JP2009062674A - 建築用下地シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 防水性と通気性とを兼備した建築用下地シートにおいて、防水機能と通気機能とは相反する機能であって、公知のものでは防水性と通気性の両方をそれぞれ良好に確保することが困難であった。
【解決手段】 防水フィルム4の表裏各面にそれぞれ通気性のある状態の接着層3,3を介してそれぞれ通気性のある不織布2,2を貼着しているとともに、防水フィルム4の全面に、水の通過を阻止する一方で空気の通過を許容する微小又は微細な多数の通気部5を散在状態で設けており、それによって防水性と通気性の両方をそれぞれ良好に確保し得るようにした。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、屋根下地材や壁面下地材等として使用される建築用下地シートに関するものである。
この種の建築用下地シートの代表例として、瓦葺き屋根に使用されるルーフィングがあるが、瓦葺き屋根に使用されるルーフィングは、例えば瓦間の隙間からの雨水の吹き込みや瓦が割れたときなどに瓦の下面側に侵入した水が野地板側に漏れるのを防止するものである。
従来の一般的なルーフィングは、シート基材にアスファルトを含浸させたものが主流であるが、この種のアスファルト含浸ルーフィングは、十分な防水機能を有しているものの、空気(湿気)も遮断するようになっている。ところで、瓦葺き屋根の屋根裏は、小さな換気口があるものの通気性に乏しく、雨天(屋根裏も高湿度になる)から晴天(外気が低湿度になる)になっても、通気性のないルーフィングを敷いた屋根では屋根裏の湿気が屋根面からは放出されることがなく、長時間に亘って高湿度の状態が継続する。そして、このように、屋根裏が高湿度状態であると、夜間の温度低下時に屋根裏で湿気が結露してしまうことがあり、ときにはその結露水で天井板にシミができたり、あるいは野地板が結露水を吸収して高含水状態になる。尚、野地板5が長時間、高含水状態のままであると、そこにカビが発生したり、野地板が腐り易くなるという問題がある。
ところで、近年、ルーフィングとして防水性と通気性を兼備したものが開発されているが、その一例として図7(A)〜(C)に示すものがある。尚、この図7(A)〜(C)のルーフィング(屋根下地シート)は、特開平10−82146号公報(特許文献1)に開示されたものである。
この図7(A)〜(C)の各ルーフィング101は、通水を阻止する程度の微小な貫通孔を多数形成したゴム系シート102と、通気性のある遮水シート103とを積層したものである。図7(A)のルーフィング101は、ゴム系シート102と遮水シート103とを加熱圧着して一体化したものであり、図7(B)のルーフィング101は、ゴム系シート102と遮水シート103とをストライプ状又はドット状の接着層(接着剤)104で接着したものであり、図7(C)のルーフィング101は、ゴム系シート102と遮水シート103とを繊維状の接着層(接着剤)105で接着させたものである。そして、図7(A)におけるゴム系シート102と遮水シート103の圧着部分、図7(B)における各接着剤104,104間(無接着剤部分)、及び図7(C)の繊維状接着層105部分は、それぞれルーフィングの厚さ方向に通気性を有している。
図7(A)〜(C)の各ルーフィング101では、ゴム系シート102及び遮水シート103が、それぞれ水の透過を阻止する(防水性を有する)一方で湿気の通過を許容できる(通気性を有する)ようになっている。そして、この各ルーフィング101を屋根の野地板上に敷いた屋根構造では、瓦の下面側に侵入した雨水が野地板側に漏れるのを阻止し得るとともに、屋根裏の湿気をルーフィング101を通して屋根面から放出し得るようになっている。尚、ルーフィング(ゴム系シート及び遮水シート)の防水性と通気性とは、相反関係の性状であり(一方の性状を高めると他方の性状が低くなる)、両方の性状を同時に満足させることは難しいものである。
ところで、瓦屋根の工事は、屋根野地板上にルーフィングを敷いた後に瓦を葺くが、瓦を葺く前のルーフィングが露出した状態で降雨があると、該ルーフィングがビショ濡れになる。又、激しい降雨の場合には、雨粒がルーフィング上に強く打ちつけられて、該ルーフィング上面に高水圧がかかる。
特開平10−82146号公報
上記した図7(A)〜(C)の各ルーフィング101を使用した屋根では、屋根工事完成後に瓦の隙間等から瓦下面側に雨水が侵入しても、比較的少量の場合はゴム系シート102及び遮水シート103部分でルーフィング下面側への雨水の浸透を阻止できる一方、雨天後の晴れたときに屋根裏の湿気をルーフィング101の遮水シート103及びゴム系シート102の各通気部(微小孔)を通してルーフィング上面側に放出できる、という機能を有している。
ところが、図7(A)〜(C)の各ルーフィング101では、屋根工事の途中で該ルーフィング101が露出している状態(瓦を葺く前)において、弱い雨でも比較的長い時間降り続くと、該ルーフィング101がビショ濡れになって雨水が徐々にゴム系シート102及び遮水シート103の各微小孔を通ってルーフィング下面側に浸透していく。又、短時間でも激しい降雨時には、その雨粒がルーフィング上に強く打ちつけられる(高水圧になる)ことにより、その高圧雨粒の一部がゴム系シート102及び遮水シート103の各微小孔中に浸透するようになる。従って、ルーフィング101が露出している状態で降雨があると、ルーフィング101の下面側に雨水が浸透してしまうことが考えられる。
従って、この種の防水性と通気性を兼備したルーフィング101では、特に屋根工事の途中(瓦を葺く前のルーフィング露出状態)で降雨があると、十分な防水機能を発揮できないという問題があった。尚、この種の防水性と通気性を兼備したルーフィングにおいて、防水機能を高めると通気性が抑制されて、屋根裏の湿気放出機能が低下してしまう。
そこで、本願発明は、図7(特許文献1)のルーフィングにおける上記問題点を改善するためになされたものであって、防水機能と通気機能の両方をそれぞれ良好に確保し得るようにした建築用下地シートを提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、屋根下地材(ルーフィング)として使用したり、あるいは壁用下地材として使用し得る建築用下地シートを対象にしている。
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明の建築用下地シートは、防水フィルムの表裏各面にそれぞれ通気性のある状態の接着層を介してそれぞれ通気性のある不織布を貼着しているとともに、前記防水フィルムの全面に、水の通過を阻止する一方で空気の通過を許容する微小又は微細な多数の通気部を散在状態で設けていることを特徴としている。尚、この建築用下地シートは、所定面積の矩形に形成したものでもよいが、屋根のルーフィングとして使用するものでは所定幅で帯状のものをロール状に巻回して商品化される。
この下地シートの表裏各外面にある不織布は、微細な繊維を絡めてシート状にしたものであり、通気性が良好な性状を有している。尚、この各不織布は、中間の防水フィルムを保護するとともに、下地シートとしてボリューム(厚み)を付与する機能を有するものである。
表裏両不織布間にある防水フィルムは、水の透過を完全に阻止し得る性状を有したものである。
防水フィルムには、通水を阻止する一方で通気を許容するために、微小孔や線状切り目からなる多数の通気部がフィルム全面に散在状態で設けられている。この通気部を微小孔とした場合は、例えば孔径が0.1〜1mm程度(好ましくは0.5mm以下)で密度が100cm2当たり50〜500個程度に設定するとよく、線状切り目の場合は、例えば長さが5〜20mm程度で密度が100cm2当たり10〜50本程度に設定するとよい。尚、この通気部の各数値は特に限定するものではなく、適宜に設計変更できるものである。
防水フィルムと各不織布とを貼着している接着層は、接着剤として通気性のある繊維状(クモの巣状)のものを使用したり、接着剤をストライプ状又はドット状に配置して各接着剤間(無接着剤部分)に通気性を確保できるできるようにしたものが採用できる。
本願請求項1の建築用下地シートは、瓦葺き屋根のルーフィングとして使用するときには、屋根の野地板上に敷設する。そして、その下地シートの上に瓦桟を取付け、各瓦桟に瓦を掛け止めて(釘打ちして)屋根工事を完成させる。
この下地シート使用した瓦葺き屋根では、瓦の隙間等から雨水が侵入すると、その侵入雨水で上面側の不織布を濡らすが、該上面側不織布が濡れても中間の防水フィルムで遮水されて下面側の不織布を濡らすことがない。尚、防水フィルムには多数の通気部が設けられているが、この通気部は微小(又は微細)なものであり、水に表面張力の性質があるので該通気部を水が透過することはない。
又、屋根工事の途中(瓦を葺く前)で下地シートが露出しているときに降雨があると、該下地シートの上面側不織布はビショ濡れになるが、その場合でも中間の防水フィルムで確実に遮水でき、下面側不織布(及び野地板)を濡らすことはない。
他方、例えば雨天時に屋根裏が高湿度状態であっても、晴天(外気が低湿度になる)になると、屋根裏の湿気が野地板を通過し、さらに下地シートの下面側不織布、防水フィルムの各通気部、及び上面側不織布を通ってルーフィング上面側(外気側)に放出されるようになり、屋根裏の湿度が短時間で外気湿度まで低下するようになる。
尚、本願の建築用下地シートを壁用下地材として使用する場合には、該下地シートを壁体の外装材の内側に設置する。この場合も、壁体外装材を越えて雨水が侵入して、表側不織布を濡らしても中間の防水フィルムで遮水される一方、上記した通気性により、下地シート内面側で結露することがなくなる。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の建築用下地シートにおいて、施工状態で外面側となる不織布の表面に、該不織布の通気性を維持し得る状態で撥水処理を施したものである。
この撥水処理は、不織布の表面に対して撥水剤(例えばシリコン樹脂)を散布(例えばスプレーコーティング)して行われる。尚、不織布は、もともと通気性に優れた性状を有するものであり、その表面に撥水剤を散布しても、不織布表面には撥水剤の無塗工部分が存在し、その撥水剤無塗工部分で通気性を維持し得るようになっている。
このように不織布の表面に撥水処理を施すと、柔軟な不織布であっても保形性及び強度が増し、それによって下地シート全体の保形性・強靭性が増大することになる。
尚、この請求項2では、上記撥水処理は、少なくとも施工状態で外面側となる一方の不織布に施す必要があるが、他方(施工状態で内面側となる)の不織布の表面にもこの撥水処理を施すことができる。
そして、この請求項2の下地シートは、屋根のルーフィングとして使用する場合は撥水処理面が上面になるように野地板上に敷設し、壁用下地材として使用する場合は撥水処理面が外面になるように壁体外装材内に張設する。
この請求項2の下地シートでは、撥水処理した不織布上に水が付着しても、該撥水処理面で付着水が撥水され(水玉状になる)、該付着水が不織布中に浸透しにくくなる。
本願請求項1の発明の建築用下地シートは、防水フィルムの表裏各面にそれぞれ通気性のある接着層を介してそれぞれ通気性のある不織布を貼着しているとともに、防水フィルムの全面に水の通過を阻止する一方で空気の通過を許容する多数の通気部を設けて構成されている。
従って、この請求項1の建築用下地シートでは、通気性を確保した上で防水フィルムにより確実に遮水が行え、この下地シートを例えば屋根のルーフィングとして使用した場合に、屋根野地板への防水機能と屋根裏の湿気の放出機能とをそれぞれ確実に達成できるという効果がある。
又、この請求項1の建築用下地シートは、1枚の防水フィルムの表裏各面にそれぞれ不織布を貼着させたものであるので、簡単且つ安価に製作できるという効果がある。
本願請求項2の発明は、上記請求項1の建築用下地シートにおいて、施工状態で外面側となる不織布の表面に撥水処理を施しているので、撥水処理した不織布上に水が付着しても、その付着水が不織布中に浸透しにくくなり、防水フィルムまで達する水量を少なくできて防水性を一層高め得るという効果がある。又、不織布表面に撥水処理を施すと、該不織布の保形性及び強度が増し、両不織布と防水フィルム(いずれも柔軟材料である)で構成された下地シートであっても保形性が増大することにより施工がし易くなるという効果もある。
図1〜図6を参照して本願の建築用下地シートのいくつかの実施例を説明すると、図1〜図2には第1実施例が示され、図3には第2実施例が示され、図4〜図5には第3実施例が示されている。又、図6には、各実施例の建築用下地シートを屋根のルーフィングとして使用した場合の屋根構造を示している。
[図1〜図2の第1実施例]
この第1実施例の下地シート1は、防水フィルム4の表裏各面にそれぞれ接着層3,3を介してそれぞれ不織布2,2を貼着して構成されている。
この下地シート1に使用されている表裏の各不織布2,2は、微細な繊維を絡めてシート状にしたものであり、それぞれ通気性の良好な性状を有している。この不織布2,2の原料としては汎用のものが使用できるが、耐候性や耐久性のある原料(1種類でもよく、複数種類を混合したものでもよい)で製作したものが好ましい。又、この各不織布の厚さは、特に限定するものではないが0.5〜1mm程度でよい。尚、この各不織布2,2は、中間の防水フィルム4を保護するとともに、下地シートとしてボリューム(厚み)を付与する機能を有している。
表裏の不織布2,2のうち、少なくとも施工状態で外面側となる不織布2(例えば図1、図2の上面側不織布)の表面には、該不織布2の通気性を維持し得る状態で撥水処理を施している。この撥水処理は、不織布2の表面に対して撥水剤(例えばシリコン樹脂)を散布(例えばスプレーコーティング)して行われるが、不織布2はもともと通気性に優れた性状を有するものであり、その表面に撥水剤を散布しても、不織布表面には撥水剤の無塗工部分が存在し、その撥水剤無塗工部分で通気性を維持し得るようになっている。
このように不織布2の表面に撥水処理を施すと、柔軟な不織布であっても保形性が増し、それによって下地シート1全体の保形性が増大して該下地シート1の施工時の取り扱いが容易となる。尚、この撥水処理は、他方(施工状態で内面側となる)の不織布2の表面にも施すことができる。
表裏両不織布2,2間にある防水フィルム4は、水の透過を完全に阻止し得る性状を有したものである。この防水フィルム4としては汎用の合成樹脂フィルムが使用できるが、この防水フィルムも耐候性や耐久性のあるものが好ましい。尚、この防水フィルムの厚さは、特に限定するものではないが100〜500μm程度でよい。
この防水フィルム4には、通水を阻止する一方で通気を許容する多数の通気部5,5・・をフィルム全面に散在状態で設けている。図1〜図2に示す第1実施例では、防水フィルム4の各通気部5,5・・として、微小な孔5aを採用している。この各微小孔5a,5a・・は、孔径が0.1〜1mm程度(好ましくは0.5mm程度)で密度が100cm2当たり50〜500個程度に設定されている。尚、この微小孔5a,5a・・の孔径及び密度の数値は特に限定するものでなく、適宜に設計変更できるものである。
各不織布2,2は、防水フィルム4の表裏各面にそれぞれ接着層3,3で貼着されているが、この第1実施例(図1〜図2)では各接着層3,3として、通気性のある繊維状(クモの巣状)の接着剤3a,3aを使用し、該繊維状接着剤3a,3aで各不織布2,2と防水フィルム4とを全面に亘って接着させている。
この各繊維状接着層3,3は、その接着層中に無数の微細空間部を有していて、該接着層中を空気が通過し得る性状を有している。
そして、この第1実施例の下地シート1では、上記のように、表裏の不織布2,2と各接着層3,3と中間の防水フィルム4(多数の微小孔5a,5a・・がある)にそれぞれ通気性を有しているので、図2に点線矢印で示すように、各不織布2,2、各繊維状接着層3a,3a、及び防水フィルム4の各微小孔5a,5a・・を通して空気(湿気)の通過を許容し得るようになっている。他方、この下地シート1には、中間部に防水フィルム4があるので、水(雨水)が一方(上面側)の不織布2及び繊維状接着層3に浸透しても、該防水フィルム4で確実に遮水できるようになっている。尚、防水フィルム4には多数の通気部5,5・・が設けられているが、この各通気部は水の通過を阻止し得る程度の微小孔5a,5a・・であるので、該通気部(微小孔5a,5a・・)を通って下側の不織布2に達することがない。
[図3の第2実施例]
この第2実施例の下地シート1は、防水フィルム4に設けた通気部5,5・・の変形例を示したものであるが、この第2実施例では、各通気部5,5・・として線状の切り目5b,5b・・を採用している。この各線状切り目5b,5b・・は、例えば長さが5〜20mm程度で密度が100cm2当たり10〜50本程度に設定されている。尚、この各線状切り目5b,5b・・の各数値(長さ及び密度)は特に限定するものではなく、適宜に設計変更することができる。
尚、この第2実施例の下地シート1において、その他の構成(各不織布2,2及び各接着層3,3)は、上記第1実施例のものと同じであるので、該第1実施例の説明を援用する。
この第2実施例の下地シート1でも、防水フィルム4による防水性と、各不織布2,2、各繊維状接着層3,3、及び防水フィルム4の各通気部(線状切り目5b,5b・・)により通気性との両方をそれぞれ確保できる。
[図4〜図5の第3実施例]
この第3実施例の下地シート1では、防水フィルム4の表裏各面に不織布2,2を貼着するための接着層3,3として、それぞれ多数本の線状接着剤3b,3b・・を小間隔をもってストライプ状に配置したものを採用している。この各線状接着剤3b,3b・・は、特に数値を限定するものではないが、例えば線幅が1〜2mm程度で間隔が3〜5mm程度の状態で配置したもので、各線状接着剤3b,3b・・間に無接着部3c,3c・・が設けらるようにしている。
尚、他の実施例では、各線状接着剤3b,3b・・に代えてドット状の接着剤で不織布2,2と防水フィルム4とを貼着させるようにしてもよく、この場合も不織布2と防水フィルム4間に無接着部ができる。
又、この第3実施例の下地シート1において、各不織布2,2及び防水フィルム4の構成は、上記第1実施例のものと同じであるので、該第1実施例の説明を援用する。
この第3実施例の下地シート1では、図5に示すように、防水フィルム4の通気部(微小孔5a,5a・・)の大部分が該防水フィルム4の表裏各側の無接着部3c,3c・・に対応しており、図5に点線矢印で示すように、両不織布2,2及び防水フィルム4の微小孔5a,5a・・を通して下地シート1の内外に空気(湿気)の通過を許容し得るようになっている。尚、この第3実施例の下地シート1でも、防水フィルム4によって防水性が確保されている。
上記第1〜第3の各実施例の下地シート1は、例えば図6に示すように、屋根のルーフィングとして使用される。図6の屋根構造は、野地板5上に下地シート(ルーフィング)1を敷き、その上に瓦位置決め用の瓦桟12,12・・を取付け、その各瓦桟12,12・・に各瓦13,13・・を釘止めして構成されている。尚、屋根の野地板5は、木材であるので水分の浸透性(屋根裏内外の湿度調節機能)がある。又、各野地板5,5間には若干の隙間があり、その野地板5,5間の隙間からも屋根裏内外の湿度調節が可能である。尚、屋根に設置した下地シート1(図6)の機能については、図1〜図5を併用して説明する。
ところで、降雨時において瓦13の下面側に雨水が侵入すると、その侵入雨水が下地シート1の上面側不織布2(図1〜図5)上に載るが、上面側不織布2の表面に撥水処理を施したものでは、該侵入雨水が上面側不織布2上で撥水されて水玉状になり、該雨水が上面側不織布2中に浸透しにくくなる。又、該雨水の一部が上面側不織布2に浸透することがあっても、その浸透雨水を防水フィルム4で遮水できるので、該浸透雨水が下側不織布2(及び野地板11)まで達することがない。尚、防水フィルム4の通気部5,5・・は、水の通過を阻止する微小又は微細であるので、上面側不織布2に浸透した雨水が防水フィルム4の各通気部5を通過して下側不織布2を濡らすことはない。
又、屋根工事の途中の下地シート1が露出している状態(瓦13を葺く前)で多量の降雨があると、下地シート1の上面がビショ濡れになって上面側不織布2が雨水を飽和状態まで吸収するが、その場合でも防水フィルム4が確実に遮水するので下側不織布2(野地板11)を濡らすことがない。
他方、各実施例の下地シート1では、上記したように下地シート内外を湿気が自由に移動できるようになっているので、夜間に温度低下しても野地板11と下地シート1との間で結露することがない。又、雨天時に高湿度状態であっても、晴天(外気が低湿度になる)になると、屋根裏の湿気が野地板11及び下地シート(各不織布2,2、防水フィルム4の各通気部5,5・・)1を通ってその上面側(外気側)に放出されるので、屋根裏内も比較的短時間で乾燥するようになる。
このように、本願の各実施例の下地シート1は、防水フィルム4の表裏各面に不織布2,2を貼着させたという簡単な構成で且つ安価なものであっても、侵入雨水に対して確実に遮水できる一方、屋根裏の湿度放出機能も十分確保できるものである。
尚、本願の建築用下地シートは、屋根のルーフィングのほかに、壁用下地材として使用することもできるが、その場合でも下地シートが防水機能と通気機能とを兼備するようになる。
本願第1実施例の建築用下地シートの一部を破断した斜視図である。 図1のII−II拡大断面相当図である。 本願第2実施例の建築用下地シートの図1相当図である。 本願第3実施例の建築用下地シートの図1相当図である。 図4のV−V拡大断面図である。 本願各実施例の下地シートを屋根のルーフィングとして使用した場合の屋根構造の断面図である。 公知(特許文献1)の下地シートの説明図である。
符号の説明
1は下地シート、2は不織布、3は接着層、3aは繊維状接着剤、3bは線状接着剤、4は防水フィルム、5は通気部、5aは微小孔、5bは線状切り目である。

Claims (2)

  1. 防水フィルム(4)の表裏各面にそれぞれ通気性のある状態の接着層(3,3)を介してそれぞれ通気性のある不織布(2,2)を貼着しているとともに、前記防水フィルム(4)の全面に、水の通過を阻止する一方で空気の通過を許容する微小又は微細な多数の通気部(5,5・・)を散在状態で設けていることを特徴とする建築用下地シート。
  2. 請求項1において、施工状態で外面側となる不織布(2)の表面に、該不織布(2)の通気性を維持し得る状態で撥水処理を施していることを特徴とする建築用下地シート。
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