JP3657661B2 - 安全トロカール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、腹腔鏡もしくは関節鏡手術において組織穿孔のために用いられるトロカールに係り、特に栓塞子の先端が組織を穿孔した後この栓塞子先端を直ちに覆う安全装置を備えたトロカールに関する。
【0002】
【従来の技術】
トロカールは普通、トロカールチューブと栓塞子の二つの主要な部品を有する。トロカールチューブもしくはカニューレは、皮膚を貫通して挿入される。腹腔鏡や関節鏡手術を行うためには、体腔にアクセスしなければならない。皮膚に穿孔するためには、トロカールチューブの遠方端を皮膚に当て、栓塞子をこのトロカールチューブに挿入する。栓塞子の手前側を押すと、栓塞子の先端は、体腔内に入り込むまで、皮膚に押し付けられていく。そして皮膚が穿孔されると、トロカールチューブは、栓塞子によって開けられた孔に挿入され、一方栓塞子は引き取られる。そして、トロカールチューブは、体腔への通路として残される。
【0003】
ところで、このようなトロカールを用いた場合は、皮膚と皮下組織の穿孔にかなり大きな力が要求されることがある。そして、栓塞子先端が最終的に皮下組織に穿孔すると、穿孔に対する抵抗が突然なくなり、栓塞子の先端は、体内の器官を穿孔して裂傷その他の外傷を引き起こすような位置に到達してしまう。このような患者に対する危険を避けるため、これまでに、トロカールチューブの内部で栓塞子を包囲する、ばねを装填した環状のシールドを備えたトロカールが開発された。栓塞子が身体に穿孔するとき、シールドの遠方端は、栓塞子が安全シールドの通過を可能にする大きさの径をもつ孔を形成するまで、皮膚を押圧する。このとき、このような孔が形成されると、組織のばね装填シールドに対する抵抗はなくなり、シールドは、ばねの力によって、栓塞子の先端を覆いながら体腔内に入り込む。シールドは、こうして体内器官を栓塞子先端との手違いによる接触から保護する。このような安全シールドを備えたトロカールは、例えば米国特許第4,535,773 号に記載されている。
【0004】
このようなトロカールにある環状のシールドにあっては、しかし、安全シールドがばねの力で前方に進めるよう組織の押圧に対する抵抗が充分に減少する前に、栓塞子で形成する切開がかなり大きな径に広がらなければならない。すなわち、シールドが体腔内に充分に入り込めるのは、切開口がシールドの径分だけ開いたときに限られる。したがって、栓塞子が長手のテーパ付けられた切開用の先端を有するときは、この栓塞子先端は、切開口が安全シールドの通過を許すよう充分に拡大される前に、かなりの距離まで体腔内に入らなければならない。したがって、体腔へのアクセスが得られた後できるだけ早く栓塞子を覆うべくばねの力で前方に進む安全シールドの提供が望まれている。
【0005】
米国特許第5,066,288 号(Deniega)によれば、丸めた弾丸形の遠方端を有するトロカール栓塞子用の安全シールドが提供される。そして、この遠方端には、皮膚穿孔の際に栓塞子の先端が通過、延び出る、栓塞子先端の形状・大きさに合わせたスロットが形成される。安全シールドは、栓塞子先端の形状・大きさに合わせた遠方端を有するため、栓塞子の先端から安全シールドの遠方までトロカール全体がスムーズに移動し、安全シールドは、栓塞子の先端に密接して続き、組織を貫通する。栓塞子の丸めた遠方端は、切開部を形成するとき、切開部の周縁にきわめて近い箇所で皮膚と組織を押圧し、体腔へのアクセスが得られるや否やシールドがばねで前方へ付勢されるよう、切開部の拡大を補助する。
【0006】
このようなトロカールの好ましい特徴は、栓塞子の挿入・引き込みの際にトロカールチューブ内で栓塞子がスムーズにスライドすることである。この要求には対立するが、組織の穿孔径がトロカールチューブのそれと同じになるよう、栓塞子は、トロカールチューブとほぼ同じ径をもつように形成しなければならない。このため、栓塞子の径とトロカールチューブ内径の間の許容差は、一般的に小さくなる。トロカールチューブの手前端は、バルブも設けるため、また複雑になる。このバルブは、トロカールチューブと体腔をガスで充填・膨脹させながら栓塞子を後退させる際、手前端を封止するのに必要である。ヒンジ付きフラップないしトランペットバルブの形状をしたバルブは、栓塞子を押圧するようにばねを装填するため、栓塞子がトロカールチューブから後退するとき、バルブは自動的に閉止する。しかし一方で、バルブは栓塞子を押圧するため、栓塞子の進入と後退を摩擦によって妨害する。これら許容差の問題のため、これまで、トロカールカニューレのシャフトに一致し、また栓塞子が内部をスライドする安全シールドの内径より径が大きな栓塞子は得られていない。
【0007】
さらに、栓塞子が皮下組織を完全に貫通したときにも、栓塞子が体腔に突然延び出るのが防止されるため、患者の安全も確保される。先の米国特許第5,066,288 号(Deniega)によれば、皮下組織の穿孔を進める際、栓塞子の段階的な前進のみを許容する手段を設けている。このような栓塞子の段階的な前進は、ラチェットやねじ機構によって達成することができる。しかし、この特許でも、安全シールドの遠方端がどのような位置にあっても安全シールドの端を越えて栓塞子先端が露出するのを最小にするという問題は解決されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、安全シールドに収められた栓塞子先端の切開端がトロカールカニューレの内径に対応するような、安全シールドを装備したトロカールを提供することである。このようなトロカールによれば、腹壁に穿孔する際の力を減じることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
栓塞子の先端は、近年使われ始めた非晶質型の金属からつくるのが望ましい。アモルファススチールなどの非晶質金属は、これまでトロカール栓塞子の先端など組織の穿孔を目的とする医療分野では使用されていなかった。
【0010】
さらに、本発明は、円錐形のシールドを備えた安全シールド付きトロカールを提供することも目的とする。この型のシールドは、組織穿孔部の拡大を容易にし、また種々の栓塞子先端に適合することができる。
【0011】
この種の安全シールドにおいては直径の大きさのスロットを設けるのが好ましい。このスロットは、ナイフエッジ(ナイフ状の端部)の通路となり、栓塞子が腹壁に穿孔するときには、このスロットに対応して、栓塞子の直径に相当するスリットを形成される。また、このようなスリットは、穿孔した組織の治癒を容易にし、また標準的なトロカールによって形成される三角形状の開口に対して、メス状の切り口をつくることができる。
【0012】
さらに、両面刃を備えただけの径が小さい(5mm以下)トロカールの栓塞子は、腹壁によりよく穿孔するためには、なんらかの塊が必要である。本発明はこのような塊をトロカール栓塞子に設けることも目的とする。
【0013】
これらの目的は、栓塞子ハンドルに連結され、鋭利な先端を有する栓塞子を備えたトロカールにおいて達成される。この栓塞子は、カニューレハンドルに連結されたカニューレに挿入される。カニューレ自体は開口筒であり、内径を有する。また、このトロカールは、栓塞子ハンドル内でばねを装填された安全シールドを備える。この安全シールドは、栓塞子の先端を覆うことができる。安全シールドは、内部に栓塞子の先端を通す開口部を有する。栓塞子の先端は、この安全シールドの開口部を通じて延び出る際、カニューレの内壁に接する。栓塞子の先端は、非晶質の金属から形成され、ナイフエッジのような湾曲した輪郭を有する。ナイフエッジは、ノコギリ刃状にしてもよい。また、安全シールドは、体組織内に入り込みやすいよう円錐形にされ、またカニューレの内径方向一杯に延びるスリットを有する。ブレード(栓塞子の先端に設けられる刃)は、安全シールドの一部に連結される。
【0014】
したがって、本発明のトロカールを使えば、穿孔が容易になり、穿孔跡の治癒も早くなる。また、きわめて正確な形状の金属を用いるため、腹壁の穿孔もすみやかに行うことができる。本発明のトロカールは、組織を押圧する一方で、栓塞子の先端を覆う安全シールドで保護される。両面ブレードに取り付けられる安全シールドは、体組織穿孔の手段としては理想的なものである。本発明によれば、特に5mm以下の小さなトロカールにおいて、栓塞子がきわめて効果的に使えるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、添付の図面を参照した以下の詳細な記述により、より明確に理解されるであろう。
【0016】
本発明の原理に従って構成される安全トロカールを図1と図8に示す。トロカール10は、開口した遠方端14と開口したフランジ付きの手前端16を有するトロカールチューブもしくはカニューレ12を備える。トロカールハンドル18の手前端16には、ガスケットリング22で包囲された開口20が設けられる。
【0017】
栓塞子24は、トロカールカニューレ12内にスライドおよび取り外し可能に収められ、カニューレハンドル18の開口20を通してカニューレハンドル18およびカニューレ12に挿入される。栓塞子24は、栓塞子ハンドル28内にスライドして入り込み、また栓塞子ハンドル28内で回転することもできる。栓塞子ハンドルは栓塞子の手前端26にあり、栓塞子24の遠方端は、ナイフエッジのように鋭利に尖らせる。図1と8に示す安全トロカールは、カニューレ12の遠方端を組織に当て、栓塞子ハンドル28を押して柔らかい組織に穴を開けるために用いられる。栓塞子ハンドル28に圧力を加えると、安全シールド34は、栓塞子ハンドル28内でばね36を圧縮し始め、安全シールド34は栓塞子ハンドル28内に後退する。このように安全シールドが後退すると、組織穿孔用の栓塞子のナイフエッジ32が露出する。
【0018】
図7(b)は、安全シールド34が栓塞子ハンドル28内で充分に圧縮され、栓塞子のナイフエッジ32が安全シールド34とカニューレ12の遠方端から充分に露出した状態を示す。栓塞子のナイフエッジ32が組織の内表面を破ると、ばねを装填した安全シールド34は、ばねの力で栓塞子遠方端の回りに進み出て、栓塞子のナイフエッジ32を被覆し、ナイフエッジ32が穿孔した組織の内部で体内器官と不意に接触するのを防止する。
【0019】
本発明による安全シールドを装備したトロカールが作動する模様は、図1、2および7(b)に示す。図1は、安全シールド34の端部がカニューレ12の遠方端14から延び出るよう、トロカールハンドル18の内側にカニューレを付けた状態のトロカールの斜視図である。図2は、カニューレ12の遠方端12の底面図である。図5は、栓塞子24を覆うシールド34のない栓塞子24のみの側面図である。図7(b)は、図1のトロカールの遠方端を示す図であり、栓塞子24のナイフエッジ32は延び出て、栓塞子の遠方端30は、安全シールド34から離れている。図7(a)において、栓塞子の遠方端30は、図7(b)に示した安全シールド34に覆われた状態にある。
【0020】
これまでは本発明の一般的な構成について説明してきたが、以下には本発明の種々の態様をより詳しく説明する。第一に、図1、5、7(a)、7(b)および8に示すように、栓塞子の遠方端30を見てみると、この栓塞子遠方端30は、栓塞子の直径方向に延びるナイフエッジ32を有する。すなわち、栓塞子遠方端30は、鋭利なナイフエッジ32を形成する二つの平面40を有する。ナイフエッジ32は、カニューレの内径L一杯に横断方向に延びる。こうしてナイフエッジ32の側端は、カニューレ12の側面Sと同一の高さになる。このような構成・配置にすると、組織の穿孔・貫通に必要な力を減らすことができる。これは、栓塞子は、このようなナイフエッジ32があると、カニューレ12の端部42に隣接して動くことができるからである。したがって、組織Tがカニューレ12に触れたときでも、カニューレ12によって組織がさらに拡がることはない。これは図3に示した従来のトロカールによる場合と対照的で、組織は栓塞子の先端と安全シールドの間に挟み込まれることはない。
【0021】
ナイフエッジ32は、本発明の安全シールド34とともに用いられる。図をみれば、安全シールド34は、円錐形であることに気がつくであろう。通常プラスチックからつくられるこの円錐形安全シールドは、組織をきわめてなだらかに広げていく。勿論、この円錐形は、孔の所望の鋭利さに応じて、より急にもまたより浅くすることもできる。当然のことながら、より急な(長い)円錐形の方が、穿孔は容易になる。さらに、安全シールド34はカニューレの内壁に接するため、安全シールド34は、穿孔部空の組織の拡大もより巧妙に行うことができる。
【0022】
図2の底面図にならって、ナイフエッジ32は、直径方向にやや長いスリットを形成する。このスリットは、従来のトロカールによって形成される三角形の切り口とは異なる。この切り口は、メスのそれによく似ている。よって、皮膚の表面において閉じ合わせなければならない組織が少ないため、組織の治癒はより早く行われる。また、このナイフエッジ32と安全シールド36の組合せにより、組織が非常に容易に穿孔される、すなわち穿孔に必要な力が軽減される。
【0023】
図6(a)と6(b)には、ともに直径方向に延びる形状ではあるが、ナイフエッジ32Aと32Bの二つの異なる形状を示した。すなわち、一方のナイフエッジ32Aは、ノコギリ状である。このノコギリ状のエッジ32Aは、より容易に組織を切断することができる。もちろん、ノコギリ状のエッジ32Aは、組織とより広い面積で接触するが、ナイフエッジの形・大きさが損なわれることはない。
【0024】
他方、図6(b)には、通常のメス型をした栓塞子の先端32Bを示す。このメス型先端をもつ栓塞子をこれと対応する安全シールドと用いる場合、トロカールの使用者は、メスを用いるときと同じ保持姿勢で組織に穿孔することができる。このような先端32Bをもつ栓塞子は、特に内視鏡手術に有用である。これらのナイフエッジは、カニューレ12の側面から10〜60°の切り込み角度をなす方位で適用される。
【0025】
実際、本発明の栓塞子24は、穿孔具としても使うことができる。すなわち、本発明の栓塞子24はメスのように組織を貫通するのに有用であるため、この栓塞子24は、組織を内部で切断する際、長いカニューレの下で内視鏡を使いながら使用するのに借用されることがある。この機構の安全シールド34は、所望の場合だけ被覆され、組織の穿孔後自動的には被覆されないように製造される。
【0026】
本発明の栓塞子32は、本出願人出願の米国特許出願第786,752 号に記載されたように、非晶質の金属からつくられる。この非晶質金属は、約0.001 インチの非常に小さな寸法でも、非常に正確に成形・寸法合わせをすることができる。こうして、この機構のナイフエッジは、穿孔した組織にもきわめて容易に適用することができる。また、非晶質の金属は、図6(a)にあるようなノコギリ状に形成できるため、このようなナイフエッジは、内視鏡手術に用いることができる。しかし、ナイフエッジの材料には、セラミックやステンレススチールのような他の材料も使用することができる。
【0027】
図9、10および11には、安全シールドとブレードの他の組合せを示した。これらの図から分るように、カニューレ(図1の符号12で示したものと同じ)に挿入される栓塞子のシャフト100の一部は、固定安全シールド106となっている。固定シールド106の遠方端には、図1ないし8に示したブレードに似たステンレススチール製の鋭利なブレード104が設けられる。この安全シールドとブレードの組合せ(図10に示す)は、ブレード104がカニューレの周壁に沿って直径方向に延びるよう、カニューレ12の断面の半分を占める。安全シールドの固定部106の反対側には、ばねを装填したシールド部分102が設置される。このシールド部分102は、ばね(図示せず)によって固定部106に連結される。この可動部分102の遠方端108は、固定シールド部分106上にあるブレード104の先端まで延びている。したがって、この可動シールド部分102が最も遠方側の位置にあって、公知のロック手段(図示せず)によってこの位置にロックされているときは、ブレード104は、組織を切断することのないよう保護される。他方、可動シールド部分102がロックされていないときは、この可動シールド部分102はカニューレに向けて手前側に後退することができる。このとき、ブレード104は露出され、ブレードの先端105は、自由に組織を切断できるようになる。可動安全シールド部分102に対する圧力が除かれると、可動シールド102はその最も延び切った位置に戻り、この位置でロックされる。前にも述べたように、このとき、ブレードは組織を切断することはできない。
【0028】
この態様は、きわめて薄い(0.005 インチ未満)ブレード104が固定シールド106によって補強されるため、小さな(5mm以下)トロカールに特に適している。ブレード104に付け加えられる塊(シールド)は、組織と切断する際のプラットホームにもなる。
【0029】
本発明のトロカールは多くの改良点を有するが、本明細書の記載からは多くの均等物が洞察されるであろう。しかし、このような均等物は、本明細書に記載した特許請求の範囲によって、本発明の範囲内のものとして包含されるべきものである。
【0030】
本発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
(A) トロカールの栓塞子であって、
遠方端および手前端を有する長手シャフトと、
前記シャフトの遠方端において前記シャフトから延びるブレードと、
前記ブレードに取り付けられる固定シールドと、
前記ブレードと組み合わされ、前記固定シールドに対してスライド可能な可動シールドを備える栓塞子。
1)前記シールドは、前記シャフトを軸方向に二等分する上記実施態様(A)記載の栓塞子。
2)前記シールドは、前記ブレードの遠方端でロックされる上記実施態様(A)記載の栓塞子。
3)前記トロカールの栓塞子は、少なくともこの栓塞子が挿入可能なカニューレを備えるトロカールシステムの一部をなす上記実施態様(A)記載の栓塞子。
4)前記カニューレは口径が5mmないしこれより小さい上記実施態様3)記載の栓塞子。
5)前記可動シールドは、前記トロカール栓塞子の軸方向に沿って往復運動をする上記実施態様(A)記載の栓塞子。
6)前記ブレードは、前記固定シールドの遠方端から延びる上記実施態様(A)記載の栓塞子。
7)前記ブレードはその遠方端において半円状である上記実施態様6)記載の栓塞子。
(B) トロカールであって、
栓塞子が挿入可能なカニューレと、
遠方端および手前端を有する長手シャフトと、
前記シャフトの遠方端において前記シャフトから延びるブレードと、
前記ブレードに取り付けられる固定シールドと、
前記ブレードと組み合わされ、前記固定シールドに対してスライド可能な可動シールドを備えるトロカール。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トロカールの栓塞子先端が組織を貫通した後、勢い余って体内の器官を穿孔し裂傷その他の外傷を引き起こすような事態は防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】円錐形の安全シールドを備えたトロカールの斜視図。
【図2】図1のトロカールの底面図。
【図3】従来の栓塞子先端が組織を穿孔する模様を示す図。
【図4】本発明の栓塞子先端が組織を穿孔する模様を示す図。
【図5】安全シールドなしで示した本発明の栓塞子先端の側面図。
【図6】(a)と(b)はともに本発明の栓塞子先端の他の態様を示す図。
【図7】(a)は図5の栓塞子先端と安全シールドの組合せを示す図、(b)は(a)の栓塞子先端が露出した状態の安全シールドを示す図。
【図8】図1に示したトロカールの断面図。
【図9】ブレードと安全シールドの組合せの変形例を示す側面図。
【図10】図9に示したブレードと安全シールドの組合せの平面図。
【図11】図9に示したブレードと安全シールドの組合せの切開状態を示す図。
【符号の説明】
10 トロカール
12 カニューレ
24 栓塞子
26 栓塞子の手前端
30 栓塞子の遠方端
32 ナイフエッジ
102 可動シールド
106 固定シールド

Claims (5)

  1. トロカールの栓塞子であって、
    遠方端および手前端を有し、前記遠方端は固定シールド部および可動シールド部を備える、長尺のシャフトと、
    前記シャフトの直径面内に形成され、前記固定シールド部に付属し、前記固定シールド部の遠方端から延びるブレードと
    備え、
    前記固定シールド部は前記直径面の一方の側にあり、前記可動シールド部は前記直径面の他方の側にあり、前記固定シールド部の反対側において前記可動シールド部は前記固定シールド部に対してスライド可能である、栓塞子。
  2. 請求項1に記載の栓塞子であって、
    前記可動シールド部を前記ブレードの先端まで延びている最も遠方側の位置でロックするロック手段をさらに有し、
    前記ロック手段は、前記可動シールド部に対する圧力が除かれて前記最も遠方側の位置に前記可動シールド部が戻るとその位置で前記可動シールド部をロックする、栓塞子。
  3. 請求項1または2に記載の栓塞子であって、
    前記ブレードはその遠方端においてほぼ半円形状である、栓塞子。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の栓塞子と、
    前記栓塞子挿入可能なカニューレと、を備えるトロカール。
  5. 請求項4記載のトロカールであって、
    前記カニューレは口径が5 mm 以下である、トロカール。
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