JP2009066568A - 濾過助剤の回収方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】助剤濾過方式において、濾過済み助剤を効率良く回収及び乾燥する。
【解決手段】原料ドープに濾過助剤を分散させて、第1濾過器または第2濾過器で濾過する。濾過器内で濾材支持体の上に濾過助剤を堆積させ、この濾材支持体及び堆積層からなる濾材を用いて原料ドープを濾過する。濾過圧力が高くなったところで、複数の濾過器を切り替えて、使用済みの濾過器に洗浄液を流し、洗浄する。洗浄によるスラリ90を分離器87に送り、残渣90aと溶液90bとに分離する。分離後の分離器87内に乾燥風97を送り、残渣90aを乾燥させ、溶媒分を揮発させる。乾燥風97の溶媒ガス濃度が一定値以下となったときに、乾燥を停止し、ストレナ95内から残渣90aを取り出す。分離器87内でストレナ95内の残渣90aを乾燥させるため、溶媒が飛散することがなく、環境に悪影響を与えることなく、効率よく溶媒を回収することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ポリマー溶液を濾過助剤により濾過する濾過装置における使用済み濾過助剤の回収方法及び装置に関するものである。
液晶ディスプレイ等の各種表示装置には、偏光板の保護フィルムや視野角拡大フィルムをはじめとする様々なポリマーフィルムが使用されている。このような光学用途のポリマーフィルムの製法としては、溶融製膜方法、溶液製膜方法などがある。溶液製膜方法では、ポリマーと溶媒とを含むポリマー溶液(以下、ドープと称する)を、走行する支持体上に流延して流延膜を形成した後、流延膜を支持体から剥ぎ取り、乾燥してフィルムとする方法であり、溶融製膜方法のような熱ダメージの問題がない。したがって、透明度の高さや光学特性が求められるポリマーフィルムの製造方法としては最適である。
ところで、ドープの中には、ドープの溶媒に不溶な異物であって、元々ドープの原料に含まれていたものや、ドープを調製する際に混入したゴミや埃等の不純物が含まれている。ただし、不純物を含むドープを使用すると、支持体上に不純物が汚れとして析出し、支持体から流延膜を剥ぎ取ることが困難となる他、完成したフィルムでは不純物のところで光の散乱を生じる等の問題を引き起こす。このため、流延に供する前に、ドープ中の不純物をできる限り取り除く必要がある。
そこで、通常、溶液製膜方法では、ドープ中の不純物を取り除くことを目的として、流延する前のドープを多孔質の濾材で濾過する。濾材としては、濾紙や金属フィルタ、濾布等が使用される。しかし、いずれの濾材も濾過開始から時間が経つほど通液孔が閉塞し、濾過時間が長引いたり、濾圧の上昇や濾過流量が減少して濾過効率が低下したりするという問題を抱える。このため、金属フィルタを使用する場合には、金属フィルタに対して濾過方向とは逆向きに洗浄液を供給し、これを循環させることにより、金属フィルタを洗浄し再生させる対策を講じている。しかしながら、これらの対策を講じても一時的なものであり、濾過効率を根本的に向上させるに至っていないのが現状である。
また、濾紙や金属フィルタ、濾布等のような濾材を使用するだけでは、溶媒に対して難溶性を示す不純物を取り除くことが難しい。そこで、例えば、特許文献1では、濾材の他に濾過助剤を使用することにより、難溶性の不純物を取り除く助剤濾過方法が提案されている。濾過助剤は、例えば二酸化珪素(SiO)などの不活性な粒又は粉末である。この濾過助剤は金網フィルタ等の濾材支持体の上にランダムに堆積させて使用される。このような堆積層が形成された濾材にドープを通過させると、難溶性であるか否かに係わらず不純物を濾過助剤に吸着させて回収することができるので、清澄度の高い濾液が得られる。この他にも、濾過助剤を使用すれば、濾材の目詰まりを抑えることができるので生産性の向上が見込まれる。
特開2004−107629号公報
ところで、濾過助剤を用いる濾過方法では、濾過が進むと濾材上の堆積層(ケークとも呼ばれる)が増加するため、ケークを回収する工程が必要になる。溶液製膜方法においてケークを回収する場合に、ドープを濾過しているため、ケーク内には溶媒が含まれている。したがって、通常の一般的な助剤濾過方式のように、濾過器を開放にしてケークを回収することは溶媒の飛散があり、環境上問題になる他に溶媒のロスにつながるという問題がある。また、閉鎖された配管系でケークを洗浄液と共にスラリとして回収することも考えられるが、回収したスラリに対しても、同様に溶媒飛散の問題があり、効率の良いケーク回収は困難であるという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、溶媒を飛散させることなく使用済みの濾過助剤を効率良く回収することができるようにした濾紙助剤の回収方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、濾材支持体に濾過助剤を堆積させたプレコートを形成してなる濾材を有する濾過器を用いてポリマー溶液を濾過した後に、前記濾過器から前記濾過助剤を回収する濾過助剤の回収方法において、前記濾過器に洗浄液を供給し、前記濾過助剤及び前記洗浄液をスラリとして前記濾過器から回収し、前記濾過器を洗浄する濾過器洗浄工程と、前記濾過器洗浄工程で回収したスラリを、分離器を有する洗浄液路に循環させて前記分離器により前記スラリを前記濾過助剤と前記洗浄液とに分離する分離工程と、前記分離工程で捕捉した前記濾過助剤を前記分離器内で乾燥させる濾過助剤乾燥工程とを有することを特徴とする。
また、本発明は、濾材支持体に濾過助剤を堆積させたプレコートを形成してなる濾材を有する濾過器を用いてポリマー溶液を濾過した後に、前記濾過器から前記濾過助剤を回収する濾過助剤の回収装置において、前記濾過器に洗浄液を供給し、前記濾過助剤及び前記洗浄液をスラリとして前記濾過器から回収し、前記濾過器を洗浄する濾過器洗浄部と、前記濾過器洗浄部で回収したスラリを、分離器を有する洗浄液路に循環させて前記分離器により前記スラリを前記濾過助剤と前記洗浄液とに分離する分離部と、前記分離部で捕捉した前記濾過助剤を前記分離器内で乾燥させる濾過助剤乾燥部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記分離器は分離器本体とこの分離器本体内に収納される濾材とからなり、前記分離器内のスラリ流れ方向が鉛直下向きであることを特徴とする。前記分離器本体は、前記濾材で捕捉された前記濾過助剤を乾燥させる加熱器、または前記分離器本体に乾燥ガスを送る乾燥ガス循環部を有することを特徴とする。
前記濾材は有底円筒状のストレナであり、円筒の内径が円筒の高さよりも小さいことを特徴とする。また、前記濾材を、50〜500メッシュの金網、または通気度が0.3〜50cc/cm・secの濾布から構成することを特徴とする。
また、前記濾過助剤として平均粒径が20〜50μmの範囲内のSiOを用い、前記ポリマーをセルロースアシレートとすることを特徴とする。そして、前記スラリの粘度を200mPas以下とし、濃度を0.15〜25重量%とすることを特徴とする。また、前記スラリの前記濾過器への流量が、単位濾過面積(1m)当たり50〜1500L/minであることを特徴とする。
本発明によれば、濾過器に洗浄液を供給し、濾過助剤及び洗浄液をスラリとして濾過器から回収して前記濾過器を洗浄し、この洗浄により回収したスラリを、分離器を有する洗浄液路に循環させて前記分離器により前記スラリを前記濾過助剤と前記洗浄液とに分離し、この分離により捕捉した濾過助剤を分離器内で乾燥させることにより、閉鎖系で濾過助剤から溶媒を分離することができる。したがって、溶媒の飛散を無くし、効率良く濾過助剤及び溶媒を回収することができる。
図1に示す溶液製膜設備10は、原料ドープ調製ユニット11と、濾過ユニット12と、製膜ユニット13とを備える。
原料ドープ調製ユニット11は、計量器14、溶媒タンク15、添加剤タンク16、溶解タンク17、及び貯蔵タンク18を備える。計量器14にはポリマー20が入れられており、このポリマー20は計量されて溶解タンク17に投入される。溶媒タンク15には溶媒21が貯留されており、開閉バルブ23を制御することにより溶解タンク17への投入量が調整される。また、添加剤タンク16には添加剤22が貯留されており、開閉バルブ24を制御することにより溶解タンク17への投入量が調整される。
本発明に係るポリマー20は特に限定されず、溶液製膜方法に適用可能であれば良い。この中で、セルロースアシレートを使用すれば、透明度が高く、光学特性に優れたフィルムを得ることができるので、偏光板用の保護フィルムや光学補償フィルム等の光学用途として好適である。中でも、セルロースアセテートを使用し、特にアセチル化度の平均値が57.5%〜62.5%のセルローストリアセテートを使用すれば、光学特性に優れたフィルムを得ることができる。上記のアセチル化度とは、セルロース単位重量当りの結合酢酸量を意味し、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算に従って求めることができる。本実施形態では、粒状のセルローストリアセテートを使用する。なお、粒状のポリマーを使用する場合には、溶媒との相溶性の観点から、その90重量%以上が0.1〜4mmの粒径であることが好ましく、より好ましくは粒径が1〜4mmである。
溶媒21は、ハロゲン化炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類等が好適であるが特に限定されず、使用するポリマーとの溶解性等を考慮して適宜選択すれば良い。溶媒21は1種類の化合物であっても良いし、複数の化合物を混合した混合溶媒でも良い。具体的には、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、メチルホルメート、エチルアセテート、アミルアセテート、ブチルアセテート等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(例えば、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール等)等が挙げられる。
添加剤22は、所望とするフィルム19の特性に応じて適宜選択すれば良い。例えば、可塑剤や、紫外線吸収剤、剥離促進剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。この中で、可塑剤としては、リン酸エステル系(例えば、トリフェニルホスフェート(以下、TPPと称する)、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート(以下、BDPと称する)、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等)、フタル酸エステル系(例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、グリコール酸エステル系(例えば、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等)等が挙げられる。この中で、セルロースアシレートをフィルムとするために特に好ましいものとしてはTPPが挙げられる。なお、可塑剤は、上記以外にも公知であるものを用いることができ、特に限定されない。また、紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物が好ましく、中でも、ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物が特に好ましい。
溶解タンク17は、モータ26によって回転する攪拌翼27を備えている。攪拌翼27が回転することにより、溶媒タンク15内のポリマー20、溶媒21、添加剤22が攪拌される。この攪拌により、ポリマー20などの溶質が溶媒に完全には溶けていない粗溶解液30が得られる。
溶解タンク17内の粗溶解液30は、貯蔵タンク18に一旦貯蔵される。これにより溶解タンク17は空になり、粗溶解液30を繰り返し形成する連続バッチ式が可能になる。貯蔵タンク18も、モータ31で回転する攪拌翼32を備えている。攪拌翼32を回転することにより、粗溶解液30が攪拌され均一にされる。
貯蔵タンク18内の粗溶解液30はポンプ35及び配管36を介して、加熱器40に送られる。加熱器40は、多管式熱交換器や静止型混合器などのインラインミキサが用いられる。この加熱器40により粗溶解液30が加熱される。加熱温度は50〜120℃が好ましく、加熱時間は5〜30分が好ましい。この加熱により、溶液製膜に必要なポリマー20などの溶質は変性することなく完全に溶解し、原料ドープ41が調製される。このようにして調製される原料ドープ41は、セルロースエステルの固形分濃度として14〜24重量%にされる。なお、必要に応じてフラッシュ濃縮法等により、原料ドープ41を濃縮してもよい。
加熱器40により加熱された原料ドープ41は、冷却器42に送られる。冷却器42によって原料ドープ41を構成する主要溶媒の沸点以下にまで冷却される。冷却された原料ドープ41はポンプ43により濾過ユニット12のボディフィード用タンク45に送られる。
濾過ユニット12は、ボディフィード用タンク45、濾過助剤タンク46、第1濾過器47、第2濾過器48、プレコート液循環部49、洗浄液循環部50、及び流延ドープ貯留タンク51を備え、濾過助剤44を利用して原料ドープ41を濾過し、流延ドープ52を生成する。また、各タンク45,46,51や濾過器47,48を繋ぐ配管には、適所にバルブV1〜V7が取り付けられており、各バルブV1〜V7の開閉操作により配管の切り替えが行われ、濾過器47,48の切替、使用済み濾過器47,48の洗浄処理、プレコート処理などが実施される。これにより、原料ドープ41が連続的に濾過されて流延ドープ52が得られる。なお、濾過ユニット12内に設置されるバルブV1〜V7は本実施形態に限定されず、必要に応じて増減して良い。また、必要に応じて適宜箇所に図示しないポンプが配置されている。
濾過助剤タンク46には、濾過助剤溶液56が貯留されている。濾過助剤溶液56は、ポンプ57及びバルブ58を介して、ボディフィード用タンク45に送られる。濾過助剤溶液56は、予め所望とする濾過助剤44を溶媒に分散させたものであり、原料ドープ41に含まれている不純物の捕捉効率を向上させる目的で使用される。濾過助剤44は特に限定されるものではないが、例えば、粒状の珪藻土(SiO)或いはセルロース系化合物からの派生物が好適に用いられる。また、上記の溶媒は、ドープとの相溶性の観点から原料ドープ41に含まれている溶媒と同一のものを少なくとも1種類以上含んでいることが好ましい。原料ドープ41に対する濾過助剤44の添加量は0.01〜10重量%であり、好ましくは0.05〜5重量%であり、より好ましくは0.1〜2重量%である。なお、濾過助剤44の種類、組成、平均粒径、嵩密度に関しては、特開2004−107629号公報に詳しく記載されており、この記載も本発明に適用することができる。
ボディフィード用タンク45には、原料ドープ41と濾過助剤溶液56が入れられる。ボディフィード用タンク45はモータ53で回転する攪拌翼54を備えている。攪拌翼54を回転することにより、原料ドープ41に一定割合の濾過助剤溶液56を均一に分散させることができる。
第1濾過器47を使用して助剤濾過を行う場合に、バルブV1〜V6の開閉操作により、ボディフィード用タンク45を第1濾過器47に接続するように、ラインが切り替えられた後、濾過助剤44が混入された原料ドープ41が第1濾過器47に送られる。第1濾過器47には、図2に示すように、金網フィルタからなる濾材支持体60上に濾過助剤44がランダムに堆積して堆積層62が形成されており、これら濾材支持体60及び堆積層62から濾材63が構成されている。
なお、第1濾過器47の洗浄処理後は、単に濾材支持体60のみがあるだけであり、この状態では適正な助剤濾過が行えないため、濾材支持体60上に一定厚みの堆積層62を形成する。この初期の堆積層62がプレコート62aであり、このプレコート62aは、プレコート液循環部49により一定時間プレコート液61(図3参照)を第1濾過器47に循環させることで形成される。
図2に示すように、第1濾過器47では原料ドープ41のみが濾材63を通過し、濾材63の上には濾過助剤44がランダムに堆積し、堆積層62が構成される。そして、原料ドープ41は、堆積層62及び濾材支持体60からなる濾材63を通過する際に、不純物64が濾過助剤44に吸着回収される他、堆積層62に形成された多数の空隙により比較的サイズの大きい不純物が捕捉される。したがって、濾材63を原料ドープ41が通過することにより、不純物64や未溶解物などが濾過されて清澄度が高い濾液が得られる。この濾液は流延ドープ52として製膜ユニット13に供給され、不純物の混入が無い高品質なフィルム19が製造される。
第2濾過器48も第1濾過器47と同様に構成されている。そして、一方の濾過器47で濾過が、他方の濾過器48で洗浄及びこれに続きプレコート処理が行われる。そして、洗浄・プレコート処理、濾過処理が交互に行われることにより、連続濾過が可能になる。なお、2台の濾過器47,48を用いているが、濾過器47,48の設置台数はこれに限られず、3台以上であってもよい。そして、一方の濾過器例えば第1濾過器47で濾過を行い、濾過圧力が高くなった時点で、他方の第2濾過器48に切り替えて、連続濾過を行う。そして、濾過圧力が高くなって切り替えられた第1濾過器47に対しては、洗浄液循環部50により、濾過助剤44及び濾過物をスラリ(図4参照)として取りだして、洗浄を行う。洗浄後に、プレコート液循環部49により第1濾過器47に対してプレコート液61を循環させ、図2に示すように、プレコート62aを形成する。プレコート62aの形成後は、次の切り替えのための待機状態となる。なお、濾過器47,48は並列に複数台を配列する他に、直列に配列してもよく、この場合には濾過による不純物の回収効率を上げることができる。
次に、各濾過器47,48のプレコート処理及び洗浄処理について説明する。図3に示すように、プレコート液循環部49は、プレコート液調製タンク65と、プレコート液貯留タンク66と、バルブ65a,67と、ポンプ68と、濁度計69a,69bと、コントローラ72とを備えている。プレコート液調製タンク65には、ボディフィード用タンク45から濾過助剤44入りの原料ドープ41がポンプ45aを介して所定量送られる他に、希釈用溶媒70が溶媒タンク71からバルブ71aを介して所定量送られて、濾過助剤44入りの原料ドープ41が一定濃度に希釈されたプレコート液61が形成される。プレコート液61は、モータ65bにより回転駆動される攪拌翼65cによって攪拌され、均一にされる。
プレコート液61は、セルロースエステルの固形分濃度が0.25〜7重量%であり、また、プレコート液61に対する濾過助剤44の添加量は0.01〜10重量%である。なお、好ましくはセルロースエステルの固形分濃度が0.5〜5重量%であり、濾過助剤44の添加量が0.25〜5重量%である。より好ましくはセルロースエステルの固形分濃度が2〜4重量%、濾過助剤44の添加量が0.7〜2重量%である。なお、プレコート液61に対するセルロースエステルの固形分濃度が0.25重量%未満の場合や、濾過助剤44の添加量が0.01重量%未満の場合には、粘度が低くなり、濾過助剤の沈降性が増大し、プレコートの均一性を確保することができなくなる。また、セルロースエステルの固形分濃度が7重量%を超える場合や、濾過助剤の添加料が10重量%を超える場合には、粘度が高くなり、圧力損失が高くなり、流量を上げることができなくなる。濾過助剤44は、平均粒径が10〜70μmのSiOが用いられ、より好ましくは20〜50μmの平均粒径が良い。濾材支持体は、SUS製の350メッシュの金網である。
図3に示すように、プレコート処理では、まず、プレコート液貯留タンク66からプレコート液61が第1濾過器47に送られて、濾材支持体60を通過した後にプレコート液貯留タンク66に戻るように循環される。この濾材支持体60を通過する際に、図2に示すように、プレコート液61中の濾過助剤44が徐々に濾材支持体60の上に堆積し、この堆積層62が所定厚みになったときに、プレコート62aの形成終了と判定してプレコート処理を終了する。なお、図3では、プレコート液調製タンク65、プレコート液貯留タンク66を設けているが、プレコート液貯留タンク66は省略して、プレコート液調製タンク65で調製と貯留とを行い、プレコート液61を循環させてもよい。
プレコート形成工程における濾材支持体60に対するプレコート液の流速は、3.3〜80L/m/minであり、好ましくは、20〜60L/m/minである。流速が80L/m/minを超えると、濾材支持体60上に堆積層62を形成することができなくなる。また、流速が3.3L/m/min未満であると、強固なプレコート62aを形成することができない。
プレコート形成工程における濾過助材の終末沈降速度は、10−4〜1cm/secに制御して行う。この終末沈降速度は好ましくは、10−3〜10−2cm/secである。この範囲内の終末沈降速度を得るためには、液粘度、助剤粒径を変えることにより行う。終末沈降速度が10−4cm/sec未満の場合には圧力損失が大きく流量が流せなくなり、1cm/secを超える場合には均一なプレコートを形成することができない。
プレコート液における濾過助材濃度は0.01〜10.0重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜2.0重量%である。なお、濾過助材濃度が6.0重量%を超えると、干渉沈降が生じて均一なプレコートを形成することができない。また、濾過助材濃度が0.1重量%未満であると、プレコートの形成に多大な時間を要し、効率が低下する。
濾過器47を開放してプレコート62aの形成厚みを確認することは手間を要する他に、空気と接触してプレコート62aの表面にカワバリが発生するおそれがあり、好ましくない。そこで、プレコート液貯留タンク66の出口側と濾過器47の入り口側との接続配管74に第1濁度計69aを設け、プレコート液貯留タンク66と濾過器47との間の配管73に第2濁度計69bを設けて、これらの濁度計69a,69bの出力に基づきコントローラ72により、プレコート62aの形成完了か否かを判定する。すなわち、プレコート62aが形成されると、濾過性能が安定し、プレコート液中の濾過助剤44はその殆どが濾材63で捕捉されるため、濾過器47の出口からのプレコート液61中の濾過助剤44は激減する。この濾過助剤44の減少を濁度計69a,69bを介してコントローラ72により監視し、濁度計69a,69bの出力が予め設定した一定値以下となった時に、プレコート62aの形成完了と判定する。このプレコート形成完了の判定後は、次のプレコート液抜き取り工程に移行する。なお、第1及び第2の濁度計69a,69bを設けているが、第1濁度計69aのみによりプレコート62aの形成完了を検出してもよい。しかし、第2濁度計69bも用いることにより、濾過器47の濾液の入り口側及び出口側の濁度に基づき、プレコート62aの形成完了を確実に検出することができる。
濁度計69a,69bはプレコート液61の濾過助剤44の量を検知することができるものであればよく、その検出方法は限定されない。例えば、吸光光度方式やレーザー散乱光方式で濁度を検出するものが用いられる。
プレコート形成工程でのプレコート液中の濾過助剤総量は、予めプレコートとこのプレコートの濾過助剤量との関係に基づき決定されている。すなわち、一定の強度を有するプレコートとそのときの濾過助剤量とを実験などにより求めておき、一定量の濾過助剤量を用いてプレコートが形成されたときに、一定強度が得られているものとする。なお、安全を見込んで、循環する濾過助剤量は予め実験などにより決定したものに、例えば数%〜十数%多めに規定しておくことが好ましい。したがって、濁度計出力が一定値以下となり、清澄液が得られるようになると、濾過助剤の殆どがプレコート形成に使用されたと判定して、所定の強度を有するプレコートの形成完了を知ることができる。
図6は、プレコート液中の濾過助剤総量と、このとき形成されるプレコートの厚み及び強度との関係を示すグラフであり、濾過助剤総量が増えることにより、プレコートの厚みが増えることになり、所定の強度が得られるようになる。
プレコート62aの形成完了の判定後に、濾過器47内のプレコート液61が自重により抜き取られる。このように自重による抜液によるため、乾燥エアや乾燥窒素を用いて加圧し押し出す方式に比べて抜液速度を低くした緩和な条件となり、堆積層62の表面にスキン層が形成されることがなくなる。また、この自重による抜き取りの際に、プレコート液貯留タンク66と濾過器47とを連通する連通管75のバルブV7を開として連通させることで、自重での抜液時に溶媒飽和ガス76をプレコート液貯留タンク66から前記濾過器47内に補充することができる。この溶媒飽和ガス76を用いて濾過器47内をガス置換することにより、溶媒乾燥による堆積層62のカワバリや、このカワバリが広範囲に広がってなるスキン層が形成されることがなく、次の濾過処理を安定的に行うことができる。
次に洗浄処理について説明する。濾過器47,48のいずれかを使用していて、堆積層62が一定以上の厚みとなり濾過圧力が上昇すると、濾過器47,48の切り替えが行われる。例えば、第1濾過器47で濾過を行い、第1濾過器47の濾過圧力が上昇して切り替え時期となったときには、各バルブV1〜V6等を切り替えて、第1濾過器47から第2濾過器48へ原料ドープ41が流れるように流路が切り替えられ、連続的な濾過が行われる。第2濾過器48に切り替えた後は、第1濾過器47の抜液、洗浄が行われた後に、上述したプレコート処理が行われる。なお、この切り替えは、互いの流量を徐々に増減させて、次第に切り替えることが好ましい。
図4に示すように、洗浄液循環部50は、洗浄液タンク80と、洗浄タンク81と、回収タンク82と、供給配管83,回収配管84と、ポンプ78a,79a,85,92aと、加熱器86と、分離器87と、及びストレナ乾燥部(乾燥ガス循環部)88(図5参照)とを備えている。供給配管83は洗浄タンク81の溶媒出口と第1濾過器47のドープ出口とに接続されており、この供給配管83には、ポンプ85及び加熱器86が設けられている。また、回収配管84は、洗浄タンク81の溶媒入り口と第1濾過器47のドープ入り口とに接続されている。洗浄液タンク80には洗浄液89が貯留されており、バルブ80aの開閉制御により、所定量の洗浄液89が洗浄タンク81内に送られる。洗浄液89は、濾過器47,48の濾材63を洗浄することができるものであれば特にその溶媒種類は限定されないが、溶媒がドープ溶媒を構成する溶媒の内、少なくとも1種以上の溶媒であることが好ましく、ドープ溶媒を構成する全溶媒であることが更に好ましい。
加熱器86は多管式熱交換器が用いられ、この加熱器86により洗浄液89が加熱される。加熱温度は、洗浄液89が沸騰しない条件下で洗浄液89の常圧での沸点よりも20℃低い値以上の温度とする。このように洗浄液89を加熱して濾過器47に供給することによって、濾過器47の洗浄効果を向上させることができる。
供給配管83を介して濾過器47に送られた洗浄液89は、濾過処理時の原料ドープ41とは逆方向に濾材63を通過し、回収配管84を介して洗浄タンク81に戻される。これにより、濾過器47に洗浄液89が循環して供給され、濾材支持体60上の堆積層62が濾材支持体60から剥離される。剥離後の堆積層(ケーク)62は洗浄液89に分散されてスラリ90となり、濾過器47から排出されて洗浄タンク81に戻される。スラリ90の濁度は濁度計84aを用いて測定されており、このスラリ90の濁度が目標値になったときに、洗浄タンク81の一部(又は全部)が排出配管78及びポンプ78aを介して回収タンク82に送られる。また、回収タンク82へのスラリ90の排出が終了すると、新品の洗浄液89が洗浄液タンク80から洗浄タンク81に補充される。そして、予め決定されている洗浄時間に達しており、前記スラリ90の濁度が一定値以下になったときに、洗浄液89の循環を停止する。この停止の後に洗浄液89が第1濾過器47から抜き取られる。この抜き取りは、第1濾過器47内に洗浄液の溶媒飽和ガス76や窒素ガス等が送られることにより確実且つ迅速に行われる。
回収タンク82に送られたスラリ90は、配管91を介して分離器87に送られ、この分離器87により、残渣90a溶液90bとに分離される。また、回収タンク82と洗浄タンク81との間の循環配管79には、ポンプ79a、粘度計79bが設けられている。
粘度計79bは、回収したスラリ90の粘度を常時測定する。そして、粘度計79bによる測定粘度に基づきスラリ90の粘度が常に一定範囲となるように、洗浄タンク81に洗浄液89が投入される。これにより、例えば、スラリ90の粘度を200mPa・s以下としてから、このスラリ90を分離器87に送ることができる。ここでスラリ90の粘度を200mPa・s以下とすると、流量を確保しながら分離回収を行うことができる。ただし、粘度が200mPa・sを超えるようなスラリ90は粘度が高いので分離器87による作業性が低下する。
分離器87は、有底円筒状の分離器本体87aと、分離器本体87aにヒンジ部87cを介して開閉自在に取り付けられる蓋87bと、蓋87bに取り付けられるエア抜き配管87dを有する。また、分離器本体87a内にはストレナ収納部87eが形成されており、このストレナ収納部87e内にストレナ95が縦置きで収納されている。ストレナ95が縦置きとされることにより、分離器87におけるスラリ90の流れが鉛直下向きになり、効率のよい分離操作が行える。分離器本体87aには、その上部に、スラリ供給口87f、乾燥風排出口87gが設けられている。
ストレナ95は、SUS製の金網により有底円筒状に形成されており、スラリ90を残渣90aと溶液90bとに分離する。ストレナ95の内径Dは、ストレナ95の長さLよりも小さくなっている。このように、内径Dを長さLよりも小さくすることにより、ケーク厚みを薄くすることが可能になり、回収時の液の抵抗が小さく、処理液量を上げることができる。また、ケーク回収後の乾燥の負荷も下げることができる。
金網のメッシュは50〜500であり、好ましくは60〜400メッシュであり、更に好ましくは80〜360メッシュである。50メッシュ未満であると、濾過溶液90bの清澄性を確保することができなくなり、500メッシュを超えると、圧力損失が大きくなり、共に実用性に劣る。この金網は畳織り構造であり、特に平畳織り構造または綾畳織り構造であることが好ましい。また、必要に応じてストレナ95には、パンチングメタル等により強度補強することが好ましい。この場合にパンチングメタル等の補強材の開口率が30%以上であることが好ましい。
また、金網ストレナ95に代えて、濾布ストレナを用いてもよい。濾布ストレナも、金網ストレナと同様に有底円筒状に形成されている。濾布はその通気度が0.3〜50cc/cm・secであり、好ましくは、0.5〜40cc/cm・secであり、より好ましくは1〜20cc/cm・secである。通気度が0.3cc/cm・sec未満の場合には圧力損失が大きくなり、通気度が50cc/cm・secを超える場合には清澄性を確保することができなくなり、共に実用性に劣る。
本実施形態では、分離器1個につき1個のストレナ95を配置しているが、分離器1個に付き複数個のストレナ95を配置してもよく、この場合には複数個のストレナを有することにより、分離液量を増大させることができ、効率の良い濾過助剤と濾過液との分離が可能になる。また、分離機1個について1個のストレナを設けたものを複数配置してもよい。
この分離器87でも残渣90aが濾過助剤として作用し、残渣90aと溶液90bとの分離を確実に行うことができる。なお、分離直後は、残渣90aによるプレコートが形成されていない状態であり、分離を確実に行うことができない。このため、所定厚みのプレコートが形成されるように、分離開始時には、分離器87と回収タンク82との間で循環配管92,93を用いて、スラリ90を循環させる。また、分離開始時にはエア抜き配管87dから分離器87内のエアを抜き取る。このエア抜きを行うことで、分離器87内にスラリ90が確実に充満され、確実な濾過を行うことができる。
スラリ90の分離器87への流量は、単位濾過面積(1m)当たり50〜1500L/minである。流量が50L未満であると、処理時間が長くなり、好ましくない。また、流量が1500Lを超えると、装置が大きくなり設備コストが増大し、好ましくない。
循環配管92,93は、ポンプ92a,バルブ92b,93bを有する。そして、スラリ90の循環により、図2と同様にしてプレコートが形成されると、分離効果が得られるので、バルブ93bを切り替えて、循環処理から分離処理にして、分離後の溶液90bを溶液回収タンク94に送る。回収した溶液90bは、ドープ調製用や洗浄用に再利用することができる。
分離器87には圧力計96が設けられており、分離器87内の濾過圧力を検出している。この濾過圧力値が所定値になった時点で、分離用の濾材厚みが使用限界に達したと判断し、分離処理を終了する。分離器87における前記残渣(濾過助剤)90aによる最終堆積厚みは、0.5〜50cmであることが好ましい。この最終堆積厚みが0.5cm未満であると、分離器87の濾過面積が必要となり、装置が大きくなる不都合がある。また、最終堆積厚みが50cmを超えると、分離のための圧力損失が大きくなり、流量制限及び耐圧制限が発生し、好ましくない。
分離処理後には、図5に示すストレナ乾燥部88によってストレナ95内の残渣90aに乾燥風97が送られて、乾燥処理が行われる。
ストレナ乾燥部88は、乾燥風循環配管120、バルブ121,122、溶媒ガス濃度センサ123、溶媒ガス回収装置124、乾燥風循環装置125、及び乾燥部コントローラ126を備えている。乾燥処理時には、バルブ93b,121,123が開閉操作されて、スラリ循環配管92,93は閉じられ、乾燥風循環配管120が開かれる。そして、乾燥風循環装置125によって、乾燥風97が分離器87内に送られる。この乾燥風97によって、残渣90aから溶液90bが揮発される。なお、乾燥方法は、乾燥風97の循環の他に、バーナーやヒータ、ジャケット方式による直接加熱方式で行ってもよく、更にはこれらを併用してもよい。乾燥風97はエアの他に他のガスを用いてもよい。また、乾燥風97に代えて、スチームを分離器87に送ることで、残渣90aを乾燥させてもよい。
乾燥に供された乾燥風97は、溶媒ガスを含んだ状態である。このため、溶媒ガス回収装置124により乾燥風97から溶媒21が回収・除去される。この後、溶媒21が取り除かれた乾燥風97は、乾燥風循環装置125内の加熱部で所定の温度に加熱された後、再び乾燥風97として分離器87内に供給される。
乾燥が進むと、乾燥風循環配管120内の溶媒ガス濃度が低下する。これを溶媒ガス濃度センサ123の出力値により乾燥部コントローラ126が検出し、濃度センサ123が一定値に達したときに乾燥終了と判定する。乾燥終了と判定すると、乾燥部コントローラ126は必要に応じて、ストレナ乾燥部88の乾燥風設定温度を下げて、冷却風として、これを分離器87送り、分離器87内のストレナ95及び残渣90aを冷却する。室温近くまでこれらが冷却された後に、アラーム126aにより乾燥完了がオペレータに知らされる。オペレータは、乾燥完了後に分離器87の蓋87b(図5二点鎖線表示)を開いて、ストレナ95から残渣90aを取り出す。残渣90aの取り出しはストレナ95を空のものに交換して行う他に、バキューム式の吸引器(図示せず)により残渣90aを分離器本体87a内のストレナ95から直接に吸引してもよい。
なお、分離器87の開放、乾燥後の残渣90aの取り出しをオペレータにより行う他に、全自動で行うようにしてもよい。この場合には、分離器本体87aの蓋87bに昇降自在な吸引ノズルを配置し、残渣90aの乾燥後に下降して、ストレナ95内の残渣を自動的に吸引する。乾燥後の残渣90aは濾過助剤として再利用することができる。なお、再利用に際しては、そのまま用いても、新品の濾過助剤44と適宜比率で混合して用いてもよい。
回収タンク82から分離器87へのスラリ90の送液はポンプ79aにより行う他に、図示しない加圧装置による窒素ガスなどのキャリアガスを利用した圧送方式や、落差による自重を利用した方式を用いてもよい。また、スラリ90のスムーズな流れを確保する上で、スラリ90の濃度は0.15重量%以上25重量%以下とすることが好ましい。スラリ90の濃度とは、スラリ90に含まれている残渣90aの割合である。この濃度が25重量%を超えるようなスラリ90の場合には、スラリ90を送液することが難しく、特に自重を利用しての送液が著しく困難となる。また、スラリ濃度が0.15重量%未満の場合には、残渣90aの回収時間が長くなり、回収効率が著しく低下する。
洗浄処理後の濾過器47に対しては、上述したように、プレコート液循環部49によりプレコート操作を行い、図2に示すように濾材支持体60上にプレコート62aを形成する。なお、第1濾過器47についてのみ洗浄処理、プレコート処理を説明したが、第2濾過器48についても同様の洗浄処理及びプレコート処理が行われる。
また、洗浄液循環部50では、洗浄タンク81、回収タンク82、及び分離器87を用いているが、回収タンク82は省略して、回収タンク82の代わりに分離器87を設けて、スラリ90の回収及び分離を行ってもよい。
図7に示すように、製膜ユニット13は、流延室100と、渡り部101と、テンタ102と、乾燥室103、巻取機104とを備え、流延ドープ52を用いてフィルム106が作られる。流延室100には、流延ドープ52の吐出口が形成された流延ダイ107と、支持体として作用する流延ドラム108と、剥取ローラ109とが配置されている。
不純物が取り除かれた流延ドープ52は、流延ダイ107を介してエンドレスに回転している流延ドラム108の上に流延され、流延膜111が形成される。流延ドラム108の表面温度は−10℃以上10℃以下の範囲内で略一定とすることが好ましい。このような流延ドラム108にドープを流延すれば、ドープは速やかに冷却されるため短時間の内にゲル状の流延膜111が形成される。流延ドラム108の回転と共に流延膜111のゲル化が進められ、自己支持性を有する流延膜111は剥取ローラ109で支持されながら流延ドラム108から湿潤フィルム113として剥ぎ取られる。
渡り部101では、多数のローラで湿潤フィルム113を支持し、搬送する間に乾燥が進められる。テンタ102では、湿潤フィルム113の両側端部がピン等の保持手段で保持された後、搬送する間に乾燥が進められフィルム106とされる。この後、フィルム106は、巻取ローラ105によりロール状に巻き取られる。
流延ダイ107の上流側には濾過器114が設置されており、流延に供する前のドープが濾過される。これにより流延ドープ中の不純物がよりいっそう取り除かれる。本実施形態では金属製のフィルタを備える装置を使用するが特に、濾過方式は特に限定されず、濾紙も好適に用いられる。ここで、フィルタが有する孔は微細な不純物でさえも取り除く上で、その平均孔径が100μm以下であることが好ましい。平均孔径が小さすぎると濾過に要する時間が長くなるので濾過効率が低下する。その一方で、平均孔径が大きすぎると流延ドープ52中の微細な不純物を捕捉するのが難しい。フィルタは、生産性などを考慮しながら適宜選択すれば良い。
流延ダイ、減圧室、支持体等の構造、共流延、剥離法、延伸、各工程の乾燥条件、ハンドリング方法、カール、平面性矯正後の巻取方法から、溶媒回収方法、フィルム回収方法まで、特開2005−104148号公報の[0617]段落から[0889]段落に詳しく記述されており、これらの記載も本発明に適用することができる。
本発明により得られるフィルムは、透明度やレタデーション値が高く、湿度依存性が低い。そのため、特に、偏光板の位相差フィルムとして好適に用いることができるが、偏光板の表面を保護するための保護フィルムとしても利用することができる。本発明のセルロースエステルフィルムの具体的用途に関しては、特開2005−104148号公報において、例えば、[1088]段落から[1265]段落には、液晶表示装置として、TN型、STN型、VA型、OCB型、反射型、その他の例が詳しく記載されており、この記載も本発明に適用させることができる。
以下、本発明について行なった実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
下記の各種ドープ原料を混合して原料ドープ41を調製した。本実施例では、溶媒21としては、ジクロロメタンと、メタノールと、1−ブタノールとを混合した混合溶媒を用いた。
〔ドープ原料〕
セルローストリアセテート 100重量部ジクロロメタン 320重量部メタノール 83重量部1−ブタノール 3重量部可塑剤A 7.6重量部可塑剤B 3.8重量部UV剤a 0.7重量部UV剤b 0.3重量部クエン酸エステル混合物 0.006重量部
微粒子 0.05重量部
上記のセルローストリアセテートは、置換度2.84、粘度平均重合度306、含水率0.2重量%、ジクロロメタン溶液中の6重量%の粘度が315mPa・sであり、平均粒子径1.5mm、標準偏差0.5mmの粉体であり、可塑剤Aは、トリフェニルホスフェートであり、可塑剤Bは、ジフェニルホスフェートであり、UV剤aは、2(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールであり、UV剤bは、2(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾールであり、クエン酸エステル化合物はクエン酸とモノエチルエステルとジエチルエステルとトリエチルエステルとの混合物であり、微粒子は平均粒径が15nm、モース硬度が約7の二酸化ケイ素である。また、原料ドープ41の調製時には、レタデーション制御剤(N−N−ジ−m−トルイル−N−P−メトキシフェニル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン)をフィルムとしたときの全重量に対して4.0重量%となるように添加した。
次に、図1に示す溶液製膜設備10のうち、濾過ユニット12において濾過器47を使用して原料ドープ41を濾過した。この時、濾過助剤としては、平均粒径が35μmの珪藻土を使用し、予め原料ドープ41を濾過する前に、プレコート形成処理を行い、プレコートを形成した後に、プレコート液を抜き取った。
プレコート液は、濾過助剤として平均粒径が35μmの珪藻土、セルローストリアセテートが20重量%のドープ液、及び希釈用の溶媒をプレコート液調製タンク65に入れて、前記プレコート液の濾過助剤濃度が3.0重量%、セルロース濃度が3.5重量%となるように調製したもので、調製後にプレコート液貯留タンク66に貯留した。このプレコート液を20L(リットル)/分/mの流量で、濾過器47とプレコート液貯留タンク66との間で循環させ、第1濾過器内の濾材支持体上に、プレコートを形成した。濾材支持体60としては、SUS製の350メッシュの金網を用いた。
そして、第1及び第2濁度計69a,69bとして、竹中電子工業(株)製の光電センサ(F71RAN)を用いて、濁度計出力から濾過助剤濃度を検出した。第2濁度計69bは、濾過器47の出口側配管73に配置されているため、プレコート液の循環を開始してから3分後に0重量%となった。また、濾過器47の入り口側配管74に配置した第1濁度計69aは、プレコート液の循環を開始したときの初期値2.0重量%から徐々に減少し、30分後に0重量%となった。この時点で、プレコートの形成完了と判定した。なお、循環するプレコート液の濾過助剤総量は所定の強度が得られるときの濾過助剤総量から求められており、本実施形態では濾過助剤量は0.75kg/m(濾過面積1m当たりの濾過助剤量)である。この濾過助剤量は、濾材支持体の濾過総面積に対して平均で3mmの厚みを形成する量となる。
また、プレコート形成時の濾過助材の終末沈降速度は10−3cm/secであった。この濾過助材の終末沈降速度の測定は、沈降移動距離測定及びストークスの式による計算により行った。プレコート62aの形成に必要な時間は1時間であった。
プレコート62aの形成完了後は、第1濾過器47から、プレコート液61を自重により抜き取る。このときに、連通管75のバルブV7が開けられてプレコート液貯留タンク66と第1濾過器47とが連通され、自重によるプレコート液61の抜き取りに連動してプレコート液61を抜き取った分だけ溶媒飽和ガス76が第1濾過器47内に補充される。これにより、従来のように、形成したプレコート62aを乾燥空気や乾燥窒素で圧力をかけて抜液するものと異なり、プレコート62aの表面にスキン層が形成されることがない。また、連通管75のバルブV7の開度を調節することにより、プレコート液61の抜き取り流速をプレコート層の面に対して1×10−3m/s以下とすることができる。このプレコート液61の抜き取り速度が1×10−3m/s以下とすることで、崩落の無いプレコート62aが得られた。この時点で、濾過器47を開放して、中を確認したところ、均一な所定厚みのプレコート62aが得られていることを確認できた。同じ条件で、再度プレコート形成処理を行ったところ、同じ結果が得られた。
上記のようにして形成したプレコート62aを用いて、原料ドープ41を濾過し、ろ圧が所定値に達したときに濾過不能と判定し、濾過ユニットを切り換えた。この後、使用済みの濾過助剤を有する濾過器に洗浄液を循環させ、分離器87で回収した。分離器87にセットしたストレナ95は内径が400mmであり、長さが800mmの有底円筒状の金網製のものを用いた。
このストレナ95は濾過面積が1mであり、金網は100メッシュの平畳織りのものを用いた。スラリ90の粘度は10mPa・sであり、スラリ90の濃度は3%であり、スラリ90をストレナ95上部から供給し、下部から濾過液を取り出して、ストレナ95内に濾過助剤を回収した。
なお、回収操作初期に、分離器87内のエア抜きを行い、このエア抜き時間を1.5分とした。スラリ90の分離器87への圧送は0.1MPaの窒素ガスを用いて行い、スラリ90の流量は160L/minであった。回収後のストレナ95内のケーク残渣厚みは
mであった。回収操作初期は、残渣がストレナ95から若干漏洩したため、初期循環として、送液元タンクへ戻し、清澄性を確認した後に、回収済み液として取り出した。
分離器87で残渣90aと溶液90bとに分離させた後に、エアによりストレナ95内の溶液90bを追い出し、乾燥風循環部としてのストレナ乾燥部88によって分離器87内に40℃の乾燥風を循環させた。乾燥風の循環供給後48時間で、残渣90a中の溶剤分が0.2%以下となった。清澄性の高い溶液90bを得ることができた。
[比較例1]
スラリ90の粘度を210mPa・sとした以外は実施例1と同じ条件とした。スラリ90の流量が10L/minとなり、残渣90aと溶液90bとの分離処理時間が長くなった。
[比較例2]
スラリ90の粘度を27%とした以外は実施例1と同じ条件とした。スラリ粘度が高いため、窒素ガスによる分離器へのスラリ圧送ができなかった。
[比較例3]
ストレナ95へのスラリ流れを鉛直下方から上方に向けて行った以外は実施例1と同じ条件とした。スラリ90が送液中に沈降し、ストレナ95内に残渣90aを回収することができなかった。
[比較例4]
ストレナ95を構成する金網を40メッシュとして実施した以外は実施例1と同じ条件とした。残渣90aの漏れがひどく、濾過溶液90bの清澄性を確保することができなかった。
[比較例5]
ストレナ95を構成する金網を500メッシュとして実施した以外は実施例1と同じ条件とした。濾過抵抗が強く、流量が10L/minとなり、実用上問題があった。
[比較例6]
ストレナ95の濾過面積が1.6mであるストレナ95(直径1100mm×長さ200mm)を用い、0.1MPaの窒素ガスによる圧送とした。残渣回収後の厚みは100mmであった。それ以外は実施例1と同じ条件とした。流量が8L/minとなり、実用上問題があった。
[比較例7]
スラリ90を初期循環しなかった以外は実施例1と同じ条件とした。濾過液にケーク残渣が混じり、再利用のためにさらに濾過をする必要が生じた。
[比較例8]
スラリ90の初期循環の際にエア抜きを行わなかった以外は実施例1と同じ条件とした。ストレナ95の上半分にスラリ90が充満せず、液界面ができ、揺らいだためか、残渣が定常的に濾過液に混じり、清澄性を確保することができなかった。
[比較例9]
0.01MPaの窒素ガスを用いてスラリ90を分離器に圧送し、エア抜き時間を7分かけて行った。エア抜き時間中に濾過助剤が沈降し、ストレナ95の下部に堆積し、下部の濾過助剤層の厚みが60cmと厚くなり、厚みムラも発生したため、厚みが大きい部分で乾燥負荷が発生し、乾燥時間に1週間を要することになった。
[比較例10]
乾燥風温度を4℃とした以外は実施例1と同じ条件とした。乾燥時間に1.5週間を要することになった。
[比較例11]
乾燥風温度を145℃とした以外は実施例1と同じ条件とした。乾燥時間は0.5日となったものの、ストレナ95内で腐蝕が発生した。
[実施例2]
金網ストレナ95の代わりに内径が400mm、長さが800mmの濾布を使用した以外は実施例1と同じ条件とした。通気度が25cc/cm・secで140L/minの濾過流量が得られた。また、濾過後には清澄な濾過液が得られた。
[比較例12]
通気度が0.25cc/cm・secの濾布を使用した以外は実施例2と同じ条件とした。濾過抵抗が大きく、濾過流量が7L/minしか得られなかった。
[比較例13]
通気度が60cc/cm・secの濾布を使用した以外は実施例2と同じ条件とした。ケーク残渣が濾布から漏れ、清澄性を確保することができなかった。
[実施例3]
30m上部にあるタンクから自重でストレナ95に送液した以外は、実施例1と同じ条件とした。濾過液の流量が50L/minであり、清澄な液を確保することができた。
[実施例4]
気体で圧送せずにポンプにてスラリ90をストレナ95に送った以外は実施例1と同じ条件とした。ストレナ内のケーク残渣厚みは、均一に10cmであり、また清澄性の高い溶液90bを得ることができた。
[実施例5]
乾燥に際して、蒸気でストレナ95に直接熱をかける以外は実施例1と同じ条件とした。乾燥期間が36時間となり、残留溶媒量を0.3重量パーセントまで下げることができた。ここで、直接に熱をかけるとは、分離器本体にジャケットを設け、このジャケット内にスチームを通して、ストレナに熱を与えることを言い、これにより、残渣を乾燥させることができる。
以上の結果により、内径が400mmで長さが800mmの金網製ストレナ95、または同様の形状で通気度が25cc/cm・secの濾布製ストレナを用いることにより、実用に充分な濾過液量及び清澄性を確保することができた。また、窒素ガスによる圧送の他に、30m程度の落差による自重落下や、ポンプによる送液によっても、実用に充分な濾過液量及び清澄性を確保することができた。また、乾燥に際して、乾燥風の循環の他にスチームを用いてもよく、この場合にも、実用範囲内での乾燥時間を確保することができた。
本発明を実施した溶液製膜設備の一例を示す概略図である。 濾過器内の濾材とプレコートとを拡大して示す断面図である。 プレコート液循環部を示す概略図である。 洗浄液循環部を示す概略図である。 ストレナ乾燥部を示す概略図である。 循環するプレコート液中の濾過助剤総量とこのときのプレコートの強度との関係の一例を示す線図である。 製膜ユニットを示す概略図である。
符号の説明
41 原料ドープ
44 濾過助剤
47 第1濾過器
48 第2濾過器
49 プレコート液循環部
50 洗浄液循環部
60 濾材支持体
61 プレコート液
62 堆積層
62a プレコート
63 濾材
64 不純物
87 分離器
87e ストレナ収納部
88 ストレナ乾燥部
90 スラリ
90a 残渣
90b 溶液
95 ストレナ
120 乾燥風循環配管

Claims (17)

  1. 濾材支持体に濾過助剤を堆積させたプレコートを形成してなる濾材を有する濾過器を用いてポリマー溶液を濾過した後に、前記濾過器から前記濾過助剤を回収する濾過助剤の回収方法において、
    前記濾過器に洗浄液を供給し、前記濾過助剤及び前記洗浄液をスラリとして前記濾過器から回収し、前記濾過器を洗浄する濾過器洗浄工程と、
    前記濾過器洗浄工程で回収したスラリを、分離器を有する洗浄液路に循環させて前記分離器により前記スラリを前記濾過助剤と前記洗浄液とに分離する分離工程と、
    前記分離工程で捕捉した前記濾過助剤を前記分離器内で乾燥させる濾過助剤乾燥工程と
    を有することを特徴とする濾過助剤の回収方法。
  2. 前記分離器は分離器本体とこの分離器本体内に収納される濾材とからなり、前記分離器内のスラリ流れ方向が鉛直下向きであることを特徴とする請求項1記載の濾過助剤の回収方法。
  3. 前記濾材上に捕捉された前記濾過助剤を前記分離器本体に設けた加熱器により乾燥することを特徴とする請求項2記載の濾過助剤の回収方法。
  4. 前記分離器本体に乾燥ガスを送る乾燥ガス循環部により前記濾材上に捕捉された前記濾過助剤を乾燥することを特徴とする請求項2または3記載の濾過助剤の回収方法。
  5. 前記濾材は有底円筒状のストレナであり、円筒の内径が円筒の高さよりも小さいことを特徴とする請求項2から4いずれか1項記載の濾過助剤の回収方法。
  6. 前記濾材が、50〜500メッシュの金網から構成されていることを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の濾過助剤の回収方法。
  7. 前記濾材が、通気度が0.3〜50cc/cm・secの濾布から構成されていることを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の濾過助剤の回収方法。
  8. 前記濾過助剤として平均粒径が20〜50μmの範囲内のSiOを用い、前記ポリマーをセルロースアシレートとすることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の濾過助剤の回収方法。
  9. 前記スラリの粘度を200mPas以下とし、濃度を0.15〜25重量%とすることを特徴とする請求項8記載の濾過助剤の回収方法。
  10. 前記スラリの前記濾過器への流量が、単位濾過面積(1m)当たり50〜1500L/minであることを特徴とする請求項9記載の濾過助剤の回収方法。
  11. 濾材支持体に濾過助剤を堆積させたプレコートを形成してなる濾材を有する濾過器を用いてポリマー溶液を濾過した後に、前記濾過器から前記濾過助剤を回収する濾過助剤の回収装置において、
    前記濾過器に洗浄液を供給し、前記濾過助剤及び前記洗浄液をスラリとして前記濾過器から回収し、前記濾過器を洗浄する濾過器洗浄部と、
    前記濾過器洗浄部で回収したスラリを、分離器を有する洗浄液路に循環させて前記分離器により前記スラリを前記濾過助剤と前記洗浄液とに分離する分離部と、
    前記分離部で捕捉した前記濾過助剤を前記分離器内で乾燥させる濾過助剤乾燥部とを備えることを特徴とする濾過助剤の回収装置。
  12. 前記分離器は分離器本体とこの分離器本体内に収納される濾材とからなり、前記分離器内のスラリ流れ方向が鉛直下向きであることを特徴とする請求項11記載の濾過助剤の回収装置。
  13. 前記分離器本体は、前記濾材で捕捉された前記濾過助剤を乾燥させる加熱器を有することを特徴とする請求項12記載の濾過助剤の回収装置。
  14. 前記分離器本体に乾燥ガスを送る乾燥ガス循環部を有することを特徴とする請求項12または13記載の濾過助剤の回収装置。
  15. 前記濾材は有底円筒状のストレナであり、円筒の内径が円筒の高さよりも小さいことを特徴とする請求項12から14いずれか1項記載の濾過助剤の回収装置。
  16. 前記濾材を、50〜500メッシュの金網から構成することを特徴とする請求項12から15いずれか1項記載の濾過助剤の回収装置。
  17. 前記濾材は、通気度が0.3〜50cc/cm・secの濾布であることを特徴とする請求項12から15いずれか1項記載の濾過助剤の回収装置。
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