JP2009063091A - 高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法 - Google Patents
高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高温ガス排気部によりSUS材などで製作した短管に発生していた変形や割れを防止し、メンテナンス頻度を低減化させることができる高温ガス排気部の断熱構造体を提供する。
【解決手段】高温ガスを装置外へ排出させるための高温ガス排気部において、前記装置の外側に設けられる鋼板の内側に施す断熱構造体であって、セラミックファイバーボード及びセラミックファイバーブロック体から選ばれる断熱材のうち少なくとも一方の断熱材を排気部の形状に合わせたことを特徴としている。
【選択図】図2
【解決手段】高温ガスを装置外へ排出させるための高温ガス排気部において、前記装置の外側に設けられる鋼板の内側に施す断熱構造体であって、セラミックファイバーボード及びセラミックファイバーブロック体から選ばれる断熱材のうち少なくとも一方の断熱材を排気部の形状に合わせたことを特徴としている。
【選択図】図2
Description
本発明は、セラミックハニカムを蓄熱体とした蓄熱燃焼式排ガス浄化装置(RTO)や装置内部が高温となる装置から、安定的に高温ガスを装置外に排出する(抜き出す)ための高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法に関する。
従来の蓄熱燃焼式排ガス浄化装置では、汚染ガスは蓄熱室を通過した後、対象成分分解に必要な温度(対象成分発火点温度より200〜300℃高い温度)に保持されている燃焼室内で高温燃焼酸化分解処理される。その装置において対象成分濃度が高い場合、燃焼酸化分解した結果、処理したガスから燃焼熱が発生するため、燃焼室温度を監視しながら、燃焼室内から直接高温ガスを排出するためのホットバイパスダンパ部を設置して、排熱利用装置または大気へ余剰熱量を抜き出している(特許文献1参照)。現在、図4に示されるように燃焼室Cから高温ガスを抜き出す高温ガス排気部は、該燃焼室Cを形成する装置本体Caの鋼板またはSUS板205に必要径の孔を開けておき、耐熱的に問題のないSUS材により製作した排気管201を溶接またはボルト、ナットにより取り付けており、その排気管201の周りに装置内部に施している断熱材と同じ構造をした、ロックウール202、3枚のセラミックファイバーブランケット203、セラミックファイバーボード204の断熱材を施工している。前記排気管201は、ロックウール202、セラミックファイバーブランケット203のような繊維状の断熱材がガスの流れにより削られ、施工後の断熱寸法が変わってしまう恐れがあることから、すべての断熱材を内周から支持するために用いられている。なお、図4において、符号Dは高温ガスの流れ方向である。
しかし、排ガス排気部に装置本体Caと同等の幅を有する排気管201を用いた方法では、排気管201を構成する材料の熱による延びや、伝熱により排気管201を取り付けてある外板の延びがあることから、高温度域で長時間曝されることによって排気管201の変形や、溶接部の割れなどが起こった。結果、排気管201の交換や補修の必要が発生するとともに高温ガスが耐熱性のない鋼板表面Eまで至り、塗装の剥がれや、装置外側鋼板205の腐食や破損という問題が生じている。
本発明は、叙上の事情に鑑み、高温ガス排気部によりSUS材などで製作した排気管に発生していた変形や割れを防止し、メンテナンス頻度を低減化させることができる高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の高温ガス排気部の断熱構造体は、高温ガスを装置外へ排出させるための高温ガス排気部において、前記装置の外側に設けられる鋼板の内側に施す断熱構造体であって、セラミックファイバーボード及びセラミックファイバーブロック体の断熱材から選ばれる少なくとも一方の断熱材を前記排気部の形状に合わせたことを特徴としている。
また、本発明の請求項3記載の断熱構造体の断熱施工方法は、請求項1または2記載の高温ガス排気部の断熱構造体を施工するための断熱施工方法であって、前記高温ガス排気部に前記少なくとも一方の断熱材を所定の厚さに積層させ、該断熱材の内周一部を前記鋼板側に設けられる短管により支持するためスタッドピンおよび押え板によって固定して施工することを特徴としている。
本発明によれば、剛性を有するブロック状の断熱材である、セラミックファイバーボード及びセラミックファイバーブロック体の断熱材から選ばれる少なくとも一方の断熱材を高温ガス排気部の形状に合わせて加工し、通ガス可能な開口部を形成させ、該断熱材の内周一部を短管により支持するため、断熱材の熱による歪みの影響により、短管とその周りの断熱材とのあいだに隙間が少なくなるとともに、高温ガスが装置本体の鋼板表面に流出するのを抑えることができる。これにより、従来の排気管に発生していた変形や割れを防止し、メンテナンス頻度の低減および装置の安定的な稼動を実施することができるなどの優れた実用的効果を奏する。
以下、添付図面に基づいて本発明の高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法を説明する。図1に示されるように、本発明の一実施の形態にかかわる蓄熱燃焼式排ガス浄化装置は、装置本体内にセラミックハニカムの蓄熱体1a、2a、3aが各々配設されると共に並列に構成された蓄熱室1、2、3の上部は共通の燃焼室4に連通接続されている。そして、前記蓄熱室1、2、3における蓄熱体1a、2a、3aの下方と各入口ダンパ5、6、7及び各出口ダンパ8、9、10は各々連通接続されている。さらに前記各入口ダンパ5、6、7は未処理ガス供給管Aと連通接続されており、前記各出口ダンパ8、9、10は処理済みガス排気管Bと連通接続されている。
さらに前記燃焼室4は装置本体の高温ガス排気部11を介してホットバイパスダンパ部12に接続されている。また、前記処理済みガス排気管Bにおける前記出口ダンパ10の下流位置と前記燃焼室4とは前記ホットバイパスダンパ部12を介して連通接続されている。なお前記燃焼室4内には該燃焼室4の室内温度を保持するために用いるバーナ13が設置されている。
図2〜図3において、前記高温ガス排気部11は、所定の厚さ(例えば25mm)のセラミックファイバーボード104を高温ガスの流れ方向Dに10層で積層させ、セラミックファイバーボード104に挿通して装置外側鋼板105の内側に溶接されたスタッドピン106およびスタッドピン106の先端部にねじ込み又は溶接などにより固着して幅を位置決めする押え板107によって固定され、SUS製短管101は前記装置外側鋼板105に固着された断熱構造体とされている。
なお、本実施の形態では、前記セラミックファイバーボード104が4層に積層されているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、たとえば50mm×5層などに積層することができる。
また、前記セラミックファイバーボード104は、図3に示されるようにこれは板状であるため、開口部108の周りに4分割にされているが、たとえばブロック状であれば開口部周りに設置することができる。
なお、本実施の形態では、前記セラミックファイバーボード104が4層に積層されているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、たとえば50mm×5層などに積層することができる。
また、前記セラミックファイバーボード104は、図3に示されるようにこれは板状であるため、開口部108の周りに4分割にされているが、たとえばブロック状であれば開口部周りに設置することができる。
ここで本実施の形態では、断熱材としてセラミックファイバーボードが用いられているが、本発明においては、セラミックファイバーブロック体(セラミックファイバーをブロック状にした材料)、キャスタブルセメントなど断熱性および耐熱性で問題のない剛性を有する断熱材を用いることができる。すなわち、これらの断熱材のうちから少なくとも1つを選択または組み合わせて用いることができる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。前記セラミックファイバーボード104は、厚さ250mmで熱伝導率0.13kcal/(mh℃)である。
このとき、炉内温度は800℃、外気温度は25℃、表面熱伝導率は10.32kcal/(m2h℃)で外表面温度は約53.9℃である。
比較例として、図4に示す従来の断熱構造体は長さ250mmのSUS製短管201を装置外側鋼板205の開口部に固着させ、該SUS製排気管201の周りに装置本体の断熱構造体と同様に、前記装置外側鋼板205から内側へロックウール202、3枚のセラミックファイバーブランケット203、セラミックファイバーボード204の順に積層させ、前記装置外側鋼板205の内側に溶接されたスタッドピン206および押え板207によって固定された断熱構造体とされている。
なお、ロックウール202、セラミックファイバーボード203は繊維状の断熱材である。
なお、ロックウール202、セラミックファイバーボード203は繊維状の断熱材である。
また、前記ロックウール202は厚さ75mmで熱伝導率0.0597kcal/(mh℃))であり、前記セラミックファイバーブランケット203は、厚さ150mmで熱伝導率0.22kcal/(mh℃)で、また前記セラミックファイバーボード204は、厚さ25mmで熱伝導率0.12kcal/(mh℃)である。
このとき、炉内温度は800℃、外気温度は25℃、表面熱伝導率は10.32kcal/(m2h℃)で外表面温度は約53.6℃である。
これにより、本実施例と比較例を対比すると、本実施例では、外表面温度が約53.6℃から53.9℃と、温度変化はごく僅かであった。よって、本発明の断熱構造体は、断熱的に問題はないことがわかった。
なお、本実施の形態では、蓄熱燃焼式排ガス浄化装置について説明したが、本発明においては、たとえば直焔式浄化装置や触媒燃焼式浄化装置などの高温ガスを排出する装置の排気部の断熱構造体に適用することができる。
なお、本実施の形態では、蓄熱燃焼式排ガス浄化装置について説明したが、本発明においては、たとえば直焔式浄化装置や触媒燃焼式浄化装置などの高温ガスを排出する装置の排気部の断熱構造体に適用することができる。
1a、2a、3a 蓄熱体
1、2、3 蓄熱室
4 燃焼室
5、6、7 各入口ダンパ
8、9、10 各出口ダンパ
11 高温ガス排気部
12 ホットバイパスダンパ部
13 バーナ
101 SUS製短管
104 セラミックファイバーボード
105 装置外側鋼板
106 スタッドピン
107 押え板
108 開口部
1、2、3 蓄熱室
4 燃焼室
5、6、7 各入口ダンパ
8、9、10 各出口ダンパ
11 高温ガス排気部
12 ホットバイパスダンパ部
13 バーナ
101 SUS製短管
104 セラミックファイバーボード
105 装置外側鋼板
106 スタッドピン
107 押え板
108 開口部
Claims (3)
- 高温ガスを装置外へ排出させるための高温ガス排気部において、前記装置の外側に設けられる鋼板の内側に施す断熱構造体であって、セラミックファイバーボード及びセラミックファイバーブロック体の断熱材から選ばれる少なくとも一方の断熱材を前記排気部の形状に合わせたことを特徴とした高温ガス排気部の断熱構造体。
- 前記断熱材が積層されてなる請求項1記載の高温ガス排気部の断熱構造体。
- 請求項1または2記載の高温ガス排気部の断熱構造体を施工するための断熱施工方法であって、前記高温ガス排気部に前記少なくとも一方の断熱材を所定の厚さに積層させ、該断熱材の内周一部を前記鋼板側に設けられる短管により支持するためスタッドピンおよび押え板によって固定して施工することを特徴とした断熱構造体の断熱施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231710A JP2009063091A (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 高温ガス排気部の断熱構造体および該断熱構造体の断熱施工方法 |
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JP (1) | JP2009063091A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI565915B (zh) * | 2011-11-25 | 2017-01-11 | 新東工業股份有限公司 | 蓄熱式排氣淨化裝置 |
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2007
- 2007-09-06 JP JP2007231710A patent/JP2009063091A/ja active Pending
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