JP2009068609A - 無段変速機用プーリー及び無段変速機 - Google Patents

無段変速機用プーリー及び無段変速機 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルトからの繰返し負荷及びベルトとの摺動発熱による、プーリーの摺動面の疲労亀裂を抑制することにより、摺動面の耐摩耗性を向上させることができる無段変速機用プーリーを提供する。
【解決手段】金属ベルトに少なくとも一部が巻きつけられ、金属ベルトに摺動する摺動面2aを少なくとも有し、素材の鋼としてJIS G 4053に規定されているクロム鋼又はクロムモリブデン鋼から選択した材料を用いた無段変速機用プーリーであって、摺動面2aの表面硬さがHv800以上であり、無段変速機用プーリーは、少なくとも1200MPa以上の残留圧縮応力が付与された摺動面2aを含む表層21と、摺動面2aから深さ方向の20μm以上の部分に残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層22と、摺動面2aから深さ方向の30μm以上の部分に300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部23と、を少なくとも備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無段変速機用プーリー及び無段変速機に係り、特に耐摩耗性に優れた無段変速機用プーリー及び無段変速機に関する。
従来の車両のベルト式無段変速機は、図6(a)に示すように、入力プーリー1と、出力プーリー2と、無端状に形成され入力プーリー1及び出力プーリー2に巻き掛けられた金属製のベルト3と、を備えたものが一般的である。この入力プーリー1または出力プーリー2は、ベルト3の巻き付け径を制御して変速比を変化させながら、入力プーリー1の回転トルクをベルト3を介して出力プーリー2に伝達するようになっている。
具体的には、図6(b)(図6(a)のA部拡大図)に示すように、ベルト3は、2つの無端状のスチールバンド3a,3aを並置し、この2つのバンド3a,3aの対向する周縁に、エの字状のブロック(金属エレメント)3bをバンド周方向に沿って複数枚嵌め込んだ構造である。また、ベルト3に巻き付けられた入力プーリー1及び出力プーリー2は、図6(c)に示すように(図は出力プーリー2の断面図)、2つの入れ子式の円錐状のシーブ2A,2Bを備えている。そして、先に示したベルト3の巻き付け径の制御は、プーリーの回転軸に沿って2つの円錐状のシーブを移動させることにより行われる。この際、ベルト3のエッジと摩擦接触するシーブ2A,2Bの円錐周面(シーブ面)は、ベルト3の回転及びベルト3の巻付け径の制御に伴い、ベルト3のエッジに摺動する摺動面2aとなる。そして、プーリー1,2に巻付けられるベルト3の張力は高く、さらにベルト3そのものはスチールからなるので、プーリー1,2の摺動面は摩耗し易い。
よって、無段変速機用プーリー及び無段変速機の耐久性を持続させるためには、プーリーの摺動面の摩耗を抑制することが望ましい。このような課題を鑑みて、例えば、浸炭処理、又は浸炭窒化処理(浸炭浸窒処理)により、摺動面も含む母材の表面硬さをHv750以上としたべルト式無段変速機用プーリーが提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−8121号公報
しかし、特許文献1に記載のプーリーは、浸炭処理又は浸炭窒化処理により表面硬さを所定の硬さとなるようにし、耐摩耗性を向上させることができるが、前述したように、無段変速機用プーリーの摺動面には、高面圧が繰り返し作用するため、単なるアブレッシブ摩耗だけでなく、表面の疲労による亀裂を起因とした摩耗が発生するおそれがある。さらに、無段変速機用のプーリーの摺動面は、摺動発熱により表面の硬さが低下し、前記疲労亀裂による摩耗が助長されるおそれがある。この結果、プーリーの表面硬さを単に硬質にしたプーリーでは、充分に摺動面の摩耗を低減することができない場合がある。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルトからの繰返し負荷及びベルトとの摺動発熱による、プーリーの摺動面の疲労亀裂を抑制することにより、摺動面の耐摩耗性を向上させることができる無段変速機用プーリー及び無段変速機を提供することにある。
前記課題を解決すべく、発明者らは鋭意検討を重ねた結果、プーリーの摺動面の摩耗を抑制するためには、疲労による亀裂の発生を抑制し、亀裂が発生した場合であっても、前記亀裂の進展を抑制することが重要であると考えた。そこで、発明者らは、摺動面の表面の表面硬さを所定の表面硬さにすることにより亀裂の発生を抑制し、仮に亀裂が発生した場合であっても、表面の近傍の組織を残留オーステナイトとし、所定の箇所に残留圧縮応力を付与することにより、亀裂の進展を抑制することができるとの新たな知見を得た。
本発明は、前記新たな知見に基づくものであり、本発明に係る無段変速機用プーリーは、金属ベルトに少なくとも一部が巻きつけられ、該金属ベルトに摺動する摺動面を少なくとも有し、素材の鋼としてJIS G 4053に規定されているクロム鋼又はクロムモリブデン鋼から選択した材料を用いた無段変速機用プーリーであって、前記無段変速機用プーリーは、前記摺動面の表面硬さがHv800以上であり、少なくとも1200MPa以上の残留圧縮応力が付与された、前記摺動面を含む表層と、前記摺動面から深さ方向の20μm以上の部分に残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層と、前記摺動面から深さ方向の少なくとも30μm以上の部分に300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部と、を少なくとも備えることを特徴としている。
本発明によれば、摺動面の表面硬さをビッカース硬さHv800以上にすることにより、アブレッシブ摩耗を抑制するばかりでなく、摺動面の表面の初期亀裂の発生を抑制することができる。また、摺動面の表面硬さは、より高いほうが望ましいが、極端な硬さの向上はコスト増に繋がるため、コスト面を考慮した表面処理が必要である。
また、本発明の無段変速機用プーリーは、摺動面を含む表層に、少なくとも1200MPa以上の残留圧縮応力が付与されているので、残留圧縮応力により、亀裂の発生及び進展を抑制することができる。すなわち、残留圧縮応力が前記範囲よりも小さい場合には、前記亀裂進展を抑制する効果を充分に発揮することができない。また、前記残留圧縮応力は、高ければ高いほど好ましいが、製造コスト等の生産性を考慮すると、例えば、残留圧縮応力の上限値は、1800MPa以下であることがより好ましい。
なお、1200MPa以上の残留圧縮応力が付与された表層は、前記内部残留圧縮応力部が確保できるのであれば、その層厚さは特に限定されるものではないが、摺動面から深さ方向の20μm以上の部分に残留オーステナイトを15〜40体積%含有した残留オーステナイト層を得るためには、その表層の厚さは、少なくとも20μm未満であることが好ましい。
さらに、無段変速機用プーリーは、前記摺動面から深さ方向に20μm以上の部分に、残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層を備えているので、ベルトからの繰返し応力により、残留オーステナイトの加工誘起変態が起こり、新たなマルテンサイト(フレッシュマルテンサイト)が生成され、加工硬化を助長させる。また、残留オーステナイトからマルテンサイトが継続的に発生するので、ベルトとの摺動発熱を起因とした焼き戻しによる軟化を抑制することができる。なお、製造上の観点から、前記残留オーステナイト層は、摺動面から深さ方向に100μm以下であることがより好ましい。
このように、摺動面の初期亀裂の発生及び進展に対しては、前記範囲の残留応力により抑制し、ベルトとの接触により、摺動面が摺動発熱し、前記残留圧縮応力が開放された場合であっても、亀裂が進展する位置(摺動面から少なくとも深さ方向20μm以上の位置)に、残留オーステナイトを設けることにより、残留オーステナイトの加工誘起変態を期待することができ、亀裂の進展を抑制することができる。すなわち、前記位置から外れた場合には、より効果的に亀裂の進展を抑制することができない。また、残留オーステナイトが、15体積%未満である場合には、加工誘起変態による亀裂進展抑制の効果を充分に期待することができない。さらに、残留オーステナイトが、40体積%よりも多い割合の組織を造り込むのは難しく、そのような割合の鋼組織を得るには製造コストが増加すると共に、残留オーステナイトは軟質の組織であるため、硬さの低下が避けられなくなる。
なお、上述した「加工誘起変態」とは、残留オーステナイトの結晶格子が伸縮することによりマルテンサイトに変わることをいい、該加工誘起変態により、組織の応力が作用した時に、オーステナイトの特性によりその組織を有した部分は一瞬変形するが、すぐに安定した(オーステナイトよりも)硬質のマルテンサイトに変わり、変形部分の強度を高めることができる。
さらに、摺動面から少なくとも30μm以上の部分に300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部を備えることにより、プーリー全体の耐衝撃特性を確保することができる。すなわち、前記残留圧縮応力より大きい場合には、プーリー全体の耐衝撃性が低下する場合がある。
なお、前記無段変速機用プーリーは、鋼系材料をプーリーの形状に加工後、高濃度浸炭処理、浸炭浸窒処理(浸炭窒化処理)、ショットブラスト、ラッピング、及びキャビテーションショット等から選択される2以上の処理を組み合わせて、該処理を摺動面に施すことにより、得ることができる。
本発明に係る無段変速機用プーリーで用いる素材としては、浸炭により硬度を高めることができる鋼材を選択する必要があり、従来から広く用いられているJIS G 4053で規定されているクロム鋼、又はクロムモリブデン鋼を用いるのがよい。なお、クロム鋼、クロムモリブデン鋼とは、規格にSCr,SCMという記号で記載された鋼のことを意味する。このような材料は、浸炭性に優れ、前記処理により容易に表面硬度を高めたプーリーを製造することができる。
また、本発明に係る無段変速機用プーリーで用いる素材としては、前記したJIS G 4053で規定されているクロム鋼又はクロムモリブデン鋼の含有するSi,Mn,Moのうち少なくとも一種についてさらに増量し、以下の(a)〜(c)のうち少なくとも一種の条件を満足する範囲の成分を含有する鋼を用いることもできる。(a)Si:0.35質量%を超え、かつ、1.0質量%以下、(b)Mn:前記選択した材料において前記JIS規格で規定されているMnの含有量の上限値を超え、かつ、1.5質量%以下、(c)Mo:前記選択した材料において前記JIS規格で規定されているMoの含有量の上限値を超え、かつ、0.8質量%以下である。本発明によれば、前記(a)〜(c)のうち少なくとも一種の元素を、JIS G 4053で規定の鋼に比べて増量することにより、摺動面の耐摩耗性をさらに向上させることができる。
すなわち、Siは、焼戻し軟化抵抗性を向上させるために有用であり、前記選択した材料において前記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているSiの含有量の上限値0.35質量%を超えて含有させることにより、更に焼き戻し軟化抵抗性を向上させることができる。しかしながら、1.0質量%よりも多い場合には、材料の靭性が低下するおそれがある。
Mnは、材料の焼入れ性を確保するために有用であり、前記選択した材料において前記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているMnの含有量の上限値を超えて含有させることにより、更に焼入れ性を向上させることができる。しかしながら、1.5質量%よりも多い場合には、粒界酸化を招くおそれがある。
Moは、Mnと同様に材料の焼入れ性を確保するために有用であり、前記選択した材料において前記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているMoの含有量の上限値を超えて含有させることにより、更に焼入れ性を向上させることができる。しかしながら、0.8質量%よりも多い場合には、材料の加工性を低下させるおそれがある。
尚、Mn及びMoの下限値を、JIS規格(JIS G 4053)で規定されている含有元素(Mn,Mo)の含有量の上限値を超えるとしたのは、選択した材料によって前記JIS規格により規定される含有元素の含有量の上限値が異なっていることを考慮したものである。例えば、前記選択した材料がSCM420である場合には、JIS規格(JIS G 4053)で規定されているSCM420のMoの含有量の上限値は0.25質量%であることから、前記(c)に示す「前記選択した材料において前記JIS規格により規定されるMoの含有量の上限値を超え」とは、この場合「0.25質量%超え」を意味する。
また、本発明に係る前記無段変速機用プーリーで用いる素材の鋼としては、さらに、以下の(d)〜(g)のうち少なくとも一種の条件を満足する範囲の元素を、追加添加することにより、摺動面の耐摩耗性をさらに向上させることができる。(d)Nb:0.005〜0.2質量%、(e)Ti:0.005〜0.2質量%、(f)Ni:0.05〜3.0質量%、(g)B:0.0005〜0.005質量%である。
すなわち、Nbは、Nb(C,N)を形成し、材料の結晶粒粗大化防止に有用であり、0.005質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。また、0.2質量%よりも多い場合であっても、その効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
Tiは、Ti(C,N)を形成し、材料の結晶粒粗大化防止に有用であり、0.005質量%よりも少ない場合には、この効果を得ることが難しい。また、0.2質量%よりも多い場合であっても、その効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
Niは、材料の焼入れ性を確保するために有用であり、0.05質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。また、3.0質量%よりも多い場合には、硬さの上昇を招き、材料の加工性を低下させることになる。
Bは、材料の焼入れ性を確保するために有用であると共に粒界強度を向上させるために有用であり、0.0005質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。また、0.005質量%よりも多い場合であっても、前記効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
Nb、Ti、Ni、Bは、前述のとおり、材料に含有させることで、それぞれ有用な特性を得ることができるため、目的とする特性に合わせて、前述の含有範囲内で材料に含有させることができる。
さらに、本発明に係る無段変速機は、上述したプーリーを入力プーリー及び出力プーリーのいずれか一方又は双方に備え、かつ、該入力プーリー及び出力プーリーに巻き掛けられた金属ベルトを少なくとも備えている。このようなプーリーを用いることにより、プーリーの耐摩耗性を向上させることができる。
本発明に係る無段変速機用プーリーによれば、ベルトからの繰返し負荷及びベルトとの摺動発熱による、プーリーの摺動面の疲労亀裂を抑制することにより、摺動面の耐摩耗性を向上させることができる。
以下に、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
<試験体>
図3に示すように、クロムモリブデン鋼(JIS規格:SCM420)を準備し、図6(c)に示す無段変速機用プーリーの形状に、機械加工を行った。次に、該プーリーを加熱炉内に投入し、900℃で7時間保持した後、850℃で1時間保持し、その後130℃で油焼入れした後、160℃で1時間焼き戻しを行い、浸炭処理を行った。そして、摺動面にショットピーニング処理を施し、表面に残留圧縮応力が付与され、内部の組織層に残留オーステナイトを有した試験体を製作した。
具体的には、図1に示すように、摺動面2aの表面硬さがビッカース硬さHv992(Hv800以上)であり、摺動面に1390MPa(1200MPa以上)の残留応力が付与された摺動面2aを含む表層21と、摺動面2aから深さ方向の20μm〜30μmの部分に残留オーステナイトを22.6体積%(15〜40体積%)有する残留オーステナイト層22と、摺動面から深さ方向の30μm以上の部分に、239MPa(300MPa以下)の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部23とを、少なくとも備えた試験体(無段変速機用プーリー)を製作した。ここで、試験体の残留圧縮応力は、X線残留応力測定装置によって測定し、残留オーステナイトの組織の割合は、別途サンプルを製作し、深さ方向に沿った断面を顕微鏡で観察し測定し、確認した。
なお、図2は、試験体の摺動面2aからの深さと該深さにおける内部残留応力分布を示しており、製作された試験体は、摺動面を含む表層(図2のAの領域)に、1200MPa以上の残留圧縮応力が付与されており、摺動面から深さ方向30μmの部分である内部残留圧縮応力部(図2のBの領域)に、300MPa以下の残留圧縮応力が付与されていることになる。
<摩耗試験>
製作した試験体(無段変速機用プーリー)を搭載した無段変速機を、入力トルクを任意に変更できる装置に取付け、摩耗試験を行った。プーリーの使用環境条件として最も摩耗が厳しいとされる変速比が最大となるアンダードライブ側に、ベルトの巻き付け位置を固定した条件(γmax)において、プライマリプーリー(入力プーリー)に入力するトルク、シーブとベルト狭圧を過負荷のかかる状態にして、摩擦試験を実施した。
具体的には、入力トルクTin=300Nm、プライマリプーリーへの入力回転数Nin=3400rpm、変速比γmax固定、油温150℃環境下において、17時間運転後のシーブ面(摺動面)の摩耗量(摩耗深さ)を測定した。これらの結果を図4に示す。
尚、図4に示す「炭素濃度(%)」は、摺動面において含有する炭素濃度の値(質量%)を示しており、「表面硬さ(Hv)」は、摺動面のビッカース硬さの値を示しており、「残留σ(MPa)」は、残留圧縮応力の値であり、「表面」は摺動面の残留圧縮応力、「30μm」は摺動面から深さ方向の30μmの部分の残留圧縮応力の値を示している。さらに、「S.P.後残留γ(%)」は、摺動面から深さ方向の20μm〜30μmの部分の残留オーステナイト組織の割合(体積%)を示している。
(実施例2〜10)
実施例1と同じようにして、実施例2〜10の試験体を製作した。実施例2が、実施例1と相違する点は、ショットピーニングの処理条件であり、実施例3〜10が、実施例1と相違する点は、図3に示す鋼材を用いた点である。また、実施例2〜10が実施例1と共通する点は、いずれも、図4に示すように、摺動面の表面硬さがビッカース硬さHv800以上であり、摺動面に1200MPa以上の残留応力が付与された摺動面を含む表層と、摺動面から深さ方向の20μm〜30μmの部分に残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層と、摺動面から深さ方向の30μm以上の部分に、300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部と、を備えるように、試験体(無段変速機用プーリー)を製作した点である。そして、これらの試験体に対して、実施例1と同じ条件で、摩耗試験を行った。これらの結果を図4に示す。
(比較例1〜4)
実施例1と同じようにして、試験体を製作した。比較例1〜3が、実施例1と相違する点は、浸炭処理の処理条件及びショットピーニングの処理条件を変えた点である。具体的には、比較例1〜3は、摺動面を含む表層の残留圧縮応力が1200MPa未満であり、30μm以上の部分の内部残留圧縮応力300MPaを超えており、20μm以上の部分の残留オーステナイトを15体積%未満とした点が実施例1と相違する。また、比較例4が、実施例1と相違する点は、ショットピーニングをしなかった点である。具体的には、比較例4は、摺動面の表面硬さがHv800未満であり、表層の残留圧縮応力が1200MPa未満である点が、実施例1と相違する。そして、比較例1〜4の試験体に対して、実施例1と同じ条件で、摩耗試験を行った。これらの結果を図4に示す。
(結果1及び考察1)
実施例1〜10の摩耗量は、いずれも10μm以下であったが、比較例1〜4の摩耗量は、いずれも10μmを超えていた。
比較例1〜3は、摺動面の表面硬さがHv800以上であっても、ベルトからの繰返し荷重及びベルトとの摺動発熱により、摺動面に亀裂が発生した場合には、実施例1〜10に比べて表層の残留圧縮応力の値が低いため、亀裂が進展し易いと考えられる。また、摺動面から深さ方向にさらに亀裂が進展した場合には、比較例1〜3は、実施例1〜10に比べて、残留オーステナイト層における残留オーステナイトの組織の割合が少ないことから、加工誘起変態よる効果が発揮され難いと考えられる。この結果、比較例1〜3は、実施例1〜10よりも、疲労亀裂起因の摩耗が発生し易く、摩耗量の値が大きくなったと考えられる。
また、比較例4は、ショットピーニングを実施していないため、実施例1〜10に比べて、表面硬さ及び表面の残留応力が低いので、アブレッシブ摩耗がし易く、さらには摺動面における亀裂の発生及び亀裂の進展もし易いと考えられる。この結果、比較例4は、実施例1〜10よりも、摩耗量の値が大きくなったと考えられる。
なお、図3,4に示すように、実施例6及び9の試験体は、0.05〜3.0質量%の範囲を満たすニッケルを含有しており、実施例7の試験体は、0.005〜0.2質量%の範囲を満たすニオブを含有しており、実施例8の試験体は、0.005〜0.2質量%の範囲を満たすチタンを含有しており、実施例10の試験体は、0.0005〜0.005質量%の範囲を満たすホウ素を含有している。前記範囲内で、さらに元素が添加された場合であっても、図4に示すように、摺動面の耐摩耗性は確保されると考えられる。
(実施例11〜13)
実施例1と同じようにして、試験体を製作した。実施例1と相違する点は、浸炭処理に変更して浸炭浸窒処理(浸炭窒化処理)を行った点である。具体的には、該プーリーを加熱炉内に投入し950℃で6時間保持した後、850℃で4時間保持し、その後60℃で油焼入れした後、160℃で1時間焼き戻しを行い、浸炭浸窒処理を行った。そして、実施例1と同じ条件で、摺動面にショットピーニング処理を施し、表面に残留圧縮応力と、残留オーステナイトを有した試験体を製作し、摩耗試験を行った。この結果を図5に示す。尚、浸炭浸窒処理を評価するために、炭素濃度に加えて、摺動面の含有窒素濃度も同時に示した。
(比較例5〜7)
実施例1と同じようにして、試験体を製作した。実施例1と相違する点は、浸炭処理に変更して浸炭浸窒処理を行った点と、ショットピーニングの処理の条件を変えた点であり、比較例5〜7は、摺動面を含む表層の残留圧縮応力が1200MPa以下であり、30μm以上の部分に内部残留圧縮応力が300MPaよりも大きく付与されており、20μm以上の部分の残留オーステナイトを15体積%未満とした点である。そして、比較例5〜7の試験体に対して、実施例1と同じ条件で、摩耗試験を行った。この結果を図5に示す。
(結果2及び考察2)
実施例11〜13の摩耗量は、いずれも10μm以下であったが、比較例5〜7の摩耗量は、いずれも10μmを超えていた。上述したと同様に、比較例5〜7は、実施例11〜13に比べて表層の残留圧縮応力が低く、残留オーステナイト層における残留オーステナイトの割合が少ないことから、加工誘起変態よる効果が発揮されなかったと考えられる。この結果、比較例5〜7は、実施例11〜13よりも、疲労亀裂が起因とした摩耗が発生し易く、摩耗量の値が大きくなったと考えられる。
以上、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっても、それらは本発明に含まれるものである。
実施例1に係る無段変速機用プーリー(試験体)の摺動面を含む断面を示した模式図。 実施例1に係る無段変速機用プーリーの摺動面からの深さと該深さにおける内部残留応力分布を示した模式図。 実施例1〜10及び比較例1〜4の無段変速機用プーリーの組成を示した表図。 実施例1〜10及び比較例1〜4の特性と摩耗試験の結果を示した図。 実施例11〜13及び比較例5〜7の特性と摩耗試験の結果を示した図。 従来の無段変速機の要部模式図であり、(a)は、無段変速機の要部斜視図、(b)は、(a)のA部の部分拡大図、(c)は、出力プーリーの模式断面図。
符号の説明
1:入力プーリー、2:出力プーリー、2A,2B:シーブ、2a:摺動面、3:ベルト、21:表層、22:残留オーステナイト層、23:内部残留圧縮応力部

Claims (5)

  1. 金属ベルトに少なくとも一部が巻きつけられ、該金属ベルトに摺動する摺動面を少なくとも有し、素材の鋼としてJIS G 4053に規定されているクロム鋼又はクロムモリブデン鋼から選択した材料を用いた無段変速機用プーリーであって、
    前記無段変速機用プーリーは、
    前記摺動面の表面硬さがHv800以上であり、少なくとも1200MPa以上の残留圧縮応力が付与された、前記摺動面を含む表層と、
    前記摺動面から深さ方向の20μm以上の部分に残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層と、
    前記摺動面から深さ方向の少なくとも30μm以上の部分に300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部と、を少なくとも備えることを特徴とする無段変速機用プーリー。
  2. 請求項1に記載の無段変速機用プーリーについて、前記素材の鋼に含有するSi,Mn,Moについてさらに増量し、以下の(a)〜(c)の少なくとも一種の条件を満足する範囲の成分を含有する鋼を用いたことを特徴とする無段変速機用プーリー。
    (a)Si:0.35質量%を超え、かつ、1.0質量%以下
    (b)Mn:前記選択した材料において前記JIS規格で規定されているMnの含有量の上限値を超え、かつ、1.5質量%以下
    (c)Mo:前記選択した材料において前記JIS規格で規定されているMoの含有量の上限値を超え、かつ、0.8質量%以下
  3. 請求項1又は2に記載の無段変速機用プーリーについて、素材として用いる鋼にさらに、Nb,Ti,Ni,Bを追加添加し、以下の(d)〜(g)の少なくとも一種の条件を満足する範囲の元素が添加された鋼を素材として用いたことを特徴とする無段変速機用プーリー。
    (d)Nb:0.005〜0.2質量%
    (e)Ti:0.005〜0.2質量%
    (f)Ni:0.05〜3.0質量%
    (g)B:0.0005〜0.005質量%
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の無段変速機用プーリーを備えた無段変速機。
  5. 金属ベルトに少なくとも一部が巻きつけられ、該金属ベルトに摺動する摺動面を少なくとも有し、クロム鋼又はクロムモリブデン鋼からなる無段変速機用プーリーであって、
    前記無段変速機用プーリーは、
    前記摺動面の表面硬さがHv800以上であり、少なくとも1200MPa以上の残留圧縮応力が付与された、前記摺動面を含む表層と、
    前記摺動面から深さ方向の20μm以上の部分に残留オーステナイトを15〜40体積%有する残留オーステナイト層と、
    前記摺動面から深さ方向の少なくとも30μm以上の部分に300MPa以下の残留圧縮応力が付与された内部残留圧縮応力部と、を少なくとも備えることを特徴とする無段変速機用プーリー。
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