JP2009063870A - 感光性平版印刷版材料 - Google Patents

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JP2009063870A JP2007232431A JP2007232431A JP2009063870A JP 2009063870 A JP2009063870 A JP 2009063870A JP 2007232431 A JP2007232431 A JP 2007232431A JP 2007232431 A JP2007232431 A JP 2007232431A JP 2009063870 A JP2009063870 A JP 2009063870A
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Tomoyuki Matsumura
智之 松村
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Abstract

【課題】高感度であり、かつ耐刷性に優れる感光性平版印刷版材料の提供。
【解決手段】支持体上に(A)下記一般式(1)で表される増感色素、(B)分子内に一つ以上の重合可能なエチレン性二重結合および一つのヒドロキシ基を有する化合物と、分子内に一つの2級アミノ基と一つのヒドロキシ基とを有する化合物と、ジイソシアネート化合物との反応により生成される反応生成物、(C)ビイミダゾール化合物、および(D)高分子結合材を含有する感光層を有することを特徴とする平版印刷版材料。
Figure 2009063870

【選択図】なし

Description

本発明はコンピュータートゥプレートシステム(以下CTPという)に用いられる感光性平版印刷版材料に関し、特に波長350〜450nmのレーザー光での露光に適した感光性平版印刷版材料に関する。
近年、オフセット印刷用の印刷版の作製技術において、画像のデジタルデータをレーザー光源で直接感光性平版印刷版に記録するCTPが開発され、実用化が進んでいる。
これらのうち、比較的高い耐刷力を要求される印刷の分野においては、例えば、特開平1−105238号公報、特開平2−127404号公報に記載された印刷版材料のように重合可能な化合物を含む重合型の感光層を有するネガ型の感光性平版印刷版材料を用いることが知られている。
さらに、印刷版の取り扱い性の面からセーフライト性を高めた、波長390nm〜430nmのレーザーで画像露光可能な印刷版材料が知られている。
そして、高出力かつ小型の波長390〜430nmの青紫色レーザーが容易に入手できるようになり、例えば、特開2001−264978号公報に記載のように、このレーザー波長に適した感光性平版印刷版を開発することにより明室化がはかられてきている。
また、黄色灯下でのセーフライト性を改良した、例えば特開2001−194782号公報に記載のような感光層にビイミダゾールを含む印刷版材料が知られており、さらに、高感度で、低昇華性の光重合性組成物として、例えば、特開2004−137152号公報に記載のようなアルキル基などの置換基を有するアリール基を含むヘキサアリールビイミダゾール化合物を含む光重合性組成物が知られている。
一方、これらの印刷版材料の感光層に用いられる重合性化合物としては、分子内に水酸基を有するメタクリレート化合物と、分子内に水酸基を有するアミン化合物と、ジイソシアネート化合物との反応生成物が知られている(特許文献1参照)。
また、短波半導体レーザーの発振波長に対応する平版印刷版材料として、アルカリ現像液に対する溶解度が100mg/l以上である増感色素、重合開始剤、重合性化合物を含有する感光層を有する平版印刷版材料が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、これらの印刷版材料においては、感度が不十分な場合がある、耐刷力が不充分である場合があるなどの問題があった。
特許第2669849号明細書 特開2007−86341号公報
本発明の目的は、特に発光波長が350nmから450nmの範囲にあるレーザー光での露光に適し、高感度であり、かつ耐刷性に優れる感光性平版印刷版材料を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の手段により達成される。
1.支持体上に(A)増感色素、(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物、(C)重合開始剤、および(D)高分子結合材を含有する感光層を有する感光性平版印刷版材料において、該感光層が該(A)増感色素として下記一般式(1)で表される増感色素を含有し、該(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物として、(BM1)分子内に一つ以上の重合可能なエチレン性二重結合および一つのヒドロキシ基を有する化合物と、(BM2)分子内に一つの2級アミノ基と一つのヒドロキシ基とを有する化合物と、(BM3)ジイソシアネート化合物との反応により生成される反応生成物とを含有し、かつ(C)重合開始剤として、ビイミダゾール化合物を含有することを特徴とする感光性平版印刷版材料。
Figure 2009063870
[式中、Aは置換基を有してもよい芳香族基を表し、Yは酸素原子または=N(R1)を表す。R1は、一価の非金属原子団を表す。R2、R3は各々独立に、水素原子または一価の非金属原子団を表す。]
2.前記一般式(1)で表される増感色素が、下記一般式(2)で表される増感色素であることを特徴とする1に記載の感光性平版印刷版材料。
Figure 2009063870
[式中、R4、R5、R6、R7は、各々置換基を有してもよいアルキル基または芳香族基を表し、R8は置換基を有してもよいアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0から2の整数を表す。R6、R7、R8はそれぞれ互いに結合して環を形成することができる。]
本発明の上記構成により、特に発光波長が350nmから450nmの範囲にあるレーザー光での露光に適し、高感度であり、かつ耐刷性に優れる感光性平版印刷版材料が提供できる。
次に本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明は、支持体上に(A)増感色素、(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物、(C)重合開始剤、および(D)高分子結合材を含有する感光層を有する感光性平版印刷版材料において、該感光層が該(A)増感色素として下記一般式(1)で表される増感色素を含有し、該(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物として、(BM1)分子内に一つ以上の重合可能なエチレン性二重結合および一つのヒドロキシ基を有する化合物と、(BM2)分子内に、一つの2級アミノ基と、一つのヒドロキシ基とを有する化合物と、(BM3)ジイソシアネート化合物との反応により生成される反応生成物とを含有し、かつ(C)重合開始剤として、ビイミダゾール化合物を含有することを特徴とする。
本発明は、特に上記特定の増感色素と、上記特定の重合性化合物と、上記特定の重合開始剤とを組み合わせ含有した感光層を用いることで、高感度であり、かつ耐刷性に優れる感光性平版印刷版材料が提供できる。
(A)増感色素
本発明に係る増感色素は、重合開始剤を増感し得る色素であり、増感色素として、上記一般式(1)で表される化合物を含有する。
一般式(1)中、Aは置換基を有してもよい芳香族基を表し、Yは酸素原子または=N(R1)を表す。R1は、一価の非金属原子団を表す。R2、R3は各々独立に、水素原子または一価の非金属原子団を表す。
Aにおける置換基を有してもよい芳香族基の置換基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基などのアミノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、シアノ基などが挙げられる。
Aとしては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることができる。
本発明においては、上記のなかでも、Aがパラ位置にアミノ基を有するフェニル基である態様が好ましい態様である。
1が表す、一価の非金属原子団としては、置換基を有してもよいアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。
アルキル基の例としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。
これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
置換アルキル基の置換基としては、水素を除く1価の非金属原子団の基が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)およびその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基が挙げられる。これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、これらはさらに置換基を有していてもよい。
置換基を有してもよい芳香族基としては、Aに挙げた芳香族基と同様の芳香族基が挙げられる。
ヘテロ環基としては、窒素、酸素、硫黄原子の少なくとも一つを含有する単環、または多環芳香族環から誘導される基が挙げられる。
特に好ましいヘテロ環基の例としては、例えば、チオフェン、チアスレン、フラン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサジン、ピロール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドリジン、インドイール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナンスリン、アクリジン、ペリミジン、フェナンスロリン、フタラジン、フェナルザジン、フェノキサジン、フラザン、フェノキサジンや等が挙げられ、これらは、さらにベンゾ縮環しても良い。
これらのなかでも、ヘテロ環基としては縮合環を有していてもよい5、6、7員の含窒素、あるいは含硫黄ヘテロ環基が挙げられ、好ましくは5、6員のヘテロ環基である。
アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基、等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
1における一価の非金属原子団としては、上記のうち特に、置換基を有してもよいアルキル基または芳香族基であることが好ましい態様である。
2における一価の非金属原子団としては、R1における非金属原子団と同様のものを挙げることができる。
2における一価の非金属原子団としては、上記のうち特に、置換基を有してもよいアルキル基または芳香族基であることが好ましい態様である。
3における一価の非金属原子団としては、R1における非金属原子団と同様のものを挙げることができる。
3は、水素原子または一価の非金属原子団を表すが、R3が水素原子であることが好ましい態様である。
本発明においては、上記一般式(1)で表される増感色素が、上記一般式(2)で表される増感色素であることが特に好ましい態様である。
(一般式(2))
一般式(2)中、R4、R5、R6、R7は各々独立に置換基を有してもよいアルキル基または芳香族環を表し、R8は置換基を有してもよいアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0から2の整数を表す。R6、R7、R8はそれぞれ互いに結合して環を形成することができる。
4、R5、R6、R7におけるアルキル基としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。
これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
置換を有するアルキル基の置換基としては、水素を除く1価の非金属原子団の基が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)およびその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基が挙げられる。これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、これらはさらに置換基を有していてもよい。
芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。置換基を有してもよい芳香属基に用いられる置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコシキ基、アリールオキシ基、シアノ基などが挙げられる。
置換基を有してもよい芳香族基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げられる。
これらの中で、R4、R5としては、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基、フェニル基、含窒素、あるいは含硫黄の5、6員ヘテロ環基等が好ましい。
また、R6、R7としては、R4、R5と同様な基が好ましく、さらに好ましくは、炭素数1から4の置換基を有していてもよいアルキル基、フェニル基、R6、R7が結合して環を形成しうる基、R8と結合して環を形成しうる基等が挙げられる。
8におけるアルキル基は、R4〜R7におけるアルキル基と同様のものを挙げることができる。
これらの中でも、アルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖、分枝、または環状アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が好ましい。
又、R8のアルコキシにおけるアルキルは、R8のアルキル基と同様のものが挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ基、イソヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基等が挙げられる。
8としては、これらの中でもとくに、水素原子、メチル基、メトキシ基が好ましい。また、R6、R7と連結し、環を形成する基であることも好ましい。
増感色素の含有量は、感光層に対して、0.3質量%〜10質量%が好ましく、特に0.5質量%〜8.0質量%が好ましい。
一般式(1)一般式(1)で表される化合物の合成方法について述べる。
一般式(1)で表される化合物は、通常、活性メチレン基を有する酸性核と、置換もしくは非置換の芳香族環またはヘテロ環との縮合反応によって得られるが、これらは特公昭59−28329を参照して合成することができる。
例えば、下記反応式(1)に示すように、酸性核化合物と、ヘテロ環上にアルデヒド基又はカルボニル基を有する塩基性核原料の縮合反応を利用する合成方法が挙げられる。縮合反応は必要に応じ、塩基存在下で実施される。
Figure 2009063870
塩基としては、一般的に汎用されるもの、例えば、アミン、ピリジン類(トリアルキルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセンDBU等)、金属アミド類(リチウムジイソプロピルアミド等)、金属アルコキシド類(ナトリウムメトキシド、カリウム−t−ブトキシド等)、金属水素化物類(水素化ナトリウム、水素化カリウム等)が制限なく利用できる。
本発明に係る一般式(1)で表される増感色素の具体例を下記に挙げるがこれらに限られるものではない。
Figure 2009063870
Figure 2009063870
本発明においては、増感色素として下記のような色素を併用してもよい。
例えば、シアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、アクリジン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、トリフェニルアミン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合部、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、ケトアルコールボレート錯体、クマリン誘導体、スチルベンゼン導体、フェニルオキサゾール誘導体、アクリドン誘導体等が挙げられる。
((B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物)
本発明に係る感光層は、(BM1)分子内に一つ以上の重合可能なエチレン性二重結合および一つのヒドロキシ基を有する化合物と、(BM2)分子内に、一つの2級アミノ基と、一つのヒドロキシ基とを有する化合物と、(BM3)ジイソシアネート化合物との反応により生成される反応生成物を含有する。
本発明に係る(BM1)は、分子内に1個以上の重合可能なエチレン性二重結合および1個のヒドロキシ基を有する化合物であり、ヒドロキシ基を有するアクリレート、メタクリレートなどが挙げられる。(BM1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、等が挙げられる。
本発明に係る(BM2)は、分子内に1個の2級アミノ基と、一つのヒドロキシ基とを有する化合物であり、例えば、エタノールアミン、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、3−アミノ−2,2−ジメチルプロパノール、12−アミノ−1−ドデカノール、5−クロロ−2−ヒドロキシアニリン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン、N−イソプロピルエタノールアミン、N−ブチル−4−ヒドロキシブチルアミン、4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン、4−フェニル−4−ヒドロキシピペリジン、2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン、3−(ヒドロキシメチル)ピペリジン、4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、4−フェニル−4−ヒドロキシメチルピペリジン、2−(1−ヒドロキシエチル)ピペリジン、L−プロリノ−ル、2−ヒドロキシピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン等があげられる。
本発明に係る(BM3)は、イソシアナト基を2つ有する化合物であり、キシレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナートベンゼン、1,3−ジイソシアナート1−4−メチルベンゼン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートなどがあげられる。
本発明に係る反応は、一般的なウレタン化反応の条件で行うことが可能で、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の官能基を持たない溶媒中で、スズ錯体等の触媒存在化で反応させることにより行われる。
即ち、本発明に係る反応は、(BM1)、(BM2)、(BM3)を溶媒中に溶解し、例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテルのような重合禁止剤、ジラウリル酸ジ−N−ブチルスズのような触媒とを共存させ、加熱することにより、行うことができる。
加熱温度は、20℃から80℃が好ましく、特に好ましくは30℃から60℃である。
反応時間は30分から10時間とすることにより、本発明にかかる反応生成物を得ることができる。
また、BM1とBM3との反応を10分〜1時間行った後に、BM2を加えてさらに反応を継続して本発明の反応生成物を得る方法も好ましく用いられる。
本発明に係る反応生成物の具体例を下記に示す。
Figure 2009063870
(BM1)
BM1−1:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
BM1−2:2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
BM1−3:2−ヒドロキシエチルアクリレート
BM1−4:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
BM1−5:4−ヒドロキシブチルアクリレート、
BM1−6:2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルメタクリレート
BM1−7:2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート
(BM2)
BM2−1:N−n−ブチルエタノールアミン
BM2−2:N−メチルエタノールアミン
BM2−3:N−エチルエタノールアミン
BM2−4:2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン
BM2−5:N−イソプロピルエタノールアミン
BM2−6:N−n−ブチル−4−ヒドロキシブチルアミン
BM2−7:4−ヒドロキシピペリジン
BM2−8:2−ヒドロキシメチルピペリジン
(BM3)
BM3−1:キシレンジイソシアネート
BM3−2:テトラメチルキシレンジイソシアネート
BM3−3:ヘキサメチレンジイソシアネート
BM3−4:イソホロンジイソシアネート
BM3−5:1,3−ジイソシアナート−4−メチルベンゼン
BM3−6:トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
これらの中でも特に、2−ヒドロキシエチルメタクリレートと、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジンと、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートとを反応させた反応生成物、2−ヒドロキシエチルメタクリレートと、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジンと、ヘキサメチレンジイソシアナートとを反応させた反応生成物が好ましく用いられる。
反応生成物は、(BM1)の量(モル数)と、(BM2)の量(モル数)との比(R)((BM1)のモル数/(BM2)のモル数)が、3.0以上のものが好ましい。
反応生成物の感光層に対する含有量は、3〜90質量%が好ましく、さらに5〜60質量%が好ましい。
また、本発明では、一般的なラジカル重合可能な化合物、いわゆる、光重合モノマー、光重合オリゴマー類を併用することが出来る。
これらの化合物に限定は無いが、好ましいものとして、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル等を挙げることができる。
また、プレポリマーも上記同様に使用することができる。プレポリマーとしては、後述する様な化合物等を挙げることができ、また、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付与したプレポリマーも好適に使用できる。これらプレポリマーは、1種又は2種以上を併用してもよいし、上述のモノマー及び/又はオリゴマーと混合して用いてもよい。
プレポリマーとしては、例えばアジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、こはく酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価のアルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類、例えば、エチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート、例えば、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類、その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類等のプレポリマーが挙げられる。
本発明に係る感光層には、ホスファゼンモノマー、トリエチレングリコール、イソシアヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性、ウレタン変性アクリレート等の単量体及び該単量体から形成される構成単位を有する付加重合性のオリゴマー及びプレポリマーを含有することができる。
更に、本発明に併用可能なエチレン性単量体として、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を含有するリン酸エステル化合物が挙げられる。該化合物は、リン酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する限り特に限定はされない。
その他に、特開昭58−212994号公報、同61−6649号公報、同62−46688号公報、同62−48589号公報、同62−173295号公報、同62−187092号公報、同63−67189号公報、特開平1−244891号公報等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報社、p.286〜p.294に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会、p.11〜65に記載の化合物なども本発明においては好適に用いることができる。これらの中で、分子内に2以上のアクリル基又はメタクリル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが好ましい。
この他にも、特開平1−105238号公報、特開平2−127404号公報に記載の、アクリレート又はアルキルアクリレートを用いることが出来る。
反応生成物を含む(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物の感光層中における含有量は、感光層に対して、5質量%〜70質量%が好ましく、特に10〜60質量%が好ましい。
((C)重合開始剤)
本発明に係る重合開始剤は、画像露光により、重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物の重合を開始し得るものであり、感光層は重合開始剤としてビイミダゾール化合物を含有する。
ビイミダゾール化合物は、ビイミダゾール及びビイミダゾールの誘導体であり、例えば特開2003−295426号公報に記載される化合物等が挙げられる。
本発明においては、ビイミダゾール化合物として、ヘキサアリールビイミダゾール化合物(トリアリール−イミダゾールの二量体であり、HABIと略記する。)を好ましく用いることができる。
HABIの製造工程はDE1,470,154に記載されておりそして光重合可能な組成物中でのそれらの使用はEP24,629、EP107,792、US4,410,621、EP215,453およびDE3,211,312に記述されている。
好ましいビイミダゾール化合物としては、例えば、2,4,5,2′,4′,5′−ヘキサフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−ブロモフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラキス(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)−ビイミダゾール、2,5,2′,5′−テトラキス(2−クロロフェニル)−4,4′−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−ニトロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ジ−o−トリル−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−エトキシフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾールおよび2,2′−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾールが挙げられる。これらのビイミダゾール化合物は、市販品として入手することができる。
ビイミダゾール化合物の含有量は、感光層に対して0.05質量%〜20.0質量%が好ましく、1.0質量%〜10.0質量%が特に好ましい。また前記一般式(1)で表される化合物とビイミダゾール化合物との含有量の比(色素/ビイミダゾール(質量比))は、0.01〜20が好ましく特に0.1〜10が好ましい。
本発明においては、重合開始剤として、チタノセン化合物、モノアルキルトリアリールボレート化合物、鉄アレーン錯体化合物、ポリハロゲン化合物などを併用して用いてもよい。
チタノセン化合物としては、特開昭63−41483号公報、特開平2−291号公報に記載される化合物等が挙げられるが、更に好ましい具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ジ−クロライド、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル(IRUGACURE727L:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム(IRUGACURE784:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(2−5−ジメチルピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。
モノアルキルトリアリールボレート化合物としては、特開昭62−150242号公報、特開昭62−143044号公報に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチル−トリナフタレン−1−イル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチル−トリフェニル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチル−トリ−(4−tert−ブチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ヘキシル−トリ−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ヘキシル−トリ−(3−フルオロフェニル)−ボレート等が挙げられる。
鉄アレーン錯体化合物としては、特開昭59−219307号公報に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−フルオレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ナフタレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−キシレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄テトラフルオロボレート等が挙げられる。
ポリハロゲン化合物としては、トリハロゲンメチル基、ジハロゲンメチル基又はジハロゲンメチレン基を有する化合物が好ましく用いられ、特に下記一般式(4)で表されるハロゲン化合物及び上記基をオキサジアゾール環に有するオキサジアゾール化合物が好ましく用いられる。
一般式(4) R1−C(Y)2−(C=O)−R2
式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、イミノスルホニル基またはシアノ基を表す。R2は一価の置換基を表す。R1とR2が結合して環を形成してもかまわない。Yはハロゲン原子を表す。
2で表される一価の置換基は、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のアリール基、置換、未置換の複素環基、置換、未置換のアルコキシ基、置換、未置換のアリールオキシ基、置換、未置換のアミノ基または水酸基を表す。
この中でもさらに、下記一般式(5)で表されるポリハロゲン化合物が特に好ましく用いられる。
一般式(5) C(Y)3−(C=O)−X−R3
式中R3は、一価の置換基を表す。Xは、−O−または−NR4−を表し、R4は、水素原子またはアルキル基を表す。Xが−NR4−のとき、R3とR4は互いに結合して環を形成してもよい。Yはハロゲン原子を表す。
3で表される一価の置換基は、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のアリール基、または置換、未置換の複素環基を表す。
これらの中でも、ポリハロゲン化合物としては、特に、ポリハロゲンアセチルアミド基を有するものが好ましい。
又、ポリハロゲンメチル基をオキサジアゾール環に有するオキサジアゾール化合物も好ましく用いられる。さらに、特開平5−34904号公報、同8−240909号公報に記載のオキサジアゾール化合物も好ましく用いられる。
その他に任意の重合開始剤の併用が可能である。例えばJ.コーサー(J.Kosar)著「ライト・センシテイブ・システムズ」第5章に記載されるようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。更に具体的な化合物は英国特許1,459,563号に開示されている。
即ち、併用が可能な重合開始剤としては、次のようなものを使用することができる。
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物の他、特公昭59−1281号、同61−9621号ならびに特開昭60−60104号記載のトリアジン誘導体;特開昭59−1504号、同61−243807号記載の有機過酸化物;特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号ならびに米国特許3,567,453号記載のジアゾニウム化合物;米国特許2,848,328号、同2,852,379号ならびに同2,940,853号記載の有機アジド化合物;特公昭36−22062号、同37−13109号、同38−18015号ならびに同45−9610号記載のo−キノンジアジド類;特公昭55−39162号、特開昭59−14023号ならびに「マクロモレキュルス(Macromolecules)」10巻,1307頁(1977年)記載の各種オニウム化合物;特開昭59−142205号記載のアゾ化合物;特開平1−54440号、ヨーロッパ特許109,851号、同126,712号ならびに「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」30巻,174頁(1986年)記載の金属アレン錯体;特願平4−56831号及び同4−89535号記載の(オキソ)スルホニウム有機硼素錯体;「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」84巻,85〜277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体;特開平3−209477号記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;四臭化炭素、特開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物、等。
重合開始剤の含有量(重合開始剤の総量)は重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物に対して、0.1質量%〜20質量%が好ましく0.5質量%〜15質量%が特に好ましい。
((D)高分子結合材)
本発明に係る高分子結合材は、感光層に含まれる成分を担持支持体上に担持し得るものであり、高分子結合材としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等が使用出来る。また、これらを2種以上併用してもかまわない。
好ましくはアクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子結合材の共重合組成として、(a)カルボキシ基含有モノマー、(b)メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。
カルボキシ基含有モノマーの具体例としては、α,β−不飽和カルボン酸類、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。その他、フタル酸と2−ヒドロキシメタクリレートのハーフエステル等のカルボン酸も好ましい。
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等の無置換アルキルエステルの他、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等の環状アルキルエステルや、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等の置換アルキルエステルも挙げられる。
さらに、高分子結合材は、共重合モノマーとして、下記(1)〜(14)に記載のモノマー等を用いる事が出来る。
1)芳香族水酸基を有するモノマー、例えばo−(又はp−,m−)ヒドロキシスチレン、o−(又はp−,m−)ヒドロキシフェニルアクリレート等。
2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
3)アミノスルホニル基を有するモノマー、例えばm−(又はp−)アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−(又はp−)アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等。
4)スルホンアミド基を有するモノマー、例えばN−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。
5)アクリルアミド又はメタクリルアミド類、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ニトロフェニル)アクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
6)弗化アルキル基を含有するモノマー、例えばトリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等。
7)ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等。
8)ビニルエステル類、例えばビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等。
9)スチレン類、例えばスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
10)ビニルケトン類、例えばメチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等。
11)オレフィン類、例えばエチレン、プロピレン、i−ブチレン、ブタジエン、イソプレン等。
12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
13)シアノ基を有するモノマー、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−(又はm−,p−)シアノスチレン等。
14)アミノ基を有するモノマー、例えばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−i−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
さらにこれらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを共重合してもよい。
さらに、高分子結合材は、側鎖にカルボキシ基および重合性二重結合を有するビニル系重合体であることが好ましい。例えば、上記ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシ基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させる事によって得られる、不飽和結合含有ビニル系共重合体も高分子結合材として好ましい。
分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に含有する化合物としては、具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、特開平11−271969号に記載のあるエポキシ基含有不飽和化合物等が挙げられる。また、上記ビニル系重合体の分子内に存在する水酸基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物を付加反応させる事によって得られる、不飽和結合含有ビニル系共重合体も高分子結合材として好ましい。分子内に不飽和結合とイソシアネート基を共に有する化合物としては、ビニルイソシアネート、(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−またはp−イソプロペニル−α,α′−ジメチルベンジルイソシアネートが好ましく、(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等が挙げられる。
側鎖にカルボキシ基および重合性二重結合を有するビニル系重合体は、全高分子結合剤において、50〜100質量%であることが好ましく、100質量%であることがより好ましい。
感光層中における高分子結合材の含有量は、10〜90質量%の範囲が好ましく、15〜70質量%の範囲が更に好ましく、20〜50質量%の範囲で使用することが感度の面から特に好ましい。
(メルカプト化合物)
本発明に係る感光層は、感度変動防止などの面からメルカプト化合物を含有することが、好ましい。
メルカプト化合物は、メルカプト基を有する化合物であり、例えば、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト−4−メチル−5−アセチルチアゾール、2−メルカプト−4−メチルチアゾール、1−メチル−2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−4,5−ジメチルチアゾール、2−メルカプト−5−アセチルチアゾール、1−メチル−2−メルカプトベンゾイミダゾール、1−メチル−2−メルカプト−4−メチル−5−アセチルイミダゾール、2−メルカプトオキサゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプト−2−イミダゾリンが挙げられる。
メルカプト化合物の含有量としては、感光層に対して、0.01〜5質量%が好ましく、特に0.1〜1質量%が好ましい。
(各種添加剤)
本発明に係る感光層には、上記した成分の他に、感光性平版印刷版材料の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性二重結合単量体の不要な重合を阻止するために、重合防止剤を添加することが望ましい。
適当な重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
重合防止剤の添加量は、感光層の全固形分の質量に対して、約0.01%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加したり、塗布後の乾燥の過程で感光性層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が好ましい。
また、着色剤も使用することができ、着色剤としては、市販のものを含め従来公知のものが好適に使用できる。例えば、改訂新版「顔料便覧」,日本顔料技術協会編(誠文堂新光社)、カラーインデックス便覧等に述べられているものが挙げられる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、赤色顔料、褐色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料等が挙げられる。具体的には、無機顔料(二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン顔料等)が挙げられる。
これらの中でも、使用する露光レーザーに対応した分光増感色素の吸収波長域に実質的に吸収を持たない顔料を選択して使用することが好ましく、この場合、使用するレーザー波長での積分球を用いた顔料の反射吸収が0.05以下であることが好ましい。又、顔料の添加量としては、上記組成物の固形分に対し0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5質量%である。
上記の感光波長領域での顔料吸収及び現像後の可視画性の観点から、紫色顔料、青色顔料を用いるのが好ましい。このようなものとしては、例えばコバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、フォナトーンブルー6G、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルー、インジコ、ジオキサンバイオレット、イソビオランスロンバイオレット、インダンスロンブルー、インダンスロンBC等を挙げることができる。これらの中で、より好ましくはフタロシアニンブルー、ジオキサンバイオレットである。
また、感光層は、本発明の性能を損わない範囲で、界面活性剤を塗布性改良剤として含有することが出来る。その中でも好ましいのはフッ素系界面活性剤である。
また、硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は全固形分の10%以下が好ましい。
また、本発明に係る感光層の感光層塗布液を調製する際に使用する溶剤としては、例えば、アルコール:多価アルコールの誘導体類では、sec−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、又エーテル類:プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、又ケトン類、アルデヒド類:ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、又エステル類:乳酸エチル、乳酸ブチル、シュウ酸ジエチル、安息香酸メチル等が好ましく挙げられる。
以上感光層塗布液について説明したが、本発明に係わる感光層は、これを用いて支持体上に塗設することにより構成される。
本発明に係る感光層は支持体上の付き量としては、0.1g/m2〜10g/m2が好ましく特に0.5g/m2〜5g/m2が好ましい。
(保護層(酸素遮断層))
本発明に係る感光層の上側には、必要に応じ保護層を設けることが出来る。
この保護層(酸素遮断層)は、後述の現像液(一般にはアルカリ水溶液)への溶解性が高いことが好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンを挙げることができる。ポリビニルアルコールは酸素の透過を抑制する効果を有し、また、ポリビニルピロリドンは隣接する感光層との接着性を確保する効果を有する。
上記2種のポリマーの他に、必要に応じ、ポリサッカライド、ポリエチレングリコール、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズオクタアセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、水溶性ポリアミド等の水溶性ポリマーを併用することもできる。
感光性平版印刷版材料に保護層を設ける場合、感光層と保護層間の剥離力が35mN/mm以上であることが好ましく、より好ましくは50mN/mm以上、更に好ましくは75mN/mm以上である。好ましい保護層の組成としては特願平8−161645号に記載されるものが挙げられる。
剥離力は、保護層上に十分大きい粘着力を有する所定幅の粘着テープを貼り、それを感光性平版印刷版材料の平面に対して90度の角度で保護層と共に剥離する時の力を測定することにより求めることができる。
保護層には、更に必要に応じて界面活性剤、マット剤等を含有することができる。上記保護層組成物を適当な溶剤に溶解し感光層上に塗布・乾燥して保護層を形成する。塗布溶剤の主成分は水、あるいはメタノール、エタノール、i−プロパノール等のアルコール類であることが特に好ましい。
保護層を設ける場合その厚みは0.1〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。
(支持体)
本発明に係る支持体は感光層を担持可能な板状体またはフィルム体であり、感光層が設けられる側に親水性表面を有するのが好ましい。
本発明に係る支持体として、例えばアルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属板、また、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムに前述の金属薄膜をラミネートまたは蒸着したもの等が挙げられる。
また、ポリエステルフィルム、塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム等の表面に、親水性素材を含む親水性層を設層するなどして親水化処理を施したもの等が使用できるが、アルミニウム支持体が好ましく使用される。
アルミニウム支持体の場合、純アルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられる。
支持体のアルミニウム合金としては、種々のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用いられる。又アルミニウム支持体は、保水性付与のため、表面を粗面化したものが用いられる。
アルミニウム支持体を用いる場合、粗面化(砂目立て処理)するに先立って表面の圧延油を除去するために脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロン、トリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処理等が用いられる。又、脱脂処理には、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することができる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、支持体の表面にはスマットが生成するので、この場合には、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれらの混酸に浸漬しデスマット処理を施すことが好ましい。粗面化の方法としては、例えば、機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。
用いられる機械的粗面化法は特に限定されるものではないが、ブラシ研磨法、ホーニング研磨法が好ましい。
電気化学的粗面化法も特に限定されるものではないが、酸性電解液中で電気化学的に粗面化を行う方法が好ましい。
上記の電気化学的粗面化法で粗面化した後、表面のアルミニウム屑等を取り除くため、酸又はアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でもアルカリの水溶液を用いるのが好ましい。
表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/m2が好ましい。又、アルカリの水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
機械的粗面化処理法、電気化学的粗面化法はそれぞれ単独で用いて粗面化してもよいし、又、機械的粗面化処理法に次いで電気化学的粗面化法を行って粗面化してもよい。
粗面化処理の次には、陽極酸化処理を行うことができる。本発明において用いることができる陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行うことにより、支持体上には酸化皮膜が形成される。
陽極酸化処理された支持体は、必要に応じ封孔処理を施してもよい。これら封孔処理は、熱水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等公知の方法を用いて行うことができる。
更に、これらの処理を行った後に、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えばホウ酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。更に、特開平5−304358号公報に開示されているようなラジカルによって付加反応を起し得る官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に用いられる。
(塗布)
上記の感光層塗布液を従来公知の方法で支持体上に塗布し、乾燥し、感光性平版印刷版材料を作製することが出来る。
塗布液の塗布方法としては、例えばエアドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイヤーバー法、ナイフコータ法、ディップコータ法、リバースロールコータ法、グラビアコータ法、キャストコーティング法、カーテンコータ法及び押し出しコータ法等を挙げることが出来る。
感光層の乾燥温度は60〜160℃の範囲が好ましく、より好ましくは80〜140℃、特に好ましくは、90〜120℃の範囲で乾燥することが好ましい。
(画像露光)
本発明の感光性平版印刷版材料に画像記録する光源としては、発光波長が370〜440nmのレーザー光の使用が好ましい。
本発明の感光性平版印刷版材料を露光する光源としては、例えば、He−Cdレーザー(441nm)、固体レーザーとしてCr:LiSAFとSHG結晶の組合わせ(430nm)、半導体レーザー系として、KNbO3、リング共振器(430nm)、AlGaInN(350nm〜450nm)、AlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410nm)等を挙げることができる。
レーザー露光の場合には、光をビーム状に絞り画像データに応じた走査露光が可能なので、マスク材料を使用せず、直接書込みを行うのに適している。
又、レーザーを光源として用いる場合には、露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可能となる。
レーザーの走査方法としては、円筒外面走査、円筒内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査では、記録材料を外面に巻き付けたドラムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査としレーザー光の移動を副走査とする。円筒内面走査では、ドラムの内面に記録材料を固定し、レーザービームを内側から照射し、光学系の一部又は全部を回転させることにより円周方向に主走査を行い、光学系の一部又は全部をドラムの軸に平行に直線移動させることにより軸方向に副走査を行う。平面走査では、ポリゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査を行う。円筒外面走査及び円筒内面走査の方が光学系の精度を高め易く、高密度記録には適している。
(現像液)
画像露光した感光層は露光部が硬化する。これをアルカリ性現像液で現像処理することにより、未露光部を除去して画像形成することができる。
(自動現像機)
感光性平版印刷版材料の現像には自動現像機を用いるのが有利である。
(後処理)
アルカリ性現像液で現像処理された平版印刷版材料は、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。このような処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、実施例における「部」は、特に断りない限り「質量部」を表す。
[エチレン性二重結合含有化合物(反応生成物)(a)の合成例]
攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた2リットルの四つ口セパラブルフラスコに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート431g、ヘキサメチレンジイソシアナート168g(1.0モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート182g(1.4モル)を加えて、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.2gを入れ、40〜50℃でジラウリン酸ジブチル錫0.3gを加えて30分間反応させた。更に2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン38.8g(0.3モル)を加えて3時間反応し、エチレン性二重結合含有化合物(a)の50%プロピレングリコールメチルエーテルアセテート溶液を得た。
[エチレン性二重結合含有化合物(反応生成物)(b)〜(e)の合成例]
BM1、BM2、BM3を表2に示すように変更した他は上記と同様にして、エチレン性二重結合含有化合物(反応生成物)(b)〜(e)を合成した。
Figure 2009063870
〈支持体の作製〉
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050,調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂アルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、0.3%の硝酸水溶液中で、25℃、電流密度100A/dm2の条件下に交流電流により60秒間、電解粗面化を行った後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行った。
デスマット処理を行った粗面化アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、25℃、電流密度10A/dm2、電圧15Vの条件下に1分間陽極酸化処理を行い、更に1%ポリビニルホスホン酸で75℃で親水化処理を行って支持体を作製した。
この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.65μmであった。
〈平版印刷版材料の作製〉
上記支持体上に、下記組成の感光層塗工液1を乾燥時1.5g/m2になるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5分間乾燥し、続いて酸素遮断層塗工液1を乾燥時1.5g/m2になるようワイヤーバーで塗布し、75℃で1.5分間乾燥し平版印刷版材料1〜19を得た。
(感光層塗工液1)
エチレン性二重結合含有化合物の50%プロピレングリコールメチルエーテルアセテート溶液(表3記載) 84.0部
トリエチレングリコールジメタクリレート 6.0部
メタクリル酸−メチルメタクリレート(質量比25:75)の共重合体(分子量36000) 35.0部
増感色素(表3記載) 4.0部
重合開始剤(表3に記載) 3.0部
2−メルカプトベンゾチアゾール 0.3部
N−フェニルグリシンベンジルエステル 4.0部
銅フタロシアニン顔料35質量%MEK分散物 10.0部
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(スミライザーGS:住友3M社製) 0.2部
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール 1.0部
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート 0.1部
弗素系界面活性剤(F−178K:大日本インキ社製) 0.5部
シロキサン系界面活性剤(BYK337:ビックケミー社製) 0.9部
メチルエチルケトン 80部
プロピレングリコールメチルエーテル 820部
(酸素遮断層塗工液1)
ポリビニルアルコール(セルボール103:Celaneas社製) 85.0部
ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(ルビテックVA64W:BASF製)
15.0部
サーフィノール465(エアープロダクツ社製) 0.2部
水 900部
(平版印刷版の作製)
上記平版印刷版材料に、405nm、60mWの光源を備えたプレートセッター(NewsCTP:ECRM社製)を用いて、2400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す)で露光を行った。露光パターンは、100%画像部及びTimes New Rohmanフォント、3〜10ポイントサイズ、アルファベット大文字と小文字の抜き文字の原稿画像データを使用した。
次いで、105℃に設定されたプレヒート部、酸素遮断層を除去するためのプレ水洗部、30℃に温度調節された現像部(下記組成の現像液を充填)、版面に付着した現像液を取り除く水洗部、画線部保護のためのガム液(GW−3:三菱化学社製を2倍希釈したもの)処理部を備えたCTP自動現像機(Raptor Polymer:Glunz&Jensen社製)で現像処理を行い、平版印刷版を得た。
(現像液組成:下記添加剤を含有)
A珪酸カリウム(25.5〜27.5質量%のSiO2、12.5〜14.5質量%のK2Oを含む) 8.0部
ニューコールB−13SN(日本乳化剤社製) 3.0部
水 89.0部
水酸化カリウム pH=12.3となる添加量
〈平版印刷版材料の評価〉
下記の基準に従って評価した。
《感度》
平版印刷版の版面に記録された100%画像部において、膜減りが観察されない最低量の露光エネルギー量を記録エネルギーとし、感度の指標とした。記録エネルギーが小さい程高感度であることを表す。
《耐刷性》
175線の画像を60μJ/cm2で露光、現像して作製した平版印刷版を、印刷機(三菱重工業(株)製DAIYA1F−1)で、コート紙、印刷インキ(大日本インキ化学工業社製の、大豆油インキ”ナチュラリス100”)及び湿し水(東京インク(株)製H液SG−51濃度1.5%)を用いて印刷を行い、ハイライト部の点細りの発生する印刷枚数を耐刷性の指標とした。
結果を表3に示す。表3から、本発明の感光性平版印刷版材料は、高感度で耐刷性に優れることが分かる。
Figure 2009063870
RD−1:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
RD−2:4−メチル−7−ジエチルアミノクマリン
RD−3:
Figure 2009063870
RM−1:2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート2モルとヘキサメチレンジイソシアネート1モルの反応生成物
RM−2:2−ヒドロキシエチルメタクリレート2モル、N−ブチルジエタノールアミン1モルとヘキサメチレンジイソシアネート2モルの反応生成物
I−1:2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニルビイミダゾール
I−2:2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′−ビス(3−メトキシフェニル)−5,5′−ジフェニルビイミダゾール
I−3:2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラ(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール
RI−1:ビスシクロペンタジエニル−ビス(ジフルオロ−ピリル−フェニル)チタニウム
RI−2:2,4−ジエチルチオキサントン

Claims (2)

  1. 支持体上に(A)増感色素、(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物、(C)重合開始剤、および(D)高分子結合材を含有する感光層を有する感光性平版印刷版材料において、該感光層が該(A)増感色素として下記一般式(1)で表される増感色素を含有し、該(B)重合可能な、エチレン性二重結合含有化合物として、(BM1)分子内に一つ以上の重合可能なエチレン性二重結合および一つのヒドロキシ基を有する化合物と、(BM2)分子内に一つの2級アミノ基と一つのヒドロキシ基とを有する化合物と、(BM3)ジイソシアネート化合物との反応により生成される反応生成物とを含有し、かつ(C)重合開始剤として、ビイミダゾール化合物を含有することを特徴とする感光性平版印刷版材料。
    Figure 2009063870
    [式中、Aは置換基を有してもよい芳香族基を表し、Yは酸素原子または=N(R1)を表す。R1は、一価の非金属原子団を表す。R2、R3は各々独立に、水素原子または一価の非金属原子団を表す。]
  2. 前記一般式(1)で表される増感色素が、下記一般式(2)で表される増感色素であることを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版材料。
    Figure 2009063870
    [式中、R4、R5、R6、R7は、各々置換基を有してもよいアルキル基または芳香族基を表し、R8は置換基を有してもよいアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0から2の整数を表す。R6、R7、R8はそれぞれ互いに結合して環を形成することができる。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115044274A (zh) * 2022-07-19 2022-09-13 宁波科鑫腐蚀控制工程有限公司 一种陶瓷颗粒改性纤维环氧复合涂层及其制备方法和应用

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