JP2009063991A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 供給搬送路9内の現像剤排出口94の近傍で現像剤を滞留させる供給下流端壁面80を備え、現像剤排出口94は供給下流端壁面80によって滞留した滞留現像剤Tのうち現像剤排出口94の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口94の両側端部のうち、排出口下流端部94eに現像剤が達しても排出口上流端部94fには現像剤が達しないように、現像剤排出口94の水平方向の幅である開口幅Wを設定する。
【選択図】 図17
Description
特許文献2の現像装置では、現像剤を現像ローラに供給しながら現像ローラの軸方向に現像剤を搬送する供給搬送路の現像ローラに現像剤を供給する位置よりも下流側の側壁に設けられた現像剤排出口から現像装置外に現像剤を排出する。また、現像剤排出口が設けられた位置よりも下流側には、現像剤を供給搬送路の上流端に受け渡す循環搬送路と連通する循環開口部が設けられている。この現像装置では、プレミックス現像剤が供給され、現像装置内の現像剤量が増加すると、供給搬送路内の現像剤の嵩が高くなる。このとき、現像剤排出口を設けた位置で、現像剤排出口の高さまで到達した現像剤は現像剤排出口から現像装置外部へ排出され、現像剤排出口が設けられた位置で排出されなかった現像剤は循環開口部を通って循環搬送路に送られる。また、供給搬送路内の現像剤の嵩が変化しない状態では、現像剤排出口の位置で現像剤の嵩が現像剤排出口の高さに到達しないため現像剤は排出されず、供給搬送路の下流側に到達した現像剤は循環搬送路に送られる。
このような現像装置では、プレミックス現像剤が供給されて増加した分の現像剤が現像剤排出口から排出されることで、装置内の現像剤中のキャリアを少しずつ新たなものに交換していくことができる。また、供給搬送路内の現像剤の嵩が変化しない状態では、現像剤の排出が行われないため現像装置内の現像剤量が減少することを防止することができる。さらに、現像剤排出口の位置で現像剤の嵩が現像剤排出口の高さに到達すると現像剤排出口の高さに到達した現像剤は自然に現像剤排出口から装置外部に排出される。このため、特許文献1に記載の現像装置のようなセンサとシャッターとからなる現像剤の複雑な排出機構が不要となり、構成の複雑化やコスト高となることを防止できる。
先ず、現像剤排出口近傍で現像剤を滞留させることにより、現像剤搬送路内を搬送される現像剤の勢いを現像剤排出口近傍では抑えることができ、現像剤が飛び跳ねることを防止することが出来る。また、現像剤を滞留させることにより、搬送スクリュと接触する現像剤はそれよりも上方にある現像剤の重さよって抑えられ、搬送スクリュの回転する力によって現像剤が飛び跳ねることも防止することが出来る。
また、滞留した現像剤である滞留現像剤のうち現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように現像剤排出口を配置することにより、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増加に応じて滞留現像剤の嵩が増加したときに、増加した分の現像剤を排出することが出来る。
現像剤排出口に現像剤が詰まる理由としては以下の理由が考えられる。
図27は現像剤排出口94近傍の拡大説明図である。図27では、現像剤排出口94に対して図中手前側が供給搬送路であり、図中斜線部が現像剤を示している。図27中の矢印L方向が供給搬送路内での現像剤搬送方向であり、現像剤排出口94を図27中手前側から奥側へ通過することで供給搬送路内の現像剤が現像装置の外へ搬送する排出搬送路に現像剤が排出される。
図27(a)は、現像装置内の現像剤量に変化がない定常状態の現像剤排出口94と滞留現像剤Tとの位置関係を示す説明図である。図27(a)に示すように、滞留現像剤Tの最上部は現像剤排出口94の排出口下端部94uと略同じ高さとなっている。この状態では現像剤は排出されず、現像装置内を循環する。図27(b)は図27(a)の状態の現像装置内に現像剤の補給がなされ、現像装置内の現像剤量が増加して現像剤排出口94の位置で滞留現像剤Tの嵩が増加した状態の現像剤排出口94と滞留現像剤Tとの位置関係を示す説明図である。現像装置内の現像剤量が増加すると、図27(b)に示すように供給搬送路内の現像剤排出口94を設けた位置で滞留現像剤Tの嵩が高くなる。このとき、現像剤排出口94の高さまで到達した滞留現像剤Tは、図27(b)中の矢印Nで示すように現像剤排出口94を通過して現像装置外部へ排出される。このとき、現像剤量の増加によって嵩が増した滞留現像剤Tは現像剤排出口94の排出口下端部94uよりも高くなった部分が、ある程度の高さになると自然崩落的に崩れて現像剤排出口94を通過して排出される。
図27(b)に示す状態で、図中の矢印Nで示す排出される現像剤の時間当り排出量よりも時間当りの補給量の方が多いいと、現像剤排出口94近傍の滞留現像剤Tの嵩がさらに高くなり、図27(c)の状態となる。図27(c)は、排出口下端部94uが排出口下流端部94eから排出口上流端部94fまで滞留現像剤Tに覆われた状態である。すなわち、水平方向について現像剤排出口94の両側端部である排出口下流端部94e及び排出口上流端部94fに嵩が増加した滞留現像剤Tが達した状態である。
図27(c)の状態の現像剤排出口94近傍を上方から見た模式図を図28に示す。
図27(c)の状態の排出口下端部94uでは図28に示すように、水平方向における現像剤排出口94の開口幅である排出口上流端部94fから排出口下流端部94eまでの幅よりも広い範囲で供給搬送路9内に滞留現像剤Tが存在している。このとき、現像剤排出口94の底面である排出下端部94uには、水平方向の全域に現像剤が存在する状態である。このような状態では、排出下端部94u上の現像剤は、上方にある現像剤の重みと、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eの壁面から受ける力によって、下方にある現像剤は圧がかかってパッキング状態となる。また、現像剤排出口94の近傍の供給搬送路9内の現像剤は滞留現像剤Tであるため、動きが少なく、現像剤排出口94でパッキング状態となった現像剤に対して現像剤の搬送による外力が加わりにくいため、一度パッキング状態となった現像剤は現像剤排出口94から簡単には崩れ難く、固着し易い。
現像剤が固着した領域では現像剤排出口94を塞いだ状態となる。このとき、現像剤が固着した領域よりも上方では現像剤排出口94を通過することは可能であるが、固着した現像剤の上でも現像剤はパッキング状態となり、固着する。そして、現像剤がパッキング状態となることによって現像剤が固着した領域は下方から順に上方へと広がっていき、いずれ固着した現像剤が現像剤排出口94全体を塞いだ状態となって、現像剤排出口94が詰まるという不具合が生じる。
同様の現象は、現像剤排出口94の上端部に現像剤が達した状態、すなわち、現像剤排出口94の排出口上端部94tから排出口下端部94uまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在する状態でも起こり得るものである。
滞留現像剤Tが排出口上端部94tに達した状態では、現像剤排出口94の底面である排出口下端部94u上の現像剤は、現像剤排出口94の上面である排出口上端部94tと排出口下端部94uとから上下方向に挟まれるような圧力を受けてパッキング状態となる。排出口上端部94tと排出口下端部94uとに上下方向の圧力を受けてパッキング状態となった現像剤が固着すると、現像剤が固着した近傍から水平方向に現像剤が固着した領域が広がっていき、現像剤排出口94が詰まるという不具合が生じる。なお、高さ方向のパッキング状態であるため、なんらかの衝撃で崩れることもあるが、崩れた現像剤は排出口下端部94u上に拡がり、上述した排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eの壁面から圧力を受けたパッキング状態となり、現像剤の固着につながる。
また、請求項2の発明は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように、且つ、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように、該現像剤排出口の水平方向の開口幅、及び、該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤搬送路は、上記現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路とを備え、上記現像剤排出口を該供給搬送路の現像剤搬送方向下流端近傍に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の現像装置において、上記現像剤搬送路は、該現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路と、該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体の表面上から離脱した現像剤を回収して該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、上記供給搬送路と同方向に搬送する回収搬送路とを有し、該循環搬送路は、該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤と、該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該供給搬送路は逆方向に現像剤を搬送して該供給搬送路の搬送方向上流端に供給することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の現像装置において、現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚みによって形成される該現像剤排出口の下面に、該現像剤排出口を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され該現像装置内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口の下面を形成する該仕切り壁の厚さを設定したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚さを2[mm]以下に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部を形成する部分の該仕切り壁の形状が、頂点が上方となる角形状、または、上方に凸となるR形状であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、上記請求項2の構成を備えた現像装置においては、滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定するため、現像剤排出口の下端部から上端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることを防止できる。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。
さらに、上記請求項3の構成を備えた現像装置においては、滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定するため、現像剤排出口の水平方向の一端部から他端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることがない。これにより、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。さらに、現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定するため、現像剤排出口の下端部から上端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることもない。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。
図1は、本実施形態に係る複写機500の概略構成図である。複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。
帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。これにより、照射部(露光部)の感光体1Yの表面の電位が減衰する。この表面の電位の減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,C,Kについても同様である。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録体たる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
図2に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って図2の奥方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制手段としてのドクタブレード12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像領域よりも表面移動方向下流側では、現像領域を通過し、現像ローラ5の表面から離脱した現像済みの現像剤を回収する回収搬送路7が現像ローラ5と対向する。回収搬送路7は、回収した回収現像剤を現像ローラ5の軸線方向に沿って供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材として、軸線方向に平行に配置されたらせん状の回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
なお、現像ローラ5からの現像剤の離脱は、先に述べた現像スリーブ内部にある磁性体を、離脱させたい箇所のみ磁極がない状態に設定することにより、現像剤の分離・離脱を可能としている。また、離脱させたい箇所に反発磁界が形成されるような磁極配置の磁性体を用いてもよい。
なお、供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの現像剤搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、図中手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は樹脂もしくは金属のスクリュからなっており各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは供給スクリュが50[mm]の2条巻き、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11が25[mm]の1条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図2中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第一仕切り壁133の開口部で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の第一仕切り壁133の開口部の付近で攪拌搬送路10の上側に設けられた、後述するトナー補給口95から攪拌搬送路10にトナーが供給される。
図3は現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置4の斜視断面図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
また、図4は、現像装置4内の現像剤の流れの模式図であり、図3と同様、図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
一方、現像ローラ5に供給された現像剤は現像領域で現像に用いられた後、現像ローラ5から分離・離脱して、回収搬送路7に受け渡される。現像ローラ5から回収搬送路7に受け渡され、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は第二仕切り壁134の回収開口部93より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側であり、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、第一仕切り壁133の供給開口部91より供給搬送路9に供給される(図4中矢印D)。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で供給開口部91によって連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、不図示の透磁率センサからなるトナー濃度センサが設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、不図示のトナー収容部からトナー補給を行っている。
このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。
このような、現像剤を下方から上方に持ち上げる際に現像剤にストレスがかかり現像剤中のキャリアの膜削れやトナーのスペント化がその個所で発生し、それに伴い画像品質の安定性が保たれなくなってしまう。
よって、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することで現像剤の長寿命化を図ることが出来る。現像剤の長寿命化を図ることにより、現像剤の劣化を防止して常に画像濃度ムラの無い画像品質の安定した現像装置を提供することができる。
さらに、現像装置4では、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを斜めに配置することで、図2に示すように、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置している。
供給搬送路9を攪拌搬送路10に対して垂直上方に持ち上げることは、重力に逆らって現像剤を攪拌スクリュ11の圧によって持ち上げるので現像剤にストレスがかかる。一方、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置することで、攪拌搬送路10の最高点に存在する現像剤が供給搬送路9の最下点に重力に逆らわず流れ込むことができるので、現像剤にかかるストレスを低減することができる。
なお、攪拌搬送路10の現像剤搬送路下流側の、攪拌搬送路10と供給搬送路9とが連通している部分の攪拌スクリュ11の軸にフィン部材を設けても良い。このフィン部材は攪拌スクリュ11の軸方向に平行な辺と、攪拌スクリュの軸方向に直交する辺とから構成される板状の部材である。このフィン部材で現像剤を掻き上げることにより、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ、より効率的な現像剤の受渡しを行うことができる。
また、攪拌スクリュ11は、図2中の手前側から見て反時計回り方向(図中矢印C方向)に回転しており、現像剤は攪拌スクリュ11の形状に沿って現像剤を持ち上げて供給搬送路9に移送させている。これにより、現像剤を効率良く持ち上げることが可能となり現像剤にかかるストレスもより低減することができる。
図5に示すように、現像装置4は攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を持ち上げる箇所である供給開口部91と、供給搬送路9から攪拌搬送路10に現像剤を落下させる余剰開口部92とがともに現像領域幅α内に設けられている。
図6に示す現像装置4は、供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅αの外側に設けている。供給開口部91を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は現像ローラ5よりも供給搬送路上流側領域β分長くなっている。また、余剰開口部92を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は現像ローラ5よりも供給搬送路下流側領域γ分長くなっている。
このように、図4の現像装置4は供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、図6に示す現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来る。
図7に示すように、トナーを補給するトナー補給口95を、攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に設けている。このトナー補給口95は現像ローラ5の幅方向端部よりも外側に設けてあるので、現像領域幅αよりも外側となっている。
この、トナー補給口95を設けた箇所は供給搬送路9の搬送方向の延長線上であり、図6における供給搬送路下流側領域γの空いたスペースに該当する。余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、トナー補給口95としては、攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に限らず、回収搬送路7の下流端部の上方に設けても良い。
さらに、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ現像剤の受渡しを行う箇所である回収開口部93の真上にトナー補給口95を設けるようにしても良い。回収開口部93の真上のスペースも余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースであるので、この位置にトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることができる。さらに、受渡し部である回収開口部93では現像剤が混ざりやすいため、この位置で補給を行うことによってより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受渡し部である回収開口部93の上方からトナー補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、画像形成装置としての複写機のプリンタ部100の現像手段として、現像装置4を備えることにより、装置全体の省スペース化を図ることが出来る。
本実施形態の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した余剰現像剤を供給搬送路9の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路は攪拌搬送路10である。また、循環搬送路である攪拌搬送路10内の現像剤に対して搬送力を付与する循環搬送部材は攪拌スクリュ11である。さらに、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に設けられ、通過した現像剤が循環搬送路である攪拌搬送路10に受け渡される循環開口部は余剰開口部92である。また、現像装置4は、通過した現像剤が現像装置4の装置外に排出される現像剤排出口94を供給搬送路9に備える。現像剤排出口94を通過した現像剤は排出搬送路2に受け渡され、排出搬送部材である排出スクリュ2aが回転することによって現像装置4の装置外に搬送され、現像装置4からの排出がなされる。排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流側で排出仕切り壁135を挟んで供給搬送路9と隣り合うように設けられ、現像剤排出口94は供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するように排出仕切り壁135に設けられた開口である。
図8に示すように本実施形態の現像装置4は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達し、循環開口部である余剰開口部92に入らなかった現像剤を、現像剤排出口94の近傍である余剰開口部92の近傍で滞留させる現像剤滞留手段としての供給下流端壁面80を備えている。供給スクリュ8によって供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された現像剤は、供給下流端壁面80に突き当たる。さらに、現像剤排出口94は、余剰開口部92よりも上方で、且つ、供給下流端壁面80によって滞留した滞留現像剤のうち、現像剤排出口94の位置に達した現像剤を通過させるように設けらている。言い換えると、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達した現像剤Pのうち、余剰開口部92に入ることができず、余剰開口部92から溢れ出た余剰現像剤が供給下流端壁面80によって塞き止められ滞留現像剤Tとなる。そして、この滞留現像剤Tの嵩が増加したときに、余剰開口部92よりも上方に設けられた現像剤排出口94に到達した現像剤が、矢印Kで示すように現像剤排出口94を通って現像装置4の装置外に排出される。
図8に示すように、現像剤排出口94は四角形の開口であり、その排出口下端部94uは供給スクリュ8よりも上方に位置している。
そして、この現像装置4であれば、現像装置4内の現像剤量が増加していない状態で、供給搬送路9内を搬送される現像剤Pが波打ち、部分的に現像剤の嵩が高くなる現象が生じても、現像剤が排出されつづけることを防止することができる。詳しくは、滞留現像剤Tが少量でも増加すると現像剤排出口94の位置に達する状態で、現像剤の嵩が高くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達すると、余剰開口部92を通過する現像剤量を超過した分の現像剤は現像剤排出口94から排出される。しかし、現像剤の嵩が低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達したときに滞留現像剤Tの量が減少し、滞留現像剤Tが現像剤排出口94の位置に達しない程度の嵩となる。その後、現像剤の嵩が高くなった部分や低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達しても、滞留現像剤Tの量(嵩)が増減するだけで、現像剤が排出されなくなる。また、滞留現像剤Tが少量でも増加すると現像剤排出口94の位置に達する状態でなければ、現像剤の嵩が高くなった部分や低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達しても、滞留現像剤Tの量(嵩)が増減するだけで、現像剤は排出されない。このように、現像剤が排出されつづけることを防止することができるので、現像装置4内の現像剤量が増加していない状態で、供給搬送路9内を搬送される現像剤Pが波打ち、部分的に現像剤の嵩が高くなる現象が生じても、現像装置4内の現像剤量が必要量を維持することができる。このように、現像装置4内の現像剤Pの必要量を確保することができるので、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
特に本実施形態の現像装置4のように現像ローラ5に供給した現像剤を供給搬送路9へ戻さず、回収搬送路7へ回収するものでは、現像剤量は供給搬送路9の下流に行くにしたがって減少していく。このため、現像剤がたまっている下方からくみ上げて現像ローラ5に供給するもののほうが現像剤の供給性の面では優れている。
なお、本実施形態のように現像剤排出口94の近傍で現像剤を滞留させることにより、現像剤排出口94近傍で現像剤が飛び跳ねることを防止することが出来る。しかし、現像剤排出口94近傍の現像剤が飛び跳ねることを防止しても、現像剤排出口94から離れた箇所の現像剤が飛び跳ねて、現像剤排出口94から排出されるおそれがある。
このようなブロック部材3を備えることで、現像剤の供給により現像装置4内の現像剤量が増加し、供給搬送路9内の現像剤の嵩が上昇した場合、増加した分に相当する現像剤が現像剤排出口94より溢れ出す構成となっている。
図13及び図14に示すように、現像装置4内の現像剤量が少ない場合は供給搬送路9から循環搬送路である攪拌搬送路10への現像剤の供給がスムーズに行われる。その結果、供給搬送路9と攪拌搬送路10との境界である第一仕切り壁133に設けられた余剰開口部92で現像剤Pが溢れて滞留現像剤の嵩が増加することがない。このため、現像装置4外へ現像剤Pを排出する現像剤排出口94へ現像剤はほとんど導かれず、現像剤量が少ない状態で現像剤が排出されることを防止することができる。
図15及び図16に示すように、現像装置4内の現像剤量が多い場合は、供給搬送路9から攪拌搬送路10へ現像剤Pが移動する余剰開口部92の近傍で現像剤Pが滞留する。その結果、供給搬送路9の搬送方向最下流部の現像剤Pは行き場が無くなり滞留現像剤は上方向に嵩が上昇して行く。そして、現像剤排出口94の高さまで嵩が上昇すると現像剤Pが現像剤排出口94を通過して排出搬送路2へと排出され、排出搬送路2内の排出スクリュ2aによって現像装置4の外部に排出されることになる。
現像装置4は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍で滞留する滞留現像剤の嵩が所定の高さ(現像剤排出口94の高さ)を越えた場合にその一部を排出する構成である。すなわち、現像剤排出口94及び排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩が、現像剤排出口94の高さまで到達した現像剤を排出するものである。よって、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に、現像剤排出口94の高さに到達しない程度の嵩で滞留現像剤が存在する状態で現像装置4内の現像量が安定した状態となる。これは、供給搬送路9を搬送されその搬送方向下流端に到達する現像剤量と、供給搬送路9余剰開口部92を通って攪拌搬送路10に受け渡される現像剤量との均衡により、図27(a)のように供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に現像剤排出口94で排出される高さに到達しない程度の嵩で現像剤が滞留している状態である。
なお、滞留する現像剤は飛び跳ねにくく、現像装置4内の現像剤量の増減に合わせて現像剤の嵩が変化する。そして、滞留現像剤の嵩が所定の高さ(現像剤排出口94)を越えたときに現像剤を排出することにより、現像装置4内の現像剤量が増加したときに増加量分の現像剤が排出されるため、現像装置4内の現像剤量を精度良く一定の範囲内に維持することができる。
これにより、供給搬送路9を搬送される現像剤量が安定するため、供給搬送路を搬送する現像剤が不足することを防止することができ、供給搬送路9から現像ローラ5へ必要量の現像剤を供給することができる。このため、現像ローラ5から感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができ、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができるため、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
また、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが供給循環仕切り壁である第一仕切り壁133を挟んで、上下で隣り合うように設けられ、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤は、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを連通するように設けられた開口である余剰開口部92を通って、攪拌搬送路10へ移動する構成である。そして、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩は、供給スクリュ8によってその下流端まで時間当りに搬送される現像剤量と、余剰開口部92を時間当りに通過する現像剤量との差によって変化する。供給スクリュ8によって搬送される現像剤量または余剰開口部92を時間当りに通過する現像剤量は、現像装置4内の現像剤量の変化によって変わり、現像装置4内の現像剤量が増加すると供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が上昇するため、簡単な構成で精度よく現像装置4内の現像剤を入れ替えることができる。
また、現像剤排出口94は余剰開口部92よりも上方に設けられているため、現像装置4内の現像剤量が適正量である状態では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤は、下方にある余剰開口部92のみを通過し、攪拌搬送路10に移動して現像装置4内を循環する。そして、現像装置4内の現像剤量が増加し、搬送方向下流端の滞留現像剤の嵩が上方にある現像剤排出口94の高さまで到達すると、その高さを越える現像剤が現像剤排出口94を通過して、現像装置4の外部に排出される。この構成では、現像剤排出口94を余剰開口部92よりも上方に配置するという簡易な構成で、攪拌搬送路10に供給すべき現像剤量が攪拌搬送路10に供給されない状態で現像剤が現像装置4の外に排出されることを防止しつつ、現像装置4内の現像剤量が所定量を越えた場合は、装置の外に排出することができる。これにより、余剰開口部92を介して現像剤を循環させつつ、現像剤排出口94で増加した分の現像剤を精度良く排出して現像剤を入れ替える構成を実現することができる。
回収搬送路7は、現像ローラ5に担持され現像領域を通過した現像剤を搬送するため、現像装置4内の現像剤量が変化しても回収搬送路7内を搬送される現像剤はほとんど変化せず、現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することができない。
攪拌搬送路10は、現像装置4内の現像剤量が増加すると、搬送する現像剤量が増加してその嵩も上昇する。しかし、搬送される現像剤の飛び跳ねや搬送量のムラによって、現像剤量が増加しなくても現像剤が排出され、供給搬送路9に必要量の現像剤を受け渡すことができなくなるおそれがある。このため、攪拌搬送路10内での現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することは不適である。さらに、供給搬送路9の途中で排出する構成も、現像装置4内の現像剤量が増加していなくても、現像剤の嵩が増加することがあり、排出した位置よりも搬送方向下流側で現像剤が不足するおそれがあるので不適である。
このような理由により、一方向循環の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達する現像剤が滞留する位置で、プレミックストナーの補給によって増加した分の現像剤を排出することが適している。
また、上述の実施形態では、現像剤排出手段が、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が所定の高さを越えた場合にその一部を排出する構成を図4に示す構成の現像装置4に適用した構成について説明した。本発明の特徴部を適用することができる構成は図4に示すものに限るものではなく、図6に示す構成の現像装置4に同様に適用することができる。
また、上述の実施形態では、現像剤として、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を用いる現像装置について説明した。本発明の特徴部を適用する現像装置としては、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではない。現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出手段によって排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても適用可能である。
本実施形態の現像装置4では供給搬送路9の下流端部に現像剤排出口94を設けている。供給スクリュ8によって供給搬送路9の上流側から搬送されてきた現像剤は、供給搬送路9の下流端部にある余剰開口部92から攪拌搬送路10へと落下する。このとき、ある単位時間あたりに落下できる現像剤量以上の現像剤が搬送されてくると余剰の現像剤が壁に突き当たり上方にせり上がっていき、図8及び図15に示すように、現像剤排出口94まで達した現像剤が排出される。
また、特許文献1では、傾斜をセンシングしてシャッターを開閉することにより余分に現像剤を排出してしまうことを防いでいる。しかし、傾斜してからシャッターが閉じるまでの時間である程度の現像剤は排出されてしまう可能性があり、更に傾斜で大量に現像剤が排出されてしまう位置に排出口を設けてしまうと他の要因によっても排出量がばらつき易く現像剤の容量は安定しないため、本実施形態の現像装置4の方が適切な現像剤の排出を行うことができる。
次に、本発明の特徴部を備えた一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図17は、実施例1の現像装置4内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の拡大模式図である。なお、図17、18及び19中の斜線部は現像剤排出口94中の現像剤が存在していない部分を示している。
実施例1の現像装置4では、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて滞留現像剤Tの嵩が増減するため、現像装置4内の現像剤量が最大となった状態では、滞留現像剤Tの嵩も最大となる。そして、現像装置4では図17に示すように、現像剤排出口94は滞留現像剤Tの嵩が最大となった際においても現像剤が達しない水平方向領域w1が確保されている。すなわち、水平方向における現像剤排出口94の片側端部である排出口上流端部94fには現像剤が達しないように現像剤排出口94の水平方向における幅である開口幅Wを設定している。
一方、図17を用いて説明した実施例1の現像装置4では、現像剤が現像剤排出口94の水平方向で規制されることがなく、現像剤の排出が良好に行われるため、現像剤が現像剤排出口94で詰まることを防止できる。
一方、図17を用いて説明した実施例1の現像装置4では、現像剤が現像剤排出口94の高さ方向で規制されることがなく、現像剤の排出が良好に行われるため、現像剤が現像剤排出口94で詰まることを防止できる。
全面ベタ画像を連続プリントすると、現像ローラ5から回収搬送路7に受け渡される現像剤中のトナー濃度が非常に低い状態となり、消費されたトナーを補うために帯電量の低いトナーを含むプレミックトナーが補給される。帯電量の低いトナーが多く含まれている状態であると、トナーとキャリアとが締まった状態となる。透磁率センサの検出結果に基づいてトナー補給の制御を行う場合、透磁率センサでは空間も非磁性のトナーが存在しているように検出するため、現像剤中に空間が多いとトナーが多く存在しているように検出する。一方、トナーとキャリアとが締まった状態であるとトナーが少なくキャリアが多い状態であると検出するため、消費したトナー量分とさらにキャリアが多い状態を改善するためのトナー量分も含めたプレミックトナーの補給がなされる。これにより必要量以上のプレミックストナーが補給され、攪拌搬送路10で単位時間当りに搬送される現像剤量が最大となり、この状態が連続することにより現像装置4内の現像剤量も最大となることがある。
一方、全面白画像を連続プリントすると、現像装置4内の現像剤中に含まれるトナーが使用されないまま攪拌されつづけるため、トナーの帯電量は上昇する。これにより、トナーの重さ当りの帯電量が増加するため、感光体1上の潜像の電位が同じであっても少ない量のトナーで電位が相殺され、感光体1に対するトナー付着量が減少する。パターン画像を感光体1上に形成して、それを読み取るPセンサの検出結果に基づいてトナー補給の制御を行うものでは、パターン画像の画像濃度が薄いと検出したときにはトナー補給を行う。よって、全面白画像の場合はトナーが消費されていないにも関わらずプレミックストナーの補給が行われつづけるため、現像装置4内の現像剤量が最大となることがある。さらに、全面白画像を連続プリントした場合は現像剤の帯電量が増加して、その結果、現像剤の嵩が上昇してしまい、現像剤量が増加して現像剤の重さあたりの嵩も増加するため、現像剤装置4内の現像剤容量が最大となることがある。
なお、本実施形態の複写機500では全面白画像を設定できる最大枚数である999枚の連続プリントを行ったときに、現像装置4内の現像剤量が最大となった。
実機において全面白画像の連続プリントは、例えば、フルカラー画像の連続プリントのときに起こり得る。ある現像装置が備えるトナーの色以外の色で形成される画像を連続プリントするときに、トナーが使用されない現像装置も駆動しているため、この現像装置は全面白画像形を連続プリントしている状態となる。
また、現像剤排出口94の開口高さHを広くするために、排出口上端部94tの位置の位置を高くしようとしても現像装置4のケーシングの高さによって決められるため限界がある。また、排出口下端部94uの位置を下げることで開口高さHを広げようとすると、滞留現像剤Tの嵩が低い状態でも排出可能となり、滞留現像剤Tの量が少なくなって滞留現像剤Tによる現像剤の飛び跳ねを防止する機能が低下する。このため、排出口下端部94uの位置を下げることによって開口高さHを広くすると飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94から排出されるおそれがある。一方、現像剤排出口94の開口高さHが狭すぎると、比較例2で述べた不具合が発生するおそれがある。
本発明者らは、品質工学を用いて最適化を行い、現像剤排出口94の開口幅W及び開口高さHの値を設定した。
品質工学における制御因子として以下のc1〜c8の8つの要素を用いた。
c1:供給スクリュの回転数
c2:現像剤排出口の高さ方向の位置(図9及び図13中のc2)
c3:現像剤排出口の開口幅W
c4:現像剤排出口の開口高さH
c5:現像剤排出口を設けた位置での供給スクリュ径
c6:供給スクリュの天井幅(図11及び図13中のc6)
c7:余剰開口部の幅(図8及び図12中のc7)
c8:現像ローラ内の磁性体の磁極配置
これらの制御因子c1〜c8について、それぞれ水準3つで以下の実験を行った検証した。
本発明者らは、空の現像装置4のトナー補給口95から現像剤を10[cc]ずつ補給して、10[cc]ずつ補給した後、現像装置4を一分間駆動させた後の現像剤排出口94から排出される現像剤の排出量を測定する実験を、制御因子の水準の組み合わせを異ならせて行った。
図20は、本実験の補給量と排出量との関係を模式的に示すグラフである。
図20において(1)のグラフは補給量の総量が340[cc]となるまでは現像剤が排出されず、340[cc]となって以降は340[cc]を越えて補給された分だけリニアに排出される状態を示している。(2)のグラフは、補給量の総量が340[cc]に達する前に一時的に現像剤の排出が行われ、その後、排出が停止し、補給量の総量が340[cc]を越えて、350[cc]辺りから補給された分だけリニアに排出される状態を示している。(3)のグラフは補給量の総量が340[cc]となるまでは現像剤が排出されず、340[cc]となって以降は340[cc]を越えて補給された分よりも少ない排出がなされる状態を示している。
(2)のグラフのように補給量の総量が所定量に達する前に一時的に現像剤の排出が行われる現像装置の一時的な現像剤の排出は現像剤の飛び跳ねによって現像剤が排出されていると考えられる。よって、このような現像装置では現像剤量が一時的に減少したときに現像剤の飛散が発生するおそれがある。すなわち、現像剤排出口94の開口幅Wが広すぎる設定となっていると思われる。また、(3)のグラフにように、補給量の総量が所定量に達して排出が始まってからの排出量が、所定量を越えて補給された分よりも少ない場合、現像装置内の現像剤量の増加に対する排出の応答性が悪い状態であり、現像剤排出口94が詰まるおそれがある。すなわち、現像剤排出口94の開口幅Wが狭すぎる設定となっていると思われる。
一方、(1)のグラフは、現像剤量が340[cc]よりも少ない状態では現像剤が排出されていないため、現像剤の飛び跳ねによる排出を防止できていることがわかる。また、現像剤量が340[cc]を越えると現像剤がリニアに排出されているため、現像装置内の現像剤量の増加に対する排出の応答性が良好であることがわかる。
すなわち、現像剤の補給量と現像剤の排出量との関係が(1)のグラフのようになるように、各制御因子を組み合わせることが望まれる。
最も好適な組み合わせを見つけるために、すべての組み合わせについての実験を行うと、38通りの組み合わせがあり、実験を行う負担が大きい。一方、品質工学に基づいて検証を行うと8個の制御因子、3つの水準に対して18通りの実験を行い、各の実験結果に基づいて品質工学を用いた最適化を行うことにより、すべての組み合わせの中で現像剤の補給量と現像剤の排出量との関係が(1)のグラフに最も近くなる各制御因子の組み合わせを求めることが出来る。
そして、制御因子の中には、現像剤排出口の開口幅Wと現像剤排出口の開口高さHとが含まれているため、最も好適な組み合わせを見つけることで、現像剤排出口94の開口幅W及び開口高さHを設定することができる。
このとき、装置や用いる現像剤の組成によって現像剤量が最大となる条件が異なるおそれがあるため、全面ベタ画像の連続プリントの場合と、全面白画像の連続プリントの場合とで検証する。そして、全面ベタ画像を入力可能な最大枚数の連続プリントを行っても、全面白画像を入力可能な最大枚数の連続プリントを行っても、共に現像剤排出口94に詰まりが生じなかった場合、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口94の片側端部である排出口上流端部94fには現像剤が達しないように現像剤排出口94の開口幅Hを設定出来ていると判断できる。同様に、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、現像剤排出口94の上端部である排出口上端部94tには現像剤が達しないように現像剤排出口94の開口高さHを設定出来ていると判断できる。
通常の現像剤のトナー濃度上限は被覆率100[%]を超えないようにしている。これは、被覆率100[%]を超えると、トナー同士で接触し、逆帯電トナーが増えて飛散や地肌汚れが悪化するためである。また、トナー濃度下限は画像濃度を維持できるために必要な最低限のトナー濃度を設定する。本実施例では、トナー濃度を5〜9[wt%]に設定しており、このときの嵩密度変化は、図21に示すように、1.75[g/cc]〜1.55[g/cc]である。
一般的にトナー濃度が上昇するとキャリアの比重に比べてトナーの比重が小さいため、現像剤の嵩密度は少なくなり結果として現像装置内の現像剤量(嵩)は増大することになる。この嵩の変動が15[%]を越えると現像装置4内の許容現像剤量の範囲を満足することができなくなり、異常画像等の不具合が発生する可能性がある。そのため、現像剤の嵩密度の変動幅を実使用上15[%]以内に抑えることが望ましい。現像剤の嵩密度の変動幅が15[%]を越えると現像装置4内の現像剤のバランスが崩れるおそれがある。詳しくは、現像剤量が多い状態から少ない状態(トナー濃度低下)に急激に変化すると、現像スリーブへの現像剤の供給が足りなくなって白抜けが発生するおそれがある。また、逆に現像剤量が少ない状態から多い状態に急激に変化すると、現像剤溢れ(現像剤排出口94の詰りを含む)等が発生するおそれがある。
現像剤量が少ない状態から多い状態に嵩が変動するときに発生するおそれがある、現像剤排出口94で現像剤がパッキン時状態になることに起因する現像剤の詰まりを防止するには、現像剤排出口94の開口を大きくすれば良いが、レイアウト状の制約もある。このため、本実施例では嵩密度の変動幅は15[%]が限界となる。
現像剤排出口94は、排出仕切り壁135を挟んで隣接する供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するものであり、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下に設定した。
排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtが厚すぎると、現像剤を排出するときに排出口下端部94uの上に現像剤が滞留し、図22中のT3で示す現像剤が排出されない可能性が生じる。図22のようにT3で示すよう現像剤が滞留すると、これを起点として現像剤の滞留が加速して、現像剤の排出が阻害され、最悪時は現像装置4内の現像剤量が許容範囲をオーバーして異常画像等の不具合が発生する可能性がある。
このような不具合を防止するために、排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下とすることが望ましい。
このような排出仕切り壁135の設定としては、図22を用いて説明したように、現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下としてもよい。
図23に示すように、現像剤排出口94の排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状が、頂点Oが上方となる角形状となっている。そして、頂点Oと角部Qとの間に斜面Sが形成されており、供給搬送路9側に頂点O、排出搬送路2側に角部Qが配置されるように排出仕切り壁135を形成する。また、頂点Oの角度θは鋭角であることが望ましい。
現像剤排出口94の排出口下端部94uが平面であると、この平面部に現像剤が積っており現像剤の凝集具合によっては現像剤の排出に影響がでるくらい現像剤が積り排出口を塞いでしまうおそれがある。一方、排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状を図23に示すような形状とすることにより、現像剤は頂点Oから角部Qに向かって斜面Sに沿って自重で落下する。これにより、現像剤排出口94の排出口下端部94uに現像剤が積るスペースが無く、排出口下端部94uに現像剤が滞留することに起因して、現像剤の排出が阻害されることを防止することができる。
また、排出口下端部94uに現像剤が滞留することを防止する、排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状としては、図23に示すものに限らず、図24(a)のように上方に凸となるR形状や、図24(b)のように、頂点Oが排出搬送路2側にあり、角部Qが供給搬送路9側にあるような形状であってもよい。図24(b)の形状の場合、図23で示した形状に比べると現像剤の滞留を防止する効果は劣るが、排出口下端部94uが平面状のものに比べると現像剤は積りにくく、現像剤の滞留を防止する効果がある。
次に本発明の特徴部を備えた2つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図17に示す実施例1では、供給搬送路9の現像剤排出口94の下流端である排出口下流端部94eが、下流端壁面80に対して現像剤搬送方向について上流側となっている。
ここで、実施例2として、供給搬送路9の搬送方向における排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致する構成について説明する。なお、排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置関係以外は実施例1と共通するため、相違点についてのみ説明する。
図25は実施例2の現像装置4内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の拡大模式図である。図25に示すように、実施例2の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向における排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致する。図17で示す実施例1では、排出口下端部94uよりも上方にあるにもかかわらず現像剤排出口94から排出されない現像剤が、排出口下流端部94eと下流端壁面80との間に存在する。これに対して、図25で示す実施例2では、排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致するため、実施例1のように排出口下端部94uよりも上方にあるにもかかわらず現像剤排出口94から排出されない現像剤が存在しない。このため、現像装置4内の現像剤量の増減に対する現像剤の排出の応答性がより良好になる。
なお、上述した実施形態の現像装置4は、供給搬送路9を攪拌搬送路10及び回収搬送路7よりも上方に設けた構成である。実施例1及び実施例2のように装置内の現像剤を良好に交換可能な構成を適用可能な現像装置4はこの構成に限るものではない。以下、変形例として、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる3つの現像剤搬送路を略同じ高さに設けた現像装置について説明する。なお、現像装置4の形状以外は実施形態と共通するので、相違点である現像装置4についてのみ説明する。
図26に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面をスコロトロンチャージャ103により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9と回収スクリュ6を備えた回収搬送路7とは現像ローラ5の下方に並設されている。供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。
そして、回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は供給搬送路9に移送される。また、回収現像剤と供給スクリュ8で搬送される現像ローラ5に供給されなかった現像剤は、連通している攪拌搬送路10に移送される。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、トナー濃度センサ127が設けられ、センサ出力によりトナー補給制御装置(図示せず)を作動し、不図示のトナーボトルから移送部へのトナー補給を行っている。
現像装置4のケーシングは3つの搬送スクリュの軸部で上下に分かれる一体成型された下ケーシング112及び上ケーシング113からなる。第一仕切り壁133は下ケーシング112の一部であり、第二仕切り壁134は、上ケーシング113に保持され、下ケーシング112と勘合する。
なお、上述のトナー補給制御装置として、公知のモーノポンプを用いる方式のものが採用できる。この方式によればトナーカートリッジの設置場所の制約が少ないため、画像形成装置内部のスペース配分に対し有利である。またトナーを適時補給できるため、現像装置4に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置4の小型化がはかれる。
現像ローラ5への現像剤の供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアをひきつけることによって行われる。上述のように、スクリュ頂点114が現像ローラ5の回転中心115よりも下方となるように配置することにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与する。これにより、供給搬送路9で搬送される現像剤の上部から確実に供給されるため、供給スクリュ8の搬送方向で供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
変形例の現像装置4では、供給開口部を現像領域幅内に設けているので、現像ローラ5及び回収搬送路7に比べて攪拌搬送路10及び供給搬送路9が突き出していた部分がなくなり、現像装置4の省スペース化を図ることが出来る。
また、変形例の現像装置4のように、回収搬送路7、攪拌搬送路10、及び供給搬送路9を略同じ高さに設けることにより、現像剤にかかるストレスを軽減し、現像剤の長寿命化を図ることができる。すなわち、3つの現像剤搬送路を同じ高さに設けることにより、現像剤搬送路内で現像剤を上方に持ち上げる必要がないため、現像剤に与えるストレスを軽減することができる。これにより、現像剤の劣化を抑制し、安定した画像品質を維持することができるようになる。
また、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、現像剤排出口94の上端部である排出口上端部94tには現像剤が達しないように現像剤排出口94の高さ方向の幅である開口高さHを設定することにより、現像剤排出口94の下端部である排出口下端部94uから排出口上端部94tまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在する状態となることがない。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。このため、現像剤が固着した領域が広がることによって現像剤排出口94が詰まることを防止することができる。
このように、現像装置4では、水平方向にも高さ方向に現像剤がパッキング状態となることを簿鬱することが出来るので、現像剤排出口94が詰まることを防止することができる。よって、現像装置4では、現像剤排出口の開口幅Wおよび開口高さHを設定するという簡易な構成で、現像剤排出口94が詰まることを防止することができ、良好な現像剤の交換を行うことが出来る。
また、現像装置4は現像剤搬送路として、現像剤担持体である現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路9と、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤を供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路である攪拌搬送路10とを備え、現像剤排出口94を供給搬送路9の現像剤搬送方向下流端近傍に設けることにより、現像ローラ5に供給されずに供給搬送路9の搬送方向下流端近傍まで到達した余剰現像剤を滞留現像剤Tとして滞留させて、その嵩の増減によって現像剤排出口94から現像剤を排出することができる。これにより、滞留現像剤Tの嵩の増減や現像剤排出口94からの現像剤の排出が現像ローラ5への現像剤の受渡しに影響しないため、現像ローラ5に安定した現像剤の供給を行うことができ、良好な画像形成を行うことが出来る。
また、現像装置4は現像剤搬送路として、現像剤担持体である現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路9と、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤を供給搬送路9の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路である攪拌搬送路10と、潜像担持体である感光体1と対向する箇所を通過後の現像ローラ5の表面上から離脱した現像剤を回収して現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、供給搬送路9と同方向に搬送する回収搬送路7とを有し、攪拌搬送路10は、供給搬送路9の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、回収搬送路7の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤との供給を受け、現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、供給搬送路9とは逆方向に現像剤を搬送して供給搬送路9の搬送方向上流端に供給することにより、一方向循環の現像剤を実現することができる。
また、現像装置4内の現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことによって、現像装置4内の現像剤の体積が許容現像剤量の範囲を越えることを防止し、異常画像等の不具合の発生を防止することが出来る。
また、現像装置4は、現像剤搬送路である供給搬送路9から現像剤排出口94を通過した現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送路2を備え、供給搬送路9と排出搬送路2とは排出仕切り壁135を挟んで隣接し、現像剤排出口94で連通するものである。また、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚みによって形成される現像剤排出口94の下面に、現像剤排出口94を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され現像装置4内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さを設定する。これにより、排出口下端部94uでの排出されるべき現像剤滞留を防ぎ現像剤排出口94まで嵩が上昇してきた現像剤を確実に排出することができるので常に現像装置4内の現像剤を一定に保つことが出来、現像剤不足又は過剰による不具合の発生を防止することができる。
また、現像剤搬送路のうちの供給搬送路9から現像剤排出口94を通過した現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送路2を備え、供給搬送路9と排出搬送路2とは仕切り壁である排出仕切り壁135を挟んで隣接し、現像剤排出口94で連通するものであり、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さを2[mm]以下に設定することにより、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止し、現像剤の排出が阻害されることを防止することが出来る。
また、図23に示すように、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状が、頂点Oが上方となる角形状となるように設定しても良い。これにより、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止し、現像剤の排出が阻害されることを防止することが出来る。さらに、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止する形状としては、図24(a)に示すように、上方に凸となるR形状を用いてもよい。
また、潜像担持体である感光体1と、感光体1表面を帯電させるための帯電手段である帯電器と、感光体1上に静電潜像を形成するための潜像形成手段である光書込ユニット21と、静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置としての複写機500において、現像手段として現像装置4を用いることによって、現像装置4内の現像剤を良好に交換することができるため、複写機500の装置内汚れや現像装置4の破損などの発生を防止し、良好な画像形成を行うことが出来る。
2 排出搬送路
2a 排出スクリュ
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 ドクタブレード
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
80 下流端壁面
90 ベルトクリーニング装置
91 供給開口部
92 余剰開口部
93 回収開口部
94 現像剤排出口
94e 排出口下流端部
94f 排出口上流端部
94t 排出口上端部
94u 排出口下端部
95 トナー補給口
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
135 排出仕切り壁
500 複写機
Claims (10)
- 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように該現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定することを特徴とする現像装置。 - 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とする現像装置。 - 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように、且つ、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように、該現像剤排出口の水平方向の開口幅、及び、該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2または3の現像装置において、
上記現像剤搬送路は、上記現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路とを備え、
上記現像剤排出口を該供給搬送路の現像剤搬送方向下流端近傍に設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3または4の現像装置において、
上記現像剤搬送路は、該現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路と、該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体の表面上から離脱した現像剤を回収して該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、上記供給搬送路と同方向に搬送する回収搬送路とを有し、
該循環搬送路は、該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤と、該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該供給搬送路は逆方向に現像剤を搬送して該供給搬送路の搬送方向上流端に供給することを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4または5の現像装置において、
現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、
上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚みによって形成される該現像剤排出口の下面に、該現像剤排出口を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され該現像装置内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口の下面を形成する該仕切り壁の厚さを設定したことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、
上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚さを2[mm]以下に設定したことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、
上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
該現像剤排出口の開口下端部を形成する部分の該仕切り壁の形状が、頂点が上方となる角形状、または、上方に凸となるR形状であることを特徴とする現像装置。 - 少なくとも潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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