形成するためのメタルマスクMSKを除去する工程で使用するマスク剥離液に対してエッチング耐性を有するバリアメタル14を、画素駆動回路DCの電極層上に形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、表示パネル及びその製造方法に関し、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子を有する表示画素を備えた表示パネル、及び、該表示パネルの製造方法に関する。
近年、液晶表示装置(LCD)に続く次世代の表示デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード(LED)等のような自発光素子を2次元配列した発光素子型の表示パネルを備えた表示装置の本格的な実用化、普及に向けた研究開発が盛んに行われている。
このような発光素子型の表示装置においては、液晶表示装置に比較して表示応答速度が速く、視野角依存性も小さいという優れた表示特性を有しているとともに、液晶表示装置のようにバックライトや導光板を必要としないという装置構成上の特徴を有している。そのため、今後様々な電子機器への適用が期待されている。
そして、このような表示装置にあっては、表示パネルに配列される各表示画素ごとに、発光素子(有機EL素子等)を所望の輝度階調で発光させるための画素回路(画素駆動回路)を設けたアクティブマトリクス駆動方式が知られている。ここで、画素回路としては、例えば特許文献1等に記載されているように、薄膜トランジスタ等の回路素子(スイッチング素子)や配線層を備えたものが知られている。
また、発光素子基板の一面側に各表示画素を構成する発光素子を形成した表示パネルにおいては、発光素子のデバイス構造に応じて、発光素子基板の上方側から光を放射するトップエミッション型の発光構造と、発光素子基板の下方側から光を放射するボトムエミッション型の発光構造が知られている。すなわち、例えば特許文献1等に記載されているように、トップエミッション型の発光構造においては、発光素子基板に設けられた発光素子から発光された光が発光素子基板を透過することなく上方に放射され、一方、ボトムエミッション型の発光構造においては、発光素子から発光された光が基板を透過して下方側に放射される発光構造を有している。
このようなアクティブ型トップエミッション型の発光構造を有する表示パネルとしては、例えば特許文献1に記載されているように、画素回路の各回路素子(トランジスタ等)が形成された基板上に平坦化膜を介して、発光素子(有機EL素子)を形成したパネル構造を有している。ここで、平坦化膜には、画素回路(トランジスタ等)と発光素子(画素電極)とを電気的に接続するためのコンタクトホールが設けられている。
特開2005−222759号公報 (第3頁、第8頁〜第9頁、図3、図4)
上述したようなパネル構造を有する表示パネルにおいては、次のような問題を有していた。
すなわち、画素回路と発光素子の間に設けられる平坦化膜においては、画素回路の各回路素子や配線層が形成されることにより基板表面に生じた段差を緩和して、発光素子(画素電極)を形成するために適した平坦性の高い(平滑な)面を形成することができる特性が求められるとともに、画素回路(トランジスタ等)と発光素子(画素電極)とを電気的に接続するためのコンタクトホールを形成する際に、画素回路の電極層や配線層等への影響(例えば剥離や劣化等)が小さいことが求められる。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、平坦化膜の平坦性の向上と、当該平坦化膜へのコンタクトホールの良好な形成とを両立させて、表示特性及び信頼性に優れた表示パネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る表示パネルは、基板上に形成された機能素子と、前記機能素子の電極層上の所定の領域に接続するように形成された導電性のバリア層と、前記バリア層を被覆するように前記基板上に形成された平坦化膜と、前記平坦化膜に形成された開口部内において前記バリア層を介して前記電極層に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在して形成される画素電極と、を有していることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示パネルにおいて、前記バリア層は、前記電極層をパターニングする際に使用するエッチング液に対して耐性を有する導電性材料により形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の表示パネルにおいて、前記機能素子と前記画素電極は、前記平坦化膜を介して、平面的に重なるように形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の表示パネルにおいて、前記平坦化膜は、非感光性の有機材料により形成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の表示パネルにおいて、前記表示パネルは、複数の表示画素が配列され、前記表示画素は、前記機能素子を含み、所定の駆動電流を流す画素駆動回路と、前記画素電極を含み、前記駆動電流に応じた輝度階調で発光する発光素子と、有していることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示パネルにおいて、前記発光素子は、発光機能層と、該発光機能層を介して対向して配置された前記画素電極及び対向電極と、を有する有機エレクトルミネッセンス素子であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の表示パネルにおいて、前記画素電極は、前記発光機能層において発光した光を反射する導電層を含んで形成され、前記対向電極は、前記発光機能層において発光した光を透過する導電層により形成されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明に係る表示パネルは、基板上の配線の端子上の所定領域に接続するように形成された導電性のバリア層と、前記バリア層を被覆するように前記基板上に形成された平坦化膜と、前記平坦化膜に形成された開口部内において前記バリア層を介して前記配線の端子に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在して形成される配線パッド層と、を有していることを特徴とする。
請求項9記載の発明に係る表示パネルの製造方法は、基板上に設けられた機能素子の電極層上の所定の領域に導電性のバリア層を形成する工程と、前記バリア層を被覆するように平坦化膜を形成する工程と、前記バリア層を被覆するように平坦化膜を形成する工程と、エッチングマスクを用いて前記平坦化膜に前記バリア層が露出する開口部を形成する工程と、所定のマスク剥離液を用いて前記エッチングマスクを除去した後、前記開口部内において前記バリア層を介して前記電極層に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在する画素電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の表示パネルの製造方法において、前記エッチングマスクは、前記電極層の少なくとも最上層と同一の導電性材料により形成され、前記バリア層は、前記電極層をパターニングする際に使用するエッチング液に対して耐性を有する導電性材料により形成されていることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10記載の表示パネルの製造方法において、前記平坦化膜は、非感光性の有機材料により形成されていることを特徴とする。
請求項12記載の発明に係る表示パネルの製造方法は、基板上に設けられた配線の端子上の所定の領域に導電性のバリア層を形成する工程と、前記バリア層を被覆するように平坦化膜を形成する工程と、エッチングマスクを用いて前記平坦化膜に前記バリア層が露出する開口部を形成する工程と、所定のマスク剥離液を用いて前記エッチングマスクを除去した後、前記開口部内において前記バリア層を介して前記端子に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在する端子パッド層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る表示パネル及びその製造方法によれば、平坦化膜の平坦性の向上と、当該平坦化膜へのコンタクトホールの良好な形成とを両立させて、優れた表示特性及び信頼性を実現することができる。
以下、本発明に係る表示パネル及びその製造方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。ここで、以下に示す実施形態においては、表示画素を構成する発光素子として、有機化合物含有液を塗布して形成される有機EL層を備えた有機EL素子を適用した場合について説明する。
<表示パネル>
まず、本発明に係る表示パネル(有機ELパネル)、及び、該表示パネルに配列される表示画素について説明する。
図1は、本発明に係る表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図であり、図2は、本発明に係る表示パネルに2次元配列される表示画素(発光素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。なお、図1に示す平面図においては、説明の都合上、表示パネル(又は基板)の一面側(有機EL素子の形成側)から見た、各表示画素(色画素)に設けられる画素電極の配置と各配線層の配設構造との関係、及び、各表示画素の形成領域を画定するバンク(隔壁)との配置関係のみを示し、各表示画素の有機EL素子を発光駆動するために、各表示画素に設けられる図2に示す画素駆動回路内のトランジスタ等の表示を省略した。また、図1においては、画素電極及び各配線層、バンクの配置を明瞭にするために、便宜的にハッチングを施して示した。
図1に示すように、本実施形態に係る表示パネル10は、ガラス基板等の絶縁性の基板11の一面側(紙面手前側)に、複数の表示画素PIXがマトリクス状に配列されている。また、表示パネル10の図面上下方向(すなわち列方向)には、複数のデータラインLdが配設され、当該データラインLdに直交して図面左右方向(すなわち行方向)に複数の選択ラインLs及び複数の電源電圧ライン(例えばアノードライン)Lvが配設されている。なお、選択ラインLsには一方の端部に端子パッドPLsが設けられ、電源電圧ラインLvには一方の端部に端子パッドPLvが設けられている。
ここで、上記表示パネル10を備えた表示装置がカラー表示に対応している場合には、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色それぞれの色画素となる表示画素PIX(図中では便宜的にPXr、PXg、PXbと表記)が図面左右方向に順次繰り返し配列されるとともに、図面上下方向に同一色の表示画素PIXが複数配列される。この場合には、図面左右方向に隣接するRGBの3つの表示画素PIX(PXr、PXg、PXb)を一組として1つの画素となる。単一色発光の色画素のみの表示パネル(モノカラー表示パネル)を備えた表示装置の場合には、1つの表示画素PIXが1つの画素となる。
そして、カラー表示に対応した表示パネル10において、後述する製造方法に示すように、高分子系或いは低分子系の有機材料を含む溶液を塗布して有機EL層を形成する場合にあっては、図1に示すように、例えば絶縁性材料からなるバンク(隔壁)18が、基板11の一面側から突出し、表示画素(色画素)PIXごとにそれぞれの形成領域を取り囲むように柵状又は格子状の平面形状を有して配設されている。これにより、図3に示す画素形成領域Rpx内における有機EL素子OLEDの形成領域(図3に示すEL素子形成領域Rel)が画定される。ここで、図1に示したような柵状の平面形状を有するバンク18の場合には、図面上下方向(列方向)に配列された同一色の複数の表示画素(色画素)PIXの画素電極(例えばアノード電極)16が1つのEL素子形成領域Relに含まれる。
各表示画素(色画素)PIXは、具体的には、例えば図2に示すように、基板11上に複数のトランジスタ(薄膜トランジスタ等)を有する画素駆動回路(上述した画素回路に相当する)DCと、当該画素駆動回路DCにより生成される発光駆動電流(駆動電流)が、上記画素電極16に供給されることにより発光動作する有機EL素子(発光素子)OLEDと、を備えた回路構成を適用することができる。
画素駆動回路DCは、具体的には、例えば図2に示すように、ゲート端子が表示パネル10(基板11)の行方向に配設された選択ラインLsに、ドレイン端子が表示パネル10の列方向に配設されたデータラインLdに、ソース端子が接点N11に各々接続されたトランジスタ(選択トランジスタ)Tr11と、ゲート端子が接点N11に、ドレイン端子が表示パネル10の行方向に配設された電源電圧ラインLvに、ソース端子が接点N12に各々接続されたトランジスタ(駆動トランジスタ;機能素子)Tr12と、トランジスタTr12のゲート端子及びソース端子間に接続されたキャパシタCsと、を備えている。
ここでは、トランジスタTr11、Tr12はいずれも薄膜構造を有するnチャネル型の電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)が適用されている。薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン薄膜トランジスタであっても、ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよい。なお、トランジスタTr11、Tr12がpチャネル型であれば、ソース端子及びドレイン端子が互いに逆になる。
また、キャパシタCsはトランジスタTr12のゲート−ソース間に形成される寄生容量、又は、該ゲート−ソース間に付加的に設けられた補助容量、もしくは、これらの寄生容量と補助容量からなる容量成分である。したがって、トランジスタTr12がpチャネル型であれば、キャパシタCsの一方は、有機EL素子OLED側ではなく、電源電圧ラインLv側に接続される。
有機EL素子OLEDは、アノード端子(アノード電極となる画素電極16)が上記画素駆動回路DCの接点N12(画素駆動回路DCの出力端)に接続され、カソード端子(カソード電極)が対向電極20と一体的に形成され、所定の基準電圧Vcom(例えば接地電位Vgnd)に直接又は間接的に接続されている。ここで、対向電極20は、基板11上に2次元配列された複数の表示画素PIXの画素電極16に対して共通に対向するように、単一の電極層(べた電極)により形成されている。これにより、複数の表示画素PIXに上記基準電圧Vcomが共通に印加される。
なお、図2に示した表示画素PIX(画素駆動回路DC及び有機EL素子OLED)において、選択ラインLsは、図1に示した端子パッドPLsを介して、基板11の図示を省略した表示領域の周囲に設けられている選択ドライバに接続され、所定のタイミングで表示パネル10の行方向に配列された複数の表示画素PIXを選択状態に設定するための選択信号Sselが印加される。また、データラインLdは、基板11の図示を省略した表示領域の周囲に設けられているデータドライバに接続され、上記表示画素PIXの選択状態に同期するタイミングで表示データに応じた階調信号Vpixが印加される。階調信号Vpixは、有機EL素子OLEDの発光輝度階調を設定する電圧信号である。
また、電源電圧ラインLvは、図1に示した端子パッドPLvを介して、例えば所定の高電位電源に直接又は間接的に接続され、各表示画素PIXに設けられる有機EL素子OLEDの画素電極16に表示データに応じた発光駆動電流を流すために、有機EL素子OLEDの対向電極20に印加される基準電圧Vcomより電位の高い、所定の高電圧(電源電圧Vdd)が印加される。
すなわち、図2に示す画素駆動回路DCにおいては、各表示画素PIXにおいて直列に接続されたトランジスタTr12と有機EL素子OLEDの組の両端(トランジスタTr12のドレイン端子と有機EL素子OLEDのカソード端子)にそれぞれ電源電圧Vddと基準電圧Vcomを印加して、有機EL素子OLEDに順バイアスを付与し、有機EL素子OLEDが発光可能な状態とし、さらに、階調信号Vpixに応じて有機EL素子OLEDに流れる発光駆動電流の電流値を制御している。
そして、このような回路構成を有する表示画素PIXにおける駆動制御動作は、まず、図示を省略した選択ドライバから選択ラインLsに対して、所定の選択期間に、選択レベル(オンレベル;例えばハイレベル)の選択信号Sselを印加することにより、トランジスタTr11がオン動作して選択状態に設定される。このタイミングに同期して、図示を省略したデータドライバから表示データに応じた電圧値を有する階調信号VpixをデータラインLdに印加するように制御する。これにより、トランジスタTr11を介して、階調信号Vpixに応じた電位が接点N11(すなわち、トランジスタTr12のゲート端子)に印加される。
図2に示した回路構成を有する画素駆動回路DCにおいては、トランジスタTr12のドレイン−ソース間電流(すなわち、有機EL素子OLEDに流れる発光駆動電流)の電流値は、ドレイン−ソース間の電位差及びゲート−ソース間の電位差によって決定される。ここで、トランジスタTr12のドレイン端子(ドレイン電極)に印加される電源電圧Vddと、有機EL素子OLEDのカソード端子(カソード電極)に印加される基準電圧Vcomは固定値であるので、トランジスタTr12のドレイン−ソース間の電位差は、電源電圧Vddと基準電圧Vcomによって予め固定されている。そして、トランジスタTr12のゲート−ソース間の電位差は、階調信号Vpixの電位によって一義的に決定されるので、トランジスタTr12のドレイン−ソース間に流れる電流の電流値は、階調信号Vpixによって制御することができる。
このように、トランジスタTr12が接点N11の電位に応じた導通状態(すなわち、階調信号Vpixに応じた導通状態)でオン動作して、高電位側の電源電圧VddからトランジスタTr12及び有機EL素子OLEDを介して低電位側の基準電圧Vcom(接地電位Vgnd)に、所定の電流値を有する発光駆動電流が流れるので、有機EL素子OLEDが階調信号Vpix(すなわち表示データ)に応じた輝度階調で発光動作する。また、このとき、接点N11に印加された階調信号Vpixに基づいて、トランジスタTr12のゲート−ソース間のキャパシタCsに電荷が蓄積(充電)される。
次いで、上記選択期間終了後の非選択期間において、選択ラインLsに非選択レベル(オフレベル;例えばローレベル)の選択信号Sselを印加することにより、表示画素PIXのトランジスタTr11がオフ動作して非選択状態に設定され、データラインLdと画素駆動回路DC(具体的には接点N11)とが電気的に遮断される。このとき、上記キャパシタCsに蓄積された電荷が保持されることにより、トランジスタTr12のゲート端子に階調信号Vpixに相当する電圧が保持された(すなわち、ゲート−ソース間の電位差が保持された)状態となる。
したがって、上記選択状態における発光動作と同様に、電源電圧VddからトランジスタTr12を介して、有機EL素子OLEDに所定の発光駆動電流が流れて、発光動作状態が継続される。この発光動作状態は、次の階調信号Vpixが印加される(書き込まれる)まで、例えば、1フレーム期間継続するように制御される。そして、このような駆動制御動作を、表示パネル10に2次元配列された全ての表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)について、例えば各行ごとに順次実行することにより、所望の画像情報を表示する画像表示動作を実行することができる。
なお、図2においては、表示画素PIXに設けられる画素駆動回路DCとして、表示データに応じて各表示画素PIX(具体的には、画素駆動回路DCのトランジスタTr12のゲート端子;接点N11)に書き込む階調信号Vpixの電圧値を調整(指定)することにより、有機EL素子OLEDに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所望の輝度階調で発光動作させる電圧指定型の階調制御方式に対応した回路構成を示したが、表示データに応じて各表示画素PIXに供給する(書き込む)電流の電流値を調整(指定)することにより、有機EL素子OLEDに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所望の輝度階調で発光動作させる電流指定型の階調制御方式の回路構成を有するものであってもよい。
また、図2に示した画素駆動回路DCにおいては、2個のnチャネル型のトランジスタTr11、Tr12を適用した回路構成を示したが、本発明に係る表示パネルはこれに限定されるものではなく、3個以上のトランジスタを適用した他の回路構成を有するものであってもよいし、回路構成としてpチャネル型のトランジスタのみを適用したもの、あるいは、nチャネル型及びpチャネル型の双方のチャネル極性を有するトランジスタが混在するものであってもよい。
ここで、図2に示したように、画素駆動回路DCとしてnチャネル型のトランジスタのみを適用した場合には、既に製造技術が確立されたアモルファスシリコン半導体製造技術を用いて、動作特性が安定したトランジスタを簡易に製造することができ、上記表示画素の発光特性のバラツキを抑制した画素駆動回路を実現することができる。
(表示画素のデバイス構造)
次に、上述したような回路構成を有する表示画素(画素駆動回路及び有機EL素子)の具体的なデバイス構造(平面レイアウト及び断面構造)について説明する。
図3は、本発明に係る表示パネルに適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図である。ここでは、画素駆動回路DCの各トランジスタ及び配線層等が形成された層を中心に示し、各配線層及び各電極の配置や平面形状を明瞭にするために、便宜的にハッチングを施して示した。また、図4は、図3に示した平面レイアウトを有する表示画素PIXにおけるIVA−IVA線(本明細書においては図3中に示したローマ数字の「4」に対応する記号として便宜的に「IV」を用いる)に沿った断面を示す概略断面図であり、図4(a)は、表示画素PIXにおけるIVA−IVA断面の第1の例であり、図4(b)は、表示画素PIXにおけるIVA−IVA断面の第2の例である。図5(a)及び図5(b)は、それぞれ図3に示した平面レイアウトを有する表示画素PIXにおけるVB−VB線(本明細書においては図3中に示したローマ数字の「5」に対応する記号として便宜的に「V」を用いる)、VC−VC線に沿った断面を示す概略断面図である。
図2に示した表示画素(色画素)PIXは、具体的には、例えば図3に示すように、基板11の一面側に設定された画素形成領域Rpxにおいて、図面上方及び下方の縁辺領域に図面左右方向(行方向)に延在するように選択ラインLs及び電源電圧ラインLvが各々配設されるとともに、これらのラインLs、Lvに直交するように、上記図面左方の縁辺領域に図面上下方向(列方向)に延在するようにデータラインLdが配設されている。また、上記平面レイアウトの右方の縁辺領域には右側に隣接する表示画素PIXにまたがって列方向に延在するようにバンク18が配設されている。
ここで、例えば図3〜図5に示すように、データラインLdは、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvよりも下層側(基板11側)に設けられ、トランジスタTr11、Tr12のゲート電極Tr11g、Tr12gを形成するためのゲートメタル層をパターニングすることによって当該ゲート電極Tr11g、Tr12gと同じ工程で形成される。また、データラインLdは、その上に被覆形成されたゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH11を介して、トランジスタTr11のドレイン電極Tr11dに接続されている。
なお、ゲートメタル層は、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、金(Au)単体またはそれを含む化合物または合金を含む金属層を良好に適用することができる。
選択ラインLs及び電源電圧ラインLvは、データラインLdやゲート電極Tr11g、Tr12gよりも上層側に設けられ、トランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s、ドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって当該ソース電極Tr11s、Tr12s、ドレイン電極Tr11d、Tr12dと同じ工程で形成される。電源電圧ラインLvが延在されている線方向において、データラインLdが設けられている領域を除いてゲート絶縁膜12にコンタクトホールCH15が設けられている。
選択ラインLsは、トランジスタTr11のゲート電極Tr11gの両端に位置するゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH12を介してゲート電極Tr11gに接続されている。また、電源電圧ラインLvは、トランジスタTr12のドレイン電極Tr12dと一体的に形成されている。
ここで、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvは、上述したように、ソース、ドレインメタル層をパターニングすることにより形成され、ソース、ドレインメタル層は、上述したゲートメタル層と同様に、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、スズ(Sn)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、金(Au)単体またはそれを含む化合物または合金を含む金属層を良好に適用することができる。一具体例としては、アルミニウム単体(Al)やアルミニウム−チタン(AlTi)、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金、銅(Cu)等の配線抵抗を低減するための低抵抗金属の単層や合金層により形成するものであってもよいし、クロム(Cr)やチタン(Ti)等のマイグレーションを低減するための遷移金属層が上記低抵抗金属層の下層に設けられた積層構造を有するものであってもよい。特に、AlTi/Crの二層構造やAlNdTi/Crの二層構造が好ましい。なお、ゲートメタル層及びソース、ドレインメタル層を同じスパッタ等の成膜装置で形成する場合、ゲートメタル層をソース、ドレインメタル層と同じ材料構成、同じ層構造としてもよい。
また、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvは、例えば図5に示すように、低抵抗化を図るために、下層配線層Ls1、Lv1と上層配線層Ls2、Lv2を積層した配線構造を有しているものであってもよい。例えば下層配線層Ls1、Lv1は、トランジスタTr11、Tr12のゲート電極Tr11g、Tr12gと同層であって、且つ当該ゲート電極Tr11g、Tr12gを形成するためのゲートメタル層をパターニングすることによって当該ゲート電極Tr11g、Tr12gと同じ工程で形成される。また、上層配線層Ls2、Lv2は、上述したように、いずれもトランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dと同層であって、且つ当該ソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって当該ソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dと同じ工程で形成される。
したがって、この場合の下層配線層Ls1、Lv1は、上述したゲート電極Tr11g、Tr12g(又はゲートメタル層)と同一の配線構造を有し、また、上層配線層Ls2、Lv2は、上述したソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12d(又はソース、ドレインメタル層)と同一の配線構造を有し、一具体例として、クロム(Cr)やチタン(Ti)等のマイグレーションを低減するための遷移金属層と、当該遷移金属層の下層に上述したアルミニウム単体やアルミニウム合金等の配線抵抗を低減するための低抵抗金属層が設けられた積層構造を有しているものであってもよい。
そして、画素駆動回路DCは、より具体的には、例えば図3に示すように、図2に示したトランジスタTr11が図面左右方向(行方向)に延在するように配置され、また、トランジスタTr12が図面上下方向(列方向)に沿って延在するように配置されている。ここで、各トランジスタTr11、Tr12は、周知の薄膜構造を有する電界効果型トランジスタを適用することができ、例えば、基板11上に形成されたゲート電極Tr11g、Tr12gと、該ゲート電極Tr11g、Tr12g上に被覆形成されたゲート絶縁膜12上であって、各ゲート電極Tr11g、Tr12gに対応する領域に形成された半導体層SMCと、該半導体層SMCのチャネルの両側部に延在するように形成されたソース電極(電極層)Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dと、を有する逆スタガ構造を有している。
なお、各トランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12sとドレイン電極Tr11d、Tr12dが対向して配置された半導体層SMCのチャネル上には、製造プロセスにおいて当該半導体層SMCへのエッチングダメージを防止するための酸化シリコン又は窒化シリコン等のチャネル保護層(ブロック層)BLが形成され、また、ソース電極Tr11s、Tr12sとドレイン電極Tr11d、Tr12dが接触する半導体層SMCのチャネルの両側部上には、当該半導体層SMCとソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dとのオーミック接続を実現するための不純物層OHMが形成されている。
そして、図2に示した画素駆動回路DCの回路構成に対応するように、トランジスタTr11は、図3に示すように、ゲート電極Tr11gがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH12を介して選択ラインLsに接続され、同ドレイン電極Tr11dがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH11を介してデータラインLdに接続されている。
トランジスタTr12は、図3、図4に示すように、ゲート電極Tr12gがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH13を介して上記トランジスタTr11のソース電極Tr11sに接続され、同ドレイン電極Tr12dが電源電圧ラインLvと一体的に形成され、同ソース電極Tr12s(画素駆動回路の出力端)が保護絶縁膜13及び平坦化膜15に設けられたコンタクトホール(開口部)CH14を介して有機EL素子OLEDの画素電極16に接続されている。
ここで、本実施形態においては、ソース電極Tr12s(又は、後述するキャパシタCsの電極Ecb)と画素電極16との間にはバリアメタル(バリア層)14が設けられている。なお、バリアメタル14は、ソース電極Tr12sの表面を覆い保護するものであって、後述する表示パネルの製造方法において、平坦化膜15にコンタクトホールCH14(CH14b)を形成するために用いられるメタルマスク(エッチングマスク)MSKを剥離処理する際に適用されるマスク剥離液(エッチング液)に対してエッチング耐性を有する金属材料が用いられる。具体的には、メタルマスクMSKとして、例えばソース、ドレインメタルと同一の金属層である、アルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金層を適用した場合には、エッチャントに対してソース、ドレインメタルと選択比のあるクロム(Cr)等をバリアメタル14として良好に適用することができる。
また、キャパシタCsは、図3、図4に示すように、基板11上にトランジスタTr12のゲート電極Tr12gと一体的に形成された電極Ecaと、ゲート絶縁膜12上にトランジスタTr12のソース電極Tr12sと一体的に形成された電極Ecbと、がゲート絶縁膜12を介して対向するように設けられている。また、上述したように、電極Ecb上の保護絶縁膜13及び平坦化膜15にはコンタクトホールCH14が設けられ、当該コンタクトホールCH14を介して有機EL素子OLEDの画素電極16に接続されている。
有機EL素子OLEDは、図3〜図5に示すように、上記トランジスタTr11、Tr12を被覆するように積層形成された保護絶縁膜13及び平坦化膜15の上面に設けられるとともに、保護絶縁膜13及び平坦化膜15を貫通して設けられたコンタクトホールCH14内で、バリアメタル14を介在させてトランジスタTr12のソース電極Tr12s(画素駆動回路の出力端)に接続され、所定の発光駆動電流が供給される光反射特性を有する画素電極(例えばアノード電極)16と、上記平坦化膜15上であって、隣接する表示画素PIXの画素電極16との間の領域(境界領域)に形成された層間絶縁膜17、及び、該層間絶縁膜17上に連続的に突出して配設されたバンク18により画定された(バンク18に取り囲まれた領域である)EL素子形成領域Relに形成された例えば正孔輸送層19a及び電子輸送性発光層19bからなる有機EL層(発光機能層)19と、基板11上に2次元配列された各表示画素PIXの画素電極16に共通して対向するように設けられた光透過特性を有する単一の電極層(べた電極)からなる対向電極(例えばカソード電極)20と、を順次積層することにより形成される。
ここで、対向電極20は、各EL素子形成領域Relだけでなく、当該EL素子形成領域Relを画定するバンク18上にも延在するように設けられている。また、EL素子形成領域Relの周囲は、図3に示した平面レイアウトの左右方向に隣接する表示画素PIX(EL素子形成領域Rel)との境界領域にバンク18が形成されているので、データラインLd、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvの一部、並びに、トランジスタTr11、Tr12は、バンク18と平面的に重なっている。そのため、バンク18は、当該バンク18上に形成された対向電極20による寄生容量の影響を緩和している。図4(a)及び図4(b)に示すように、データラインLdは、画素電極16と平面視して重なっているため、対向電極20との間での寄生容量は軽減されているが、データラインLdが画素電極16と平面視して重なっておらず、且つ保護絶縁膜13及び平坦化膜15だけではデータラインLdと対向電極20との間での寄生容量を十分緩和できずに表示特性に悪影響が出る恐れがあれば、データラインLdをバンク18の下方には位置させることによって寄生容量を緩和することが可能である。
ここで、図3〜図5に示したパネル構造においては、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvを積層配線構造として、上層配線層Ls2、Lv2をトランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって形成し、選択ラインLsをコンタクトホールCH12を介してトランジスタTr11のゲート電極Tr11gに接続し、電源電圧ラインLvをトランジスタTr12のドレイン電極Tr12dと一体的に形成し、また、データラインLdをトランジスタTr11、Tr12のゲート電極Tr11g、Tr12gを形成するためのゲートメタル層をパターニングすることによって形成し、コンタクトホールCH11を介してトランジスタTr11のドレイン電極Tr11dに接続している。ここで、コンタクトホールCH12は、選択ラインLsの延在方向において、トランジスタTr11のゲート電極Tr11gが設けられている領域及びデータラインLdが設けられている領域を除いて設けられている。したがって、選択ラインLsは、図5(a)、図5(b)に示すように、コンタクトホールCH12のある領域において下層配線層Ls1及び上層配線層Ls2で構成され、データラインLdと重なる領域において上層配線層Ls2で構成され、ゲート電極Tr11gが設けられている領域では形成されておらず、且つトランジスタTr11のゲート電極Tr11gの両端に接続されている。そして、コンタクトホールCH15は、電源電圧ラインLvの延在方向において、データラインLdが設けられている領域を除いて設けられている。したがって、電源電圧ラインLvは、図5(a)、図5(b)に示すように、コンタクトホールCH15のある領域において下層配線層Lv1及び上層配線層Lv2で構成され、データラインLdと重なる領域において上層配線層Lv2で構成されている。なお、上記構成に限定される必要はなく、選択ラインLs及び電源電圧ラインLvを上記ゲートメタル層をパターニングすることによってゲート絶縁膜12の下層に形成し、データラインLdを上記ソース、ドレインメタル層をパターニングすることによってゲート絶縁膜12の上層に形成することでコンタクトホールCH11及びCH12を設けることなく、選択ラインLsをゲート電極Tr11gと一体的に、また、データラインLdをドレイン電極Tr11dと一体的に設けるようにしてもよい。
なお、画素電極16と画素駆動回路DCのトランジスタTr12のソース電極Tr12s(又は、キャパシタCsの他方側の電極Ecb)とを電気的に接続する構造としては、図4(a)に示すように、保護絶縁膜13及び平坦化膜15を貫通して設けられたコンタクトホールCH14に画素電極16を形成する電極材料を埋め込んで、画素電極16とソース電極Tr12sとを、バリアメタル14を介して電気的に接続するものであってもよいし、図4(b)に示すように、コンタクトホールCH14に画素電極16とは異なる導電性材料からなるコンタクトメタルCMLを埋め込んで、画素電極16とソース電極Tr12sとをコンタクトメタルCML及びバリアメタル14を介して電気的に接続するものであってもよい。
バンク18は、表示パネル10に2次元配列される複数の表示画素(色画素)PIX相互の境界領域(具体的には、各画素電極16間の領域)であって、表示パネル10の列方向に(表示パネル10全体では、図1に示すように複数の画素電極16を取り囲む柵状、又は、各画素電極16を取り囲む格子状の平面形状を有するように)配設されている。
ここで、図3、図4に示すように、上記境界領域のうち、表示パネル10(基板11)の列方向には上記トランジスタTr12が延在して形成されており、バンク18は、例えば当該トランジスタTr12を略被覆し、各画素電極16間に形成される層間絶縁膜17上に、基板11表面から高さ方向に連続的に突出するように形成されている。これにより、図1においては、バンク18に囲まれた領域、すなわち、列方向(図面上下方向)に配列された複数の表示画素PIXの画素電極16を含む領域が、後述する製造方法において有機EL層19(例えば正孔輸送層19a及び電子輸送性発光層19b)を形成する際の有機化合物材料を含む溶液或いは懸濁液の溶媒(有機化合物含有液)の塗布領域(すなわち、EL素子形成領域Rel)として規定される。
なお、バンク18は、例えば感光性の樹脂材料を用いて形成され、上記有機EL層19の形成時において、少なくともその表面(側面及び上面)が、EL素子形成領域Relに塗布される有機化合物材料を含む溶液或いは懸濁液の溶媒に対して撥液性を有していることが好ましい。
そして、上記画素駆動回路DC、有機EL素子OLED及びバンク18が形成された基板11の一面側全域には、例えば図4、図5に示すように、保護絶縁膜(パッシベーション膜)としての機能を有する封止層21が被覆形成されている。さらには、基板11に対向するように図示を省略したガラス基板等からなる封止基板が接合されているものであってもよい。
このような表示パネル10(表示画素PIX)においては、データラインLdを介して供給される表示データに応じた階調信号Vpixに基づいて、所定の電流値を有する発光駆動電流がトランジスタTr12のソース−ドレイン間に流れ、有機EL素子OLEDの画素電極16に供給されることにより、各表示画素(色画素)PIXの有機EL素子OLEDが上記表示データに応じた所望の輝度階調で発光動作する。
ここで、本実施形態に係る表示パネル10においては、画素電極16が光反射特性(可視光に対して高い反射率)を有し、かつ、対向電極20が光透過特性(可視光に対して高い透過率)を有することにより、各表示画素PIXの有機EL層19において発光した光は、光透過特性を有する対向電極20を介して視野側(図4、図5の上方)に直接放出されるとともに、光反射特性を有する画素電極16で反射し、対向電極20を介して視野側に放出される。
すなわち、本実施形態に係る表示パネル10においては、トップエミッション型の発光構造を有しているので、基板11上に形成された画素駆動回路DCの各回路素子や配線層を、保護絶縁膜13及び平坦化膜15上に形成された有機EL素子OLEDと平面的に重なるように配置することができる。したがって、画素開口率を高くして、消費電力の低減やパネル寿命の長期化を図ることができるとともに、画素回路のレイアウト設計の自由度を高めることができる。
端子パッドPLs、PLv及びデータラインLdの端子パッドはそれぞれ図示しないICチップの端子と接続されている。
(表示パネルの製造方法)
次に、本実施形態に係る表示パネルの製造方法について説明する。
図6乃至図9は、本実施形態に係る表示パネルの製造方法の一例を示す工程断面図である。ここでは、本発明に係る表示パネルの製造方法の特徴を明確にするために、図4(a)、図5に示したIVA−IVA線に沿った断面及びVB−VB線に沿った表示パネルの断面構造のうち、各一部分(トランジスタTr12、キャパシタCs、有機EL素子OLED、選択ラインLs、電源電圧ラインLv)、並びに、図1に示した選択ラインLsの端部に設けられる端子パッドPLs、電源電圧ラインLvの端部に設けられる端子パッドPLvを便宜的に抜き出した構造を示して製造プロセスを説明する。
上述した表示パネルの製造方法は、まず、図6(a)に示すように、ガラス基板等の絶縁性の基板11の一面側(図面上面側)に設定された表示画素(色画素)PIXの画素形成領域Rpxに、画素駆動回路DCのトランジスタTr11、Tr12やキャパシタCs、データラインLdや選択ラインLs、電源電圧ラインLv等の配線層を形成する(図3〜図5参照)。
具体的には、基板11上に、ゲート電極Tr11g、Tr12g、及び、当該ゲート電極Tr12gと一体的に形成されるキャパシタCsの一方側の電極Eca、データラインLd、選択ラインLsの下層配線層Ls1及び当該選択ラインLsに接続された端子パッドPLsの下層配線層PLs1、電源電圧ラインLvの下層配線層Lv1及び当該電源電圧ラインLvに接続された端子パッドPLvの下層配線層PLv1を、同一のゲートメタル層をエッチャントとしてナガセケムテックス(株)製のA−1を用いてパターニングすることによって同時に形成し、その後、基板11の全域にゲート絶縁膜12を被覆形成する。なお、図3に示したように、データラインLdと選択ラインLs及び電源電圧ラインLvが交差する領域においては、例えば選択ラインLs及び電源電圧ラインLvのためのコンタクトホールCH12及びコンタクトホールCH15を形成しないようにして、相互に電気的に接続されない(絶縁される)ようにする。また、コンタクトホールCH12及びコンタクトホールCH15とともに、図示していないデータラインLdの端子部上のゲート絶縁膜12にコンタクトホールを形成する。
次いで、ゲート絶縁膜12上の各ゲート電極Tr11g、Tr12gに対応する領域に、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコン等からなる半導体層SMC、及び、窒化シリコン等からなるチャネル保護層BLを形成し、当該半導体層SMCの両端部にオーミック接続のための不純物層OHMを介してソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成する。
ここで、図2、図3に示したように、トランジスタTr11のドレイン電極Tr11dがゲート絶縁膜12に形成されたコンタクトホールCH11を介してデータラインLdに接続され、同ソース電極Tr11sがゲート絶縁膜12に形成されたコンタクトホールCH13を介してトランジスタTr12のゲート電極Tr12gに接続される。
また、このとき、同一のソース、ドレインメタル層をエッチャントとしてナガセケムテックス(株)製のA−1を用いてパターニングすることによってソース電極Tr12sに接続されたキャパシタCsの他方側の電極Ecbを形成するとともに、上記選択ラインLs及び端子パッドPLsの各上層配線層Ls2、PLs2、並びに、電源電圧ラインLv及び端子パッドPLvの各上層配線層Lv2、PLv2を同時に形成し、さらに、図示していないデータラインLdの端子部上のコンタクトホールにソース、ドレインメタル層による端子パッドを形成する。
ここで、選択ラインLs及び端子パッドPLsの各上層配線層Ls2、PLs2は、それぞれゲート絶縁膜12に形成された溝状の開口部(コンタクトホールCH12)を介して、上記選択ラインLs及び端子パッドPLsの各下層配線層Ls1、PLs1に電気的に接続されるように形成される。また、電源電圧ラインLv及び端子パッドPLvの各上層配線層Lv2、PLv2も、ゲート絶縁膜12に形成された溝状の開口部(コンタクトホールCH15)を介して、上記電源電圧ラインLv及び端子パッドPLvの各下層配線層Lv1、PLv1に電気的に接続されるように形成される。これにより、上層配線層Ls2及び下層配線層Ls1からなる積層配線構造を有する選択ラインLs、及び、上層配線層Lv2及び下層配線層Lv1からなる積層配線構造を有する電源電圧ラインLvが形成される。
なお、上述したトランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12d、キャパシタCsの他方側の電極Ecb、選択ラインLsの上層配線層Ls2(端子パッドPLsの上層配線層PLs2を含む)、電源電圧ラインLvの上層配線層Lv2(端子パッドPLvの上層配線層PLv2を含む)並びにデータラインLdの端子部上の端子パッドは、図6(a)に示すように、配線抵抗を低減し、かつ、マイグレーションを低減する目的で、例えば上層としてアルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金層と下層としてクロム(Cr)等の遷移金属層からなる積層配線構造を有している。
次いで、図6(b)に示すように、上記トランジスタTr11、Tr12、キャパシタCs、選択ラインLsの上層配線層Ls2及び電源電圧ラインLvの上層配線層Lv2を含む基板11の一面側全域を被覆するように、窒化シリコン(SiN)等からなる保護絶縁膜13を形成し、その後、当該保護絶縁膜13をエッチング(ドライエッチング)してトランジスタTr12のソース電極Tr12s(又は、キャパシタCsの他方側の電極Ecb)の上面が露出するコンタクトホールCH14a、及び、選択ラインLsの端子パッドPLsの上層配線層PLs2、電源電圧ラインLvの端子パッドPLvの上層配線層PLv2の上面が露出する開口部CHs1、CHv1、並びにデータラインLdの端子上の開口部を同時に形成する。
次いで、図6(c)に示すように、上記コンタクトホールCH14a及び開口部CHs1、CHv1等を含む保護絶縁膜13上にスパッタリング法等を用いて、クロム(Cr)やチタン(Ti)等の耐腐食性を有する金属材料、又は、これらを主成分とする合金材料からなる金属薄膜を形成し、その後、フォトリソグラフィ法を用いて当該金属薄膜をパターニングして、少なくとも上記コンタクトホールCH14a及び開口部CHs1、CHv1の各内部において、露出したソース電極Tr12s(又は、キャパシタCsの他方側の電極Ecb)、各端子パッドPLs、PLvの上層配線層PLs2、PLv2をそれぞれを覆いながらそれぞれと接続されるとともに、その端部が保護絶縁膜13上にまで延在する所定の平面形状を有する個別のバリアメタル14、14s、14vを形成する。同様にデータラインLdの端子上の開口部に、データラインLdを覆いながら接続されるようなバリアメタルをバリアメタル14、14s、14vとともに形成する。
ここで、バリアメタル14は、後述する工程(図7(a)〜(c)参照)において、平坦化膜15にコンタクトホールCH14b及び開口部CHs2、CHv2、データラインLdの端子上の開口部を形成する際に用いられるメタルマスクMSKを剥離処理する際に適用されるマスク剥離液(エッチング液)に対して、エッチング耐性を有する金属材料であれば、上記クロム(Cr)やチタン(Ti)以外の金属材料であっても良好に適用することができる。なお、後述するメタルマスクMSKとして、上述したソース、ドレインメタル層の少なくとも最上層と同一の金属材料を適用しているので、成膜装置を複雑化することを抑制できる。バリアメタル14は、トランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dをパターニングする際に使用するエッチング液のみならず、メタルマスクMSKを除去するエッチング液に対して、エッチング耐性を有する金属材料(導電性材料)を適用することができる。
次いで、図6(d)に示すように、上記バリアメタル14、14s、14v及びコンタクトホールCH14a、開口部CHs1、CHv1、データラインLdの端子上の保護絶縁膜13に設けられた開口部を含む基板11の一面側全域を被覆するように平坦化膜15を形成する。ここで、平坦化膜15は、基板11上に形成された上記画素駆動回路DCのトランジスタTr11、Tr12や各配線層による表面段差を緩和して、当該平坦化膜15表面の平坦性を向上させるように平坦化膜材料やその厚みが適宜設定されている。本実施形態に適用可能な平坦化膜材料としては、具体的には、熱硬化性を有する有機材料(例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等)を良好に適用することができ、例えば段差緩和性能が高い非感光性の熱硬化性有機材料としてナガセケムテックス(株)製のSRK−762等を適用して、例えば1μm〜10μm程度の膜厚を有する平坦化膜15を形成する。
次いで、図7(a)に示すように、上記平坦化膜15上にスパッタリング法等を用いて、例えば上述したソース、ドレインメタル層の少なくとも最上層と同一の、アルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金材料からなる金属薄膜を形成し、その後、フォトリソグラフィ法及びウェットエッチング法を用いて当該金属薄膜をパターニングして、少なくとも上記バリアメタル14、14s、14v上及びデータラインLdの端子上の保護絶縁膜13に設けられた開口部に形成されたバリアメタル上の平坦化膜15が露出するマスクパターンを有するメタルマスク(エッチングマスク)MSKを形成する。
次いで、図7(b)に示すように、上記メタルマスクMSKを用いて上記平坦化膜15を酸素プラズマによる反応性イオンエッチング(ドライエッチング)して、少なくとも上記バリアメタル14、14s、14vの上面が露出するコンタクトホールCH14b及び開口部CHs2、CHv2を同時に形成する。その後、基板11をアルミニウム用のエッチング液に浸漬して、図7(c)に示すように、上記メタルマスクMSKを剥離、除去する。このとき、コンタクトホールCH14b及び開口部CHs2、CHv2内に露出するバリアメタル14、14s、14vやデータラインLdの端子上の保護絶縁膜13に設けられた開口部に形成されたバリアメタルは、上記エッチング液(マスク剥離液)に対してエッチング耐性を有しているので、当該バリアメタル14、14s、14vの下層の、ソース電極Tr12s(又は、キャパシタCsの他方側の電極Ecb)表面や、各端子パッドPLs、PLvの上層配線層PLs2、PLv2表面が剥離したり、劣化したりすることはない。ここで、エッチング液(マスク剥離液)としては、ソース、ドレインメタル層やゲートメタル層のエッチャントと同じでよく、例えばナガセケムテックス(株)製のA−1等を適用することができる。
次いで、上記コンタクトホールCH14b及び開口部CHs2、CHv2を含む平坦化膜15上に、スパッタリング法等を用いて銀(Ag)やアルミニウム(Al)等の金属材料、あるいは、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等の合金材料からなる光反射特性を有する(より具体的には、可視光域に対して高い反射率を有する)金属薄膜を形成した後、当該金属薄膜をパターニングして、図8(a)に示すように、コンタクトホールCH14b内部において上記バリアメタル14を介して、トランジスタTr12のソース電極Tr12sと電気的に接続し、かつ、各表示画素PIXにおけるEL素子形成領域Relに対応する平面形状を有して平坦化膜15上に延在する反射層(反射金属層)16aを形成するとともに、開口部CHs2、CHv2内部において上記各バリアメタル14s、14vを介して、各端子パッドPLs、PLvの上層配線層PLs2、PLv2と電気的に接続するように各金属層(反射金属層)16s、16vを形成し、さらにデータラインLdの端子上のバリアメタル上に同様の金属層を形成する。
次いで、上記反射層16a及び金属層16s、16vを含む平坦化膜15上に、スパッタリング法等を用いて錫ドープ酸化インジウム(Indium Tin Oxide;ITO)や亜鉛ドープ酸化インジウム(Indium
Zinc Oxide;IZO)、タングステンドープ酸化インジウム(Indium Tungsten Oxide;IWO)、タングステン−亜鉛ドープ酸化インジウム(Indium Tungsten Zinc
Oxide;IWZO)等の透明電極材料からなる(光透過特性を有する)導電性酸化金属層を薄膜形成した後、当該導電性酸化金属層をパターニングして、図8(b)に示すように、少なくとも上記反射層16aの上面及び端面(側面)を被覆し、各EL素子形成領域Relに対応する平面形状を有する透明電極層16bを形成するとともに、上記各金属層16s、16vの上面及び端面を個別に被覆する電極層16t、16wを形成し、同様にデータラインLdの端子上の金属層の上面及び端面を被覆する電極層を形成する。
これにより、反射層16a及び透明電極層16bを有する積層電極構造を有し、バリアメタル14を介してトランジスタTr12のソース電極Tr12sに電気的に接続された画素電極16が形成されるとともに、下層配線層PLs1、上層配線層PLs2、バリアメタル14s、金属層16s及び電極層16tを有する積層配線構造を有し、選択ラインLsに電気的に接続された端子パッドPLs、及び、下層配線層PLv1、上層配線層Lv2、バリアメタル14v、金属層16v及び電極層16wを有する積層配線構造を有し、電源電圧ラインLvに電気的に接続された端子パッドPLv、データラインLdの端子部において、ゲートメタル層、ソース、ドレインメタル層、バリアメタル、金属層及び電極層を有する端子パッドが形成される。
この画素電極16の形成工程において、各EL素子形成領域Relに形成される反射層16aは、導電性酸化金属層からなる透明電極層16bにより上面及び側面が完全に被覆され、また、端子パッドPLs、PLvの金属層16s、16vは、導電性酸化金属層からなる電極層16t、16wにより上面及び側面が完全に被覆されて、露出しないようにした状態で導電性酸化金属層をエッチングすることによりパターニングが行われるので、導電性酸化金属層(ITO等)と反射層16aや金属層16s、16vとの間の電池反応の発生を防止することができるとともに、反射層16aや金属層16s、16vがオーバーエッチングされたり、エッチングダメージを受けたりすることを防止することができる。
次いで、上記画素電極16及び電極層16t、16wを含む平坦化膜15上に、化学気相成長法(CVD法)等を用いて、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の無機の絶縁性材料からなる絶縁層を形成した後パターニングすることにより、図4(a)及び図8(c)に示すように、隣接する表示画素(色画素)PIXとの境界領域(すなわち、隣接する画素電極16相互間の領域)を被覆するとともに、各画素形成領域Rpxに画素電極16の上面が露出する開口部、及び、各端子パッドPLs、PLvの電極層16t、16wが露出する開口部を有する層間絶縁膜17を形成する。
次いで、図9(a)に示すように、隣接する表示画素PIX(画素電極16)間の境界領域に形成された上記層間絶縁膜17上に、例えばポリイミド系やアクリル系等の感光性の樹脂材料からなるバンク18を形成する。具体的には、上記層間絶縁膜17及び画素電極16を含む基板11の一面側全域を被覆するように形成された感光性樹脂層をパターニングすることにより、図1に示したように、行方向に隣接する表示画素PIX間の境界領域であって、表示パネル10の列方向に延在する領域を含む柵状の平面形状を有し、高さ方向に連続的に突出するバンク(隔壁)18を形成する。これにより、表示パネル10の列方向に配列された同一色の複数の表示画素(色画素)PIXのEL素子形成領域Relがバンク18及び層間絶縁膜17により囲まれて画定されて、該EL素子形成領域Rel内に各表示画素PIXの画素電極16の上面が露出する。
次いで、基板11を純水で洗浄した後、例えば酸素プラズマ処理やUVオゾン処理等を施すことにより、EL素子形成領域Relに露出する各画素電極16の表面を、後述する正孔輸送材料や電子輸送性発光材料の有機化合物含有液に対して親液化する処理を施し、続いて、バンク18の表面にCFプラズマ処理を行い、バンク18の表面を有機化合物含有液に対して撥液化する。なお、バンク18自体に予めフッ素原子が含まれていれば、上記撥液化処理は必ずしも行わなくてもよいてもよい。
これにより、同一の基板11上において、バンク18の表面のみが撥液化処理され、当該バンク18により画定された各画素形成領域Rpxに露出する画素電極16の表面は撥液化されていない状態(親液性)が保持されるので、後述するように、有機化合物含有液を塗布して有機EL層19(電子輸送性発光層19b)を形成する場合であっても、隣接するEL素子形成領域Relへの有機化合物含有液の漏出や乗り越えを防止することができ、隣接画素相互の混色を抑制して、赤(R)、緑(G)、青(B)色の塗り分けが可能となる。
なお、本実施形態において使用する「撥液性」とは、後述する正孔輸送層19aとなる正孔輸送材料を含有する有機化合物含有液や、電子輸送性発光層19bとなる電子輸送性発光材料を含有する有機化合物含有液、もしくは、これらの溶液に用いる有機溶媒を、基板上等に滴下して、接触角の測定を行った場合に、当該接触角が50°以上になる状態と規定する。また、「撥液性」に対峙する「親液性」とは、本実施形態においては、上記接触角が40°以下、好ましくは10°以下になる状態と規定する。
次いで、上記バンク18により囲まれた(画定された)各色のEL素子形成領域Relに対して、インクジェット法やノズルプリンティング法等を適用して、正孔輸送材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて正孔輸送層19aを形成する。続いて、当該正孔輸送層19a上に電子輸送性発光材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて電子輸送性発光層19bを形成する。これにより、図9(b)に示すように、画素電極16上に正孔輸送層19a及び電子輸送性発光層19bからなる有機EL層19が積層形成される。
具体的には、有機高分子系の正孔輸送材料を含む有機化合物含有液として、例えばポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸水溶液(PEDOT/PSS;導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェンPEDOTと、ドーパントであるポリスチレンスルホン酸PSSを水系溶媒に分散させた分散液)を、上記画素電極16上に塗布した後、加熱乾燥処理を行って溶媒を除去することにより、当該画素電極16上に有機高分子系の正孔輸送材料を定着させて、担体輸送層である正孔輸送層19aを形成する。
また、有機高分子系の電子輸送性発光材料を含む有機化合物含有液として、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む発光材料を、テトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、キシレン等の有機溶媒或いは水に溶解した溶液を、上記正孔輸送層19a上に塗布した後、加熱乾燥処理を行って溶媒を除去することにより、正孔輸送層19a上に有機高分子系の電子輸送性発光材料を定着させて、担体輸送層であり発光層でもある電子輸送性発光層19bを形成する。
その後、図9(c)に示すように、少なくとも各表示画素PIXのEL素子形成領域Relを含む基板11上に光透過性を有する導電層(透明電極層)を形成し、上記有機EL層19(正孔輸送層19a及び電子輸送性発光層19b)を介して各表示画素PIXの画素電極16に対向する共通の対向電極(例えばカソード電極)20を形成する。
具体的には、対向電極20は、例えば蒸着法等により電子注入層となるバリウム、マグネシウム、リチウム等の金属材料からなる薄膜を形成した後、その上層にスパッタ法等によりITO等の透明電極層を積層形成した、厚さ方向に透明な膜構造を適用することができる。ここで、対向電極20は、上記画素電極16に対向する領域のみならず、各EL素子形成領域Relを画定するバンク18上にまで延在する単一の導電層(べた電極)として形成される。
次いで、上記対向電極20を形成した後、基板11の一面側全域に保護絶縁膜(パッシベーション膜)としてシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる封止層21をCVD法等を用いて形成することにより、図4(a)、図5に示したような断面構造を有する表示パネル10が完成する。なお、図示を省略したが、図4(a)、図5に示したようなパネル構造に加えて、さらに、基板11に対向するようにガラス基板等からなる封止蓋や封止基板が接合されているものであってもよい。
このような表示パネルの製造方法によれば、画素駆動回路DCの各回路素子や配線層が形成された基板11上に平坦化膜15を介して有機EL素子OLED(発光素子)が形成されたパネル構造において、画素駆動回路DC(トランジスタTr12のソース電極Tr12s)と有機EL素子OLED(画素電極16)とを接続するコンタクトホールCH14内にバリアメタル14を形成しておくことにより、当該コンタクトホールCH14を形成するためのメタルマスクMSKを除去する工程で、マスク剥離液による画素駆動回路DC(トランジスタTr12のソース電極Tr12s)の電極層へのダメージ(剥離や劣化)を防止することができ、画素駆動回路DCと有機EL素子OLEDとを良好な接合状態で電気的に接続することができる。
以下に、より具体的に説明する。
上述した背景技術においても説明したように、トップエミッション型の発光構造を有する場合のように、基板上に形成された薄膜トランジスタ等の回路素子からなる画素駆動回路の上層側に発光素子(有機EL素子)が形成されたパネル構造においては、基板表面の段差を緩和させるために平坦化膜を形成することが不可欠であり、この場合、平坦化膜の上層側と下層側に形成された導電層(例えば、画素駆動回路の薄膜トランジスタと有機EL素子の画素電極)間で電気的な導通を取るために、平坦化膜にコンタクトホールを設ける必要がある。
ここで、平坦化膜材料として市場で入手可能なものとして、熱硬化性を有する感光性(光硬化性)や非感光性の有機材料が知られている。感光性の有機材料は、基板上への成膜後に紫外線を照射して感光させることにより直接パターニングすることができるので、製造プロセスを簡素化することができるものの、平坦性(段差緩和性)にやや劣るという特徴を有している。一方、非感光性の有機材料においては、感光性の有機材料に比較して段差緩和性に優れるが、基板上への成膜後にドライエッチング法等で加工する必要があるという特徴を有している。
トップエミッション型の発光構造のように、平坦化膜上に発光素子を形成するパネル構造においては、発光素子の電極層や発光層を平滑な面に均一な膜厚で形成する必要があり、上記平坦化膜には特に高い段差緩和性能が求められるため、非感光性の有機材料を平坦化膜に適用することが望ましい。熱硬化性及び非感光性材料では平坦化膜を直接露光現像処理することができないため、平坦化膜上にマスクを形成してエッチング処理を行う必要がある。このとき、平坦化膜は膜厚がかなり厚いためエッチング処理により良好にパターニングすることが難しいという課題があった。
上述したように、非感光性の有機材料を平坦化膜に適用した場合においては、平坦化膜に上層側の発光素子と下層側の画素駆動回路とを電気的に接続するためのコンタクトホールを形成する場合、膜厚が厚い平坦化膜を異方性エッチングするために平坦化膜上にマスクを形成してドライエッチングする工程を必要とする。ここで、ドライエッチング用のマスクの形成方法としては、例えば、有機レジストを塗布した後、パターニングしてレジストマスクを形成する方法や、金属膜を形成後、パターニングしてメタルマスクを形成する方法等が知られている。
有機レジストをマスクにする方法においては、製造プロセスを簡素化(工程数を少なく)することができるが、平坦化膜にコンタクトホールを形成するためにドライエッチングを行う際に、有機材料からなる平坦化膜と一緒にレジストマスク(有機レジスト)がエッチングされてしまい、平坦化膜の平坦性やコンタクトホールの形状が損なわれるという問題を有していた。そのため、エッチング条件やガス種を検討して有機レジストのエッチングレートを平坦化膜よりも遅く設定する必要があった。
一方、メタルマスクを用いてドライエッチングする方法においては、平坦化膜とのエッチングレートが大きく異なるので、エッチング条件やガス種の選択の幅(製造条件の自由度)を広げることができる。また、メタルマスクとして用いる金属膜として、上述した画素駆動回路を形成するトランジスタTr11、Tr12となるゲート電極又はソース、ドレイン電極を成膜する工程で用いるスパッタリングマシンを適用して、ゲート電極又はソース、ドレイン電極の少なくとも一部と同じ材料、例えばアルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金層とクロム(Cr)等の遷移金属層からなる積層構造を使用することにより、同じ製造装置を適用でき、装置システムを簡素化できる。
ここで、メタルマスクとして、クロムの単層構造を使用することも考えられるが、この場合、膜張力が高いため厚く成膜することが不可能であり、酸素(O)雰囲気中でドライエッチングを行うと酸化されて剥離することがあるという問題を有していた。一方、メタルマスクとして上述したアルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)を使用した場合、厚く成膜することができるので、酸素(O)雰囲気中でのドライエッチングにより剥離することはないが、ドライエッチング後にメタルマスクを剥離するためにマスク剥離液(エッチング液)に浸漬すると、平坦化膜の上層側の発光素子(有機EL素子)と電気的に接続される下層側の画素駆動回路の電極層(トランジスタTr12のソース電極Tr12)等の表面がアルミニウム−チタン(AlTi)やアルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金層の遷移金属層により形成されているため、メタルマスクとともに、当該電極層が剥離したり劣化してしまうという問題を有していた。
そこで、本発明においては、上述した実施形態に示したように、画素駆動回路DCの各回路素子(トランジスタTr11、Tr12等)や配線層(データラインLd、選択ラインLs等)が形成された基板11上に、非感光性の有機材料からなる平坦化膜15を介して、有機EL素子OLED(発光素子)が形成されたパネル構造を有する表示パネル10において、画素駆動回路DCの電極層(トランジスタTr12のソース電極Tr12s)と有機EL素子OLED(画素電極16)とを接続するコンタクトホールCH14(CH14b)を平坦化膜15に形成する工程に先立って、当該コンタクトホールCH14を形成するためのメタルマスクMSKを除去する工程で使用するマスク剥離液に対してエッチング耐性を有するバリアメタル14を、画素駆動回路DCの電極層上に形成する製造方法を適用している。
これにより、平坦化膜15へのコンタクトホールCH14(CH14b)の形成後に、当該コンタクトホールCH14(CH14b)を形成するために平坦化膜15上に形成されたメタルマスクMSKをマスク剥離液により除去する工程で、画素駆動回路DCの電極層はバリアメタル14により被覆され、コンタクトホールCH14(CH14b)内にはバリアメタル14のみが露出するので、画素駆動回路DCの電極層が直接マスク剥離液に晒されることによるダメージ(剥離や劣化)を防止することができ、画素駆動回路DCと有機EL素子OLEDとを良好な接合状態で電気的に接続することができる。
したがって、非感光性の有機材料からなる平坦化膜を適用して、画素駆動回路と発光素子間に形成される平坦化膜上面の平坦性を向上させることができるので、発光素子の電極層や発光層を平滑な面に均一な膜厚で形成して良好な表示特性を実現することができ、また、平坦化膜にコンタクトホールを形成する際に、メタルマスクを適用して製造条件の自由度を高めることができるとともに、画素駆動回路の電極層等へのダメージを防止することができるので、効率的な製造条件で、画素駆動回路と発光素子とを良好に電気的に接続することができ、信頼性の高い表示パネルを実現することができる。
なお、上述した実施形態においては、トップエミッション型の発光構造を有する表示パネル(有機EL素子)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有機EL素子OLEDとして、光透過特性を有する画素電極16及び光反射特性を有する対向電極20を適用して、有機EL層19において発光した光が、直接、あるいは、対向電極20で反射して、画素電極16、透明な平坦化膜15及び透明な基板11を介して、基板11(表示パネル10)の他面側(図4、図5の図面下方)に出射されるボトムエミッション型の発光構造を有する発光素子を適用するものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、発光機能層である有機EL層19として、正孔輸送層19a及び電子輸送性発光層19bを積層形成したデバイス構造について説明したが、これに限定されるものではなく、正孔輸送性発光層及び電子輸送層を有しているもの、また、正孔輸送性兼電子輸送性発光層の単層のみのもの、あるいは、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の三層構造を有しているもの、さらには、インターレイヤ等のその他の介在層を有する積層構造を有しているものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、画素電極16を有機EL素子OLEDのアノード電極とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カソード電極とするものであってもよい。この場合、有機EL層19は、画素電極16に接する担体輸送層が電子輸送性の層であればよい。
上述した実施形態においては、選択ラインLsに接続された端子パッドPLs及び電源電圧ラインLvに接続された端子パッドPLvにおいて、バリアメタル14s、14vを設け、さらに、データラインLdの端子上に保護絶縁膜13に開口部を設け、データラインLdの端子の表面を覆うようにバリアメタル14同様のバリアメタルを形成することによって保護することができるようにしたが、画素電極と接続するトランジスタの電極、選択ラインLs、電源電圧ラインLv、データラインLdのいずれか1つのみの上にバリアメタルを形成してもよいし、適宜複数組み合わせてバリアメタルを形成してもよい。
本発明に係る表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る表示パネルに2次元配列される表示画素(発光素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。 本発明に係る表示パネルに適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図である。 本実施形態に係る平面レイアウトを有する表示画素におけるIVA−IVA断面を示す概略断面図である。 本実施形態に係る平面レイアウトを有する表示画素におけるVB−VB断面を示す概略断面図である。 本実施形態に係る表示パネルの製造方法の一例を示す工程断面図(その1)である。 本実施形態に係る表示パネルの製造方法の一例を示す工程断面図(その2)である。 本実施形態に係る表示パネルの製造方法の一例を示す工程断面図(その3)である。 本実施形態に係る表示パネルの製造方法の一例を示す工程断面図(その4)である。
符号の説明
10 表示パネル
11 基板
12 ゲート絶縁膜
13 保護絶縁膜
14 バリアメタル
15 平坦化膜
16 画素電極
17 層間絶縁膜
18 バンク
19 有機EL層
20 対向電極
DC 画素駆動回路
OLED 有機EL素子
Ld データライン
Ls 選択ライン
Lv 電源電圧ライン
MSK メタルマスク

Claims (12)

  1. 基板上に形成された機能素子と、
    前記機能素子の電極層上の所定の領域に接続するように形成された導電性のバリア層と、
    前記バリア層を被覆するように前記基板上に形成された平坦化膜と、
    前記平坦化膜に形成された開口部内において前記バリア層を介して前記電極層に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在して形成される画素電極と、
    を有していることを特徴とする表示パネル。
  2. 前記バリア層は、前記電極層をパターニングする際に使用するエッチング液に対して耐性を有する導電性材料により形成されていることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
  3. 前記機能素子と前記画素電極は、前記平坦化膜を介して、平面的に重なるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の表示パネル。
  4. 前記平坦化膜は、非感光性の有機材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示パネル。
  5. 前記表示パネルは、複数の表示画素が配列され、
    前記表示画素は、前記機能素子を含み、所定の駆動電流を流す画素駆動回路と、前記画素電極を含み、前記駆動電流に応じた輝度階調で発光する発光素子と、有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示パネル。
  6. 前記発光素子は、発光機能層と、該発光機能層を介して対向して配置された前記画素電極及び対向電極と、を有する有機エレクトルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示パネル。
  7. 前記画素電極は、前記発光機能層において発光した光を反射する導電層を含んで形成され、前記対向電極は、前記発光機能層において発光した光を透過する導電層により形成されていることを特徴とする請求項6記載の表示パネル。
  8. 基板上の配線の端子上の所定領域に接続するように形成された導電性のバリア層と、
    前記バリア層を被覆するように前記基板上に形成された平坦化膜と、
    前記平坦化膜に形成された開口部内において前記バリア層を介して前記配線の端子に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在して形成される配線パッド層と、
    を有していることを特徴とする表示パネル。
  9. 基板上に設けられた機能素子の電極層上の所定の領域に導電性のバリア層を形成する工程と、
    前記バリア層を被覆するように平坦化膜を形成する工程と、
    エッチングマスクを用いて前記平坦化膜に前記バリア層が露出する開口部を形成する工程と、
    所定のマスク剥離液を用いて前記エッチングマスクを除去した後、前記開口部内において前記バリア層を介して前記電極層に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在する画素電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする表示パネルの製造方法。
  10. 前記エッチングマスクは、前記電極層の少なくとも最上層と同一の導電性材料により形成され、前記バリア層は、前記電極層をパターニングする際に使用するエッチング液に対して耐性を有する導電性材料により形成されていることを特徴とする請求項9記載の表示パネルの製造方法。
  11. 前記平坦化膜は、非感光性の有機材料により形成されていることを特徴とする請求項9又は10記載の表示パネルの製造方法。
  12. 基板上に設けられた配線の端子上の所定の領域に導電性のバリア層を形成する工程と、
    前記バリア層を被覆するように平坦化膜を形成する工程と、
    エッチングマスクを用いて前記平坦化膜に前記バリア層が露出する開口部を形成する工程と、
    所定のマスク剥離液を用いて前記エッチングマスクを除去した後、前記開口部内において前記バリア層を介して前記端子に接続されるとともに、前記開口部から前記平坦化膜上に延在する端子パッド層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする表示パネルの製造方法。
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