JP2009063991A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置内の現像剤量に応じて現像剤排出口近傍で滞留する現像剤の嵩が変動するものであり、装置内の現像剤量が増加したときには増加した分の現像剤を排出する現像装置で、簡単な構成で、且つ、良好に装置内の現像剤を交換することができる現像装置、並びにこの現像装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 供給搬送路9内の現像剤排出口94の近傍で現像剤を滞留させる供給下流端壁面80を備え、現像剤排出口94は供給下流端壁面80によって滞留した滞留現像剤Tのうち現像剤排出口94の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口94の両側端部のうち、排出口下流端部94eに現像剤が達しても排出口上流端部94fには現像剤が達しないように、現像剤排出口94の水平方向の幅である開口幅Wを設定する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置並びにこれを用いた画像形成装置に関するものである。
従来から、トナーと磁性キャリアとを含む二成分の現像剤を用いた現像装置を備える画像形成装置が広く用いられている。この種の画像形成装置として、現像に伴ってトナーを消費する現像装置内の現像剤に対して、必要に応じてトナー収容器からトナーを補給することで、現像剤のトナー濃度を所定範囲内に維持するものがある。かかる構成では、現像剤内のキャリアは殆ど消費されず繰り返し使用されるため、画像を出力するにしたがってキャリアが劣化する。具体的には、機械的なストレスなどでキャリア表面のコーディング膜が削れたり、キャリア表面にトナーの成分がスペントしたりする。キャリアが劣化すると、キャリアのトナーを帯電させる能力が徐々に低下し、地肌部汚れ、画像濃度低下、画像濃度ムラ等の異常画像やトナー飛散などの不具合を引き起こす。このため、この種の画像形成装置では定期的にサービスマンがユーザーを訪問してキャリアの交換を行っていた。このために、メンテナンス費用がかかり画像形成の単価が高くなってしまっていた。
特許文献1及び特許文献2には、キャリアとトナーとを混合したプレミックス現像剤を現像装置内の現像剤に補給してトナー濃度の回復を図りながら、増加量分の現像剤を現像装置から排出させる現像装置が記載されている。かかる構成では、現像剤の排出によって古くなったキャリアを少しずつ現像装置内から排出しつつ、プレミックス現像剤中の新しいキャリアを現像装置内の現像剤に補給する。そして、このような排出と補給とによって現像剤中のキャリアを少しずつ新たなものに交換していくことで、キャリアの交換作業を省くことができる。
特許文献1の現像装置では、現像装置内で現像剤が循環する現像剤搬送路内に現像剤量を検知するセンサと、現像剤の排出部を開閉するシャッター機構とを設けている。そして、通常動作時にはシャッターが閉じていて現像剤が排出されないようになっており、センサで現像剤の嵩がある一定以上になったと検知した場合にシャッターが開き現像剤が排出される構成をとっている。しかしこの方式の場合、構成が複雑になってしまいコストも高くなってしまう。
特許文献2の現像装置では、現像剤を現像ローラに供給しながら現像ローラの軸方向に現像剤を搬送する供給搬送路の現像ローラに現像剤を供給する位置よりも下流側の側壁に設けられた現像剤排出口から現像装置外に現像剤を排出する。また、現像剤排出口が設けられた位置よりも下流側には、現像剤を供給搬送路の上流端に受け渡す循環搬送路と連通する循環開口部が設けられている。この現像装置では、プレミックス現像剤が供給され、現像装置内の現像剤量が増加すると、供給搬送路内の現像剤の嵩が高くなる。このとき、現像剤排出口を設けた位置で、現像剤排出口の高さまで到達した現像剤は現像剤排出口から現像装置外部へ排出され、現像剤排出口が設けられた位置で排出されなかった現像剤は循環開口部を通って循環搬送路に送られる。また、供給搬送路内の現像剤の嵩が変化しない状態では、現像剤排出口の位置で現像剤の嵩が現像剤排出口の高さに到達しないため現像剤は排出されず、供給搬送路の下流側に到達した現像剤は循環搬送路に送られる。
このような現像装置では、プレミックス現像剤が供給されて増加した分の現像剤が現像剤排出口から排出されることで、装置内の現像剤中のキャリアを少しずつ新たなものに交換していくことができる。また、供給搬送路内の現像剤の嵩が変化しない状態では、現像剤の排出が行われないため現像装置内の現像剤量が減少することを防止することができる。さらに、現像剤排出口の位置で現像剤の嵩が現像剤排出口の高さに到達すると現像剤排出口の高さに到達した現像剤は自然に現像剤排出口から装置外部に排出される。このため、特許文献1に記載の現像装置のようなセンサとシャッターとからなる現像剤の複雑な排出機構が不要となり、構成の複雑化やコスト高となることを防止できる。
特許第2891845号公報 特開2000−112238号公報
しかしながら、特許文献2のように、現像剤排出口の高さに到達した現像剤が自然に現像剤排出口から装置外部に輩出されるものでは、現像装置内の現像剤量が増加していなくても現像剤が排出されることがあった。現像剤搬送路内を搬送される現像剤はその搬送される勢いや、現像剤に搬送力を与える搬送部材が搬送スクリュの場合はその回転する力によって飛び跳ねて現像剤が排出されることがある。このように、現像剤が飛び跳ねて排出される場合、現像装置内の現像剤が適正な量の状態や、適正な量を下回る状態であっても、飛び跳ねた現像剤が排出されるおそれがある。これは、現像装置内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出される状態である。そして、現像剤が適正な量以下の状態であるにもかかわらず現像剤排出口から現像剤が排出されると、現像装置内の現像剤量が必要量を下回り、潜像担持体への現像剤の供給が不安定になるおそれがあった。潜像担持体への現像剤の供給が不安定になると、画像抜けなどの異常画像が発生するおそれがある。
本発明者らが鋭意研究を行った結果、現像剤搬送路内の現像剤排出口近傍で現像剤を滞留させることにより、現像剤が飛び跳ねて排出されることを防止できることが分かった。これは以下の理由による。
先ず、現像剤排出口近傍で現像剤を滞留させることにより、現像剤搬送路内を搬送される現像剤の勢いを現像剤排出口近傍では抑えることができ、現像剤が飛び跳ねることを防止することが出来る。また、現像剤を滞留させることにより、搬送スクリュと接触する現像剤はそれよりも上方にある現像剤の重さよって抑えられ、搬送スクリュの回転する力によって現像剤が飛び跳ねることも防止することが出来る。
また、滞留した現像剤である滞留現像剤のうち現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように現像剤排出口を配置することにより、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増加に応じて滞留現像剤の嵩が増加したときに、増加した分の現像剤を排出することが出来る。
しかしながら、現像剤排出口近傍に現像剤を滞留現像剤として滞留させて、滞留現像剤のうち現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように現像剤排出口を配置する現像装置では、現像剤排出口が詰まって現像剤が排出できなくなる不具合が生じることがあった。
現像剤排出口に現像剤が詰まる理由としては以下の理由が考えられる。
図27は現像剤排出口94近傍の拡大説明図である。図27では、現像剤排出口94に対して図中手前側が供給搬送路であり、図中斜線部が現像剤を示している。図27中の矢印L方向が供給搬送路内での現像剤搬送方向であり、現像剤排出口94を図27中手前側から奥側へ通過することで供給搬送路内の現像剤が現像装置の外へ搬送する排出搬送路に現像剤が排出される。
図27(a)は、現像装置内の現像剤量に変化がない定常状態の現像剤排出口94と滞留現像剤Tとの位置関係を示す説明図である。図27(a)に示すように、滞留現像剤Tの最上部は現像剤排出口94の排出口下端部94uと略同じ高さとなっている。この状態では現像剤は排出されず、現像装置内を循環する。図27(b)は図27(a)の状態の現像装置内に現像剤の補給がなされ、現像装置内の現像剤量が増加して現像剤排出口94の位置で滞留現像剤Tの嵩が増加した状態の現像剤排出口94と滞留現像剤Tとの位置関係を示す説明図である。現像装置内の現像剤量が増加すると、図27(b)に示すように供給搬送路内の現像剤排出口94を設けた位置で滞留現像剤Tの嵩が高くなる。このとき、現像剤排出口94の高さまで到達した滞留現像剤Tは、図27(b)中の矢印Nで示すように現像剤排出口94を通過して現像装置外部へ排出される。このとき、現像剤量の増加によって嵩が増した滞留現像剤Tは現像剤排出口94の排出口下端部94uよりも高くなった部分が、ある程度の高さになると自然崩落的に崩れて現像剤排出口94を通過して排出される。
図27(b)に示す状態で、図中の矢印Nで示す排出される現像剤の時間当り排出量よりも時間当りの補給量の方が多いいと、現像剤排出口94近傍の滞留現像剤Tの嵩がさらに高くなり、図27(c)の状態となる。図27(c)は、排出口下端部94uが排出口下流端部94eから排出口上流端部94fまで滞留現像剤Tに覆われた状態である。すなわち、水平方向について現像剤排出口94の両側端部である排出口下流端部94e及び排出口上流端部94fに嵩が増加した滞留現像剤Tが達した状態である。
図27(c)の状態の現像剤排出口94近傍を上方から見た模式図を図28に示す。
図28に示すように、現像剤排出口94は、排出仕切り壁135を挟んで隣接する供給搬送路9と排出搬送路2とを連通している。また、現像剤排出口94は排出仕切り壁135の板厚分の奥行きがあり、排出口上端部94tが現像剤排出口94の上面、排出口下端部94uが底面、そして、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eが壁面を形成する。そして、供給搬送路9から現像剤排出口94に進入した現像剤の一部は現像剤排出口94の底面である排出口下端部94uに乗った状態となる。
図27(c)の状態の排出口下端部94uでは図28に示すように、水平方向における現像剤排出口94の開口幅である排出口上流端部94fから排出口下流端部94eまでの幅よりも広い範囲で供給搬送路9内に滞留現像剤Tが存在している。このとき、現像剤排出口94の底面である排出下端部94uには、水平方向の全域に現像剤が存在する状態である。このような状態では、排出下端部94u上の現像剤は、上方にある現像剤の重みと、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eの壁面から受ける力によって、下方にある現像剤は圧がかかってパッキング状態となる。また、現像剤排出口94の近傍の供給搬送路9内の現像剤は滞留現像剤Tであるため、動きが少なく、現像剤排出口94でパッキング状態となった現像剤に対して現像剤の搬送による外力が加わりにくいため、一度パッキング状態となった現像剤は現像剤排出口94から簡単には崩れ難く、固着し易い。
現像剤が固着した領域では現像剤排出口94を塞いだ状態となる。このとき、現像剤が固着した領域よりも上方では現像剤排出口94を通過することは可能であるが、固着した現像剤の上でも現像剤はパッキング状態となり、固着する。そして、現像剤がパッキング状態となることによって現像剤が固着した領域は下方から順に上方へと広がっていき、いずれ固着した現像剤が現像剤排出口94全体を塞いだ状態となって、現像剤排出口94が詰まるという不具合が生じる。
現像剤排出口94が詰まって現像剤を排出することができない状態で現像剤の補給が行われ続けると、現像剤の交換がなされずに現像装置内の現像剤量が増加し続ける。そして、現像装置内の空気圧が上昇して通常では現像剤が通過しない隙間から現像剤が噴出して、現像装置を備える画像形成装置の装置内汚れにつながる。さらに、現像剤装置内の現像剤量が現像装置内に収容できる現像剤量を超過して現像装置の破損につながるおそれがある。
なお、図27及び図28では、現像剤排出口94の排出口下端部94uで排出口上流端部94fから排出口下流端部94eまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在することに起因して、現像剤排出口94に現像剤が詰まる現象について説明した。
同様の現象は、現像剤排出口94の上端部に現像剤が達した状態、すなわち、現像剤排出口94の排出口上端部94tから排出口下端部94uまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在する状態でも起こり得るものである。
滞留現像剤Tが排出口上端部94tに達した状態では、現像剤排出口94の底面である排出口下端部94u上の現像剤は、現像剤排出口94の上面である排出口上端部94tと排出口下端部94uとから上下方向に挟まれるような圧力を受けてパッキング状態となる。排出口上端部94tと排出口下端部94uとに上下方向の圧力を受けてパッキング状態となった現像剤が固着すると、現像剤が固着した近傍から水平方向に現像剤が固着した領域が広がっていき、現像剤排出口94が詰まるという不具合が生じる。なお、高さ方向のパッキング状態であるため、なんらかの衝撃で崩れることもあるが、崩れた現像剤は排出口下端部94u上に拡がり、上述した排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eの壁面から圧力を受けたパッキング状態となり、現像剤の固着につながる。
また、このような問題は、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではなく、現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出口から排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても生じ得る問題である。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、装置内の現像剤量に応じて現像剤排出口近傍で滞留する現像剤の嵩が変動するものであり、装置内の現像剤量が増加したときには増加した分の現像剤を排出する現像装置で、簡単な構成で、且つ、良好に装置内の現像剤を交換することができる現像装置、並びにこの現像装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように該現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように、且つ、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように、該現像剤排出口の水平方向の開口幅、及び、該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤搬送路は、上記現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路とを備え、上記現像剤排出口を該供給搬送路の現像剤搬送方向下流端近傍に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の現像装置において、上記現像剤搬送路は、該現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路と、該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体の表面上から離脱した現像剤を回収して該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、上記供給搬送路と同方向に搬送する回収搬送路とを有し、該循環搬送路は、該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤と、該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該供給搬送路は逆方向に現像剤を搬送して該供給搬送路の搬送方向上流端に供給することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の現像装置において、現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚みによって形成される該現像剤排出口の下面に、該現像剤排出口を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され該現像装置内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口の下面を形成する該仕切り壁の厚さを設定したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚さを2[mm]以下に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、該現像剤排出口の開口下端部を形成する部分の該仕切り壁の形状が、頂点が上方となる角形状、または、上方に凸となるR形状であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
上記請求項1の構成を備えた現像装置においては、滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定するため、現像剤排出口の水平方向の一端部から他端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることを防止できる。これにより、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。
また、上記請求項2の構成を備えた現像装置においては、滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定するため、現像剤排出口の下端部から上端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることを防止できる。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。
さらに、上記請求項3の構成を備えた現像装置においては、滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定するため、現像剤排出口の水平方向の一端部から他端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることがない。これにより、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。さらに、現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定するため、現像剤排出口の下端部から上端部までの幅よりも広い範囲に滞留現像剤が存在する状態となることもない。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。
請求項1乃至10の発明によれば、現像剤排出口の開口幅を設定するという簡易な構成で、現像剤の固着の発生を防止することにより現像剤排出口が詰まることを防止することができ、良好な現像剤の交換を行うことができるという優れた効果がある。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機500」という)の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機500の概略構成図である。複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。
以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18について説明する。
帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。これにより、照射部(露光部)の感光体1Yの表面の電位が減衰する。この表面の電位の減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,C,Kについても同様である。
次に、中間転写ユニットについて説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録体たる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機500本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、給紙路46内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加熱する。加熱された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板の外側に設けたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,M,C,K内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体1Y,M,C,K上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて反転給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
複写機500は、2色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1Y,M,C,Kを接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1Y,M,Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y,M,C,Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体1だけでなく、現像装置4も駆動を停止させて、感光体1や現像装置4の各部材及び現像装置4内の現像剤の不要な消耗を防止する。
複写機500は、複写機500内の各機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
図2は、4つプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kのうちの1つが備える現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。4つのプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点以外はほぼ同様の構成になっているので、同図では「4」に付すY,M,C,Kという添字を省略している。
図2に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。現像ローラ5は回転可能な現像スリーブを備え、その内部に複数の磁極からなる不図示の磁性体が配置されている。磁性体は現像ローラ5の表面上で現像剤を保持するために必要である。
また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って図2の奥方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制手段としてのドクタブレード12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像領域よりも表面移動方向下流側では、現像領域を通過し、現像ローラ5の表面から離脱した現像済みの現像剤を回収する回収搬送路7が現像ローラ5と対向する。回収搬送路7は、回収した回収現像剤を現像ローラ5の軸線方向に沿って供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材として、軸線方向に平行に配置されたらせん状の回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
なお、現像ローラ5からの現像剤の離脱は、先に述べた現像スリーブ内部にある磁性体を、離脱させたい箇所のみ磁極がない状態に設定することにより、現像剤の分離・離脱を可能としている。また、離脱させたい箇所に反発磁界が形成されるような磁極配置の磁性体を用いてもよい。
現像装置4は、供給搬送路9の下方で回収搬送路7に並列して攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中手前側に搬送する攪拌搬送部材として、軸線方向に平行に配置された、らせん状の攪拌スクリュ11を備えている。
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り壁としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
なお、供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの現像剤搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、図中手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は樹脂もしくは金属のスクリュからなっており各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは供給スクリュが50[mm]の2条巻き、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11が25[mm]の1条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。
現像ローラ5上にステンレスからなるドクタブレード12によって薄層化された現像剤を感光体1との対抗部である現像領域まで搬送し現像を行う。現像ローラ5の表面はV溝あるいはサンドブラスト処理されておりφ25[mm]のAlもしくはSUS素管からなり、ドクタブレード12及び感光体1とのギャップは0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図2中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第一仕切り壁133の開口部で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の第一仕切り壁133の開口部の付近で攪拌搬送路10の上側に設けられた、後述するトナー補給口95から攪拌搬送路10にトナーが供給される。
次に、3つの現像剤搬送路内での現像剤の循環について説明する。
図3は現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置4の斜視断面図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
また、図4は、現像装置4内の現像剤の流れの模式図であり、図3と同様、図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像ローラ5に現像剤を供給しながら、供給スクリュ8の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像ローラ5に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤は第一仕切り壁133の余剰開口部92より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印E)。
一方、現像ローラ5に供給された現像剤は現像領域で現像に用いられた後、現像ローラ5から分離・離脱して、回収搬送路7に受け渡される。現像ローラ5から回収搬送路7に受け渡され、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は第二仕切り壁134の回収開口部93より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側であり、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、第一仕切り壁133の供給開口部91より供給搬送路9に供給される(図4中矢印D)。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で供給開口部91によって連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、不図示の透磁率センサからなるトナー濃度センサが設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、不図示のトナー収容部からトナー補給を行っている。
図4に示す現像装置4では、供給搬送路9と回収搬送路7とを備え、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が供給搬送路9に混入することがない。このため、供給搬送路9の搬送方向下流側ほど現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度が低下することを防止することができる。また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを備え、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。これにより、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路9に供給されるため、供給搬送路9に供給されるの現像剤が攪拌不足となることを防止することができる。このように、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が低下することを防止し、供給搬送路9内の現像剤が攪拌不足となることを防止することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
なお、図4に示すように、現像装置4の下部から上部への現像剤の移動は矢印Dのみである。矢印Dで示す現像剤の移動は、攪拌スクリュ11の回転で攪拌搬送路10の下流側に現像剤を押し込むことによって、現像剤を盛り上がらせて供給搬送路9に現像剤を供給するものである。
このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。
このような、現像剤を下方から上方に持ち上げる際に現像剤にストレスがかかり現像剤中のキャリアの膜削れやトナーのスペント化がその個所で発生し、それに伴い画像品質の安定性が保たれなくなってしまう。
よって、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することで現像剤の長寿命化を図ることが出来る。現像剤の長寿命化を図ることにより、現像剤の劣化を防止して常に画像濃度ムラの無い画像品質の安定した現像装置を提供することができる。
本実施形態の現像装置4では、図2に示すように、供給搬送路9を攪拌搬送路10の斜め上方になるように配置している。斜め上方に配置することにより、供給搬送路9を攪拌搬送路10の垂直上方に設け現像剤を持ち上げるものに比べて、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することができる。
さらに、現像装置4では、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを斜めに配置することで、図2に示すように、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置している。
供給搬送路9を攪拌搬送路10に対して垂直上方に持ち上げることは、重力に逆らって現像剤を攪拌スクリュ11の圧によって持ち上げるので現像剤にストレスがかかる。一方、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置することで、攪拌搬送路10の最高点に存在する現像剤が供給搬送路9の最下点に重力に逆らわず流れ込むことができるので、現像剤にかかるストレスを低減することができる。
なお、攪拌搬送路10の現像剤搬送路下流側の、攪拌搬送路10と供給搬送路9とが連通している部分の攪拌スクリュ11の軸にフィン部材を設けても良い。このフィン部材は攪拌スクリュ11の軸方向に平行な辺と、攪拌スクリュの軸方向に直交する辺とから構成される板状の部材である。このフィン部材で現像剤を掻き上げることにより、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ、より効率的な現像剤の受渡しを行うことができる。
また、現像装置4では、現像ローラ5と供給搬送路9との中心間距離Aが、現像ローラ5と攪拌搬送路10との中心間距離Bよりも短くなるように、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを配置している。これにより供給搬送路9から現像ローラ5に現像剤を無理無く供給することができ、装置の小型化を図ることもできる。
また、攪拌スクリュ11は、図2中の手前側から見て反時計回り方向(図中矢印C方向)に回転しており、現像剤は攪拌スクリュ11の形状に沿って現像剤を持ち上げて供給搬送路9に移送させている。これにより、現像剤を効率良く持ち上げることが可能となり現像剤にかかるストレスもより低減することができる。
図5は、現像装置4の供給スクリュ8の回転中心における断面を図3中の矢印J方向から見た断面説明図である。図中Hは、現像剤担持体である現像ローラ5が、潜像担持体である感光体1にトナーを供給する現像領域を示している。この現像領域Hの現像ローラ5の回転軸の軸線方向の幅が現像領域幅αである。
図5に示すように、現像装置4は攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を持ち上げる箇所である供給開口部91と、供給搬送路9から攪拌搬送路10に現像剤を落下させる余剰開口部92とがともに現像領域幅α内に設けられている。
図6は、図4とは異なる構成の現像装置4内の現像剤の流れの模式図である。
図6に示す現像装置4は、供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅αの外側に設けている。供給開口部91を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は現像ローラ5よりも供給搬送路上流側領域β分長くなっている。また、余剰開口部92を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は現像ローラ5よりも供給搬送路下流側領域γ分長くなっている。
一方、図4に示す構成の現像装置4では、供給開口部91を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は図6の現像装置4よりも供給搬送路上流側領域β分短くすることができる。また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は図6の現像装置4よりも供給搬送路下流側領域γ分短くすることができる。
このように、図4の現像装置4は供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、図6に示す現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来る。
次に、現像装置4の供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる現像剤搬送路へのトナーを補給する位置について説明する。図7は、現像装置4の外観斜視図である。
図7に示すように、トナーを補給するトナー補給口95を、攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に設けている。このトナー補給口95は現像ローラ5の幅方向端部よりも外側に設けてあるので、現像領域幅αよりも外側となっている。
この、トナー補給口95を設けた箇所は供給搬送路9の搬送方向の延長線上であり、図6における供給搬送路下流側領域γの空いたスペースに該当する。余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、トナー補給口95としては、攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に限らず、回収搬送路7の下流端部の上方に設けても良い。
さらに、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ現像剤の受渡しを行う箇所である回収開口部93の真上にトナー補給口95を設けるようにしても良い。回収開口部93の真上のスペースも余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースであるので、この位置にトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることができる。さらに、受渡し部である回収開口部93では現像剤が混ざりやすいため、この位置で補給を行うことによってより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
図4を用いて説明した現像装置4のように、攪拌搬送路10の搬送方向下流端から供給搬送路9の搬送方向上流端に現像剤を受け渡す供給開口部91と、供給搬送路9の下流端から攪拌搬送路10の搬送方向上流端に現像剤を受け渡す余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、従来の現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来、現像装置4全体の省スペース化を図ることが出来る。
また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受渡し部である回収開口部93の上方からトナー補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、画像形成装置としての複写機のプリンタ部100の現像手段として、現像装置4を備えることにより、装置全体の省スペース化を図ることが出来る。
現像剤補給手段である不図示のトナー補給制御装置は、不図示のトナー収容部内のトナーをトナー補給口95から現像装置4に補給する。本実施形態の現像装置4では現像装置4のトナー補給口95からトナーとキャリアとを含む現像剤が補給される。以降、現像装置4に補給されるトナーとキャリアとが混合された現像剤をプレミックストナーと称する。
本実施形態の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した余剰現像剤を供給搬送路9の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路は攪拌搬送路10である。また、循環搬送路である攪拌搬送路10内の現像剤に対して搬送力を付与する循環搬送部材は攪拌スクリュ11である。さらに、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に設けられ、通過した現像剤が循環搬送路である攪拌搬送路10に受け渡される循環開口部は余剰開口部92である。また、現像装置4は、通過した現像剤が現像装置4の装置外に排出される現像剤排出口94を供給搬送路9に備える。現像剤排出口94を通過した現像剤は排出搬送路2に受け渡され、排出搬送部材である排出スクリュ2aが回転することによって現像装置4の装置外に搬送され、現像装置4からの排出がなされる。排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流側で排出仕切り壁135を挟んで供給搬送路9と隣り合うように設けられ、現像剤排出口94は供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するように排出仕切り壁135に設けられた開口である。
図8は、現像装置4の供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の拡大模式図である。
図8に示すように本実施形態の現像装置4は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達し、循環開口部である余剰開口部92に入らなかった現像剤を、現像剤排出口94の近傍である余剰開口部92の近傍で滞留させる現像剤滞留手段としての供給下流端壁面80を備えている。供給スクリュ8によって供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された現像剤は、供給下流端壁面80に突き当たる。さらに、現像剤排出口94は、余剰開口部92よりも上方で、且つ、供給下流端壁面80によって滞留した滞留現像剤のうち、現像剤排出口94の位置に達した現像剤を通過させるように設けらている。言い換えると、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達した現像剤Pのうち、余剰開口部92に入ることができず、余剰開口部92から溢れ出た余剰現像剤が供給下流端壁面80によって塞き止められ滞留現像剤Tとなる。そして、この滞留現像剤Tの嵩が増加したときに、余剰開口部92よりも上方に設けられた現像剤排出口94に到達した現像剤が、矢印Kで示すように現像剤排出口94を通って現像装置4の装置外に排出される。
図8に示すように、現像剤排出口94は四角形の開口であり、その排出口下端部94uは供給スクリュ8よりも上方に位置している。
滞留現像剤Tの量は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達する現像剤量(図中の矢印L)と余剰開口部92を通過する現像剤量(図中の矢印E)とのバランスによって増減する。現像装置4を駆動している状態では循環に要する量の現像剤Pが常に余剰開口部92を介して供給搬送路9から攪拌搬送路10へ受け渡されている。そして、余剰開口部92を介して供給搬送路9から攪拌搬送路10に受け渡される現像剤量(図4中の矢印E)よりも供給搬送路の搬送方向下流端近傍に到達する現像剤量(図4中の矢印L)の方が多い状態では滞留現像剤Tの量は増加し、逆の状態では滞留現像剤Tの量は減少する。また、滞留現像剤Tが存在している状態では循環に要する現像剤の必要量は余剰開口部92を介して常に攪拌搬送路10に受け渡される状態であるため、攪拌搬送路10に向かう現像剤量が不足することはない。すなわち、滞留現像剤Tが存在している状態は、攪拌搬送路10に必要量の現像剤が向かうことで攪拌搬送路10から供給搬送路9へも必要量の現像剤が供給されるため、現像装置4内の現像剤量が必要量を維持している状態である。
また、現像装置4の外に排出される現像剤は滞留現像剤Tのうち現像剤排出口94の位置に達した現像剤であるので、滞留現像剤Tが現像剤排出口94の位置に達しない程度の量になると、現像装置4の外に現像剤が排出されなくなる。このとき、現像装置4の外に現像剤が排出されない状態で滞留現像剤が存在しているため、現像装置4内の現像剤量が必要量を維持した状態となる。
そして、この現像装置4であれば、現像装置4内の現像剤量が増加していない状態で、供給搬送路9内を搬送される現像剤Pが波打ち、部分的に現像剤の嵩が高くなる現象が生じても、現像剤が排出されつづけることを防止することができる。詳しくは、滞留現像剤Tが少量でも増加すると現像剤排出口94の位置に達する状態で、現像剤の嵩が高くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達すると、余剰開口部92を通過する現像剤量を超過した分の現像剤は現像剤排出口94から排出される。しかし、現像剤の嵩が低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達したときに滞留現像剤Tの量が減少し、滞留現像剤Tが現像剤排出口94の位置に達しない程度の嵩となる。その後、現像剤の嵩が高くなった部分や低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達しても、滞留現像剤Tの量(嵩)が増減するだけで、現像剤が排出されなくなる。また、滞留現像剤Tが少量でも増加すると現像剤排出口94の位置に達する状態でなければ、現像剤の嵩が高くなった部分や低くなった部分が供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達しても、滞留現像剤Tの量(嵩)が増減するだけで、現像剤は排出されない。このように、現像剤が排出されつづけることを防止することができるので、現像装置4内の現像剤量が増加していない状態で、供給搬送路9内を搬送される現像剤Pが波打ち、部分的に現像剤の嵩が高くなる現象が生じても、現像装置4内の現像剤量が必要量を維持することができる。このように、現像装置4内の現像剤Pの必要量を確保することができるので、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
なお、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍とは、例えば、供給搬送路9から攪拌搬送路10へと現像剤が受け渡される現像剤受渡し部と供給搬送路9の搬送方向で同位置となる箇所である。言い換えると、供給スクリュ8による搬送力が終了するところであり、供給下流端壁面80によって現像剤が塞き止められる部分のことである。ここに現像剤排出口94を設けることにより、供給スクリュ8によって搬送された後、供給下流端壁面80によって受け止められ、最終的に滞留した現像剤のうち現像剤排出口94の高さまで到達したものを排出することが可能になる。
図9は、現像装置4から攪拌スクリュ11、回収スクリュ6、及び、ドクタブレード12を取り外した状態の手前側端部近傍の斜視説明図である。また、図10は、現像装置4について図9の状態からさらに供給スクリュ8を取り外した状態の手前側近傍を図10とは異なる方向から見た斜視説明図である。さらに、図11は、現像装置4について図10の状態からさらに現像ローラ5を取り外した状態の斜視説明図である。また、図12は、現像装置4について図11と同じ状態の現像装置4を図3と略同じ方向から見た場合の斜視説明図である。
供給スクリュ8の回転方向は、図2でいうところの右回り(矢印Mの方向)であって、現像ローラ5に対して現像剤を下方から持ち上げて供給する方向に回転している。ここで、供給スクリュ8の回転方向を左回りにし、現像剤を上から振り掛けるようにして現像ローラ5に現像剤を供給すると、現像剤が飛び散りながら現像ローラ5に供給される。一方、供給スクリュ8の回転方向を図2に示すように右回りにすると、現像剤がたまっている供給搬送路9の下方から現像剤を持ち上げるようにして現像ローラ5に現像剤が供給されるようになる。現像剤が飛び散りながら供給するよりも、下方から持ち上げるようにして供給するほうが現像剤の供給性が安定するため、現像装置4では供給スクリュ8の回転方向を図2でいうところの右回りに設定している。
特に本実施形態の現像装置4のように現像ローラ5に供給した現像剤を供給搬送路9へ戻さず、回収搬送路7へ回収するものでは、現像剤量は供給搬送路9の下流に行くにしたがって減少していく。このため、現像剤がたまっている下方からくみ上げて現像ローラ5に供給するもののほうが現像剤の供給性の面では優れている。
ここで、供給搬送路9内では、搬送されることで供給搬送路9内を移動する勢いや、現像剤搬送スクリュである供給スクリュ8の回転する力によって供給搬送路9内の現像剤は飛び跳ねる。そして、現像剤搬送路のうちの供給搬送路9の所定の高さに現像剤排出口94を設けただけの構成であると、飛び跳ねた現像剤が飛翔して現像剤排出口94を通過して排出されることがある。現像剤が飛び跳ねて排出される場合、供給搬送路9内の現像剤排出口94を設けた位置を搬送される現像剤が適正な量の状態や、適正な量を下回る状態であっても、飛び跳ねた現像剤が排出されるおそれがある。このように飛び跳ねた現像剤が排出される状態であると、現像装置4内の現像剤が適正な量以下の状態であるにもかかわらず現像剤排出口から現像剤が排出されることがあり、現像装置4内の現像剤量が必要量を下回り、感光体1への現像剤の供給が不安定になるおそれがある。そして、感光体1への現像剤の供給が不安定になると画像抜けなどの異常画像が発生する。
なお、本実施形態のように現像剤排出口94の近傍で現像剤を滞留させることにより、現像剤排出口94近傍で現像剤が飛び跳ねることを防止することが出来る。しかし、現像剤排出口94近傍の現像剤が飛び跳ねることを防止しても、現像剤排出口94から離れた箇所の現像剤が飛び跳ねて、現像剤排出口94から排出されるおそれがある。
このような不具合を防止するために、現像装置4は、現像剤搬送部材である供給スクリュ8が現像剤を搬送するために回転することによって飛翔した現像剤が現像剤排出口94に向かう経路を塞ぐ飛翔現像剤排出防止部材として、ブロック部材3を備えている。ブロック部材3を備え、供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞ぐため、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置4内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができる。このため、現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができ、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
ブロック部材3は、その底面が供給搬送路9の上部に供給スクリュ8の形状に沿ったR形状の樹脂製の部材である。供給スクリュ8の形状に沿ったR形状であることにより、供給スクリュ8全体を覆うようにブロック部材3の底面を全体的に供給スクリュ8に近接させることが可能になる。このため、現像剤の跳ね上げを起こす供給スクリュ8の上方を覆い、供給スクリュ8によって跳ね上げられた現像剤が飛翔して現像剤排出口94に到達することを防止することができる。
また、図12に示すように、供給搬送路9の現像剤排出口94周辺でブロック部材3が突出した形状となっているため、ブロック部材3に対して供給スクリュ8の搬送方向上流側の供給搬送路9よりも、ブロック部材3を設けた箇所の供給搬送路9が狭くなっている。このため、ブロック部材3を設けた位置に対して搬送方向上流側よりも、ブロック部材3を設けた位置の方が供給搬送路9の容量に対する現像剤量が多くなる。そのため、現像剤に対して搬送力の付与が無くなる供給搬送路9の搬送方向下流端部近傍で、ブロック部材3の側壁と、排出仕切り壁135との間に現像剤がせり上がる状態となる。これにより、供給スクリュ8が現像剤に埋まるような状態となり、供給スクリュ8の回転による現像剤の跳ね上げが抑えられるとともに、供給スクリュ8の羽部の上部が現像剤の剤面から出ているときに発生する供給スクリュ8の跳ね上げによる剤面の変化が現像剤排出口94付近では緩和される。このため、現像装置4内の現像剤の増減に対して感度の良い排出が可能となる。
このようなブロック部材3を備えることで、現像剤の供給により現像装置4内の現像剤量が増加し、供給搬送路9内の現像剤の嵩が上昇した場合、増加した分に相当する現像剤が現像剤排出口94より溢れ出す構成となっている。
図13及び図14は、現像装置4内の現像剤量が少ない状態、すなわち、滞留現像剤が現像剤排出口94の位置に達しない程度の量の状態の現像装置4の現像剤の流れを示す説明図である。図13は、図2と同じ方向から見た供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像装置4の断面説明図であり、図14は、図5と同じ方向から見た側方断面説明図である。図中Pは現像剤を示す。
図13及び図14に示すように、現像装置4内の現像剤量が少ない場合は供給搬送路9から循環搬送路である攪拌搬送路10への現像剤の供給がスムーズに行われる。その結果、供給搬送路9と攪拌搬送路10との境界である第一仕切り壁133に設けられた余剰開口部92で現像剤Pが溢れて滞留現像剤の嵩が増加することがない。このため、現像装置4外へ現像剤Pを排出する現像剤排出口94へ現像剤はほとんど導かれず、現像剤量が少ない状態で現像剤が排出されることを防止することができる。
図15及び図16は現像装置4内の現像剤量が多い状態、すなわち、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩が現像剤排出口94の位置に到達した状態の現像装置4の現像剤Pの流れを示す説明図である。図15は、図2と同じ方向から見た供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像装置4の断面説明図であり、図16は、図5と同じ方向から見た側方断面説明図である。
図15及び図16に示すように、現像装置4内の現像剤量が多い場合は、供給搬送路9から攪拌搬送路10へ現像剤Pが移動する余剰開口部92の近傍で現像剤Pが滞留する。その結果、供給搬送路9の搬送方向最下流部の現像剤Pは行き場が無くなり滞留現像剤は上方向に嵩が上昇して行く。そして、現像剤排出口94の高さまで嵩が上昇すると現像剤Pが現像剤排出口94を通過して排出搬送路2へと排出され、排出搬送路2内の排出スクリュ2aによって現像装置4の外部に排出されることになる。
現像装置4は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩が現像剤排出口94の高さを越えた場合に、現像剤排出口94の高さまで到達した現像剤を排出するものであるので、現像剤排出口94からの現像剤の排出によって供給搬送路9を搬送する現像剤が不足することを防止することができる。これにより、供給搬送路9から現像ローラ5へ必要量の現像剤を供給することができ、現像ローラ5から感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。このため、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
図14では、現像装置4内の現像剤が少ない状態について説明したが、現像装置4内の現像剤が排出されず、現像剤量が安定した状態では、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に現像剤が滞留した状態となっている。以下、この状態の詳細について説明する。
現像装置4は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍で滞留する滞留現像剤の嵩が所定の高さ(現像剤排出口94の高さ)を越えた場合にその一部を排出する構成である。すなわち、現像剤排出口94及び排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩が、現像剤排出口94の高さまで到達した現像剤を排出するものである。よって、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に、現像剤排出口94の高さに到達しない程度の嵩で滞留現像剤が存在する状態で現像装置4内の現像量が安定した状態となる。これは、供給搬送路9を搬送されその搬送方向下流端に到達する現像剤量と、供給搬送路9余剰開口部92を通って攪拌搬送路10に受け渡される現像剤量との均衡により、図27(a)のように供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に現像剤排出口94で排出される高さに到達しない程度の嵩で現像剤が滞留している状態である。
この状態からトナー補給制御装置によってプレミックストナーが供給されて現像装置4内の現像剤量が増加すると、供給搬送路9から攪拌搬送路10に受け渡される現像剤量(図4中の矢印E)よりも、供給搬送路9を搬送されその搬送方向下流端に到達する現像剤量(図4中の矢印L)の方が多くなる。このとき、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に滞留する現像剤の量が増加し、図27(b)のようにその嵩が上昇する。これにより、滞留する現像剤の嵩が現像剤排出口94に到達した場合に、その嵩が現像剤排出口94の位置よりも低くなるように滞留する現像剤の一部として、現像剤排出口94に到達した現像剤を排出する。
なお、滞留する現像剤は飛び跳ねにくく、現像装置4内の現像剤量の増減に合わせて現像剤の嵩が変化する。そして、滞留現像剤の嵩が所定の高さ(現像剤排出口94)を越えたときに現像剤を排出することにより、現像装置4内の現像剤量が増加したときに増加量分の現像剤が排出されるため、現像装置4内の現像剤量を精度良く一定の範囲内に維持することができる。
これにより、供給搬送路9を搬送される現像剤量が安定するため、供給搬送路を搬送する現像剤が不足することを防止することができ、供給搬送路9から現像ローラ5へ必要量の現像剤を供給することができる。このため、現像ローラ5から感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができ、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができるため、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
また、現像装置4内の現像剤量の変化によって現像剤の嵩が変化する箇所である供給搬送路9の搬送方向下流端近傍であふれた現像剤を、排出仕切り壁135に設けた現像剤排出口94によって現像剤を排出する構成であるため、簡単な構成で精度よく現像装置4内の現像剤を入れ替えることができる。
また、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが供給循環仕切り壁である第一仕切り壁133を挟んで、上下で隣り合うように設けられ、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤は、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを連通するように設けられた開口である余剰開口部92を通って、攪拌搬送路10へ移動する構成である。そして、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の滞留現像剤の嵩は、供給スクリュ8によってその下流端まで時間当りに搬送される現像剤量と、余剰開口部92を時間当りに通過する現像剤量との差によって変化する。供給スクリュ8によって搬送される現像剤量または余剰開口部92を時間当りに通過する現像剤量は、現像装置4内の現像剤量の変化によって変わり、現像装置4内の現像剤量が増加すると供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が上昇するため、簡単な構成で精度よく現像装置4内の現像剤を入れ替えることができる。
現像装置4の排出口開口部である現像剤排出口94と循環開口部である余剰開口部92とは、供給搬送路9の現像剤搬送方向における位置の少なくとも一部が重複する。本実施形態の現像装置4では、図4、図14及び図16に示すように、現像剤排出口94と余剰開口部92とが、供給搬送路9の現像剤搬送方向について同じ位置にある。このような構成により、余剰開口部92の近傍で現像剤を滞留させることで、供給搬送路9から攪拌搬送路10に受け渡す現像剤量と、現像装置4の外に排出する現像剤量のバランスをとることが容易となる。
また、現像剤排出口94は余剰開口部92よりも上方に設けられているため、現像装置4内の現像剤量が適正量である状態では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤は、下方にある余剰開口部92のみを通過し、攪拌搬送路10に移動して現像装置4内を循環する。そして、現像装置4内の現像剤量が増加し、搬送方向下流端の滞留現像剤の嵩が上方にある現像剤排出口94の高さまで到達すると、その高さを越える現像剤が現像剤排出口94を通過して、現像装置4の外部に排出される。この構成では、現像剤排出口94を余剰開口部92よりも上方に配置するという簡易な構成で、攪拌搬送路10に供給すべき現像剤量が攪拌搬送路10に供給されない状態で現像剤が現像装置4の外に排出されることを防止しつつ、現像装置4内の現像剤量が所定量を越えた場合は、装置の外に排出することができる。これにより、余剰開口部92を介して現像剤を循環させつつ、現像剤排出口94で増加した分の現像剤を精度良く排出して現像剤を入れ替える構成を実現することができる。
また、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7を備える一方向循環の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達する現像剤は現像に寄与しなかった余剰現像剤である。一方向循環の現像装置4では、この余剰現像剤が滞留する位置で、プレミックストナーの補給によって増加した現像剤を排出することが適している。これは、以下の理由による。
回収搬送路7は、現像ローラ5に担持され現像領域を通過した現像剤を搬送するため、現像装置4内の現像剤量が変化しても回収搬送路7内を搬送される現像剤はほとんど変化せず、現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することができない。
攪拌搬送路10は、現像装置4内の現像剤量が増加すると、搬送する現像剤量が増加してその嵩も上昇する。しかし、搬送される現像剤の飛び跳ねや搬送量のムラによって、現像剤量が増加しなくても現像剤が排出され、供給搬送路9に必要量の現像剤を受け渡すことができなくなるおそれがある。このため、攪拌搬送路10内での現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することは不適である。さらに、供給搬送路9の途中で排出する構成も、現像装置4内の現像剤量が増加していなくても、現像剤の嵩が増加することがあり、排出した位置よりも搬送方向下流側で現像剤が不足するおそれがあるので不適である。
このような理由により、一方向循環の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達する現像剤が滞留する位置で、プレミックストナーの補給によって増加した分の現像剤を排出することが適している。
実施形態の現像装置4では、余剰開口部92が現像剤排出口94よりも大きな開口となっているが、現像剤排出口94が余剰開口部92よりも大きな開口としても良い。
また、上述の実施形態では、現像剤排出手段が、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が所定の高さを越えた場合にその一部を排出する構成を図4に示す構成の現像装置4に適用した構成について説明した。本発明の特徴部を適用することができる構成は図4に示すものに限るものではなく、図6に示す構成の現像装置4に同様に適用することができる。
また、上述の実施形態では、現像剤として、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を用いる現像装置について説明した。本発明の特徴部を適用する現像装置としては、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではない。現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出手段によって排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても適用可能である。
本実施形態の現像装置4は、供給搬送路9から現像ローラ5に供給され、現像領域を通過した現像剤が供給搬送路9に戻らず、回収搬送路7へと受け渡される、所謂、一方向循環の現像装置である。このような一方向循環の現像装置では、現像剤が補給されると攪拌搬送路の上流端部近傍、もしくは、供給搬送路の下流端部近傍で現像剤の嵩が上昇する。
本実施形態の現像装置4では供給搬送路9の下流端部に現像剤排出口94を設けている。供給スクリュ8によって供給搬送路9の上流側から搬送されてきた現像剤は、供給搬送路9の下流端部にある余剰開口部92から攪拌搬送路10へと落下する。このとき、ある単位時間あたりに落下できる現像剤量以上の現像剤が搬送されてくると余剰の現像剤が壁に突き当たり上方にせり上がっていき、図8及び図15に示すように、現像剤排出口94まで達した現像剤が排出される。
排出される現像剤の量は現像装置4内の現像剤の嵩に依存するのが好ましいが、供給スクリュ8によって跳ね上げられた現像剤が排出されてしまうおそれがある。このため、本実施形態の現像装置4は、図10及び図11に示すように、現像剤排出口94の搬送方向上流側と下流側とに壁を設けている。これにより、供給スクリュ8によって跳ね上げられた現像剤が排出されることを抑制し、現像剤の嵩に依存した排出を行うことができる。
なお、特許文献1には従来のオーバーフロー排出は現像装置を傾斜すると必要以上に現像剤が排出されてしまうという欠点が記載されているが、本発明の構成であればせり上がってきた現像剤のみを排出するので傾斜によって現像剤が排出されてしまうことは無い。
また、特許文献1では、傾斜をセンシングしてシャッターを開閉することにより余分に現像剤を排出してしまうことを防いでいる。しかし、傾斜してからシャッターが閉じるまでの時間である程度の現像剤は排出されてしまう可能性があり、更に傾斜で大量に現像剤が排出されてしまう位置に排出口を設けてしまうと他の要因によっても排出量がばらつき易く現像剤の容量は安定しないため、本実施形態の現像装置4の方が適切な現像剤の排出を行うことができる。
〔実施例1〕
次に、本発明の特徴部を備えた一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図17は、実施例1の現像装置4内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の拡大模式図である。なお、図17、18及び19中の斜線部は現像剤排出口94中の現像剤が存在していない部分を示している。
実施例1の現像装置4では、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて滞留現像剤Tの嵩が増減するため、現像装置4内の現像剤量が最大となった状態では、滞留現像剤Tの嵩も最大となる。そして、現像装置4では図17に示すように、現像剤排出口94は滞留現像剤Tの嵩が最大となった際においても現像剤が達しない水平方向領域w1が確保されている。すなわち、水平方向における現像剤排出口94の片側端部である排出口上流端部94fには現像剤が達しないように現像剤排出口94の水平方向における幅である開口幅Wを設定している。
図18は、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、図17の水平方向領域w1が確保されていない比較例1の説明図である。図18の比較例1のように水平方向領域w1が確保されていないと、図28のように現像剤が現像剤排出口94の水平方向で規制されて、パッキング状態となってしまうので現像剤の排出が阻害され、現像剤が現像剤排出口94で詰まりやすくなる。さらに、図18中の網掛け部T1で示す領域の滞留現像剤Tは現像剤排出口94の排出口下端部94uよりも上方に存在するにも関わらず、現像剤排出口94から排出されない。このため、比較例1では現像装置4内の現像剤量の増加に対する現像剤排出量の応答性が悪くなるという不具合が生じる。
一方、図17を用いて説明した実施例1の現像装置4では、現像剤が現像剤排出口94の水平方向で規制されることがなく、現像剤の排出が良好に行われるため、現像剤が現像剤排出口94で詰まることを防止できる。
また、実施例1の現像装置4では図17に示すように、現像剤排出口94は滞留現像剤Tの嵩が最大となった際においても現像剤が達しない高さ方向領域h1が確保されている。すなわち、現像剤排出口94の上端部である排出口上端部94tには現像剤が達しないように現像剤排出口94の高さ方向における幅である開口高さHを設定している。
図19は、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、図17の高さ方向領域h1が確保されていない比較例2の説明図である。図19の比較例2のように高さ方向領域h1が確保されていないと、比較例1で現像剤が水平方向で規制されていたものと同様に、現像剤が高さ方向で規制されてしまうので現像剤の排出が阻害され、現像剤が現像剤排出口94で詰まりやすくなる。さらに、図19中の網掛け部T2で示す領域の滞留現像剤Tは現像剤排出口94の排出口下端部94uよりも上方に存在するにも関わらず、現像剤排出口94から排出されない。このため、比較例1では現像装置4内の現像剤量の増加に対する現像剤排出量の応答性が悪くなるという不具合が生じる。
一方、図17を用いて説明した実施例1の現像装置4では、現像剤が現像剤排出口94の高さ方向で規制されることがなく、現像剤の排出が良好に行われるため、現像剤が現像剤排出口94で詰まることを防止できる。
現像装置4内の現像剤量が最大となる現像装置4の駆動条件としては、全面ベタ画像をプリンタで設定できる最大枚数の連続プリントした場合と、画像面積率1%以下の全面白画像を最大枚数で連続プリントした場合とが考えられる。
全面ベタ画像を連続プリントすると、現像ローラ5から回収搬送路7に受け渡される現像剤中のトナー濃度が非常に低い状態となり、消費されたトナーを補うために帯電量の低いトナーを含むプレミックトナーが補給される。帯電量の低いトナーが多く含まれている状態であると、トナーとキャリアとが締まった状態となる。透磁率センサの検出結果に基づいてトナー補給の制御を行う場合、透磁率センサでは空間も非磁性のトナーが存在しているように検出するため、現像剤中に空間が多いとトナーが多く存在しているように検出する。一方、トナーとキャリアとが締まった状態であるとトナーが少なくキャリアが多い状態であると検出するため、消費したトナー量分とさらにキャリアが多い状態を改善するためのトナー量分も含めたプレミックトナーの補給がなされる。これにより必要量以上のプレミックストナーが補給され、攪拌搬送路10で単位時間当りに搬送される現像剤量が最大となり、この状態が連続することにより現像装置4内の現像剤量も最大となることがある。
一方、全面白画像を連続プリントすると、現像装置4内の現像剤中に含まれるトナーが使用されないまま攪拌されつづけるため、トナーの帯電量は上昇する。これにより、トナーの重さ当りの帯電量が増加するため、感光体1上の潜像の電位が同じであっても少ない量のトナーで電位が相殺され、感光体1に対するトナー付着量が減少する。パターン画像を感光体1上に形成して、それを読み取るPセンサの検出結果に基づいてトナー補給の制御を行うものでは、パターン画像の画像濃度が薄いと検出したときにはトナー補給を行う。よって、全面白画像の場合はトナーが消費されていないにも関わらずプレミックストナーの補給が行われつづけるため、現像装置4内の現像剤量が最大となることがある。さらに、全面白画像を連続プリントした場合は現像剤の帯電量が増加して、その結果、現像剤の嵩が上昇してしまい、現像剤量が増加して現像剤の重さあたりの嵩も増加するため、現像剤装置4内の現像剤容量が最大となることがある。
なお、本実施形態の複写機500では全面白画像を設定できる最大枚数である999枚の連続プリントを行ったときに、現像装置4内の現像剤量が最大となった。
実機において全面白画像の連続プリントは、例えば、フルカラー画像の連続プリントのときに起こり得る。ある現像装置が備えるトナーの色以外の色で形成される画像を連続プリントするときに、トナーが使用されない現像装置も駆動しているため、この現像装置は全面白画像形を連続プリントしている状態となる。
現像剤排出口94の開口幅Wが広すぎると、供給搬送路9内を搬送される現像剤の勢いが抑制されていない領域に排出口上流端部94fが位置することになり、飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94から排出されるおそれがある。一方、現像剤排出口94の開口幅Wが狭すぎると、比較例1で述べた不具合が発生するおそれがある。
また、現像剤排出口94の開口高さHを広くするために、排出口上端部94tの位置の位置を高くしようとしても現像装置4のケーシングの高さによって決められるため限界がある。また、排出口下端部94uの位置を下げることで開口高さHを広げようとすると、滞留現像剤Tの嵩が低い状態でも排出可能となり、滞留現像剤Tの量が少なくなって滞留現像剤Tによる現像剤の飛び跳ねを防止する機能が低下する。このため、排出口下端部94uの位置を下げることによって開口高さHを広くすると飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94から排出されるおそれがある。一方、現像剤排出口94の開口高さHが狭すぎると、比較例2で述べた不具合が発生するおそれがある。
次に、現像剤排出口94の開口幅W及び開口高さHを設定する方法の一例について説明する。
本発明者らは、品質工学を用いて最適化を行い、現像剤排出口94の開口幅W及び開口高さHの値を設定した。
品質工学における制御因子として以下のc1〜c8の8つの要素を用いた。
c1:供給スクリュの回転数
c2:現像剤排出口の高さ方向の位置(図9及び図13中のc2)
c3:現像剤排出口の開口幅W
c4:現像剤排出口の開口高さH
c5:現像剤排出口を設けた位置での供給スクリュ径
c6:供給スクリュの天井幅(図11及び図13中のc6)
c7:余剰開口部の幅(図8及び図12中のc7)
c8:現像ローラ内の磁性体の磁極配置
これらの制御因子c1〜c8について、それぞれ水準3つで以下の実験を行った検証した。
[実験]
本発明者らは、空の現像装置4のトナー補給口95から現像剤を10[cc]ずつ補給して、10[cc]ずつ補給した後、現像装置4を一分間駆動させた後の現像剤排出口94から排出される現像剤の排出量を測定する実験を、制御因子の水準の組み合わせを異ならせて行った。
図20は、本実験の補給量と排出量との関係を模式的に示すグラフである。
図20において(1)のグラフは補給量の総量が340[cc]となるまでは現像剤が排出されず、340[cc]となって以降は340[cc]を越えて補給された分だけリニアに排出される状態を示している。(2)のグラフは、補給量の総量が340[cc]に達する前に一時的に現像剤の排出が行われ、その後、排出が停止し、補給量の総量が340[cc]を越えて、350[cc]辺りから補給された分だけリニアに排出される状態を示している。(3)のグラフは補給量の総量が340[cc]となるまでは現像剤が排出されず、340[cc]となって以降は340[cc]を越えて補給された分よりも少ない排出がなされる状態を示している。
(2)のグラフのように補給量の総量が所定量に達する前に一時的に現像剤の排出が行われる現像装置の一時的な現像剤の排出は現像剤の飛び跳ねによって現像剤が排出されていると考えられる。よって、このような現像装置では現像剤量が一時的に減少したときに現像剤の飛散が発生するおそれがある。すなわち、現像剤排出口94の開口幅Wが広すぎる設定となっていると思われる。また、(3)のグラフにように、補給量の総量が所定量に達して排出が始まってからの排出量が、所定量を越えて補給された分よりも少ない場合、現像装置内の現像剤量の増加に対する排出の応答性が悪い状態であり、現像剤排出口94が詰まるおそれがある。すなわち、現像剤排出口94の開口幅Wが狭すぎる設定となっていると思われる。
一方、(1)のグラフは、現像剤量が340[cc]よりも少ない状態では現像剤が排出されていないため、現像剤の飛び跳ねによる排出を防止できていることがわかる。また、現像剤量が340[cc]を越えると現像剤がリニアに排出されているため、現像装置内の現像剤量の増加に対する排出の応答性が良好であることがわかる。
すなわち、現像剤の補給量と現像剤の排出量との関係が(1)のグラフのようになるように、各制御因子を組み合わせることが望まれる。
最も好適な組み合わせを見つけるために、すべての組み合わせについての実験を行うと、3通りの組み合わせがあり、実験を行う負担が大きい。一方、品質工学に基づいて検証を行うと8個の制御因子、3つの水準に対して18通りの実験を行い、各の実験結果に基づいて品質工学を用いた最適化を行うことにより、すべての組み合わせの中で現像剤の補給量と現像剤の排出量との関係が(1)のグラフに最も近くなる各制御因子の組み合わせを求めることが出来る。
そして、制御因子の中には、現像剤排出口の開口幅Wと現像剤排出口の開口高さHとが含まれているため、最も好適な組み合わせを見つけることで、現像剤排出口94の開口幅W及び開口高さHを設定することができる。
上述した方法で、最も好適な制御因子の組み合わせを見つけた後に、この制御因子の組み合わせに設定した現像装置4を作成して、現像装置4内の現像剤量が最大となる条件下で現像剤を駆動させる実験を行う。
このとき、装置や用いる現像剤の組成によって現像剤量が最大となる条件が異なるおそれがあるため、全面ベタ画像の連続プリントの場合と、全面白画像の連続プリントの場合とで検証する。そして、全面ベタ画像を入力可能な最大枚数の連続プリントを行っても、全面白画像を入力可能な最大枚数の連続プリントを行っても、共に現像剤排出口94に詰まりが生じなかった場合、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口94の片側端部である排出口上流端部94fには現像剤が達しないように現像剤排出口94の開口幅Hを設定出来ていると判断できる。同様に、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、現像剤排出口94の上端部である排出口上端部94tには現像剤が達しないように現像剤排出口94の開口高さHを設定出来ていると判断できる。
図21は、現像装置4内のトナー濃度と嵩密度の関係のグラフを示す。
通常の現像剤のトナー濃度上限は被覆率100[%]を超えないようにしている。これは、被覆率100[%]を超えると、トナー同士で接触し、逆帯電トナーが増えて飛散や地肌汚れが悪化するためである。また、トナー濃度下限は画像濃度を維持できるために必要な最低限のトナー濃度を設定する。本実施例では、トナー濃度を5〜9[wt%]に設定しており、このときの嵩密度変化は、図21に示すように、1.75[g/cc]〜1.55[g/cc]である。
一般的にトナー濃度が上昇するとキャリアの比重に比べてトナーの比重が小さいため、現像剤の嵩密度は少なくなり結果として現像装置内の現像剤量(嵩)は増大することになる。この嵩の変動が15[%]を越えると現像装置4内の許容現像剤量の範囲を満足することができなくなり、異常画像等の不具合が発生する可能性がある。そのため、現像剤の嵩密度の変動幅を実使用上15[%]以内に抑えることが望ましい。現像剤の嵩密度の変動幅が15[%]を越えると現像装置4内の現像剤のバランスが崩れるおそれがある。詳しくは、現像剤量が多い状態から少ない状態(トナー濃度低下)に急激に変化すると、現像スリーブへの現像剤の供給が足りなくなって白抜けが発生するおそれがある。また、逆に現像剤量が少ない状態から多い状態に急激に変化すると、現像剤溢れ(現像剤排出口94の詰りを含む)等が発生するおそれがある。
現像剤量が少ない状態から多い状態に嵩が変動するときに発生するおそれがある、現像剤排出口94で現像剤がパッキン時状態になることに起因する現像剤の詰まりを防止するには、現像剤排出口94の開口を大きくすれば良いが、レイアウト状の制約もある。このため、本実施例では嵩密度の変動幅は15[%]が限界となる。
図22は、現像剤排出口94を形成する壁厚の説明図である。
現像剤排出口94は、排出仕切り壁135を挟んで隣接する供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するものであり、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下に設定した。
排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtが厚すぎると、現像剤を排出するときに排出口下端部94uの上に現像剤が滞留し、図22中のT3で示す現像剤が排出されない可能性が生じる。図22のようにT3で示すよう現像剤が滞留すると、これを起点として現像剤の滞留が加速して、現像剤の排出が阻害され、最悪時は現像装置4内の現像剤量が許容範囲をオーバーして異常画像等の不具合が発生する可能性がある。
このような不具合を防止するために、排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下とすることが望ましい。
現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135には厚みtがあり、この厚みによって現像剤排出口94の下面が形成される。そして、現像剤排出口94を通過して排出されるべき現像剤がこの現像剤排出口94の下面に積ると、現像剤の排出が阻害され、現像装置4内の現像剤量が増加するおそれがある。このため、現像剤の排出が阻害されて現像装置4内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さ、または、形状を設定することが望ましい。
このような排出仕切り壁135の設定としては、図22を用いて説明したように、現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さtを2[mm]以下としてもよい。
また、現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さを設定するものに限らず、現像剤排出口94の排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状を現像剤が積りにくい形状に設定しても良い。
図23は、供給搬送路9の搬送方向上流側から見た現像剤排出口94の近傍の拡大模式図である。
図23に示すように、現像剤排出口94の排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状が、頂点Oが上方となる角形状となっている。そして、頂点Oと角部Qとの間に斜面Sが形成されており、供給搬送路9側に頂点O、排出搬送路2側に角部Qが配置されるように排出仕切り壁135を形成する。また、頂点Oの角度θは鋭角であることが望ましい。
現像剤排出口94の排出口下端部94uが平面であると、この平面部に現像剤が積っており現像剤の凝集具合によっては現像剤の排出に影響がでるくらい現像剤が積り排出口を塞いでしまうおそれがある。一方、排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状を図23に示すような形状とすることにより、現像剤は頂点Oから角部Qに向かって斜面Sに沿って自重で落下する。これにより、現像剤排出口94の排出口下端部94uに現像剤が積るスペースが無く、排出口下端部94uに現像剤が滞留することに起因して、現像剤の排出が阻害されることを防止することができる。
また、排出口下端部94uに現像剤が滞留することを防止する、排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状としては、図23に示すものに限らず、図24(a)のように上方に凸となるR形状や、図24(b)のように、頂点Oが排出搬送路2側にあり、角部Qが供給搬送路9側にあるような形状であってもよい。図24(b)の形状の場合、図23で示した形状に比べると現像剤の滞留を防止する効果は劣るが、排出口下端部94uが平面状のものに比べると現像剤は積りにくく、現像剤の滞留を防止する効果がある。
[実施例2]
次に本発明の特徴部を備えた2つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図17に示す実施例1では、供給搬送路9の現像剤排出口94の下流端である排出口下流端部94eが、下流端壁面80に対して現像剤搬送方向について上流側となっている。
ここで、実施例2として、供給搬送路9の搬送方向における排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致する構成について説明する。なお、排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置関係以外は実施例1と共通するため、相違点についてのみ説明する。
図25は実施例2の現像装置4内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の拡大模式図である。図25に示すように、実施例2の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向における排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致する。図17で示す実施例1では、排出口下端部94uよりも上方にあるにもかかわらず現像剤排出口94から排出されない現像剤が、排出口下流端部94eと下流端壁面80との間に存在する。これに対して、図25で示す実施例2では、排出口下流端部94eと下流端壁面80との位置が一致するため、実施例1のように排出口下端部94uよりも上方にあるにもかかわらず現像剤排出口94から排出されない現像剤が存在しない。このため、現像装置4内の現像剤量の増減に対する現像剤の排出の応答性がより良好になる。
〔変形例〕
なお、上述した実施形態の現像装置4は、供給搬送路9を攪拌搬送路10及び回収搬送路7よりも上方に設けた構成である。実施例1及び実施例2のように装置内の現像剤を良好に交換可能な構成を適用可能な現像装置4はこの構成に限るものではない。以下、変形例として、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる3つの現像剤搬送路を略同じ高さに設けた現像装置について説明する。なお、現像装置4の形状以外は実施形態と共通するので、相違点である現像装置4についてのみ説明する。
図26は変形例にかかる現像装置4の概略構成図である。
図26に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面をスコロトロンチャージャ103により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図26の奥方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9と回収スクリュ6を備えた回収搬送路7とは現像ローラ5の下方に並設されている。供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。
現像装置4は、供給搬送路9の回収搬送路7の反対側に並列して、攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中手前側に搬送する攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。供給搬送路9内に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤と、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤とは攪拌搬送路10に供給される。攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側に搬送する。そして、第一仕切り壁133に設けられた供給開口部より供給スクリュ8の搬送方向上流側の供給搬送路9内に現像剤を供給する。
第二仕切り壁134には回収スクリュ6の搬送方向最下流側である図中奥方向の端が開口部となっており、供給搬送路9と回収搬送路7とが連通している。回収スクリュ6の搬送方向下流端と、供給スクリュ8の搬送方向下流端と、攪拌スクリュ11の搬送方向上流端とで3つの搬送路が連通している。
そして、回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は供給搬送路9に移送される。また、回収現像剤と供給スクリュ8で搬送される現像ローラ5に供給されなかった現像剤は、連通している攪拌搬送路10に移送される。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、トナー濃度センサ127が設けられ、センサ出力によりトナー補給制御装置(図示せず)を作動し、不図示のトナーボトルから移送部へのトナー補給を行っている。
現像装置4のケーシングは3つの搬送スクリュの軸部で上下に分かれる一体成型された下ケーシング112及び上ケーシング113からなる。第一仕切り壁133は下ケーシング112の一部であり、第二仕切り壁134は、上ケーシング113に保持され、下ケーシング112と勘合する。
なお、上述のトナー補給制御装置として、公知のモーノポンプを用いる方式のものが採用できる。この方式によればトナーカートリッジの設置場所の制約が少ないため、画像形成装置内部のスペース配分に対し有利である。またトナーを適時補給できるため、現像装置4に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置4の小型化がはかれる。
図26に示すように、供給部材の最上部である供給スクリュ8のスクリュ頂点114が現像ローラ5の回転中心115よりも下方になるように配置されている。現像装置4では現像ローラ5の回転中心115とスクリュ頂点114とを結んだ直線と、回転中心115を通る水平な直線との角度θ1を30[°]に設定した。この角度θ1は供給スクリュ8の直径にも左右されるが、現像装置4の小型化からレイアウト上10[°]〜40[°]が望ましい。
現像ローラ5への現像剤の供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアをひきつけることによって行われる。上述のように、スクリュ頂点114が現像ローラ5の回転中心115よりも下方となるように配置することにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与する。これにより、供給搬送路9で搬送される現像剤の上部から確実に供給されるため、供給スクリュ8の搬送方向で供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
従来の3つの現像剤搬送路を同じ高さに設けた現像装置では、攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を受け渡す供給開口部を現像領域幅よりも外側に設けていた。これにより、攪拌搬送路10及び供給搬送路9が、現像ローラ5及び回収搬送路7に比べて供給搬送路9の搬送方向上流端部が突き出した状態となっていた。
変形例の現像装置4では、供給開口部を現像領域幅内に設けているので、現像ローラ5及び回収搬送路7に比べて攪拌搬送路10及び供給搬送路9が突き出していた部分がなくなり、現像装置4の省スペース化を図ることが出来る。
また、変形例の現像装置4のように、回収搬送路7、攪拌搬送路10、及び供給搬送路9を略同じ高さに設けることにより、現像剤にかかるストレスを軽減し、現像剤の長寿命化を図ることができる。すなわち、3つの現像剤搬送路を同じ高さに設けることにより、現像剤搬送路内で現像剤を上方に持ち上げる必要がないため、現像剤に与えるストレスを軽減することができる。これにより、現像剤の劣化を抑制し、安定した画像品質を維持することができるようになる。
以上、本実施形態によれば、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体である感光体1と対向する箇所で感光体1の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体である現像ローラ5と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材である供給スクリュ8を備え、現像ローラ5に現像剤を供給する現像剤供給領域では現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路のうちの供給搬送路9と、供給搬送路9を含めた現像剤搬送路にトナー補給口95から現像剤を補給する現像剤補給手段としての不図示のトナー補給制御装置とを有し、現像剤搬送路全体の現像剤量である現像装置4内の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する供給搬送路9内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口94を設けた現像装置4において、供給搬送路9内の現像剤排出口94の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段である供給下流端壁面80を備え、現像剤排出口94は供給下流端壁面80によって滞留した滞留現像剤Tのうち現像剤排出口94の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、水平方向における現像剤排出口94の両側端部である排出口下流端部94e及び排出口上流端部94fのうち、排出口下流端部94eに現像剤が達しても排出口上流端部94fには現像剤が達しないように、現像剤排出口94の水平方向における幅である開口幅Wを設定するため、現像剤排出口94の排出口上流端部94fから排出口下流端部94eまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在する状態となることがない。これにより、排出口上流端部94f及び排出口下流端部94eからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。このため、現像剤が固着した領域が広がることによって現像剤排出口94が詰まることを防止することができる。
また、滞留現像剤Tの嵩が最大となった状態で、現像剤排出口94の上端部である排出口上端部94tには現像剤が達しないように現像剤排出口94の高さ方向の幅である開口高さHを設定することにより、現像剤排出口94の下端部である排出口下端部94uから排出口上端部94tまでの幅よりも広い範囲に滞留現像剤Tが存在する状態となることがない。これにより、排出口上端部94t及び排出口下端部94uからの圧力を受けて現像剤がパッキング状態となることを防止し、現像剤が固着することを防止することができる。このため、現像剤が固着した領域が広がることによって現像剤排出口94が詰まることを防止することができる。
このように、現像装置4では、水平方向にも高さ方向に現像剤がパッキング状態となることを簿鬱することが出来るので、現像剤排出口94が詰まることを防止することができる。よって、現像装置4では、現像剤排出口の開口幅Wおよび開口高さHを設定するという簡易な構成で、現像剤排出口94が詰まることを防止することができ、良好な現像剤の交換を行うことが出来る。
また、現像装置4は現像剤搬送路として、現像剤担持体である現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路9と、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤を供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路である攪拌搬送路10とを備え、現像剤排出口94を供給搬送路9の現像剤搬送方向下流端近傍に設けることにより、現像ローラ5に供給されずに供給搬送路9の搬送方向下流端近傍まで到達した余剰現像剤を滞留現像剤Tとして滞留させて、その嵩の増減によって現像剤排出口94から現像剤を排出することができる。これにより、滞留現像剤Tの嵩の増減や現像剤排出口94からの現像剤の排出が現像ローラ5への現像剤の受渡しに影響しないため、現像ローラ5に安定した現像剤の供給を行うことができ、良好な画像形成を行うことが出来る。
また、現像装置4は現像剤搬送路として、現像剤担持体である現像ローラ5に現像剤を供給しながら現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路9と、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達した現像剤を供給搬送路9の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路である攪拌搬送路10と、潜像担持体である感光体1と対向する箇所を通過後の現像ローラ5の表面上から離脱した現像剤を回収して現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、供給搬送路9と同方向に搬送する回収搬送路7とを有し、攪拌搬送路10は、供給搬送路9の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、回収搬送路7の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤との供給を受け、現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、供給搬送路9とは逆方向に現像剤を搬送して供給搬送路9の搬送方向上流端に供給することにより、一方向循環の現像剤を実現することができる。
また、現像装置4内の現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことによって、現像装置4内の現像剤の体積が許容現像剤量の範囲を越えることを防止し、異常画像等の不具合の発生を防止することが出来る。
また、現像装置4は、現像剤搬送路である供給搬送路9から現像剤排出口94を通過した現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送路2を備え、供給搬送路9と排出搬送路2とは排出仕切り壁135を挟んで隣接し、現像剤排出口94で連通するものである。また、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚みによって形成される現像剤排出口94の下面に、現像剤排出口94を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され現像装置4内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口94の下面を形成する排出仕切り壁135の厚さを設定する。これにより、排出口下端部94uでの排出されるべき現像剤滞留を防ぎ現像剤排出口94まで嵩が上昇してきた現像剤を確実に排出することができるので常に現像装置4内の現像剤を一定に保つことが出来、現像剤不足又は過剰による不具合の発生を防止することができる。
また、現像剤搬送路のうちの供給搬送路9から現像剤排出口94を通過した現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送路2を備え、供給搬送路9と排出搬送路2とは仕切り壁である排出仕切り壁135を挟んで隣接し、現像剤排出口94で連通するものであり、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uの排出仕切り壁135の厚さを2[mm]以下に設定することにより、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止し、現像剤の排出が阻害されることを防止することが出来る。
また、図23に示すように、現像剤排出口94の開口下端部である排出口下端部94uを形成する部分の排出仕切り壁135の形状が、頂点Oが上方となる角形状となるように設定しても良い。これにより、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止し、現像剤の排出が阻害されることを防止することが出来る。さらに、排出口下端部94uで現像剤が滞留することを防止する形状としては、図24(a)に示すように、上方に凸となるR形状を用いてもよい。
また、潜像担持体である感光体1と、感光体1表面を帯電させるための帯電手段である帯電器と、感光体1上に静電潜像を形成するための潜像形成手段である光書込ユニット21と、静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置としての複写機500において、現像手段として現像装置4を用いることによって、現像装置4内の現像剤を良好に交換することができるため、複写機500の装置内汚れや現像装置4の破損などの発生を防止し、良好な画像形成を行うことが出来る。
本実施形態に係る複写機の概略構成図。 現像装置及び感光体の概略構成図。 現像剤の流れを説明する現像装置の斜視断面図。 現像装置内の現像剤の流れの模式図。 現像装置の断面説明図。 図4とは異なる形状の現像装置内の現像剤の流れの模式図。 現像装置の外観斜視図。 現像装置の供給搬送路の搬送方向下流端近傍の拡大模式図。 現像装置から攪拌スクリュ、回収スクリュ、及び、ドクタブレードを取り外した状態の手前側端部近傍の斜視説明図。 図9に示す現像装置から供給スクリュを取り外した状態の手前側近傍の斜視説明図。 図10に示す現像装置から現像ローラを取り外した状態の手前側近傍の斜視説明図。 図11に示す現像装置を図11とは異なる方向から見た斜視説明図。 現像剤量が少ない状態の現像装置の断面説明図。 現像剤量が少ない状態の現像装置の側方断面説明図。 現像剤量が多い状態の現像装置の断面説明図。 現像剤量が多い状態の現像装置の側方断面説明図。 実施例1の現像装置内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路の搬送方向下流端近傍の拡大模式図。 比較例1の現像装置内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路の搬送方向下流端近傍の拡大模式図。 比較例2の現像装置内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路の搬送方向下流端近傍の拡大模式図。 実験の補給量と排出量との関係を模式的に示すグラフ。 現像装置4内のトナー濃度と嵩密度の関係のグラフ。 現像剤排出口を形成する壁厚の説明図。 現像剤が積りにくい形状に設定した排出仕切り壁の説明図。 現像剤が積りにくい形状に設定した排出仕切り壁の他の例の説明図、(a)は、R形状、(b)は、頂点が排出側に配置された角形状。 実施例2の現像装置内の現像剤量が最大となった状態の供給搬送路の搬送方向下流端近傍の拡大模式図。 変形例にかかる現像装置及び感光体の概略説明図。 現像剤排出口近傍の拡大説明図、(a)は、現像装置内の現像剤量に変化がない定常状態、(b)は、現像剤排出口の位置で滞留現像剤Tの嵩が増加した状態、(c)は、排出口下端部が排出口下流端部から排出口上流端部まで滞留現像剤に覆われた状態。 図27(c)の状態の現像剤排出口近傍を上方から見た模式図。
符号の説明
1 感光体
2 排出搬送路
2a 排出スクリュ
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 ドクタブレード
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
80 下流端壁面
90 ベルトクリーニング装置
91 供給開口部
92 余剰開口部
93 回収開口部
94 現像剤排出口
94e 排出口下流端部
94f 排出口上流端部
94t 排出口上端部
94u 排出口下端部
95 トナー補給口
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
135 排出仕切り壁
500 複写機

Claims (10)

  1. 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
    現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
    該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
    該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
    該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
    該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように該現像剤排出口の水平方向における開口幅を設定することを特徴とする現像装置。
  2. 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
    現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
    該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
    該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路内の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
    該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
    該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とする現像装置。
  3. 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
    現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
    該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
    該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する該現像剤搬送路の箇所の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を設けた現像装置において、
    該現像剤搬送路内の該現像剤排出口の近傍で現像剤を滞留させる現像剤滞留手段を備え、該現像剤排出口は該現像剤滞留手段によって滞留した滞留現像剤のうち該現像剤排出口の高さに達した現像剤を通過させるように設けられ、
    該滞留現像剤の嵩が最大となった状態で、水平方向における該現像剤排出口の両側端部に現像剤が達しないように、且つ、該現像剤排出口の上端部には現像剤が達しないように、該現像剤排出口の水平方向の開口幅、及び、該現像剤排出口の高さ方向の開口幅を設定することを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1、2または3の現像装置において、
    上記現像剤搬送路は、上記現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路とを備え、
    上記現像剤排出口を該供給搬送路の現像剤搬送方向下流端近傍に設けたことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1、2、3または4の現像装置において、
    上記現像剤搬送路は、該現像剤担持体に現像剤を供給しながら該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送する供給搬送路と、該供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を該供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路と、該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体の表面上から離脱した現像剤を回収して該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、上記供給搬送路と同方向に搬送する回収搬送路とを有し、
    該循環搬送路は、該供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤と、該回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該供給搬送路は逆方向に現像剤を搬送して該供給搬送路の搬送方向上流端に供給することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の現像装置において、
    現像剤の嵩密度の変動幅を15[%]以内に抑えたことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6の現像装置において、
    上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
    該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
    該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚みによって形成される該現像剤排出口の下面に、該現像剤排出口を通過して排出されるべき現像剤が積ることにより、現像剤の排出が阻害され該現像装置内の現像剤量が増えることが無いように現像剤排出口の下面を形成する該仕切り壁の厚さを設定したことを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、
    上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
    該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
    該現像剤排出口の開口下端部の該仕切り壁の厚さを2[mm]以下に設定したことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の現像装置において、
    上記現像剤搬送路から上記現像剤排出口を通過した現像剤を現像装置の外部に搬送する排出搬送路を備え、
    該現像剤搬送路と該排出搬送路とは仕切り壁を挟んで隣接し、該現像剤排出口で連通するものであり、
    該現像剤排出口の開口下端部を形成する部分の該仕切り壁の形状が、頂点が上方となる角形状、または、上方に凸となるR形状であることを特徴とする現像装置。
  10. 少なくとも潜像担持体と、
    該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
    該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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