JP2009066049A - 医療用チューブ - Google Patents

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    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/10Balloon catheters

Abstract

【課題】 挿入性を向上させることのできる医療用チューブを提供すること。
【解決手段】 医療用チューブ10を、チューブ本体11と、誘導子16と、蠕動用バルーン17と、誘導用バルーン20で構成した。チューブ本体11に、基端部11aから吸引用側孔11cに延びる主腔11dと、基端部11aから先端側に延びる副腔11e,11f,11gを設けた。誘導子16に副腔11gに連通する貫通孔を設けて、副腔11gと貫通孔を介して空気を送り込むことにより誘導用バルーン20を誘導子16の先端で膨張可能にした。副腔11fを介して水を送り込むことにより蠕動用バルーン17を膨張可能にした。誘導用バルーン20を、基端部が誘導子16の先端側外周に連結された袋状の膨張収縮部21と、誘導子16の貫通孔内に移動可能に設置され先端部が膨張収縮部21の内面先端に連結された柔軟性を備えた支持棒22とで構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、体内の消化管内に挿入されて消化管内に溜まった残留物や排液を抜き取る際に用いられる医療用チューブに関する。
従来から、例えば、腸閉塞の患者に対してチューブを経鼻挿入して腸内に到達させ吸引することにより腸内の残留物を排出することが行われている。このような場合に用いられるチューブとして、内部に残留物を排出するための内腔が形成され、先端部に所定の重さを備えた誘導子が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。このカテーテル(チューブ)では、誘導子を挿通孔を備えた複数の球状体で構成し、複数の球状体の各貫通孔にガイドワイヤーを挿通可能にしている。このため、このカテーテルを誘導子側から患者の鼻に挿入して、消化管内に向って押し進めていくと、誘導子は、患者の体の向きの変更や自重によって消化管内を進んでいく。
特開平8―24340号公報
しかしながら、前述したカテーテルでは、誘導子が、消化管の壁部に当接して屈曲したり、消化管のヒダや屈曲部等に引っ掛かったりして消化管の狭窄部まで進入できない場合がある。このようなときには、カテーテルを少し引き戻したのちに再度挿入したり、患者の体の向きを変えたりすることが必要になり、この結果、カテーテルを挿入するための操作が面倒になっていた。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は、挿入性を向上させることのできる医療用チューブを提供することにある。
前述した目的を達成するため、本発明に係る医療用チューブの構成上の特徴は、基端部から先端側に延び先端側に形成された吸引用孔に連通する主腔と、基端部から先端側に延びる複数の副腔とを備えたチューブ本体と、チューブ本体の先端部に設けられ、複数の副腔のうちの所定の副腔が連通する貫通孔が形成された誘導子と、チューブ本体の先端側外周面に設けられ複数の副腔のうちの他の所定の副腔を介して液体または気体が送り込まれることにより膨張する後部バルーンと、誘導子の先端に設けられ、所定の副腔および貫通孔を介して液体または気体が送り込まれることにより、誘導子の先端で膨張する前部バルーンとを備えたことにある。
前述のように構成した本発明の医療用チューブでは、チューブ本体の外周面における誘導子の後部側部分に後部バルーンが設けられている。このため、医療用チューブを誘導子側から鼻の内部に挿入していき、誘導子が消化管のうちの、例えば、食道や胃を通過したところで後部バルーンを膨張させることにより、消化管の蠕動によって後部バルーンを消化管の奥側に向って移動させることができる。なお、誘導子は、所定の重さを備えており、このため、医療用チューブを挿入する際に、誘導子の進む方向が下方になるように患者の体の向きを変えることにより後部バルーンとともにチューブ本体は消化管の奥側によりスムーズに移動していく。
また、本発明に係る医療用チューブでは、誘導子の先端に前部バルーンが備わっている。この前部バルーンは、内部に液体や気体が送られることにより誘導子の先端で、誘導子の先方に延びながら同時に径方向にも拡張する。このため、誘導子が消化管の屈曲部等に到達したときに、前部バルーンを膨張させることにより、前部バルーンは進行方向前方に飛び出し、消化管の内周面に接触するように広がって、誘導子を消化管内の中心側に位置させる。これによって、前部バルーンや、前部バルーンの後方に位置する誘導子が、消化管の壁部に当接して屈曲したり、消化管の屈曲部等に引っ掛かったりすることはなくなり、前部バルーンおよび誘導子はスムーズに消化管の奥側に前進していく。
また、誘導子が消化管の屈曲部等に到達したときに、誘導子が消化管の屈曲部等に引っ掛かっていれば、前部バルーンを膨張させることにより、誘導子の屈曲部等への引っ掛かりが外れる。この結果、医療用チューブの消化管内深部への挿入が容易になり、患者や術者の身体的負担を軽減することができる。また、本発明では、前部バルーンが誘導子の先端に位置するため、前部バルーンによって誘導子が屈曲することを妨げられることなく、誘導子は柔軟に消化管の屈曲部等に追従することができる。また、誘導子は、棒状や数珠繋ぎ状の略棒状に形成することが好ましく、この場合、貫通孔は、誘導子の軸方向に沿った基端部から先端部にかけて形成する。
また、本発明に係る医療用チューブの他の構成上の特徴は、誘導子を略棒状に形成するとともに、貫通孔を誘導子の中心軸部に沿って形成し、前部バルーンを貫通孔の先端側を閉塞させた状態で誘導子の先端に設けたことにある。これによると、前部バルーンが膨張したときに前部バルーンの中心を誘導子の軸方向の延長線上に位置させることができるため、誘導子を消化管内の中心側に確実に位置させることができる。この場合、吸引用孔はチューブ本体の先端側の側部に形成する。これによると、吸引用孔を任意の場所に複数個形成することができ、腸内の残留物の排出をより効果的に行うことができる。
また、本発明に係る医療用チューブのさらに他の構成上の特徴は、前部バルーンを、基端部が誘導子の先端側外周面に連結された袋状の膨張収縮部と、誘導子の貫通孔内に軸方向に移動可能に設置され、先端部が膨張収縮部の内面先端に連結された支持棒とで構成し、膨張収縮部が膨張したときには、支持棒の先端側部分が誘導子から突出し、膨張収縮部が収縮したときには、支持棒が誘導子内に後退するようにしたことにある。
このように構成した医療用チューブでは、膨張収縮部が膨張したときには、支持棒を介して誘導子に支持された状態になるため、前部バルーンが反転したり、膨張収縮部が押し潰されたりして挿入し難くなることが防止される。これによって、医療用チューブの挿入性がさらに向上する。
また、本発明に係る医療用チューブのさらに他の構成上の特徴は、支持棒の後端側部分と貫通孔の内周面先端側部分とに、互いに係合することにより、支持棒全体が誘導子から出てしまうことを防止するための係合機構を設けたことにある。これによると、前部バルーンが必要以上に膨張して、支持棒が誘導子から外れることを防止できる。また、前部バルーンを適正な一定の大きさに膨張させることができる。
また、本発明に係る医療用チューブのさらに他の構成上の特徴は、支持棒が可撓性を備えていることにある。この場合の支持棒の可撓性とは、支持棒が適度な柔軟性を備えていることであり、これによると、前部バルーンが、消化管の曲部等に応じて適度に曲がることができるようになる。このため、医療用チューブは、膨張収縮部が膨張したままでも曲がりくねった消化管の内部をスムーズに移動できるようになる。
また、本発明に係る医療用チューブのさらに他の構成上の特徴は、前部バルーンを消化管内で膨張させたときの前部バルーンの移動方向に直交する断面形状が円形以外の形状になって、前部バルーンと消化管の壁部との間に隙間ができるようにしたことにある。
これによると、消化管における前部バルーンよりも奥側にガスや液体等がある場合に、そのガスや液体等を前部バルーンと消化管の壁部との間に形成される隙間に通しながら前部バルーンを消化管の奥側に移動させることができる。このため、膨張した前部バルーンが消化管を塞いだ状態で消化管の奥側に移動することがなくなり、前部バルーンの挿入がスムーズになるとともに、ガスや液体の排出が容易になる。この場合の前部バルーンにおける移動方向に直交する断面形状は、消化管を塞ぎ易い円形以外の形状であればよく、略瓢箪型、三角形や四角形等の多角形等にすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る医療用チューブの第1実施形態を図面を用いて詳しく説明する。図1は、同実施形態に係る医療用チューブ10を示しており、この医療用チューブ10は、患者の腸閉塞部または腸閉塞部の近傍に溜まった残渣、ガス等を体外に排出するために使用されるものである。医療用チューブ10は、樹脂製の細長いチューブからなるチューブ本体11と、チューブ本体11の基端部11aから分岐した4本の樹脂製の分岐管12,13,14,15と、チューブ本体11の先端部に設けられた誘導子16とを備えている。
チューブ本体11の先端側部分の周面にはイリゲーション側孔11bが形成されている。また、チューブ本体11の周面におけるイリゲーション側孔11bの近傍後部側には、本発明の吸引用孔としての複数の吸引用側孔11cが周方向の位置を代えながら軸方向に沿って形成されている。そして、チューブ本体11の周面におけるイリゲーション側孔11bの後部側(チューブ本体11の基端側)に膨張収縮が可能な本発明の後部バルーンとしての蠕動用バルーン17が設けられている。また、図2に示したように、チューブ本体11の内部中央には、直径の大きな主腔11dが形成され、主腔11dの周囲には3個の小さな副腔11e,11f,11gが形成されている。なお、図示していないが、チューブ本体11には、X線不透過剤からなる造影ラインが先端側から基端側にかけて形成されている。
チューブ本体11の基端部11aは、それぞれ主腔11dおよび副腔11e,11f,11gに連通する四つの流路を備えており、主腔11dは、基端部11aの中央に形成された流路からチューブ本体11の先端側に延びて各吸引用側孔11cに連通している。また、主腔11dの後端部は、基端部11a内の流路を介して分岐管12に連通している。分岐管12は、チューブ本体11と略同径のチューブで構成されており、その後端部に、やや大径の接続部12aが形成されている。この接続部12aには、排液バッグ等の貯留容器や吸引器等の吸引装置を接続することができる。
この貯留容器や吸引装置を接続部12aに接続することによって、分岐管12、主腔11dおよび吸引用側孔11cを介して腸内の残留物を自然に除去したり、吸引除去したりできる。副腔11eは、基端部11aに形成された所定の流路からチューブ本体11の先端側に延びてイリゲーション側孔11bに連通している。また、副腔11eの後端部は、基端部11a内の所定の流路を介して分岐管13に連通している。分岐管13は、分岐管12よりも直径が小さいチューブで構成されており、その後端部に取付部13aが形成されている。そして、取付部13aに逆流防止弁18が取り付けられている。
この逆流防止弁18は、外部から分岐管13内に向う空気や液体の流れは通すが、分岐管13内から外部に向う空気や液体等は通さないように構成されている。副腔11eおよびイリゲーション側孔11bは、分岐管13から供給される空気を体内に放出することにより、主腔11dを介して吸引装置で吸引される際、消化管内壁が、吸引用側孔11cに吸着しないように空気を供給したり、消化器内に造影剤を注入したりするために設けられている。そして、逆流防止弁18によって、患者の腸内の残留物等がイリゲーション側孔11b、副腔11eおよび分岐管13を介して外部に放出されることが防止される。
副腔11fは、基端部11aに形成された所定の流路からチューブ本体11の先端側に延びて蠕動用バルーン17に連通している。また、副腔11fの後端部は、基端部11a内の流路を介して分岐管14に連通している。分岐管14は、分岐管13と略同径のチューブで構成されており、その後端部に、やや大径の接続部14aが形成されている。この接続部14aには、水を蠕動用バルーン17に送るためのシリンジ等の供給装置が接続される。この供給装置を作動させることにより、蠕動用バルーン17を適度な状態に膨張させることができる。蠕動用バルーン17は、収縮時には、チューブ本体11の外周面に密着した状態になるが、膨張すると紡錘形になる。
副腔11gは、基端部11aに形成された残りの流路からチューブ本体11の先端側に延びて誘導子16に連通している。また、副腔11gの後端部は、基端部11a内の流路を介して分岐管15に連通している。分岐管15は、分岐管14と同形のチューブで構成されており、その後端部に形成された大径の接続部15aには、誘導子16を介して後述する本発明の前部バルーンとしての誘導用バルーン20に空気を送るための空気供給装置が接続される。この空気供給装置を作動させることにより、誘導用バルーン20を適度な状態に膨張させることができる。
誘導子16は、中心部を通る貫通孔が形成された複数の金属製の重り16aの貫通孔に、管状の支持管部16bを挿通し、重り16aの外周面を、樹脂材料からなる皮膜層(図示せず)で被覆して構成されている(図3および図4参照)。支持管部16bは、チューブ本体11の副腔11gに連通する本発明の貫通孔としての流路を備えている。また、重り16aの外周面を被覆する皮膜層は、チューブ本体11を構成する樹脂材料と同じまたは類似の樹脂材料で構成され、皮膜層とチューブ本体11とは一体的に形成されている。そして、誘導子16の先端部に樹脂製の誘導用バルーン20が設けられている。
誘導用バルーン20は、膨張収縮が可能な袋状の膨張収縮部21と、可撓性を備えた棒体からなる支持棒22とで構成されている。膨張収縮部21の基端部は、支持管部16bの先端側外周に連結されている。そして、膨張収縮部21が収縮したときには、図3に示したように、膨張収縮部21は、支持管部16bの先端側部分を密着状態で覆う。また、膨張収縮部21が膨張したときには、図4に示したように、膨張収縮部21は、支持管部16bの先端側で球状に膨らむ。支持棒22は、支持管部16bの内周面との間に気体や液体が通過できる隙間を設けた状態で、支持管部16b内に移動可能に設置されている。そして、支持棒22の先端部は、膨張収縮部21の内周面先端に連結されている。この支持棒は、中実の棒であっても中空または円筒状の棒であってもよい。
膨張収縮部21が収縮したときには、支持棒22は、図3に示したように、膨張収縮部21の収縮力によって支持管部16b内に後退する。また、膨張収縮部21が膨張したときには、支持棒22は、膨張収縮部21の先端部に引っ張られて、図4に示したように、支持管部16bの先端側に突出する。この支持棒22は、膨張時の膨張収縮部21の形状を維持して、膨張収縮部21が反転することを防止する。また、誘導用バルーン20が腸内の屈曲部を通過する際には、支持棒22は、腸の屈曲部に追従して屈曲して膨張収縮部21が腸の屈曲部をスムーズに通過できるようにする。なお、図示していないが、医療用チューブ10は、ガイドワイヤーとともに使用される。
この構成において、医療用チューブ10を用いて患者の腸内の残留物を排出する場合には、まず、図1の状態の医療用チューブ10を誘導子16側から鼻の内部に挿入していく。そして、医療用チューブ10の誘導子16が胃内に達したときに、ガイドワイヤーを分岐管12からチューブ本体11の先端側まで挿入する。そして、さらに医療用チューブ10を挿入していき、誘導子16が十二指腸または小腸に達したときに、供給装置から分岐管14および副腔11fを介して蠕動用バルーン17内に水を供給して蠕動用バルーン17を膨張させる。これによって、蠕動用バルーン17は、消化管の蠕動によって体内の奥側に引っ張られ、医療用チューブ10は順次体内に挿入されていく。
この場合、患者の体にX線を照射してチューブ本体11に形成された造影ラインを透視することによりその位置を確認しながら操作を行う。また、分岐管13から副腔11eおよびイリゲーション側孔11bを介して胃や腸等の消化管内に造影剤を注入し、その位置や形状を確認する。そして、誘導子16が胃と腸との境界部である幽門に達し、腸管の屈曲部や腸管壁のひだに引っ掛かった場合、空気供給装置から分岐管15、副腔11gおよび支持管部16bの貫通孔を介して誘導用バルーン20内に空気を供給して誘導用バルーン20の膨張収縮部21を膨張させる。これによって、誘導用バルーン20の支持棒22は、支持管部16bの先端部から前方に突出して膨張収縮部21の形状および位置を維持しようとする。
この結果、膨張収縮部21は、胃や腸の壁部に引っ掛かったり、反転したりすることなく腸の奥側に進んでいく。そして、誘導用バルーン20や誘導子16が幽門を通過したら医療用チューブ10からガイドワイヤーを引き抜き、医療用チューブ10をさらに挿入していく。つぎに、誘導用バルーン20が腸の狭窄部に到達すると、貯留容器を分岐管12の接続部12aに接続する。これによって、腸内の残留物は徐々に排出されて貯留容器内に溜まっていく。また、貯留容器に代えて吸引装置を分岐管12の接続部12aに接続して作動させることにより、腸内の残留物を吸引除去することができる。
その際、腸壁が吸引用側孔11cに吸着しないように、分岐管13から副腔11eおよびイリゲーション側孔11bを介して腸内に空気を補給する。また、その際、逆流防止弁18は、腸内の残留物が分岐管13を逆流して外部に放出されることを防止する。そして、腸内の残留物が全て排出されると、腸閉塞の治癒を待って医療用チューブ10を患者の体から取り外す。この場合、蠕動用バルーン17内の水を抜くとともに、誘導用バルーン20内の空気を抜いて蠕動用バルーン17および誘導用バルーン20を収縮させた状態で、医療用チューブ10を引っ張ることにより体内から抜き取る。
このように、本実施形態に係る医療用チューブ10では、チューブ本体11の外周面における誘導子16の後部側部分に蠕動用バルーン17が設けられている。このため、誘導子16が消化管の所定部分に達したところで蠕動用バルーン17を膨張させることにより、医療用チューブ10を体内に押し込まなくとも、消化管の蠕動によって蠕動用バルーン17は消化管の奥側に移動していく。また、誘導子16は、所定の重さの金属製の重り16aを備えているため、誘導子16の進む方向が下方になるように患者の体の向きを変えることにより蠕動用バルーン17は消化管の奥側によりスムーズに移動していく。
また、本実施形態に係る医療用チューブ10では、誘導子16の先端に誘導用バルーン20が備わっている。このため、誘導子16が胃と腸との間の幽門に到達したときに、誘導用バルーン20を膨張させることにより、誘導用バルーン20および誘導子16をスムーズに前進させることができる。この結果、患者や術者の身体的負担を軽減することができる。また、誘導用バルーン20を、基端部が支持管部16bの先端側部分の外周に連結された膨張収縮部21と、支持管部16bの貫通孔内に移動可能に設置され、先端部が膨張収縮部21の内面先端に連結された支持棒22とで構成している。
このため、膨張収縮部21が膨張したときには、支持棒22を介して支持管部16bに支持され、誘導用バルーン20が反転したり、押し潰されたりして挿入し難くなることが防止される。また、支持棒22が可撓性を備えているため、誘導用バルーン20が、腸の曲部等に応じて適度に曲がる。このため、医療用チューブ10は、曲がりくねった腸内をスムーズに移動できる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る医療用チューブの要部を示している。この医療用チューブでは、誘導用バルーン30の膨張収縮部31を膨張させたときの形状が球形でなく、側面から見た形状が円形で正面(先端側から見た面)から見た形状が略瓢箪形に形成されている。すなわち、膨張収縮部31を膨張させたときの正面から見た形状は、円形の両側にそれぞれ凹部31a,31bを設けた形状になっている。この誘導用バルーン30を備えた医療用チューブのそれ以外の部分の構成については、前述した第1実施形態の医療用チューブ10と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
これによると、誘導用バルーン30を腸内で膨張させたときに、膨張収縮部31の凹部31a,31bと腸の壁部との間に隙間ができる。このため、腸における誘導用バルーン30よりも奥側にガスや液体等がある場合には、そのガスや液体等を誘導用バルーン30と腸の壁部との間に形成される隙間に通しながら誘導用バルーン30は腸の奥側に移動していくようになり、誘導用バルーン30が腸を塞いだ状態で腸の奥側に移動することがなくなる。これによると、誘導用バルーン30をスムーズに腸の奥側に挿入できるとともに、ガスや液体等の排出がし易くなる。この医療用チューブのそれ以外の作用効果については前述した医療用チューブ10の作用効果と同様である。
また、本発明の変形例として、誘導子16に設けた貫通孔の先端側の内径を他の部分の内径よりも小さくするとともに、支持棒22の後端側部分の直径を他の部分の直径よりも大きくして、支持棒22の後端側部分が、貫通孔の内周面先端側に係合できるようにすることができる。これによると、誘導用バルーン20,30が必要以上に膨張して、支持棒が誘導子から外れることを防止できる。また、誘導用バルーン20,30を一定の大きさに膨張させることができる。
また、本発明に係る医療用チューブは、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した各実施形態では、蠕動用バルーン17を膨張させるために蠕動用バルーン17の内部に水を供給し、誘導用バルーン20,30を膨張させるために、誘導用バルーン20,30の内部に空気を供給するようにしているが、蠕動用バルーン17の内部に空気を供給し、誘導用バルーン20,30の内部に水を供給してもよい。また、蠕動用バルーン17と誘導用バルーン20,30の双方に水を供給してもよいし、空気を供給してもよい。さらに、水に代えて、人体に害のない他の液体を供給するようにしてもよいし、空気に代えて、空気以外の人体に害のない他の気体を供給するようにしてもよい。
また、前述した各実施形態では、蠕動用バルーン17が膨張したときに、紡錘形になるようにしたが、この形状は、俵形や球形、楕円形等であってもよい。さらに、前述した各実施形態では、重り16aを金属製としたが、この重り16aは、ゴム、プラスチックまたはセラミックで構成してもよい。また、第2実施形態では、膨張収縮部31を膨張させたときの正面から見た形状を、略瓢箪形にしているが、この形状は、膨張収縮部31と腸の壁部との間に隙間ができる形状であれば何でもよく、三角形や四角形等の多角形等にすることもできる。
また、前述した各実施形態では、貫通孔を各重り16aの中心部を通る穴で構成しているが、この貫通孔を主腔11dに連通させて、誘導子16における外周に近い部分に、副腔11gに連通する本発明の貫通孔としての流路を設けることもできる。この場合、副腔11gに連通する貫通孔の先端開口側に誘導用バルーンを設ける。この場合の誘導用バルーンとしては、誘導子の先端開口側の周囲に形成されたリング状のもので構成したり、誘導子の先端開口側の周囲に配置された互いに連通する複数の球状のもので構成したりすることができる。また、この場合も、誘導用バルーンを袋状の膨張収縮部と、支持棒とで構成することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用チューブを示した側面図である。 図1の2−2断面図である。 図1に示した医療用チューブが備える誘導用バルーンが収縮した状態を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。 図1に示した医療用チューブが備える誘導用バルーンが膨張した状態を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用チューブが備える誘導用バルーンが膨張した状態を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。
符号の説明
10…医療用チューブ、11…チューブ本体、11a…基端部、11c…吸引用側孔、11d…主腔、11e,11f,11g…副腔、16…誘導子、17…蠕動用バルーン、20,30…誘導用バルーン、21,31…膨張収縮部、22…支持棒、31a,31b…凹部。

Claims (6)

  1. 基端部から先端側に延び前記先端側に形成された吸引用孔に連通する主腔と、前記基端部から先端側に延びる複数の副腔とを備えたチューブ本体と、
    前記チューブ本体の先端部に設けられ、前記複数の副腔のうちの所定の副腔が連通する貫通孔が形成された誘導子と、
    前記チューブ本体の先端側外周面に設けられ前記複数の副腔のうちの他の所定の副腔を介して液体または気体が送り込まれることにより膨張する後部バルーンと、
    前記誘導子の先端に設けられ、前記所定の副腔および前記貫通孔を介して液体または気体が送り込まれることにより、前記誘導子の先端で膨張する前部バルーンとを備えたことを特徴とする医療用チューブ。
  2. 前記誘導子を略棒状に形成するとともに、前記貫通孔を前記誘導子の中心軸部に沿って形成し、前記前部バルーンを前記貫通孔の先端側を閉塞させた状態で前記誘導子の先端に設けた請求項1に記載の医療用チューブ。
  3. 前記前部バルーンを、基端部が前記誘導子の先端側外周面に連結された袋状の膨張収縮部と、前記誘導子の貫通孔内に軸方向に移動可能に設置され、先端部が前記膨張収縮部の内面先端に連結された支持棒とで構成し、前記膨張収縮部が膨張したときには、前記支持棒の先端側部分が前記誘導子から突出し、前記膨張収縮部が収縮したときには、前記支持棒が前記誘導子内に後退するようにした請求項1または2に記載の医療用チューブ。
  4. 前記支持棒の後端側部分と前記貫通孔の内周面先端側部分とに、互いに係合することにより、前記支持棒全体が前記誘導子から出てしまうことを防止するための係合機構を設けた請求項3に記載の医療用チューブ。
  5. 前記支持棒が可撓性を備えている請求項3または4に記載の医療用チューブ。
  6. 前記前部バルーンを消化管内で膨張させたときの前記前部バルーンの移動方向に直交する断面形状が円形以外の形状になって、前記前部バルーンと前記消化管の壁部との間に隙間ができるようにした請求項1ないし5のうちのいずれか一つに記載の医療用チューブ。
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