JP2009062969A - 可変容量型ギヤポンプ - Google Patents

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鈴木  茂
Masaki Ota
太田  雅樹
Kazuro Murakami
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Katsumi Yamashita
勝巳 山下
Hironao Yokoi
宏尚 横井
Toshiro Fujii
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Abstract

【課題】低容量運転時において、特定のギヤと噛合するギヤに対する特定のギヤの離間及び接近を防止することができる可変容量型ギヤポンプの提供。
【解決手段】主駆動ギヤ22及び副駆動ギヤ25を有し、外部駆動源の駆動力の伝達を受けて回転する駆動軸27と、主従動ギヤ23及び副従動ギヤ26を有し、主駆動ギヤ22と主従動ギヤ23の噛合により駆動軸27の回転力の伝達を受けて回転する従動軸28と、副ギヤ室13の吐出側空間部に吐出された流体を吸入通路へ戻すバイパス通路50と、バイパス通路50を開閉する開閉弁と、吐出された流体の副ギヤポンプ部の吐出側空間部への流入を防止する逆止弁とを有する。主駆動ギヤ23と副駆動ギヤ25は一体回転可能に駆動軸27によって連結され、主従動ギヤ23及び副従動ギヤ26はラジアル荷重を伝える従動軸28によって連結されている。
【選択図】 図3

Description

この発明は可変容量型ギヤポンプに関し、特に、駆動ギヤ及び従動ギヤを有する複数のギヤ機構を備え、ギヤ機構を収容する複数のギヤ室が独立して設けられる可変容量型ギヤポンプに関する。
ギヤポンプは、内部に駆動ギヤ及び従動ギヤからなるギヤ機構を有し、外部から導いた流体をギヤ機構により昇圧させた後に外部へ吐出するポンプである。
ギヤポンプが扱う流体を作動油とする場合、ギヤポンプは油圧回路に配置される油圧機器等を作動させることができる。ギヤポンプは、他のポンプと比較して構造が簡単であって、運転保守も容易である上、製作コストが安価である。さらに、ギヤポンプは流体中の異物の影響を受け難いという特徴を有するほか、小型化及び軽量化に適したポンプでもある。このため、ギヤポンプは、例えば、フォークリフト等の産業車両において、走行用内燃機関により駆動される作動油用ポンプとして用いられることが多い。
ギヤポンプの吐出流量は、ギヤポンプの回転数により決定するため、回転数と無関係に流量を変更することは困難である。必要以上にギヤポンプを作動させることは過剰な流量を発生させることになり、ギヤポンプとして余分な仕事を行うことになる。そこで、ギヤポンプにおいて複数のギヤ機構を設けることにより流量の変更を実現した可変容量型ギヤポンプが提案されている。この可変容量型ギヤポンプでは、複数のギヤ機構における特定のギヤ機構が昇圧した流体を外部へ吐出する場合と、流体をギヤ機構から吸入側へ戻す場合との切り換えを行い、吐出流量の変更を実現している。
一方、可変容量型ギヤポンプに関連する従来技術として、例えば、特許文献1に開示された二連歯車ポンプまたはモータが存在する。
この二連歯車ポンプまたはモータ(単に「歯車ポンプ」と表記する)100は、図7に示すように、歯車104、と歯車107の噛み合う対の歯車機構Pbと、歯車108と歯車109の噛み合う対の歯車機構Paを有する。
歯車機構Pa、Pbは、フロントカバー101とハウジング102及びリヤカバー103からなるケーシング内に設置され、ハウジング102の中間部には、両歯車機構Pa、Pbを区分けする中間隔壁2Wが形成されている。
歯車104は入出力軸と一体形成されているほか、歯車107も軸と一体的に形成されている。
歯車108は歯車と同一軸心上にてケーシングに対してブッシュ106を介して支持されているが、歯車104の軸端が歯車108にねじ込まれて固定されている。
歯車109は歯車107と同一軸心上にてケーシングに対しブッシュ106を介して支持されているが、歯車107とは別個に形成され、歯車107、109はそれぞれ歯車104と歯車108に別々に従動される。
なお、歯車104が歯車108にねじ込みにより固定されているから、歯車104と歯車108との歯の位置は相互に不一致となることが殆どであるが、歯車109が、歯車107とは別個に形成されていることにより、組み立て時において、歯車104、108に対する歯車109と歯車107の噛み合わせの位置決め作業が行い易い。
さらに言うと、歯車109が、歯車107とは別個であることは、両歯車107、109の加工精度を従動側の歯車107、109を一体化した場合と比較して緩和させることができる。
ところで、特許文献1に開示された歯車ポンプ100を可変容量型ギヤポンプとして用いることが考えられるが、この場合、図8に示す油圧回路が一例として構成される。
歯車ポンプ100が、可変容量型ギヤポンプとして100%運転の高容量運転をする場合、切換弁HVによりバイパス通路L8が遮断される。
そして、電源部121の電力供給を受けるモータ120の駆動により、それぞれのポンプ機構Pa、Pbが回路L1、L2を通じて貯油タンク124のオイルを汲み上げるが、ポンプ機構Paにより汲み上げられたオイルは、回路L4、L6と逆止弁CVと、回路L5を通り、ポンプ機構Pbのオイルと回路L3、L7において合流されてアクチュエータ123(シリンダ122)へ供給される。
一方、低容量運転する場合、図8に示すように、切換弁HVによりバイパス通路L8が通過可能になる。ポンプ機構Pbにより汲み上げられたオイルのみ回路L3、L7を通じてアクチュエータ123へ供給され、ポンプ機構Paにより汲み上げられたオイルは回路L4、バイパス通路L8を通り、歯車ポンプ100の供給側へ戻される。
なお、低容量運転時では、ポンプ機構Paにより吐出されたオイルはバイパス通路L8を通じて吸入側へ戻されるため、ポンプ機構Paの吸入側と吐出側はほぼ同じ大気圧にある。
一方、ポンプ機構Pbにより吐出されるオイルは大気圧よりも高圧となるからポンプ機構Paにより吐出されたオイルが逆止弁CVを通ることはない。
通常、ギヤポンプにおいては、各ポンプ機構の歯車の噛み合う箇所では、歯車の噛合する歯と歯の間の空間部(「閉じ込み部」と呼ぶ)にオイルが封じ込まれる。
閉じ込み部におけるオイルは歯の噛み合いにより液圧縮され、オイルの圧力が高くなる。
閉じ込み部のオイルの圧力が高くなると互いに噛み合う歯車を離隔させようとする力(説明の便宜上、以下「ギヤ離隔力」と表記する)が生じる。
なお、歯車の回転が高速になるほどそのギヤ離隔力は増大する。
一方、歯車104、と歯車107の両側のサイドプレートには溝110が設けられており、これにより、吐出側のオイルが、溝110を介して、歯車104および歯車107とハウジング102との間に流入するので、歯車104と歯車107とを接近させようとする力(説明の便宜上、以下「ギヤ接近力」と表記する)が発生する。
歯車108、と歯車109の両側のサイドプレートには溝111が設けられており、吐出側のオイルが、溝111を介して、歯車108および歯車109とハウジング102との間に流入し、歯車108と歯車109とを接近させようとするギヤ接近力が発生する。
特開平7−332254号公報
図7に示す従来の歯車ポンプ100を可変容量型ギヤポンプとして用いる場合、従動側のギヤである歯車107が歯車109は別個に備えられることから、低容量運転時にポンプ機構Paにおいてギヤ離隔力が生じると、ポンプ機構Paにおける従動側の歯車109が、ブッシュ106と歯車109とのクリアランスの範囲内で駆動側の歯車108に対して離隔・接近を繰り返すという問題がある。
歯車109の離隔は、液圧縮により閉じ込み部のオイルの圧力が高くなり、ギヤ離隔力が歯車109に作用するためであり、歯車109の接近は、閉じ込み部に高圧のオイルを封止する歯の噛み合いが解除されることでギヤ隔離力が解消され、離隔前の位置へ歯車109が復帰しようとするためである。
歯車109が高速回転される場合には、ギヤ離隔力は増大する一方で離隔と接近の周期が小さくなる。
この種の歯車の離隔及び接近は、歯車ポンプの運転時において異音や振動を招くおそれがある。
なお、ポンプ機構Pb側の歯車104、107における閉じ込み部のオイルについてもポンプ機構Pa側と同様の液圧縮は発生する。
しかし、低容量運転時であってもポンプ機構Pbにおける吐出側の圧力は高いので、両歯車104、107を接近させようとするギヤ接近力を生じさせる。
このギヤ接近力が、閉じ込み部におけるオイルの圧力に基づくギヤ離隔力と比較して大きいことから、ギヤ離隔力による影響は無視できる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、低容量運転時において、特定のギヤと噛合するギヤに対する特定のギヤの離間及び接近を防止することができる可変容量型ギヤポンプの提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、互いに噛合する主駆動ギヤと主従動ギヤを有する主ギヤポンプ部と、互いに噛合する副駆動ギヤと副従動ギヤを有する副ギヤポンプ部と、前記主ギヤポンプ部及び前記副ギヤポンプ部の各吸入側空間部と連通する吸入通路と、前記主ギヤポンプ部及び前記副ギヤポンプ部の各吐出側空間部と連通する吐出通路と、前記副ギヤポンプ部の吐出側空間部へ吐出される作動油を前記吸入通路へ戻すバイパス通路と、前記主ギヤポンプ部の前記吐出側空間部へ吐出される作動油の前記副ギヤポンプ部の吐出側空間部への流入を防止する吐出側逆止弁と、前記バイパス通路を開閉する開閉弁と、を有する可変容量型ギヤポンプであって、前記主駆動ギヤと前記副駆動ギヤは一体回転可能に駆動軸によって連結され、前記主従動ギヤと前記副従動ギヤはラジアル荷重を伝える従動軸によって連結されていることを特徴とする。
本発明によれば、高容量運転時には開閉弁が閉じてバイパス通路を遮断するとともに逆止弁が開き、各ギヤ室の吐出側空間部に吐出された流体は全て吐出通路へ導出される。一方、低容量運転時には開閉弁が開いてバイパス通通路を開通させるとともに逆止弁が閉じ、副ギヤポンプ部の吐出空間部に吐出された流体は吐出通路へ導出されず、バイパス通通路を通って吸入通路へ送られる。
高容量運転時及び低容量運転時に関わらず、主駆動ギヤ及び副駆動ギヤは、駆動軸の回転により駆動軸と一体的に回転される。
低容量運転時における副ギヤポンプ部では、副駆動ギヤ及び副従動ギヤの閉じ込み部に封入されたオイルの液圧縮により、副従動ギヤを副駆動ギヤから離隔させようとするギヤ離隔力が生じる。
しかしながら、主ギヤポンプ部では吐出側の圧力が高いことから、主駆動ギヤと主従動ギヤを接近させるギヤ接近力が生じ、主ギヤポンプ部におけるギヤ接近力は駆動軸と従動軸を互いに接近させる。
ギヤ接近力は、ギヤ離隔力に十分に対抗できることと、主従動ギヤに作用するギヤ接近力が従動軸を介して副従動ギアにも作用することにより、副従動ギヤの離隔を規制する。
従って、低容量運転時において、副ギヤポンプ部における副従動ギヤと噛合する副駆動ギヤに対する副従動ギヤの離間及び接近を防止することができる。
また、上記の可変容量型ギヤポンプにおいて、前記主駆動ギヤ及び前記駆動軸は一体形成され、前記副駆動ギヤは前記駆動軸が嵌挿される駆動軸用貫通孔を有し、前記駆動軸の回転力を前記副駆動ギヤへ伝達する回転力伝達手段が備えられ、前記主従動ギヤ及び前記従動軸は一体形成され、前記副従動ギヤは前記従動軸が嵌挿される断面円形の従動軸用貫通孔を有してもよい。
この場合、主従動ギヤと従動軸が一体形成されており、従動軸は主従動ギヤに対して相対移動しないので、低容量運転時に、副ギヤポンプ部においてギヤ離隔力が生じても、副従動ギヤは従動軸に対して従動軸用貫通孔のクリアランスに対応する範囲内に限って離隔・接近される。
従動軸用貫通孔においては、従動軸が従動ギヤに対して相対回転可能に嵌挿される条件を満たすだけのクリアランスが設定されていればよく、主従動ギヤ及び従動軸が一体形成されていない構成と比較して離隔・接近の範囲を小さくすることができる。
この離隔・接近の範囲を小さくすることにより、実質的に副ギヤポンプ部における副従動ギヤと噛合する副駆動ギヤに対する副従動ギヤの離間及び接近を防止することができる。
また、従動軸が従動ギヤに対して相対回転可能であることから可変容量型ギヤポンプの組み立て時において、主ギヤポンプ部の各ギヤを噛合させた後に副従動ギヤを副駆動ギヤへの噛み合わせの位置決めが従来と同様に容易になる。
本発明によれば、低容量運転時において、特定のギヤと噛合するギヤに対する特定のギヤの離間及び接近を防止することができる可変容量型ギヤポンプを提供することができる。
以下、本発明の実施形態の可変容量型ギヤポンプについて図1〜図5に基づき説明する。図1は、本発明の実施形態に係る可変容量型ギヤポンプの構造を示す断面側面図であり、高容量運転時の状態を示す。図2(a)は図1におけるA−A線の矢視図であり、図2(b)はサイドプレート17の側面図であり、図3は図2(a)におけるB−B線の矢視図であり、図4は図1におけるC−C線の矢視図であり、図5は低容量運転時の可変容量型ギヤポンプの断面側面図である。
図1〜図5に示す可変容量型ギヤポンプ10(以下、単に「ギヤポンプ」と表記する。)は、主駆動ギヤ22、と、副駆動ギヤ25と、主従動ギヤ23と、副従動ギヤ26と、を収納するためのボディ11を備えている。
ボディ11は、その両側の端面から内部に向かって形成された2つの空間を有する。
一方の空間は主ギヤ室12であり、他方の空間は副ギヤ室13である。
主ギヤ室12及び副ギヤ室13の間には、仕切部14が形成されている。
ボディ11の一方の端面には、フロントハウジング15が接合され、他方の端面にはリヤハウジング16が接合されている。
この実施形態では、ボディ11、フロントハウジング15及びリヤハウジング16がハウジングを構成している。
ボディ11及び各ハウジング15、16は、図2(a)、図4に示す通しボルト30により互いに接合されている。
なお、図面ではギヤポンプ10においてフロントハウジング15側を前方とし、リヤハウジング16側を後方とする(図1、図3、図5を参照)。
フロントハウジング15は主ギヤ室12を塞ぎ、リヤハウジング16は副ギヤ室13を塞いでいる。
主ギヤ室12とフロントハウジング15の端面との間にはサイドプレート17が設けられ、副ギヤ室13とリヤハウジング16との端面との間にもサイドプレート18が設けられている。
主ギヤ室12と仕切部14との間には、さらに別のサイドプレート19が設けられ、副ギヤ室13と仕切部14との間にもサイドプレート20が設けられている。
図2(b)に、サイドプレート17の形状を示す。サイドプレート17には溝17aが設けられており、図3に示すように、他のサイドプレート18、19、20にも溝17aと同様の溝18a、19a、20aが夫々設けられている。
主ギヤ室12には、図2(a)及び図3に示すように、主駆動ギヤ22と主従動ギヤ23が互いに外接して噛合する主ギヤ機構21が収容されている。
副ギヤ室13には、図3及び図4に示すように、別の副駆動ギヤ25と副従動ギヤ26が互いに外接して噛合する副ギヤ機構24が収容されている。
主ギヤ室12に収容される主駆動ギヤ22は軸心を同じとする駆動軸27と一体的に形成されている。
副ギヤ室13に収容される副駆動ギヤ25は、副駆動ギヤ25は駆動軸27が嵌挿される駆動軸用貫通孔25aを有する。
駆動軸27において副駆動ギヤ25と対応する位置にはスプライン27aが形成されており、駆動軸用貫通孔25aはスプライン27aに対応するスプライン溝を有する。
駆動軸27と副駆動ギヤ25は、図4に示すように、スプライン嵌合されている。
この実施形態では、スプライン27aとスプライン溝を有する駆動軸用貫通孔25aとにより、駆動軸27の回転力を副駆動ギヤ25へ伝達する回転力伝達手段が構成される。
副駆動ギヤ25の軸心と駆動軸27の軸心は一致している。
主駆動ギヤ22、25は互いに共通の駆動軸心を持つと言える。
駆動軸27は、サイドプレート17〜20及び仕切部14を貫通してフロントハウジング15及びリヤハウジング16に延出している。
駆動軸27は、軸受29を介してボディ11、フロントハウジング15及びリヤハウジング16により回転自在に支持されている。
駆動軸27の一端はフロントハウジング15の外に延出し、図示しない外部動力源に接続され、この外部動力源は駆動軸27に駆動力を与える。
次に、主従動ギヤ23、副従動ギヤ26について説明する。
主従動ギヤ23は軸心を同じとする従動軸28と一体形成されている。
副従動ギヤ26は、図4に示すように、従動軸28が嵌挿される断面円形の従動軸用貫通孔26aを有する。
従動軸28の副従動ギヤ26に対応する部位には、従動軸用貫通孔26aに対応する嵌挿軸部28aが形成されている。
従動軸28が従動軸用貫通孔26aに嵌挿された状態では、従動軸28と副従動ギヤ26は相対回転と軸方向の相対移動が可能である。
嵌挿軸部28aと従動軸用貫通孔26aのクリアランスは、従動軸28と副従動ギヤ26は相対回転と軸方向の相対移動を許容する最小のクリアランスに設定されている。
つまり、従動軸28は、従動軸用貫通孔26aに非圧入により密接嵌挿される嵌挿軸部28aを有すると言える。
従動軸28が従動軸用貫通孔26aに嵌挿された状態では、副従動ギヤ26の軸心と従動軸28の軸心は一致する。
従動軸28も駆動軸27と同様に、フロントハウジング15及びリヤハウジング16に延出しており、従動軸28は軸受29を介してボディ11、フロントハウジング15及びリヤハウジング16により支持されている。
因みに、嵌挿軸部28aと従動軸用貫通孔26aのクリアランスは、従動軸28と副従動ギヤ26は相対回転と軸方向の相対移動を許容するだけであるから、例えば、軸受29と従動軸28とのクリアランスのレベルと比較すると、殆どクリアランスが存在しないレベルにあると言える。
主従動ギヤ23、副従動ギヤ26は互いに共通の従動軸心を持っていると言える。
従動軸28の一端は、駆動軸27とは異なりフロントハウジング15の外には延出していない。
主ギヤ室12には、図2(a)に示すように、その内周面、主駆動ギヤ22及び主従動ギヤ23により2つの空間が形成される。
一方の空間は、流体であるオイルを吸入する側に形成される吸入側空間部31であり、他方の空間はオイルを吐出する側に形成される吐出側空間部32である。
副ギヤ室13についても、主ギヤ室12と同様に、吸入側空間部33及び吐出側空間部34が形成されている(図1、図4を参照)。
図1に示すように、ギヤポンプ10における主ギヤ機構21、主ギヤ室12を含むギヤポンプ部を主ギヤポンプ部P1とし、副ギヤ機構24、副ギヤ室13を含むギヤポンプ部を副ギヤポンプ部P2とする。
ギヤポンプ10の全吐出容量に対し、主ギヤポンプ部P1と副ギヤポンプ部P2はそれぞれ50%の吐出容量を有する。
ボディ11において、主ギヤ室12、副ギヤ室13にオイルを吸入するためのボディ側吸入路36が、駆動軸27及び従動軸28の軸心に沿って形成されている。
リヤハウジング16にはボディ側吸入路36と連絡するリヤ側吸入路37が形成され、リヤ側吸入路37は、リヤハウジング16端面に開口されて外部と連絡する吸入口38を有する。
ボディ側吸入路36とリヤ側吸入路37は円形横断面を夫々有し、両者36、37は直線状に繋がっている。
ボディ側吸入路36とリヤ側吸入路37は吸入通路35を構成する。
ギヤポンプ10の外部からのオイルは吸入通路35を通り、主ギヤ室12、副ギヤ室13へ供給される。
ボディ11には、主ギヤ室12、副ギヤ室13の内部において昇圧されたオイルを外部へ吐出するためのフロント側吐出路42、リヤ側吐出路43が形成されている。
主ギヤ室12の吐出側空間部32からフロント側吐出路42が延出し、副ギヤ室13の吐出側空間部34からリヤ側吐出路43が延出している。
フロント側吐出路42、リヤ側43はボディ11内において1つの吐出通路41になるように合流している。
さらに、吐出通路41は外部と連絡する吐出口44を有しており、吐出通路41から供給されるオイルは吐出口44を通じてギヤポンプ10の外部に吐出され、図示しない油圧装置等へ接続する油圧回路に供給される。
リヤ側吐出路43には、副ギヤ室13へのオイルの逆流を防止する逆止弁45が設けられている。
逆止弁45はリヤ側吐出路43を開閉する球状の弁体46と、弁体46の付勢手段であるコイルばね47と、コイルばね47を支持する支持体48とを有する。
コイルばね47は、リヤ側吐出路43を閉じる方向へ弁体46を移動させる付勢力を弁体46に付与する。
弁体46は、リヤ側吐出路43の圧力が所定の圧力以上になるとコイルばね47の付勢力に抗してリヤ側吐出路43を開く方向へ移動し、リヤ側吐出路43の圧力が所定の圧力未満になるとコイルばね47の付勢力とフロント側吐出路42とリヤ側吐出路43の吐出圧の差圧により弁体46がリヤ側吐出路43を閉じる。
弁体46は差圧によりシート面に押さえ付けられるため、コイルばね47の付勢力は小さく設定されていればよい。
弁体46は球形に限らず、例えば、円錐形としてもよい。
リヤハウジング16は、リヤ側吐出路43と連通するとともに、リヤ側吸入路37と連通するバイパス通路50を有する。
すなわち、バイパス通路50は吸入通路35と副ギヤ室13の吐出側空間部34とを連通している。
バイパス通路50には、このバイパス通路50を開閉する開閉弁51が設けられている。
ここでは、バイパス通路50における開閉弁51の上流側の通路を上流側通路50aとし、下流側の通路を下流側通路50bとしている。
開閉弁51はピストン構造を有し、中空の有底円筒状のシリンダ52及びシリンダ52内に収容される円筒状のピストン53により構成されている。ピストン53はシリンダ52内で摺動する。
開閉弁51は、シリンダ52内のピストン53の摺動により、バイパス通路50の開閉を行う。
ピストン53の摺動は、ピストン53の両端面にかかる圧力差により行われる。
すなわち、ピストン53の摺動は、シリンダ52内においてピストン53を挟み、バイパス通路50側の空間の圧力と、その反対側のシリンダ52内における空間の圧力との差により、行われる。
この実施形態では、リヤハウジング16に設けた電磁弁55の作動により、ピストン53の両端面にかかる圧力差を制御する。
電磁弁55は、リヤハウジング16に形成したスプール孔56において摺動するスプール57と、スプール57をフロント側へ向けて前進させるコイル部58と、スプール57に対する付勢手段であるコイルばね59とを有する。
スプール孔56は、バイパス通路50において、下流側通路50bと連通する。
スプール57は、バイパス通路50とシリンダ52を連通させ、シリンダ52内へ吸入圧のオイルを導く吸入圧用連通路60を有する。
コイル部58が励磁されてスプール57がフロント側に前進した位置にある状態から、コイル部58の励磁が解除されると、コイルばね59はスプール57をリヤ側へ後退させる。
一方、ボディ11及びリヤハウジング16は、リヤ側吐出路43からスプール孔56へ吐出圧のオイルを供給する吐出圧用連通路61を有する。
吐出圧用連通路61は、通路62、63により構成されている。スプール57の外周面には吐出圧用連通路61の一部を構成する溝64が形成されている。
この吐出圧用連通路61は、コイル部58の励磁が解除されてスプール57がリヤ側に後退した位置にあるときに、リヤ側吐出路43における吐出圧をシリンダ52へ導く。
シリンダ52内が吸入圧になるとき、ピストン53はバイパス通路50を開き、吐出圧にあるとき、ピストン53はバイパス通路50を閉じる。
次に、本発明の実施形態に係る可変容量型ギヤポンプ10の運転について説明する。
ここで、主ギヤポンプ部P1における主駆動ギヤ22及び主従動ギヤ23の動作について説明する。
駆動軸27に外部から駆動力が与えられると、図2(a)に示すように、主駆動ギヤ22は一方向に回転する。
それに伴い、主駆動ギヤ22と噛み合う主従動ギヤ23は、従動軸28とともに、主駆動ギヤ22の回転方向と相対する方向に回転する。
主駆動ギヤ22及び主従動ギヤ23が噛み合いつつ回転すると、吸入通路35から吸入側空間部31にオイルが吸入される。
吸入側空間部31にオイルが吸入されると、主駆動ギヤ22の歯間と主ギヤ室12の内周面とにより形成される空間、及び主従動ギヤ23の歯間と主ギヤ室12の内周面とにより形成される空間にはオイルが閉じ込められる。
空間に閉じこめられたオイルは、主ギヤ室12の内周面に沿って、主駆動ギヤ22の回転方向、主従動ギヤ23の回転方向にそれぞれ運ばれる。
これらの空間に封入されたオイルは、吐出側空間部32に吐出される。
吐出側空間部32内のオイルは、フロント側吐出路42から吐出通路41、吐出口44を経て可変容量型ギヤポンプ10の外部に吐出され、図示しない油圧装置等に送られ、これを作動させる。
油圧装置の負荷に応じて吐出圧力は昇圧する。
主ギヤポンプ部P1において、駆動軸27に外部から駆動力が与えられると、主ギヤ室12内の主駆動ギヤ22及び主従動ギヤ23が駆動し、吐出側空間部32にオイルが吐出される。
吐出されたオイルはフロント側吐出路42に供給される。
なお、副ギヤポンプ部P2についても、駆動軸27に外部から駆動力が与えられると、副ギヤ室13内の副駆動ギヤ25及び副従動ギヤ26が駆動し、吐出側空間部34にオイルが吐出される。
ここで、電磁弁55のコイル部58が励磁されていない場合、コイルばね59の付勢力を受けてスプール57は後方に位置する。
スプール57が後方に位置するとき、吐出圧用連通路61と開閉弁51のシリンダ52が連通する。
因みに、吸入圧用連通路60とシリンダ52は遮断状態となる。
従って、シリンダ52内はリヤ側吐出路43から吐出圧用連通路61を通じて導入された吐出圧のオイルが満たされる。
ピストン53がバイパス通路50を閉じていない状態では、吸入通路35と連通するバイパス通路50の圧力はシリンダ52内より低圧であり、ピストン53はバイパス通路50を閉じる方向に移動する。
ピストン53がバイパス通路50を閉じると、副ギヤポンプ部P2によりオイルが吐出されるリヤ側吐出路43の圧力は高くなり、逆止弁45の弁体46がリヤ側吐出路43を開く。
このため、副ギヤポンプ部P2より吐出されるオイルはリヤ側吐出路43及びバイパス通路50に供給されるが、図1に示すように、オイルはリヤ側吐出路43から吐出通路41へ至るだけであり、オイルがバイパス通路50を通じて吸入通路35へ送られることはない。
この状態では、主ギヤポンプ部P1及び副ギヤポンプ部P2により吐出されるオイルは合流され、吐出通路41を通じて可変容量型ギヤポンプ10の外部に供給される。
従って、この場合、可変容量型ギヤポンプ10の吐出流量は100%であり、この運転状態は高容量運転状態である。
フォークリフトにこの可変容量型ギヤポンプ10を採用した場合、フォーク等を備える荷役装置により物品を上昇させるときを、吐出流量100%の高容量運転とするように設定すればよい。
開閉弁51はシリンダ52側(リヤ側)の方の径が大きく、左右の圧力が同じであったとしても確実にフロント側へ押され、バイパス通路50を遮断する。
次に、電磁弁55のコイル部58が励磁されると、スプール57はコイルばね59の付勢力を凌駕する力を受け、後方から前方へ移動する。
スプール57が前方に位置すると、吐出圧用連通路61とシリンダ52との連通は遮断されるとともに、スプール孔56、吸入圧用連通路60とシリンダ52が連通される。
このため、開閉弁51のシリンダ52は吐出圧から吸入圧に低下する。
バイパス通路50の上流側は吐出圧であることから、シリンダ52内の圧力が吸入圧になると、ピストン53が差圧を受けてシリンダ52内に後退する。ピストン53の後退によりバイパス通路50が完全に開かれた状態となる。
さらに、バイパス通路50の上流側における圧力は低下するから、逆止弁45のコイルばね47の付勢力と主ギヤポンプ部P1側からの圧力で弁体46がリヤ側吐出路43を閉じる。
図5に示すように、逆止弁45がリヤ側吐出路43を閉じ、開閉弁51がバイパス通路50を開く状態では、主ギヤポンプ部P1が吐出するオイルのみが吐出通路41を通じて外部へ吐出される。
副ギヤポンプ部P2により吐出されるオイルはバイパス通路50へ供給され、バイパス通路50から吸入通路35の上流側において合流する。
従って、この場合、可変容量型ギヤポンプ10における吐出流量は50%であり、この運転状態は低容量運転状態である。
なお、この実施形態では、電磁弁55を励磁した状態を50%の吐出流量としたが、スプール57の溝配置を変更し、電磁弁55を励磁した状態を100%の吐出流量とし、励磁が解除された状態を50%の吐出流量としてもよい。
ところで、高容量運転時及び低容量運転時に関わらず、主駆動ギヤ22及び副駆動ギヤ25は、駆動軸27の回転により駆動軸27と一体的に回転される。
主駆動ギヤ22は駆動軸27と一体形成されているので、駆動軸27の回転はそのまま主駆動ギヤ22の回転となる。
一方、副駆動ギヤ25は、駆動軸27に対してスプライン嵌合されており、スプライン27aと駆動軸用貫通孔25aより構成される回転力伝達手段が駆動軸27の回転は副駆動ギヤ25へ伝達される。
また、主従動ギヤ23及び副従動ギヤ26は、駆動軸27の回転により従動軸28と一体的に回転される。
主従動ギヤ23は従動軸28と一体形成されているので、従動軸28の回転はそのまま主従動ギヤ23の回転となる。
副従動ギヤ26における断面円形の従動軸用貫通孔26aには、従動軸28の嵌挿軸部28aが嵌挿されるだけであるから、従動軸28の回転が副従動ギヤへ伝達される訳ではない。
副従動ギヤ26は、副駆動ギヤ25との噛合により駆動軸27から回転の伝達を受ける。
従動軸28の回転と副従動ギヤ26の回転は、駆動軸27側から別個に伝達されるが、両者26、28は周速差も殆どなく同期して回転される。
ところで、ギヤポンプ10の運転時においては、主駆動ギヤ22と主従動ギヤ23の閉じ込み部と、副駆動ギヤ25及び副従動ギヤ26の閉じ込み部に封入されたオイルは噛合による液圧縮を生じる。
各閉じ込み部におけるオイルの液圧縮は、主駆動ギヤ22から主従動ギヤ23から離隔させようとするギヤ離隔力や、副従動ギヤ26を副駆動ギヤ25から離隔させようとするギヤ離隔力を発生させる。
一方、サイドプレート17、19に設けられた溝17a、19aは、図1に示すように、吐出側空間部32と連通している。
これにより、吐出側空間部32の高圧のオイルが、溝17a、19aを介して、主駆動ギア22および主従動ギア23と主ギア室12との間に流入するので、主駆動ギヤ22と主従動ギヤ23とを接近させようとするギヤ接近力が発生する。
同様に、サイドプレート18、20に設けられた溝18a、20aは、図1に示すように、吐出側空間部34と連通しており、上記と同様の理由により、副駆動ギヤ25と副従動ギヤ26とを接近させようとするギヤ接近力が発生する。
高容量運転時では、各吐出側空間部32、34における圧力が大きいことから、これらのギヤ接近力は、主駆動ギヤ22を主従動ギヤ23から離隔させようとする主ギヤ機構21側のギヤ離隔力や、副従動ギヤ26を副駆動ギヤ25から離隔させようとする副ギヤ機構24側のギヤ離隔力に十分対抗し得る。
従って、回転する駆動軸27及び従動軸28は、主ギヤ機構21側のギヤ接近力と、副ギヤ機構24ギヤ接近力と、を受けることにより、軸受29とのクリアランスの範囲内における位置が定まる。
一方、低容量運転の場合、主ギヤ機構21側のギヤ離隔力は、吐出側空間部32における圧力が大きいことから、高容量運転時と同様にギヤ離隔力の影響を無視することができる。
回転する駆動軸27及び従動軸28は、主ギヤ機構21側のギヤ接近力を受けることにより、高容量運転時と同様に軸受29とのクリアランスの範囲内における位置が定まる。
副ギヤポンプ部P2では、吐出側空間部34が吸入側空間部33と同じ大気圧の状態にあり、副ギヤ機構24側のギヤ接近力が小さく、副ギヤ機構24側のギヤ離隔力の影響が相対的に大きくなる。
しかし、主従動ギヤ23は従動軸28と一体形成されており、この従動軸28に副従動ギヤ26が嵌装されていることにより、主従動ギヤ23にかかるギヤ接近力が従動軸28を介して副従動ギア26にも働き、副従動ギヤの離隔を規制する。
つまり、駆動軸27及び従動軸28が副ギヤポンプ部P2では副駆動ギヤ25と副従動ギヤ26の離隔を規制する作用がある。
低容量運転時では、副従動ギヤ26は従動軸用貫通孔26aと嵌挿軸部28aとのクリアランスの範囲内で離隔・接近を繰り返すが、軸受29と従動軸28のクリアランスよりも遥かに小さく、副従動ギヤ26の離隔・接近は、異音発生や振動発生の面では無視できる範囲の離隔・接近にある。
このように、主従動ギヤ23と副従動ギヤ26はラジアル荷重を伝える従動軸28によって連結されているから、従動軸28は副ギヤ機構24側のギヤ離隔力に対抗して副従動ギヤ26の離隔を規制する。
従って、低容量運転時において、副ギヤポンプ部P2における副従動ギヤ26と噛合する副駆動ギヤ25に対する副従動ギヤ26の離間及び接近が防止される。
この実施形態に係る可変容量型ギヤポンプは以下の効果を奏する。
(1)ギヤポンプ10は、低容量運転において、副ギヤ機構24側のギヤ接近力が小さく、副ギヤ機構24側のギヤ離隔力の影響が相対的に大きくなるが、主従動ギヤ23に作用するギヤ接近力が従動軸28を介して副従動ギア26にも作用する。さらに言うと、副ギヤポンプ部P2における副ギヤ機構24側のギヤ離隔力が生じても、従動軸用貫通孔26aと嵌挿軸部28aとのクリアランスの範囲内で離隔・接近を繰り返すことに留まり、副従動ギヤ26の離隔・接近は、異音発生や振動発生の面では無視できる範囲の離隔・接近にある。従って、低容量運転時において、副ギヤポンプ部P2における副従動ギヤ26と噛合する副駆動ギヤ25に対する副従動ギヤ26の離間及び接近が防止される。
(2)従動軸28が副従動ギヤ26に対して相対回転可能であることからギヤポンプ10の組み立て時において、主ギヤポンプ部P1の主駆動ギヤ22と主従動ギヤ23とを噛合させた後に副従動ギヤ26を副駆動ギヤ25への噛み合わせの位置決めが従来と同様に容易になる。
なお、上記の実施形態の変形例に係るギヤポンプ10を図6に示す。
図6では、説明の便宜上、本発明の実施形態の符号を共通して用いている。
従動軸28と副従動ギヤ26を、駆動軸27と副駆動ギヤ25とのスプライン嵌合と同様に、スプライン嵌合させてもよい。
この変形例では、従動軸28と副従動ギヤ26とのスプライン結合により、従動軸28の回転力が副従動ギヤ26へ伝達されるとともに、副駆動ギヤ25との噛合による回転力の伝達を受ける。
この変形例は、上記の実施形態と同様に、低容量運転時において、副ギヤポンプ部P2における副従動ギヤ26と噛合する副駆動ギヤ25に対する副従動ギヤ26の離間及び接近を防止することができる。
ただし、主駆動ギヤ22、副駆動ギヤ25に対する主従動ギヤ23、副従動ギヤ26の噛み合わせの位置決めのために高度な加工精度が要求される。
なお、上記の実施形態(変形例を含む)に係る可変容量型ギヤポンプは、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 上記の実施形態では、可変容量型ギヤポンプの最大流量を100%としたとき、主ギヤポンプ部と副ギヤポンプ部をそれぞれ50%としたが、両ギヤポンプ部の能力をそれぞれ50%の限定する主旨ではなく、例えば、70%と30%のように両ギヤポンプ部の能力については条件に応じて適宜に設定すればよい。
○ 上記の実施形態では、ギヤポンプ部については、主ギヤポンプ部と副ギヤポンプ部の2個としたが、3個以上のギヤポンプ部を設けてもよい。この場合、低容量運転時においてバイパス通路に通すオイルは少なくとも1個のギヤポンプ部から吐出されるオイルであればよい。
○ 上記の実施形態では、吸入通路は長手方向に亘って円形横断面を有しているが、上記の実施形態では必ずしも円形横断面を有する吸入通路とする必要はない。吸入通路の横断面は、例えば、多角形状や楕円・長円状の吸入通路であってもよい。
○ 上記の実施形態では、各ギヤ室の吐出側空間部及び吐出通路と連通する吐出路が備えられているが、吐出路を設けずに各ギヤ室の吐出側空間部が吐出通路と直接連通するようにしてもよい。この場合、ギヤ室とギヤ室との間を結ぶ吐出通路を遮断するように逆止弁を設置する必要がある。
○ 上記の実施形態では、バイパス通路が駆動軸及び従動軸の後瑞よりも後方を通るように形成されていたが、バイパス通路については上記の各実施形態に示した位置に限定されない。例えば、バイパス通路を駆動軸及び従動軸の少なくとも一方の軸外周側に通すようにしてもよく、この場合、バイパス通路と吸入通路との合流部を吸入通路の上流側に設けるためには、最もリヤ側のギヤ室と駆動軸及び従動軸の後端との間にバイパス通路を設けることが好ましい。
○ 上記の実施形態では、副従動ギヤに設けられた断面円形の従動軸用貫通孔に従動軸が嵌挿される構成であるから、従動軸と副従動ギヤの相対回転と、軸方向への相対移動を可能としたが、例えば、主従動ギヤと同様に副従動ギヤと従動軸が一体化されてもよく、この場合、従動軸用貫通孔が存在せず従動軸とのクリアランスが存在しないので、従動軸用貫通孔が存在する場合と比較して、低容量運転時における副従動ギヤの離隔・接近をより確実に防止することができる。ただし、主駆動ギヤ、副駆動ギヤに対して、主従動ギヤ、副従動ギヤのがそれぞれ噛み合わさるよう高度な加工精度が要求される。また、主従動ギヤと副従動ギヤはそれぞれ共に従動軸に嵌挿されていてもよく、この場合、各部品の加工が容易となる。また、主従動ギヤと副従動ギヤはそれぞれ異なる従動軸と一体形成され、これらの従動軸をそれぞれの端部にねじ部を形成することにより連結させてもよく、この場合、それぞれのギヤが相対回転可能なので、ポンプを組み立てる際にそれぞれのギヤの噛み合わせが容易となる。
○ 上記の実施形態では、駆動軸及び副駆動ギヤにおける回転力伝達手段としてスプラインやキーを用いたが、回転力伝達手段は特に限定されない。回転力伝達手段は、例えば、スプラインに代えてキーやセレーションを利用してもよい。あるいは、駆動軸に対して副駆動ギヤを螺合により固定する螺子機構や、駆動軸及び副駆動ギヤの一体形成による回転力伝達手段であってもよい。さらに、回転力伝達手段を上記の実施形態のように従動軸よ副従動ギヤとの間で用いてもよい。
本発明の実施形態に係る可変容量型ギヤポンプの構造を示す断面側面図である。 (a)は図1におけるA−A線の矢視図であり、図2(a)はサイドプレートを示す側面図である。 図2(a)におけるB−B線の矢視図である。 図1におけるC−C線の矢視図である。 低容量運転時の状態を示す可変容量型ギヤポンプの断面側面図である。 本発明の実施形態の変形例に係る可変容量型ギヤポンプの構造を示す断面平面図である。 従来技術に係る歯車ポンプの構造を示す断面側面図である。 図7に示す歯車ポンプを可変容量型ギヤポンプとして用いた場合の油圧回路図の一例である。
符号の説明
10 可変容量型ギヤポンプ
12 主ギヤ室
13 副ギヤ室
21 主ギヤ機構
22 主駆動ギヤ
23 主従動ギヤ
24 副ギヤ機構
25 副駆動ギヤ
25a、72a 駆動軸用貫通孔
26 副従動ギヤ
26a 従動軸用貫通孔
27 駆動軸
27a スプライン
28 従動軸
29 軸受
28a 嵌挿軸部
45 逆止弁
50、L8 バイパス通路
51 開閉弁
100 二連歯車ポンプまたはモータ
104、107〜109 歯車
L1〜L7 回路
P1 主ギヤポンプ部
P2 副ギヤポンプ部

Claims (2)

  1. 互いに噛合する主駆動ギヤと主従動ギヤを有する主ギヤポンプ部と、互いに噛合する副駆動ギヤと副従動ギヤを有する副ギヤポンプ部と、前記主ギヤポンプ部及び前記副ギヤポンプ部の各吸入側空間部と連通する吸入通路と、前記主ギヤポンプ部及び前記副ギヤポンプ部の各吐出側空間部と連通する吐出通路と、前記副ギヤポンプ部の吐出側空間部へ吐出される作動油を前記吸入通路へ戻すバイパス通路と、前記主ギヤポンプ部の前記吐出側空間部へ吐出される作動油の前記副ギヤポンプ部の吐出側空間部への流入を防止する吐出側逆止弁と、前記バイパス通路を開閉する開閉弁と、を有する可変容量型ギヤポンプであって、
    前記主駆動ギヤと前記副駆動ギヤは一体回転可能に駆動軸によって連結され、前記主従動ギヤと前記副従動ギヤはラジアル荷重を伝える従動軸によって連結されていることを特徴とする可変容量型ギヤポンプ。
  2. 前記主駆動ギヤ及び前記駆動軸は一体形成され、前記副駆動ギヤは前記駆動軸が嵌挿される駆動軸用貫通孔を有し、前記駆動軸の回転力を前記副駆動ギヤへ伝達する回転力伝達手段が備えられ、前記主従動ギヤ及び前記従動軸は一体形成され、前記副従動ギヤは前記従動軸が嵌挿される断面円形の従動軸用貫通孔を有することを特徴とする請求項1記載の可変容量型ギヤポンプ。
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