JP2009068513A - クリップ式締結具 - Google Patents

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Abstract

【課題】リユース、リサイクル時の締結部の分解作業を自動化する。
【解決手段】掴むことで分解が可能なクリップ機構の締結具を、部品ユニットおよびモジュールに取り付ける。掴むという動作は従来の締結方法より分解工程数を削減できる。対称に向かい合うベース左部1とベース右部2を組み合わせ、スプリング3のベース左部圧力部、ベース右部圧力部をそれぞれスプリング固定穴に差し込む。ベース左部1、ベース右部のシャフト穴およびスプリング3のシャフト穴に円柱状の連結シャフト4を差し込む。スプリング3が左右のベース先端側は閉じる力を付与する。連結シャフト4の取り付け面を部品ユニットおよびモジュールに取り付けることで一体となる。クリップ式締結具0のロボットアーム差し込み穴に作業ロボットのアームを差し込み掴むことで、部品ユニットおよびモジュールの分解、移動がスムーズに行える。
【選択図】図1

Description

現在、製品の分解は多くのものが手作業で行われており、分解にかかる時間およびコストが大きな負担となっている。本発明は、製品の分解を自動で行える締結具に関するものである。
従来の締結具において最も代表的なものとしてネジがある。ネジは非常に頑丈に固定することができる締結具として普及してきたが、その反面、分解作業時には大きな負担となる。ネジ頭頂部のプラス、マイナス等の穴形状の違い、および大きさの違いにより分解作業には多くの工具が必要となる。工具の数が増えることは作業効率を悪化させ、時間のロスとなる。また、ネジ頭頂部の穴が潰れてしまった場合、工具が噛み合わず分解することが非常に困難である。小さな部品は分解作業者にとって非常に取り扱いが困難であり、作業効率を悪化させる。これらの問題点は分解作業を自動化する上でも負担となる。
この改善策として、摘むという動作で簡単に分解することが可能な締結具により、機械による自動分解を可能にし、分解にかかる時間およびコストを削減させる。
リユース・リサイクルをする際に必要となる分解作業時に負担となる、締結部の分解を機械による自動分解を可能にすることにより、分解作業の負担となる人員確保、人件費、分解時間を軽減することである。
締結具の機能をモジュール自体に持たせることで、部品数を減らし、取扱を容易にすることである。
リユース・リサイクルをする際に必要となる分解作業時に負担となる、コネクタ部分の取り外しにおいて、クリップ式締結具にコネクタ機能を持たせることで、締結部とコネクタの接続を同時に分解可能にすることである。
上述した課題を解決するための手段として、本発明は対称に向かい合わせた2つの挟持部材を、一対の挟持部及び連結部の少なくともいずれかの部分に弾性体を有し、弾性体の復帰力により先端の挟持部が閉じるクリップにおいて、挟持部材の末端にはロボットのアームが入る穴を有し、アームで摘むことで先端が開くように構成された、2つの挟持部材末端に空けられた穴にロボットのアームを差し込み摘むことで、機械による自動分解を可能とすることを特徴としている。
また、この発明に関わるクリップ式締結具において、コネクタ機能を持たせ、クリップ末端がプラグに設けられた固定爪を押すことでプラグとレセプタクルトとの固定が解除され、プラグが押し出されることで、クリップによる被挟持部の締結およびコネクタ接続を同時に分解することができることを特徴としている。
また、この発明に関わるクリップ式締結具において、生産性を上げるため、弾性体を有さず、先端もしくは固定突起にスナップフィットを有することで固定可能なことを特徴としている。
従来の締結方法に比べ、本発明品は機械による自動分解が容易に実施できる。対称に向かい合わせた2つの挟持部材をシャフトにより連結し、一対の挟持部及び連結部の少なくともいずれかの部分に弾性体を有し、弾性体の復帰力により先端の挟持部が閉じるクリップを形成し、挟持部材の末端にはロボットのアームが入る穴を有している。挟持部材のロボットアーム差し込み穴にアームを差し込み、摘むことで挟持部材がシャフトを軸として回転運動し、先端が開く。この機構により、部品の移動に必要な、掴むという動作で機械による自動分解が可能となり、効率よく分解作業が実施できる。
組み立て時について、クリップ式締結具は弾性体の復帰力により、クリップ式締結具固定突起の被挟持部を締め付けることにより固定される。ロボットのアームに掴まれたクリップ式締結具は先端が開いた状態であり、クリップ式締結具固定突起の真上からはめ込むことができる。被挟持部とクリップ式締結具の位置を平行にし、ロボットアームをクリップ式締結具の穴から離すことで、弾性体の復帰力により被挟持部を締め付ける。この機構により組立が容易に行え、作業効率が向上する。
機械製品の基板にはコネクタが接続されており、上記のクリップ式締結具によりベースと基板が容易に分解できても、コネクタが邪魔になり、移動ができない場合がある。この問題を解決するため、上記クリップ式締結具にコネクタ機能を持たせ、クリップを掴むことによって、クリップ末端がプラグに設けられた固定爪を押すことでプラグとレセプタクルとの固定が解除され、クリップ末端がプラグ先端を押し出すことで、クリップによる被挟持部の締結およびコネクタ接続を同時に分解することが可能となる。この機構を用いることにより、基板とベースの固定部の分解およびコネクタ接続の解除が掴むという動作のみで同時に行える。
自動分解を可能にすることで、今まで必要だった作業者確保のための労力および人件費を削減することができる。また非常に効率よく分解作業が行えるため、時間の短縮にも繋がり、リユースおよびリサイクル性の向上に繋がる。
クリップ式締結具は弾性体の復帰力によるものであり、ナノコイルを用いることで、ナノサイズの締結具としてナノマシンへの応用が期待できる。
資源有効利用促進法において指定されている、指定資源化製品および指定再利用促進製品に本発明を使用することで、リユースおよびリサイクル性の向上ができる。
以下、本発明の好適な一実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に関する一実施例のクリップ式締結具の構造を示す斜視図である。
1はクリップのベース左部である。図3について、1aは分解および組立作業時に作業ロボットのアームを差し込むために設けられた穴である。1bは連結シャフト4を通すための穴である。ベース左部1のシャフト穴1bとベース右部2のシャフト穴2bおよびスプリング3に設けられたシャフト穴3cに連結シャフト4を差し込むことでクリップ式締結具を形成し、連結シャフト4を軸としてクリップ式締結具0の先端が開閉する。1cはスプリング3のベース左部圧力部3aを差し込むための穴である。
2はクリップのベース右部である。図4について、2aは分解および組立作業時に作業ロボットのアームを差し込むために設けられた穴である。2bは連結シャフト4を通すための穴である。ベース左部1のシャフト穴1bとベース右部2のシャフト穴2bおよびスプリング3に設けられたシャフト穴3cに連結シャフト4を差し込むことでクリップ式締結具を形成し、連結シャフト4を軸としてクリップ式締結具0の先端が開閉する。2cはスプリング3のベース右部圧力部3bを差し込むための穴である。2dはスプリング3を配置するために設けられたスペースである。
3は左右のベース先端に、内側に締め付ける力を付与するためのスプリングである。図5について、3aはベース左部1のスプリング固定穴1cに差し込み、クリップ式締結具0の先端を内側に締め付ける力を付与するための圧力部である。3bはベース右部2のスプリング固定穴2cに差し込み、クリップ式締結具0の先端を内側に締め付ける力を付与するための圧力部である。3cは連結シャフト4を差し込むための穴であり、ベース左部1のシャフト穴1bおよびベース右部2のシャフト穴2bと共に連結シャフト4を差し込むことで、連結シャフト4を軸として左右のベースが回転運動をするクリップ式締結具を形成する。このスプリング3の復帰力によりクリップ式締結具0の先端を内側に締め付ける力を付与する。
4はベース左部1、ベース右部2、スプリング3を連結するための連結シャフトである。図5について、4aは部品ユニットおよびモジュール側に取り付けられる。取り付け方法については使用環境により、接着、溶接、圧着、スナップフィット、シャフトにネジ山を形成し固定することで取り付ける。これにより、クリップ式締結具が部品ユニットおよびモジュールと一体になり、締結具機能が付与され、分解から移動、組み立てといった作業が効率よく行えるようになる。
図2について5はクリップ式締結具を取り付けるベースとなる部材に取り付けられる、クリップ式締結具固定突起である。図7について、5aはクリップ式締結具0のベースに締め付けられる被挟持部である。5bはクリップ式締結具を取り付けられるベースとなる部材に取り付ける際のベース取り付け面である。クリップ式締結具固定突起5は部品ユニットおよびモジュールを固定するベース側に取り付けられる。この被挟持部5aをクリップ式締結具0が挟み込むことによって部品ユニットおよびモジュールは固定される。
図1において対象に向かい合わせたベース左部1とベース右部2を組み合わせ、スプリング3のベース左部圧力部3aをスプリング固定穴1c、ベース右部圧力部3bをスプリング固定穴2cに差し込む。このときスプリング3はベース右部2のスプリング用スペース2dに配置し、ベース左部1のシャフト穴1cとベース右部のシャフト穴2cおよびスプリング3のシャフト穴3cに円柱状の連結シャフト4を差し込むことでクリップ式締結具が構成される。このスプリング3の復帰力が連結シャフト4を軸にして左右のベース末端側に開く力を付与するため、左右のベース先端側は閉じる力を付与される。連結シャフト4の部品ユニットおよびモジュール取り付け面4aを部品ユニットおよびモジュールに取り付けることで一体となる。これにより、クリップ式締結具0のロボットアーム差し込み穴1aおよび2aに作業ロボットのアームを差し込み掴むことで、部品ユニットおよびモジュールの分解および移動がスムーズに行えるようになる。
分解時について、左右のベースは連結シャフト4を軸とした回転運動をする。通常はスプリング3の復帰力によりクリップ式締結具0の先端は閉じているが、ベース左部1およびベース右部2に設けられたロボットアーム差し込み穴1aおよび2aにロボットのアームを差し込み、ロボットのアームを内側に締め、掴む。すると先端が開き、分解が可能となり、そのまま移動作業が行える。組み立て時は、部品ユニットおよびモジュールが取り付けられるベースとなる部材に設けられた、クリップ式締結具固定突起5の被挟持部5aの位置までクリップ式締結具0を移動させ、ロボットアームを離すことで、スプリング3の復帰力によりクリップ式締結具0の先端が閉じ、被挟持部5aが締め付けられることにより固定される。
以下、請求項2で述べた、コネクタ機能を有したクリップ式締結具の好適な一実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図8は請求項2で述べた、コネクタ機能を有したクリップ式締結具の構造を示す斜視図である。
6はコネクタのプラグ8が挿入されるレセプタクルである。図9について、6aは連結シャフト4を差し込むためのシャフト穴である。6bおよび6cはプラグ8のピンインサート8bおよび8cを挿入するためのソケットインサートである。
7はレセプタクル6のカバーである。図10について、7aは連結シャフト4を差し込むためのシャフト穴である。7bは作業ロボットアームがクリップ式締結具0を掴む際の可動域に空けられたロボットアーム可動穴である。ロボットアーム可動穴7bからロボットアームをクリップ式締結具のロボットアーム差し込み穴1aおよび2aに差し込み、アームを内側に締め掴むことで分解および移動が可能となる。また組み立て時について、クリップ式締結具固定突起5の被挟持部5aをクリップ式締結具0が挟み込むように、アームを外側に離し、ロボットアーム差し込み穴1aおよび2aからアームを抜くことで固定される。
8はコネクタのプラグである。図11について、8aはプラグ8を固定するための固定爪である。8bおよび8cはレセプタクル6のソケットインサート6bおよび6cに挿入するピンインサートである。コネクタ接続の取り外しは、プラグ8の固定爪8aをクリップ式締結具0の末端が挟むことにより、固定が解除されるとともに押し出され、分解される。
図8においてクリップ式締結具0は、作業ロボットアームがクリップ式締結具のクリップを掴んだ際に、左右のベース末端がプラグ8の固定爪8aを挟む位置で固定されている。コネクタとクリップ式締結具0は、レセプタクル6およびレセプタクルカバー7のシャフト穴6aおよび7aと連結シャフト4を固定することにより固定される。レセプタクル6はコネクタのピンインサート側であり、ピンインサート8bおよび8cがソケットインサート6bおよび6cに挿入されることでコネクタの働きをする。レセプタクルカバー7には、作業ロボットアームの可動域にロボットアーム可動穴7bが空けられており、このスペースをロボットアームが移動する。プラグ8はコネクタのピンインサート側であり、レセプタクル6のソケットインサート6bおよび6cにピンインサート8bおよび8cを挿入することでコネクタの働きをする。このとき、プラグ8は固定爪8aによりピンインサート6に固定される。
分解時はレセプタクルカバー7から、ロボットアーム差し込み穴1aおよび2aに作業ロボットアームにアームを差し込み、アームを内側に締め込むことでクリップ式締結具0の先端が開き、分解が可能となる。それと同時に、ロボットアームによって締め込まれた左右のクリップベース先端はプラグの固定爪8aを押し、固定が解除される。さらに締め込むことによって、クリップベース先端がプラグ8先端を押し出しプラグ8はレセプタクル6から接続を解除される。
図12は生産性を挙げるため、クリップ式締結具0から弾性体を省いた簡易クリップ式締結具の斜視図である。
弾性体の変わりに、ベース一方に9aのような球状または爪状の凸部を有し、他方にスナップフィットがはまる凹みを有することで、凹みに凸部をはめ込むことで固定される。
以上の実施例において左右の区別をしたが、これは説明を容易にするためのものであり、スプリング、クリップベースは左右にこだわる必要は無い。
クリップ式締結具の分解された斜視図である。 クリップ式締結具突起の斜視図である。 ベース左部の部品図である。 ベース右部の部品図と斜視図である。 スプリングの部品図である。 連結シャフトの部品図である。 クリップ式締結具固定突起の部品図である。 コネクタ機能を有したクリップ式締結具の分解された斜視図である。 レセプタクルの部品図である。 レセプタクルカバーの部品図である。 プラグの部品図である。 簡易クリップ式締結具の分解された斜視図である。 クリップ式締結具完成品の斜視図である。 コネクタ機能を有したクリップ式締結具の斜視図である。
符号の説明
0 クリップ式締結具
1 ベース左部
2 ベース右部
3 スプリング
4 連結シャフト
5 クリップ式締結具固定突起
6 レセプタクル
7 レセプタクルカバー
8 プラグ
9 簡易クリップ式締結具
10 コネクタ機能を有したクリップ式締結具
1a ロボットアーム差し込み穴
1b シャフト穴
1c スプリング固定穴
2a ロボットアーム差し込み穴
2b シャフト穴
2c スプリング固定穴
2d スプリング用スペース
3a ベース左部圧力部
3b ベース右部圧力部
3c シャフト穴
4a 部品ユニットおよびモジュール取り付け面
5a 被挟持部
5b ベース取り付け面
6a シャフト穴
6b ソケットインサート
6c ソケットインサート
7a シャフト穴
7b ロボットアーム可動穴
8a 固定爪
8b ピンインサート
8c ピンインサート
9a スナップフィット

Claims (3)

  1. 対称に向かい合わせた2つの挟持部材を、一対の挟持部及び連結部の少なくともいずれかの部分に弾性体を有し、弾性体の復帰力により先端の挟持部が閉じるクリップにおいて、挟持部材の末端にはロボットのアームが入る穴を有し、アームで摘むことで先端が開くように構成された、2つの挟持部材末端に空けられた穴にロボットのアームを差し込み摘むことで、機械による自動分解および自動組立を可能とすることを特徴とするクリップ式締結具
  2. 前記クリップ式締結具に、コネクタ機能を持たせ、クリップ末端がプラグに設けられた固定爪を押すことでプラグとレセプタクルとの固定が解除され、プラグが押し出されることで、クリップによる被挟持部の締結およびコネクタ接続を同時に分解できることを特徴とする請求項1に記載のクリップ式締結具
  3. 請求項1および請求項2のクリップ式締結具において、生産性を上げるため、弾性体を有さず、先端もしくは固定突起にスナップフィットを有することで固定可能なことを特徴とする簡易のクリップ式締結具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103982495A (zh) * 2014-04-22 2014-08-13 嘉兴超纳金真空镀膜科技有限公司 洁具用管内固定连接机构

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