JP2017167334A - 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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寿男 小池
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Atsushi Yotsuori
淳 四折
徹平 菊地
Teppei Kikuchi
徹平 菊地
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Keinosuke Kondo
慧之輔 近藤
道治 鈴木
Michiharu Suzuki
道治 鈴木
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【課題】現像剤搬送部材の回転によって現像剤搬送路内で舞い上がった現像剤が現像剤排出口から排出されることを抑制し、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができる現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供する。【解決手段】現像剤担持体と、螺旋状の羽部である供給羽部4d2を備え、回転することで現像剤搬送路である供給搬送路4e内の現像剤を搬送する現像剤搬送部材である供給スクリュ4dと、供給搬送路4eの所定の高さに配置され、供給搬送路4eの現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口4rと、を備える現像装置4において、供給スクリュ4dにおける現像剤排出口4rと対向する位置の供給羽部4d2の径方向の先端から供給スクリュ4dの回転軸に平行な方向に延在する庇部4d3を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関するものである。
従来より、現像剤担持体に供給するための現像剤を現像剤搬送路内で搬送しながら、現像剤搬送路内の余剰な現像剤をオーバーフローによって現像剤排出口から排出する現像装置を用いる画像形成装置が知られている。
この種の現像装置として、特許文献1には、螺旋状の羽部を備え、回転することで現像剤搬送路内の現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備える現像装置が記載されている。この現像装置は、現像剤搬送路内の現像剤に搬送力を付与する現像剤搬送部材の搬送動作によって飛翔した現像剤が、現像剤排出口へ向かう経路を塞ぐ飛翔現像剤排出防止部材を備える。特許文献1には、飛翔現像剤排出防止部材を備えることにより、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の現像装置では、回転する現像剤搬送部材によって巻き上げられて、舞い上がった現像剤が飛翔現像剤排出防止部材を迂回して現像剤排出口に到達するおそれがある。到達した現像剤が現像剤排出口から排出され続けると、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができなくなる。
上述した課題を解決するために、本発明は、現像剤担持体と、螺旋状の羽部を備え、回転することで現像剤搬送路内の現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、前記現像剤搬送路の所定の高さに配置され、前記現像剤搬送路の現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口と、を備える現像装置において、前記現像剤搬送部材における前記現像剤排出口と対向する位置の前記羽部の径方向の先端から前記現像剤搬送部材の回転軸に平行な方向に延在する庇部を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、現像剤搬送部材の回転によって現像剤搬送路内で舞い上がった現像剤が現像剤排出口から排出されることを抑制し、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができるという優れた効果がある。
現像装置の供給搬送路における現像剤排出口の近傍の拡大説明図。 実施形態に係る複写機の概略構成図。 同複写機が備える作像ユニットの一つにおける感光体と現像装置とを示す概略構成図。 同現像装置を示す斜視図。 同現像装置の長手方向の端部を破断した状態を示す斜視説明図。 同現像装置の現像ローラを取り外した状態を示す分解斜視図。 同現像装置の長手方向の現像剤排出口を設けた位置における供給搬送路及び排出搬送路の断面説明図。 同現像装置の供給搬送路における現像剤排出口の近傍の拡大斜視図。 同現像装置の供給スクリュと現像剤排出口との斜視説明図。 比較例の現像装置における現像剤量と、現像剤排出量との関係の一例を示すグラフ。 比較例の現像装置で、現像剤量が、図10における(a)〜(d)のそれぞれの範囲となっているときの現像剤排出口及び供給スクリュと現像剤の剤面との位置関係の模式図。 比較例1の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフ。 比較例2の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフ。 実施例の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフ。 現像剤排出口の近傍の供給スクリュの回転中心を通る断面における概略断面説明図。 実施例2の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフ。 比較例の現像装置の供給搬送路における現像剤排出口の近傍の拡大説明図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体1が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機10」という)の一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係る複写機10の基本的な構成について説明する。
図2は、実施形態に係る複写機10の概略構成図である。複写機10はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プリンタ部100は、特殊色(S)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色の画像を作像するための五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)を並列に配置された画像形成ユニット20を備えている。図2に示す各符号の数字の後に付されたS、Y、M、C及びKという添字は、それぞれ、特殊色、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒用の部材であることを示している(以下同様)。特殊色(S)は、オプション色であり、本実施形態の特殊色用作像ユニット18Sは透明トナーを使用しているが、現像剤を交換することで、他の色のトナーを使用することができる。
プリンタ部100には、作像ユニット18(S,Y,M,C,K)の他に、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
潜像形成手段である光書込ユニット21は、五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)の上方に配置されている。光書込ユニット21は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像情報に基づいて感光体1(S,Y,M,C,K)の表面にレーザー光を照射する。
光書込ユニット21の上方には、コンタクトガラス32上に載置された原稿を走査して読み取る画像読取装置であるスキャナ300が設けられている。
五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)の下方には、中間転写体としての中間転写ベルト110を備えた中間転写ユニット17が設けられている。
作像ユニット18(S,Y,M,C,K)は、潜像担持体であるドラム状の感光体1(S,Y,M,C,K)の他に、帯電装置、現像装置4、感光体クリーニング装置、除電器などを有し、これらを支持枠体で一対的に支持している。五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)はそれぞれ複写機10本体に対して着脱可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
次に、中間転写ユニットについて説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110、中間転写ベルトクリーニング装置90、駆動ローラ15、二次転写対向ローラ16、及び四つの一次転写バイアスローラ62(S,Y,M,C,K)などを有している。
無端状の中間転写ベルト110は、そのループ内側に配設された駆動ローラ15等の複数の張架ローラによってテンション張架されている。そして、ベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図2中の時計回り方向に無端移動する。
四つの一次転写バイアスローラ62(S,Y,M,C,K)は、中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、電源から出力される一次転写バイアスが印加される。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1(S,Y,M,C,K)に向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
次に、二次転写装置22について説明する。
二次転写装置22は、中間転写ユニット17の下方に設けられている。二次転写装置22は、中間転写ベルト110における二次転写対向ローラ16に対する掛け回し箇所のおもて面に当接して二次転写ニップを形成する二次転写ローラ23を備える。
二次転写ローラ23にはトナーの帯電極性とは逆極性の二次転写バイアスが電源によって印加され、二次転写対向ローラ16は電気的に接地されている。これにより、二次転写ニップには中間転写ベルト110上の多色トナー像を中間転写ベルト110側から二次転写ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。
複写機10本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容する給紙カセット44が複数設けられている。給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の一枚の転写紙を他の転写紙から分離して給紙路46に向けて送り出す。
給紙カセット44の一つから送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。
転写紙上に転写されたトナー像を定着する定着装置25は、二次転写装置22に対して図2中の左方に配置されている。また、二次転写装置22と定着装置25との間には、トナー像転写後の転写紙を定着装置25へと搬送する搬送ベルト6が設けられている。
定着装置25は、定着ベルト26を二本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、搬送ベルト6から受け取った転写紙を定着ニップに挟み込む。ベルトユニットにおいける二本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像を転写紙に定着する。
複写機10は、筐体の図2中の左側板の外側に突設したスタック部を備え、定着装置25内で定着処理が施された転写紙をこのスタック部にスタックする。
定着装置25に対して図2中の左方には、定着装置25を通過した転写紙を機外のスタック部または両面ユニット28の何れかに向けて搬送する排紙ユニット29が設けられている。
複写機10で原稿のコピーをとるときには、スキャナ300によって原稿を読み取る。例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機10本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、コピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動搬送する。原稿読取動作では、第一走行体33と第二走行体34とがともに走行を開始し、第一走行体33に設けられた光源から光を照射する。そして、原稿面からの反射光が第二走行体34内に設けられたミラーによって反射し、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射する。スキャナ300の制御部は、読取センサ36への入射光に基づいてS、Y、M、C及びKの色別の画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。作像ユニット18(S,Y,M,C,K)では、感光体1(S,Y,M,C,K)が帯電装置によって表面が一様帯電される。その後、読取センサ36への入射光に基づいて構築された色別画像情報に基づいて、光書込ユニット21を駆動制御して、五つの感光体1(S,Y,M,C,K)上に静電潜像を形成する。次いで、感光体1(S,Y,M,C,K)上の静電潜像を現像装置4(S,Y,M,C,K)により現像し、それぞれS、Y、M、C及びKの単色トナー像を形成する。
各色の感光体1(S,Y,M,C,K)の表面上のトナー像を、中間転写ベルト110上に重なり合うようにそれぞれの一次転写ニップで順次転写し、中間転写ベルト110上に多色トナー像を形成する。中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された多色トナー像は、中間転写ベルト110の無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。
一方、トナー像転写後の感光体1(S,Y,M,C,K)の表面は、感光体クリーニング装置で表面上に残留する残留トナーを除去し、除電器によって除電して、再度の画像形成に備える。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作を開始する。この給紙動作では、給紙ローラ42の一つを選択回転し、給紙カセット44から転写紙を送り出す。送り出した転写紙は、分離ローラ45で一枚ずつ分離して給紙路46に進入させた後、搬送ローラ対47によって搬送し、レジストローラ対49に突き当てて止める。
その後、中間転写ベルト110上の多色トナー像の形成にタイミングを合わせてレジストローラ対49を回転し、二次転写ニップに向けて転写紙を搬送する。二次転写ニップでは、二次転写電界やニップ圧によって中間転写ベルト110上の多色トナー像を転写紙上に二次転写する。二次転写された多色トナー像は、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。
トナー像転写後の転写紙は、搬送ベルト6で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えてトナー像を定着した後、排紙ユニット29へ送り込む。排紙ユニット29では切換爪によって転写紙の搬送方向を切換えて、機外(装置左側)のスタック部または下方の両面ユニット28へ案内する。両面ユニット28では、転写紙を反転して再び二次転写ニップへと導き、裏面にも画像を記録して後、排紙ユニット29スタック上に排出する。
画像転写後の中間転写ベルト110は、中間転写ベルトクリーニング装置90によって表面上に残留する転写残トナーを除去し、再度の画像形成に備える。
複写機10では、装置サイズを小型化する観点から、装置内部の高密度化と共に定着装置25を中間転写ユニット17の下側にもぐりこませるような配置としている。そして、図2に示すように、中間転写ベルト110は、定着装置25の上面および右側面を覆うように屈曲している。この構成により複写機10の高さ方向と幅方向との小型化を図っている。をコンパクトにしている。
実施形態に係る複写機10は、二色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1(S,Y,M,C,K)を接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をS、Y、M及びC用の感光体1(S,Y,M,C)から離間させる。そして、五つの感光体1(S,Y,M,C,K)のうち、黒用感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、S、Y、M及びCについては、感光体1だけでなく、現像装置4も駆動を停止させて、感光体1や現像剤の不要な消耗を防止する。
複写機10の筺体内には、複写機10内の各機器の制御を司るCPU等から構成される制御部が配設されている。また、筺体の上面には、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される操作表示部500が配設されている。操作者は、この操作表示部500に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードや、両面に画像を形成する両面プリントモードなどを指定することができる。
図3は、五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)のうちの何れか一つにおける感光体1と現像装置4とを示す概略構成図である。図4は、現像装置4の斜視説明図であり、図5は、長手方向の端部を破断した状態の現像装置4を示す分視説明図である。図6は、現像ローラ4a及び現像ドクタ4jを取り外した状態の現像装置4を示す斜視説明図である。図7は、現像装置4の長手方向の現像剤排出口4rを設けた位置における供給搬送路4e及び排出搬送路4iの断面説明図である。
五つの作像ユニット18(S,Y,M,C,K)は、使用するトナーの色が異なる点以外はほぼ同様の構成であるため、図3乃至図7においては、符号の末尾に付すS、Y、M、C及びKの添字の記載を省略している。後述する図1等の他の図面についても同様である。
図3において、感光体1は図3中の矢印G方向に回転しながら、その表面を帯電装置によってマイナス極性に一様帯電される。帯電した感光体1の表面には、光書込ユニット21から照射されたレーザー光によって静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置4によって現像されてトナー像になる。
現像装置4は、現像剤担持体である現像ローラ4aを有している。この現像ローラ4aは、筒状の現像スリーブと、これに連れ回らないように内包され、複数の磁性体からなるマグネットローラとを具備している。現像スリーブは、図3中の矢印I方向に回転しながら、マグネットローラから発生する磁力により、トナーと磁性キャリアとを含有する供給搬送路4e内の現像剤を表面に担持する。そして、感光体1の表面の静電潜像に現像剤のトナーを供給して静電潜像を現像する。現像ローラ4aの図3中の右方には、現像剤搬送部材としての供給スクリュ4dが現像ローラ4aに対して平行に配設されている。供給スクリュ4dは、供給搬送路4e内の現像剤を現像ローラ4aに供給しながら、現像ローラ4aの軸線方向に沿う方向である図3中の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて現像剤を搬送する。
現像ローラ4aにおける供給スクリュ4dとの対向部よりも表面移動方向下流側の箇所には、現像ローラ4aに供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ4jが所定の間隙を介して対向するように配置している。現像ローラ4aにおける感光体1との対向部である現像領域に対して表面移動方向下流側となる現像ローラ4aの下方には、現像ローラ4aの表面と対向し、現像剤搬送路の一部を構成する回収搬送路4cが設けられている。
回収搬送路4c内には、現像剤搬送部材としての現像ローラ4aの軸線方向に平行に配置され、螺旋状の羽部を有する回収スクリュ4bを配置している。現像領域を通過し、現像ローラ4aの表面から離脱した現像済みの現像剤は回収搬送路4cで回収し、回収搬送路4c内の現像剤は回収スクリュ4bによって搬送する。回収スクリュ4bは回収搬送路4c内の現像剤を現像ローラ4aの軸線方向に沿って供給スクリュ4dと同じ方向に搬送する。
現像装置4内の現像剤搬送路における供給スクリュ4dが配置された供給搬送路4eは現像ローラ4aの側方に配設されているのに対し、回収スクリュ4bが配置された回収搬送路4cは現像ローラ4aの下方に並設されている。
現像ローラ4aからの現像剤の離脱は、先に述べた現像スリーブ内部にあるマグネットローラを、離脱させたい箇所のみ磁極がない状態に設定することにより、現像剤の分離・離脱を可能としている。また、離脱させたい箇所に反発磁界が形成されるような磁極配置のマグネットローラを用いてもよい。
現像装置4は、供給搬送路4eの下方であって回収搬送路4cの側方に、現像剤搬送路の一部を構成する攪拌搬送路4gを有し、攪拌搬送路4gは供給搬送路4e及び回収搬送路4cに対して並列に配置されている。攪拌搬送路4gには、現像ローラ4aの軸線方向に平行に配置された攪拌軸部に螺旋状の攪拌羽部を固定したスクリュ形状の攪拌スクリュ4fが配置されている。攪拌スクリュ4fは、攪拌搬送路4g内の現像剤を攪拌しながら、現像ローラ4aの軸線方向に沿って供給スクリュ4dとは逆方向である図3中の手前側から奥側に向けて搬送する。
供給搬送路4eと攪拌搬送路4gとは第一仕切り壁4kによって仕切られている。第一仕切り壁4kの供給搬送路4eと攪拌搬送路4gとを仕切る箇所における図3中の手前側端部と奥側端部とにはそれぞれ開口部が設けられており、供給搬送路4eと攪拌搬送路4gとはそれらの開口部を介して連通している。供給搬送路4eと回収搬送路4cとも第一仕切り壁4kによって仕切られているが、第一仕切り壁4kの供給搬送路4eと回収搬送路4cとを仕切る箇所には開口部が設けられていない。
攪拌搬送路4gと回収搬送路4cとは第二仕切り壁4mによって仕切られている。第二仕切り壁4mにおける図3中の手前側端部が開口部となっており、攪拌搬送路4gと回収搬送路4cとがその開口部を介して連通している。現像剤搬送部材である供給スクリュ4d、回収スクリュ4b及び攪拌スクリュ4fは樹脂もしくは金属のスクリュからなっており、各スクリュ径は全てφ22[mm]である。スクリュピッチは供給スクリュ4dが50[mm]の二条巻き、回収スクリュ4b及び攪拌スクリュ4fが25[mm]の一条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。
本実施形態の現像装置4では、攪拌搬送路4gの全長は410[mm]であり、供給搬送路4eの全長は320[mm]である。
現像装置4では、現像ローラ4a上において、ステンレスからなる現像ドクタ4jによって薄層化された現像剤を、現像スリーブの回転に伴って感光体1との対向部である現像領域まで搬送し、現像剤を用いて感光体1上の静電潜像を現像する。現像ローラ4aの現像スリーブの表面はV溝あるいはサンドブラスト処理されており、現像スリーブはφ25[mm]のアルミニウム素管またはステンレス素管からなる。現像スリーブと現像ドクタ4jとのギャップ及び現像スリーブと感光体1とのギャップは、それぞれ0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路4cで回収し、図3中の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送し、非画像領域に設けられた、第一仕切り壁4kの開口部を通って攪拌搬送路4gに移送する。攪拌搬送路4gの現像剤搬送方向上流側における第一仕切り壁4kの開口部との付近であって、攪拌搬送路4gの上側には、図4及び図6に示すように、補給口4pが設けられている。補給口4pは、現像装置4の外部の現像剤補給制御装置550から補給されてくるプレミックス剤を現像剤搬送路内に受け入れる現像剤受入口であり、図3や図7に示す断面よりも手前側に位置する。この補給口4pに投入されたプレミックス剤が攪拌搬送路4g内に補給される。プレミックス剤は、トナーと磁性キャリアとを含有しているが、そのトナー濃度は現像装置4内の現像剤のトナー濃度よりも高くなっている。
図3において、現像装置4の側面は、アルミや銅などの熱伝導性の高い部材で構成されている。そして、現像装置4の側面には、熱伝導シート4nが貼り付けられている。この熱伝導シート4nは、高熱伝導性を有している。現像装置4の側面には、熱伝導シート4nを介して受熱部70が圧接している。アルミなどの熱伝導率の高い物質からなる受熱部70の受熱体71には、冷却液を流すための流路72が設けられており、この流路72内に流される冷却液が、現像装置4から熱伝導シート4nと受熱体71とを伝わってきた熱を吸収する。そして、ポンプによってラジエータに送られてそこで放熱する。
図5中の各矢印は現像剤の搬送方向を示している。図3及び図5を参照しながら、現像装置4内における現像剤の挙動について説明する。攪拌搬送路4gから現像剤の供給を受けた供給搬送路4eでは、供給スクリュ4dが現像剤を図5の矢印方向に搬送しながら現像ローラ4aに供給する。そして、現像ローラ4aに供給されずに供給搬送路4eの搬送方向下流端まで搬送された現像剤は、第一仕切り壁4kに設けられた開口部を通って攪拌搬送路4g内に落下する。
現像ローラ4aに供給された現像剤は、現像スリーブの回転に伴って現像領域を通過した後、スリーブ表面から離脱して回収搬送路4c内に落下する。そして、回収スクリュ4bによって図5の矢印方向に搬送され、回収搬送路4cの搬送方向下流端まで搬送されると、第二仕切り壁4mに設けられた開口部を通って攪拌搬送路4g内に進入する。
攪拌搬送路4gでは、供給搬送路4eから受け取った現像剤と、回収搬送路4cから受け取った現像剤とを攪拌混合しながら、攪拌スクリュ4fによって回収搬送路4cや供給搬送路4eにおける現像剤搬送方向とは逆方向に搬送する。その過程で、必要に応じて補給用の現像剤であるプレミックス剤が補給される。攪拌搬送路4gの搬送方向下流端まで搬送された現像剤は、第一仕切り壁4kに設けられた開口部を通って供給搬送路4e内に押し上げられる。攪拌搬送路4gの下部には、トナー濃度センサが設けられており、このトナー濃度センサの出力に基づいて現像剤補給制御装置550の駆動が制御されて各色の現像剤収容部からのプレミックス剤の補給が行われる。
供給搬送路4eと回収搬送路4cとを個別に有している現像装置4は、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像に寄与した直後の現像剤が供給搬送路4eに混入することがない。よって、供給搬送路4eの搬送方向下流側ほど現像ローラ4aに供給される現像剤のトナー濃度が低下することを防止することができる。また、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像に寄与した直後の現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。よって、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路4eに供給されるため、供給搬送路4eに供給される現像剤が攪拌不足となることを防止することができる。このように、供給搬送路4e内の現像剤のトナー濃度が低下することを抑制し、供給搬送路4e内の現像剤が攪拌不足となることを抑制することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
現像装置4内においては、以上に説明したような現像剤の挙動の他に、余剰な現像剤の排出のための挙動が起こる。次に、この排出のための挙動について、図3、図6及び図7を用いて説明する。
現像装置4は、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外に排出する現像剤排出口4rを備える。現像装置4では、プレミックス現像剤が補給され、現像装置4内の現像剤量が増加すると、供給搬送路4e内の現像剤の嵩が高くなる。
図3に示すように、供給搬送路4eの側方には、排出搬送路4iが配設されており、供給搬送路4eと排出搬送路4iとは、第三仕切り壁4sによって仕切られている。この第三仕切り壁4sにおいて、供給スクリュ4dによる現像剤搬送方向の下流側端部付近には、図6及び図7に示されるように現像剤排出口4rが設けられている。図6では、現像装置4内の現像剤は排出される流れを矢印A乃至Cで示している。
供給搬送路4e内の現像剤排出口4rを設けた位置で、現像剤の嵩が現像剤排出口4rの高さまで到達した場合、その一部が、図6中の矢印Aで示されるように現像剤排出口4rからあふれ出て排出搬送路4i内に進入する。排出搬送路4i内に進入した現像剤は、排出スクリュ4hにより、供給スクリュ4dとは逆方向(図6の矢印B方向)に搬送される。そして、現像装置4における排出スクリュ4hによる現像剤搬送方向の下流端まで搬送されると、図6の矢印Cで示されるように現像装置4の外に排出され、自由落下によって廃現像剤容器に収容される。
供給搬送路4eにおける、現像剤排出口4rの近傍であって、且つ、それよりも現像剤搬送方向の上流側には、図6及び図7に示されるように、天井によって片持ち支持され、供給搬送路4eの供給スクリュ4dよりも上方の空間を仕切る堰部材4uを設けている。供給スクリュ4dによって搬送される現像剤は、この堰部材4uの下をくぐって現像剤排出口4rとの対向位置まで移動する。
供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rとの対向位置には、減容部材4tが配設されている。これにより、供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rとの対向位置は他の位置よりも長さ当たりの容積が小さくなっている。
堰部材4uによって現像剤排出口4rとの対向位置を空間的に仕切ることと、減容部材4tによって現像剤排出口4rとの対向位置では供給搬送路4eの他の位置よりも長さ当たりの容積が小さくなっていることにより、現像剤の嵩が高くなり易い。このため、現像剤排出口4rとの対向位置では、供給搬送路4eにおける他の位置よりも供給スクリュ4dに押された現像剤の嵩が高くなり易く、供給搬送路4e内から現像剤排出口4rへの現像剤のオーバーフローが起こり易くなっている。
本実施形態の複写機10とは異なり、現像装置4に対してプレミックス剤ではなくトナーだけを補給する構成では、運転に伴って磁性キャリアの表層のコート層を摩耗させたり、コート層にトナー樹脂や添加剤を固着させたりして、磁性キャリアを劣化させていく。磁性キャリアの劣化が進行するとトナーの帯電量を低下させて感光体1の地肌部汚れやトナー飛散などを引き起こすことから、定期的にサービスマンがユーザーを訪問して磁性キャリアを交換する必要がある。これに対し、本実施形態の複写機10では、現像装置4にプレミックス剤を補給することで、磁性キャリアの交換作業を省略することができる。
図1は、現像装置4の供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rの近傍の拡大説明図である。また、図8は、現像装置4の供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rの近傍の拡大斜視図であり、図9は、現像装置4の供給スクリュ4dと現像剤排出口4rとの斜視説明図である。
図1に示すように、回転することで供給搬送路4e内の現像剤を図1中の矢印M方向に搬送する現像剤搬送部材である供給スクリュ4dは、搬送方向に延在する供給軸部4d1に螺旋状の供給羽部4d2を固定した形状である。
また、図1、図8及び図9に示すように、現像装置4は、供給スクリュ4dにおける現像剤排出口4rと対向する位置の供給羽部4d2の径方向の先端から現像剤の搬送方向に延在する庇部4d3を備える。図8では、便宜的に庇部4d3にドット柄を付している。
図1、図8及び図9に示すように、庇部4d3は、供給羽部4d2の径方向外側の先端が、軸方向(現像剤搬送方向の下流側)に向かって伸びている形状である。そして、庇部4d3の部分だけ見ると、筒状になっており、供給軸部4d1を取り囲むように覆いが出来ているような形状である。
図17は、庇部4d3を備えない点以外は、図1に示す実施形態の現像装置4と同様の構成を備える比較例の現像装置4の供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rの近傍の拡大説明図である。
図17に示す比較例の現像装置4のように、庇部4d3を備えない構成の場合、現像装置4内の現像剤の流動性が良いと、現像剤排出口4r付近で供給スクリュ4dの回転によって現像剤が跳ね上がることがある。跳ね上がった現像剤が現像剤排出口4rに到達すると、嵩の増加による排出と跳ね上がりによる排出とにより、現像剤の排出量が多くなってしまう場合がある。
複写機10は印刷速度を高速化させると、現像装置4の現像ローラ4a及びスクリュからなる各現像剤搬送部材(4b,4d,4f)も高回転化させる必要がある。しかし、供給スクリュ4dを高回転化させると、現像剤が遠くまで跳ね飛ばされることで、現像剤排出口4rから排出されてしまう。排出量が多くなると、枯渇が発生してしまう。よって、跳ね飛ばされる現像剤が排出されないようにする必要がある。
現像装置4内の現像剤量と現像剤排出量との関係について図10及び図11を用いて説明する。
排出量の最小量がプレミックス方式での現像剤の最小補給量よりも多い場合は、現像装置内の現像剤が減少し続け、最終的には現像ローラ4aの長手全域に現像剤が行きわたらなくなってしまう。以降、この現象を「枯渇」と呼ぶ。ここでいう現像剤排出量とは、一分間に現像装置4から排出される現像剤量とする。
図10は、比較例の現像装置4の構成を備えた製品版画像形成装置の改造機を高速で稼動させたときの現像装置4内の現像剤の総量(以下、「現像剤量」という)と、現像剤排出量との関係の一例を示すグラフである。また、図11は、現像剤量が、図10における(a)〜(d)のそれぞれの範囲となっているときの現像剤排出口4r及び供給スクリュ4dと現像剤の剤面Jとの位置関係の模式図である。
範囲(a)では、現像剤量が少なく、現像剤の剤面Jは供給スクリュ4dの供給軸部4d1よりも十分に下側にあるために跳ね飛ばない。範囲(b)では、現像剤の剤面Jが供給軸部4d1よりも上方で、供給羽部4d2の上端部よりも下方に位置し、供給羽部4d2によって現像剤が跳ね飛ばされる。このため、跳ね飛ばされた現像剤が現像剤排出口4rから排出され、図10中の範囲(b)に示すように現像剤排出量が増加している。
一方、範囲(c)では、現像剤量が範囲(b)よりも多くなり、現像剤の剤面Jが供給羽部4d2の上端部よりも上方に位置する。これにより、現像剤は供給スクリュ4dの供給羽部4d2によって跳ね飛ばされず、現像剤排出量は範囲(b)よりも少なくなっている。そして、範囲(d)では、現像剤の剤面Jが現像剤排出口4rの下端よりも高くなっているため、現像剤は現像剤排出口4rからあふれ出る。
現像剤の排出としては、現像剤量が範囲(d)の範囲となっているときのみに行われることが望ましい。
〔実験例〕
実験例として、図1に示す現像装置4の構成を備えた製品版画像形成装置の改造機と、図17に示す比較例の現像装置4の構成を備えた製品版画像形成装置の改造機とで、現像剤排出量を比較する実験を行った。
実験例で用いた製品版画像形成装置の改造機の現像装置4は、現像剤量が400[g]以下になると、現像ローラ4aの長手全域に現像剤が行きわたらなくなってしまう枯渇が発生する。つまり、現像剤量が400[g]以下にならないように現像剤量を維持する必要がある。しかし、現像装置4内の現像剤は、現像剤排出口4r付近の現像剤が跳ね飛ぶことで、現像剤排出口4rを通じて、少しずつ排出されてしまう。
実施例1及び比較例の現像装置4は、トナーと同時にキャリアを補給するプレミックス方式であり、キャリアが補給される。しかし、現像剤の一分間の最小補給量が一分間の現像剤排出量よりも少ない場合は、純減となることで枯渇が発生することとなる。
現像剤の一分間の最小補給量とは、一分間に補給口4pから補給されるプレミックス剤の最小量であり、プレミックス剤の補給量は、印刷される画像面積で決まり、画像面積が小さいと補給されるプレミックス剤も少なくなる。
図17に示す構成を備えた比較例1及び比較例2と、図1に示す構成を備えた実施例1との実験条件を以下に示す。
<比較例1>
評価機 : 製品版画像形成装置の改造機
現像装置 : 黒用現像装置
スクリュ回転数 : 750[rpm]
供給スクリュの庇部 : 無
<比較例2>
評価機 : 製品版画像形成装置の改造機
現像装置 : 黒用現像装置
スクリュ回転数 : 900[rpm]
供給スクリュの庇部 : 無
<実施例1>
評価機 : 製品版画像形成装置の改造機
現像装置 : 黒用現像装置
スクリュ回転数 : 900[rpm]
供給スクリュの庇部 : 有
比較例1は製品版画像形成装置と同様の印刷速度で稼動させたものであり、比較例2は製品版画像形成装置をさらに高速化させて稼動させたものである。
図12は、比較例1の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフであり、図13は、比較例2の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフであり、図14は、実施例1の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフである。
図12乃至図17中の破線「α」は、現像剤の一分間の最小補給量を示し、破線の領域「β」は現像剤量が400[g]以下となる枯渇発生領域を示している。
比較例1は高速化していないので、図12に示すように、枯渇発生領域βでも、現像剤排出量が最小補給量以下となっている。このため、現像剤量の純減にならず、計算上は現像剤量が枯渇発生領域βとなることはなく、仮に枯渇発生領域βとなっても枯渇し続けることはない。
現像装置4において、現像剤量が平衡する量は現像剤排出量と最小補給量とが交差する現像剤量であるので、比較例1の場合は、現像剤量が570[g]付近である。
比較例2では、現像装置4の稼動速度を速め、供給スクリュ4dの回転数を900[rpm]としている。図13に示すように、現像剤量が400[g]以下となる枯渇発生領域βの範囲においても、現像剤排出量は最小補給量αの0.1[g/min]よりも多くなっており、現像剤量は純減となっている。このため、プレミックス剤の補給量が最小補給量αに近い値となる低画像面積の作像条件で大量に印刷し続けると、いずれ枯渇が発生してしまう。
これに対して、実施例1では、供給スクリュ4dの供給羽部4d2に庇部4d3を設けたことで、現像剤の跳ね飛びによる排出量が低減でき、図14に示すように枯渇発生領域βでも、現像剤排出量が最小補給量よりも小さくなっている。これにより、枯渇発生領域βでは現像剤量は純増する状態となっている。よって、計算上は現像剤量が枯渇発生領域βとなることはなく、仮に枯渇発生領域βとなっても枯渇し続けることはない。
次に、庇部4d3の長さについて説明する。
図15は、現像装置4の供給搬送路4eにおける現像剤排出口4rの近傍の供給スクリュ4dの回転中心を通る断面における概略断面説明図である。
跳ね上げによる現像剤の排出を防止するために、供給スクリュ4dの供給羽部4d2の根元から跳ね上げられた現像剤が図15中の矢印γで示すように、直線的に跳ね飛んでも、排出されないように、庇部4d3の長さを設定することが望ましい。このため、現像剤排出口4rの下流側端部と供給羽部4d2の根元とを結ぶ仮想直線を庇部4d3で塞ぐ必要がある。このときの庇部4d3の長さを下記(1)式で求めた。
L1>L2×h/H+h/tanθ ・・・・(1)
L1 : 庇部4d3の現像剤搬送方向の長さ
L2 : 現像剤排出口4rの現像剤搬送方向の長さ
H : 回転軸部(供給軸部4d1)の上端から現像剤排出口4rの下端までの高さ
h : 羽部(供給羽部4d2)の径方向の長さ
θ : 回転軸部(供給軸部4d1)に対する羽部(供給羽部4d2)の角度
「L」=15[mm]、「H」=10[mm]、「h」=5[mm]、「θ」=70[°]の条件よりも供給スクリュ4dの供給羽部4d2の先端に設ける庇部4d3の必要な長さは9.3[mm]以上となる。
上述した庇部4d3の長さの条件を満たす構成の一例である実施例2の設定を以下に示す。
<実施例2>
評価機 : 製品版画像形成装置の改造機
現像装置 : 黒用現像装置
スクリュ回転数 : 900[rpm]
供給スクリュの庇部 : 有(庇部4d3の長さ10[mm])
図16は、実施例2の現像剤量と現像剤排出量との関係を示すグラフである。図16に示すように、実施例2では、現像装置4を高速回転化しても枯渇発生領域βで現像剤排出量が最小補給量α以下であることから、枯渇が発生しない。
上述したように、本実施形態の現像装置4では、供給羽部4d2に跳ね上げられた現像剤が直線的に現像剤排出口4rに向かう経路を庇部4d3で塞ぐことで、供給スクリュ4dの回転によって跳ね上げられた現像剤が排出されることを防止できる。
また、供給搬送路4eでは、回転する供給スクリュ4dによって巻き上げられて、舞い上がった現像剤が現像剤排出口4rから排出されるおそれがある。
これに対して、本実施形態の現像装置4では、供給羽部4d2の径方向の先端から供給スクリュ4dの回転軸に平行な方向に延在する庇部4d3が、供給軸部4d1を取り囲むように筒状の覆いを形成する。
このような庇部4d3を備えることで、供給スクリュ4dの回転によって舞い上がった現像剤が、供給羽部4d2の径方向の先端よりも径方向の外側に移動することを供給羽部4d2の径方向の先端に設けた庇部4d3によって抑制できる。よって、舞い上がった現像剤が、現像剤が現像剤排出口4rに到達することを抑制し、現像剤の意図しない排出を抑制できる。これにより、現像剤の意図しない排出に起因して現像装置4内の現像剤量が減少することを抑制でき、現像装置4内の現像剤が枯渇することを抑制でき、現像装置内の現像剤の必要量を確保することが可能となる。
本実施形態の庇部4d3は、供給羽部4d2の径方向の先端から現像剤の搬送方向下流側に向けて延在している。庇部4d3の延在方向としては、供給羽部4d2の径方向の先端から現像剤の搬送方向上流側に向けて延在する構成であってもよい。しかし、本実施形態のように、庇部4d3が現像剤の搬送方向下流側に向けて延在する構成であれば、現像剤に搬送力を付与する供給羽部4d2における現像剤搬送方向下流側の面を庇部4d3で覆うことが出来る。これにより、現像剤搬送部材の回転によって羽部の現像剤搬送方向下流側の面に押されて舞い上がった現像剤が羽部の径方向の先端よりも径方向の外側に移動することを庇部によって抑制することが可能となる。
現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができるため、複写機10では画像濃度の安定した画像形成が可能となる。
また、現像剤の必要量を確保する現像装置4を備えたプロセスカートリッジである作像ユニット18は、現像装置4を含めた消耗部品を一度に交換できる構成で、安定した画像濃度の現像を行うことが可能となる。
上述した実施形態の現像装置4では現像剤搬送部材が軸部と羽部とをスクリュ形状である。現像剤搬送部材としては軸部を備えず螺旋状の羽部のみを備えた構成であっても現像財排出口と対抗する位置の羽部に庇部を設ける構成とすることが可能である。
上述した実施形態の現像装置4では、現像剤が攪拌搬送路4g、供給搬送路4e及び回収搬送路4cの三つの現像剤搬送路内を循環する構成である。現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置4内の現像剤の増加量分を現像剤排出口4rから排出する構成を備えた現像装置であれば、他の構成の現像装置にも現像剤搬送部材に庇部を設ける構成は適用可能である。例えば、現像剤が供給回収搬送路と循環搬送路との二つの現像剤搬送路を循環する構成の現像装置にも適用可能である。
上述した実施形態の現像装置4は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いた現像装置である。現像剤搬送部材に庇部を設ける現像装置としては、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではない。現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出口から排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても現像剤搬送部材に庇部を設ける構成は適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
現像ローラ4a等の現像剤担持体と、螺旋状の供給羽部4d2等の羽部を備え、回転することで供給搬送路4e等の現像剤搬送路内の現像剤を搬送する供給スクリュ4d等の現像剤搬送部材と、現像剤搬送路の所定の高さに配置され、現像剤搬送路の現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口4r等の現像剤排出口と、を備える現像装置4等の現像装置において、現像剤搬送部材における現像剤排出口と対向する位置の羽部の径方向の先端から現像剤搬送部材の回転軸に平行な方向に延在する庇部4d3等の庇部を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤搬送部材の回転によって羽部に押されて舞い上がった現像剤が羽部の径方向の先端よりも径方向の外側に移動することを羽部の径方向の先端に設けた庇部によって抑制できる。よって、舞い上がった現像剤が、現像剤が現像剤排出口に到達することを抑制でき、現像剤搬送路内で舞い上がった現像剤が現像剤排出口から排出されることを抑制し、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、供給スクリュ4d等の現像剤搬送部材は、供給軸部4d1等の回転軸部に供給羽部4d2等の羽部を設けた搬送スクリュであり、現像剤排出口4r等の現像剤排出口の下端は、前記回転軸部の上端よりも上方に位置し、庇部4d3等の庇部の現像剤搬送方向の長さ「L1」は下記(1)式の関係を満たす。
L1>L2×h/H+h/tanθ ・・・・(1)
L1 : 庇部の現像剤搬送方向の長さ
L2 : 現像剤排出口の現像剤搬送方向の長さ
H : 回転軸部の上端から現像剤排出口の下端までの高さ
h : 羽部の径方向の長さ
θ : 回転軸部に対する羽部の角度
これによれば、上記実施形態について説明したように、羽部の根元から跳ね上げられた現像剤が直線的に跳ね飛び、現像剤排出口に到達することを防止することができる。
(態様C)
潜像を担持する感光体1等の潜像担持体と、潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを備える複写機10等の画像形成装置において、現像手段として、態様AまたはBに係る現像装置4等の現像装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができるため、画像濃度の安定した画像形成が可能となる。
(態様D)
少なくとも感光体1等の潜像担持体と現像手段とを一体的に保持し、複写機10等の画像形成装置本体に着脱可能な作像ユニット18等のプロセスカートリッジにおいて、現像手段として、態様AまたはBに係る現像装置4等の現像装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像装置内の現像剤の必要量を確保することができるため、現像装置を含めた消耗部品を一度に交換できる構成で、安定した画像濃度の現像を行うことが可能となる。
1 感光体
4 現像装置
4a 現像ローラ
4b 回収スクリュ
4c 回収搬送路
4d 供給スクリュ
4d1 供給軸部
4d2 供給羽部
4d3 庇部
4e 供給搬送路
4f 攪拌スクリュ
4g 攪拌搬送路
4h 排出スクリュ
4i 排出搬送路
4j 現像ドクタ
4k 第一仕切り壁
4m 第二仕切り壁
4n 熱伝導シート
4p 補給口
4r 現像剤排出口
4s 第三仕切り壁
4t 減容部材
4u 堰部材
6 搬送ベルト
10 複写機
17 中間転写ユニット
18 作像ユニット
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
25 定着装置
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
200 給紙装置
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
500 操作表示部
550 現像剤補給制御装置
特許5252329号

Claims (4)

  1. 現像剤担持体と、
    螺旋状の羽部を備え、回転することで現像剤搬送路内の現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、
    前記現像剤搬送路の所定の高さに配置され、前記現像剤搬送路の現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口と、を備える現像装置において、
    前記現像剤搬送部材における前記現像剤排出口と対向する位置の前記羽部の径方向の先端から前記現像剤搬送部材の回転軸に平行な方向に延在する庇部を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    前記現像剤搬送部材は、回転軸部に前記羽部を設けた搬送スクリュであり、
    前記現像剤排出口の下端は、前記回転軸部の上端よりも上方に位置し、
    前記庇部の現像剤搬送方向の長さ「L1」は下記(1)式の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
    L1>L2×h/H+h/tanθ ・・・・(1)
    L1 : 庇部の現像剤搬送方向の長さ
    L2 : 現像剤排出口の現像剤搬送方向の長さ
    H : 回転軸部の上端から現像剤排出口の下端までの高さ
    h : 羽部の径方向の長さ
    θ : 回転軸部に対する羽部の角度
  3. 潜像を担持する潜像担持体と、
    前記潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
    前記現像手段として、請求項1または2の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 少なくとも潜像担持体と現像手段とを一体的に保持し、
    画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像手段として、請求項1または2の現像装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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