JP2009061279A - 外科用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入中に、内臓損傷を防止することができる内視鏡の外科治療のための外科用装置を提供する。
【解決手段】鋭利な刃端の複数のシステム、平らな刃部の側部に沿って摺動し、前記刃端間の角度より大きい端部間の角度を有する一連の薄いプラスチック製保護部3を含む医療組織保護装置、先端だけで組織に接触する前記保護部3を通過させる切断される組織の通路を拡大するための1以上の固定された円錐状のディフレクター4、切断特性の偶発的な再使用を防止する保護部3のためのロックシステム、並びに/もしくは操作性を備えた人間工学的なデザインのうち1以上を含む。
【選択図】図1
【解決手段】鋭利な刃端の複数のシステム、平らな刃部の側部に沿って摺動し、前記刃端間の角度より大きい端部間の角度を有する一連の薄いプラスチック製保護部3を含む医療組織保護装置、先端だけで組織に接触する前記保護部3を通過させる切断される組織の通路を拡大するための1以上の固定された円錐状のディフレクター4、切断特性の偶発的な再使用を防止する保護部3のためのロックシステム、並びに/もしくは操作性を備えた人間工学的なデザインのうち1以上を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、外科用装置に関し、特に、安全に用いられることを可能とする1以上の設計上の特徴を有する外科用装置に関する。
内視鏡による外科手術に用いられる現在の多くのトラッカーは、トラッカーの挿入及び操作中に、内臓への損傷を効果的に防止することができない恐れがある。従来のトラッカーを改良することに対するかなりの努力にもかかわらず、好ましい成果は、得られていない。この結果、現在の手術は、内蔵を損傷する恐れがある。かくして、特に内視鏡の外科手術が将来的にさらに広げられそうであることを考えると、安全性の高いトラッカーが望まれている。
内視鏡の、すなわちメスを用いる精密な手術法は、現行の外科手術を改善する機会と、19世紀における麻酔の導入の革命的な効果に匹敵する用具とを提供する。
今日の多くのトラッカーは、体組織の穴の貫通が行われた直後に、切断部の端を「シールド」、すなわちカバーで覆っている。このような貫通は、内臓への損傷の危険をともなう。体組織の穴の貫通中、外科医がどんなに注意を払っても、貫通中の体組織による抵抗が、遅くとも内臓への損傷の前に発生する。この貫通に対する抵抗の突然の発生は、「プランジエフェクト(plunge effect)」と呼ばれている。あるトラッカーにおいて、貫通は、所定の形式で制御され、徐々に行われるか、ほぼ直視、大まかな判断、またはモニタリングの形式の下で行われる。しかし、あらゆる場合において、保護装置が設けられる前に、危険な深さにまで突刺し部先端が挿入されてしまう。これは、結局、保護装置が設けられる前に穴が形成されるので、予期できないものである。
多くの場合、傷つきやすい臓器が、突刺される皮膚層の内側のかなり近くにあるので、内部の穴が、用具の鋭い突刺し部先端、もしくは切断チップと接触するために、不測の損傷の危険を最小にする二酸化炭素で満たされた後に、貫通を実行することが望ましい。しかし、多くの場合、貫通に必要な力と、筋肉層の自然の弾性とが、手術の結果生じる入口でひどいくぼみを生じることで、内臓の近くに用具の貫通部先端を挿入する。これらのいくつかの場合、壁への穴の突発的な貫通と急な抵抗の発生は、用具が必要とされるよりかなり深くまで進入されることを可能とするか、もしくは制御することを可能とする。さらに、組織の壁とあらゆる保護装置との間の摩擦は、保護装置の配置を遅らせ、また、ほとんど必然的に損傷が生じる。
したがって、本発明の目的の1つは、上記問題点を解決するように、突刺し部先端、即ち、切断チップが傷つきやすい組織から十分離れて位置されることができる外科用装置を提供することである。このような外科用装置によれば、動作中での損傷の可能性が減じられる。
本発明のさらなる目的は、体の穴の貫通中、切断部の端と組織との間で低い摩擦力を備えた1以上の切断部の端を有する、かくして外科用装置を体の穴へ移動するのに必要な力を減じる外科用装置を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ほとんど組織と接触しない状態で配置される保護装置を有する外科用装置を提供することであり、かくして、この保護装置との間で摩擦力を減じて制御される配置と効果的な配置とを確実にする。
本発明のさらなる目的は、安全保護部のような保護装置を有し、この保護部が先端を備え、この先端で示された角度が、外科用装置の切断部材、即ち切断刃によって示された角度より小さい外科用装置を提供することすることでる。このような外科用装置によれば、保護部は、前記切断刃の覆いを確実にすることができる。本発明のさらなる目的は、体組織の穴の貫通中、外科用装置の把持とねじりを容易にするグリップを備えた外科用装置を提供することである。
本発明のさらなる目的は、先端が使用された後に、この切断部材の不測の再使用を防止するロックメカニズムを有する外科用装置を提供することである。
したがって、本発明は、一般に、外科医療の安全性を改善する。
これら、及び他の本発明の目的は、トラッカー組織貫通器のような外科用装置によって達成され、この貫通器は、中空の筒状貫通部内で、同軸の切断端に連結され、この切断端に所定の切断角で覆われた切断部の端を備えた一連の薄い平面の矢先状の切断刃を有する。この一連の切断刃の裏の外側は、完全に剥き出している切断の端を有する中空の筒状の貫通部の内側に装着され得る。この中空の筒は、溝状になった前端部と三角形状に尖った各部分とを有し、各刃の間にフィットするように曲げられ得、また、出っ張っているが、上記のような端の裏側で軸方向にくぼんだ刃の端にほぼ平行で、動く保護部の内側と組織の外側との間の接触を防止するように組織用エキスパンダーとして作用する端を有する。中空の筒状貫通部の端にある、三角形状の湾曲部分の組織用エキスパンダー同士の間のスロットは、このスロットと、少なくとも前記刃と同じ厚さの保護シートからなる切断刃の両側との間の通過を可能とするのに十分に広い幅にすることができる。軸方向に湾曲した一連の延伸シート状の保護部は、前記切断刃の両側と、中空の筒の三角形状の部分との間のスペース内を自由に摺動するように設置され得、刃端の隣接する角度より実質的にかなり鋭い先端角の側部を備え、かつ先が尖っていない丸い非常に小さい先で終端している前端を有する。切断刃と中空の筒の三角形状の部分との間に挿入された前記湾曲した延伸シート状の保護部は、コイルばねによって切断端の前部の方へ付勢されたステムに対して反対の端で取着されることができる。
この外科用の装置の効果的な特徴は、例えば以下のものを有する。
側部の摩擦を実際的に排除して減じられた貫通の抵抗を形成し、これによって貫通部の「プランジエフェクト」と組織のばねの反力とを減じる鋭い平面刃の側部の多重システム。
平面刃の複数の側部に沿って摺動するプラスチック製の一連の薄い保護部を有し、より好ましい態様においては、切断刃の端の角度より小さい各側部間の角度を有する機械的な組織保護装置。そして、そのようなプラスチック製の保護部の側部の適切な外形を備え、切断部の端と周囲の組織との間で、貫通部の開始部から完全な保護を形成することができ、また、振動、もしくは不連続でない全く進歩的な形式でこれを行うことができることが示され得る。この切断刃の側部間の角度より保護部の側部間の角度の方が小さいことから生じる進歩的な保護動作は、保護部を、切断チップと一瞬後にはその周辺とによって形成された小さな開口へ挿入することを可能とし、これによって、トラッカーの挿入の極めて重要な瞬間に内臓への損傷を防止する。したがって、保護動作は、全く進歩的な形式で行われ、切断刃が小さい最初の開口を広げつづけるのに従って、保護部は、貫通領域の外側で切断部の側部を常に覆いつづけ、貫通が完了してカニューレが完全に挿入されるまで、内臓から離間されることを進歩的に改善している。
保護部を組織と接触させたままで、切断された組織の通路を拡張する1以上の固定された円錐状のディフレクターは、チップでのみ接触し、かくして貫通の複数の先端で組織に対する摩擦から保護部を話す。従って、小さな開口が切断刃によってチップで形成されてもすぐに、保護部は瞬時に開口へ入り、切断チップを内臓とのあらゆる接触から保護する。かくして、保護部の外側で組織用エキスパンダーを使用することは、保護部と内臓との間の摩擦を防止し、設置動作を臆させる。この組織用エキスパンダーを野使用は、制限することなく安全な装置を機能させることができ、これによって現行のトラッカーの多くの欠陥の1つを排除する。すなわち、保護部の動的反応は、刃の貫通の割合より本質的にかなり早い。結果として、切断部の側部は、どんなに貫通の割合が早くても、内臓に接触するという危険に決してさらされることがない。
通気用通路は、貫通中の体の穴への流体を搬送するように構成されている。この通気用通路は、外部リザーバーを用いるか、貫通中に通路内に含まれた圧縮ガスかのどちらかによって加圧されることができる。表皮への最初の貫通がなされたら、通気用通路からの流体が内臓を切断部の側部から離す。外部二酸化炭素ガスリザーバーの場合、二酸化炭素ガスバルブは開かれ、貫通部の管状の本体部は加圧される。このような加圧状態下において、前部は組織によって囲まれており、切断チップは、ガスが使い果たすのを防止された状態で組織を貫通するが、かなり小さい開口が先端に見え始めるとすぐに、保護部先端が、同時にばねによって開口を介して力が加えられる状態で、ガスが開口を急激に広げ、切断表面の先端から傷つきやすい内臓を効果的にどかせる。かくして、加圧流体(もしくはガス)による組織用ディフレクターの使用は、保護部チップが開口へ進入する前であっても、初期の貫通の瞬間に、切断刃チップの前面に、臓器のための自由な領域を形成する。また、急激なガスの噴射は、切断刃と円錐状のエキスパンダーとの間、正確には保護部の位置されるところで流れが生じるので、ほぼ部の設置を補助し得ることが注目されなければならない。保護部は、流体の流れによって離間されるとほぼ言うことができる。これは、設置の速度と外科用装置全体の安全性とを増加させる。
保護部のためのロックシステムは、用具の基端に位置され、チップが一番最初に安全に導入された後、切断特性の不測の再使用を防止する。このトラッカー保護部のためのロックシステムは、ソケットに挿入されて板ばねによって支持されたロックボタンに取着されたロックシリンダーを有する。シリンダーは、底部に円錐状のチップと円周溝を有し、ボタンによって押し下げられ、また、溝によって、U字形状のばねが現れるまで摺動する動きが可能である下に保持するU字形状のばねに係合することができ、初期位置へ再び戻してロックするために準備されている。リセットの動作が必要な場合、ロックボタンを下に十分押して、次のサイクルのためにゆっくりリセットすると必要がある。ロックボタンは、ハンドルの基端部で溝の中に深く位置されているので、延出して操作する努力が必要であり、かくして、不測のリセットすることが困難である。
操作することを容易にする人間工学的設計。基端にある半球状のノブは、人差し指と中指が側部にあるホーン部を把持することによって回転を制御する状態で、手のくぼみに容易に整合し、これによって、押す、引く、回転、並びに傾斜の動作を非常に自然かつ快適な形式で行うことが可能である。
図面は、参照符号がいくつかの図を通して同一、もしくは対応する部品に付されており、特に図1を参照すると、カニューレ2は、ハンドルの先端部分に固定して取着されている。このハンドルは、2つの部分、即ち、把持用のホーン(horn)部6a、通気装置11、並びに平らなバルブレバー12を外側に有する先端部6と、手のひらで押すことを容易にするように、半球状のノブの形状であるハンドルの基端部5とにより構成されている。また、この基端部は、平らな底9aを備えたくぼみ9と、安全な保護部の位置を前記カニューレ2の最先端部で評価して制御するようにスロット8に摺動するために挿入されたボタン7を備えた外部メカニズムとを有する。カニューレ2から先端に出っ張った安全メカニズムは、円錐状の組織用エキスパンダー4と、一セットの刃(図1には示されていない)を覆うように意図された安全保護部3とを含む。これらは、本発明の特徴である。
図2は、トロッカーの貫通する先端の詳細を示している。中空の外側シリンダー2は、図1において説明されたように、ハンドル5の先端に固定して取着されたカニューレである。このカニューレ2の内側には、貫通部であるもう一つの中空シリンダー13がある。これは、ハンドル5の基端部に取着された取り外し可能な部分であり、貫通、即ち、穴の形成が、外科用具の導入が可能なように完全になされた後、取外されることができる。このカニューレ2は、穴が形成された体組織中に小さな抵抗で、即ち、大きな抵抗を受けずに、導入を容易にするように、角度の付けられた、即ち、内方に折曲された先端部2aを有する。貫通用の中空シリンダー13は、この外科用具の中央で連結され、中央で連結された薄いやじりのような先のとがった平らな刃部(切断刃)14の出っ張りを許容するように、複数のスロット4aによって互いに離間されている複数の円錐片状部分からなるエキスパンダー4として形成された先端部を有する。図2に示されているように、切断刃14は、14aで示された深さまで、貫通用の中空シリンダー13中に挿入されている。円錐片状部分間のスロット4aから突出した切断刃の外側の刃端は、適切な切断を果たすように実質的な距離だけ出っ張っている。一セットの切断刃14は、スポット溶接点15、もしくは他の類似したメカニズムによって貫通用のシリンダー13に接続されている。切断刃の交差部の直ぐ後ろに、プラスチック製の複数の保護部3の先端3aが見られることができる。図2にから判るように、各保護部は、平らであり、図2では、これら保護部の形状と切断刃との関連の理解が容易となるように切断刃から離間しているように示されている。保護部3の組立て部品は、ハンドルの基端部(ここには図示されていない)でロックメカニズムと駆動ばねとに接続された保護部の中空ステム17の一部である支持ディスク16の一部である。実際の用具において、保護部の先端3aは、保護部同士の間の狭い空間3b中に挿入された切断刃の周りに位置される。そして、保護部は、図3に示されているように、切断刃の側部と円錐状のエキスパンダースロット4aとの間で出っ張るまで、前に押されることによって組立てられる。図3において、保護部の先端は、トラッカーが最初に皮膚に接して押されるときに保護部が引っ込められるので、少ししか見えない。
図4は、切断刃14の先端14bから前方に突出して、これら切断刃を覆っている保護部3の先端3aを示している。切断刃14の先端14bは、保護部3の先端3aの後ろに位置して、露出、即ち剥き出されて、切断することを可能としている。図4は、腹腔組織、即ち体組織に穴を開け始めたときの、トラッカーの構成要素の配置関係を示している。そして、保護部の小さい先端3aは、図5に示されているように、穴あけが終了するまで、即ち、剥き出した刃端が皮膚内部を切断しつづける間、さらに突出して刃端をカバーする。図5は、腹腔組織への貫通が完成された(穴あけが終了した)後のトラッカーのロック状態を示している。この状態では、切断刃14の刃端全体は、充分に突出した保護部によりカバーされ、また、貫通部13全体は、ハンドルの基端部分により後方に引かれている。
後述するように、一実施の形態において、腹壁、即ち、体組織に穴が形成されているときに、この体組織の近くにある臓器を体組織から遠のけるように、穴を介して二酸化炭素ガスが発射される。このときには、保護部が、刃端を覆っている、即ち、カバーしている。
上述の動作は、本発明の重要な部分であり、図6ないし図11の一連の図を通して最も良く記載されている。
図6は、皮膚層(体組織)20に接触し始めたときのトラッカーの保護部3の先端3aを示している。内臓は、参照符号25として、左側に示されている。この時、皮膚層の外側の層は、ばねで前方に付勢された保護部3の先端3aの力の下でそらされている。トラッカーが前方に押されるのに従って、保護部は、貫通部13中へと押圧され、ベースディスク16と保護ステム17とをばねの力に抗して右方に移動させる。
図7は、貫通部13の中に押圧されて完全に引っ込んだ保護部3と、この結果、完全に剥き出された切断刃14の刃端とを示している。この時、切断刃の切断点は、切断を開始し、組織層の外面に参照符号21で示すように入る。このときには、図7に示すように、切断刃14の先端14bの切断点により形成される穴は、カニューレ2の内径よりも小さい径なので、切断刃14により形成される穴は、カニューレ2の外径よりも小さい径となる。この時に、二酸化炭素ガスが、貫通部13の内側を加圧する。そして、このときにはガスの一部は漏れるけれども、切断刃14の先端14bの周りの組織は、切断刃の先端が腹壁(体組織)の内側へ現れるまで(穴の貫通が完了するまで)、ガスの外部への流れを封じる。
図8は、貫通が完了した直後を示している。この時、切断の先端14bは、非常に小さな穴23を形成し、同時に、保護部の先端3aが、中空ステム17で押されることによって、ばねに付勢されて開口を押し広げ、切断刃の先端14bを覆う。このときに、保護部の先端3aによって、流体の流れ(ここではガス噴射流24として示されている)を噴射して近くの内臓組織25aの移動を生じることを可能とする十分なスペースが確保されている。
図9は、上述された動作の結果を示している。ガス噴射流24は、保護部の先端3aが切断刃の先端14bを完全に囲みながら、内臓25aをさらに遠くへ移動させる(体組織から離す)ように発射されつづける。この結果、内臓25aの内部組織に傷を付けてしまう恐れが減少する。このように、非常に早いガスの流れと、保護部の先端による保護動作とは、このトラッカーの操作を、容易かつ安全にさせる。尚、貫通動作の力と速度は、当然のことながら、ほとんど重要でない。
図10は、貫通行程を示している。カニューレ2が、組織27の穴に部分的に挿入され、保護部3によってまだ覆われていない刃端の部分が穴の周壁を切断しているのをカニューレの前方で見られる。保護部の先端3aは、刃端から内部組織を保護して前進しつづけ、この貫通は、組織用エキスパンダー4が組織の摩擦から保護部3を保護することによって容易になされる。このときには、二酸化炭素ガスのガス流24は、かなり邪魔されずに工程の通気段階を実行し、内臓25aをトラッカーの入口からかなり移動させる。
図11は、完全に挿入され、通気の最終段階にあるトラッカーを示している。刃端は、保護部によって完全に覆われ、カニューレ2が、組織28を完全に貫通しているのが見られる。通気は、この貫通が完了するまで続けられ、そして、貫通部13は、カニューレを介して外科用具の挿入を可能にするように取外される。
挿入動作、保護動作、並びに通気動作と、これらを実行する機械部品を順次詳細に記載しているように、すべてを達成するための追加的な方法が記載されている。これを可能とするメカニズムは、用具のハンドル内に位置されている。
図12は、一部の内部部品の部分分解図だけでなく、外部部品の一部を示しているトラッカーの上面図である。ハンドルの本体は、プラスチックで形成され、2つの主な部分を有する。基端部5は、手のひらにフィットするように設計され、上面に弧状の側面のくぼみ9を、保護ステム制御部が位置された平らな表面9aで終端する半球状の基端を有する。この制御部は、不測の駆動を防止するように平らなくぼみ9aに埋め込まれ、また、中にボタン7と矩形のガイドシャンク7aを挿入する垂直なウォー(war)を備えた二重スロット8,8aを有する。前記ボタン7は、垂直及び水平の動きを可能とし、後者の動きは、後で記載されるように、矢印7bと7cとの間で制限される。基端部5は、貫通システムの一体部分として組み立てられる。その先端51は、ハンドルの2つの部分の間のインターフェースを形成している。
ハンドルの先端部6は、貫通及び指向中に、操作を容易にするように出っ張った2つの側部のホーン部6aを有する。ハンドル5の基端部と,先端部6とは、使用中、バヨネットスタッド(bayonet stud)29とスロット29aによって互いにロックされている。挿入中、基端部に設けられたスタッド29は、先端部6に設けられたスロット29aとアライメントされ、押され、そしてこのスタッドが2つの部分を固くロックするまで時計回りに回転し、また、ハンドル5に設けられたノブとホーン部6bは、動作のために良好なグリップを形成する。スロット29aは、横断方向で、回転式にロックする動きが堅さと安定した接続とを確実にするのを保証するように、インターフェース51からわずかに逃げる傾斜部を有する。これは、図14を参照してさらに説明される。
ハンドルの先端部6の左の最端で部分的に分解された部分は、フラップバルブ32の動作を示すことを意図されており、このフラップバルブ32は、図示の実施の形態において、抑制バルブとして作用する。このバルブは、ハンドルの先端部6と下部6aとの間で回動するシャフト34を有し、このシャフト34の周りに位置されたねじりばね33によって半時計回りに回転するように付勢されている。このフラップバルブのシャフトは、このバルブに固定して取着され、後で図14によって示されるように、先端部6の外側から回転され得る。外部ロックは、点線で示された停止位置32aに対して十分に回転された場合、ディサフレーション(desufflation)中に、バルブが開いたままにすることを可能とする。図12に示された実施の形態に示されているように、バルブは、貫通部13の挿入によって開かれている、他の場合、バルブは、外科用具、すなわち視覚化用具のために開かれていることができる。自由にされているとき、バルブは、半時計回りに回転し、スナップは、バルブのための面シール及び貫通部13のための口部シールとして使用するシール35の面に接して閉じられる。図12の左端は、カニューレ2が、フランジ37によってどのようにハンドル5に取着され、O−リング36によって漏れを防止しているかを示している。同じ図12中には、二酸化炭素ガスの栓の手動バルブ11が、どのように部分6の上部の一端に設けられているかが示されている。
図13は、ハンドルの内部の詳細を示すように、平面A―Aに沿う長手垂直方向の横断部分である。認識され得るように、ハンドルの2つの部分は、組立てのための水平面に沿って切断された上部と下部を有し、各部分が部材で内部部品に装着された後、各部分の2つの半体は、互いに永久に接着される。2つの部分の各々は、使用中に着脱されなければならないので、分離可能に組み立てられている。貫通部分は、導入口を形成することだけに使用されるが、非常に大きな危険性を有している工程であることが強調されなければならない。
2つの部分6aからなる先端部6は、カニューレ2とすべてのガス導入部及びバルブとを囲繞している。カニューレの部分との接続は、前に記載されている。図13は、ガス接続部、もしくはガス線が付属した層11aを示している。このバルブシステムは、導入されるガスが矢印30の方向に流れて導入口とシール35との間のスペースを加圧するように、円錐状のステム11bを介して平面10上のボスに接着され、このガスは、前記空間から貫通部13の壁の周りにある開口38に入って口部シール40,41間のスペースを満たすことができる。両方の口部シールは前方を向いているので、圧力は、口部シール40を開くが、口部シール41は開かず、また、ガスは、貫通部13に沿うスペース全体を満たして加圧し、トラッカーの先端が組織内に挿入されているとき、漏れることができないが、最小の開口が刃の点によって形成されるとすぐに、ガスは噴射物として漏れて周辺の内臓を導入口からそらす。シール40は、手術中の不測の開口、もしくはガスバルブの漏れの場合に、貫通部からの逆流を防止することが意図される。このような場合、貫通部13内の加圧された所定の量のガスは、保護部の先端3aが開口へ挿入する前であっても、近くの組織の安全なかたよりを果たすのに十分である。保護ステム17は、ディスク16によって全部で完全にシールされてこの保護ステム17の内部は大気圧であり得るが、保護部によって前後に摺動されなければならないので、基端で支持されなければならず、また、4つの径の最小深さまで保護ステム17に挿入された中空のスチール製固定スタッド44に沿ってガイドされなければならない。スタッド44の基端は、基端が半球状のノブである部分5と5aとの間の固定を形成するように突出している。中空のスタッド44に設けられた穴56は、保護ステムは、ピストンポンプとして作用して前後に動くとき、このスタッドの中へと外からとの空気の通路を形成するのに用いられる。この穴56は、当然このスタッドを通り、流れを遅らせて保護ステムの摺動動作を減じないような径である。スタッド44の周りに設けられた加圧コイルばね47は、先端方向に保護ステムを付勢させるのに必要な力を加えるのに使用される。貫通部である外側シリンダー13の基端は、基端のハンドル5,5aとの固定のために参照符号43で突出している。また、貫通部13は、シール35が漏れる場合であってもガスの漏れが生じないように、O−リング42によって前部でシールされている。すなわち、参照符号43と同様の突出した管状部材は、確実なシールではない。
参照符号5,5aによって、形成された基端のハンドルは、貫通部13に取着され、ハンドルのすべての機能部材、及び制御部材を有する。保護ステム17は、基端に、板ばね45の一部分である薄いリング45aが固定された小さな筒状のくぼみを有する。ばね45を含むロックシステムの精密な構成要素が、図16及び17に見られ、これら構成要素の機能は、図18ないし22に見られる。図17は、適切な関係にあるロックシステムの一部の部材の分解図である。組立て時、ボタン7は、図13の上部表面9aに設けられたスロット8に挿入され、ロックシリンダー48は、円周溝48aと円錐端48cとを有し、スロット8aにボタン7を組込む矩形のガイド7aからなるボタンに接してステム7bに沿って押される。組立てが続くのに応じて、ステム7bの下部先端は、溝7cが参照符号45dで側部タブによって把持されてボタンの組み込みが完全になるまで、板ばねのパンチ穴45dに対して十分に押される。開いた中空のシリンダー45aがステム17の基端で表面のくぼみに装着される場合、ボタン7は、ステム17に軸方向で固定され、コイルばね47に反応する軸の前後方向の動き及び保護部の先端での力を生じる。図16は、スクリュー50の使用による参照符号5の内側の下部へのU字ばね46の組立てを示している。図16は、ボタン7を明らかにするためではなく、U字ばねのボタンに接して押される平らなばね45を示している。ボタン7とロックシリンダー48との組立てが示されている場合、ボタンは上方へ押され、また、ロックシリンダーは丸いソケット8bへ効果的に挿入されることが明らかであり、これによって、平らなばね45のあらゆる動きを防止し、保護ステム17は、リング45aによって平らなばね45に取着される。これは、図13に示された状況である。
図18ないし22は、一実施例のロックシステムの動作を以下のように詳細に記載している。図18に示された位置において、システムはロックされている。すなわち、保護ステムと保護部は、シリンダー48が丸いソケット8bに挿入されているので、全く動くことができない。図19は、ボタン7が押し下げられたときに起こることを示している。この動作がなされたとき、シリンダー48の円錐端48cは、U字ばね46を開き、そしてこのばねが溝48aに近づいて係合して、これによって、丸いソケット8bからロックシリンダーが外れる。そのとき、システムは、ロックが解除される。このトラッカーは、「作動状態にされた(armed)」と呼ばれ、皮膚の貫通のための切断場を剥き出すような後に戻る保護部の動きを可能とする。これは、図6に示された位置である。以下の説明は、図20に示された実施の形態に向けられている。皮膚に対する貫通力は、保護部と保護ステム17とを押し、接続する平らなばね45は、ボタン7を基端方向に動く。矩形の摺動部7aは、2つのガイド8a間のスペースへ入り、すぐ後に、ロックシリンダーの溝48aは、U字ばね46の開端から外れ、また、ステムの溝7cに接して上方に押すばね45は、溝8aの下側に当接するロックシリンダーの上部に力を加える。この位置において、ロックシリンダー48は、図21に示されているように溝8aの下側に沿って、初期貫通がなされるまで自由に摺動し続け、また、保護部が誤って動くことができない「安全な位置」へシステムをロックする丸いソケット8bの方へ、ロックシリンダーが戻ってU字ばね46上を自由に通過するときに、コイルスプリング47の力が、ボタン7を初期位置へ戻すように保護ステム17と平らなばね45に加わる。図22は、図18の初期構成に戻るサイクルの完了状態を示している。
設けられた一実施例のロックシステムの使用者の視点からの即座の説明は、図12に示されている動作が、位置7’において、「カチッと音がする(snap)」まで、ハンドルの上部でボタンを押し下げることによって「作動状態にする(arming)」トラッカーを含むことを明らかにしている。すなわち、トラッカーを皮膚に接して押して、7’の方へ摺動するのに従って、ボタンの位置を見て、もしくは聞いて初期位置7’まで「カチッと装着する」。これは、貫通を完全にしたことの表示である。理由があるとして、ボタン7が誤って押し下げられた場合、このボタン7が7’の方向へ単に動くことによって「安全な」状態へリセットされ、ボタンを解放することができる。位置7’において高いレベルでスナップロック(snap−locked)を果たし、最初にボタンが押し下げられることなしに移動されることができない。
一実施例の平らなバルブ、バルブの設計、並びに偏りのためのロックの動作の詳細は、図14及び15に見られる。図14は、図12の前部にあるハンドルの先端部の上面図を示している。しかし、図14は、使用者のためにハンドルのこの部分における動作的な外部の制御を示すことを意図されている。平らなバルブレバー12は、貫通部が取外されたとき当然であるように、閉じた位置で示されている。レバーは、図15に見られるように、反対の端がフラップ32に取着されたシャフトに取着されている。内部のトラッカー部材の挿入は、各ハンドルの上部6及び下部6aが平面6dに沿って接着されるよりも先に離間されているときに行われる。
上述したように、図15は、右側から見られるように、図14の前部に図示されている一実施の形態の端部の図である。これは、基端が取外されたときに、ハンドルの先端部がどのように見えるかである。平らなバルブの外部レバーのノブ53は、底部に小さなくぼみ54が設けられ、レバーが矢印52の方向に回転した後、くぼみが、平面10から突出している小さなノブ54aと効果的に係合されるとき、このレバーを開けたままにしておくことを可能とする。これは、外科医が、通気された領域を処理するのに両手を用い、かつ手術の終わりに患者によって保有されたガスを排出することを可能とするバルブのディサフレーション(desufflation)位置である。突出しているノブ54aと係合するレバーに必要な回転の弧は、参照符号55として表示されている。このロック位置は、バルブが貫通部の挿入によって開かれているとき、レバーによって届くことはない。バルブのロックは、外科医の力強く、かつ慎重な動作によってなされる。バヨネットロックスタッド(bayonet locking stud)29に示された微小角52は、ロックする力が、ハンドルの基端部と先端部との間の不測の解除を防止するのに、十分に増加することを確実にするように、溝29の必要な傾斜に関係する。ロック部材の弾性は、用いられる厳密な角度で決まり、この角度は、許容誤差を考慮して2度と5度との間のいずれかである。注入バルブ11、このバルブのレバー11c、並びにこのバルブのレバー接続部11aが図14に示されている。図15には、バルブの開口が矢印11dによって示されている。また、図15は、バルブシャフト34、このシャフトの上部のO−リングシール34a、並びにバルブ32の動作するブラケット内のスロットへ挿入されたねじりばね33の分解部分を示している。同じ図15において、ハンドルの先端にある前面51aだけでなく、これと係合する基端部の相補面51に接触するシール35が見られる。
本発明のあらゆる変更と変化が、上記技術的な観点において明らかに可能である。本発明は、ここに特別に記載された以外にも、請求の範囲内で実行されることができる。特に、本発明は、本発明の全体的な採用がなくても、本発明の技術思想の採用によって実施され得ることが理解される。
Claims (3)
- 把持されるように構成されたハンドルと、
このハンドルに取着され、筒状のカニューレ並びに、このカニューレ内に摺動可能に設けられた摺動部材を有する筒状の貫通部と、
少なくとも第1の切断端を有し、前記筒状の貫通部の先端に取着され、前記筒状の主軸と実質的に平行に延び、手術用のカニューレの挿入のために体組織に実質的平らな開口を形成するように構成された実質的に平らな切断刃と、
この切断刃の切断エッジを露出するように構成された実質的に平らな保護部とを具備し、
この保護部は、平面図で見た場合に前記切断刃の切断エッジの角度よりも小さい角度のエッジを形成するように実質的に均一で連続したテーパを有する先端を有し、また、この保護部は、前記切断刃の上面並びに下面と平行な実質的に平らな上面並びに下面を有する、外科用装置。 - 前記切断刃は、第1並びに第2の切断エッジを有し、またこの保護部は、前記筒状の貫通部の前記主軸と実質的に平行に延びている、請求項1の外科用装置。
- 前記切断刃の前記先端部は、筒状の貫通部の前記主軸に沿うように位置されている請求項1もしくは2の外科用装置。
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