JP2009063069A - 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置 - Google Patents

回転速度検出装置付き車輪用軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シールの嵌合部の気密性を向上させると共に、シールの密封性を高めて信頼性を向上させた回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】シール9が、センサホルダ30がインサート成形された芯金22とシール部材23からなる環状のシール板20と、内輪2の外径に圧入され、パルサリング24が固定された円筒部21aと、立板部21bを有するスリンガ21とを備え、シール部材23のサイドリップ23aがパルサリング24に、ラジアルリップ23b、23cがスリンガ21の円筒部21aに摺接され、センサホルダ30が、環状のホルダ本体30aと、この円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタ30bとからなり、ホルダ本体30aの端面とコネクタ30bの端面およびスリンガ21における立板部21bのインナー側の側面とが略面一になる均一面形状に形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車輪の回転速度を検出する回転速度センサを内蔵した回転速度検出装置付き車輪用軸受装置に関するものである。
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承すると共に、アンチロックブレーキシステム(ABS)を制御するために車輪の回転速度を検出する装置が軸受に内蔵された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置が一般的に知られている。従来、このような車輪用軸受装置は、転動体を介して転接する内方部材および外方部材の間にシール装置が設けられ、円周方向に磁極を交互に並べてなる磁気エンコーダを前記シール装置に一体化させると共に、磁気エンコーダと、この磁気エンコーダに対面配置され、車輪の回転に伴う磁気エンコーダの磁極変化を検出する回転速度センサとで回転速度検出装置が構成されている。
前記回転速度センサは、懸架装置を構成するナックルに車輪用軸受装置が装着された後、当該ナックルに装着されているものが一般的である。しかし、この回転速度センサと磁気エンコーダとのエアギャップ調整作業の煩雑さを解消すると共に、よりコンパクト化を狙って最近では、回転速度センサをも軸受に内蔵した回転速度検出装置付き車輪用軸受装置が提案されている。
このような回転速度検出装置付き車輪用軸受装置の一例として図6に示すような構造が知られている。この回転速度検出装置付き車輪用軸受装置50は、外方部材51と、この外方部材51に複列のボール52を介して内挿された内方部材53と、外方部材51と内方部材53との間に形成された環状空間の開口部に装着された回転速度検出装置54とを備えている。
外方部材51は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ51bを一体に有し、内周に複列の外側転走面51a、51aが一体に形成されている。一方、内方部材53は、ハブ輪55と、このハブ輪55に固定された内輪56とからなる。ハブ輪55は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ57を一体に有し、外周に前記複列の外側転走面51a、51aの一方に対向する内側転走面55aと、この内側転走面55aから軸方向に延びる円筒状の小径段部55bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション55cが形成されている。内輪56は、外周に前記複列の外側転走面51a、51aの他方に対向する内側転走面56aが形成され、ハブ輪55の小径段部55bに所定のシメシロを介して圧入されている。
外方部材51の複列の外側転走面51a、51aと、これらに対向するハブ輪55の内側転走面55aおよび内輪56の内側転走面56a間には複列のボール52、52が収容され、保持器58、58によって転動自在に保持されている。また、外方部材51と内方部材53との間に形成される環状空間の開口部にはシール59、60が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
回転速度検出装置54は、磁気センサ61が包埋されたセンサホルダ62と、シール60とからなる。センサホルダ62は、図7に示すように、合成樹脂から射出成形により成形され、シール60を構成する芯金65に一体にインサート成形されている。シール60は、第1のシールリング63と第2のシールリング64とが組み合わされた、所謂パックシールで構成されている。第1のシールリング63は外方部材51に装着され、断面が略L字状に形成された芯金65と、この芯金65に被着され、サイドリップ66aと一対のラジアルリップ66b、66cとを有するシール部材66とからなる。
第2のシールリング64は、内輪56に装着され、断面が略L字状に形成されたスリンガ67と、このスリンガ67に外嵌され、断面が略コの字状に形成されたパルサリング68とからなる。スリンガ67は、内輪56の外径に圧入される円筒部67aと、この円筒部67aから径方向外方に延びる立板部67bとを有し、パルサリング68はスリンガ67の円筒部67aに圧入されている。
パルサリング68は、スリンガ67の円筒部67aに圧入される円筒状の内径部68aと、この内径部68aから径方向外方に延びる立板部68b、およびこの立板部68bから軸方向に延びる外径部68cを有している。そして、この外径部68cに多極磁石ロータ69が被着されている。この多極磁石ロータ69は、磁性粉を含有したゴムまたは樹脂を加硫接着して周方向交互にN極、S極を配置するように径方向から着磁されている。また、シール部材66のサイドリップ66aはパルサリング68の立板部68bに摺接されると共に、一対のラジアルリップ66b、66cはスリンガ67の円筒部67aに摺接されている。ここで、センサホルダ62の円周所定位置には、磁気センサ61と車体の電子回路に接続されたハーネス(図示せず)とを結線する雄型のコネクタ70が径方向外方に突出した状態で一体に形成されている(図6参照)。
回転速度検出装置54は、スリンガ67とパルサリング68とが組み合わされた後、スリンガ67が第1のシールリング63に圧入されることで、すべての構成が予め組み立てられ、その全体が軸方向に押圧されることにより、芯金65が外方部材51の端部に内嵌されると共に、スリンガ67の円筒部67aが内輪56に圧入される。このような構成により、芯金65とセンサホルダ62との分離が防止できると共に、芯金65とセンサホルダ62との境界からの水分の浸入を防止することができる。
このように、第1のシールリング63を構成する芯金65が外方部材51の端部内周に圧入固定されているので、外方部材51と第1のシールリング63との間から軸受内部に水分が浸入するのが防止できると共に、パルサリング68の立板部68bにシール部材66のサイドリップ66aが摺接されているので、第1のシールリング63と第2のシールリング64との間から軸受内部に水分が浸入するのが防止できる。しかも、磁気センサ61と多極磁石ロータ69との間に金属部分が存在しないように形成されているので、芯金65が磁気センサ61の検知精度に悪影響を与えることも防止できる。
特開2005−133772号公報
こうした従来の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置50では、スリンガ67とパルサリング68とが組み合わされた後、スリンガ67が第1のシールリング63に圧入されることで、すべての構成が予め組み立てられ、その全体が軸方向に押圧されるが、図7に示すように、コネクタ70がセンサホルダ62から軸方向に突出して形成されて段差δ1があると共に、このセンサホルダ62と第2のシールリング64におけるスリンガ67の立板部67bとの間に段差δ2があるため、図6および図8に示すような圧入治具71(図中ハッチングにて示す)を使用し、突出したコネクタ70をはじめ環状のセンサホルダ62とスリンガ67を押圧して外方部材51と内輪56に圧入する場合、圧入治具71にそれぞれの段差δ1、δ2に相当する段差を設ける必要がある。
然しながら、圧入治具71の段差が加工誤差によってばらついた場合、圧入によってセンサホルダ62と外方部材51が密着せず両者との間にすきまが生じて気密性が損なわれるだけでなく、内輪56に対してスリンガ67の位置決め誤差が生じてシール部材66のサイドリップ66aのシメシロがばらついて密封性が低下する恐れがあった。さらに、センサホルダ62に過大な押圧力が生じた場合、樹脂製のセンサホルダ62に微小なクラックが発生して耐久性が低下すると共に、速度検出が不能となる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、センサホルダの嵌合部の気密性を向上させると共に、シールの密封性を高めて信頼性を向上させた回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周に懸架装置に取り付けるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールと、前記外方部材のインナー側の端部に装着され、合成樹脂を射出成形によって形成されて回転速度センサが包埋されたセンサホルダと、前記回転速度センサに所定のエアギャップを介して対峙し、円周方向に関する特性が交互にかつ等間隔に変化する被検出部を有するパルサリングとを備え、前記シールのうちインナー側のシールが、前記センサホルダと内輪との間に装着された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置において、前記インナー側のシールが、前記センサホルダがインサート成形された芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材からなる環状のシール板と、このシール板に対向して前記内輪の外径に嵌合され、前記パルサリングが圧入固定された円筒部、およびこの円筒部から径方向外方に延びる立板部からなり、この立板部が前記センサホルダの内周との間に僅かな径方向すきまを介して対峙したスリンガとを備えると共に、前記センサホルダが、環状のホルダ本体と、このホルダ本体の円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタとからなり、前記センサホルダのホルダ本体の端面と前記スリンガにおける立板部のインナー側の側面が略面一になるように設定されている。
このように、外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールと、外方部材のインナー側の端部に装着され、合成樹脂を射出成形によって形成されて回転速度センサが包埋されたセンサホルダと、回転速度センサに所定のエアギャップを介して対峙し、円周方向に関する特性が交互にかつ等間隔に変化する被検出部を有するパルサリングとを備え、シールのうちインナー側のシールが、センサホルダと内輪との間に装着された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置において、インナー側のシールが、センサホルダがインサート成形された芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材からなる環状のシール板と、このシール板に対向して内輪の外径に嵌合され、パルサリングが圧入固定された円筒部、およびこの円筒部から径方向外方に延びる立板部からなり、この立板部がセンサホルダの内周との間に僅かな径方向すきまを介して対峙したスリンガとを備えると共に、センサホルダが、環状のホルダ本体と、このホルダ本体の円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタとからなり、センサホルダのホルダ本体の端面とスリンガにおける立板部のインナー側の側面が略面一になるように設定されているので、パルサリングがスリンガに圧入され、シール板を含むセンサホルダとスリンガが予め組み立てられ、端面がフラットに形成され、コネクタに対応する部位を凹ませた圧入治具をセンサホルダのホルダ本体とスリンガの立板部に当接させて軸方向に押圧するだけで、容易に回転速度検出装置を軸受部に組み立てることができる。したがって、ミスアライメントを防止して精度良く位置決め固定することができ、センサホルダの嵌合部の気密性を向上させると共に、シールの密封性を高めて信頼性を向上させた回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記コネクタの端面と前記ホルダ本体の端面とが略面一になる均一面形状に形成されていれば、パルサリングの芯金がスリンガに圧入され、シール板を含むセンサホルダとスリンガが予め組み立てられ、圧入治具のコネクタに対応する部位を凹ませて形成しなくてもセンサホルダとスリンガに当接させて全体を軸方向に押圧するだけで、容易に回転速度検出装置を軸受部に組み立てることができ、ミスアライメントを防止して精度良く位置決め固定することができると共に、組立工程を簡便化して一層組立精度を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記シール板の芯金が鋼鈑からプレス加工によって形成され、前記センサホルダがインサート成形されて一部露出した部分が前記外方部材の端部に内嵌された円筒部と、この円筒部から径方向内方に延びる内径部とからなり、この内径部にサイドリップとラジアルリップを有する前記シール部材が接合されると共に、前記パルサリングが、前記スリンガの円筒部に圧入される円筒状の内径部と、この内径部から径方向外方に延びる立板部、およびこの立板部から軸方向に延びる外径部を有し、鋼鈑からプレス加工によって断面が略コの字状に形成され、前記サイドリップが前記パルサリングの立板部に摺接され、前記ラジアルリップが前記スリンガの円筒部に摺接されていれば、パルサリングがサイドリップとラジアルリップによって転動体および各転走面から隔離され、転動体の回転によって生じる金属摩耗粉等が被検出部に付着するのを確実に防止することができる。これにより、強固な抜け耐力を有して嵌合部の気密性を高めることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記パルサリングが強磁性体の鋼板から形成されると共に、前記被検出部が加硫接着によって前記パルサリングに一体に接合され、エラストマに磁性体粉が混入されて周方向に交互に磁極N、Sが着磁された磁気エンコーダからなっていれば、出力信号が強くなり安定した検出精度を確保することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記シール板の芯金が非磁性体のオーステナイト系ステンレス鋼鈑から形成されていれば、回転速度センサの感知性能に悪影響を及ぼさず、正確な検出精度を確保することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記センサホルダが非磁性の合成樹脂で形成されていれば、回転速度センサの感知性能に悪影響を及ぼさず、また、耐食性に優れ、長期間に亘って強度・耐久性を向上させることができる。
好ましくは、請求項7に記載の発明のように、前記センサホルダにグラス繊維からなる繊維状強化材が10〜45wt%充填されていれば、半結晶性材料を、そのガラス転移温度を超える温度で使用することができるため耐熱性が向上すると共に、寸法安定性を図りつつ弾性率の増大により剛性が高くなる。
本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置は、外周に懸架装置に取り付けるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールと、前記外方部材のインナー側の端部に装着され、合成樹脂を射出成形によって形成されて回転速度センサが包埋されたセンサホルダと、前記回転速度センサに所定のエアギャップを介して対峙し、円周方向に関する特性が交互にかつ等間隔に変化する被検出部を有するパルサリングとを備え、前記シールのうちインナー側のシールが、前記センサホルダと内輪との間に装着された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置において、前記インナー側のシールが、前記センサホルダがインサート成形された芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材からなる環状のシール板と、このシール板に対向して前記内輪の外径に嵌合され、前記パルサリングが圧入固定された円筒部、およびこの円筒部から径方向外方に延びる立板部からなり、この立板部が前記センサホルダの内周との間に僅かな径方向すきまを介して対峙したスリンガとを備えると共に、前記センサホルダが、環状のホルダ本体と、このホルダ本体の円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタとからなり、前記センサホルダのホルダ本体の端面と前記スリンガにおける立板部のインナー側の側面が略面一になるように設定されているので、パルサリングがスリンガに圧入され、シール板を含むセンサホルダとスリンガが予め組み立てられ、端面がフラットに形成され、コネクタに対応する部位を凹ませた圧入治具をセンサホルダのホルダ本体とスリンガの立板部に当接させて軸方向に押圧するだけで、容易に回転速度検出装置を軸受部に組み立てることができる。したがって、ミスアライメントを防止して精度良く位置決め固定することができ、センサホルダの嵌合部の気密性を向上させると共に、シールの密封性を高めて信頼性を向上させた回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を提供することができる。
外周に懸架装置に取り付けるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールと、前記外方部材のインナー側の端部に装着され、合成樹脂を射出成形によって形成されて回転速度センサが包埋されたセンサホルダと、前記回転速度センサに所定のエアギャップを介して対峙し、円周方向に関する特性が交互にかつ等間隔に変化する被検出部を有するパルサリングとを備え、前記シールのうちインナー側のシールが、センサホルダと内輪との間に装着された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置において、前記インナー側のシールが、前記センサホルダがインサート成形され、その露出した外径部が前記外方部材のインナー側の端部に内嵌された芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材からなる環状のシール板と、このシール板に対向して前記内輪の外径に圧入され、前記パルサリングが圧入固定された円筒部、およびこの円筒部から径方向外方に延びる立板部からなり、この立板部が前記センサホルダの内周との間に僅かな径方向すきまを介して対峙したスリンガとを備えると共に、前記センサホルダが、環状のホルダ本体と、このホルダ本体の円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタとからなり、このコネクタの端面と前記ホルダ本体の端面とが略面一になる均一面形状に形成されると共に、前記スリンガが前記内輪の端面から突出し、当該スリンガにおける立板部のインナー側の側面と前記ホルダ本体の端面とが略面一になるように設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の要部拡大図、図3は、図1のIII−III線から見た矢視図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この回転速度検出装置付き車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代構造と呼称され、ハブ輪1と内輪2からなる内方部材3と、この内方部材3に複列の転動体(ボール)4、4を介して外挿された外方部材5とを備え、等速自在継手10が連結されている。
内方部材3は、ハブ輪1と、このハブ輪1に固定された内輪2とからなる。ハブ輪1は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周にアウター側(一方)の内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。なお、車輪取付フランジ6の円周等配位置には車輪を締結するためのハブボルト6aが植設されている。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、内側転走面1aをはじめ、後述するアウター側のシール8が摺接する車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、後述する加締部1dは未焼入れで鍛造後の表面硬さのままとされている。
内輪2は、外周にインナー側(他方)の内側転走面2aが形成され、ハブ輪1の小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。そして、この小径段部1bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部1dによってハブ輪1に対して所定の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されている。なお、内輪2および転動体4はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材5はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼からなり、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ5bを一体に有し、内周に前記内方部材3の複列の内側転走面1a、2aに対向する複列の外側転走面5a、5aが一体に形成されている。そして、少なくともこれら複列の外側転走面5a、5aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材5の複列の外側転走面5a、5aと、これらに対向するハブ輪1の内側転走面1aおよび内輪2の内側転走面2a間には複列の転動体4、4が収容され、保持器7、7によって転動自在に保持されている。そして、内輪2の小径側(正面側)の端面がハブ輪1の肩部に突合せ状態で衝合し、所謂背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成している。また、外方部材5と内方部材3との間に形成される環状空間の開口部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
なお、ここでは、転動体4をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。また、ここでは、第3世代構造の車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず、ハブ輪1の小径段部1bに一対の内輪2が圧入された第2世代構造であっても良い。
等速自在継手10は、外側継手部材11と継手内輪12とケージ13およびトルク伝達ボール14とを備えている。外側継手部材11は、カップ状のマウス部15と、このマウス部15の底部をなす肩部16と、この肩部16から軸方向に延びる軸部17とを一体に有している。軸部17の外周にはハブ輪1のセレーション1cに係合するセレーション(またはスプライン)17aと、このセレーション17aの端部に雄ねじ17bが形成されている。そして、ハブ輪1に外側継手部材11の軸部17がセレーション1c、17aを介して加締部1dの端面と肩部16が衝合するまで内嵌され、雄ねじ17bに締結された固定ナット18によってハブ輪1と外側継手部材11がトルク伝達可能に、かつ着脱自在にユニット化されている。
ここで、本実施形態では、環状のセンサホルダ19が外方部材5のインナー側の端部に装着されている。インナー側のシール9はこのセンサホルダ19の内径と内輪2の外径との間に形成される環状空間の開口部に装着されている。シール9は、図2に拡大して示すように、断面略L字状に形成された環状のシール板20とスリンガ21を備え、互いに対向して配置されている。シール板20は、センサホルダ19がインサート成形され、その露出した部分が外方部材5の端部に内嵌された芯金22と、この芯金22に加硫接着等で一体に接合されたシール部材23とからなる。そして、スリンガ21にはパルサリング24が外嵌されている。
芯金22は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)、あるいは、防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)をプレス加工にて形成され、センサホルダ19がインサート成形される円筒部22aと、この円筒部22aから径方向内方に延びる内径部22bとを有している。そして、円筒部22aの一部露出した部分が外方部材5の端部に内嵌されている。これにより、強固な抜け耐力を有して嵌合部の気密性を高めることができる。なお、芯金22は、後述する回転速度センサ27の感知性能に悪影響を及ぼさないように、非磁性体のオーステナイト系ステンレス鋼鈑で形成されるのが好ましい。
また、シール部材23は、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)等の合成ゴムからなり、芯金22の内径部22bに加硫接着で一体に接合されている。このシール部材23は、サイドリップ23aと一対のラジアルリップ23b、23cを一体に有している。
スリンガ21は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)、あるいは、防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)をプレス加工にて形成され、内輪2の外径に圧入される円筒部21aと、この円筒部21aから径方向外方に延びる立板部21bとを有している。そして、この立板部21bの外縁がセンサホルダ19の内周に僅かな径方向すきまを介して対峙し、ラビリンスシールを構成している。
パルサリング24は、スリンガ21に圧入される芯金25と、この芯金25の外径部25cに加硫接着により一体に接合された磁気エンコーダ26とからなる。芯金25は、強磁性体の鋼鈑、例えば、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、プレス加工によって断面が略コの字状に形成され、スリンガ21の円筒部21aに圧入される円筒状の内径部25aと、この内径部25aから径方向外方に延びる立板部25b、およびこの立板部25bから軸方向に延びる外径部25cを有している。そして、シール部材23のサイドリップ23aが芯金25の立板部25bに摺接されると共に、一対のラジアルリップ23b、23cがスリンガ21の円筒部21aに摺接されている。
磁気エンコーダ26は、ゴム等のエラストマにフェライト等の磁性体粉が混入されたゴム磁石からなり、周方向に交互に磁極N、Sが着磁され、車輪の回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。これにより、強磁性体の芯金25と相俟って出力信号が強くなり安定した検出精度を確保することができる。
こうしたシール9を構成することにより、パルサリング24がダスト等により汚れるのを防止することができると共に、このパルサリング24とスリンガ21に摺接するシール板20のサイドリップ23aおよびラジアルリップ23b、23cによって転動体4および各転走面から隔離されているので、転動体4の回転によって生じる金属摩耗粉等が磁気エンコーダ26に付着するのを防止することができ、検出精度の低下を回避することができる。
また、センサホルダ19はポリフェニレンサルファイド(PPS)等の非磁性の樹脂材で形成され、磁気エンコーダ26に所定の径方向すきま(エアギャップ)を介して対峙する回転速度センサ27が包埋されている。この回転速度センサ27は、ホール素子、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁束の流れ方向に応じて特性を変化させる磁気検出素子27aと、リード線27bを介してこの磁気検出素子27aの出力波形を整える波形成形回路が組み込まれたIC27cとからなる。回転速度センサ27は、磁気検出素子27a、リード線27b、波形成型回路27cが一体となったICでも良い。なお、センサホルダ19は前述した材質以外にPA(ポリアミド)66、またはPA6−12、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の射出成形可能な合成樹脂を例示することができる。
ここで、センサホルダ19は、環状のホルダ本体19aと、このホルダ本体19aの円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタ19bとで構成されている。このコネクタ19bに回転速度センサ27が包埋され、回転速度センサ27と車体の電子回路に接続されたハーネス28(図3参照)とが結線されている。そして、センサホルダ19のホルダ本体19aの端面とスリンガ21における立板部21bのインナー側の側面が略面一になるように設定されている。ここで言う略面一とは、例えば、設計の狙い値であって実質的に段差がない状態、すなわち、加工誤差等によって生じる段差は当然許容されるべきものである。
こうした構成を採用することにより、パルサリング24の芯金25がスリンガ21に圧入され、シール板20を含むセンサホルダ19とスリンガ21が予め組み立てられ、その全体を軸方向に押圧するだけで、容易に回転速度検出装置を軸受部に組み立てることができる。すなわち、図3に示すように、端面(押圧面)がフラットに形成された圧入治具29(図中ハッチングにて示す)をセンサホルダ19のホルダ本体19aとスリンガ21に当接させて押圧するだけで、ミスアライメントを防止して精度良く位置決め固定することができる。これにより、センサホルダ19の嵌合部の気密性を向上させると共に、シール9の密封性を高めて信頼性を向上させた回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を提供することができる。
ここで、圧入治具29のコネクタ19bに対応する部位は、このコネクタ19bとホルダ本体19aとの段差以上に端面から凹ませて形成されており、圧入治具29とコネクタ19bが干渉することはない。なお、圧入治具29のコネクタ19bに対応する部位を切り欠いて形成するようにしても良い。
なお、本実施形態では、回転速度検出装置として、磁気エンコーダ26と、ホール素子等の磁気検出素子からなる回転速度センサ27とからなるアクティブタイプの回転速度検出装置を例示したが、本発明に係る回転速度検出装置はこれに限らず、例えば、歯車等と、磁石と巻回された環状のコイル等からなるパッシブタイプであっても良い。
図4は、本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図5は、図4の要部拡大図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態と基本的にはセンサホルダの構成のみが異なるだけで、その他第1の実施形態と同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部品、部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この回転速度検出装置付き車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代構造と呼称され、ハブ輪1と内輪2からなる内方部材3と、この内方部材3に複列の転動体4、4を介して外挿された外方部材5とを備え、等速自在継手10が連結されている。
本実施形態では、環状のセンサホルダ30が外方部材5のインナー側の端部に装着され、インナー側のシール9がこのセンサホルダ30の内径と内輪2の外径との間に形成される環状空間の開口部に装着されている。
センサホルダ30はポリフェニレンサルファイド(PPS)等の非磁性の樹脂材で形成され、GF(グラス繊維)からなる繊維状強化材が10〜45wt%充填されている。これにより、回転速度センサ27の感知性能に悪影響を及ぼさず、また、耐食性に優れ、長期間に亘って強度・耐久性を向上させることができる。また、GFを充填させることにより、半結晶性材料を、そのガラス転移温度を超える温度で使用することができるため耐熱性が向上すると共に、弾性率の増大により剛性が高くなる。
GFの充填量に関しては、10wt%未満ではその効果が発揮されず、また、45wt%を超えて充填されると、成形品内の繊維が異方性を引き起こして密度が大きくなって寸法安定性が低下し、外方部材5に直接圧入されるセンサホルダ30としては好ましくない。なお、センサホルダ30はPPS以外にもPA(ポリアミド)66、またはPA6−12、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の射出成形可能な合成樹脂を例示することができる。また、繊維状強化材としては、GFに限らず、CF(炭素繊維)やアラミド繊維、ホウ素繊維等が例示できる。
センサホルダ30は、環状のホルダ本体30aと、このホルダ本体30aの円周所定位置に径方向外方に突出した状態で一体に形成されたコネクタ30bとで構成されている。このコネクタ30bに回転速度センサ27が包埋されている。ここで、ホルダ本体30aの端面とコネクタ30bの端面が略面一になる均一面形状に形成されている。さらに、スリンガ21が内輪2の端面から突出し、このスリンガ21における立板部21bのインナー側の側面とホルダ本体30aの端面とが略面一になるように設定されている。
こうした構成を採用することにより、パルサリング24の芯金25がスリンガ21に圧入され、シール板20を含むセンサホルダ30とスリンガ21が予め組み立てられ、その全体を軸方向に押圧するだけで、容易に回転速度検出装置を軸受部に組み立てることができる。すなわち、前述した実施形態と同様、圧入治具(図示せず)をセンサホルダ30とスリンガ21に当接させて押圧するだけで、ミスアライメントを防止して精度良く位置決め固定することができると共に、圧入治具のコネクタ30bに対応する部位を凹ませて形成しなくても端面(押圧面)をフラットに形成するだけで良く、組立工程を簡便化して組立精度を向上させることができ、センサホルダ30の嵌合部の気密性を一層向上させると共に、シール9の密封性を高めて信頼性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置は、パルサリングがシール構成部品等の回転側部材に嵌合されてユニット化された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 図1のIII−III線から見た矢視図である。 本発明に係る回転速度検出装置付き車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図4の要部拡大図である。 従来の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図6の要部拡大図である。 図6の側面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、2a・・・・・・・・・・・・内側転走面
1b・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
1c、17a・・・・・・・・・・・セレーション
1d・・・・・・・・・・・・・・・加締部
2・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
3・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
4・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
5・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
5a・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
5b・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
6・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6b・・・・・・・・・・・・・・・基部
7・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
8・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側のシール
9・・・・・・・・・・・・・・・・インナー側のシール
10・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
11・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
12・・・・・・・・・・・・・・・継手内輪
13・・・・・・・・・・・・・・・ケージ
14・・・・・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
15・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
16・・・・・・・・・・・・・・・肩部
17・・・・・・・・・・・・・・・軸部
17b・・・・・・・・・・・・・・雄ねじ
18・・・・・・・・・・・・・・・固定ナット
19、30・・・・・・・・・・・・センサホルダ
19a、30a・・・・・・・・・・ホルダ本体
19b、30b・・・・・・・・・・コネクタ
20・・・・・・・・・・・・・・・シール板
21・・・・・・・・・・・・・・・スリンガ
21a、22a・・・・・・・・・・円筒部
21b、25b・・・・・・・・・・立板部
22、25・・・・・・・・・・・・芯金
22b、25a・・・・・・・・・・内径部
23・・・・・・・・・・・・・・・シール部材
23a・・・・・・・・・・・・・・サイドリップ
23b、23c・・・・・・・・・・ラジアルリップ
24・・・・・・・・・・・・・・・パルサリング
25c・・・・・・・・・・・・・・外径部
26・・・・・・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
27・・・・・・・・・・・・・・・回転速度センサ
27a・・・・・・・・・・・・・・磁気検出素子
27b・・・・・・・・・・・・・・リード線
27c・・・・・・・・・・・・・・IC
28・・・・・・・・・・・・・・・ハーネス
29・・・・・・・・・・・・・・・圧入治具
50・・・・・・・・・・・・・・・回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
51・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
51a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
51b・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
52・・・・・・・・・・・・・・・ボール
53・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
54・・・・・・・・・・・・・・・回転速度検出装置
55・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
55a、56a・・・・・・・・・・内側転走面
55b・・・・・・・・・・・・・・小径段部
55c・・・・・・・・・・・・・・セレーション
56・・・・・・・・・・・・・・・内輪
57・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
58・・・・・・・・・・・・・・・保持器
59・・・・・・・・・・・・・・・アウター側のシール
60・・・・・・・・・・・・・・・インナー側のシール
61・・・・・・・・・・・・・・・磁気センサ
62・・・・・・・・・・・・・・・センサホルダ
63・・・・・・・・・・・・・・・第1のシールリング
64・・・・・・・・・・・・・・・第2のシールリング
65・・・・・・・・・・・・・・・芯金
66・・・・・・・・・・・・・・・シール部材
66a・・・・・・・・・・・・・・サイドリップ
66b、66c・・・・・・・・・・ラジアルリップ
67・・・・・・・・・・・・・・・スリンガ
67a・・・・・・・・・・・・・・円筒部
67b、68b・・・・・・・・・・立板部
68・・・・・・・・・・・・・・・パルサリング
68a・・・・・・・・・・・・・・内径部
68c・・・・・・・・・・・・・・外径部
69・・・・・・・・・・・・・・・多極磁石ロータ
70・・・・・・・・・・・・・・・コネクタ
71・・・・・・・・・・・・・・・圧入治具
δ1・・・・・・・・・・・・・・・センサホルダのホルダ本体とコネクタとの段差
δ2・・・・・・・・・・・・・・・センサホルダのホルダ本体とスリンガとの段差

Claims (7)

  1. 外周に懸架装置に取り付けるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールと、
    前記外方部材のインナー側の端部に装着され、合成樹脂を射出成形によって形成されて回転速度センサが包埋されたセンサホルダと、
    前記回転速度センサに所定のエアギャップを介して対峙し、円周方向に関する特性が交互にかつ等間隔に変化する被検出部を有するパルサリングとを備え、
    前記シールのうちインナー側のシールが、前記センサホルダと内輪との間に装着された回転速度検出装置付き車輪用軸受装置において、
    前記インナー側のシールが、前記センサホルダがインサート成形された芯金、およびこの芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材からなる環状のシール板と、このシール板に対向して前記内輪の外径に嵌合され、前記パルサリングが圧入固定された円筒部、およびこの円筒部から径方向外方に延びる立板部からなり、この立板部が前記センサホルダの内周との間に僅かな径方向すきまを介して対峙したスリンガとを備えると共に、
    前記センサホルダが、環状のホルダ本体と、このホルダ本体の円周所定位置に突出した状態で一体に形成されたコネクタとからなり、前記センサホルダのホルダ本体の端面と前記スリンガにおける立板部のインナー側の側面が略面一になるように設定されていることを特徴とする回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  2. 前記コネクタの端面と前記ホルダ本体の端面とが略面一になる均一面形状に形成されている請求項1に記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  3. 前記シール板の芯金が鋼鈑からプレス加工によって形成され、前記センサホルダがインサート成形されて一部露出した部分が前記外方部材の端部に内嵌された円筒部と、この円筒部から径方向内方に延びる内径部とからなり、この内径部にサイドリップとラジアルリップを有する前記シール部材が接合されると共に、前記パルサリングが、前記スリンガの円筒部に圧入される円筒状の内径部と、この内径部から径方向外方に延びる立板部、およびこの立板部から軸方向に延びる外径部を有し、鋼鈑からプレス加工によって断面が略コの字状に形成され、前記サイドリップが前記パルサリングの立板部に摺接され、前記ラジアルリップが前記スリンガの円筒部に摺接されている請求項1または2に記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  4. 前記パルサリングが強磁性体の鋼板から形成されると共に、前記被検出部が加硫接着によって前記パルサリングに一体に接合され、エラストマに磁性体粉が混入されて周方向に交互に磁極N、Sが着磁された磁気エンコーダからなる請求項1乃至3いずれかに記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  5. 前記シール板の芯金が非磁性体のオーステナイト系ステンレス鋼鈑から形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  6. 前記センサホルダが非磁性の合成樹脂で形成されている請求項1乃至5いずれかに記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
  7. 前記センサホルダにグラス繊維からなる繊維状強化材が10〜45wt%充填されている請求項6に記載の回転速度検出装置付き車輪用軸受装置。
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