JP2009060548A - デジタル放送レシーバ、およびサービスサーチ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サービスサーチ処理を効率良く実行し、再生可能なサービスをユーザに迅速に提供する。
【解決手段】サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段であって、受信判定手段がサービスを受信できないと判定したときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合は、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とするサーチ手段とを備えたデジタル放送レシーバを提供する。
【選択図】図2
【解決手段】サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段であって、受信判定手段がサービスを受信できないと判定したときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合は、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とするサーチ手段とを備えたデジタル放送レシーバを提供する。
【選択図】図2
Description
この発明は、地上波デジタル放送サービスを受信可能なデジタル放送レシーバに関し、特に、選局番号順にサービスをサーチする機能を有するデジタル放送レシーバに関する。また、受信可能な地上波デジタル放送サービスをサーチするサービスサーチ方法に関する。
近年、記録媒体や機器等において音声や映像をデジタル形式で処理/管理することが一般化している。このような記録媒体や機器等における音声や映像のデジタル符号化の趨勢は放送関連業界にも波及している。現在、放送関連業界では地上波アナログTV放送から地上波デジタルTV放送への移行が進められており、地上波デジタルTV放送を視聴するためのレシーバが例えば据え置き型のテレビ受像機や車載器、PC(Personal Computer)等の種々の機器に搭載され広く普及している。
BS(Broadcasting Satellite)やCS(Communications Satellite)デジタル放送では、サービス毎に割り当てられるサービスIDを全国的にユニークに定義できることから、サービスIDそのものがそのサービスのチャンネル番号(リモート・コントローラ(以下、「リモコン」と略記)上でユーザが選局に用いる番号)として用いられている。一方、地上波デジタルTV放送では地域毎にサービスを提供する事業者が異なる、事業者が多い等の事情からユニークなサービスIDを定義することができず、サービスIDとチャンネル番号とを一致させることができない。地上波デジタルTV放送の選局には、リモコンID等に基づいて算出される、地域毎にユニークな選局番号が用いられる。なお、リモコンIDとは、地上波デジタルTV放送のNIT(Network Information Table)に含まれる情報であり、チャンネル番号と同様にリモコン上で視聴者が選局に用いる番号に相当する。従って、実際には視聴者はリモコンIDの数値をリモコン上で選択することになる。そしてレシーバ内部では、その入力に対応した3桁の選局番号が算出され、算出された選局番号を用いて選局処理が実行される。
例えば下記特許文献1に、地上波デジタル放送用レシーバの一形態が開示されている。下記特許文献1によれば、選局番号を用いてサービスサーチ処理を実行し、再生可能な地上波デジタル放送をサーチすることができる。
ここで、地上波デジタル放送では一般に、各事業者は固定機向け放送(以下、「12セグ放送」という)と移動体向け放送(以下、「1セグ放送」という)の2つサービスをサイマル方式で放送しており、選局番号として12セグ放送には「011」から「128」、1セグ放送には「611」から「728」の何れかが割り当てられている。下記特許文献1では、例えばサーチ対象を再生中のサービスに対応する選局番号から順にカウントアップしていき、受信可能な選局番号を見付けた時点でサービスサーチ処理を停止し、その受信可能な選局番号に対応するサービスを選局サービスとして設定する処理が実行されるものと考えられる。
特開2004−186993号公報
例えば車載器等に搭載された地上波デジタル放送用レシーバは移動体の走行状況に応じてその受信状態が刻々と変化し、場所によっては12セグ放送を良好に受信できなくなることがある。この場合、上記特許文献1のようなサービスサーチ処理では例えば12セグ放送を順にサーチした後に1セグ放送をサーチすることになり、再生可能なサービスをサーチするまでに極めて時間が掛かるといった不都合がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みて、サービスサーチ処理を効率良く実行し、再生可能なサービスをユーザに迅速に提供することが可能なデジタル放送レシーバ、およびサービスサーチ方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係るデジタル放送レシーバは、地上波デジタル放送サービスを受信可能なデジタル放送レシーバであり、サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段とを備え、当該サーチ手段が、受信判定手段がサービスを受信できないと判定したときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合には、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とすることを特徴としている。
このよう構成されたデジタル放送レシーバによれば、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送サービスをサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消され、結果的にサーチ時間を短くすることが可能となる。
ここで、上記デジタル放送レシーバは、例えばユーザによる入力操作を受け付ける入力手段を更に備えたものであっても良い。この場合、上記サーチ手段は、入力手段が所定の入力操作を受け付けるとサービスサーチを開始する。
また、上記デジタル放送レシーバは、例えば受信中のサービスの受信強度を監視する受信強度監視手段を更に備えたものであっても良い。この場合、上記サーチ手段は、受信強度監視手段が該サービスの受信強度が所定の閾値を下回ったことを検知した時点でサービスサーチを開始する。
また、上記の課題を解決する本発明の別の態様に係るデジタル放送レシーバは、12セグおよび1セグ放送サービスを受信可能なデジタル放送レシーバであり、サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段とを備え、当該サーチ手段は、受信判定手段が12セグ放送サービスを受信できないと判定したときに、次のサーチ対象を所定の1セグ放送サービスに切り替えて、1セグ放送サービスを選局番号順にサーチすることを特徴としている。
このよう構成されたデジタル放送レシーバによれば、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送サービスをサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消され、結果的にサーチ時間を短くすることが可能となる。
また、上記の課題を解決する本発明の一態様に係るサービスサーチ方法は、受信可能な地上波デジタル放送サービスをサーチする方法であり、サービスの受信強度を検知する受信強度検知ステップと、受信強度検知ステップでの検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定ステップと、受信判定ステップで受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチステップとを含み、サーチステップでは、受信判定ステップでサービスを受信できないと判定されたときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合には、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とする方法である。
このようなサービスサーチ方法によれば、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送サービスをサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消され、結果的にサーチ時間を短くすることが可能となる。
ここで、上記サービスサーチ方法は、例えば所定の入力を受け付ける入力受付ステップを更に含むものであっても良い。この場合、サーチステップでは、該所定の入力を受け付けた時点でサービスサーチが開始する。
また、上記サービスサーチ方法は、例えば受信中のサービスの受信強度を監視する受信強度監視ステップを更に含むものであっても良い。この場合、サーチステップでは、受信強度監視ステップで該サービスの受信強度が所定の閾値を下回ったことが検知された時点でサービスサーチが開始する。
また、上記の課題を解決する本発明の一態様に係るサービスサーチ方法は、受信可能な12セグ又は1セグ放送サービスをサーチする方法であり、サービスの受信強度を検知する受信強度検知ステップと、受信強度検知ステップでの検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定ステップと、受信判定ステップで受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチステップとを含み、サーチステップでは、受信判定ステップで12セグ放送サービスを受信できないと判定したときに、次のサーチ対象を所定の1セグ放送サービスに切り替えて、1セグ放送サービスを選局番号順にサーチする方法である。
このようなサービスサーチ方法によれば、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送サービスをサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消され、結果的にサーチ時間を短くすることが可能となる。
本発明によれば、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送サービスをサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消され、結果的にサーチ時間を短くすることが可能なデジタル放送レシーバ、およびサービスサーチ方法が提供される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態のデジタル放送レシーバの構成および作用について説明する。
図1は、本発明の実施の形態のデジタル放送レシーバ100の構成を示すブロック図である。デジタル放送レシーバ100は、12セグ放送と1セグ放送の両方のサービスを受信可能であり、例えば自動車等の移動体に搭載されている。ユーザは、付属のリモコン50を使用してデジタル放送レシーバ100を操作することができる。
デジタル放送レシーバ100は装置全体の制御を統括的に実行するCPU(Central Processing Unit)35を備える。CPU35は各構成要素にシステムバス25を介して接続されており、当該システムバス25を介して各構成要素とデータをやり取りすることにより各種機能を実現する。これらの構成要素にはチューナ13、復調部15、TS(Transport Stream)デコーダ17、音声デコーダ19、映像デコーダ21、画像処理部23、入出力部27、フラッシュメモリ29、ROM(Read-Only Memory)31、RAM(Random-Access Memory)33がある。
ROM31には各種プログラムや各種データが格納されている。ROM31に格納されるプログラムには、例えばCPU35が各構成要素と協働して実行する、地上波デジタル放送を再生するための放送再生プログラムが含まれる。
RAM33は例えばROM31に格納されている各種プログラムの展開先である。例えばデジタル放送レシーバ100の電源が投入されると、RAM33の作業領域に上記放送再生プログラムが展開され実行される。これにより、スピーカ200およびディスプレイ300で地上波デジタル放送が再生され、ユーザはそのサービスを楽しむことができる。
次に、地上波デジタル放送を再生するためにデジタル放送レシーバ100内部で実行される処理について説明する。
デジタル放送レシーバ100はアンテナ11を備える。アンテナ11は、地上波デジタル放送の各物理チャンネルのRF(Radio Frequency)信号を受信可能であり、受信したRF信号をチューナ13に出力する。
チューナ13は、入力したRF信号の中からCPU35が指定する選局番号に対応する物理チャンネル(以下、「選局チャンネル」と記す)のRF信号を選択して周波数変換を行う。具体的には、安定動作や選択特性が改善される中間周波数すなわちIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。次いで、周波数変換して得られたIF信号の不要周波数成分を除去し、不要成分除去後のIF信号を復調部15に出力する。
上記選局チャンネルは、例えばユーザ・オペレーションによる選局に従って決定される。具体的には、ユーザがリモコン50を操作して選局(すなわちリモコンIDの選択)を行うと、その入力に対応する制御信号がリモコン50から出力される。この制御信号は例えばIrDA規格に準拠した信号であり、入出力部27を介してCPU35に入力する。CPU35は、入力した制御信号に基づいて選局番号を算出して選局チャンネルを決定する。なお、選局番号は、地上デジタル放送の運用規格であるARIB(社団法人電波産業会)の仕様で定められた以下の式で算出される。
選局番号=200×サービス種別+10×リモコンID+(サービス番号+1)
サービス種別:「0」・・・12セグ放送、「3」・・・1セグ放送
サービス番号:「0」から「7」・・・サービス種別毎に事業者が設定可能な番号
リモコンID:「0」から「12」・・・リモコン上のナンバキーであり、地域内で各事業者にユニークに割り当てられた番号
選局番号=200×サービス種別+10×リモコンID+(サービス番号+1)
サービス種別:「0」・・・12セグ放送、「3」・・・1セグ放送
サービス番号:「0」から「7」・・・サービス種別毎に事業者が設定可能な番号
リモコンID:「0」から「12」・・・リモコン上のナンバキーであり、地域内で各事業者にユニークに割り当てられた番号
CPU35は、チューナ13に対してチューニングすべき周波数帯域を指定すると共に、選局チャンネルとして決定した選局番号をフラッシュメモリ29に書き込む。従ってフラッシュメモリ29には、常に、ユーザが最後に選択した(或いは後述のサービスサーチ処理で設定された)選局番号(以下、「ラストチャンネル」と記す)が保持されることになる。ユーザによる選局操作が行われていない場合(例えば電源投入直後等)、CPU35はフラッシュメモリ29を参照して、ラストチャンネルに対応する周波数帯域を選択するようチューナ13に命令を出す。
本実施形態では、CPU35はリモコン操作でリモコンIDが新たに指定されると、ラストチャンネルに対応するサービス種別を用いて選局番号を算出する。従って、あるサービス種別(例えば1セグ放送)のサービスを視聴中に別のリモコンIDを指定すると、それと同じサービス種別(すなわちこの場合は1セグ放送)の別のサービスが再生されることになる。また、別の実施の形態では、新たなリモコンIDが指定されると、規定のサービス種別(例えば12セグ放送)を用いて選局番号を算出するようにしても良い。
復調部15は、入力したIF信号をA/D変換してデジタル信号に変換する。次いで、変換されたデジタル信号を例えば数千のキャリアに分割し、キャリア毎に位相を合わせて合成(例えば周知の最大比合成)処理を行った上で復調する。これにより、MPEG−2トランスポートストリーム信号(以下、「TS信号」と記す)が得られる。得られたTS信号はTSデコーダ17に出力される。なお、物理チャンネルの受信状態が良好であれば、復調部15は、12セグ放送および1セグ放送の両方をキャリア復調可することができる。一方、受信状態が良好でなければ、両方とも(或いは1セグ放送しか)キャリア復調できず、何れのTS信号も(或いは1セグ放送に対応するTS信号しか)得ることができない。また、1セグ放送を提供しない事業者も希に存在し、その場合は受信状態が良好であっても12セグ放送しかキャリア復調できない。
TSデコーダ17は、入力したTS信号をデコードして映像、音声、その他データに分離する。分離して得られた音声ストリームは音声デコーダ19に、映像ストリームは映像デコーダ21に出力される。音声ストリームは音声デコーダ19で所定の出力形式に変換後、スピーカ200に出力される。また、映像ストリームは映像デコーダ21および画像処理部23での処理を経て所定の出力形式に変換後、ディスプレイ300に出力される。これにより出力装置(スピーカ200およびディスプレイ300)で音声や映像の再生が行われ、ユーザは地上波デジタル放送のサービスを楽しむことができる。なお、TSデコーダ17の分離データとしてデータ放送のデータが得られたとき、当該データはフラッシュメモリ29やRAM33等に一旦転送される。そしてCPU35での処理を経て、必要に応じて音声デコーダ19、映像デコーダ21、画像処理部23等で処理された後に出力装置で再生される。
ここで、デジタル放送レシーバ100は、移動体が走行する地域によってそれぞれ異なる事業者からサービスを受信することになる。事業者が異なれば同一番組であってもそれぞれ異なる選局番号でその番組が提供されるため、デジタル放送レシーバ100は、別の地域に移る度にサービスサーチ処理を実行してその地域で受信可能なサービスをサーチする必要がある。以下、本実施形態で実行されるサービスサーチ処理について説明する。
図2は、本実施形態でCPU35が実行するサービスサーチ処理のフローチャートである。図2のサービスサーチ処理はデジタル放送レシーバ100の電源投入時点で開始され、当該電源切断時点で終了する。図2に示されるように、CPU35は先ず、シークアップイベントの有無、すなわち受信可能なサービスに対応する選局番号をサーチするようユーザ・オペレーションが成されたか否かを判定する(ステップ1、以下、明細書及び図面においてステップを「S」と略記)。なお、「シークアップ」とは、サーチ対象の選局番号をカウントアップすることを意味する。また、S1の処理の代替として、シークダウン(すなわちサーチ対象の選局番号のカウントダウン)イベントの有無を判定するようにしても良い。
CPU35はシークアップイベントを検知すると(S1:YES)、現在再生中のサービスに対応する選局番号(ラストチャンネル)を1ステップだけカウントアップする(S2)。例えば現在の選局番号が「011」である場合には、サーチ対象が選局番号「021」にカウントアップされる。CPU35はS2の処理に次いで、カウントアップした選局番号に対応するサービスの受信強度(例えばチューナ13から出力されるIF信号の強度)を検知して、当該サービスを受信可能か否か判定する(S3)。
S3の処理においてCPU35は、IF信号の強度が所定の閾値以上である場合、現在のサーチ対象のサービスが受信可能であると判断し(S3:YES)、シーク動作を停止して当該サービスを再生する(S4)。また、このときのサービスの選局番号をラストチャンネルとして保持し、S1の処理に復帰する。
すなわちCPU35は、S3の処理で受信可能と判断したサービスが12セグ放送か1セグ放送かに拘わらず、S4の処理を実行して当該サービスを再生する。つまりCPU35はそのサービスを、何れの形態のサービスであるか否かを判断することなく直ぐさま再生することで、ユーザに対するより迅速なサービスの提供を可能としている。
また、S3の処理においてCPU35は、IF信号の強度が所定の閾値を下回る場合、現在のサーチ対象のサービスを受信できないと判断し(S3:NO)、その選局番号に含まれるサービス種別を元に当該サービスが12セグ放送であるか否か判定する(S5)。このサービスが12セグ放送である場合には(S5:YES)、CPU35は、現状(例えば走行中の地域や周囲の環境等)では12セグ放送を受信できない或いは受信困難であり、12セグ放送を順にサーチしても受信可能なサービスを見付けるのに時間が掛かると判断して(S6)、S7の処理に進む。
S7の処理においてCPU35は、S2の処理でサーチ対象となった選局番号の12セグ放送と同一物理チャンネルの1セグ放送(すなわちサービスの異なる同一番組であり、当該物理チャンネル中の未サーチのサービス)をキャリア復調可能か否か判定する。CPU35は、1セグ放送をキャリア復調できないときには(S7:NO)当該1セグ放送を受信できない(有局なし)と判断して(S8)、S2の処理に復帰する。そしてS2の処理において、上記物理チャンネルで何れのサービスも受信できないため、当該1セグ放送の選局番号を1ステップカウントアップしたものを次のサーチ対象として設定し、上記一連の処理を繰り返し実行する。
また、CPU35は、1セグ放送をキャリア復調できたときには(S7:YES)、1セグ放送を受信可能と判断してシーク動作を停止する。そして、当該1セグ放送の選局番号をラストチャンネルに設定する(S9)。次いで、当該1セグ放送を再生し(S14)、S1の処理に復帰して処理を繰り返す。CPU35は、例えば選局番号「021」のサービスを受信できない場合に、それに対応する同一物理チャンネルのサービス(選局番号「621」)をキャリア復調可能か否か判定する。そして、キャリア復調可能な場合には「621」のサービスを再生し、キャリア復調できない場合にはS2の処理に復帰後、「631」にカウントアップして上記一連の処理を繰り返し実行する。
すなわちS7の処理によれば、CPU35は、サーチ対象の選局番号をジャンプアップして同一番組を提供する別のサービス(ここでは1セグ放送)を受信可能か否か判定する。ここで、1セグ放送は、物理チャンネルの中心周波数付近のセグメントで伝送される。従って、隣接する物理チャンネルのノイズを受け難いといった特性がある。また、12セグ放送と比べて情報量が少なく伝搬距離が長いといった特性もある。これらの特性から、1セグ放送は12セグ放送と比較して広いエリアで受信可能である。従って、S7、S9および14の処理を経て1セグ放送が再生される確率が比較的高く、結果的にユーザに対してサービスを迅速に提供することが可能となる。
なお、1セグ放送再生中にそれに対応する12セグ放送の受信状態をバックグランドで監視し、例えば受信強度(又は復調部15で得られるBER(Bit Error Rate)等)が所定値以上となった時点で12セグ放送の再生処理を試行するようにしても良い。
また、S5の処理においてCPU35は、サーチ対象のサービスが12セグ放送でないと判定した場合(S5:NO)、受信状態が悪い、事業者が1セグ放送を提供していない、無局である等の理由で1セグ放送を受信できないと判断して(S10)、S11の処理に進む。
S11の処理においてCPU35は、S2の処理でサーチ対象となった選局番号の1セグ放送と同一物理チャンネルの12セグ放送(すなわちサービスの異なる同一番組であり、当該物理チャンネル中の未サーチのサービス)が復調可能か否かを判定する。CPU35は、12セグ放送をキャリア復調できないときには(S11:NO)、受信状態が悪い、無局である等の理由で12セグ放送を受信できない(有局なし)と判断して(S12)、S2の処理に復帰する。そしてS2の処理において、上記物理チャンネルで何れのサービスも受信できないため、当該12セグ放送の選局番号を1ステップカウントアップしたものを次のサーチ対象として設定し、上記一連の処理を繰り返し実行する。
また、S11の処理においてCPU35は、12セグ放送をキャリア復調できたときには(S11:YES)、当該12セグ放送を受信可能と判断してシーク動作が停止する。そして、当該12セグ放送の選局番号をラストチャンネルに設定する(S13)。次いで、当該12セグ放送を再生し(S14)、S1の処理に復帰して処理を繰り返す。CPU35は、例えば選局番号「621」のサービスを受信できない場合に、それに対応する同一物理チャンネルのサービス(選局番号「021」)を受信可能か否か判定する。そして、受信可能な場合には「021」のサービスを再生し、受信できない場合にはS2の処理に復帰後、「031」にカウントアップして上記一連の処理を繰り返し実行する。なお、ある物理チャンネルにおいてS13および14の処理が実行される場合は、基本的にはその事業者が1セグ放送を提供していないときに限られる。
すなわち本実施形態によれば、サーチ対象の受信状態に応じてその選局番号をジャンプアップする構成が採用されている。従って、例えば不安定な受信環境下で各事業者の12セグ放送をサーチし続けてサービスサーチ処理に時間が掛かるといった不都合が解消される。附言するに、12セグ放送を受信できない場合にはサーチ対象が1セグ放送にジャンプアップするため、有局をサーチできる確率が高くなり、結果としてサービスサーチ処理が短縮する効果が期待される。
以上が本発明の実施の形態である。本実施形態によれば、サービスをいち早く視聴したいユーザの要望を満たすのに極めて好適なデジタル放送レシーバが提供される。
また、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。例えばデジタル放送レシーバ100は、据え置き型のテレビ受像機やカーナビゲーション装置、デスクトップPC、ラップトップPC、PND(Personal Navigation Device)、携帯電話等の種々の機器に搭載することが可能である。
また、別の実施の形態では、再生中のサービスのIF信号の強度が所定の閾値を下回った時点で図2のS2以降の処理を実行するようにしても良い。このときS2の処理において、同一物理チャンネルの別のサービス(例えば12セグ放送から1セグ放送)にサーチ対象をジャンプアップするようにすれば、例えば直前まで再生していた12セグ放送の番組と同一番組の1セグ放送を直ぐさま再生することも可能であり、番組を見逃したくないユーザの要望を満たすことが可能となる
また、図2のS8や12の処理で、直前のS2の処理でサーチ対象として設定された選局番号を1ステップカウントアップして上記一連の処理を繰り返し実行するようにしても良い。例えばS2の処理で「021」がサーチ対象とされた場合には、次回のS2の処理では「031」がサーチ対象として設定される。
また、図2のS7の処理において、規定の選局番号(例えば「611」)にサーチ対象をジャンプアップするようにしても良い。この場合も12セグ放送から1セグ放送にサーチ対象がジャンプアップするため有局を見付け易くなり、結果としてサービスサーチ処理が短縮する効果が期待される。
11 アンテナ
13 チューナ
15 M復調部
17 TSデコーダ
19 音声デコーダ
21 映像デコーダ
23 画像処理部
25 システムバス
27 入出力部
29 フラッシュROM
31 ROM
33 RAM
35 CPU
50 リモコン
100 デジタル放送レシーバ
200 スピーカ
300 ディスプレイ
13 チューナ
15 M復調部
17 TSデコーダ
19 音声デコーダ
21 映像デコーダ
23 画像処理部
25 システムバス
27 入出力部
29 フラッシュROM
31 ROM
33 RAM
35 CPU
50 リモコン
100 デジタル放送レシーバ
200 スピーカ
300 ディスプレイ
Claims (8)
- 地上波デジタル放送サービスを受信可能なデジタル放送レシーバにおいて、
サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、
前記受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、
前記受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段と、を備え、
前記サーチ手段は、前記受信判定手段がサービスを受信できないと判定したときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合には、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とすること、を特徴とするデジタル放送レシーバ。 - ユーザによる入力操作を受け付ける入力手段を更に備え、
前記サーチ手段は、前記入力手段が所定の入力操作を受け付けるとサービスサーチを開始すること、を特徴とする請求項1に記載のデジタル放送レシーバ。 - 受信中のサービスの受信強度を監視する受信強度監視手段を更に備え、
前記サーチ手段は、前記受信強度監視手段が該サービスの受信強度が所定の閾値を下回ったことを検知した時点でサービスサーチを開始すること、を特徴とする請求項1に記載のデジタル放送レシーバ。 - 12セグおよび1セグ放送サービスを受信可能なデジタル放送レシーバにおいて、
サービスの受信強度を検知する受信強度検知手段と、
前記受信強度検知手段による検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定手段と、
前記受信判定手段により受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチ手段と、を備え、
前記サーチ手段は、前記受信判定手段が12セグ放送サービスを受信できないと判定したときに、次のサーチ対象を所定の1セグ放送サービスに切り替えて、1セグ放送サービスを選局番号順にサーチすること、を特徴とするデジタル放送レシーバ。 - 受信可能な地上波デジタル放送サービスをサーチするサービスサーチ方法において、
サービスの受信強度を検知する受信強度検知ステップと、
前記受信強度検知ステップでの検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定ステップと、
前記受信判定ステップで受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチステップと、を含み、
前記サーチステップでは、前記受信判定ステップでサービスを受信できないと判定されたときに当該サービスと同一物理チャンネル中に未サーチのサービスがある場合には、該未サーチのサービスを次のサーチ対象とする、サービスサーチ方法。 - 所定の入力を受け付ける入力受付ステップを更に含み、
前記サーチステップでは、該所定の入力を受け付けた時点でサービスサーチを開始する、請求項5に記載のサービスサーチ方法。 - 受信中のサービスの受信強度を監視する受信強度監視ステップを更に含み、
前記サーチステップでは、前記受信強度監視ステップで該サービスの受信強度が所定の閾値を下回ったことが検知された時点でサービスサーチを開始すること、請求項5に記載のサービスサーチ方法。 - 受信可能な12セグ又は1セグ放送サービスをサーチするサービスサーチ方法において、
サービスの受信強度を検知する受信強度検知ステップと、
前記受信強度検知ステップでの検知結果に基づいて該サービスを受信可能か否か判定する受信判定ステップと、
前記受信判定ステップで受信可能と判定されるサービスが検知されるまでサービスを選局番号順にサーチするサーチステップと、を含み、
前記サーチステップでは、前記受信判定ステップで12セグ放送サービスを受信できないと判定したときに、次のサーチ対象を所定の1セグ放送サービスに切り替えて、1セグ放送サービスを選局番号順にサーチする、サービスサーチ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007228414A JP2009060548A (ja) | 2007-09-04 | 2007-09-04 | デジタル放送レシーバ、およびサービスサーチ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2007228414A JP2009060548A (ja) | 2007-09-04 | 2007-09-04 | デジタル放送レシーバ、およびサービスサーチ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2009060548A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010232825A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Kyocera Corp | 放送受信装置 |
-
2007
- 2007-09-04 JP JP2007228414A patent/JP2009060548A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010232825A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Kyocera Corp | 放送受信装置 |
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