JP2009061657A - 記録装置 - Google Patents

記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009061657A
JP2009061657A JP2007231254A JP2007231254A JP2009061657A JP 2009061657 A JP2009061657 A JP 2009061657A JP 2007231254 A JP2007231254 A JP 2007231254A JP 2007231254 A JP2007231254 A JP 2007231254A JP 2009061657 A JP2009061657 A JP 2009061657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
recording
elastic member
ink
recording apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007231254A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Uragami
剛 浦上
Kosuke Matsui
康祐 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta IJ Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta IJ Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta IJ Technologies Inc filed Critical Konica Minolta IJ Technologies Inc
Priority to JP2007231254A priority Critical patent/JP2009061657A/ja
Publication of JP2009061657A publication Critical patent/JP2009061657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】複数のノズル列を有する記録ヘッドのノズル列間のノズル面に付着した液滴を安定して除去することができる記録装置の提供する。
【解決手段】液滴を吐出させて記録する記録装置において、液滴を吐出させる複数のノズル列を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル面に付着した液滴を除去する吸収シートと、凸部を有する弾性部材とを備え、前記弾性部材は、前記吸収シートが前記ノズル面に押圧される際に、前記凸部がノズル面に対向するとともに前記凸部の頂点が隣接するノズル列間に位置する状態で前記吸収シートを支持することを特徴とする記録装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、記録装置に関する。
インク滴を吐出させて画像を記録するためのインクジェット記録装置のように液滴を吐出させて記録を行う記録装置では、記録ヘッドのノズルから液滴を吐出させ、記録紙等の記録媒体上に着弾させる。
しかしながら、インクジェット式の記録ヘッドは、ノズル付近にインク滴が付着した場合、インク滴の正常な吐出ができない不具合を発生することがある。
このための対策として、ノズル面に付着した液体を吸収し取り除く布等の吸収シートを用いたクリーニン方法が知られている(特許文献1参照)。
このクリーニング方法は、吸収シートをノズル面に押圧し、ノズル面のインク滴を除去するものであり、ゴムブレードにより取り除くことができない液体を取り除くのに有効な手段である。
特許文献1では、布テープで記録ヘッドのノズル面を清掃する手段を有する画像形成装置において、記録ヘッドのノズル面に対して布テープを押圧及び押圧解除させる多孔質樹脂で構成されたバックアップローラを設ける構成が開示されている。
特開2001−260368号公報
発明者らの知見によると、図15に示すように記録ヘッドに2つのノズル列を設け、インクを吐出すると、各ノズル列から吐出するインク滴で囲まれた部分は、空気の流れが遮蔽され、ノズル列間に図示するような気流が生じ、ノズル列間のノズル面にインクが付着することがわかった。
このような問題は、ラインヘッドを用いた記録装置のように、所定速度で搬送される記録媒体に対して静止した記録ヘッドからインク滴を吐出することにより記録する記録装置においてより顕著に発生する。
特許文献1は、吸収シートでノズル面に付着したインク滴をクリーニングすることを意図しているにすぎず、複数のノズル列を有する記録ヘッドについては触れられておらず、また、ノズル列間のノズル面にインクが付着しやすいことについても何ら触れられていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、複数のノズル列を有する記録ヘッドのノズル列間のノズル面に付着した液滴を安定して除去することができる記録装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下に示す発明により達成される。
1.
液滴を吐出させて記録する記録装置において、
液滴を吐出させる複数のノズル列を有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドのノズル面に付着した液滴を除去する吸収シートと、
凸部を有する弾性部材とを備え、
前記弾性部材は、前記吸収シートが前記ノズル面に押圧される際に、前記凸部がノズル面に対向するとともに前記凸部の頂点が隣接するノズル列間に位置する状態で前記吸収シートを支持することを特徴とする記録装置。
2.
前記吸収シートをノズル面に押圧する前に、ノズルの背圧を待機時より下げることを特徴とする前記1に記載の記録装置。
3.
所定時間記録後に前記吸収シートをノズル面に押圧することを特徴とする前記1または2に記載の記録装置。
4.
前記記録ヘッドはラインヘッドであることを特徴とする前記1乃至3の何れか1項に記載の記録装置。
5.
前記弾性部材は非吸収性であることを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に記載の記録装置。
本発明によれば、複数のノズル列を有する記録ヘッドのノズル列間のノズル面に付着した液滴を安定して除去することができる記録装置を提供することができる。
以下に、本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明に係る記録装置が適用されるインクジェット記録装置1の概略構成について、図1の図面を参照しながら説明する。
このインクジェット記録装置1の主要構成は、図1に示すように、シート状の記録媒体2を記録時に前方(矢印A)へ搬送させる搬送装置3と、記録媒体2の記録面(正面)にインクを吐出するラインヘッド(記録ヘッド)4を含む記録部5と、インク供給部(図14参照)と、これら各部の制御を行う制御部(図示省略)とを備えている。
搬送装置3は、互いに平行になって位置された元巻きローラ6及び駆動ローラ7とを備える。
元巻きローラ6はその軸心回りに回転自在となって支持されており、元巻きローラ6には記録媒体2が予め巻回されている。駆動ローラ7は、その軸心回りに回転自在となっており、図示しないモータ等の駆動源によって回転される。
元巻きローラ6から導き出された記録媒体2は、駆動ローラ7に導かれている。これにより、記録媒体2の搬送される搬送経路が確立される。そして、モータ等の駆動源によって駆動ローラ7が回転することで、記録媒体2が元巻きローラ6から引き出されて、引き出された記録媒体2は駆動ローラ7に搬送される。
記録部5は、元巻きローラ6と駆動ローラ7との間で張られた記録媒体2の上方において記録媒体2に対向するように位置されている。記録部5は、ラインヘッド4を備える。
ラインヘッド4は、元巻きローラ6から駆動ローラ7へと記録媒体2が搬送される方向に対して直交する方向つまり記録媒体2の幅方向に亘って延びる長尺状に設けられ、その記録媒体2の表面に対してほぼ平行に対面するノズル面には、記録媒体Pの幅方向に沿うように、少なくとも記録媒体2の幅に相当する長さに亘って多数のノズルが配列されている。本実施形態に示すインクジェット記録装置1は、このラインヘッド4を静止した状態とし、図示A方向に一定速度で搬送される記録媒体2の表面に向けて、これら各ノズルからインク滴が吐出されることにより、記録媒体2の幅一杯に亘って画像データに基づく画像記録が可能となっている。ラインヘッド4内にはそれぞれのノズルに対応してピエゾ素子といった吐出手段が設けられており、それぞれの吐出手段によって各ノズルからインクIが液滴として吐出される。
図2〜図5は、記録部の構成を示す斜視図であり、それぞれ、記録時、クリーニング待機時(クリーニングユニットの装着前)、クリーニング待機時(クリーニングユニットの装着後)、クリーニング時の各状態を示している。
また、図6は、図4におけるラインヘッド4とクリーニングユニット11の関係を説明するための要部の拡大正面図であり、図7は、図5におけるラインヘッド4とクリーニングユニット11の関係を説明するための要部の拡大正面図である。
本実施形態においては、図2に示すように、複数個のヘッドモジュール13が2列の千鳥状に配列された状態で支持体14に取り付けられて、1つのラインヘッド4を構成している。
図13は、ラインヘッド4の構成を説明する図であり、(d)はラインヘッド4をノズル側から見た図、(a)は(d)の円内E部を拡大した図であり、(b)、(c)は複数のノズル列の他の態様を示す拡大図である。
各ヘッドモジュール13は、複数のノズル列を有している。複数のノズル列を有するヘッドモジュール13としては、例えば図13(a)に示すように、一つのヘッドモジュール13のノズル面15に、記録媒体2の幅方向に配列された多数のノズル55aからなるノズル列と、同じく記録媒体2の幅方向に配列された多数のノズル55bからなるノズル列とを有しているものや、図13(b)に示すように、それぞれのノズル面15a、15bに記録媒体2の幅方向に亘って配列された多数のノズル55a、55bからなる1列のノズル列を有している各ヘッドモジュール13a、13bを、記録媒体2の搬送方向Aに沿って並設することにより、ヘッドモジュール13の全体として複数のノズル列を有するようにしたものがあるが、本発明ではいずれでもよい。
ここで、これらヘッドモジュール13の隣接するノズル列間の間隔Lで規定される領域(図13の斜線部)にインク滴が付着しやすい。
なお、ノズル列の数は2列に限らず、3列以上であってもよい。また、複数のノズル列のノズルの位置は、千鳥配列に限らず、同じ位置でも良い。図13(c)は、3列のノズル列で、ノズル列のノズルの位置は、同じ位置に配置した例を示している。
図2に戻って、記録部5は、ラインヘッド4と、ラインヘッド4の支持体14の一部に結合されてラインヘッド4を搭載するキャリッジ12と、キャリッジ12が結合されたレール10と、レール10に案内されて、図の矢印Bで示すように、記録媒体2の搬送方向に垂直な上下方向にキャリッジ12を移動させる上下駆動機構(不図示)と、記録を行う際に記録媒体2を背面側から支持するプラテン8と、これら各部を一体的に支持するとともに、プラテン8の上面に固定されるフレーム9とを備える。つまり、各部は、相対的な位置関係がずれないようにフレーム9によって固定されている。
プラテン8は、記録時にラインヘッド4に対向した記録媒体2を平らな状態に維持することで、正確な記録を可能とする。
上下駆動機構は、ラインヘッド4が搭載されたキャリッジ12を設定された所定の範囲で上下動させる。つまり、上下駆動機構は、図2に示すように、ラインヘッド4のノズルから記録媒体2に液滴を吐出させて記録を行う位置(以下、記録位置と称する場合がある。)と、図3、図4に示すように、後述するクリーニング処理の準備時に、ラインヘッド4がプラテン8から離れて待機した位置(以下、クリーニング待機位置と称する場合がある。)と、図5に示すように、ラインヘッド4のノズル面をクリーニングユニット11に接触させてノズル面に付着した液滴を除去する位置(以下、クリーニング位置と称する場合がある。)との合計3つの位置を切り換える。
図4,図5における11は、クリーニングユニットであり、図2においては記録動作中であるため、クリーニングユニット11は取り除かれている(図示せず)。
このクリーニングユニット11は、周囲をカバー17で覆われ、内部にはノズル面15に付着した液滴を除去する吸収シート20と、吸収シート20を支持するために、ノズル面15に対して曲面を有する凸形状(凸部)となるようにノズル面15の対向位置に設けられたフィルム状の非吸収性弾性部材16と、この吸収シート20の供給部材としての巻き出しローラ19及び巻き取り部材としての巻き取りローラ18とが格納されている。
フィルム状の非吸収性弾性部材16は、本実施形態における弾性部材に相当する。なお、非吸収性弾性部材とは、液滴を吸収しない弾性部材を意味する。
フィルム状の非吸収性弾性部材16は、ラインヘッド4を構成する2列のヘッドモジュール13の各ノズル面15に対応して2つ設けられ、各々、各列のノズルの配列方向(ラインヘッド4の長手方向)に沿って延在している、
本実施形態においては、フィルム状の非吸収性弾性部材16としてPETフィルムを用いているが、その他の材質のものとしてもよく、例えば、その他の樹脂フィルムや金属フィルムを用いても良い。
巻き出しローラ19はその軸心回りに回転自在となって支持されており、巻き出しローラ19には吸収シート20が予めロール状に巻回されている。巻き取りローラ18はその軸心回りに回転自在となっており、操作者よって手動で回転される。
巻き出しローラ19から図6中の矢印の方向に引き出された吸収シート20は、巻き取りローラ18に導かれている。これにより、吸収シート20の搬送される搬送経路が確立される。そして、操作者により巻き取りローラ18が回転することで、吸収シート20が巻き出しローラ19から引き出されて、引き出された吸収シート20は巻き取りローラ18に搬送される。
吸収シート20は、必要に応じて巻き出しながら使用し、ノズル面15の液滴を吸収した後は巻き取りローラ18に回収される。全ての吸収シート20を使用したら、すなわち吸収シート全てが巻き取りローラ18に巻き取られたら使用済みロールとしてクリーニングユニット11から取り外し廃棄する。
また、巻き出しローラ19の軸には、引き出し方向とは、逆方向に一定の負荷トルクがかけられており、巻き取りローラ18の軸には、引き出し方向に一定の負荷トルクがかけられている。このため、吸収シート20は、一定のテンションが保たれている。
フィルム状の非吸収性弾性部材16は、巻き出しローラ19と巻き取りローラ18との間で一定のテンションで張られた吸収シート20の下方においてノズル面15に対向するように位置されている。
図14は、本発明に係るインク供給部の実施の形態を示す模式図である。
インクは、インクカートリッジ111と中間タンク120との間の補給流路112を経由して送液ポンプ113により送入、または逆に排出される。補給流路112の途中にはフィルター37,インクカートリッジ111の空検知用の圧力センサ36、弁(補給流路開閉手段)35が配されている。弁(補給流路開閉手段)35は、インクカートリッジ111を交換する際に流路に空気やゴミが進入するのを防止するために設けられており、通常は開いており、インクカートリッジ111を交換するときのみ閉鎖する。
中間タンク120には大気連通路122を介して弁33(大気連通遮断手段)と、中間タンク120の液面の基準位置を検知する液面検知センサ121Aと、中間タンク120の液面の上限位置を検知する液面検知センサ121B等を設けてある。弁(空圧センサ保護弁)34は、空圧センサ123を使用するとき以外は、空圧センサ123に過大な圧力がかかるのを避けるために閉鎖しておく。
中間タンク120からラインヘッド4の各ヘッドモジュール13へインクを供給する供給流路114が配されている。供給流路114の途中には弁(供給流路開閉手段)31が配されている。
また、ラインヘッド4は、共通流路51を備えており、共通流路51の一端にインク供給口52、他端に気泡排出口53がある。インク供給口52は、供給流路114を介して中間タンク120に接続され、中間タンク120からインクが供給される。気泡排出口53は、排出流路115を介して廃液タンク43に接続されている。共通流路51において、インク供給口52と気泡排出口53の間には、各ヘッドモジュール13にインクを分岐供給する分岐供給口が、各ヘッドモジュール13に対応した位置に、その数分だけ設けられている。
弁(流路内エアー除去弁)32は排出流路115の途中に配され、インク供給路のインク初期導入時等に開放し、流路内のエアーをインクと共に排出流路115を経由して廃液タンク43へ排出する。
なお、中間タンク120から弁32までがキャリッジ12に搭載されている。
次に、ノズルの背圧設定の方法について説明する。ノズルの背圧設定の方法としては、本実施形態のような中間タンクの圧力を調整する方法に限らず、例えばノズル面に対する中間タンクの高さを調整する方法を用いても良い。
まず、弁31を閉鎖状態で、液面検知センサ121Aを用いて液面の高さを設定する。弁33を開いて液面検知センサ121Aで検知しながら送液ポンプ113の送入・排出により液面を初期化し、必要に応じてさらに送液ポンプ113により定量送液する。これにより、液面を液面センサ121Aの位置あるいはそれより高い位置に設定することができる。
次に弁33を閉鎖して中間タンク120を密閉にする。この状態で中間タンク120内の気圧は1気圧である。
中間タンク120のインクを除いた気体の体積をV1とする。初期の中間タンク120内の気圧をP1、所望の中間タンク120内の気圧をP2とする。P2とインクの送液量(送入量又は排出量)ΔDとの関係は、以下の式になる。
Figure 2009061657
ヘッドモジュール13のノズルの背圧は、ヘッドモジュール13の作動に関係なくノズルからインクがたれ落ちることがないように、通常、中間タンク120側に向けてわずかに圧力がかるように負圧に保たれ、インクメニスカスが形成される。
例えば、中間タンク120内の気圧を0.995気圧にするには、排出するインクの送液量ΔDは約0.005×V1になる。すなわち、送液ポンプ113で0.005×V1のインクを中間タンク120から排出すれば、0.995気圧になる。0.995気圧が発生した後、弁31を開放状態にするとヘッドモジュール13のノズル背圧は、適度の負圧に保たれ、インクメニスカスが形成される。
中間タンク(密閉可能な容器)120に弁(空圧センサ保護弁)34を介して空圧センサ123を設け、ヘッドモジュール13への背圧制御は中間タンク120内の圧力を空圧センサ123で検知しながら送液ポンプ113の送液量を制御するフィードバック制御である。
本実施形態のような中間タンクの圧力を調整する方法によれば、より低コストかつ信頼正の高い背圧設定ができる。
次に、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置1において行われるクリーニング処理について、説明する。このクリーニング処理は、例えば、操作者の指示や予め定められた所定のタイミングで行われる。
待機時において、ノズルの背圧は、例えば、前述のように0.995気圧に保たれている。
クリーニング時期が到来すると、制御部は、上下駆動機構を制御して、キャリッジ12を上方向に移動させ、図3に示すクリーニング待機位置まで移動させる。これは、後述するように、クリーニングユニット11を設置するスペースを確保するための移動である。従って、ラインヘッド4のノズル面15が、クリーニングユニット11を設置した時の最上部よりも上方に位置するようセットする。
次に、ユーザー(作業者)が、図4に示すように、プラテン8上で、かつノズル面15に対向する位置(以下、クリーニング位置と称する場合がある)にクリーニングユニット11をセットする。ここで、図6に示すように、非吸収性弾性部材16の凸形状(凸部)の頂点が、隣接するノズル列55a、55b間(図6のL)に位置するようにセットする。
図4において、ラインヘッド4は、クリーニング待機動作により上方に位置しており、プラテン8とノズル面15との間には隙間ができている。そして、ユーザー(作業者)によりクリーニングユニット11は、プラテン8とノズル面15の間の隙間に移動して設置される。この時、クリーニングユニットとプラテン上の記録媒体の間には隙間がある。すなわち、記録媒体を取り外すことなくクリーニングユニットをセット可能な構成となっている。
次に、制御部は、上下駆動機構を制御して、キャリッジ12を下方向に移動させ、図5に示すようにクリーニング位置まで移動させる。このとき、図7に示すように、ラインヘッド4は、ノズル面15がクリーニングユニット11の吸収シート20にある程度の圧力で押圧された状態になる。このとき、吸収シート20は、フィルム状の非吸収性弾性部材16により支持されている。
前述のように非吸収性弾性部材16の凸形状(凸部)の頂点が、隣接するノズル列55a、55b間(図6のL)に位置するようにセットされている。これにより、吸収シートをノズル面に押圧する力が最も強くなるのが隣接するノズル列間となるので、隣接するノズル列間のノズル面に付着しているインク滴を確実に除去できる。
なお、吸収シート20をノズル面に押圧する前に、ノズルの背圧を待機時より下げることが好ましい。このことにより、ノズル内のインクメニスカスがノズル面から遠くなる方向に後退するので、ノズルから余分なインクが引き出されることがなく、無駄なインクの排出を防止できる。
本実施形態では、待機時は、0.995気圧に保たれているので、これよりも低い気圧に設定する。
押圧を介して、ノズル面15上に付着した液滴が吸収シート20に吸収された所定時間後に、このクリーニングを終了させて、記録待機状態に移行する。具体的には、制御部が、キヤリッジ12を元の上方のクリーニング待機位置に戻し、押圧状態を解除した後、ユーザー(作業者)が、クリーニングユニット11を取り除く。これにより、本実施形態に係るクリーニング処理が終了し、その後は記録動作に移ることが可能となる。クリーニング処理が終了すると、ノズルの背圧は待機時の0.995気圧に戻される。
一方、押圧解除後の吸収シート20は、ユーザー(作業者)が、巻き取りローラ18を回転させることにより所定量巻き取られ、このことにより、次回の押圧時、インクを吸収した部分の吸収シート20がノズル面15に再び接触することはない。さらに、吸収シートを搬送することでフィルム状の非吸収性弾性部材に付着したインクも拭き取ることが可能になる。
なお、本実施形態では、クリーニングユニット11のセッテイングをユーザー(作業者)が手動で行うようにしているが、自動的に行うようにしても良い。
例えば、クリーニングユニット11を、記録動作中等の使用されないときにはインクジェット記録装置内のラインヘッド4の上下方向の移動経路から退避した位置(以降退避位置と称する場合がある)に移動手段で移動させる。そして、ノズル面のクリーニングを行う場合は、移動手段でクリーニング処理ができる位置に移動し停止すると、所定のクリーニング処理を行うようにすればよい。
このクリーニングユニット11を退避位置とクリーニング位置との間で移動させるために、周知の技術的手段を用いることができる。例えば、クリーニングユニット11をキャリッジに固定して移動方向に設けたガイドレールに沿って移動可能として構成したり、あるいは、クリーニングユニット11をアーム部材に接続して、このアーム部材を一端で支持して回動可能として構成するなどの手段がある。
クリーニング時期の設定は、ヘッドの性能や精度等により設定されるものであり、しかも、記録中か記録する画像情報等のデータが無い状態、すなわち待機中かといった状況によっても変化するものであるが、本発明の実施の形態においては、ヘッドのノズルから連続してインクを吐出させたとき、複数のノズル列間のノズル面にインクが付着し、予め設定した所定の性能や精度の実現が乏しくなる時間を予め実験で求めておき、これより短い時間を所定時間として前回クリーニングした時間から所定時間記録後にクリーニングを実行するようにすることが好ましい。このことにより、ノズル列間のノズル面にインク滴が過度に付着することなく安定したインク吐出が可能になる。
また、制御部は、画像情報等のデータの記録途中であっても、予め設定されたクリーニング時期になった場合は、一旦クリーニング処理を実施した後、記録に復帰するようにすることが好ましい。
次に、クリーニングユニット11におけるフィルム状の非吸収性弾性部材16の固定方法の具体例について、図8〜図10を用いて説明する。
図8は、クリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の斜視図である。図9は、クリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の斜視図であり、一部を断面で示している。図10は、クリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の拡大断面図である。尚、本図ではフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するため、カバー17や吸収シート20等は省略してある。
図中、40はフィルム状の非吸収性弾性部材固定基板を示す。フィルム状の非吸収性弾性部材固定基板40は、クリーニングユニット11のカバー17に取り付けられる。
フィルム状の非吸収性弾性部材固定基板40は、矩形のフィルム状の非吸収性弾性部材16の両長辺の端部を保持するための受け部22,24を有する。フィルム状の非吸収性弾性部材16は、曲面を有する凸形状となるように受け部22,24に両長辺の端部が固定されている。
以下に具体的な固定方法を説明する。
固定用の穴がフィルム状の非吸収性弾性部材16の各長辺の端部に複数個配設されており、本図の場合は3個の場合を示している。21,25はフィルム状の非吸収性弾性部材16をフィルム状の非吸収性弾性部材固定基板40の受け部22,24に取り付けるための押さえ板を示している。また。23,26は、固定するためのネジを示している。
フィルム状の非吸収性弾性部材16は、受け部22,24と押さえ板21,25の間に両長辺の端部が挟み込まれた状態で、固定用の穴を介して、ネジ23,26により、受け部22,24に固定される。
本実施形態では、2つのフィルム状の非吸収性弾性部材16の一端を支持する受け部24が下側に凸となるように設けられているので、2つのフィルム状の非吸収性弾性部材16の間隔を狭めることができる。このため、クリーニングされるラインヘッド4の2列のヘッドモジュール13の間隔を狭めることが可能となる。
図11は、クリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法の他の実施の形態を説明するための要部の拡大断面図である。本例においては、下側に凸となるように形成された受け部24を設けずに、フィルム状の非吸収性弾性部材固定基板40として受け部22を有する平板を用いて受け部22にフィルム状の非吸収性弾性部材16の両長辺の端部が固定されている。
そして、このように曲面を有する凸形状に保持されたフィルム状の非吸収性弾性部材16は、クリーニング時には、ノズル面15が吸収シート20に押圧された際に吸収シート20を支持してノズル面15に沿った形に変形し、ノズル面15全体に吸収シート20が押圧されるようにする。そして、押圧力を除くと、その弾性復元力によって元の状態に復帰する。
凸部を有する弾性部材としては、本実施形態のフィルム状に限定されるものではなく、、例えば図12(a)に示すような先端に凸部を有する弾性部材160や図12(b)に示すようなローラー形状の弾性部材161を用いても良い。これらの弾性部材の材質としてはゴムを用いることができる。
特に、凸部を有する弾性部材がフィルム状であることが好ましい。ノズル面に吸収シートに押圧した際に吸収シートを支持しているフィルム状の弾性部材がノズル面に沿った形に変形するためノズル面全体に吸収シートが押圧されることができる。
また、凸部を有する弾性部材は、非吸収性であることが好ましい。吸収シートを通り越したインクを吸収しないので、新しく巻き出されてきた吸収シートの裏面を汚すことがない。これらの結果、ノズル面の液滴を安定して除去することができる。さらに、吸収シートを搬送することで弾性部材に付着したインクも拭き取ることが可能になる。
さらに、ノズル面に対し曲面を有する凸部を有する弾性部材を用いることが好ましい。このことに吸収シートを搬送した際に、弾性部材の中心付近に付着したインクが除去しやすくなるとともに、吸収シートと弾性部材の接触面積が小さいため、吸収シートの搬送負荷を少なくすることができる。
本発明の記録装置は、上記実施形態の、ノズルを多数並べたラインヘッドを備え、ラインヘッドを移動させずに記録するラインプリント方式の記録装置のみならず、ヘッドが移動させがら記録する、所謂シリアルプリント方式の記録装置にも適用可能であり、有効である。特に、ラインヘッドを用いた記録装置のように、所定速度で搬送される記録媒体に対して静止した記録ヘッドからインク滴を吐出することにより記録する記録装置においては、複数のノズル列間の気流の遮蔽の影響がより大きくなり、ノズル列間のノズル面へのインク滴の付着が顕著に発生する。このような記録装置に本発明を適用すると本発明の効果を顕著に得ることができる。
また、上記実施形態では、ラインヘッドが複数のヘッドによって構成される場合を例示したが、ラインヘッドが1つのラインヘッドからなる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、記録装置として記録媒体にインクを吐出して画像記録を行うインクジェット記録装置の適用例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、液滴を吐出させて記録を行う記録装置として広く適用可能である。
本発明に係る記録装置が適用されるインクジェット記録装置1の概略構成を示す模式図である。 インクジェット記録装置1における記録時の記録部の構成を示す斜視図である。 インクジェット記録装置1におけるクリーニング待機時の記録部の構成を示す斜視図である。 インクジェット記録装置1におけるクリーニング待機時の記録部の構成を示す斜視図である。 インクジェット記録装置1におけるクリーニング時の記録部の構成を示す斜視図である。 図4におけるラインヘッド4とクリーニングユニット11の関係を説明するための要部の拡大正面図である。 図5におけるラインヘッド4とクリーニングユニット11の関係を説明するための要部の拡大正面図である。 インクジェット記録装置1に備えられたクリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の斜視図である。 インクジェット記録装置1に備えられたクリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の斜視図である。 インクジェット記録装置1に備えられたクリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法を説明するための要部の拡大断面図である。 クリーニングユニット11のフィルム状の非吸収性弾性部材固定方法の他の実施の形態を説明するための要部の拡大断面図である。 凸部を有する弾性部材の他の態様を示す図である。 ラインヘッド4の構成を説明する図であり、(d)はラインヘッド4をノズル側から見た図、(a)は(d)の円内E部を拡大した図であり、(b)、(c)は複数のノズル列の他の態様を示す拡大図である。 インクジェット記録装置1に備えられたインク供給部を示す模式図である。 複数のノズル列間のノズル面への液滴の付着が発生する様子を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 記録媒体
3 搬送装置
4 ラインヘッド
10 レール
11 クリーニングユニット
12 キヤリッジ
20 吸収シート

Claims (5)

  1. 液滴を吐出させて記録する記録装置において、
    液滴を吐出させる複数のノズル列を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのノズル面に付着した液滴を除去する吸収シートと、
    凸部を有する弾性部材とを備え、
    前記弾性部材は、前記吸収シートが前記ノズル面に押圧される際に、前記凸部がノズル面に対向するとともに前記凸部の頂点が隣接するノズル列間に位置する状態で前記吸収シートを支持することを特徴とする記録装置。
  2. 前記吸収シートをノズル面に押圧する前に、ノズルの背圧を待機時より下げることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 所定時間記録後に前記吸収シートをノズル面に押圧することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッドはラインヘッドであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録装置。
  5. 前記弾性部材は非吸収性であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の記録装置。
JP2007231254A 2007-09-06 2007-09-06 記録装置 Pending JP2009061657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231254A JP2009061657A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007231254A JP2009061657A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009061657A true JP2009061657A (ja) 2009-03-26

Family

ID=40556721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007231254A Pending JP2009061657A (ja) 2007-09-06 2007-09-06 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009061657A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7387262B2 (ja) 2018-07-31 2023-11-28 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットヘッドのクリーニングユニットおよびクリーニングシステム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03183561A (ja) * 1989-12-14 1991-08-09 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2001260368A (ja) * 2000-03-16 2001-09-25 Konica Corp インクジェット式記録ヘッドを用いる画像形成装置および画像形成方法
JP2005305269A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置、ヘッドのクリーニング方法、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器
JP2006256135A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
JP2007098701A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03183561A (ja) * 1989-12-14 1991-08-09 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2001260368A (ja) * 2000-03-16 2001-09-25 Konica Corp インクジェット式記録ヘッドを用いる画像形成装置および画像形成方法
JP2005305269A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置、ヘッドのクリーニング方法、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器
JP2006256135A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
JP2007098701A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7387262B2 (ja) 2018-07-31 2023-11-28 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットヘッドのクリーニングユニットおよびクリーニングシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5653245B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録ヘッドの回復方法
JP2007331116A (ja) インクジェット記録装置
JP7131149B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2011025621A (ja) 画像形成装置
JP5003234B2 (ja) 液体吐出装置のノズル回復装置及び液体吐出装置のノズル回復方法
JP5879255B2 (ja) ステージで搬送される基板上の液滴被着
JP2007253592A (ja) インクジェット記録装置
JP4321515B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2012030451A (ja) インクジェット記録装置
JP2010018367A (ja) 画像形成装置
JPH0957992A (ja) インクジェット記録装置
JP2014111318A (ja) 画像形成装置
US7753479B2 (en) Method of maintaining an inkjet printhead by producing laminar ink flow to remove particulates
JP2009061657A (ja) 記録装置
JP4967695B2 (ja) クリーニングユニット、記録装置及びクリーニング方法
JP2005205631A (ja) インクジェットプリンタ
US20090141066A1 (en) Recording Device
JP2004223887A (ja) インクジェット記録装置
JP2012030452A (ja) インクジェットプリンタ
US9919530B2 (en) Printing apparatus
US7832828B2 (en) Maintenance station for printhead with laminar ink flow cleaning methodology
JP2005205635A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007038558A (ja) インクジェット方式画像形成装置
JP3503632B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3428881B2 (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100713

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120619