JP2009064523A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各サブ光検出器でのメインビームの戻り光ビームの迷光の影響を高精度で除去して良好なトラッキングを実現する。
【解決手段】各光検出器42,43は分割線L2が光検出器41の分割線L2を含む仮想直線L4から所定距離Aだけ離間するように逆方向にシフトして配設されている。光検出器44は光検出器42におけるシフト方向と逆側の一方の受光領域42bに接して配設され、光検出器45は光検出器43におけるシフト方向と逆側の一方の受光領域43aに接して配設されると共に光検出器44と同形状に形成されている。トラッキング制御部7は、演算処理に際して、光検出器42の他方の受光領域42aからの電気信号を光検出器45での受光量を示す信号で補正し、かつ光検出器43の他方の受光領域43bからの信号を光検出器44での受光量を示す信号で補正する。
【選択図】図7
【解決手段】各光検出器42,43は分割線L2が光検出器41の分割線L2を含む仮想直線L4から所定距離Aだけ離間するように逆方向にシフトして配設されている。光検出器44は光検出器42におけるシフト方向と逆側の一方の受光領域42bに接して配設され、光検出器45は光検出器43におけるシフト方向と逆側の一方の受光領域43aに接して配設されると共に光検出器44と同形状に形成されている。トラッキング制御部7は、演算処理に際して、光検出器42の他方の受光領域42aからの電気信号を光検出器45での受光量を示す信号で補正し、かつ光検出器43の他方の受光領域43bからの信号を光検出器44での受光量を示す信号で補正する。
【選択図】図7
Description
本発明は、光源から出射される光ビームを分割して得られるメインビームおよび2つのサブビームの3つの光ビームでトラッキング制御を行う光ピックアップ装置に関するものである。
この種の一般的な光ピックアップ装置として、下記の特許文献1に従来の技術として開示された光ピックアップ装置が知られている。この光ピックアップ装置では、回転駆動される光情報媒体(光ディスク)に対して、メインビームおよび略1/2トラック分だけ前後にずれた2つのサブビーム(サイドビーム)が照射され、この光情報媒体において反射されたメインビームの戻り光ビームをメイン光検出器(フォトディテクタ)が受光して検出信号を出力し、各サブビームの戻り光ビームを対応するサブ光検出器(フォトディテクタ)がそれぞれ受光して検出信号を出力する。また、減算回路が、メイン光検出器から出力される4つの検出信号に基づいてメインプッシュプル信号を演算し、他の減算回路が、サブ光検出器からそれぞれ出力される2つの検出信号に基づいて2つのサブプッシュプル信号を演算し、さらに他の減算回路が、2つのサブプッシュプル信号の和信号に所定の定数を乗じて得られた信号をメインプッシュプル信号から減算することにより、トラッキングエラー信号を生成している。この光ピックアップ装置によれば、このようにして生成されたトラッキングエラー信号を用いて対物レンズを駆動することにより、対物レンズのシフトや光情報媒体の傾斜などに起因して発生するオフセットをキャンセルすることが可能となる。
特開平7−93764号公報(第2−3頁、第7図)
ところが、従来の光ピックアップ装置には、以下の問題点がある。すなわち、光情報媒体が複数の記録層を有する光情報媒体(多層光情報媒体)の場合には、記録再生の対象となっている記録層からの戻り光以外に、他の記録層からの戻り光(迷光)も光検出器に投射される。具体的には、他の記録層からのメインビームについて迷光が、各サブ光検出器に投射される。この場合、他の記録層からのメインビームの迷光が均一であるときには、上記したサブプッシュプル信号の演算の際に迷光成分がキャンセルされるため、トラッキングエラー信号には迷光に起因したオフセットは発生しない。しかしながら、他の記録層からのメインビームの迷光が不均一であるとき、具体的には、他の記録層に投射されるメインビームが当該他の記録層における記録部と未記録部との境界部分に投射され、この記録部と未記録部の各反射率の違いによって迷光内に光強度の不均一な領域が光情報媒体のラジアル方向に沿って発生しているときには、この光強度の不均一な迷光がサブ光検出器に投射されることに起因して、トラッキングエラー信号にオフセットが発生して、トラッキング制御が良好に行えない事態が発生することがあるという問題点が存在している。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、各サブ光検出器でのメインビームの迷光の影響を高精度で除去して、メインビームをトラックに対して一層良好にトラッキングさせ得る光ピックアップ装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係る光ピックアップ装置は、光ビームを出射する光源と、対物レンズと、前記対物レンズを光情報媒体と平行な平面内でシフトさせるトラッキング用のレンズ駆動部と、分割線によって少なくとも2つの受光領域に等分割されたメイン光検出器と、前記メイン光検出器の前記分割線と平行な分割線で2つの受光領域にそれぞれ等分割されると共に、当該メイン光検出器における前記分割線に沿って当該メイン光検出器を基準として逆方向に等距離離間して配設された第1サブ光検出器および第2サブ光検出器と、前記光源から出射された前記光ビームをメインビームおよび2つのサブビームに分割すると共に前記対物レンズを介して光情報媒体に投射し、かつ前記対物レンズで受光した前記光情報媒体からの前記メインビームの戻り光ビームを当該戻り光ビームのシフト方向が当該メイン光検出器の前記分割線と直交する方向となるように前記メイン光検出器に投射すると共に、前記対物レンズで受光した前記光情報媒体からの前記2つのサブビームの各戻り光ビームを当該各戻り光ビームのシフト方向が前記メイン光検出器の前記分割線と直交する前記方向となるように前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器にそれぞれ投射するトラッキング用光学系と、前記メイン光検出器、前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器から出力されるそれぞれの前記受光領域での受光量を示す各信号に対して差動プッシュプル法による演算処理を行ってトラッキングエラー信号を演算すると共に当該トラッキングエラー信号に基づいて前記レンズ駆動部を制御して前記対物レンズをシフトさせるトラッキング制御部とを備えた光ピックアップ装置であって、前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器は、それぞれの前記分割線が前記メイン光検出器の前記分割線を含む仮想直線から所定距離だけ離間するように当該仮想直線を基準として互いに逆方向に変位して配設され、前記第1サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの当該第1サブ光検出器の前記仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して配設された第1補正用光検出器と、前記第2サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの当該第2サブ光検出器の前記仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して配設されると共に、前記第1補正用光検出器と同一形状に形成された第2補正用光検出器とを備え、前記トラッキング制御部は、前記演算処理に際して、前記第1サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの他方の受光領域からの前記信号を前記第2補正用光検出器での受光量を示す信号で補正し、かつ前記第2サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの他方の受光領域からの前記信号を前記第1補正用光検出器での受光量を示す信号で補正する。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記各補正用光検出器は、前記仮想直線と直交する方向に沿った長さが前記所定距離の2倍に規定されている。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記所定距離は、前記各サブ光検出器の前記受光領域における前記仮想直線と直交する方向に沿った長さの二分の一に規定されている。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、互いに直交する2つの分割線で4つの受光領域に等分割されたフォーカス用光検出器と、前記対物レンズで受光した前記メインビームの前記戻り光ビームの一部を前記トラッキング用光学系から分割すると共に、当該分割された戻り光ビームに対して非点収差を付加して前記フォーカス用光検出器に投射するフォーカス用光学系とを備えている。
本発明に係る光ピックアップ装置では、それぞれの分割線がメイン光検出器の分割線を含む仮想直線から所定距離だけ離間するようにこの仮想直線を基準として互いに逆方向に変位して配設された第1および第2サブ光検出器に対して、第1サブ光検出器の2つの受光領域のうちの第1サブ光検出器の仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して第1補正用光検出器を配設し、第2サブ光検出器の2つの受光領域のうちの第2サブ光検出器の仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して第2補正用光検出器を配設し、トラッキング制御部が、差動プッシュプル法によるトラッキングエラー信号の演算処理に際して、第1サブ光検出器の他方の受光領域からの信号を第2補正用光検出器での受光量を示す信号で補正し、かつ第2サブ光検出器の他方の受光領域からの信号を第1補正用光検出器での受光量を示す信号で補正する演算を実行する。
したがって、この光ピックアップ装置によれば、メインビームの迷光についてのビームスポットの光強度分布が長軸(メイン光検出器の分割線を含む仮想直線と直交する方向の軸)を基準として線対称となっている状態において、第1サブ光検出器の他方の受光領域から出力される信号に含まれている迷光成分の一部を第2補正用光検出器から出力される信号による補正でキャンセルでき、かつ第2サブ光検出器の他方の受光領域から出力される信号に含まれている迷光成分の一部を第1補正用光検出器から出力される信号による補正でキャンセルできる。このため、第1サブおよび第2サブ光検出器に照射されたメインビームの迷光成分が低減されたトラッキングエラー信号を生成することができ、このトラッキングエラー信号に基づいて対物レンズを駆動することにより、対物レンズから光情報媒体上に投射されるメインビームのビームスポットを目標のトラック上に、より正確に投射することができる。
また、本発明に係る光ピックアップ装置によれば、各補正用光検出器の仮想直線と直交する方向に沿った長さを所定距離の2倍に規定したことにより、第1サブ光検出器の他方の受光領域から出力される信号に含まれている迷光成分の第2補正用光検出器から出力される信号によるキャンセル量、および第2サブ光検出器の他方の受光領域から出力される信号に含まれている迷光成分の第1補正用光検出器から出力される信号によるキャンセル量を最大にすることができる。このため、第1サブおよび第2サブ光検出器に照射されたメインビームの迷光成分が一層低減されたトラッキングエラー信号を生成することができ、このトラッキングエラー信号に基づいて対物レンズを駆動することにより、対物レンズから光情報媒体上に投射されるメインビームのビームスポットを目標のトラック上に、より一層正確に投射することができる。
さらに、本発明に係る光ピックアップ装置によれば、各サブ光検出器の受光領域における仮想直線と直交する方向に沿った長さの二分の一に所定距離を規定したことにより、各補正用光検出器の仮想直線と直交する方向に沿った長さを各サブ光検出器の他方の受光領域と同一にすることができ、これによってこの各他方の受光領域の受光面積と各補正用光検出器の受光面積とを同一にできるため、この各他方の受光領域から出力される信号に含まれる迷光成分を、各補正用光検出器から出力される信号で完全にキャンセルすることができ、これによってメインビームの迷光成分がさらに一層低減されたトラッキングエラー信号を生成することができる結果、対物レンズから光情報媒体上に投射されるメインビームのビームスポットを目標のトラック上に一層正確に投射することができる。
また、本発明に係る光ピックアップ装置によれば、互いに直交する2つの分割線で4つの受光領域に等分割されたフォーカス用の光検出器と、対物レンズで受光したメインビームの戻り光ビームの一部をトラッキング用光学系から分割すると共に、分割された戻り光ビームに対して非点収差を付加してフォーカス用光検出器に投射するフォーカス用光学系とを備えたことにより、各サブ光検出器に対する各補正用光検出器を利用したトラッキングエラー信号についての迷光成分のキャンセルを実行しつつ、光情報媒体の記録再生の対象となる記録層に対して、ビームスポットを良好にフォーカスさせることができる。
以下、本発明に係る光ピックアップ装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、光ピックアップ装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す光ピックアップ装置1は、例えば、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))−R、BD−RE、HD(High Definition)−R、HD−RW、HD−RAMなどの記録型DVDや、CD−RおよびCD−RWなどの記録型CDのように、記録および再生の双方が行われる光情報媒体に対する記録・再生動作、およびDVD−ROM、BD−ROMおよびHD−ROMやCD−ROMなどの再生のみが行われる光情報媒体に対する再生動作を少なくとも実行するドライブ装置に組み込み可能に構成されている。具体的には、この光ピックアップ装置1は、同図に示すように、レーザビームなどの光ビームを出射する光源2、第1光学系(本発明におけるトラッキング用光学系)3、第2光学系(本発明におけるフォーカス用光学系)4、対物レンズ5、光検出部6、トラッキング制御部7およびレンズ駆動部8を有するサーボ機構TMを備え、図2に示すように、光情報媒体11に形成されたトラック12に対して3つの光ビーム(メインビームおよび2つのサブビーム)を投射して、目的とする1つのトラック12(一例として同図中の真中のトラック12)上にメインビームのビームスポットSPaを精度良く位置させるトラッキング制御(3ビーム法によるトラッキング制御)が可能に構成されている。また、光ピックアップ装置1は、フォーカスサーボ機構も備えて、複数の記録層のうちの所望の記録層に対してメインビームのビームスポットSPaを正確に集光させるフォーカス制御が可能に構成されている。
第1光学系3は、図1に示すように、一例として、回折格子21、偏光ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、ミラー24、ハーフミラー25、1/4波長板26およびセンサレンズ(シリンドリカルレンズ)27を備え、光源2から出射された光ビームを回折格子21でメインビームおよび2つのサブビームの3ビームに分割して対物レンズ5に入射させると共に、対物レンズ5で受光した光情報媒体11からのメインビームおよび2つのサブビームの各戻り光ビームを光検出部6上に投射する。なお、ハーフミラー25は、対物レンズ5で受光した光情報媒体11からのメインビームの一部および2つのサブビームの一部をミラー24側に透過させると共に、メインビームの残りの一部および2つのサブビームの残りの一部を第2光学系4のミラー31側に反射させるためのものであり、偏光ビームスプリッタ22およびセンサレンズ27と共に第2光学系4の一部をも構成する。
また、第1光学系3から対物レンズ5に入射されたメインビームおよび2つのサブビームは、対物レンズ5によってそれぞれ光情報媒体11上の異なる位置に集光される。この際に、2つのサブビームのビームスポットSPb,SPcは、図2に示すように、メインビームのビームスポットSPaを挟んでトラック方向(トラック12の接線方向(タンジェンシャル方向)。同図中のY方向)に、ビームスポットSPaを中心として同じ距離だけ離間し、かつメインビームのビームスポットSPaを基準としてタンジェンシャル方向に直交する方向(光情報媒体11のラジアル方向。同図中のX方向)に沿って互いに逆方向にトラックピッチLtpの1/2の距離だけずれた位置にそれぞれ集光される。
また、光ピックアップ装置1では、第2光学系4から光検出部6に投射されるメインビームの戻り光ビームを利用してフォーカスサーボが可能なように、センサレンズ27によってメインビームのこの戻り光ビームに非点収差を付加する構成となっている。この場合、センサレンズ27には、図3に示すように、第1光学系3から導かれたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームの各ビームスポットSPa1,SPb1,SPc1が、母線L1に対してシフト方向(対物レンズ5のシフトによって移動する方向)が直交し、かつメインビームのビームスポットSPa1については本例では一例として母線L1にかかるように(母線L1上に位置するように)投射される。
さらに、センサレンズ27上には、第2光学系4から導かれたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームの各ビームスポットSPd1,SPe1,SPf1が、母線L1に対してシフト方向(対物レンズ5のシフトによって移動する方向)が所定角度(本例では一例として45°)傾き、かつメインビームのビームスポットSPd1については本例では一例として母線L1にかかるように(母線L1上に位置するように)投射される。この構成により、対物レンズ5と光情報媒体11との距離が適正であって、対物レンズ5からの光ビームが光情報媒体11上に正確に集光(フォーカス)されているときには、光検出部6の後述する光検出器46(互いに直交する2つの分割線で4つの受光領域に分割された光検出器。図4参照)上におけるメインビームのビームスポットがほぼ円形となり、対物レンズ5と光情報媒体11との距離が近すぎるときには光検出器46上におけるメインビームのビームスポットが後述する細長い円になり、逆に遠すぎたときにはこの細長い円に対して90°傾いた細長い円になる。
第2光学系4は、対物レンズ5で受光したメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのうちの少なくともメインビームの戻り光ビームを、上記した状態でセンサレンズ27上および光検出部6上に投射する機能を備えている。本例ではこの機能を実現するため、第2光学系4は、一例として、図1に示すように、ミラー31、前段センサレンズ32、後段センサレンズ33、1/2波長板34およびコリメータレンズ35、並びに第1光学系3を構成するハーフミラー25、偏光ビームスプリッタ22およびセンサレンズ27を備えて構成されている。
この第2光学系4では、ハーフミラー25が、対物レンズ5で受光したメインビームおよび各サブビームの各戻り光ビームの一部をミラー31に向けて直角に反射する。ミラー31は、この反射されたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームを、前段センサレンズ32に向けて直角に反射する。前段センサレンズ32は、ミラー31で反射されたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームについての前段センサレンズ32上での各ビームスポットのシフト方向が母線に対して22.5°傾くように配置されると共に、これらの各ビームの戻り光ビームを後段センサレンズ33に出射する。後段センサレンズ33も、前段センサレンズ32から出射されたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームについての後段センサレンズ33上での各ビームスポットのシフト方向が母線に対して22.5°傾くように配置されると共に、これらの各ビームの戻り光ビームを1/2波長板34に出射する。この構成により、後段センサレンズ33から出射されるメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのシフト方向は、ミラー31で反射された直後のメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのシフト方向に対して45°回転した方向となる。また、本例では、図1に示すように、前段センサレンズ32から出射されたメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームの焦点位置が、一例として前段センサレンズ32および後段センサレンズ33の中間位置に規定されているため、後段センサレンズ33から出力されるメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームは平行光に変換される。なお、後段センサレンズ33から出射されるメインビーム等の戻り光ビームのシフト方向をミラー31で反射された直後のメインビーム等の戻り光ビームのシフト方向に対して45°以外の方向とするときには、前段および後段センサレンズ32,33における母線に対するビームスポットのシフト方向がその半分の角度だけ傾くように前段および後段センサレンズ32,33を配置する。
1/2波長板34は、後段センサレンズ33から出射される各ビームの戻り光ビームについての偏波方向を90°回転させる。これにより、コリメータレンズ35から出射された各ビームの戻り光ビームは、光源2から出射された光ビームの偏波方向と同じ偏波方向に戻される結果、偏光ビームスプリッタ22を通過して、上記した状態(母線L1に対してシフト方向が所定角度(一例として45°)傾いた状態)でセンサレンズ27上に投射され、さらにセンサレンズ27を介して光検出部6上に集光される。
光検出部6は、図4に示すように、5つの光検出器41,42,43,44,45,46を備え、このうちの光検出器41〜45は第1光学系3用の光検出器として、また他の光検出器46は第2光学系4用の光検出器として構成されている。具体的には、光検出器41は、本発明におけるメイン光検出器であって、分割線L2(本発明におけるメイン光検出器の分割線)とこの分割線L2と直交する分割線L3とで等分割された4つの受光領域41a,41b,41c,41dがこの2つの分割線L2,L3の交点Gの周囲に一例として時計回り方向でこの順に配設されて構成されている。また、光検出器41には第1光学系3から、メインビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPa2が、そのシフト方向が分割線L3の方向(同図中のX方向)と平行となるように投射される。また、光検出器41は、図5に示すように、各受光領域41a,41b,41c,41dで受光するメインビームについての戻り光ビームの受光量を示す電気信号Sa,Sb,Sc,Sdを出力する。
一方、光検出器42,43は、本発明における第1サブ光検出器および第2サブ光検出器であって、光検出器41の分割線L2と平行な分割線L2(本発明における各サブ光検出器の分割線)で、2つの受光領域42a,42b、および2つの受光領域43a,43bにそれぞれ等分割されている。具体的には、各受光領域42a,42b,43a,43bは、互いの受光面積が同一で、かつ互いの平面視形状が同一(本例では一例として長方形)に規定されている。また、各光検出器42,43は、光検出器41を挟んで光検出器41の分割線L2に沿って光検出器41を基準として逆方向に同じ距離だけ離間して配設されている。さらに、各光検出器42,43は、それぞれの分割線L2が光検出器41の分割線L2を含む仮想直線L4から所定距離Aだけ離間するように、この仮想直線L4を基準としてX方向に沿って互いに逆方向に変位して配設されている。この所定距離Aは、光情報媒体11上でのビームスポットSPaに対するビームスポットSPb,SPcのずれ量(本例では一例としてトラックピッチLtpの1/2の距離)に、第1光学系3の復路倍率を乗算した値とする。これにより、図4に示すように、メインビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPa2が光検出器41の中心に投射されている状態において、各サブビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPb2,SPc2が対応する光検出器42,43の中心に投射される。
また、図5に示すように、光検出器42は各受光領域42a,42bで受光するサブビームについての戻り光ビームの受光量を示す電気信号Se,Sfを出力し、光検出器43は各受光領域43a,43bで受光する他のサブビームについての戻り光ビームの受光量を示す電気信号Sg,Shを出力する。この場合、図6に示すように、このメインビームの迷光についてのビームスポットSPamも各光検出器42,43に投射される。このため、光検出器42,43から出力される各電気信号Se〜Shにはこの迷光成分も含まれることになる。
一方、光検出器44,45(図4において斜線を付した光検出器)は、本発明における第1補正用光検出器および第2補正用光検出器であって、光検出器44は、光検出器42の2つの受光領域42a,42bのうちの仮想直線L4からの変位方向(同図中の左方向)と逆側に位置する一方の受光領域42b(本発明における第1補正用光検出器の一方の受光領域)に近接(接して)配設されている。また、光検出器45は、光検出器43の2つの受光領域43a,43bのうちの仮想直線L4からの変位方向(同図中の右方向)と逆側に位置する一方の受光領域43a(本発明における第2補正用光検出器の一方の受光領域)に近接(接して)配設されている。また、後述するように、光検出器44は光検出器41の分割線L3を含む仮想直線L5を基準として線対称の位置にある受光領域43bにおいて受光される迷光成分をキャンセルし、光検出器45は仮想直線L5を基準として線対称の位置にある受光領域42aにおいて受光される迷光成分をキャンセルする。このため、各光検出器44,45の形状は、光検出器42および光検出器44を合わせた全体の受光領域の形状と、光検出器43および光検出器45を合わせた全体の受光領域の形状とが仮想直線L5を基準としても線対称となるように形成されている。具体的には、各受光領域43b,42aの形状が本例では長方形であるため、光検出器44は、仮想直線L4と直交する方向(光検出器42の分割線L2と直交する方向でもある)に沿った長さBが上記した所定距離Aの2倍の長さに規定されると共に、その仮想直線L4に沿った長さが各受光領域42a,42b,43a,43bの仮想直線L4に沿った長さと同一に規定された長方形に形成されている。また、光検出器45も、その仮想直線L4と直交する方向に沿った長さBが上記した所定距離Aの2倍の長さに規定されると共に、その仮想直線L4に沿った長さが各受光領域42a,42b,43a,43bの仮想直線L4に沿った長さと同一に規定された長方形に形成されている。したがって、各光検出器44,45の形状は、長方形に限定されず、対応する各受光領域43b,42aの形状に応じた形状とする。
また、図5に示すように、光検出器44,45は、それぞれ自らの受光量を示す電気信号Si,Sjを出力する。この場合、図6に示すように、光検出器44,45には、サブビームのビームスポットSPb2,SPc2は投射されずに、メインビームの迷光についてのビームスポットSPamのみが投射される。このため、光検出器44,45から出力される各電気信号Si,Sjはこの迷光成分の受光量を示す信号となる。なお、上記したように、光検出器44は光検出器42に接して配設され、光検出器45は光検出器43に接して配設されている。このため、1つの光検出器を光検出器42および光検出器44に代えて配設し、この1つの光検出器の受光領域を光検出器42の各受光領域42a,42bおよび光検出器44に対応させて3つに分割し、かつ他の1つの光検出器を光検出器43および光検出器45に代えて配設し、この他の1つの光検出器の受光領域を光検出器43の各受光領域43a,43bおよび光検出器45に対応させて3つに分割する構成を採用することもできる。
なお、図2に示すメインビームのビームスポットSPaに対するサブビームの各ビームスポットSPb,SPcのラジアル方向に沿った位置関係に対応して、仮想直線L4と直交する方向に沿った光検出器41を基準とする(仮想直線L4に対する)各光検出器42,43の変位方向を、図4中において光検出器42については左方向、光検出器43については右方向にそれぞれ規定しているが、メインビームのビームスポットSPaに対するサブビームの各ビームスポットSPb,SPcのラジアル方向に沿った位置関係が図2の配置と逆の場合、すなわち同図中において、ビームスポットSPaに対してビームスポットSPbが右側に配置され、ビームスポットSPcが左側に配置される場合には、仮想直線L4と直交する方向に沿った光検出器41を基準とする(仮想直線L4に対する)各光検出器42,43の変位方向は、図4に示す状態とは逆の方向になる。つまり、光検出器42の変位方向は図4中における右方向となり、光検出器43の変位方向は左方向となる。この場合には、図示はしないが、光検出器44は、光検出器42の2つの受光領域42a,42bのうちの仮想直線L4からの変位方向(同図中の右方向)と逆側に位置する一方の受光領域42aに近接(接して)配設され、光検出器45は、光検出器43の2つの受光領域43a,43bのうちの仮想直線L4からの変位方向(同図中の左方向)と逆側に位置する一方の受光領域43bに近接(接して)配設される。
第2光学系4用の光検出器46は、図4に示すように、光検出器41と同様にして、互いに直交する2つの分割線L2,L3によって等分割された4つの受光領域46a,46b,46c,46dで構成されて、メインビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPd2が第2光学系4から投射される。また、光検出器46は、各受光領域46a,46b,46c,46dで受光するメインビームについての戻り光ビームの受光量を示す電気信号を出力する。また、光検出器46は、その分割線L2が光検出器41の分割線L2に対して45°傾くように配設されている。この構成により、第2光学系4から光検出器46に投射されるメインビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPd2は、そのシフト方向が図4において矢印で示すように分割線L3と平行な方向となり、かつ上記したように細長い円となったときには、同図中の左右方向または上下方向に細長い円となる結果、各分割線L2,L3に対して45°傾いた状態となる。したがって、光ピックアップ装置1では、非点収差を利用した公知のフォーカスサーボの構成、すなわち、光検出器46の各受光領域46a,46cから出力される各電気信号の和信号と、各受光領域46b,46dから出力される各電気信号の和信号との差を示す信号をフォーカスエラー信号として使用して、対物レンズ5を光情報媒体11に対して接離動させるフォーカスサーボの構成が採用されて、光情報媒体11に投射されるビームスポットSPaに対するフォーカスサーボ制御が可能となっている。また、この結果、他のビームスポットSPb,SPcも光情報媒体11上に良好にフォーカスされる。
トラッキング制御部7は、一例として、図5に示すように、3つの加算器7a,7b,7c、1つの増幅器7dおよび6つの減算器7e,7f,7g,7h,7i,7jを備え、光検出部6から出力される電気信号Sa〜Sjに基づいてトラッキングエラー信号S1を生成する演算処理を実行すると共に、生成したトラッキングエラー信号S1を出力する。具体的には、加算器7aが光検出器41から出力される2つの電気信号Sa,Sdの和信号を出力し、加算器7bが光検出器41から出力される2つの電気信号Sb,Scの和信号を出力し、減算器7iがこれらの和信号の差分をメインプッシュプル信号Smp(=(Sa+Sd)−(Sb+Sc))として出力する。
減算器7eは、光検出器42の受光領域42a(本発明における第1サブ光検出器の他方の受光領域)から出力される電気信号Seに対して光検出器45から出力される電気信号Sjを減算する補正を行って、両電気信号Se,Sjの差信号(Se−Sj)を出力する。減算器7gは、減算器7eから出力される差信号(Se−Sj)と光検出器42から出力されるもう一つの電気信号Sfとの差信号((Se−Sj)−Sf)を第1サブプッシュプル信号Ssp1として生成して出力する。減算器7fは、光検出器43の受光領域43b(本発明における第2サブ光検出器の他方の受光領域)から出力される電気信号Shに対して光検出器44から出力される電気信号Siを減算する補正を行って、両電気信号の差信号(Sh−Si)を出力する。減算器7hは、減算器7fから出力される差信号(Sh−Si)と光検出器43から出力されるもう一つの電気信号Sgとの差信号(Sg−(Sh−Si))を第2サブプッシュプル信号Ssp2として生成して出力する。加算器7cは、第1サブプッシュプル信号Ssp1および第2サブプッシュプル信号Ssp2の和信号を出力し、増幅器7dはこの和信号を所定の増幅率k1で増幅して出力する。減算器7jは、上記のメインプッシュプル信号Smpと増幅器7dから出力される信号との差信号をトラッキングエラー信号S1として出力する。この場合、トラッキングエラー信号S1は、下記式(1)で表される。
S1=(Sa+Sd)−(Sb+Sc)
−k1×((Se−Sj)−Sf+Sg−(Sh−Si)) ・・・・・(1)
S1=(Sa+Sd)−(Sb+Sc)
−k1×((Se−Sj)−Sf+Sg−(Sh−Si)) ・・・・・(1)
ここで、増幅器7dの増幅率k1は、トラッキング制御部7による対物レンズ5に対するトラッキングサーボ制御が良好に行われて、図2に示すようにメインビームのビームスポットSPaが目的とするトラック12(同図中の真中のトラック12)上に正確に投射されているとき(オントラックしているとき)のトラッキングエラー信号S1のレベルがゼロになるように予め設定されている。
次に、光ピックアップ装置1のトラッキング制御動作について説明する。
作動状態において、光ピックアップ装置1では、光源2が光ビームを出射し、回折格子21がこの光ビームをメインビームおよび2つのサブビームに分割する。第1光学系3は、この3つの光ビームを光情報媒体11上に対物レンズ5を介して投射する。また、第1光学系3は、対物レンズ5を介して入射された光情報媒体11からのメインビームおよび2つのサブビームについての戻り光ビームのうちのハーフミラー25を透過したこれらの3つのビームの戻り光ビームを、図4に示すように、光検出部6における光検出器41,42,43上にそれぞれ投射する。一方、第2光学系4は、対物レンズ5を介して第1光学系3に入射された光情報媒体11からのメインビームおよび2つのサブビームについての戻り光ビームのうちのハーフミラー25で反射されたこれらの3つのビームについての戻り光ビームを入力し、これら3つのビームの戻り光ビームを光検出部6上に投射する。この場合、図4に示すように、第2光学系4から投射される3つのビームの戻り光ビームのビームスポットSPd2,SPe2,SPf2のうちのビームスポットSPd2のみが光検出器46上に投射される。
この場合、対物レンズ5がレンズシフトしていないときには、第1光学系3に入射された光情報媒体11からのメインビームおよび2つのサブビームについての戻り光ビームのうちのハーフミラー25を透過したこれらの3つのビームについての戻り光ビームは、センサレンズ27上に図3に示すように、メインビームについての戻り光ビームのビームスポットSPa1の中心が母線L1上に位置するようにそれぞれのビームスポットSPa1,SPb1,SPc1が投射され、これにより、光検出部6上には図4,6に示すように、メインビームについての戻り光ビームのビームスポットSPa2の中心が光検出器41における各分割線L2,L3の交点G上に位置し、かつ各サブビームについての戻り光ビームのビームスポットSPb2,SPc2の中心が各光検出器42,43の分割線L2上に位置するように、3つのビームの戻り光ビームが投射される。
一方、対物レンズ5がレンズシフトしているときには、第1光学系3によって導かれてセンサレンズ27上に投射される3つのビームについての戻り光ビームの各ビームスポットSPa1,SPb1,SPc1も母線L1に対して直交する方向にシフトし、この結果、第1光学系3から光検出部6の各光検出器41,42,43上に投射されるこれら3つのビームについての戻り光ビームの各ビームスポットSPa2,SPb2,SPc2も仮想直線L4と直交する方向(X軸方向。仮想直線L5と平行な方向でもある)に沿って平行移動して、図6に示す状態から図7に示す状態に移行する。また、メインビームの迷光についてのビームスポットSPamも、仮想直線L4と直交する方向(X軸)に平行移動して、図6に示す状態から図7に示す状態に移行する。なお、図6,7において示す迷光のビームスポットSPam(X軸方向に沿って細長い円)は、光情報媒体11を構成する複数の記録層のうちの記録・再生の対象とする記録層よりも遠い記録層からの迷光を一例として示したものであり、記録・再生の対象とする記録層よりも近い記録層からの迷光については図示はしないが、その形状はY軸方向に沿って細長い円となり、かつその移動方向(シフト方向)はX軸およびY軸にそれぞれに対して所定角度だけ傾く方向となる。
光ピックアップ装置1では、上記したように光検出部6上での各ビームスポットSPa2,SPb2,SPc2,SPamのシフト方向が仮想直線L4と直交する方向(X軸)に対して平行であり、かつメインビームのビームスポットSPa2はその中心が仮想直線L4と直交する仮想直線L5上に位置した状態に維持され、かつビームスポットSPamはその長軸が仮想直線L5上に位置した状態に維持される。また、光検出器42および光検出器44を合わせた全体の受光領域と、光検出器43および光検出器45を合わせた全体の受光領域とが、仮想直線L5を基準として線対称となっている。このため、対物レンズ5がレンズシフトしていないとき、および対物レンズ5がレンズシフトしているときのいずれの状態でも、各光検出器42,44に迷光のビームスポットSPamがかかる範囲と、各光検出器43,45に迷光のビームスポットSPamがかかる範囲とは、仮想直線L5を基準として線対称となる。
したがって、迷光のビームスポットSPamが仮想直線L5(すなわち長軸)を中心として線対称となる光強度分布のときには、トラッキング制御部7における減算器7eでの演算(Se−Sj)により、光検出器42の受光領域42aから出力される電気信号Seに含まれる迷光成分のうち、光検出器45で受光している迷光の受光量(領域D1(図6,7参照)での受光量)に相当する領域C1(図6,7参照)での迷光の受光量に対応する迷光成分がキャンセルされる。同様にして、減算器7fでの演算(Sh−Si)により、光検出器43の受光領域43bから出力される電気信号Shに含まれる迷光成分のうち、光検出器44で受光している迷光の受光量(領域C2(図6,7参照)での受光量)に相当する領域D2(図6,7参照)での迷光の受光量に対応する迷光成分がキャンセルされる。なお、加算器7cでの第1サブプッシュプル信号Ssp1と第2サブプッシュプル信号Ssp2との加算演算において、光検出器42の受光領域42bから出力される電気信号Sfと光検出器43の受光領域43aから出力される電気信号Sgとの差が演算されるため、受光領域42bと受光領域43aとがラジアル方向に沿ってオーバーラップしている領域C3,D3での迷光の受光量に対応する迷光成分同士もキャンセルされる。
具体例を挙げて説明すると、例えば、光情報媒体11のトラックピッチが0.32μmであり、第1光学系3の復路倍率が20であるときには、光検出部6上での所定距離Aは3.2(=0.32/2×20)μmとなり、各光検出器44,45のラジアル方向に沿った長さBはそれぞれ6.4μmとなる。例えば、光検出器42,43は、そのラジアル方向の長さおよびタンジェンシャル方向の長さが共に80μm程度の平面視正方形に形成されているため、光ピックアップ装置1では、迷光のビームスポットSPamの各光検出器44,45へのかかり具合にもよるが、これらの光検出器44,45の存在により、各受光領域43b,42aで受光する迷光成分のうち、最大で約16%(=(6.4+6.4)/80×100)もの迷光成分が予めキャンセルされる。また、受光領域42aで受光している迷光成分のうちの領域C1以外の領域で受光する迷光成分と、受光領域42bで受光している迷光成分のうちの領域C3以外の領域で受光する迷光成分とについては、キャンセルはされないものの減算器7gでの減算処理によって低減される。同様にして、受光領域43aで受光している迷光成分のうちの領域D3以外の領域で受光する迷光成分と、受光領域43bで受光している迷光成分のうちの領域D2以外の領域で受光する迷光成分とについては、キャンセルはされないものの減算器7hでの減算処理によって低減される。したがって、トラッキング制御部7は、サブビーム用の光検出器42,43に照射されたメインビームの迷光成分が低減されたトラッキングエラー信号S1を生成してレンズ駆動部8に出力する。
レンズ駆動部8は、トラッキングエラー信号S1に基づいて、ラジアル方向に沿って対物レンズ5を駆動する(シフトさせる)。具体的には、レンズ駆動部8は、トラッキングエラー信号S1の極性に応じて対物レンズ5の駆動方向を決定し、かつトラッキングエラー信号S1のレベルに応じて対物レンズ5の駆動量を決定して、対物レンズ5を駆動させる。これにより、対物レンズ5から光情報媒体11上に投射されるメインビームのビームスポットSPaが、目的とするトラック12上に正しく投射されるように、ビームスポットSPaの位置が制御(トラッキング制御)される。また、レンズ駆動部8は、不図示のフォーカスエラー信号に基づいて、光情報媒体11に対して接離する方向に対物レンズ5を駆動する機能も備えている。
このように、この光ピックアップ装置1では、それぞれの分割線L2が光検出器41の分割線L2を含む仮想直線L4から所定距離Aだけ離間するように仮想直線L4を基準として互いに逆方向に変位して配設された光検出器42,43に対して、光検出器42の2つの受光領域42a,42bのうちの光検出器42の仮想直線L4からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域42bに近接して光検出器44を配設し、光検出器43の2つの受光領域43a,43bのうちの光検出器43の仮想直線L4からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域43aに近接して光検出器45を配設し、トラッキング制御部7が、差動プッシュプル法によるトラッキングエラー信号S1の演算処理に際して、光検出器42の受光領域42aからの電気信号Seを光検出器45での受光量を示す電気信号Sjで補正し、かつ光検出器43の受光領域43bからの電気信号Shを光検出器44での受光量を示す電気信号Siで補正する演算を実行する。
したがって、この光ピックアップ装置1によれば、メインビームの迷光についてのビームスポットSPamの光強度分布が長軸(光検出器41の分割線L3を含む仮想直線L5)を基準として線対称となっており、かつシフト方向が仮想直線L5と平行である状態において、受光領域42aから出力される電気信号Seに含まれている迷光成分の一部を光検出器45から出力される電気信号Sjによる補正でキャンセルでき、かつ受光領域43bから出力される電気信号Shに含まれている迷光成分の一部を光検出器44から出力される電気信号Siによる補正でキャンセルできる。このため、サブビーム用の光検出器42,43に照射されたメインビームの迷光成分が低減されたトラッキングエラー信号S1を生成することができ、このトラッキングエラー信号S1に基づいて対物レンズ5を駆動することにより、対物レンズ5から光情報媒体11上に投射されるメインビームのビームスポットSPaを目標のトラック12上に、より正確に投射することができる。
また、この光ピックアップ装置1によれば、光検出器44,45の仮想直線L4と直交する方向に沿った長さを所定距離Aの2倍の長さBに規定したことにより、受光領域42aから出力される電気信号Seに含まれている迷光成分の光検出器45から出力される電気信号Sjによるキャンセル量、および受光領域43bから出力される電気信号Shに含まれている迷光成分の光検出器44から出力される電気信号Siによるキャンセル量を最大にすることができる。このため、サブビーム用の光検出器42,43に照射されたメインビームの迷光成分が一層低減されたトラッキングエラー信号S1を生成することができ、このトラッキングエラー信号S1に基づいて対物レンズ5を駆動することにより、対物レンズ5から光情報媒体11上に投射されるメインビームのビームスポットSPaを目標のトラック12上に、より一層正確に投射することができる。
また、この光ピックアップ装置1では、互いに直交する2つの分割線L2,L3で4つの受光領域46a〜46dに等分割されたフォーカス用の光検出器46と、対物レンズ5で受光したメインビームの戻り光ビームの一部を第1光学系3から分割すると共に、分割された戻り光ビームに対して非点収差を付加して光検出器46に投射するフォーカス用の第2光学系4とを備えている。したがって、各光検出器42,43に対する光検出器44,45を利用したトラッキングエラー信号S1についての迷光成分のキャンセルを実行しつつ、光情報媒体11の記録再生の対象となる記録層に対して、ビームスポットSPa,SPb,SPcを良好にフォーカスさせることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。光ピックアップ装置1の構成において、各光検出器44,45の仮想直線L4と直交する方向に沿った長さBを、光検出器42,43の各受光領域42a,43bの仮想直線L4と直交する方向に沿った長さに近付けることにより、トラッキングエラー信号S1に含まれる光検出器42,43に照射されたメインビームの迷光成分をさらに低減することができる。このためには、光検出器41に対する各光検出器42,43の仮想直線L4と直交する方向に沿った離間距離である所定距離Aを、光検出器42,43の各受光領域42a,43bの仮想直線L4と直交する方向に沿った長さの二分の一に一層近付ける構成とする必要があるが、このような構成は、第1光学系3の復路倍率をさらに高める構成や、また図2において破線で示すように各ビームスポットSPb,SPcの位置を変えて光情報媒体11に投射されるビームスポットSPaに対する各ビームスポットSPb,SPcの間隔を拡げる構成によって実現することができる。なお、図2では、一例として各ビームスポットSPb,SPcの位置を1トラックずつずらした構成を示しているが、2トラック以上ずらしてもよいのは勿論である。
また、この後者の構成を採用して、所定距離Aを光検出器42,43の受光領域42a,43bの仮想直線L4と直交する方向に沿った長さの二分の一に規定することにより、各光検出器44,45の仮想直線L4と直交する方向に沿った長さBを受光領域42a,43bと同一にすることができる。この構成によれば、受光領域42a,43bの受光面積と光検出器44,45の受光面積とを同一にできるため、受光領域42a,43bから出力される電気信号Se,Shに含まれる迷光成分を、光検出器45,44から出力される電気信号Sj,Siで完全にキャンセルすることができ、これによってメインビームの迷光成分がさらに一層低減されたトラッキングエラー信号S1を生成することができる結果、対物レンズ5から光情報媒体11上に投射されるメインビームのビームスポットSPaを目標のトラック12上に一層正確に投射することができる。なお、図2において破線で示すように、各ビームスポットSPb,SPcの位置を変えて光情報媒体11に投射されるビームスポットSPaに対する各ビームスポットSPb,SPcの間隔を拡げる構成を採用した場合には、光情報媒体11の内周側および外周側において、2つのサブビームのうちの一方がトラック12の非形成領域に投射されるため、この一方のサブビームの戻り光ビームが対物レンズ5に入射されない状態となるが、この場合には、残りのサブビーム側のゲインを例えば2倍にすることにより、トラッキングエラー信号S1を正常に生成させることができる。
また、対物レンズ5がレンズシフトしたときの第1光学系3からセンサレンズ27上に投射されるメインビーム等の戻り光ビームについての各ビームスポットSPa1,SPb1,SPc1のシフト方向が図3に示すように母線L1に対して直交する方向となるように構成することで、光検出部6の各光検出器41,42,43上において、記録・再生の対象とする記録層よりも遠い記録層からのメインビームについての迷光をメインビーム等の戻り光ビームの各ビームスポットSPa2,SPb2,SPc2と共に仮想直線L4と直交する方向(X軸方向。仮想直線L5と平行な方向)に沿って平行移動させるようにして、この遠い記録層からのメインビームについての迷光成分をキャンセルさせる例について上記したが、第1光学系3からセンサレンズ27上に投射される各ビームスポットSPa1,SPb1,SPc1のシフト方向がセンサレンズ27の母線L1と平行となる構成を採用することもできる。この構成では、光検出部6の各光検出器41,42,43上において、記録・再生の対象とする記録層よりも近い記録層からのメインビームについての迷光が、メインビーム等の戻り光ビームの各ビームスポットSPa2,SPb2,SPc2と共に仮想直線L4と直交する方向(X軸方向。仮想直線L5と平行な方向)に沿って平行移動する。したがって、この構成によれば、記録・再生の対象とする記録層よりも近い記録層からのメインビームについての迷光成分をキャンセルさせることができる。なお、記録・再生の対象とする記録層よりも遠い記録層からのメインビームについての迷光を上記のようにしてキャンセルさせる構成では、近い記録層からのメインビームについての迷光は、前述したようにX軸およびY軸にそれぞれに対して所定角度だけ傾く方向(仮想直線L5と非平行な方向)に沿って光検出部6上を移動する。このため、この迷光については、遠い記録層からの迷光のように完全にはキャンセルされない。しかしながら、この迷光についても、光検出器44,45を使用することで、その一部をキャンセルすることができる。また、記録・再生の対象とする記録層よりも近い記録層からのメインビームについての迷光を上記のようにしてキャンセルさせる構成においても、同様にして、光検出器44,45を使用することで、その一部をキャンセルすることができる。
また、図8に示す光ピックアップ装置1Aのように、第1光学系3Aおよび第2光学系4Aから出射される各戻り光ビームを1つのコリメータレンズ23を用いて光検出部6に集光させる構成を採用することもできる。以下、この光ピックアップ装置1Aの概要について同図を参照して説明する。なお、光ピックアップ装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。第1光学系3Aは、本発明におけるトラッキング用光学系の一例であって、同図に示すように、一例として、回折格子21、偏光ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、ハーフミラー25、1/4波長板26およびセンサレンズ(シリンドリカルレンズ)27を備え、同図において模式的に示すように、光源2から出射された1本の光ビームを回折格子21でメインビームおよび2つのサブビームの3ビームに分割して対物レンズ5に入射させると共に、対物レンズ5で受光した光情報媒体11からのメインビームおよび2つのサブビームの各戻り光ビームを光検出部6上に投射する。なお、ハーフミラー25は、対物レンズ5で受光した光情報媒体11からのメインビームの一部および2つのサブビームの一部をコリメータレンズ23側に反射させると共に、メインビームの残りの一部および2つのサブビームの残りの一部をミラー31側に透過させる。
第2光学系4Aは、本発明におけるフォーカス用光学系の一例であって、対物レンズ5で受光したメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのうちの少なくともメインビームの戻り光ビームを第2光学系4と同様にしてセンサレンズ27上および光検出部6上に投射する機能を備えている。本例では第2光学系4Aは、図8に示すように、ミラー31、前段センサレンズ32および後段センサレンズ33、並びに第1光学系3Aを構成する偏光ビームスプリッタ22、コリメータレンズ23、ハーフミラー25およびセンサレンズ27を備えて構成されている。
この第2光学系4Aでは、図8において模式的に示すように、ハーフミラー25が、対物レンズ5で受光したメインビームおよび各サブビームの各戻り光ビームの一部をミラー31に向けて透過させ、ミラー31は、この透過したメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームを前段センサレンズ32に向けて反射する。前段センサレンズ32および後段センサレンズ33は、第2光学系4と同様にして配設されて、後段センサレンズ33から出射されるメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのシフト方向を、ミラー31で反射された直後のメインビームおよび各サブビームの戻り光ビームのシフト方向に対して45°回転させてコリメータレンズ23に出射する。コリメータレンズ23から出射されるメインビーム等の各戻り光ビームは、偏光ビームスプリッタ22で反射されて、センサレンズ27を介して光検出部6上に集光される。本例では、メインビームの戻り光ビームについてのビームスポットSPd2が光検出部6の光検出器46に投射される。
この光ピックアップ装置1Aにおいても、第1光学系3Aから各光検出器41,42,43に対して、第1光学系3を有する光ピックアップ装置1と同様にしてメインビームおよび2つのサブビームの戻り光ビーム、並びにメインビームの迷光を投射でき、これにより、受光領域42aから出力される電気信号Seに含まれている迷光成分の一部を光検出器45から出力される電気信号Sjによる補正でキャンセルできると共に、受光領域43bから出力される電気信号Shに含まれている迷光成分の一部を光検出器44から出力される電気信号Siによる補正でキャンセルでき、サブビーム用の光検出器42,43に照射されたメインビームの迷光成分が低減されたトラッキングエラー信号S1を生成することができる。また、上記のように第2光学系4Aからセンサレンズ27を介して光検出器46にメインビームの戻り光ビームを投射させる構成のため、光ピックアップ装置1と同様にして、非点収差を利用した公知のフォーカスサーボの構成を備えることで、光情報媒体11に投射されるビームスポットSPa,SPb,SPcを良好に集光させることができる。さらに、この光ピックアップ装置1Aによれば、光ピックアップ装置1の第1光学系3および第2光学系4を構成する光学部品の点数に比べて、第1光学系3Aおよび第2光学系4Aを構成する光学部品を多数削減できるため、両光学系の小形化および製品コストの低減を図ることができる。
また、フォーカスサーボ用の第2光学系4,4Aを設け、この第2光学系4,4Aから出射されるメインビームおよび各サブビームの各戻り光ビームと、トラッキングサーボ用の第1光学系3から出射されるメインビームおよび各サブビームの各戻り光ビームとをセンサレンズ27を介して光検出部6に投射する構成について上記したが、トラッキングサーボ用の第1光学系3から出射されるメインビーム等の各戻り光ビームについてはセンサレンズ27を通過させる必要がない。このため、センサレンズ27の位置を変えることにより、第2光学系4,4Aから出射されるメインビーム等の各戻り光ビームについてはセンサレンズ27を介して光検出部6に投射させつつ、トラッキングサーボ用の第1光学系3から出射されるメインビーム等の各戻り光ビームについてはセンサレンズ27を通さずに光検出部6に直接投射させる構成とすることもできる。この場合、第2光学系4,4Aは、上記した構成から前段センサレンズ32および後段センサレンズ33を省いた構成とする。この構成では、第1光学系3から光検出部6の各光検出器41,42,43に投射されるメインビーム等の各戻り光ビームおよびそれらの迷光(記録・再生の対象とする記録層よりも遠い記録層からの迷光および近い記録層からの迷光)の形状が常に円形となり、かつ各々の中心が光検出器41の分割線L3を含む仮想直線L5上を移動する(それらのシフト方向がX軸と平行な方向となる)。したがって、この構成によれば、各受光領域43b,42aの領域D2,C1で受光する2種類の迷光成分(記録・再生の対象とする記録層よりも遠い記録層からの迷光成分および近い記録層からの迷光成分)、すなわちすべての迷光成分について、同じく各光検出器44,45で受光するその2種類の迷光成分(すべての迷光成分)でキャンセルできるため、メインビームの迷光成分がより一層低減されたトラッキングエラー信号S1を生成することができる。また、受光領域42bと受光領域43aとがラジアル方向に沿ってオーバーラップしている領域C3,D3での迷光の受光量に対応する迷光成分同士もキャンセルすることができる。
また、フォーカスサーボ用の第2光学系4,4Aおよび光検出器46を設けた構成について上記したが、図4に示す光検出器41を図9に示す光検出器47に代えることにより、光検出部6から光検出器46を省き、かつ光ピックアップ装置1では第2光学系4を、また光ピックアップ装置1Aでは第2光学系4Aを省いて光ピックアップ装置を構成することもできる。この場合、光検出器47は、図9に示すように、上記した光検出器46と同様にして、互いに直交する2つの分割線L2,L3で等分割された4つの受光領域47a,47b,47c,47dがこの2つの分割線L2,L3の交点Gの周囲に一例として時計回り方向でこの順に配設され、さらに受光領域47a,47cがもう一つの分割線L6によってそれぞれ2つ(受光領域47a1,47a2、受光領域47c1,47c2)に等分割されて構成されて、その分割線L6が他の光検出器42,43の分割線L2と平行となるように、45°傾けて配設される。この構成では、図5に示す減算器7iへの一方の入力信号として、各受光領域47a1,47d,47c1から出力される電気信号の和信号を使用し、かつ他方の入力信号として、各受光領域47a2,47b,47c2から出力される電気信号の和信号を使用して、メインプッシュプル信号Smpを減算器7iで生成させる。一方、フォーカスエラー信号としては、各受光領域47a,47cから出力される各電気信号の和信号と、各受光領域47b,47dから出力される各電気信号の和信号との差を示す信号を使用する。この構成によれば、フォーカスエラー信号に含まれるオフセットが増加するものの、光ピックアップ装置1の構成を大幅に簡略化することができる。
1,1A 光ピックアップ装置
2 光源
3,3A 第1光学系
4,4A 第2光学系
5 対物レンズ
6 光検出部
7 トラッキング制御部
8 レンズ駆動部
11 光情報媒体
12 トラック
41〜47 光検出器
41a〜41d,42a,42b,43a,43b 受光領域
A 所定距離
L2 分割線
L4 仮想直線
S1 トラッキングエラー信号
2 光源
3,3A 第1光学系
4,4A 第2光学系
5 対物レンズ
6 光検出部
7 トラッキング制御部
8 レンズ駆動部
11 光情報媒体
12 トラック
41〜47 光検出器
41a〜41d,42a,42b,43a,43b 受光領域
A 所定距離
L2 分割線
L4 仮想直線
S1 トラッキングエラー信号
Claims (4)
- 光ビームを出射する光源と、
対物レンズと、
前記対物レンズを光情報媒体と平行な平面内でシフトさせるトラッキング用のレンズ駆動部と、
分割線によって少なくとも2つの受光領域に等分割されたメイン光検出器と、
前記メイン光検出器の前記分割線と平行な分割線で2つの受光領域にそれぞれ等分割されると共に、当該メイン光検出器における前記分割線に沿って当該メイン光検出器を基準として逆方向に等距離離間して配設された第1サブ光検出器および第2サブ光検出器と、
前記光源から出射された前記光ビームをメインビームおよび2つのサブビームに分割すると共に前記対物レンズを介して光情報媒体に投射し、かつ前記対物レンズで受光した前記光情報媒体からの前記メインビームの戻り光ビームを当該戻り光ビームのシフト方向が当該メイン光検出器の前記分割線と直交する方向となるように前記メイン光検出器に投射すると共に、前記対物レンズで受光した前記光情報媒体からの前記2つのサブビームの各戻り光ビームを当該各戻り光ビームのシフト方向が前記メイン光検出器の前記分割線と直交する前記方向となるように前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器にそれぞれ投射するトラッキング用光学系と、
前記メイン光検出器、前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器から出力されるそれぞれの前記受光領域での受光量を示す各信号に対して差動プッシュプル法による演算処理を行ってトラッキングエラー信号を演算すると共に当該トラッキングエラー信号に基づいて前記レンズ駆動部を制御して前記対物レンズをシフトさせるトラッキング制御部とを備えた光ピックアップ装置であって、
前記第1サブ光検出器および前記第2サブ光検出器は、それぞれの前記分割線が前記メイン光検出器の前記分割線を含む仮想直線から所定距離だけ離間するように当該仮想直線を基準として互いに逆方向に変位して配設され、
前記第1サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの当該第1サブ光検出器の前記仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して配設された第1補正用光検出器と、
前記第2サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの当該第2サブ光検出器の前記仮想直線からの変位方向と逆側に位置する一方の受光領域に近接して配設されると共に、前記第1補正用光検出器と同一形状に形成された第2補正用光検出器とを備え、
前記トラッキング制御部は、前記演算処理に際して、前記第1サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの他方の受光領域からの前記信号を前記第2補正用光検出器での受光量を示す信号で補正し、かつ前記第2サブ光検出器の前記2つの受光領域のうちの他方の受光領域からの前記信号を前記第1補正用光検出器での受光量を示す信号で補正する光ピックアップ装置。 - 前記各補正用光検出器は、前記仮想直線と直交する方向に沿った長さが前記所定距離の2倍に規定されている請求項1記載の光ピックアップ装置。
- 前記所定距離は、前記各サブ光検出器の前記受光領域における前記仮想直線と直交する方向に沿った長さの二分の一に規定されている請求項1または2記載の光ピックアップ装置。
- 互いに直交する2つの分割線で4つの受光領域に等分割されたフォーカス用光検出器と、
前記対物レンズで受光した前記メインビームの前記戻り光ビームの一部を前記トラッキング用光学系から分割すると共に、当該分割された戻り光ビームに対して非点収差を付加して前記フォーカス用光検出器に投射するフォーカス用光学系とを備えている請求項1から3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007232312A JP2009064523A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007232312A JP2009064523A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009064523A true JP2009064523A (ja) | 2009-03-26 |
Family
ID=40558969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007232312A Withdrawn JP2009064523A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009064523A (ja) |
-
2007
- 2007-09-07 JP JP2007232312A patent/JP2009064523A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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