JP2009062830A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気通路内を流れる燃焼ガスから排気通路の内壁面へ伝わる熱量を抑制し、排気通路における熱損失を低減する。
【解決手段】排気通路15内には、内壁面15dを遮蔽する遮蔽板20が設けられている。シリンダ11内から開口面15bを通って排気通路15内に流入する燃焼ガスが遮蔽板20に衝突することで、排気通路15内に流入する燃焼ガスが内壁面15dに直接衝突するのを遮ることができる。さらに、排気通路15内に流入した燃焼ガスは、遮蔽板20に衝突して反射することで、その流れ方向が排気通路15の軸線方向へ向けて変化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に関し、特に、その排気通路構造に関する。
内燃機関の排気通路における熱損失を低減して排気温度の上昇を図るための技術が下記特許文献1,2に開示されている。特許文献1においては、排気管を、排気ガスの流れる内管と、所定の空隙を隔てて内管の外周を覆う外管とを含む2重管構造とし、内管と外管との間の空気層を断熱層として機能させることで、排気管(内管)内を流れる排気ガスの熱エネルギーが外部へ放出されるのを抑制して排気温度の上昇を図っている。
特許文献2においては、単一セラミックスもしくは中空セラミックスによる断熱膜を排気管の内壁面に形成することで、排気管内を流れる排気ガスの熱エネルギーが外部へ放出されるのを抑制して排気温度の上昇を図っている。
特開2003−286841号公報 特開昭59−12116号公報
内燃機関の排気通路における熱損失は、シリンダ内への開口部の直後にて主に生じる。このことは、以下に説明する本願発明者の解析により明らかになった。この理由としては、図4に示すように、シリンダ11内から開口部15bを通って排気通路15内に流入する高温且つ高速のガス流が開口部直上に位置する排気通路15の内壁面15dに衝突するために温度境界層が薄くなること、ならびに開口部直後であるためにガスが高温に保たれており、排気管との温度差が大きいことが挙げられる。そのため、図5に示すように、高温且つ高速のガス流が衝突する開口部直上の内壁面15dにて熱流束が最も大きくなり、開口部直上の内壁面15dにて排気管に与えられる熱が管を伝わって放熱される結果、熱損失が増大する。ここで、図4は、排気弁17が開いた直後における排気通路15を流れる燃焼ガス(燃焼後の排ガス)の速度分布を計算した結果を示し、排気弁17の付近をその軸線方向に沿って流れる燃焼ガスの速度が最も高くなっている。そして、図5は、排気弁17が開いた直後における排気通路15の内壁面15dの熱流束分布を計算した結果を示す。排気通路15における熱損失を低減するためには、開口部直上の内壁面15dにおける熱流束を低減することが望ましい。
特許文献1では、内管と外管による2重管構造により排気通路における熱損失の低減を図っているが、内管内を流れる燃焼ガスから内管の内壁面へ熱が伝わることで、内管と外管との間には大きな温度差が生じる。その結果、内管の熱膨張により内管と外管との接続部分に応力がかかって亀裂が生じやすくなり、耐久性の低下を招きやすくなる。
また、特許文献2では、排気管の内壁面に形成した断熱膜により排気通路における熱損失の低減を図っているが、排気管内を流れる燃焼ガスから内壁面上の断熱膜へ熱が伝わり、熱負荷の変化に対して断熱膜が剥がれやすくなる等、耐久性の低下を招きやすくなる。
本発明は、排気通路内を流れる燃焼ガスから排気通路の内壁面へ伝わる熱量を抑制することができ、排気通路における熱損失を低減することができる内燃機関を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る内燃機関は、排気弁が開いているときにシリンダ内の燃焼ガスが排気通路内へ排出される内燃機関であって、排気通路においては、その軸線方向がシリンダ内への開口面の法線方向に対して傾斜しており、排気通路内には、前記開口面を通って流入する燃焼ガスが排気通路の内壁面に衝突するのを遮るとともに、該燃焼ガスの流れ方向を前記軸線方向へ向けて変化させるための遮蔽部材が設けられていることを要旨とする。
本発明の一態様では、遮蔽部材は、燃焼ガスの衝突する面が排気通路の軸線方向まわりの周方向において凹曲面状に湾曲している板状の部材であることが好適である。また、本発明の一態様では、遮蔽部材は、燃焼ガスの衝突する面が燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけて凹曲面状に湾曲している板状の部材であることが好適である。また、本発明の一態様では、遮蔽部材は、排気通路の内壁面と間隔を空けて設けられていることが好適である。
本発明の一態様では、遮蔽部材は、排気弁を摺動可能に支持するバルブガイドに固定されていることが好適である。また、本発明の一態様では、遮蔽部材は、排気弁に固定されていることが好適である。また、本発明の一態様では、遮蔽部材は、排気通路の内壁面に立設された立設部材に固定されていることが好適である。
本発明の一態様では、遮蔽部材の熱伝導率が、排気通路の内壁面を形成する材料の熱伝導率よりも低いことが好適である。また、本発明の一態様では、遮蔽部材は、排気通路内を流れる燃焼ガスに対する耐熱性を有することが好適である。
本発明の一態様では、排気通路を形成する排気管は、燃焼ガスの流れる内管と、内管の外周を覆う外管とを含み、内管と外管との間には、空隙が形成されている、もしくは真空に保たれた空隙が形成されている、または断熱材が設けられていることが好適である。また、本発明の一態様では、排気通路の内壁面に断熱膜が形成されていることが好適である。
本発明によれば、シリンダ内から開口面を通って排気通路内に流入した燃焼ガスが排気通路の内壁面に衝突するのを遮ることができるとともに、流入した燃焼ガスの流れ方向を排気通路の軸線方向へ向けて変化させることができる。その結果、排気通路内を流れる燃焼ガスから排気通路の内壁面へ伝わる熱量を抑制することができ、排気通路における熱損失を低減することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1,2は、本発明の実施形態に係る内燃機関1の概略構成を示す図であり、図1はシリンダ11の軸線方向と直交する方向から見た内部構成の概略を示し、図2は排気通路15の拡大図を示す。内燃機関(エンジン)1は、シリンダブロック9及びシリンダヘッド10を備え、シリンダブロック9及びシリンダヘッド10によりシリンダ11を形成する。シリンダ11内には、その軸線方向に往復運動するピストン12が収容されている。シリンダヘッド10には、シリンダ11内に連通する管路状の吸気通路14及び排気通路15が形成されている。さらに、吸気通路14とシリンダ11内との境界を開閉する吸気弁16、及び排気通路15とシリンダ11内との境界を開閉する排気弁17が設けられている。吸気弁16は、その軸線方向に沿って摺動可能にバルブガイド26に支持されており、吸気通路14内を通ってシリンダ11内との境界(シリンダ11内への開口面)まで延びている。同様に、排気弁17はその軸線方向に沿って摺動可能にバルブガイド27に支持されており、排気通路15内を通ってシリンダ11内との境界(シリンダ11内への開口面15b)まで延びている。なお、図1,2は、排気弁17が開いている状態を示している。
図1では、シリンダ11内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁18がシリンダヘッド10に配設された例を示しているが、本実施形態に係る内燃機関1は、ディーゼルエンジン等の圧縮自着火式内燃機関であってもよいし、ガソリンエンジン等の火花点火式内燃機関であってもよい。圧縮自着火式内燃機関の場合は、例えばピストン12が圧縮上死点付近に位置するときに燃料噴射弁18からシリンダ11内に燃料を噴射することで、シリンダ11内の燃料が自着火して燃焼する。火花点火式内燃機関の場合は、点火時期にて点火栓の火花放電によりシリンダ11内の混合気に点火することで、シリンダ11内の混合気を火炎伝播燃焼させる。シリンダ11内の燃焼ガス(燃焼後の排ガス)は、排気行程にて排気弁17が開いているときに排気通路15内へ排出される。
排気通路15においては、図1,2に示すように、その軸線15aの方向(以下軸線方向とする)がシリンダ11内への開口面15bの法線15cの方向(以下法線方向とする)に対して傾斜している。ここでは、開口面15bの法線方向が、排気弁17の軸線方向(排気弁17の摺動方向)と一致している。さらに、排気通路15においては、開口面15bの法線方向に対する軸線方向の傾斜角度が、燃焼ガス流れの上流側(開口面15b)から下流側へ向かうにつれて増大しており、軸線15aが湾曲している。
本実施形態では、排気通路15内に遮蔽板20が設けられている。ここでの遮蔽板20は、図1,2に示すように、排気通路15の内壁面15dと間隔を空けた状態でバルブガイド27の下部に固定されており、排気弁17の付近に配置されている。ここでは、遮蔽板20をバルブガイド27に接合することも可能であるし、遮蔽板20をバルブガイド27と一体で成型することも可能である。そして、遮蔽板20は、法線方向において開口面15bと対向する位置(開口面直上の位置)に配置されており、排気通路15の内壁面15d(法線方向において開口面15bと対向する開口面直上の部分)を遮蔽する。シリンダ11内から開口面15bを通って排気通路15内に流入する燃焼ガスが遮蔽板20に衝突することで、排気通路15内に流入する燃焼ガスが内壁面15d(法線方向において開口面15bと対向する開口面直上の部分)に直接衝突するのを遮ることができる。さらに、図2の矢印に示すように、開口面15bを通って排気通路15内に流入した燃焼ガスは、遮蔽板20に衝突して反射することで、その流れ方向が排気通路15の軸線方向へ向けて変化する。このように、遮蔽板20は、排気通路15内に流入した燃焼ガスが排気通路15の内壁面15dに衝突するのを抑制し、燃焼ガスの流れ方向を排気通路15の軸線方向(排気通路15の出口方向)へ向けて整流するために設けられている。以下、遮蔽板20の好適な構成例について説明する。
遮蔽板20については、図3に示すように、燃焼ガスの衝突する面(以下衝突面とする)20aが、排気通路15の軸線方向まわりの周方向において凹曲面状に湾曲している。ここで、図3は、図2のA−A断面で切断した(燃焼ガス流れの上流側から見た)排気通路15の断面図を示す。図3に示す例では、周方向に関する遮蔽板20(衝突面20a)の曲率が、周方向に関する内壁面15dの曲率よりも若干大きく、遮蔽板20が開口面直上の内壁面15dを周方向においてほぼ180°の範囲で遮蔽している。ここで、図6に示すように遮蔽板20が平板(衝突面20aが平面)である場合を考えると、遮蔽板20(衝突面20a)に衝突した後の燃焼ガスの一部は、図6の矢印に示すように排気通路15の半径方向外側へと広がることで排気通路15の内壁面15dへ向かう流れとなる。その結果、燃焼ガスの内壁面15dへの衝突を抑制する作用が弱まる。これに対して図3に示すように遮蔽板20(衝突面20a)を周方向において凹曲面状に湾曲させることで、図7の矢印に示すように遮蔽板20(衝突面20a)に衝突した後の燃焼ガスが半径方向外側へ広がるのを抑止することができ、遮蔽板20への衝突後の燃焼ガス流れを排気通路15の出口方向へ向ける作用を促進させることができる。その結果、燃焼ガスの内壁面15dへの衝突を抑制する作用を促進させることができる。なお、周方向に関する遮蔽板20(衝突面20a)の曲率については、周方向に関する内壁面15dの曲率とほぼ等しくすることも可能であるし、周方向に関する内壁面15dの曲率よりも若干小さくすることも可能である。また、遮蔽板20が開口面直上の内壁面15dを遮蔽する範囲についても、例えば周方向において120°〜180°程度の範囲とすることも可能である。
また、遮蔽板20の衝突面20aは、図1,2に示すように、燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけて凹曲面状に湾曲している。この衝突面20aの形状により、遮蔽板20(衝突面20a)に衝突した後の燃焼ガスの流れ方向を排気通路15の出口方向(排気通路15の軸線方向)へ向けて整流する作用を促進させることができ、燃焼ガスの内壁面15dへの衝突を抑制する作用を促進させることができる。なお、図1,2は、燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけての遮蔽板20(衝突面20a)の曲率が、燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけての内壁面15dの曲率よりも若干大きく設定された例を示している。ただし、上流側から下流側にかけての衝突面20aの曲率については、衝突面20aに衝突した後の燃焼ガスが上流側(開口面15b側)へ向けて逆流しない程度の大きさに設定することが好ましい。また、上流側から下流側にかけての遮蔽板20(衝突面20a)の曲率については、上流側から下流側にかけての内壁面15dの曲率とほぼ等しくすることも可能であるし、上流側から下流側にかけての内壁面15dの曲率よりも若干小さくすることも可能である。
また、遮蔽板20は排気通路15内を流れる燃焼ガスに晒されるため、遮蔽板20を構成する材料は、排気通路15内を流れる燃焼ガスに対する耐熱性を有する耐熱材料であることが好ましく、例えば1600[K]以上の耐熱温度を有することが好ましい。また、燃焼ガスから遮蔽板20に伝わる熱量が遮蔽板20の固定部分(図1,2に示す例ではバルブガイド27)を通して伝達することを抑制するために、遮蔽板20を構成する材料は、低い熱伝導率を有する断熱材料であることが好ましく、少なくとも、遮蔽板20を構成する材料の熱伝導率が排気通路15の内壁面15dを形成する材料(例えば鋳鉄やアルミニウム合金等のシリンダヘッド材料、あるいは後述する2重管構造の場合にはステンレス)の熱伝導率よりも低いことが好ましい。これらの点を考慮すると、遮蔽板20の材料として、例えばジルコニア(ZrO2)等のセラミックスを挙げることができる。ジルコニアにおいては、熱伝導率は3.0[W/(m・K)]程度であり、耐熱温度は3000[K]程度である。ただし、その他にも、アルミナ(Al23、熱伝導率は32[W/(m・K)]程度)、窒化珪素(Si34、熱伝導率は20[W/(m・K)]程度)、チタニア(TiO2、熱伝導率は8.4[W/(m・K)]程度)等の材料を遮蔽板20に用いることもできる。
排気弁17が開くと、シリンダ11内の燃焼ガスが開口面15bを通って排気通路15内に流入する。図4の速度分布の計算結果に示すように、開口面15bを通って排気通路15内に流入する燃焼ガスの主流方向は、開口面15bの法線方向にほぼ一致している。ここで、排気通路15内に遮蔽板20が設けられていない場合を考えると、排気通路15の軸線方向はこの燃焼ガスの主流方向に対して傾斜しているため、排気通路15内に流入した高温且つ高速の燃焼ガスは、図4に示すように、排気通路15の内壁面15d(法線方向において開口面15bと対向する開口面直上の部分)に衝突する。そのため、図5の熱流束分布の計算結果に示すように、燃焼ガスが衝突する開口面直上の内壁面15dにて熱流束が最も大きくなる。排気通路15における熱損失を低減するためには、開口面直上の内壁面15dにおける熱流束を低減することが望ましい。
これに対して本実施形態では、開口面15bの法線方向にほぼ沿って排気通路15内に流入した燃焼ガスが開口面直上の遮蔽板20に衝突することで、燃焼ガスが開口面直上の内壁面15dに直接衝突するのが遮られる。さらに、排気通路15の軸線方向に対して傾斜していた燃焼ガスの流れ方向が、遮蔽板20への衝突により排気通路15の軸線方向へ向けて変化するため、排気通路15内の燃焼ガス流れが、内壁面15dに衝突せずに排気通路15の出口方向へ向けて整流化される。したがって、排気通路15内に流入した燃焼ガスが開口面直上の部分等の内壁面15dに衝突するのを抑止することができ、開口面直上の部分等の内壁面15dにおける熱流束を低減することができる。その結果、排気通路15内を流れる燃焼ガスから内壁面15dへ伝わる熱量を抑制することができ、排気通路15における熱損失を低減することができる。したがって、排気温度を上昇させることができる。例えば、2.2L程度の過給ディーゼルエンジンを対象とした解析によると、燃費最良点で排気温度を最大15℃程度上昇させることができる。排気温度を上昇させることができると、例えばターボチャージャーによる過給エンジンにおいては、排気エネルギーのさらなる有効利用を図ることができ、燃費を向上させることができる。さらに、排気エネルギーの有効利用により過給圧を上昇させることができれば、燃焼による窒素酸化物(NOx)排出量減少につながり、その結果、ディーゼルエンジンやリーンブーストガソリンエンジンにおいては、ポスト噴射を削減できるために燃費向上にもつながる。さらに、排気温度を上昇させることができると、特に低負荷時の後処理システム中の触媒の活性を高めることにつながり、排気エミッションの低減も可能となる。
さらに、本実施形態では、遮蔽板20(衝突面20a)を周方向において凹曲面状に湾曲させることで、燃焼ガスの内壁面15dへの衝突を抑制する作用を促進させることができる。また、燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけて遮蔽板20(衝突面20a)を凹曲面状に湾曲させることによっても、燃焼ガスの内壁面15dへの衝突を抑制する作用を促進させることができる。
また、本実施形態では、遮蔽板20は、排気通路15の内壁面15dからは浮かせて配置されているため、遮蔽板20から内壁面15dに直接熱が伝わるのを抑止することができ、遮蔽板20に蓄積された熱量については、排気通路15内を流れる燃焼ガスへ再び戻すことができる。そして、遮蔽板20は、排気通路15の内壁面15dと比べて表面積が限られるため、排気通路15内を流れる燃焼ガスの温度と同等まで加熱されれば、それ以上燃焼ガスから熱を吸収することなく、排気通路15内に流入した燃焼ガスが内壁面15dに衝突するのを抑制することができる。
次に、本実施形態の他の構成例について説明する。
本実施形態では、例えば図8に示すように、遮蔽板20を排気弁17に固定することもできる。図8に示す例では、遮蔽板20は、排気弁17のステム部17aに固定されている。また、本実施形態では、例えば図9に示すように、排気通路15の内壁面15dに複数の柱状の断熱部材(立設部材)22を燃焼ガス流れ方向において間隔を空けて立設し、遮蔽板20を各柱状の断熱部材22に固定することもできる。ここでの断熱部材22の材料としては、遮蔽板20の材料と同様に、例えばジルコニア、アルミナ、窒化珪素、チタニア等のセラミックスを挙げることができる。これらの構成例によっても、遮蔽板20から内壁面15dに直接熱が伝わるのを抑止することができる。図9に示す構成例においては、遮蔽板20と排気通路15の内壁面15dとを繋ぐ立設部材22の熱伝導率を内壁面15dより下げることも同様の効果がある。
また、本実施形態では、例えば図10に示すように、排気通路15を形成する排気管25を、燃焼ガスの流れる内管25aと、内管25aの外周を覆う外管25bとを含む2重管構造とすることもできる。内管25aと外管25bとの間には空隙(空気層)25cが形成されており、この空隙25cが断熱層として機能する。ただし、内管25aと外管25bとの間には、空隙25cの代わりに断熱材を設けることもできる。ここでの断熱材としては、例えばジルコニア、アルミナ、窒化珪素、チタニア等のセラミックスを用いることができる。また、内管25aと外管25bとの間の空隙25cを真空に保つ構造とすることも有効である。
また、本実施形態では、例えば図11に示すように、排気通路15の内壁面15dに断熱膜30を形成することもできる。ここでの断熱膜30の材料についても、遮蔽板20の材料と同様に、例えばジルコニア、アルミナ、窒化珪素、チタニア等のセラミックスを挙げることができる。
図10,11の構成例に示すように、遮蔽板20を2重管構造の排気管25や断熱膜30と組み合わせることで、排気通路15における熱損失をさらに低減することができ、排気温度をさらに上昇させることができる。なお、図10,11に示す構成例では、遮蔽板20があるために、内管25aの耐久性や断熱膜30の耐久性等の問題点は緩和される。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 排気弁が開いた直後における排気通路を流れる燃焼ガスの速度分布を計算した結果を示す図である。 排気弁が開いた直後における排気通路の内壁面の熱流束分布を計算した結果を示す図である。 遮蔽板が平板形状である場合の燃焼ガス流れを説明する図である。 排気通路の周方向において遮蔽板を凹曲面状に湾曲させた場合の燃焼ガス流れを説明する図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内燃機関の他の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関、9 シリンダブロック、10 シリンダヘッド、11 シリンダ、12 ピストン、14 吸気通路、15 排気通路、15b 開口面、15d 内壁面、16 吸気弁、17 排気弁、18 燃料噴射弁、20 遮蔽板、20a 衝突面、26,27 バルブガイド。

Claims (11)

  1. 排気弁が開いているときにシリンダ内の燃焼ガスが排気通路内へ排出される内燃機関であって、
    排気通路においては、その軸線方向がシリンダ内への開口面の法線方向に対して傾斜しており、
    排気通路内には、前記開口面を通って流入する燃焼ガスが排気通路の内壁面に衝突するのを遮るとともに、該燃焼ガスの流れ方向を前記軸線方向へ向けて変化させるための遮蔽部材が設けられている、内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、燃焼ガスの衝突する面が排気通路の軸線方向まわりの周方向において凹曲面状に湾曲している板状の部材である、内燃機関。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、燃焼ガスの衝突する面が燃焼ガス流れの上流側から下流側にかけて凹曲面状に湾曲している板状の部材である、内燃機関。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、排気通路の内壁面と間隔を空けて設けられている、内燃機関。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、排気弁を摺動可能に支持するバルブガイドに固定されている、内燃機関。
  6. 請求項1〜4のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、排気弁に固定されている、内燃機関。
  7. 請求項1〜4のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、排気通路の内壁面に立設された立設部材に固定されている、内燃機関。
  8. 請求項1〜7のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材の熱伝導率が、排気通路の内壁面を形成する材料の熱伝導率よりも低い、内燃機関。
  9. 請求項1〜8のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    遮蔽部材は、排気通路内を流れる燃焼ガスに対する耐熱性を有する、内燃機関。
  10. 請求項1〜9のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    排気通路を形成する排気管は、燃焼ガスの流れる内管と、内管の外周を覆う外管とを含み、
    内管と外管との間には、空隙が形成されている、もしくは真空に保たれた空隙が形成されている、または断熱材が設けられている、内燃機関。
  11. 請求項1〜10のいずれか1に記載の内燃機関であって、
    排気通路の内壁面に断熱膜が形成されている、内燃機関。
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