JP2009064608A - 蒸着用マスクおよびその製造方法ならびに表示装置の製造方法 - Google Patents

蒸着用マスクおよびその製造方法ならびに表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マスク本体の撓みを防止すると共に、マスクホルダに対して容易にマスク本体の交換を行うことが可能な蒸着用マスクおよびその製造方法ならびに表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】蒸着用マスク1は、マスク本体10と固定部11との間にばね部12を備え、マスク本体10は、固定部11およびばね部12を介してホルダ20によって保持されている。ばね部12は、ホルダ20に対向する側に突出して屈曲した複数の屈曲部12aおよび切り込み部12bにより構成されている。固定部11には固定用孔11aが設けられ、この固定用孔11aにホルダ20に設けられた突起部20aがはめ込まれている。ばね部12の弾性により、マスク本体10に所定の張力が付加されると共に、ホルダ20に対して溶接や接着により固着させることなく、マスク本体10が固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示装置の製造工程において用いられる蒸着用マスクおよびその製造方法、ならびに表示装置の製造方法に関する。
従来、有機EL発光素子よりなる有機ELカラーディスプレイなどの製造工程では、有機材料よりなる有機層や電極層などが蒸着により形成され、この際、それぞれのパターンに合わせて材料を通過させるための複数の通過孔(通過孔パターン)が設けられた蒸着用マスクが使用されている。このような蒸着用マスクは、マスクホルダなどの保持部材に保持する際に撓みが生じ、これによって通過孔の位置や形状などの精度を保つことが困難であるという問題があった。そこで、例えば特許文献1〜3には、上記のような撓みを防止する手法が提案されている。
例えば、特許文献1,2には、マスク本体をマスクホルダなどの保持部材にテンションをかけた状態で溶接あるいは接着することにより固定する手法が提案されている。また、特許文献3には、マスク本体の下面側(蒸着源側)に保持板を設け、この上に素子基板などの被蒸着基板を設置する手法が提案されている。
特開2003−64468号公報 特開2003−272838号公報 特開2006−294280号公報
しかしながら、上記特許文献1,2の手法では、マスク本体部分とホルダ部分とを溶接や接着によって密着固定するため、成膜パターンごとにマスク本体を交換する際には、マスク本体のホルダからの剥離やホルダの再生に多大な時間を要したり、あるいはプロセスの過程で処理ができないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、マスク本体の撓みを防止
すると共に、マスクホルダに対して容易にマスク本体の交換を行うことが可能な蒸着用マスクの製造方法および蒸着用マスクならびに表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明による蒸着用マスクは、蒸着材料を通過させるための複数の通過孔が形成されたマスク本体と、マスク本体の周辺の各領域に設けられると共に複数の固定用孔を有する固定部と、マスク本体と固定部との間に設けられ、マスク本体と固定部とを連結すると共に弾性を有するばね部と、固定部とばね部とに対向する領域に設けられ、固定用孔に対応した突起部を有する保持部材とを備える。保持部材の各突起部は対応する固定部の各固定用孔にはめ込まれ、マスク本体は、固定部およびばね部を介して、張力を付加されつつ保持部材に保持されている。
本発明による表示装置の製造方法は、有機発光素子の有機層を、本発明の蒸着用マスク
を用いた蒸着により形成する工程を含むものである。
本発明による蒸着用マスクおよび表示装置の製造方法では、マスク本体と固定部との間に弾性を有するばね部が設けられ、固定部の各固定用孔に保持部材の各突起部がはめ込まれていることにより、マスク本体に張力が付加されると共に、固定部を保持部材に対して溶接や接着などにより固着させることなく、マスク本体が保持部材に対して固定される。
本発明による蒸着用マスクの製造方法は、マスク本体に所定のパターンで蒸着材料を通過させるための複数の通過孔を設けてマスク本体を形成すると共に、マスク本体のマスク本体の周辺の各領域に所定の間隔で固定用孔を設けて固定部を形成する工程と、マスク本体のマスク本体と固定部との間の領域に弾性を有するばね部を形成する工程と、固定部およびばね部に対向する領域に設けられ、固定用孔に対応して突起部を有すると共に、ばね部を間にして対向配置された固定用孔同士の間隔よりも、その固定用孔にそれぞれ対応して設けられた突起部同士の間隔が大きくなっている保持部材を重ね合わせる工程と、保持部材の突起部と固定部の固定用孔とが対向するように、固定部を引っ張りながら位置合わせし、固定用孔に突起部をはめ込むことにより、マスク本体を保持部材に固定する工程とを含むものである。
本発明による蒸着用マスクの製造方法では、所定の間隔で固定用孔を設けた固定部とマ
スク本体との間の領域にばね部を形成することにより、固定部をマスク本体に対向しない側に向けて引っ張ると、ばね部が伸びるため、このばね部を間にして対向配置された固定用孔同士の間隔が大きくなる。この状態で、保持部材の突起部と位置合わせして固定孔に突起部をはめ込むことにより、ばね部の弾性によりマスク本体に所定の張力が付加されると共に、溶接や接着などを用いて固着させることなく、マスク本体が保持部材に固定される。
本発明の蒸着用マスクおよび表示装置の製造方法によれば、マスク本体と固定部との間にばね部を設け、固定部の各固定用孔に保持部材の各突起部をはめ込むようにしたのでマスク本体に張力を付加することができると共に、保持部材に対して溶接や接着などにより固着させることなく、マスク本体を保持部材に対して固定することができる。これにより、マスク本体の保持部材に対する取り付け、取り外しが容易となる。よって、マスク本体の撓みを防止すると共に、マスクホルダなどの保持部材に対して容易にマスク本体の交換を行うことが可能となる。これにより、例えば有機ELカラーディスプレイなどの表示装置の製造方法において、それぞれ異なるパターンの有機層や電極層を短時間で効率的に成膜することが可能となる。
本発明の蒸着用マスクの製造方法によれば、所定の間隔で固定用孔を設けた固定部とマ
スク本体との間の領域にばね部を形成するようにしたので、固定部をマスク本体に対向しない側に向けて引っ張ると、ばね部を間にして対向配置された固定用孔同士の間隔が大きくなる。この状態で、保持部材の突起部と位置合わせして固定孔に突起部をはめ込むようにしたので、マスク本体に所定の張力を付加することができると共に、溶接や接着などを用いて固着することなく、マスク本体を保持部材に固定することができる。よって、マスク本体の撓みを防止すると共に、マスクホルダなどの保持部材に対して容易にマスク本体の交換を行うことが可能な蒸着用マスクを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係る蒸着用マスク1の構成について、図1を参照して説明する。図1(A)は、蒸着用マスク1のマスク本体10の側からみた概略構成を表す平面図であり、同図(B)は、図1(A)のI−I線における矢視断面図である。
蒸着用マスク1は、例えば有機発光素子の有機層や電極層を、所定のパターンで真空蒸着法により成膜する際に用いられるものである。この蒸着用マスク1は、ホルダ20の上部にマスク本体10と、固定部11と、ばね部12とを有している。マスク本体10は、ばね部12を介して固定部11に接続されており、この固定部11によってホルダ20に固定(保持)されている。本実施の形態では、マスク本体10、固定部11およびばね部12は一体的に形成されている。成膜の際、マスク本体10のホルダ20に対向する側に例えば蒸着源が配置され、マスク本体10のホルダ20に対向していない側に、素子基板(被蒸着基板)などが配置されて使用されるようになっている。
マスク本体10は、ホルダ20に対して、その開口部20−1(後述)を覆うように、
所定の張力が付加された状態で保持され、ホルダ20の開口部20−1に対向する領域には、蒸着用マスク1の有効蒸着領域としてのパターン領域10−1を有している。パターン領域10−1は、複数の通過孔が所定のパターン、例えば蒸着される有機発光層や電極層などのパターンで配列された領域である。このようなマスク本体10は、例えば矩形状の金属薄膜、例えばインバー材、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などの金属または合金、圧延ステンレス鋼などによって構成されており、厚みは例えば10μm〜100μmである。
固定部11は、マスク本体10の周辺の領域に設けられ、例えば、マスク本体10の矩形状の3辺に対向するように3つの矩形状の固定部11が設けられている。このような固定部11には、固定用孔11aが形成されており、この固定用孔11aに対して、後述するホルダ20の突起部20aがはめ込まれるようになっている。本実施の形態では、固定部11は、マスク本体10およびばね部12と一体的に形成されているため、マスク本体10と同一の材料、厚みにより構成されている。
ばね部12は、マスク本体10と固定部11との間の領域に設けられ、弾性を発揮し得
る形状もしくは形態となっている。このばね部12によって、マスク本体10と固定部11とが連結されている。ばね部12は、マスク本体10の各辺に沿って配列した複数の屈曲部12aおよび切り込み部12bにより構成されている。屈曲部12aは、図1(B)に示したように、例えばホルダ20の側に突出して屈曲した形状となっている。このようなばね部12は、マスク本体10および固定部11と一体的に形成されているので、マスク本体10と同一の材料により構成されるが、厚みについては、マスク本体10および固定部11と同一としてもよく、あるいは、ばね部12の弾性を確保し易くするためにマスク本体10および固定部11よりも薄くするようにしてもよい。なお、マスク板厚が10μmと薄い場合、全体を一体で製作すると弾性が弱すぎ、またホルダ20への取り付け時に形が保持できないことが考えられるので、ばね部12から外側を厚い材料で製作し、その後マスク本体10と一体化(溶接・接着)させるようにしてもよい。
ホルダ20は、例えばインバー材、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などの金属または合
金、圧延ステンレス鋼などによって構成され、厚みは例えば5mm〜20mmである。このホルダ20には、マスク本体10のパターン領域10−1に対向する領域に開口部20−1が設けられており、ばね部12に対向する領域には溝部21が形成されている。溝部21は、ホルダ20の側に突出したばね部12の屈曲部12aが収納されるようになっており、屈曲部分の逃げ溝として機能するものである。このホルダ20には、上述の固定部11の固定用孔11aにはめ込まれた突起部20aと、マスク本体10との位置出しのための位置出し用ピン20bと、蒸着装置などへの取り付けのための装置取付用孔20Cとが設けられている。
次に、このような構成を有する蒸着用マスク1の製造方法について図2〜図4を参照し
て説明する。図2は、マスク本体10、固定部11およびばね部12のエッチングパターンを表す平面図である。図3(A)はホルダ20に固定する前のマスク本体10の平面図であり、同図(B)は、ばね部12の屈曲部12aの断面構成を表すものである。図4 (A)はホルダ20の平面図であり、同図(B)は図4(A)のII−II線における矢視断面図である。
まず、マスク本体10、固定部11およびばね部12を一体的に形成するために、図2
に示したように、上述の材料よりなる金属薄膜13を用意し、この金属薄膜13の中央の領域にパターン領域10−1、端部領域に固定用孔11a、パターン領域10−1と固定用孔11aとの間の領域に切り込み部パターン12−1、位置出し用孔10bを一括して形成する。このとき、例えば、金属薄膜13上にフォトレジスト膜などの感光性樹脂を塗布して乾燥させたのち、この上から、パターン領域10−1、固定用孔11a切り込み部パターン12bおよび位置出し用孔10bのパターンを露光し、現像する。続いて、この金属薄膜13を例えば塩化第2鉄液などのエッチング液などを用いてエッチングを施す。こののち、フォトレジスト膜を剥離して洗浄することにより、マスク本体10のパターン領域10−1と、固定部11の固定用孔11aと、ばね部12の切り込み部12bのパターンとを一括して形成することができる。
但し、マスク本体10、固定部11およびばね部12におけるそれぞれのパターンを一
括して形成する方法としては、上記のようなエッチングに限定されず、ワイヤーカット、レーザカットなどの加工法によりそれぞれのパターンを一括して形成するようにしてもよい。また、めっき法により形成することもでき、更に、めっき法と上記方法とを組み合わせるようにしてもよい。なお、ばね部12の厚みをマスク本体10および固定部11よりも薄く形成する場合には、上記パターンを形成する前もしくは後に、屈曲部12aおよび切り込み部12bを形成する領域にのみ、例えばハーフエッチングを施すようにするとよい。
次いで、図3(A)に示したように、金属薄膜13のうち切り込み部パターン11bを
形成した領域を金属薄膜13の端部の辺(固定部11)に沿うように折り曲げて、ばね部12を形成する。このとき、例えば、図3(B)に示したように、下面(後述のホルダ20に対向する側の面)に突出して屈曲した形状となるように折り曲げて、複数の屈曲部12a、切り込み部12bを形成することにより弾性を持たせ、ばね部12を形成する。このようにして、マスク本体10、固定部11およびばね部12を一体的に形成する。一方、図4(A)に示したように、マスク本体10の保持部材となるホルダ20を用意する。
特に、固定用孔11aのパターンを形成する際、もしくは、ばね部12を折り曲げる際
には、金属薄膜13の一部を折り曲げてばね部12を形成した状態で、このばね部12を挟んで対向配置された固定用孔11a同士の間隔p1が、これら固定用孔11aにそれぞれ対応するホルダ20の突起部20a同士の間隔p2よりも小さくなるように、適宜寸法を調整する。
次いで、上記のようにして形成したマスク本体10、固定部11およびばね部12に対
して、ホルダ20を重ね合わせる。この際、マスク本体10に形成された位置出し用孔10bに対して、ホルダ20に形成された位置出し用ピン20bが対向するように位置合わせして重ね合わせる。
次いで、例えば、固定部11を面内方向において外側に向けて、例えば治具や手を用い
て引っ張る。これにより、ばね部12が伸びて、このばね部12を挟んで対向配置された固定用孔11a同士の間隔p1が大きくなる。従って、これら固定用孔11aがそれぞれ対応する突起部20aに対向(正対)する位置、すなわち間隔p1が間隔p2に等しくなる位置まで固定部11を引っ張り、固定用孔11aに突起部20aをはめ込む。これにより、ばね部12が延びた状態で、マスク本体10がホルダ20に保持されることとなるため、ばね部12の弾性により、マスク本体10に張力が付加されると共に、ホルダ20に対して溶接や接着により固着させることなくマスク本体10を固定することができる。以上により、図1に示した蒸着用マスク1を完成する。
本実施の形態の蒸着用マスク1および蒸着用マスク1の製造方法では、マスク本体10
と固定部11との間にばね部12を設け、固定部11の固定用孔11aにホルダ20の突起部20aをはめ込むようにしたので、ばね部12の弾性により、マスク本体10に張力を付加することができると共に、固定部11をホルダ20に対して溶接や接着などにより固着させることなく、マスク本体10をホルダ20に対して固定することができる。
次に、上記のような蒸着用マスク1を用いて製造することのできる表示装置について図5を参照して説明する。図5は表示装置の概略構成を表す断面図である。
この表示装置は、赤色の光を発生する有機発光素子40Rと、緑色の光を発生する有機
発光素子40Gと、青色の光を発生する有機発光素子40Bとを全体としてマトリクス状に配置することにより構成されている。有機発光素子40R,40G,40Bは、それぞれ、駆動用基板50の側から、陽極としての第1電極51、絶縁膜52、正孔注入層53、正孔輸送層54、発光層、電子輸送層56、および陰極としての第2電極57がこの順に積層された構成を有している。但し、発光層としては、有機発光素子40R,40G,40Bのそれぞれに対応する赤色発光層55R、緑色発光層55G、および青色発光層55Bが形成されている。これらの赤色発光層55R、緑色発光層55G、および青色発光層55Bを、本実施の形態に係る蒸着用マスク1を用いて好適にパターニング形成することができる。
このような有機発光素子40R,40G,40Bは、必要に応じて、窒化ケイ素(SiN)または酸化ケイ素(SiO)などの保護膜58により被覆され、更にこの保護膜58上に、熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂などの接着層59を間にしてガラスなどよりなる封止基板60が全面にわたって貼り合わされることにより封止されている。
第1電極51は、有機発光素子40R,40G,40Bの各々に対応して形成されている。また、第1電極51は、発光層で発生した光を反射させる反射電極としての機能を有しており、できるだけ高い反射率を有するようにすることが発光効率を高める上で望ましい。第1電極51は、例えば、厚みが100nm以上1000nm以下であり、銀(Ag),アルミニウム(Al),クロム(Cr),チタン(Ti),鉄(Fe),コバルト (Co),ニッケル(Ni),モリブデン(Mo),銅(Cu),タンタル(Ta),タングステン(W),白金(Pt)あるいは金(Au)などの金属元素の単体または合金により構成されている。
絶縁膜52は、隣接する第1電極51同士の間の領域に形成され、第1電極51間および第1電極51と第2電極57との間の絶縁性を確保し、発光領域を正確に所望の形状にするための電極間絶縁膜としての機能を有している。この絶縁膜52は、例えば、ポリイミドなどの有機材料、または酸化シリコン(SiO2 )などの無機絶縁材料により構成され、第1電極51の発光領域に対応して開口部を有している。なお、発光層は、発光領域だけでなく絶縁膜52の上にも連続して設けられていてもよいが、発光が生じるのは絶縁膜52の第1電極51に対応する開口部だけである。
正孔注入層53、正孔輸送層54および電子輸送層56は、有機発光素子14R,14G,14Bの共通の層となっている。なお、正孔注入層53、正孔輸送層54および電子輸送層56は、必要に応じて設ければよく、発光色によりそれぞれ構成が異なっていてもよい。
正孔注入層53は、正孔注入効率を高めるためのものであると共に、リークを防止する
ためのバッファ層である。この正孔注入層53は、例えば、厚みが5nm以上300nm以下、例えば25nmであり、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)あるいは4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)により構成されている。
正孔輸送層54は、赤色発光層55R、緑色発光層55Gおよび青色発光層55Bへの
正孔輸送効率を高めるためのものである。この正孔輸送層54は、例えば、厚みが5nm以上300nm以下、例えば30nmであり、4,4’−ビス(N−1−ナフチル−N−フェニルアミノ)ビフェニル(α−NPD)により構成されている。
赤色発光層55Rは、例えば、厚みが10nm以上100nm以下であり、9,10−ジ−(2−ナフチル)アントラセン(ADN)に2,6≡ビス[4´≡メトキシジフェニルアミノ)スチリル]≡1,5≡ジシアノナフタレン(BSN)を30重量%混合したものにより構成されている。緑色発光層55Gは、例えば、厚みが10nm以上100nm以下であり、ADNにクマリン6(Coumarin6)を5体積%混合したものにより構成されている。青色発光層55Bは、例えば、厚みが10nm以上100nm以下であり、ADNに4,4´≡ビス[2≡{4≡(N,N≡ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものにより構成されている。
電子輸送層56は、例えば、厚みが20nmであり、8−ヒドロキシキノリンアルミニ
ウム(Alq3 )により構成されている。なお、この電子輸送層56と後述の第2電極57との間に、電子注入効率を高めるために、例えば、LiF、Li2 Oなどにより構成される電子注入層を設けるようにしてもよい。
第2電極57は、例えば、厚みが5nm以上50nm以下であり、アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属元素の単体または合金、もしくはITO(インジウム・スズ複合酸化物)やIZO(インジウム・亜鉛複合酸化物)などの透明電極材料により構成されていてもよい。
このような表示装置2は、例えば次のようにして作製することができる。
まず、平坦化した駆動用基板50上に、例えばスパッタ法、蒸着法により、上述した材
料よりなる第1電極51を所定のパターンで形成する。次いで、例えばフォトリソグラフィ法により、上述した材料よりなる絶縁膜52を形成する。このとき、第1電極51の発光領域に対応して開口部を設けるようにする。こののち、上述した材料よりなる正孔注入層53および正孔輸送層54を例えば、蒸着法、CVD法、印刷法、インクジェット法、転写法などを用いて、第1電極51上および絶縁膜52上に形成する。
次いで、形成した正孔輸送層54上の各色に対応した素子領域に、赤色発光層55R、
緑色発光層55Gおよび青色発光層55Bを、本実施の形態の蒸着用マスク1を用いて上述の材料を蒸着させることによりパターン形成する。こののち、形成した各色発光層を覆うように、上述の材料よりなる電子輸送層56、第2電極57を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法などにより順に形成する。最後に、この第2電極57上に、上述した材料よりなる保護膜58を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法などにより形成し、この保護膜58上に接着層59を間にして封止基板60を貼り合わせる。以上により、図5に示した表示装置2を完成する。
上記のような製造過程において、例えば第1電極51や各色発光層などを蒸着法により
、パターン形成する際には、それぞれ異なる通過孔パターンを有するマスク本体10を用いる。従って、蒸着用マスク1のホルダ20に対して、成膜するパターンに応じて、マスク本体10を交換しながら蒸着を行う。このとき、ホルダ20に対してマスク本体10を容易に取り外したり、取り付けたりすることができるため、容易にマスク本体10の交換を行うことができる。よって、例えば有機ELカラーディスプレイなどの表示装置の製造方法において、それぞれ異なるパターンで設けられる有機層や電極層を短時間で効率的に成膜することが可能となる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。なお、以下では、蒸着用マスク1と同様の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略するものとする。
(変形例1)
図6は、本発明の変形例1に係る蒸着用マスクにおけるマスク本体10、固定部11およびばね部32の概略構成を表す平面図である。変形例1では、ばね部32以外は、上記実施の形態の蒸着用マスク1と同様の構成となっている。なお、ホルダ20の構成については簡便化のため省略する。
ばね部32は、マスク本体10および固定部11と一体的に形成されており、固定部11の辺に沿って、例えばホルダ20に対向する側に突出して屈曲するように折り曲げられた形状を有している。このように、ばね部32の構成は、上記蒸着用マスク1のばね部12のように、複数の屈曲部12a(切り込み部12b)によって構成されていなくてもよい。このように構成した場合、マスク本体10と固定部11との間の領域を屈曲するように折り曲げるだけでよいので、簡易な工程で蒸着用マスクを製造することができる。
(変形例2)
図7(A)〜(C)は、本実施の形態の変形例2に係る蒸着用マスクのばね部32Aの概略構成を表す断面図である。図7(A)は湾曲した形状、同図(B)は矩形状、同図(C)は複数箇所で屈曲させて折り曲げたジグザグ形状となっている。このように、金属薄膜の一部を折り曲げて形成するばね部の断面形状は、上記のような屈曲した形状に限定されず、弾性を発揮し得る形状であれば、特に限定されるものではない。但し、このばね部の短手方向における幅、すなわちマスク本体10と固定部11との間隔を広くとった場合には、ホルダ20の溝部21の幅についてもばね部の幅に合わせて広く形成するようにする。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る蒸着用マスク2の構成について、図8を参照して説明
する。図8(A)は、蒸着用マスク2のマスク本体10の側からみた概略構成を表す平面図であり、同図(B)は、図8(A)のIII −III 線における矢視断面図である。なお、上記第1の実施の形態に係る蒸着用マスク1と同様の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略するものとする。
蒸着用マスク2は、例えば有機発光素子の有機層や電極層を、所定のパターンで真空蒸
着法により成膜する際に用いられるものである。この蒸着用マスク2は、ホルダ30の上部にマスク本体10と、固定部11と、ばね部42とを有している。マスク本体10は、ばね部42を介して固定部11に接続されており、この固定部11によってホルダ30に固定(保持)されている。本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様、マスク本体10、固定部11およびばね部42は一体的に形成されている。なお、成膜の際には、マスク本体10のホルダ30に対向する側に例えば蒸着源が配置され、マスク本体10のホルダ30に対向していない側に、素子基板(被蒸着基板)などが配置されて使用されるようになっている。
ばね部42は、マスク本体10と固定部11との間の領域に設けられ、弾性を発揮し得
る形状もしくは形態となっている。このばね部42によって、マスク本体10と固定部11とが連結されている。ばね部42は、マスク本体10の各辺に沿って配列した複数の屈曲部42aおよび切り込み部42bにより構成されている。屈曲部42aは、図8(A)および図8(B)に示したように、マスク本体10および固定部11と同一面内で屈曲した平面形状を有している。また、ばね部42は、マスク本体10および固定部11と一体的に形成されているので、マスク本体10と同一の材料により構成されるが、厚みについては、マスク本体10および固定部11と同一か、もしくはマスク本体10および固定部11よりも薄くなっていることが好ましい。ばね部42の弾性を確保し易くなるためである。
ホルダ30は、例えばインバー材、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などの金属または合
金、圧延ステンレス鋼などによって構成され、厚みは例えば5mm〜20mmである。このホルダ30には、マスク本体10のパターン領域10−1に対向する領域に開口部20−1が設けられている。このホルダ20には、上述の固定部11の固定用孔11aにはめ込まれた突起部20aと、マスク本体10との位置出しのための位置出し用ピン20bと、蒸着装置などへの取り付けのための装置取付用孔20Cとが設けられている。なお、本実施の形態では、上記第1の実施の形態のようなばね部がホルダ側に突出している形状ではないため、その逃げ溝としての溝部を設ける必要はない。
また、このような構成を有する蒸着用マスク2は、金属薄膜の一部(マスク本体10と
固定部11との間の領域)に、切り込み部42b(屈曲部42a)のパターンを、パターン領域10−1、固定用孔11a、および位置出し用孔10bと一括して形成すること以外は、上記第1の実施の形態と同様にして製造することができる。但し、ばね部42を挟んで対向配置される固定用孔11a同士の間隔が、これら固定用孔11aにそれぞれ対応するホルダ30の突起部20a同士の間隔よりも小さくなるように固定用孔11aのパターンを形成する。
このように、ばね部42をマスク本体10および固定部11と同一面内で屈曲する屈曲
部42aおよび切り込み部42bにより構成することにより、例えばエッチングを施すことにより、マスク本体10、固定部11およびばね部42を一括した工程で一体的に形成することが可能となる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。なお、以下では、蒸着用マスク2と同様の構成については、同一の符号を付し、適宜説明を省略するものとする。
(変形例3)
図9は、本発明の変形例3に係る蒸着用マスクにおけるマスク本体10、固定部11およびばね部52の概略構成を表す平面図である。変形例3では、ばね部52以外は、上記第2の実施形態の蒸着用マスク2と同様の構成となっている。なお、ホルダ30の構成については簡便化のため省略する。
ばね部52は、マスク本体10および固定部11と同一面内において、湾曲した平面形
状を有している。このように、ばね部の平面形状は、面内方向で湾曲した形状であっても上記第2の実施の形態と同様の効果が得られる。また、複数箇所で屈曲もしくは湾曲するジグザグ形状や波形状であってもよい。
(適用例およびモジュール)
以下、上述した実施の形態で説明した表示装置のモジュールおよび適用例について説明する。表示装置は、テレビジョン装置,デジタルスチルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
(モジュール)
表示装置は、例えば図10に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5な
どの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、駆動用基板50の一辺に、封止用基板25から露出した領域210を設け、この領域210に後述する信号線駆動回路120および走査線駆動回路130の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板 (FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
駆動用基板50には、例えば、図11に示したように、表示領域110と、映像表示用
のドライバである信号線駆動回路120および走査線駆動回路130が形成されている。表示領域110内には画素駆動回路140が形成されている。表示領域110は、有機発光素子14R,14G,14Bを全体としてマトリクス状に配置したものである。有機発光素子14R,14G,14Bは短冊形の平面形状を有し、隣り合う有機発光素子40R,40G,40Bの組み合わせが一つの画素(ピクセル)を構成している。
画素駆動回路140は、図12に示したように、第1電極51の下層に形成され、駆動
トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2と、その間のキャパシタ(保持容量)Csと、第1の電源ライン(Vcc)および第2の電源ライン(GND)の間において駆動トランジスタTr1に直列に接続された有機発光素子10R(または10G,10B)とを有するアクティブ型の駆動回路である。駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2は、一般的な薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により構成され、その構成は例えば逆スタガー構造(いわゆるボトムゲート型)でもよいしスタガー構造(トップゲート型)でもよく特に限定されない。
画素駆動回路140では、列方向に信号線120Aが複数配置され、行方向に走査線130Aが複数配置されている。各信号線120Aと各走査線130Aとの交差点が、有機発光素子10R,10G,10Bのいずれか一つ(サブピクセル)に対応している。各信号線120Aは、信号線駆動回路120に接続され、この信号線駆動回路120から信号線120Aを介して書き込みトランジスタTr2のソース電極に画像信号が供給されるようになっている。各走査線130Aは走査線駆動回路130に接続され、この走査線駆動回路130から走査線130Aを介して書き込みトランジスタTr2のゲート電極に走査信号が順次供給されるようになっている。
(適用例1)
図13は、上記実施の形態の表示装置が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、表示装置2により構成されている。
(適用例2)
図14は、上記実施の形態の表示装置が適用されるデジタルスチルカメラの外観を表したものである。このデジタルスチルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、表示装置2により構成されている。
(適用例3)
図15は、上記実施の形態の表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、表示装置2により構成されている。
(適用例4)
図16は、上記実施の形態の表示装置が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は、表示装置2により構成されている。
(適用例5)
図17は、上記実施の形態の表示装置が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、表示装置2により構成されている。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記第1の実施の形態では、ばね部の屈曲部が、ホルダ20の側に突出して屈曲する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、ホルダ20に対向しない側に突出して屈曲した構成であっても、本発明の効果は得られる。
また、上記実施の形態では、マスク本体に対して3つの固定部を設け、これらの間の領域にそれぞればね部を設けた構成を例に挙げて説明したが、これに限定されず、少なくとも2辺に固定部が設けられ、その少なくとも一辺に対向してばね部が設けられていれば、本発明の効果は得られる。
また、上記実施の形態では、表示装置の製造方法において、有機発光素子40R,40G,40Bの赤色発光層55R、緑色発光層55Gおよび青色発光層55Bや第1電極51についてのみ、蒸着用マスク1を用いて形成する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、他の有機層、例えば正孔注入層や正孔輸送層、電子輸送層などについても、各色素子ごとにパターン形成する場合には、本発明の蒸着用マスクを用いた蒸着により成膜することが可能である。
また、上記実施の形態では、アクティブマトリクス型の表示装置の場合について説明したが、本発明はパッシブマトリクス型の表示装置への適用も可能である。更にまた、アクティブマトリクス駆動のための画素駆動回路の構成は、上記各実施の形態で説明したものに限られず、必要に応じて容量素子やトランジスタを追加してもよい。その場合、画素駆動回路の変更に応じて、上述した信号線駆動回路120や走査線駆動回路130のほかに、必要な駆動回路を追加してもよい。
また、上記実施の形態では、有機発光素子の第1電極51を陽極、第2電極57を陰極とする場合について説明したが、陽極および陰極を逆にして、第1電極51を陰極、第2電極57を陽極としてもよい。さらに、第1電極51を陰極、第2電極57を陽極とすると共に、基板11の上に、第2電極57,有機層16および第1電極51を基板11の側から順に積層し、基板11の側から光を取り出すようにすることもできる。
本発明の第1の実施の形態に係る蒸着用マスクの概略構成を表すものであり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図1に示した蒸着用マスクの製造方法を説明するための図である。 図1に示した蒸着用マスクのマスク本体、固定部およびばね部の概略構成を表すものであり、(A)は平面図、(B)はばね部の断面図である。 図1に示した蒸着用マスクのホルダの概略構成を表すものであり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図1に示した蒸着用マスクを用いて製造することのできる表示装置の概略構成を表す断面図である。 変形例1に係る蒸着用マスクのマスク本体、固定部およびばね部の概略構成を表すものである。 変形例2に係る蒸着用マスクのマスク本体、固定部およびばね部の概略構成を表すものである。 本発明の第2の実施の形態に係る蒸着用マスクの概略構成を表すものであり、(A)は平面図、(B)は断面図である。 変形例3に係る蒸着用マスクのマスク本体、固定部およびばね部の概略構成を表すものである。 本実施の形態の表示装置を含むモジュールの概略構成を表す平面図である。 図23に示したモジュールにおける表示装置の駆動回路の構成を表す平面図である。 図24に示した画素駆動回路の一例を表す等価回路図である。 本実施の形態の表示装置の適用例1の外観を表す斜視図である。 本実施の形態の表示装置の適用例2の外観を表す斜視図である。 本実施の形態の表示装置の適用例3の外観を表す斜視図である。 本実施の形態の表示装置の適用例4の外観を表す斜視図である。 本実施の形態の表示装置の適用例5の外観を表す斜視図である。
符号の説明
・ 2…蒸着用マスク、10…マスク本体、11…固定部、11a…固定用孔、12…ばね部、12a,42a…屈曲部、12b,42b…切り込み部、40R,40G,40B…有機発光素子、50…駆動用基板、51…第1電極、52…絶縁膜、53…正孔注入層、54…正孔輸送層、55R…赤色発光層、55G…緑色発光層、55B…青色発光層、56…電子輸送層、57…第2電極、58…保護膜、59…接着層、60…封止基板。

Claims (14)

  1. 蒸着材料を通過させるための複数の通過孔が形成されたマスク本体と、
    前記マスク本体の周辺の各領域に設けられ、複数の固定用孔を有する固定部と、
    前記マスク本体と前記固定部との間に設けられ、前記マスク本体と前記固定部とを連結
    すると共に弾性を有するばね部と、
    前記固定部と前記ばね部とに対向する領域に設けられ、前記固定用孔に対応した突起部
    を有する保持部材とを備え、
    各突起部は対応する各固定用孔にはめ込まれ、
    前記マスク本体は、前記固定部および前記ばね部を介して、張力を付加されつつ前記保
    持部材に保持されている
    ことを特徴とする蒸着用マスク。
  2. 前記ばね部は、前記マスク本体および前記固定部と一体的に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着用マスク。
  3. 前記ばね部は、その面内から突出するように屈曲もしくは湾曲した形状を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着用マスク。
  4. 前記ばね部は、前記保持部材の側に突出するように屈曲もしくは湾曲した形状を有し、
    前記保持部材は、前記ばね部に対向する領域に、前記ばね部の突出した形状を収納可能な凹部を有する
    ことを特徴とする請求項3記載の蒸着用マスク。
  5. 前記ばね部は、所定の間隔で設けられた複数の切り込み部を有する
    ことを特徴とする請求項3記載の蒸着用マスク。
  6. 前記ばね部は、前記マスク本体および前記固定部と同一面内に設けられると共に、複数の切り込み部を有し、
    前記複数の切り込み部は、所定の間隔で設けられ、それぞれ面内方向において屈曲もし
    くは湾曲した形状となっている
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着用マスク。
  7. マスク本体に所定のパターンで蒸着材料を通過させるための複数の通過孔を設けてマスク本体を形成すると共に、前記マスク本体の前記マスク本体の周辺の各領域に所定の間隔で固定用孔を設けて固定部を形成する工程と、
    前記マスク本体の前記マスク本体と前記固定部との間の領域に弾性を有するばね部を形
    成する工程と、
    前記固定部および前記ばね部に対向する領域に設けられ、前記固定用孔に対応して突起
    部を有すると共に、前記ばね部を間にして対向配置された前記固定用孔同士の間隔よりも、その固定用孔にそれぞれ対応して設けられた突起部同士の間隔が大きくなっている保持部材を重ね合わせる工程と、
    前記保持部材の突起部と前記固定部の固定用孔とが対向するように、前記固定部を引っ
    張りながら位置合わせし、前記固定用孔に前記突起部をはめ込むことにより、前記マスク本体を前記保持部材に固定する工程と
    を含むことを特徴とする蒸着用マスクの製造方法。
  8. 前記ばね部を、前記マスク本体および前記固定部よりも小さな厚みとなるように形成する
    ことを特徴とする請求項7記載の蒸着用マスクの製造方法。
  9. 前記マスク本体の前記マスク本体と前記固定部との間の領域をハーフエッチングする
    ことを特徴とする請求項8記載の蒸着用マスクの製造方法。
  10. 前記ばね部を、前記マスク本体の前記マスク本体と前記固定部との間の領域を、面内か
    ら突出させて屈曲もしくは湾曲するように折り曲げることにより形成する
    ことを特徴とする請求項7記載の蒸着用マスクの製造方法。
  11. 前記マスク本体の通過孔および前記固定部の固定孔を形成する際に、前記マスク本体と前記固定部との間の領域に、所定の間隔で複数の切り込み部を形成する
    ことを特徴とする請求項10記載の蒸着用マスクの製造方法。
  12. 前記マスク本体の通過孔および前記固定部の固定孔を形成する際に、前記マスク本体の
    前記マスク本体と前記固定部との間の領域に、所定の間隔で、面内方向において屈曲もしくは湾曲した複数の切り込み部を形成することにより、前記マスク本体、前記固定部および前記ばね部を一括して形成する
    ことを特徴とする請求項7記載の蒸着用マスクの製造方法。
  13. 前記複数の通過孔、前記固定用孔および前記切り込み部を、エッチングにより一括してパターン形成する
    ことを特徴とする請求項12記載の蒸着用マスクの製造方法。
  14. 複数の有機発光素子を有する表示装置の製造方法であって、
    前記有機発光素子の有機層もしくは電極層を、蒸着用マスクを用いた蒸着により形成する工程を含み、
    前記蒸着用マスクは、
    蒸着材料を通過させるための複数の通過孔が形成されたマスク本体と、
    前記マスク本体の周辺の各領域に設けられ、複数の固定用孔を有する固定部と、
    前記マスク本体と前記固定部との間に設けられ、前記マスク本体と前記固定部とを接続
    すると共に伸縮性を有するばね部と、
    前記固定部と前記ばね部とに対向する領域に設けられ、前記固定用孔に対応した突起部
    を有する保持部材とを備え、
    各突起部は対応する各固定用孔にはめ込まれ、
    前記マスク本体は、前記固定部および前記ばね部を介して、張力を付加されつつ前記保
    持部材に保持されている
    ことを特徴とする表示装置の製造方法。
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