JP2009068982A - 転炉における耐火物のプロファイル測定方法及び耐火物の厚み測定方法 - Google Patents

転炉における耐火物のプロファイル測定方法及び耐火物の厚み測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐火物を内張りした転炉における耐火物の残存厚みを定量的に、かつ簡易に測定することを可能とする転炉における耐火物のプロファイル測定方法および耐火物の厚み測定方法を得る。
【解決手段】耐火物を内張りした転炉1における耐火物3のプロファイル測定方法であって、転炉1に溶鉄を収容した後、溶鉄を転炉1より排出し、耐火物3が赤熱している状態で耐火物3および転炉1における基準点15を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度を異にした複数の画像を撮像するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐火物を内張りした転炉における耐火物のプロファイル測定方法および耐火物の厚み測定方法に関するものである。
高温溶鉄を扱う転炉にとって、容器に内張りされた耐火物の残存厚みを管理することは、操業を安定かつ安全に実施する上で欠かせない技術である。また、炉体管理に要するコストダウンや、精錬炉の稼動率向上のためにも残厚管理は重要である。このため、精度よく簡易に耐火物の残厚を測定する技術に対するニーズは大きい。
このような耐火物の厚み測定方法に関しては、以下のような方法が実施または提案されている。
精錬後に転炉の羽口の炉外端から鉤状の棒を挿入し羽口の炉内側端に鉤を掛けた状態で棒の長さを測定して、羽口の長さを測定する方法がある。
また、特許文献に提案された方法として、転炉の内張り耐火物の厚み方向に直線的に電極を埋設し、これにパルス電気信号を印加して、電極の先端から反射して戻るまでの時間を測定することで、内張り耐火物の厚みを測定するパルス電気法がある(特許文献1参照)。
また、撮影角度の異なる二枚の耐火物画像を撮影し、これらの画像化を立体視することで、耐火物の損傷状況を立体的に把握する耐火物の管理方法が開示されている(特許文献2参照)。
さらに、特許文献3には、特許文献2の観察において、耐火物表面へ2点からの光を照射しながら撮影することで、耐火物の損傷状況を位相差として検出する観察(管理)方法が開示されている。
特開昭62−147308号公報 特開昭62−238993号公報 特開昭63−55444号公報
しかしながら、鉤状の棒を用いて測定する方法は、羽口残量を直接測定するため精度は高いが、この測定のために転炉操業を中断しなければならず、転炉の稼働率を低下させる要因となる。また、この方法では、羽口部の耐火物残存量しか測定できず、スラグライン部等の他の損耗の大きい箇所の測定ができない。
また、特許文献1に記載された方法は、吹錬間のみならず吹錬中の耐火物の損耗量をオンラインで測定できる点で優れているが、センサーを埋め込んだ場所の残厚のみしか測定できず、また、場所によっては、センサーを埋め込むための作業時間を要し稼働率に悪影響を及ぼす。
また、特許文献2、3の方法は、いずれも修復前における炉内耐火物の損傷状態を相対的に把握できるだけであり、耐火物の残存厚みを定量的に把握することはできない。耐火物の残存厚みを具体的に把握できないとすれば、当然にその後の炉内耐火物の厚みを適切に管理することはできない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、耐火物を内張りした転炉における耐火物の残存厚みを定量的に、かつ簡易に測定することを可能とする転炉における耐火物のプロファイル測定方法および耐火物の厚み測定方法を得ることを目的としている。
発明者は、上記の課題を解決するために、以下の点について検討を行なった。
耐火物の残厚を測定するためには、耐火物が損耗した修復前の状態と、耐火物の修復を行なった状態のそれぞれの状態における耐火物のプロファイルを取得する必要がある。ここで、耐火物の修復を行なった状態とは、転炉操業の合間に溶射や吹き付けを行なって補修した状態のみならず、転炉操業を中止して炉内の煉瓦を積み直す所謂炉修の状態も含む。
しかし、修復後の状態と修復前の状態では時間の経過があり、常時カメラを同位置に設置しておくことは現実的ではない。特に、転炉のように撮影対象物が傾動するものにおいては、修復後と修復前とで全く同一状態で撮像することができない。
このことから、修復前と修復後における撮像データを比較するためには、両データにおいて対応する箇所を把握するための基準点を設ける必要がある。ここで、基準点は転炉の炉体と一体で傾動する部分であり、またスラグの付着などの影響を受けない部分である必要がある。例えば、炉口で通常スラグが付着する部分の少し外側部分などが基準点として使用できる。そして、撮像対象である耐火物が赤熱状態にある場合には、撮影に際して基準点となるものとの輝度の差が大きいことを考慮する必要がある。
発明者は、このような種々の解決課題に対して、鋭意検討を行ってその解決策を見出して本発明を完成したものであり、具体的には以下の構成を備えたものである。
(1)本発明に係る転炉における耐火物のプロファイル測定方法は、耐火物を内張りした転炉における前記耐火物のプロファイル測定方法であって、
前記転炉に溶鉄を収容して精錬し、精錬後の溶鉄を転炉より排出し、前記耐火物が赤熱している状態で前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度を異にした複数の画像を撮像するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出することを特徴とするものである。
本発明においては基準点を含んだ画像データから耐火物のプロファイルを算出するようにしたので、この基準点に基づいて耐火物が損耗していない状態のプロファイルとの比較が可能となり、それによって耐火物の残厚を知ることができる。
なお、耐火物が損耗していない状態のプロファイルは、例えば当該転炉の設計図、耐火物を修復した状態を撮像した撮像データなど種々のものから取得できる。
耐火物が赤熱している状態とは、高温の溶鉄を排出したあと耐火物が高温のために目視で赤色に見えるような状態をいい、表面温度でいうならば700℃以上の状態をいう。
(2)また、上記(1)における撮像は、赤熱した前記耐火物の輝度に合わせて撮像した第1データと、基準点の輝度に合わせて撮像した第2データを合成して耐火物と基準点の両方を含む画像データを取得する合成工程を含むことを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)または(2)に記載のものにおいて、転炉の排滓後に撮影することを特徴とするものである。
(4)本発明に係る転炉における耐火物の厚み測定方法は、耐火物を内張りした転炉における前記耐火物の厚み測定方法であって、
前記耐火物の修復を行なった状態で前記耐火物のプロファイルを算出する工程と、前記転炉に溶鉄を収容して精錬し、精錬後の溶鉄を転炉より排出し、前記耐火物が赤熱している状態で前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度を異にした複数の画像を撮像するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出する工程と、それらのプロファイルの差から前記耐火物の残厚を演算する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
(5)また、上記(4)に記載のものにおいて、耐火物の修復を行なった状態で前記耐火物のプロファイルを算出する工程は、前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度が異なる複数の画像を撮影するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出する工程であることを特徴とするものである。
(6)また、上記(4)または(5)に記載のものにおいて、耐火物が赤熱している状態での撮像は、赤熱した前記耐火物の輝度に合わせて撮像した第1データと、基準点の輝度に合わせて撮像した第2データを合成して耐火物と基準点の両方を含む画像データを取得する合成工程を含むことを特徴とするものである。
(7)また、上記(4)〜(6)のいずれかに記載のものにおいて、転炉の排滓後に撮影することを特徴とするものである。
本発明によれば、転炉から溶鉄を排出した状態での耐火物の残存厚みを定量的に、かつ簡易に測定することが可能になるので、耐火物の管理を確実かつ適切に行なうことできる。これによって、耐火物の損耗による事故を確実に防ぐことができ、生産効率の向上に資することができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る転炉における耐火物の厚み測定方法の説明図であり、製鋼用の転炉1の撮影状況を模式的に示した図である。図2は転炉1の底部の断面図であり、耐火物3が修復された状態(損耗していない状態)を示している。図3は、転炉1の炉口5側から見た状態を示した図である。
転炉1は、炉口5が縮径した深底の容器からなり、底部に酸素を吹き込むための羽口7が設けられ、側面には溶鋼を炉外に排出するための出鋼口9が設けられている。
上記のような転炉1に内張りされた耐火物の厚み測定方法を概説すると、転炉1における耐火物3の修復を行なった状態で耐火物3を、基準点を含んで撮影して画像データを取得するなどの修復状態データ取得工程と、取得された修復状態データに基づいて修復状態の耐火物3のプロファイルを算出する修復状態プロファイル算出工程と、排滓後、耐火物3が赤熱している状態で該耐火物3を、基準点を含んで撮影して画像データを取得する修復前データ取得工程と、取得された修復前データに基づいて修復前状態の耐火物3のプロファイルを算出する修復前プロファイル算出工程と、修復状態プロファイルと修復前プロファイルの両プロファイルの差から耐火物3の残厚を演算する耐火物残厚演算工程と、を有している。
以下、各工程を図面を参照して説明する。
<修復状態データ取得工程>
修復状態データ取得工程は、図1に示すように、修復状態にある転炉1の耐火物3を撮影して画像データを取得する工程である。なお、転炉1は底が深いので、一度の撮影で転炉1内の全ての耐火物3を撮影することはできない。そこで、複数回に分けて撮影することになるが、図1では底部を撮影している状態を示している。図1では撮影を傾動状態で行なっているが、炉垂状態で撮影してもよい。
撮像の対象となる修復状態にある転炉1の近傍にデジタル式の3Dカメラ11を、三脚13を用いて設置する。3Dカメラ11としては、撮像対象を立体画像処理のできるデジタルカメラであればよく、例えばコマツエンジニアリング製DigiCats StereoProfiler SP-50などを用いる。
この3Dカメラ11は同一対象に対して撮像角度を異にした複数の画像を撮像できるものである。
なお、撮影に使用する3Dカメラ11は精密機器であるため、必要に応じて撮影時は遮熱板や冷却装置など、3Dカメラ11を熱から保護する用具、装置を設けるようにするのが望ましい。本実施形態では、転炉1の排滓後に撮影するようにしているため、耐火物3が赤熱状態にあり、輻射熱による装置の高温化が予想されるので、3Dカメラの前方に遮熱板を設置するのが望ましい。但し、炉修直後や長期停炉後など炉内耐火物が赤熱していない状態での撮影には、必要に応じて照明等を使用する。
転炉1の炉口5近傍の外周部には、基準点となる3つの目印15a、15b、15cが設置されている。もっとも、この目印は撮像目的で設置したものでなくても、既存の部材で目印となるものを代用してもよい。
基準点とは、修復状態を撮像したデータによるプロファイルと、修復前状態を撮像したデータによるプロファイルの両プロファイルのそれぞれのプロファイルを構成する各位置を対応させるための基準となる点である。
修復状態において、3つの目印15a、15b、15cを含むようにして3Dカメラ11によって転炉1の耐火物3を撮影する。
撮影によって得られた画像データは、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)のメモリに入力されて記憶される。
<修復状態プロファイル算出工程>
修復状態プロファイル算出工程は、撮像した修復状態の画像データに基づいて耐火物3のプロファイルを作成する工程である。この工程は、PCにおいて、CPUが所定のプログラムを実行することによって行なわれる(以下に説明する「修復前プロファイル算出工程」及び「耐火物残厚演算工程」においても同様である。)。具体的には以下の処理が行なわれる。
まず、3つの目印15a、15b、15cの撮像データを基準点として空間的な座標を作成する(図4参照)。座標の作成方法は、まず原点となる目印15aを決め、原点の図中右方向にある目印に向かってx軸を設定する。3つの目印15a、15b、15cから構成される平面上において、原点を通りx軸に垂直な方向をy軸とする。また、原点を通り、x軸からy軸に向かって回転したときに時計回りに進行する方向をz軸とする。
空間座標ができると、撮像した転炉1の耐火物3のデジタルデータを解析して、耐火物3の表面を空間座標に表示することによって、転炉1における底部の耐火物3のプロファイルを作成する。
以上の修復状態プロファイル算出工程は、後述の修復前プロファイル算出工程と同様に、3Dカメラを用いて修復状態データを取り込んだ場合を説明した。但し、本願における修復状態プロファイル(即ち耐火物に損耗のない状態)の算出工程はこれに限定されるものではなく、炉修におけるレンガ積みの図面のデータを数値化してPCのメモリに入力してもよい。その場合は、修復前プロファイル算出工程で使用する基準点との関係を明らかにしておく必要がある。
<修復前データ取得工程>
修復前データ取得工程は、転炉1で精錬後、溶鋼を出鋼口9から排出し、さらにスラグを炉口5から排滓した後、耐火物3が侵食された状態を、耐火物3が赤熱している状態で撮像して、修復前の画像データを取得する工程である(図5参照)。
このとき、排滓後の耐火物表面にスラグが付着していると、スラグ厚み分も測定してしまうので正しい耐火物厚みを測定できない。したがって、測定するときに耐火物の目地が目視で確認できる等フラグの付着がほとんどない状態で撮影するのが望ましい。
また、炉内が赤熱によって明るくなるので、通常であれば照明などを用いないと撮像できない炉内を、照明なしで撮像できる。
撮像に関しては、前述の修復状態の撮像と同様にして、3つの目印15a、15b、15cを含んで耐火物3を撮像する。しかし、この場合には、耐火物3が赤熱している状態にあり、耐火物3の輝度と3つの目印15a、15b、15cの輝度が違いすぎるため、耐火物3と3つの目印15a、15b、15cを同時に撮影しても、両方を撮像することができない。つまり、3Dカメラ11の露出を耐火物3に合わせると、3つの目印15a、15b、15cが暗くて撮像できず、逆に3Dカメラ11の露出を3つの目印15a、15b、15cに合わせると耐火物3の部分がハレーションを起こして撮像できない。
そこで、以下のようにする。
まず、3つの目印15a、15b、15cを撮像するのに適した状態に3Dカメラ11を調整して、この3つの目印15a、15b、15cを含んで耐火物3を撮像する。この撮像状態を示したのが、図6である。この状態では、3つの目印15a、15b、15cは撮像できるが、耐火物3は明るすぎて撮像できない。図6では撮像できるものを実線で示し、撮像できないものを破線で示している。
次に、上述の3Dカメラ11を動かさずに、赤熱した耐火物3を撮像するのに適した状態、たとえばフィルタを設置した状態にして、前記と同様に3つの目印15a、15b、15cを含んで耐火物3を撮像する。この撮像状態を示したのが、図7である。この状態では、耐火物3は撮像できるが、3つの目印15a、15b、15cは暗すぎて撮像できない。
更に、上記の2つの画像データを合成することによって、3つの目印15a、15b、15cを含んだ耐火物3の画像データを合成する。この合成データを示したのが図8である。
この画像の合成処理は、PCのCPUが所定のプログラムを実行することによって行なわれる。
<修復前プロファイル算出工程>
修復前プロファイル算出工程は、合成データを基にして、排滓後における耐火物3のプロファイルを、前述の修復状態プロファイルと同様に3つの基準点からなる空間座標に作成する工程である。
<耐火物残厚演算工程>
耐火物残厚演算工程は、修復状態プロファイルと修復前プロファイルの両プロファイルの差から耐火物3の残厚を演算する工程である。
修復状態のプロファイルと修復前状態のプロファイルは、同一の基準点からなる空間座標に表示されているので、これを重ね合わせることができる。そして、プロファイルの各位置における両者の差を求めることによって、耐火物3の損耗量を求めることができる。図9は転炉1の底部の断面図において二つのプロファイルを重ね合わせた状態を示しており、図9に示されるように、二つのプロファイルの差、例えば矢印で示した部分が損耗量である。損耗量が分かれば、修復状態での耐火物3の厚みが既知であることから耐火物3の残厚を算出することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、修復前の耐火物3の残存量を定量的に知ることができるので、耐火物3の管理を確実かつ適切に行なうことできる。これによって、耐火物3の損耗による事故を確実に防ぐことができ、生産効率の向上に資することができる。
しかも、排滓直後の耐火物3が赤熱している状態において撮像ができ、かつ撮影自体はごく短時間で出来るので、操業に影響を与えることなく、実施ができる。
また、耐火物3の残存量を求めることができることから、精錬した溶鋼量に対する耐火物の損耗速度を算出することも可能になり、耐火物の終点判定も実施することができる。
また、上記の実施の形態においては、基準点として3点を含むように撮像しているので、修復を行なった状態を撮像して得られた画像データと排滓出した状態を撮像して得られた画像データの2つの画像データに3次元的な差異がある場合にも、両方の画像データの比較が可能となる。このことが、傾動動作があり、かつ深底の転炉における内張りされた耐火物の撮像を可能にしている。
この点を、さらに詳しく説明する。
修復前データ取得工程では、転炉1で精錬後、転炉1を傾動させて溶鋼を出鋼口9から取り出し、その後転炉1を反対側に傾動させて炉口5からスラグを排滓後、炉体を所定の角度にして炉内の状態を撮像する。このように、修復状態データ取得工程と修復前データ取得工程との間には必ず転炉を傾動させる動作が介在する。そのため、排滓後の撮影時に、転炉1を図1に示される状態にしても、修復状態データ取得工程における傾動状態と全く同一にすることはできず、両状態の転炉1には空間的なズレが存在する。
この点、本実施の形態のように、転炉1自体に基準点を設定して、かつ3点を基準点として同じ空間座標を作成するようにしているので、上述した両状態での空間的なズレがある場合にも、両状態において同一位置を特定できる。
また、転炉1は底が深い容器であるため、転炉1の内面を一度に撮像することができず、排滓後においてカメラを移動して複数の角度から撮像する必要がある。このような場合には、前述した転炉1が傾動する場合と同様に異なる角度からの撮像データに空間的なズレが生ずる。この場合であっても、上述したのと同様に、3点を基準点として空間座標を作成するようにしているので、同一位置の特定ができる。
上記の実施の形態で述べたように、鉄鋼業の転炉については、スラグの液相率を80%以上で測定することで、測定精度を更に向上させることができる。
図10は、この測定精度向上の効果を説明する説明図である。
図10において、縦軸は残存厚さと初期厚さの比(縦軸は残存厚さ/初期厚さ)を示し、横軸は炉底中心からの距離と炉底半径の比(炉底中心からの距離/炉底半径)を示している。
また、図中の●(黒丸)は、鉤状測定治具による測定値を示し、折れ線は、上から順に実施例1、比較例である。
実施例1は、耐火物表面温度が1030℃であり、目視により耐火物の目地が確認できる状態で測定した。
また、比較例はスラグの液相率を80%以上でかつ耐火物表面温度が620℃で測定したものである。
図10から分かるように、実施例1では、鉤状測定治具による測定値とよく一致しており、正確な測定ができている。
他方、比較例では、内部が暗いため撮像できない部分があった。
修復状態の転炉を撮影する撮影方法の説明図である。 修復状態の転炉の底部の断面図である。 修復状態の転炉の底部を炉口側から見た図である。 画像データの処理の説明図である。 補修前状態の転炉の底部の断面図である。 補修前状態の転炉の撮像方法の説明図である。 補修前状態の転炉の撮像方法の説明図である。 補修前状態の転炉の撮像方法の説明図である。 耐火物残量の演算方法の説明図である。 実施例の効果を説明する説明図である。
符号の説明
1 転炉
3 耐火物
5 炉口
7 羽口
9 出鋼口
11 3Dカメラ
15a、15b、15c 目印

Claims (7)

  1. 耐火物を内張りした転炉における前記耐火物のプロファイル測定方法であって、
    前記転炉に溶鉄を収容して精錬し、精錬後の溶鉄を転炉より排出し、前記耐火物が赤熱している状態で前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度を異にした複数の画像を撮像するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出することを特徴とする転炉における耐火物のプロファイル測定方法。
  2. 前記撮像は、赤熱した前記耐火物の輝度に合わせて撮像した第1データと、基準点の輝度に合わせて撮像した第2データを合成して耐火物と基準点の両方を含む画像データを取得する合成工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の転炉における耐火物のプロファイル測定方法。
  3. 転炉の排滓後に撮影することを特徴とする請求項1または2に記載の転炉における耐火物のプロファイル測定方法。
  4. 耐火物を内張りした転炉における前記耐火物の厚み測定方法であって、
    前記耐火物の修復を行なった状態で前記耐火物のプロファイルを算出する工程と、
    前記転炉に溶鉄を収容して精錬し、精錬後の溶鉄を転炉より排出し、前記耐火物が赤熱している状態で前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度を異にした複数の画像を撮像するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出する工程と、それらのプロファイルの差から前記耐火物の残厚を演算する工程と、を備えたことを特徴とする転炉における耐火物の厚み測定方法。
  5. 前記耐火物の修復を行なった状態で前記耐火物のプロファイルを算出する工程は、前記耐火物および前記転炉における基準点を含んで撮像し、該撮像は同一対象に対して撮影角度が異なる複数の画像を撮影するものであり、その画像データを取得して前記耐火物のプロファイルを算出する工程であることを特徴とする請求項4に記載の転炉における耐火物の厚み測定方法。
  6. 耐火物が赤熱している状態での撮像は、赤熱した前記耐火物の輝度に合わせて撮像した第1データと、基準点の輝度に合わせて撮像した第2データを合成して耐火物と基準点の両方を含む画像データを取得する合成工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の転炉における耐火物の厚み測定方法。
  7. 転炉の排滓後に撮影することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の転炉における耐火物の厚み測定方法。
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