JP2009066487A - ペースト塗布装置及び保守部材着脱方法 - Google Patents

ペースト塗布装置及び保守部材着脱方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保守部材の取り付け、取り外しの際の迅速性及び信頼性の向上と、清浄度の維持を図ったペースト塗布装置、及び、保守部材着脱方法を提供する。
【解決手段】塗布ユニット20内の制御部182は、基板ステージ116と、ストッカ上下機構124と、クランパ119−1及び119−2との動作を制御する。これにより、、ストッカ122が上下に移動し、基板ステージ116がストッカ122に近づく方向あるいは離れる方向に移動し、クランパ119−1及び119−2が開放及び閉鎖を行う。このような動作により、基板ステージ116に取り付けられていた、複数の使用済みの保守部材150は、取り外されてストッカ122内の空いている載置台130に配置され、載置台130に搭載された未使用の保守部材150は、取り出されて基板ステージ116に取り付けられる。
【選択図】図11

Description

本発明は、基板にペーストを塗布するペースト塗布装置、及び、当該ペースト塗布装置の本体に対して保守部材を着脱する方法に関する。
従来から液晶基板の製造に際して、ガラス基板に液晶封止用のペーストを塗布するペースト塗布装置が用いられている。ペーストは、一般に時間の経過とともに粘度特性が変化する。例えば、シリンジに充填されたペーストを当該シリンジに取り付けられたノズルの先端から吐出するような構成では、前回のペースト塗布から長時間経過した場合には、ノズル先端のペーストが硬化して目詰まりを起こす場合がある。あるいは、ペーストの粘度が所望するものよりも低い場合には、必要以上のペーストが吐出されてしまう場合がある。
このような問題に際し、ペースト塗布装置は、試験的なペーストの塗布(捨て打ち)によってノズルの保守を行い、ペースト塗布が適切に行われていることが確認された後に、ガラス基板に対する正規のペースト塗布を行う。例えば、特許文献1に記載のペースト塗布装置は、捨て打ちの際に、ロール状のシートを引き出して当該シートに捨て打ちを行わせ、使用済みの面を順次巻き取る。これにより、常にシートの未使用の面に捨て打ちを行わせることを可能としている。
特開2006−15241号公報
しかしながら、ペーストの塗布においては、上述したシート以外の様々な保守部材が必要な場合があり、このような場合に、各保守部材をそれぞれ交換していたのでは、生産性の向上が妨げられる。また、上述した特許文献1に記載のペースト塗布装置では、シートの全面が使用し終えた場合に、作業者がシートを交換する必要がある。しかし、人手を介することにより、交換には一定の時間を要するため、生産性の向上が妨げられるとともに、交換のし忘れ等のミスが生じやすい。更には、ペースト塗布装置には、粉塵等を排除すべく高い清浄度が要求されるが、作業者が出入りしたり、装置に触れることは清浄度の維持を妨げる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、保守部材の取り付け、取り外しの際の迅速性及び信頼性の向上と、清浄度の維持を図ったペースト塗布装置、及び、保守部材着脱方法を提供するものである。
本発明に係る、基板にペーストを塗布するペースト塗布装置は、前記基板を搭載する基板ステージ、及び、前記基板ステージに搭載された基板に向けてペーストを吐出するノズルを有する本体と、前記ノズルの保守を行うための保守部材と、前記保守部材を収容する収容部と、前記本体に取り付けられた前記保守部材を取り外して前記収容部に収容すること、及び、前記収容部に収容された前記保守部材を取り出して前記本体に取り付けることの少なくともいずれかを行う着脱装置と、前記収容部及び前記着脱装置の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
この構成によれば、着脱装置による、本体から保守部材を取り外して収容部へ収容する動作、あるいは、収容部に収容された保守部材を本体へ取り付ける動作が行われることによって、人手を介することを減らして、保守部材を一括して取り外すこと、及び、取り付けることが可能となる。
また、本発明に係るペースト塗布装置は、前記収容部が、前記保守部材を搭載する複数の載置部を備えてなり、前記制御手段が、前記載置部の使用状況、及び、該載置部に搭載された前記保守部材の使用状況の情報に基づいて、前記収容部の動作を制御するようにしてもよい。
この構成によれば、載置部の使用状況に基づいて、空の載置部を特定して、本体から取り外された使用済みの保守部材をその空の載置部に配置させる制御が可能となる。また、載置部に搭載された保守部材の使用状況に基づいて、載置部に搭載された保守部材のうち未使用のものを特定して、その未使用の保守部材を載置部から取り出して本体に取り付けさせる制御が可能となる。
また、本発明に係るペースト塗布装置は、前記制御手段が、前記保守部材を交換すべき予め定められた条件を満たした場合に、前記動作を制御するようにしてもよい。
この構成によれば、保守部材の使用回数が所定回数に達したこと、基板に対するペーストの塗布回数が所定回数に達したこと、作業者の指示があったこと等を、保守部材を交換すべき条件とし、その条件を満たした場合に保守部材の交換が行われるようにすることで、適切なタイミングでの交換が可能となる。
また、本発明に係るペースト塗布装置は、前記保守部材が、前記ペーストを廃棄するためのカップと、前記ノズルの先端に付着したペーストを拭き取るための清掃部材と、
試験的なペーストの塗布を行うための基板とを備えてなるようにしてもよい。
また、本発明に係るペースト塗布装置は、前記着脱装置が、前記基板ステージに設けられるとともに、前記保守部材の所定部位に嵌合する嵌合部材を有するようにしてもよい。
本発明に係る、基板にペーストを塗布するペースト塗布装置の本体に対して、前記ペーストを吐出するノズルの保守を行うための保守部材を着脱する方法は、前記保守部材を収容する収容部に前記本体に取り付けられた前記保守部材を取り外して収容すること、及び、前記収容部に収容された前記保守部材を取り出して前記本体に取り付けることの少なくともいずれかを行うステップを有することを特徴とする。
この構成によれば、本体から保守部材を取り外して収容部へ収容する動作、あるいは、収容部に収容された保守部材を本体へ取り付ける動作が行われることによって、人手を介することを減らして、保守部材を一括して取り外すこと、及び、取り付けることが可能となる。
本発明によれば、本体から保守部材を取り外して収容部へ収容する動作、あるいは、収容部に収容された保守部材を本体へ取り付ける動作が行われることによって、人手を介することを減らして、保守部材の一括した取り付け、取り外しが可能となり、保守部材の取り付け、取り外しの際の迅速性及び信頼性を向上させるとともに、清浄度を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るペースト塗布装置を適用したペースト塗布システムの実施の形態を示す平面図である。図1に示すペースト塗布システム10は、液晶基板の製造に際して、ガラス基板50に液晶封止用のペーストを環状に塗布するものである。ペースト塗布システム10は、本発明に係るペースト塗布装置を構成する塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4と、基板受け渡し機構30と、搬送ロボット40とにより構成される。
ペースト塗布の対象となるガラス基板50は、基板受け渡し機構30における上流端32に配置される。搬送ロボット40は、基板受け渡し機構30の延在方向(図1における方向A)に移動可能であり、更に、図1における方向Bに回転可能である。この搬送ロボット40は、基板受け渡し機構30における上流端32に配置されたガラス基板50を搬送し、塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4に順次配置する。
塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4は、配置されたガラス基板50の表面にペーストを塗布する。ペースト塗布は、搬送ロボット40によるガラス基板50の搬送等と比較して時間を要するため、これら塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4が並列的に稼動することにより、時間短縮を図り、生産性を向上させることができる。
ガラス基板50にペーストが塗布された後、搬送ロボット40は、塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4からペースト塗布後のガラス基板50を順次取り出して搬送し、基板受け渡し機構30における下流端34に配置する。このような一連の動作によって、ガラス基板50の表面にペーストが塗布される。
図2(a)は、塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4(以下、これら塗布ユニット20−1、20−2、20−3及び20−4をまとめて、適宜「塗布ユニット20」と称する)の外観斜視図である。また、図2(b)は塗布ユニット20内の各部の移動方向を説明するための座標空間である。
図2(a)に示す塗布ユニット20は、本体110、収容部120及び防塵カバー190により構成される。これらのうち、本体110は、筐体111、塗布ノズル部112−1及び112−2、レーザセンサ113−1及び113−2、カメラ114−1及び114−2、コラム115、基板ステージ116、及び、XYθ移動装置118により構成される。一方、収容部120は、ストッカ122、ストッカ上下機構124、支持部132−1及び132−2により構成される。
本体110における筐体111には、コラム115が取り付けられている。塗布ノズル部112−1、レーザセンサ113−1及びカメラ114−1は、一体となってヘッドを構成しており、コラム115に対して図2(b)に示すX方向及びZ方向に移動可能に取り付けられている。同様に、塗布ノズル部112−2、レーザセンサ113−2及びカメラ114−2は、一体となってヘッドを構成しており、コラム115に対して図2(b)に示すX方向及びZ方向に移動可能に取り付けられている。このように複数のヘッドを設けることにより、ガラス基板50を複数の子基板に分けて、それぞれの子基板に対してペーストを塗布する際に、ヘッドを同時並行的に稼動させることで、時間短縮を図り、生産性を向上させることができる。なお、ヘッドの数は2つに限定されず、1つでも3つ以上でもよい。
基板ステージ116は、図2(b)のY方向に移動可能であって、且つ、θ方向に微小回転可能なように、下面がXYθ移動装置118の上面に取り付けられている。この基板ステージ116の上面には図示しない吸着穴が形成されている。図1に示す搬送ロボット40によって搬送されてきたガラス基板50は、基板ステージ116の上面に真空吸着される。XYθ移動装置118は、上面が基板ステージ116の下面と接続されている。また、XYθ移動装置118は、図2(b)のX方向及びY方向に移動可能であって、且つ、θ方向に微小回転可能なように、下面が筐体111の上面に取り付けられている。
ペースト塗布に先立って、カメラ114−1及び114−2は、それぞれガラス基板50の表面を撮像し、当該表面に形成された位置決めのためのマーク(アライメントマーク)を撮像する。アライメントマークが撮像されると、ガラス基板50の表面においてペーストを塗布すべき位置が、アライメントマークからの距離によって特定される。その後、各ヘッドは、ガラス基板50における子基板の配列ピッチに応じて、図2(b)に示すX方向にそれぞれ独立して適宜移動する。
図3は、塗布ノズル部112−1及び112−2の構成を示す図である。図3に示すように、塗布ノズル部112−1及び112−2は、ペーストが充填される容器であるシリンジ140と、当該シリンジ140に着脱可能であって、当該シリンジ140に充填されたペーストを吐出するノズル142により構成される。ペーストを塗布すべき位置が特定された後、これら塗布ノズル部112−1及び112−2は、直下に配置されたガラス基板50の表面に向けてノズル142の先端からペーストを吐出する。この際、XYθ移動装置118は、図2(b)のX方向及びY方向に適宜移動するとともに、θ方向に適宜微小回転する。これにより、ガラス基板50の表面に所望の形状、例えば矩形状のパターンのペーストを塗布することが可能となる。
再び、図2に戻って説明する。レーザセンサ113−1は、ガラス基板50の表面までの距離を測定するものであり、この測定値から塗布ノズル部112−1内のノズル142の先端とガラス基板50の表面との間の距離を検出可能とする。同様に、レーザセンサ113−2は、ガラス基板50の表面までの距離を測定するものであり、この測定値から塗布ノズル部112−2内のノズル142の先端とガラス基板50の表面との間の距離を検出可能とする。検出値が予め定められた所定範囲内でない場合には、塗布されるペーストの断面積が所望の断面積でなくなる可能性が高い。このため、塗布ノズル部112−1及び112−2を含むヘッドが図2(b)のZ方向に移動することによって、ノズル142の先端とガラス基板50の表面との間の距離が所定範囲内となるように制御される。
収容部120は、筐体111の前面に設けられた凹所111a内に収容可能に設けられる。この収容部120は、ペーストの塗布に必要な複数の消耗部材を備えてなり、基板ステージ116に取り付けられる、ノズルの保守を行うための保守部材を積層状態で収容する。図4は収容部120の正面図、図5は図4のC−C´線断面図、図6は平面図である。これら図4乃至図6に示すように、収容部120におけるストッカ122は、開口部が基板ステージ116に対向するように配置される。このストッカ122は、5つの載置部としての載置台130−1乃至130−5(以下、これら載置台130−1乃至130−5をまとめて、適宜「載置台130」と称する)を上下方向に配置して構成される。載置台130−1乃至130−5は、それぞれ1つの保守部材150を搭載可能である。
ストッカ上下機構124は、支持部132−1及び132−2を介してストッカ122を接続する。このストッカ上下機構124は、支持部132−1及び132−2を伸縮させることによってストッカ122を上下に移動させることができる。初期状態及びペースト塗布時には、支持部132−1及び132−2の縮退が最大となっており、この場合、ストッカ122は、凹所111a内に収容され、当該ストッカ122の上面は、基板ステージ116の下面よりも下となる。従って、初期状態ではストッカ122がペースト塗布時における基板ステージ116の移動の妨げになることはない。一方、支持部132−1及び132−2の伸張が最大となった場合には、載置台130−1乃至130−5のうち、最下部の載置台130−5が基板ステージ116の下面と同一平面上になる。この状態において、最下部の差一台130−5に搭載された保守部材150の上面は、基板ステージ116の上面と高さが略一致する。
上述したストッカ122の移動によって、基板ステージ116に取り付けられる保守部材150の交換が可能となる。具体的には、ストッカ122の移動によって、載置台130のうち、保守部材150が搭載されていないもの(空いている載置台130)を基板ステージ116の下面と同一平面上とすることで、基板ステージ116から使用済みの保守部材150を取り外して、載置台130に配置することが可能となる。また、ストッカ122の移動によって、載置台130のうち、未使用の保守部材150が搭載されているものを基板ステージ116の下面と同一平面上とすることで、載置台130に搭載された未使用の保守部材150を取り出して基板ステージ116に取り付けることが可能となる。
図7は保守部材150の外観斜視図、図8(a)は平面図、図8(b)は側面図である。これら図7及び図8に示すように、保守部材150は、保守部材本体152、ガイド153、捨て打ちガラス基板154、板バネ155、カップ156−1及び156−2、清掃部材としてのクリーニング用スポンジ158−1及び158−2、L字型金具159を有する。
また、保守部材本体152の側面には、開口部161−1及び161−2が形成されており、開口部161−1には上下方向に延在する取り付けバー160−1が設けられ、開口部161−2には上下方向に延在する取り付けバー160−2が設けられている。
ガイド153は、保守部材本体152の両端に設けられている。このガイド153は、保守部材150を載置台130にスライド移動可能に取り付けるために用いられる。図9は、保守部材150を載置台130に取り付けた状態を示す拡大図である。図9において、ストッカ122内の載置台130の上面には、爪部131が設けられている。この載置台130に搭載される保守部材150は、ガイド153が爪部131と嵌合することによって、載置台130の奥行き方向にスライド移動可能に取り付けられる。この際、保守部材150は、開口部161−1及び161−2が形成された側面が、ストッカ122における開口部の側を向くように、載置台130に搭載される。
再び、図7及び図8に戻って説明する。保守部材を構成する捨て打ちガラス基板154は、板バネ155によって保守部材本体152の上面に両端部が押し付けられて固定されている。この捨て打ちガラス基板154は、塗布ノズル部112−1及び112−2による試験的なペーストの塗布(捨て打ち)によるノズル142の保守を行う際に、ペーストが塗布されるものである。
保守部材を構成する2つのカップ156−1及び156−2は、塗布ユニット20に2つの塗布ノズル部112−1及び112−2が設けられていることに対応して設けられている。カップ156−1及び156−2は、それぞれ開口部が上方を向くように保守部材本体152に取り付けられている。カップ156−1は、塗布ノズル部112−1によるペースト塗布の開始時に、ノズル142の先端付近の硬化し始めた塗布に不適切なペーストを廃棄することによるノズル142の保守のために用いられる。同様に、カップ156−2は、塗布ノズル部112−2によるペースト塗布の開始時に、ノズル142の先端付近の硬化し始めた塗布に不適切なペーストを廃棄することによるノズル142の保守のために用いられる。
保守部材を構成する2つのクリーニング用スポンジ158−1及び158−2は、2つの塗布ノズル部112−1及び112−2が設けられていることに対応して設けられている。クリーニング用スポンジ158−1及び158−2は、それぞれL字型金具159によって保守部材本体152に固定されている。クリーニング用スポンジ158−1は、塗布ノズル部112−1によるペースト塗布の際に、塗布されずに付着して残ったペーストによって汚れたノズル142の先端が押し付けられることで当該ペーストを拭き取ることによるノズル142の保守のために用いられる。同様に、クリーニング用スポンジ158−2は、塗布ノズル部112−2によるペースト塗布の際に、塗布されずに付着して残ったペーストによって汚れたノズル142の先端が押し付けられることで当該ペーストを拭き取ることによるノズル142の保守のために用いられる。
開口部161−1に設けられた取り付けバー160−1と、開口部161−2に設けられた取り付けバー160−2とは、それぞれ基板ステージ116に取り付けられた保守部材150を交換する際に用いられる。
図10は、基板ステージ116の外観斜視図である。図10に示すように、基板ステージ116は、着脱装置としてのクランパ119−1及び119−2を有する。これらクランパ119−1及び119−2は、基板ステージ116において、ストッカ122の開口部に対向する面に設けられ、空圧駆動によって開閉可能である。クランパ119−1は、閉鎖することで、保守部材150における取り付けバー160−1を挟むことが可能である。同様に、クランパ119−2は、閉鎖することで、保守部材150における取り付けバー160−2を挟むことが可能である。ここで、基板ステージ116、XYθ移動装置118は、着脱装置の一部を構成し、XYθ移動装置118は、着脱装置の移動装置を兼用する。
図11は、保守部材150の交換を説明する図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は側面図である。基板ステージ116から使用済みの保守部材150を取り外して、載置台130に配置する場合には、基板ステージ116は、ストッカ122内の載置台130に近づく方向に移動する。次に、クランパ119−1は、閉鎖した状態、換言すれば、取り付けバー160−1を挟んだ状態から開放した状態に遷移する。同様にクランパ119−2は、取り付けバー160−2を挟んだ状態から開放した状態に遷移する。その後、基板ステージ116は、載置台130から離れる方向に移動する。これにより、使用済みの保守部材150は、空いている載置台130に配置される。一方、載置台130に搭載された未使用の保守部材150を取り出して基板ステージ116に取り付ける場合には、基板ステージ116は、ストッカ122内の載置台130に近づく方向に移動する。次に、クランパ119−1は、開放状態から閉鎖状態に遷移することによって取り付けバー160−1を挟む。同様に、クランパ119−2は、開放状態から閉鎖状態に遷移することによって取り付けバー160−2を挟む。その後、基板ステージ116は、載置台130から離れる方向に移動する。これにより、未使用の保守部材150が、基板ステージ116に取り付けられる。
上述した保守部材150の交換時における、基板ステージ116と、ストッカ上下機構124と、クランパ119−1及び119−2の動作は、塗布ユニット20内の制御ユニットによって制御される。
図12は、制御ユニットの構成を示す図である。図12に示す制御ユニット180は、制御部182、操作部184及びメモリ186により構成される。なお、この制御ユニット180は、筐体111の内部に構成されてもよく、外部に構成されてもよい。
制御部182は、XYθ移動装置118と、ストッカ上下機構124と、クランパ119−1及び119−2との動作を制御するものであり、これらが接続されている。操作部184は、作業者が塗布ユニット20に対して指示を行う際に操作されるものである。メモリ186は、各載置台130の使用状況、及び、載置台130に搭載される保守部材150の使用状況を管理するための使用状況テーブルを記憶している。
図13は、使用状況テーブルの一例を示す図である。図13に示す使用状況テーブル内のレコードは、ストッカ122内の載置台130毎に設けられる。各レコードは、載置台番号、載置台使用状況及び保守部材使用状況により構成される。載置台番号は、対応する載置台130を一意に特定するためのものである。載置台使用状況は、対応する載置台130に保守部材150が搭載されているか、搭載されていないか、換言すれば、空いているか、使用中であるかを示す。保守部材使用状況は、対応する載置台130に保守部材150が搭載されている場合、その保守部材150が未使用であるか、使用済みであるかを示す。この使用状況テーブルは、保守部材150の交換に応じて随時更新される。
以下、フローチャートを参照しつつ、保守部材150の交換時における制御部182の動作を説明する。図14及び図15は、保守部材150の交換時における制御部182の動作を示すフローチャートである。なお、以下においては、当初、基板ステージ116は、ストッカ122から離れており、当該基板ステージ116には保守部材150が取り付けられてクランパ119−1及び119−2が閉鎖した状態であるものとする。また、ストッカ122の上面は、基板ステージ116の下面よりも下に位置した初期状態であるものとする。
図14は、基板ステージ116から使用済みの保守部材150を取り外す際の動作を示すフローチャートである。制御部182は、保守部材150を交換する条件を満たしたか否かを判定する(S101)。この判定は、具体的には、次のようにして行うことができる。制御部182は、塗布ノズル部112−2及び112−2によるガラス基板150に対するペーストの塗布回数を交換条件として監視しており、当該回数が予め定められた所定回数に達した場合には、保守部材150を交換する条件を満たしたと判定する。また、制御部182は、捨て打ちガラス基板154に対する捨て打ちの回数、カップ156−1及び156−2にペーストが廃棄された回数、クリーニング用スポンジ158−1及び158−2によってペーストが拭き取られた回数を交換条件として監視しており、これらの回数のいずれかが、それぞれに対して予め定められた所定回数に達した場合には、保守部材150を交換する条件を満たしたと判定する。更には、制御部182は、作業者によって操作部184が操作されて、保守部材150の交換が指示された場合には、保守部材150を交換する条件を満たしたと判定する。
保守部材150を交換する条件を満たした場合、制御部182は、メモリ186に記憶された使用状況テーブルを読み出す(S102)。更に、制御部182は、読み出した使用状況テーブルにおいて、載置台使用状況が「空き」となっている載置台130を、空いている載置台130であると特定する(S103)。
次に、制御部182は、空いている載置台130を基板ステージ116の下面と同一平面上とすべく、ストッカ上下機構124を駆動させる制御を行う。これにより、支持部132が伸張し、ストッカ122内の空いている載置台130が基板ステージ116と同一平面上となる(S104)。例えば、使用状況テーブルが図13に示すものである場合、制御部182は、S103において、載置台番号1の載置台130が空いている載置台130であると特定し、S104において、載置台番号1の載置台130が基板ステージ116の下面と同一平面上となるように、ストッカ上下機構124を駆動させる。
次に、制御部182は、基板ステージ116をストッカ122内の載置台130に近づく方向に移動させ、次に、クランパ119−1及び119−2を開放させ、更に、基板ステージ116をストッカ122内の載置台130から離れる方向に移動させる制御を行う。これにより、基板ステージ116に取り付けられていた使用済みの保守部材150が取り外されて、空いている載置台130に配置される(S105)。
その後、制御部182は、使用状況テーブルを更新する(S106)。上述したように、S105において空いていた載置台130に使用済みの保守部材150が配置される。このため、制御部182は、その載置台130に対応する載置台使用状況を「空き」から「使用中」に更新するとともに、その載置台130に対応する保守部材使用状況を情報なしから「使用済み」に更新する。
このようにして、基板ステージ116から使用済みの保守部材150が取り外された後、当該基板ステージ116に未使用の保守部材が取り付けられる。図15は、基板ステージ116に未使用の保守部材150を取り付ける際の動作を示すフローチャートである。
制御部182は、図14のS106において更新された後の使用状況テーブルにおいて、載置台使用状況が「使用中」であり、且つ、保守部材使用状況が「未使用」である載置台130を、未使用の保守部材150を搭載した載置台130であると特定する(S111)。
次に、制御部182は、未使用の保守部材150を搭載した載置台130を基板ステージ116の下面と同一平面上とすべく、ストッカ上下機構124を駆動させる制御を行う。これにより、支持部132が伸張あるいは縮退し、ストッカ122内の未使用の保守部材150を搭載した載置台130が基板ステージ116と同一平面上となる(S112)。例えば、使用状況テーブルが図13に示すものである場合、制御部182は、S111において、載置台番号2及び3の載置台130が未使用の保守部材150を搭載した載置台130であると特定し、S112において、載置台番号2及び3の載置台130のいずれかが基板ステージ116の下面と同一平面上となるように、ストッカ上下機構124を駆動させる。
次に、制御部182は、基板ステージ116をストッカ122内の載置台130に近づく方向に移動させ、次に、クランパ119−1及び119−2を閉鎖させ、更に、基板ステージ116をストッカ122内の載置台130から離れる方向に移動させる制御を行う。これにより、載置台130に搭載された、未使用の保守部材150が取り出されて基板ステージ116に取り付けられる。(S113)。
次に、制御部182は、ストッカ122を、当該ストッカ122の上面が基板ステージ116の下面よりも下に位置した初期状態とすべく、ストッカ上下機構124を駆動させる制御を行う。これにより、支持部132が縮退し、ストッカ122が初期状態に戻る(S114)。
その後、制御部182は、使用状況テーブルを更新する(S115)。上述したように、S113において、載置台130に搭載された未使用の保守部材150が取り出されて基板ステージ116に取り付けられている。このため、制御部182は、その載置台130に対応する載置台使用状況を「使用中」から「空き」に更新するとともに、その載置台130に対応する保守部材使用状況を「未使用」から情報なしに更新する。更新後の使用状況テーブルは、メモリ186に記憶される。
このように、本実施形態では、塗布ユニット20において、制御部182が基板ステージ116とストッカ上下機構124とクランパ119−1及び119−2との動作を制御することによって、ストッカ122が上下に移動し、基板ステージ116が移動するとともに、クランパ119−1及び119−2が開放及び閉鎖を行うことにより、捨て打ちガラス基板154、カップ156−1及び156−2、クリーニング用スポンジ158−1及び158−2を備えた保守部材150を交換する。従って、人手を介することを減らし、捨て打ちガラス基板154、カップ156−1及び156−2、クリーニング用スポンジ158−1及び158−2を一括して交換することができる。より具体的には、基板ステージ116に取り付けられていた使用済みの保守部材150を取り外して空いている載置台130に配置すること、及び、載置台130に搭載されていた未使用の保守部材150を取り出して基板ステージ116に取り付けることができ、保守部材150の取り付け、取り外しの際の迅速性及び信頼性を向上させるとともに、清浄度を維持することができる。また、基板ステージ116にクランパ119−1及び119−2を設け、XYθ移動装置118の移動によってクランパ119−1及び119−2をストッカ122に対して移動させるようにした。このため、本体110(基板ステージ116)に取り付けられた保守部材150を取り外して載置台130に配置すること、及び、載置台130に搭載された保守部材150を取り出して本体110(基板ステージ116)に取り付けることを行うために、クランパ119−1及び119−2を移動させる装置を専用で設ける必要がなく、装置構成の簡略化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、基板ステージ116から使用済みの保守部材150を取り外して空いている載置台130に配置すること、及び、載置台130に搭載された未使用の保守部材150を取り出して基板ステージ116に取り付けることの双方が行われたが、いずれか一方のみを行う場合にも本発明を適用することができる。具体的には、基板ステージ116に取り付けられていた使用済みの保守部材150を取り外して空いている載置台130に配置する場合には、図14のS102以降の動作のみを行えばよく、載置台130に搭載された未使用の保守部材150を取り出して基板ステージ116に取り付ける場合には、図14のS102の動作に続いて、図15の動作を行えばよい。
また、上述した実施形態では、保守部材150を交換する条件として、ガラス基板150に対するペーストの塗布回数、捨て打ちガラス基板154に対する捨て打ちの回数、カップ156−1及び156−2にペーストが廃棄された回数、クリーニング用スポンジ158−1及び158−2によってペーストが拭き取られた回数が、それぞれ所定回数に達した場合や、作業者によって操作部184が操作されて、保守部材150の交換が指示された場合を考えたが、他の条件、例えば、前回の保守部材150の交換からの経過時間を交換条件として監視し、その経過時間が所定時間に達した場合には、保守部材150を交換する条件に達したと判定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、保守部材150の交換時に基板ステージ116をストッカ122内の載置台130に近づく方向あるいは離れる方向に移動させたが、基板ステージ116を移動させる代わりに、クランパ119−1及び119−2を伸張あるいは縮退させるようにしてもよい。更には、着脱装置を収容部120側に配置してもよい。この場合には、着脱装置としてストッカ122における基板ステージ116に対向する高さ位置に位置づけられた載置台130と基板ステージ116との間で保守部材150の受け渡しを行うロボットアーム等を設け、基板ステージ116には、図10に示したような保守部材150を保持固定するためのクランパを設ければよい。
また、上述した実施形態では、保守部材150は基板ステージ116に取り付けられたが、本体110内の他の部位に取り付けられるようにしてもよい。また、保守部材150に備えられる部材は、捨て打ちガラス基板154、カップ156−1及び156−2、クリーニング用スポンジ158−1及び158−2に限られず、他の部材であってもよい。また、ストッカ122は、基板ステージ116と対向する側に開口部を配置したものとしたが、基板ステージ116とは反対側から保守部材150の出し入れを行えるようにしてもよい。この場合には、ストッカ122が初期状態の位置にあるときに、作業者が使用済みの保守部材150を未使用の保守部材150に取り替える等の交換作業を行うことができる。しかも、ストッカ122が初期状態の位置にあるときには、ペーストの塗布が可能であるため、生産を妨げることなく保守部材150の交換を行うことができ、更なる生産性の向上を図ることができる。更には、ペースト塗布ユニット20の本体110は、図2の2点鎖線で示すように、矩形状の防塵カバー190で覆われている。そこで、この防塵カバー190における、初期状態のストッカ122の位置に対向する部分に開閉扉190aを設け、この開閉扉190aを介して保守部材150の交換を行うようにすれば、作業者の介入に起因する基板ステージ116上の雰囲気の清浄度の低下を防止することができる。なお、ここで、使用済みの保守部材150を未使用の保守部材150に取り替えた場合、メモリ186に記憶された使用状況テーブルを更新する必要が生じる。この更新は、作業者が操作部184を操作して行えばよい。
本発明に係るペースト塗布装置は、保守部材の取り付け、取り外しの際の迅速性及び信頼性を向上させるとともに、清浄度を維持することが可能であり、ペースト塗布装置として有用である。
本発明に係るペースト塗布装置を適用したペースト塗布システムの実施の形態を示す平面図である。 塗布ユニットの外観斜視図、及び、塗布ユニット内の各部の移動方向を説明するための座標空間を示す図である。 塗布ノズル部の構成を示す図である。 収容部の正面図である。 図4のC−C´線断面図である。 収容部の平面図である。 保守部材の外観斜視図である。 保守部材の平面図及び側面図である。 保守部材を載置台に取り付けた状態を示す拡大図である。 基板ステージの外観斜視図である。 保守部材の交換を説明するための平面図及び側面図である。 制御ユニットの構成を示す図である。 使用状況テーブルの一例を示す図である。 保守部材の交換時における制御部の第1の動作を示すフローチャートである。 保守部材の交換時における制御部の第2の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ペースト塗布システム
20−1、20−2、20−3、20−4 塗布ユニット
30 基板受け渡し機構
32 上流端
34 下流端
40 搬送ロボット
50 ガラス基板
110 本体
111 筐体
111a 凹所
112−1、112−2 塗布ノズル部
113−1、113−2 レーザセンサ
114−1、114−2 カメラ
115 コラム
116 基板ステージ
118 XYθ移動装置
119−1、119−2 クランパ
120 収容部
122 ストッカ
124 ストッカ上下機構
130−1、130−2、130−3、130−4、130−5 載置台
132−1、132−2 支持部
140 シリンジ
142 ノズル
150 保守部材
152 保守部材本体
153 ガイド
154 捨て打ちガラス基板
155 板バネ
156−1、156−2 カップ
158−1、158−2 クリーニング用スポンジ
159 L字型金具
160−1、160−2 取り付けバー
161−1、161−2 開口部
180 制御ユニット
182 制御部
184 操作部
186 メモリ
190 防塵カバー
190a 開閉扉

Claims (6)

  1. 基板にペーストを塗布するペースト塗布装置であって、
    前記基板を搭載する基板ステージ、及び、前記基板ステージに搭載された基板に向けてペーストを吐出するノズルを有する本体と、
    前記ノズルの保守を行うための保守部材と、
    前記保守部材を収容する収容部と、
    前記本体に取り付けられた前記保守部材を取り外して前記収容部に収容すること、及び、前記収容部に収容された前記保守部材を取り出して前記本体に取り付けることの少なくともいずれかを行う着脱装置と、
    前記収容部及び前記着脱装置の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とするペースト塗布装置。
  2. 前記収容部は、前記保守部材を搭載する複数の載置部を備えてなり、
    前記制御手段は、前記載置部の使用状況、及び、該載置部に搭載された前記保守部材の使用状況の情報に基づいて、前記収容部の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のペースト塗布装置。
  3. 前記制御手段は、前記保守部材を交換すべき予め定められた条件を満たした場合に、前記動作を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のペースト塗布装置。
  4. 前記保守部材は、
    前記ペーストを廃棄するためのカップと、
    前記ノズルの先端に付着したペーストを拭き取るための清掃部材と、
    試験的なペーストの塗布を行うための基板とを備えてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のペースト塗布装置。
  5. 前記着脱装置は、前記基板ステージに設けられるとともに、前記保守部材の所定部位に嵌合する嵌合部材を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のペースト塗布装置。
  6. 基板にペーストを塗布するペースト塗布装置の本体に対して、前記ペーストを吐出するノズルの保守を行うための保守部材を着脱する方法であって、
    前記保守部材を収容する収容部に前記本体に取り付けられた前記保守部材を取り外して収容すること、及び、前記収容部に収容された前記保守部材を取り出して前記本体に取り付けることの少なくともいずれかを行うステップを有することを特徴とする保守部材着脱方法。
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